【2次試験】解答の一貫性、整合性 ~開眼体験記~ by みっきー
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14代目みっきーです。記事を開いて下さり、ありがとうございます!
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私は2次試験を2回受験していますが。
2回目は初年度に比べるとレイヤーに関しての勉強に時間かけ、
結果的に答案全体の「一貫性、整合性」という部分で迷わなくなりました。
後から振り返れば、それが噂の「開眼」体験にだった気がします。
本日は「答案の一貫性、整合性」をテーマにしています。
なお、答案の整合性やレイヤーの理解は、診断士試験の合格のために必須ではありません。
無理をする必要はないことを最初にお伝えしておきます。
開眼に気づいた瞬間
最初に…。こちらの章は、読んでいただかなくても支障がありません。
「気づいたら、本人比で解答の整合性が取れるようになっていた」という話をしているだけです。
お時間がない方は こちらをクリック で次の章へ行ってください。
診断士の2次試験を勉強していると「開眼」という単語を聞く瞬間があるかもしれません。
開眼とは…様々な解釈がありますが、
2次試験が安定して解けるようになる、理解できるようになる、という状態です。
初年度、私は開眼を待ち続きましたが、残念ながら最後まで訪れませんでした。
しかし、2回目の2次試験を前にした春。
各事例のレイヤーとそれに基づく1次知識を淡々と確認していた時に、急にその瞬間はやってきたのです。
あれ、2次試験ってこんな感じだったんだ…。
2次試験に対して理解ができたような感覚。
言語がしづらいのですが、ピンとくるというよりは、「しっくりきた」という感じでした。
本当にある日突然きました。
が、その感覚が何によってもたらされたのか、「しっくり」の後に具体的に何が変わったのか、
0歳児の育児をしながら孤独に勉強していた当時の私は、
それが開眼だというのもあまり意識せず突き詰めずスルーしてしまいました。
ま、いっか。引き続き頑張ろー。
自分にとって「開眼」とは何だったのかを振り返る機会が訪れたのは、試験合格後でした。
2次試験の結果が出た後、予備校のイベントで合格者として話をさせていただく機会がありました。
その際に、下記の質問をいただきました。
問:解答全体の整合性はどうやって意識していましたか?
答:
いつも通りに解いていれば、
解答の整合性は自然にとれると思っていたのであまり意識していませんでした。
…と、さらっと調子に乗ったことを答えた所で「あれ?」と思いました。
あれ? 私、元々、そんな状態だったっけ?
初年度の時は、解答の整合性を合わせるために、最終問題を解いてからSWOT分析を見直すなどの取り組みをしていました。
第3者から質問をいただいたことで、改めて自分を見直すことができました。
あれ?実は、私ってば初年度と2回目の受験で結構変化があった?
もしかして、あの春先の「しっくり」とは、噂の開眼だったのでは…。
と、そこで初めて己を振り返ってみることになりました。
なぜ解答の整合性がとれるようになったの?
①1年目には理解できていなかった、「診断」のプロセスを理解できるようになり、
②それを意識した80分間の手順で問題を解いていたため、と分析しました。
そしてその仮説は、2023年2月の実務補習で確信に変わりました。
私は初めて実務補習で中小企業の診断に関わったのですが、
まさに2次試験は紙上のコンサルだという言葉を実感しました。
「診断」のプロセスについては、
合格後の実務補習テキストの情報が分かりやすかったので、
それを交えながら紹介させていただきます。
診断のプロセスとは?
下記は、実務補習のテキストから抜粋した「診断」「計画」のプロセス表…を参考に私が作成したものです。
色々と雑すぎるデザインの表なのでストレスを感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、
内容だけ把握できればということで何卒ご容赦下さい。
▶実務における診断のプロセス表(参考:実務補習テキスト)
【第1プロセス】経営診断ニーズ確認・経営実態把握
実務や補習では、社長へのヒアリングや財務諸表等の資料の入手から行います。
2次試験では、経営実態は与件文に情報が集約されています。
経営診断ニーズは、与件文と合わせ設問文から分析することができます。
【第2プロセス】経営環境分析
いわゆる、外部環境分析です。
市場や業界の成長性、診断先の会社が取り扱っている技術動向、その他の環境問題等。
実務では、業種別審査辞典や、書籍やWEB等から地道に情報収取します。
2次試験では、与件文に情報が集約されています。
【第3プロセス】経営資源分析
いわゆる、内部環境分析です。
製品の分析/差別化のポイント、財務分析等を通して行います。
実務ではこれも情報を取るのに苦労しますが、
2次試験では与件文に情報が集約されています。
【第4プロセス】経営課題抽出
いわゆる、SWOT分析です。
上記の外部・内部環境分析を通して、強み、弱み、機会、脅威を明確にします。
【第5プロセス】全体最適調整
これまで分析した結果の分野別方向性が、
診断先の目標やベクトルにあっているかを確認するのが、全体最適です。
2次試験では、社長の想いにこの「方向性」や「診断先の目標」がこめられている事が多いです。
【第6プロセス】経営改善提言・経営革新提言
診断ニーズに沿って、分析で抽出された課題への対応策を検討します。
2次試験ではどんな対応策を出せばいいか各事例ごとの「設問」に示されています。
例えば、市場戦略や製品戦略、経営資源の活用についての提案、組織風土の改善についての提案等々です。
【第7プロセス】経営診断報告
実務補習では相手先の企業に行ってお話することが基本でした。
2次試験では、解答用紙への記入がこれにあたります。
①設問文や与件文の「社長の想い」から経営診断のニーズを確認し、
②SWOT分析(外部・内部環境分析)を行い、
③SWOT分析の結果ありきで解答を作成し全体最適を確認する。
この手順を問題を解くことで、基本的に解答間で方向性がずれることはありませんでした。
受験初年度の私は、SWOTを確認しながら与件を読んではいましたが、
解答は思いつきやよくある解答のパターンから考えそこにSWOTを当てはめていました。
2回目の2次試験は、SWOT分析の結果を踏まえて、
この強みがあるからここでこういう施策ができるはず、この弱みは将来を考えると克服する必要があるものだと、
SWOTありきで解答を考えられるようになっていました。
これが、私にとって開眼だったように感じます。
みっきーの再現答案を見て「言うほどできていないじゃないか」と感じられる方もいらっしゃると思いますが、
あくまで本人比での初年度・2回目の差なので、何卒ご容赦下さい。
では、実際にどんな解き方を行っていたのかをご紹介します。
どんなプロセスで2次試験を解いていたの?
