8月, 2020 | 中小企業診断士試験 一発合格道場のブログ記事

twitterもよろしくお願いします。

 

合格に十分な実力発揮の準備!

✅ 2次試験の事例研究は進んでいますか?
対策を手順化して身に着けたら当日実行するのみ!

おはようございます。べりーです(過去投稿記事はこちら)。
今日も一発合格道場をご覧いただきありがとうございます。

先日、オンライン夏セミナーにご参加いただいた皆様、お忙しい中誠に有難うございました。

2次試験に向けて順調に情報収集を進めていそうな方、様々な事情を踏まえて今年の受験自体を見送った方、来年の1次試験に再挑戦となりそうな方。

一発合格道場は本当に色んな方にお読みいただいているんだと、改めて夏セミナーで知ることができました。
そして、私が道場に恩返しすることイコール受験生の皆様を応援することだし、今年合格するために道場記事を見に来て下さっている方が来年には12代目となりまた新たな記事を書いて下さるわけですし、みたいなご縁を改めて感じて、ものすごく色んなことを考えました。

一つ言えるのは、26日と29日を合わせて145名の皆様にご参加いただきましたが、どなたも前向きであったこと。
ぜひそのまま一直線に合格へ至る道を進んでいただきたいし、できるだけ価値を感じていただけるような投稿をしたいと強く思いました。

 

事例Ⅳを味方につける

26日のセミナーで、とあるメンバーから「ありがとう事例Ⅳ」というキラーフレーズが飛び出しました。
初学者にとって「やればやっただけ成果が期待できる」「事例Ⅰ~Ⅲは60点以上を目指して取るのが難しいが相対的に事例Ⅳは60点以上を目指しやすい」という意味での発言でした。
去年の事例Ⅳの問題はかなり素直であり、それ以前2年間の荒れ方との対比で尚更そう思わせる年だったかもしれません。

また事例Ⅳが難化した年は初学者優位との説もあります。
経験者が点を伸ばすことが難しく、更に難化年の事例Ⅳには得点調整が入るため、経験者と初学者の点差が縮まるというものです。
「結構ミスして素点は50点なのに60点超えてた~!」というやつです。

ではそもそも経験者が不利なのかというと、全くそんなことはありません。
経験者は初学者の急成長を迎え撃つための準備に掛けられる時間と経験があります。
ぜひ2次経験者の皆様も事例Ⅳで得点を下支えするイメージを持っておき、初学者との勝負ではなく、自分の過去の得点からどれだけ上積みできるか?を目標にしていただけたらと思います。

ということで、
皆で「ありがとう事例Ⅳ」を目指す!ため
今回は事例Ⅳを取り上げます。

 

事例Ⅳを知る

先に申し上げますが私の令和元年度事例Ⅳは79点でした。
自慢でも何でもなくて、そもそもH29年43点、H30年54点だったので実力的には全く自慢にならないのですが、最後の1年間はどうやって得点を安定化させ+25点も積み増せたのか、そして設問ごとにどういった得点の稼ぎ方をすると70点を超えてくるのか?みたいなことをここから全部さらけ出すつもりで書きます。
ですから点数はその際の「目安」として参考にしていただけたらと思います。

事例Ⅳの出題傾向

事例Ⅳの出題傾向(直近4年間)

まずは各設問のごとに出題傾向をまとめてみました。
(画像をクリックすると拡大します ※以下同)

第1問は、経営分析問題の指定席です。
設問1:各種指標を挙げて数値を示す
設問2:D社の財政状態や経営状況の優劣や、原因、課題を分析する
※設問2の解答字数(升目の数)が年々急激に減り要素を漏らすことなく文章を短文化する編集能力が問われています

第2問と第3問は、CVP分析(損益分岐点分析)、CF計算書、設備投資の意思決定(NPV法・回収期間法)、企業価値算定が入り乱れて出題されます。
CVP分析とNPV法(正味現在価値法)は「予想P/L(損益計算書)」でミスしがちですが、これについては後述します。

第4問は、「知識問題半分、事例文(与件文)の読解力を問う問題半分」です。
上記の通り事例企業の施策に絡めた「メリット・デメリット」や「リスク」を書かせる問題が多いのですが、単なる知識問題と考えず事例文の要素を絡めて書くと、道を踏み外すリスクが回避できます。
事例Ⅰ~Ⅲの鉄則である「事例文に寄り添い、事例文から因果の『因』を拾う」に似ていますね。

 

「予想P/L(損益計算書)」について補足します。

第2問と第3問では、与件にある当年度のP/Lに対して「D社は施策を実施することにより来年度は売上が何%増加し、〇〇費が何%減少し・・・(中略)・・・となった結果、さてどうなるでしょう?」と出題されることがあります。

例えば平成30年度の第3問をご覧下さい。

来年度は外注費が 7 %上昇すると予測される。また、営業所の開設により売上高が 550 百万円、固定費が 34 百万円増加すると予測される。その他の事項に関しては、今年度と同様であるとする。

 

変化の内容と幅について、このような与えられ方をします。

これに対し初学者の時の私は、与件の当年度P/Lの右側にあるイイ感じの余白に「増減した結果の金額」をメモ書きして対応していました。
そしてその結果、大量の計算ミスを繰り返すことになります。

ごちゃっとメモが書いてあるため「どの科目か分からない」「ある科目の増減を計算ミスしたが気づかない」「与件P/Lにない勘定科目が登場したが該当する科目の欄がないため強引にメモを書き込んで見落とした」等々、ミスのオンパレードです。

これに対して私が「これをやろう」と決めたことがあります。
「各勘定科目ごとの来年度の予測値」を与件文中の「当年度のP/L」の余白にチョチョっとメモ書きするのではなく、別途で「予想P/Lの表」として手書きすることです。

最初は「そんな時間は勿体ない」と思うかもしれませんが、慣れたら思ったほど時間がかからなくなりますし、それでいて検算や異常値のチェックの精度が格段に高まります。
恐らくやる前は「遠回り」だと感じてしまうと思いますがそんなことはなく、絶対に「近道」になります。

私はこれを「予想P/L」CVP分析の「勘定科目法によって固変分解したP/L」で実行していました。

このことは、後半で実例を用いて詳しく触れたいと思います。

 

事例Ⅳの付き合いにくい側面

ちなみに上記の与件文は個人的に「忘れられない衝撃」を受けた文章でした。文字通り読むと、

・外注費は7%増加(782百万円に+54.74百万円)
・売上高は550百万円増加(対前年136.59・・・%)
・固定費は34百万円増加
・その他の勘定科目は増減なし

と考えそうですがこのまま計算すると莫大な利益増となります。
お分かりになりますか?

そうなんです。外注費の単価を7%上昇させた上で「外注費782×1.07+その他232+販管費33の合計」を売上高に連動して136.59・・・%増加させなければならなりませんでした。
変わらないと言っているのは「変動費額」ではなく「変動比率(費用構造)」であり、「その他の事項は今年度と同様」と書いてあるのにおかしいじゃないか!という言い分は通りません。

私は予備校の答練で「与件に書いてなくても売上高が増えたらその分変動費が増えるのは常識です」と叱られた経験があるにも関わらず、平成30年度の本試験で莫大な利益を記入しこの問題を落としました。

事例Ⅳはこのようにミスを誘うような意地悪にも感じる出題をしてくることがあります。
ただ、後で落ち着いて考えると「同一事業の拡大で売上が550百万円も増えたのに変動費が54.74百万円しか増えないわけがない」と気づけるはずなのです。
この「ちょっと考えれば気づけたのに!涙」が明暗の差を分けます。

これから過去問を解く方も多いでしょうから詳細には挙げませんが、ほぼ毎年何かしら「試験後、再現答案作成時に気付いて頭の中が真っ白になるような出題」があると考えて下さい。