私は、開眼を経験した後の2年目は、事例Ⅰ~Ⅲについて下記のような手順で2次試験を解いていました。
(なお、初年度は全く違う手順でした。詳しくは 前回の記事の後半 です。)
①まずは与件文の出だしを読み、会社概要を把握する。
どんな業種で、どういった規模なのか、簡単に把握します。
②設問を読み、解答の文章の型を作成する。
ここでいう型とは、文章フレームのようなものです。
「理由は~」とか「助言は~」といった問われていることの主題を出だしを書き、
「___により___のため」等の解答の枠組を簡単にメモします。
メモは、設問の真下にいれていました。
設問文の先頭には、その問題がどのレイヤーに位置しそうか簡単に書きます。
さらに、設問文を読んで思い浮かんだ解答の方向性や1次知識について、設問の脇の余白にメモをしていきます。
レイヤーとは?
「レイヤー」とは、直訳すると「階層」です。
例えば経営や事業の戦略をたてる時、まずは全体のビジョンや目標を決め、それに基づいて具体的な戦略や手段を考えていきます。このビジョンや目標が「上の階層」、具体的な戦略や手段が「下の階層」となります。
2次試験の設問では、社長が意思決定するような会社全体の経営戦略に関わることを聞かれることもあれば、
現場で社員たちが行うような具体的な施策の話を問われることもあります。
問われているのがどのレベルの話なのか、レイヤーで判断します。
レイヤーがどういうものかつかめない方には、下記のTakeshiの記事がお勧めです。
特に事例Ⅰに関しての記事ですが、レイヤーについて非常に分かりやすく解説されています。
③設問を読んだ時点で、事例企業がどういった悩みを抱えており、どの方向に行きたいのか仮説をたてる。
設問文を読んだ時点で思った事を、いったん脳内で整理します。
「仮説」というとちょっとカッコ良いですが、私の場合はただの感想レベルです。
例えば、R4の事例Ⅲであれば下記のような感じです。
第1問
2020年以降の外部環境の変化ということは、コロナの影響を受けているのかな。
第2~3問
短納期化、小ロットに対応しなきゃいけない事情を抱えているようだ。
今回の生産に関する課題はここかな。何か弱みがあるはず。
第4問
ホームセンターX社との新規取引の話があるんだ。
デジタル化をする以前の現状には、何か弱みがあるはず。
第5問
X社との新規取引における可能性については、
きっと事例Ⅲの定番で高付加価値化がキーになるんじゃないか。
そうであれば、C社には高付加価値化に繋がりそうな強みがあるはずだ。
全体での仮説。
弱みを克服して、強みを活かして高付加価値化戦略。今回は定番の事例Ⅲっぽい感じかな?