例えば上記の「事例Ⅳの出題傾向」で表にした第1問経営分析の設問1も、①②③に書くべき内容が「悪化」「改善」「優れた」「課題の」で毎年位置が変わりますが、地味にミスを誘います。
こうした事例Ⅳの引っ掛けに対しては、「引っ掛からないよう気をつけよう」で片づけるのではなく、どうやったらミスしないか?を検討して対策を立てるようにして下さい。

さらに例えば私の場合、令和元年の第1問(設問1)の与件文で「悪化×2、改善×1」と見た瞬間に、解答用紙の①と②の左欄外に「あっか」、③の左欄外に「かいぜん」とシャープペンシルで薄く書き込みました。
そのあと指標を検討して解答を記入したら「あっか」と「かいぜん」を消しました。

このように事例Ⅳの過去問、答練、模試を使った学習の中で、これから皆様は数多くのミスを繰り返される筈です。
これに対して「ミスをミスのまま放っておかない」ために、私は前回も書きましたが「ミスノート作成」をお勧めしますミスノート作成のすゝめ

「ミスの種別」「ミスの内容」「具体的な再発防止策」をノートに一元化することで「今後はミスしないよう気を付ける」という根性論で片づけるのではなく、ミスに対して「対策を実行たか?それとも実行し忘れたのか?」「実行した上でミスしたならば対策が不適切なのではないか?」をチェックしPDCAサイクルを回す形にできることが最大のメリットです(そのままファイナルペーパーとして使えることも副産物的なメリットです)。

そうやって適切な対策が見つかったら、上記の「あっか」「かいぜん」のように「対策を手順化して習慣化するところまで持っていくこと」が非常に重要です。

 

ここでお知らせですが、月刊『企業診断』(同友館)という雑誌の「10月号特集」の一部ページで、事例Ⅳのミスノート(チェックリスト)に関する渾身の記事を執筆する機会をいただきました。診断士業界で超有名な方とのコラボ記事です。
もしご興味がおありでしたらそちらもご覧いただけたらと思います。

 

設問を解く順と時間管理の話

私は事例Ⅳに関しては第1問→第4問→第2問 or 第3問の順に行うと決めていました。
第1問と第4問は他の受験生と差が開きづらく、ここで失点すると苦しい戦いになります。
取るべき問題を優先して取りに行く。これは事例Ⅳに限らない2次試験の鉄則です。その代わり時間をかけ過ぎない。
そこで私の場合、第1問は20分間第4問は10分間を目標とし、開始30分後には「残り50分間で第2問、第3問をやっつけて見直しを十分に行う」という状況を作り出すようにしていました。

 

 

事例Ⅳの各論点に踏み込む

事例Ⅳの全体像と特徴がなんとなく分かってきたところで、「各論点の中身」に踏み込んでみたいと思います。
ここから先は1次試験が終わるまで封印してきた内容であり、これまでの投稿に比べたらグッと実践的な内容になってきます。
まずは第1問の経営分析問題から。

 

第1問の経営分析

前回も紹介しましたが経営分析に関する記事を5月9日に書きました(コチラ)。

Checkポイント11項目に分けてかなり詳細に書きましたのでまだご覧いただいていないようでしたらぜひご参考下さい。

 

第2問と第3問の「CF計算書」

キャッシュフロー計算書(CF計算書)は次の記事をご存じでしょうか?
歌って覚えるキャッシュフロー計算書 by 7代目nori

CF計算書は全然まだこれから、という方はぜひご一読下さい。
その上で過去問学習や問題集で訓練を積めば、間違いなく得点源にできます。
もちろん、他の受験生もCF計算書は得点源と位置付けてくるはずです。
他の受験生たちが得点GETする問題で失点することは2次試験では致命的なミスに繋がりかねないため、出題されたらぜひ手堅く得点するレベルに仕上げて下さい。

 

第2問と第3問の「CVP分析」と「設備投資の意思決定」
※R1年度の実物問題用紙を公開

まずCVP分析の「営業レバレッジ」は理解できていますか?
これに関して当サイト「一発合格道場」には超有名な記事があります。

学校では(多分)教えてくれない公式2 「営業レバレッジと安全余裕率」

初代アックルによって書かれた伝説的な記事ですが、私も助けられました。

「課題は、営業レバレッジを低下させることにより不況に強い費用構造とすること」みたいな使い方をします。

 

さて「CVP分析」と「設備投資の意思決定(NPV法)」ですが、どちらも計算プロセスが多いため、最大の敵は「計算ミス」だと考えていました。

ではどうしたか。繰り返しになりますが、私は、CVP分析の「勘定科目法による固変分解」「設備投資の意思決定(NPV法)」は、与件にある「当年度のP/L」の余白にチョチョっとメモ書きするのではなく、自分で表を手書きすることを強くお勧めします。

ということで今回は「令和元年度の事例Ⅳ 第2問ならびに第3問」の問題用紙(実際に本試験から持ち帰った現物)をご覧頂こうと思います。
走り書きで文字がお見苦しい点はご容赦下さい。

また、まだ令和元年度の事例Ⅳの過去問を解いてない方は、一度ご自身の「今の実力」で試していただいてからこの先をご覧頂けたらと思います。

準備は良いですか?

それでは行きましょう。

 

令和元年度 第2問(CVP分析)

まずは第2問の設問1です。
設問文をご確認下さい。

 


設問1は、まさかの「変動比率を求めるだけ」問題。
これはさすがに、欄外にチャチャっとメモするだけで終了すべきパターンです。
試験終了後の答え合わせのためにも数字は丁寧に書きます。

ん?今年は易化なのか?という考えが頭をかすめますが気を緩めるわけにはいきません。

 

続いて設問2です。
まずは設問文をご確認下さい。

 

 

これは、罠の香りがプンプンする設問文です。
設問文を読み切った後、私は下記の黒文字をシャープペンシルで書きました(色付き文字は当時の自分の心の中を振り返った解説文です)。

乱筆含め見づらくて恐れ入りますがご覧下さい。

 

 

 

設問2の(a)は「損益分岐点売上高」を求めさせる問題です。

自分は「損益分岐点売上高」と「損益分岐点売上高比率」を取り違えるがあったため、売上高の「高」をグリグリ囲ってポカヨケを設置しています。

また設問2は、「設問1で答えさせた変動比率を利用しろ」という制約をかけることで「小数点第3位で四捨五入した状態のまま設問2でも計算させる」という引っ掛け的な問題となっています。
それに気づいた瞬間、「小数点」と記入しポカヨケ設置しています。
もし端数処理しないで計算してしまうと損益分岐点売上高は「4,343百万円」となってしまい、「4,345百万円」になりません。

実は私は受験校の答練でこの制約条件にやられて悔しい想いを経験したことがあり、上記の通り非常に警戒し慎重に臨むことができました。

もう一つ触れておきたいのは、計算式をしっかり書いていること。
理由は「検算のときにその方が楽だから」。

計算式をしっかり書いておくと検算が楽
これはぜひ覚えて頂けたらと思います。

 

設問2の(b)は与件の注釈を意識して作文しました。
画像右下の「相殺前でないと・・・」の記述ですが、予備校の模範解答によると部分点が入ったかどうかも怪しいです。

 

最後に設問3です。

予想P/Lの問題です。
設問を読んだ時点で「予想P/Lを作ろう」と意思決定します。
手書きの表を作ることに迷いはありません。

 

走り書きではありますが、しっかりと表を手書きしています。
そんなに行数が増えそうになかったので今回は罫線を省きましたが、行数が多そうだなと思った時は罫線を引くようにしていました。

この問題は数値を算出するのはそれほど難しくはありませんでした。
ただし、それも上記のように別表を手作りで作ったからであって、与件の「当年度のP/L」の余白にチョチョっとメモ書きした場合、かなり見づらくなったんじゃないかと思います。