この「いったん仮説をたてる」(もしくは、感想を整理する)という手順を踏むことで、
与件文を読んでいる際に設問文の内容を忘れづらくなりました。
④与件文を読みながら、強み・弱み・機会・脅威ごとに色をつけながら情報整理する。
私は4色ボールペン(黒・青・赤・緑)で、与件文の下に線を引きマーキングしていました。
ペンの持ち替え時間短縮のため、4色ボールペンを使っていました。
赤 直線⇒強み
赤 波線⇒機会
青 直線⇒弱み
青 波線⇒脅威
緑 直線⇒社長の想い
です。
このマーキングの時点でどの強みを戦略に使えそうか、どんな弱みを克服する必要があるか、考えながら読んでいました。
また、与件文を読みながら、先の仮説が裏付けられたら「そうだよな」と頷き、
仮説と異なるストーリーがあれば自分の中で訂正を行います。
事前に自分なりに仮説を立てて事業者の話を聞き、実際のヒアリングで仮説の裏付けや訂正を行うというのは、
実務でも行っています。
⑥与件を読み終わった後、もう1度解答の方向性を確認する。
例えば、R4の事例Ⅲであれば「弱みを克服して、強みを活かして高付加価値化戦略するんじゃないか」と私は設問を読んで仮説をたてていました。
与件文を読み、解答の方向性は仮説通りで変わらなそうだと確認できました。
事例Ⅲは、解答の方向性は比較的掴みやすいのですが、
設問ごとの切り分けがとっても苦手でした。。
⑤解答骨子を作成する。
上記のマーキングを参考に、設問に答えるために必要な情報を与件文と紐づけていきます。
与件文で解答に使いそうな部分を鉛筆でぐるっと丸をして、設問とリンクさせます。
意識するのは、上記した通りSWOTです。
強み×機会、弱みの克服など、与件文に記載してあるSWOTを元に解答を組み立てていきます。
また、骨子の段階で、解答において因果関係が成立しているか確認します。
なお、私は頭の中ではわかっているつもりなのですが、分かりやすく因果を記載する事が苦手でした。
(それってわかっていないんじゃ…。)
因果関係の確認は、「文章の型」に当てはめて行っていました。
この点については、別途ブログでお話させていただきます。
⑥解答を作成する。
私は、解答骨子を参考に問題用紙を破ったメモにそのまま文章で下書きをして、
添削しながら字数調整をしていました。
(初年度からこのやり方をしていました。2次試験を2回受けても、結局、字数調整感覚だけは身につきませんでした…。)
⑦解答用紙への記入
解答がかたまったものから、解答用紙へ下書きを転記していきます。
試験の残り時間が40分になったら、解答用紙に記入を始めることにしていました。
初年度と2回目の受験での手順に関する大きな変更点は、下記の2点です。
(※設問先読み、与件先読みといった順番についてはいったん置いておきます。)
①設問のレイヤーを意識するようになった。
②設問を読んだ時点で、いったん振り返り仮説をたてるようになった。
2次試験予備校でのご指導のおかげで身についた手順でしたが、
そのおかげで自分なりの診断プロセスの確立ができ、
2次試験への理解が深まった(今思えば恐らく開眼)と感じています。
どんな勉強をして開眼したの?
私が2回目の2次試験を行う際、特に注力していたのは「2次試験の設問レイヤーと、1次知識を結び付ける」作業です。
企業が意思決定を階層について理解をすることで、
診断のプロセスというのがどういうものなのか、だんだんつかめてきたように感じます。
レイヤーに関しては、13代目まんさんの記事が大変参考になります。
「2次プロジェクト!~【図解】事例 レイヤー&設問解釈編~ byまん」
繰り返しになりますが、設問のレイヤーの判断は、2次試験合格の必須条件ではありません。
特に初年度受験生は、3か月でレイヤーの理解まで持って行くのは難しい場合のあると思います。(私がそうでした。)
ただし、理解することができると2次試験への理解がぐっと深まるのがレイヤーです。
もう一歩、2次試験への理解を深めたいという方、今一度レイヤーについて見直しを行うのはお勧めのアプローチとなります。
また、①設問を読んだ後に、いったん事例企業について自分の中で仮説を立てる②与件文を読んだ後に仮説を振り返るという工程も私にとってかなり重要でした。
無意識にやっていた方や、今まで「仮説を立てる」という事を試した事がない方は、1度、意識してみていただけると幸いです。
最後に
2次試験も超直前期に入ってきました。
まだまだできることはあります、ここからの努力や工夫でを伸ばすことはできます!
ただし、思い詰めすぎたり、体調を崩してしまうのはリスクになります。
合格者でも、完璧な状態で2次試験当日を迎えられる人は少ないです。
ここからは、自分自身のコンディションを整えたり、当日の過ごし方を決めていくことも大切になると考えます。
数日前の更新でも紹介したリンクでしつこいですが、2次試験についてはぜひ!
下見を行っていただくようお勧めします。
また、社会人の試験である中小診断士試験は、何度もでもチャレンジすることができます。
私は2回目の2次試験を前にして「このままじゃ今回も合格できないかもしれない」と何度もネガティブな想いに襲われました。
ただし、「合格できなければ、できるまで受験すればいい」と自分に言い聞かせることで、プレッシャーを打ち消していました。
今回の記事が、何か1つでも読んでくださった方の参考になれば幸いです。
引き続き、皆さまの合格を心からお祈りしています。
本日も読んでいただき、ありがとうございました!
本日は、もう1本、記事を投稿させていただきます!
因果関係のある文章を作るのが苦手だったという点についてです。
19時に更新予定です、よろしければご覧ください。
こんな直前期に2本立て…?
本当はもっと早く更新したかったのですが、すみません…。
もし今からでも私と同じように悩んでいるどなたかの役に立つ可能性があればと願い、
駆け込みで書かせていただきました。
よろしければ、ご覧ください!
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