私の場合はそんなごちゃごちゃした中で「マーケット事業部の売上高が10%増加したなら変動費も10%増加だ!」と気づけたかどうか分かりません。メモ「×1.1」からの矢印が売上と変動費に伸びているのがポイントです。

またご覧の通り「表を手書きした」といってもかかった時間は「余白にチョチョっとメモ書き」した場合とそう変わらなかったと思います。

・・・ということで第2問の計算問題は全問正解でした。

 

令和元年度 第3問(設備投資の意思決定)

※6ページ下部にメモ書きした数値は設問1~設問3の解答メモ(自己採点用)です

 

設問1は、各期のキャッシュフローです。
非常にオーソドックスな出題形式であり、またも易化の予感です。

今回の与件で注意すべき点は以下の通りです。

・新規設備投資は残存価値がない
・全社的利益(課税所得)は十分にある
・運転資本は無視する
・税率は30%

これは・・・、非常に単純な予測P/Lの作成で済みそうです。

さて、メモ用紙を用意しましょう。

問題用紙は破る派?

自分の場合は事例Ⅰ~Ⅲは設問文の下に骨子を書くのが体に合いました。
ただし事例Ⅳは「予想P/Lを手作りする」と決めていたので令和元年も問題用紙の9~12ページをアルミ製の定規を用いて破りました。
これで裏表白紙の計算用紙が2枚用意できました。

 

計算用紙の冒頭に、非常に重要な「設備投資関連の情報」を整理します。

『とう』は「設備投資額」、『げ』は「減価償却費」です。

 

ちなみに残存価値が取得価額の10%、売却収入が5百万の場合は以下のように書きます。
項目数が急に増えてしまいます。

 

・設備投資:20百万円(与件より)
・減価償却費:3.6百万円(=20×0.9÷5年)
・残存価値:2百万円(=20×0.1)
・売却収入:5百万円(与件より)
・売却益 :+3百万円(売却損は▲マイナス)
・TS(タックスシールド):▲0.9百万円(=3×▲1×0.3)

という具合です。

この「とう げ ざん 売収 売益・損 TS」はセットでバーッと書いてから、与件文を確認し埋めていきます。
売却益・損が無い場合は「TS」が空欄ということもあり得ます。

次にその下に「予想P/L」を手書きします。

ここが重要なのですが、予測P/Lに上記の要素を用いたら設備関連情報の数字を消し込みます。
それによって「使い漏れ」をなくします。

このように、これまで犯したミスに対して残さず「対策」を立て、対策を手順に落とし込みます。
私が述べている「ミスをミスとして終わらせない」というのはこの「対策を手順に落とし込んで実行する」ことです。

私の場合、このようになりました(本人の実物です)

「とう」と「げ」は下の予想P/Lで使用したらシャープペンシルでピッと消し込みます。
勘定科目名は真面目に漢字で書くと手間なので平仮名&略語でサラっと書きます。

「税引後利益」に書いた「×0.7」や「うんなし(運転資本変動なし)」は自分が散々ミスを重ねてきた末に手順に組み込まれた重要なポカヨケです。

ちなみに初年度(X1年)は税引前で▲0.7百万円の赤字ですが、与件に「全社的利益(課税所得)は十分にある」と書いてあるため、他の年度と同様に税を考慮する必要がある点に注意します。

 

続いて設問2です。

設備投資の意思決定で回収期間法とNPV法を計算させる問題です。
きわめてオーソドックスな問題です。
先の第2問と第3問の設問1、設問2を経て、今年は易化だと確信しました。

先ほどの設問1の予想P/LのCFの行を使って(a)回収期間と(b)正味現在価値を計算します。

(a)は、3年間の累計で残り0.3百万円の所まで回収するので、4年目のCF9.6百万円÷残り0.3百万円の結果に3(年間)を足して「3.03年間」。

(b)は、各年度のCFに複利現価係数を乗じて投資総額を差し引くだけです。

▲20-(-0.9×0.952+6.1×0.907+14.5×0.864+9.6×0.823+9.6×0.784)=12.6311でした。

※ちなみに「複利現価係数」と「年金現価係数」に関する知識もアップデートしておきましょう。
過去記事:【事例Ⅳ】複利現価係数と年金現価係数をまず理解しよう! by 5代目まさや~ん

現在価値に割り引く計算は、計算機のメモリ機能を使って慣れるまで繰り返して下さい。

私の場合はその点かなり特訓したので、割引計算の式まではメモしませんでしたが、それ以外の計算は可能な限り丁寧にメモしました。

そうすることで検算が容易になり、精度を高められるからです。
精度を高めるための手間は、遠回りなようで結果的に近道になる...ということを何度目か分かりませんがお伝えします。

以上の計算により今回の設問は「正味現在価値を答えよ」なので「12.63百万円」と答えます。
もし設問が「投資の意思決定をせよ」であれば「正味現在価値が正のため投資する」と答えます。

 

正味現在価値計算を更に掘り下げる

と、ここで設問2から少し脱線します。

令和元年の第3問は新規機械設備に残存価値がないパターンの問題でしたが、もし残存価値がある場合の正味現在価値計算はどのようになるでしょうか。

今回、道場用に「残存価値が2百万円、売却収入が5百万円である場合の正味現在価値」を計算してみました。

この時の「予想P/L」は減価償却費と税引前利益の金額が与件のP/Lと変わるため、別途P/Lを手書きでイチから作り直そうと考えます。

もしかしたら「何で与件のP/Lと変わるの?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、今はそれで大丈夫です。
今から2カ月半、過去問や問題集をやり込むことによって「あーはいはい」となりますから。

ということでこの場合、行数が増えるだろうと予想して罫線を引くことにします。
具体的には「あ、これは行数が多そうだ」と思った瞬間にババッと13本ぐらいの横線を並行に引いて、表にしていきます。

今回も本試験の時と同様に冒頭に設備投資関連の情報を書き出します。
そして予想P/Lで使用したら即時に消し込んでいくことで抜けモレを防ぎます。

 

横線を13本引く時間は、意外と1分もかかりません。
慣れてくればタテ6列を区切るところまで含めても1分かかりません。

合格者の計算用紙(問題用紙を切り取ったもの)にはきれいな表が書かれていることが多い、という話をどこかで聞きました。
その真相は分かりませんが、メリットとして

・検算がしやすい
・異常値が発見しやすい
・抜け漏れに気付きやすい

といったことが挙げられます。
特にこの表に慣れると「あるべき所に数値が入っていない」ことに直感的に気付くこともあったりして、それはかなり大きなメリットだと感じておりました。

私の場合は最終的に「表を書かない方が不安になる」という体になってしまったほどです。

ちなみに設備投資関連情報の一番右にある「T/S(タックスシールド)」は売却益や売却損が出た際にキャッシュフローで考慮すべき要素で、忘れがちです。
上でも書きましたが、最初にこの「とう げ ざん 売収 売益・損 T/S」という見出し群をセットでバーッと書いてから、与件文を確認し金額を埋めていくやり方をお勧めします。

 

ということで、各年度の減価償却費が減る分、上記の設問1に比べると税額が増加して各年度のCFは減りました。

続いて各年度のCFを現在価値に割り引きますが、私は「投資案における最終年度に行う売却等の処理」等で抜けモレを多発したため、下記のようなBOX図を手書きしていました。

 

 

このBOX図は、上下でCIF(キャッシュ・イン・フロー)COF(キャッシュ・アウト・フロー)に分けて、CFの動きがある度に当該年度のCIFかCOFの枠内に「CFのBOX」を積み上げるイメージです。

今回は資産が機械設備だけだったのでそうでもありませんが、事例によって「土地」「建物」「機械設備」と種類が増えると、投資案の最終年度の枠内にCFのBOXがいくつも積みあがることになります。
そのような時ほど抜けモレが発生しやすくなります

もし、表を手書きして計算しているのにどうしても抜けモレが発生してしまうというお方がいらっしゃいましたら、ぜひこのBOX図を併用してみることをお勧めします。

以上の結果、先に書いた通り各年度ごとのCFは「残存価値がない場合」の方が大きかったものの、設備の売却収入など最終年度のキャッシュ・インが増えるため(T/Sのマイナスも吸収)、設備投資案の正味現在価値としては残存価値がなかった設問1よりは優れた結果となりました。
(12.63百万円<15.33百万円)

設問2の脱線は以上です。
いかがですか?本試験の設問2はこれと比べると手間の量が圧倒的に少ないことがご理解いただけたと思います。

どちらも本試験で出題される可能性がありますので、これから本試験の間は「残存価値がある」とか「資産の種類が複数ある(土地・建物等)」とか「運転資本が毎年増減する」など、顔をそむけたくなるような面倒臭い問題にも積極的に手を出して免疫をつけておくことをお勧めします。

その点で私にとっては「MMC(受験校です)の事例Ⅳ 講座」で配られた問題集が非常に役に立ちました。

 

最後に設問3ですが、かなり手間がかかる難問であったと思います。
私も、正答10.52のところを30.96と書いてしまいました。
ただし、計算過程を書かせる問題であり、あきらめずに何かしら書いたので幾分かは得点できたかもしれません。
計算過程を書かせる問題はとにかく何かを書くこと。
結論だけでも点が入ります。関連しそうな科目名をそれらしく書いただけでも1点や2点入るかもしれません。
今回は紙面の関係もあるので飛ばさせていただきますが、事例Ⅳの記述問題は「空欄は悪。根性で食い下がって何かを書くこと」を鉄則として下さい。

・・・ということで第3問は設問3以外の計算問題は全問正解でした。

 

第4問は知識問題半分、事例文の読解力を問う問題半分

先に述べた通り、事例企業の施策に絡めた「メリット・デメリット」や「リスク」を書かせる問題が多いのですが、単なる知識問題と考えず事例文の要素を含めて書くようにすると、道を踏み外すリスクを回避することができます。
事例Ⅰ~Ⅲの鉄則である「事例文に寄り添い、事例文から因果の『因』を拾う」に似ており、題意から逸れないように注意しながら知識を整理して、なるべく多面的な要素で解答して下さい。

第4問も平成30年度こそ配点は15点でしたが他の年度は25~28点と得点に占める割合が大きい大問です。
ぜひ最後まであきらめずにマス目を埋めきって来て下さい。

 

まとめ

事例Ⅳも「事例研究」が有効です。
そして計算問題でミスをせず、持ちこたえた人は「勝ち抜け」の可能性がグッと高まります。
難化した年は得点調整が入るとはいえ、やはり計算問題でミスが少ない方がより強いのは変わらないはずです。

私の場合は結果的に前年から25点積み増せましたが、前年が悪過ぎたとも言えます。
ですのでタイトルは派手にぶち上げたものの、どちらかと言えば「〇点積み上げるぞ!」というよりは「ミスをしないぞ!」という意識を持つ方が重要です。

あと2カ月半もありますので、今回の記事を参考にしていただきながら愚直に過去問と向き合い、計算力を磨いていただけたらと思います。

そして「ミス発生→原因分析→対策検討→手順に落とし込み→習慣化」を徹底することが重要です。

 

皆さま、最後までお読みいただき心より感謝申し上げます。
いつもありがとうございます。

 

【合格に十分な実力発揮の準備】
✅ 2次試験の事例研究は進んでいますか?
✅ 対策を手順化して身に着けたら当日実行するのみ!

 

遅れてきた夏の暑さが厳しいです。
生まれて初めて経験する「マスク着用で猛暑に立ち向かう夏」ですが、くれぐれも体調にお気遣い下さい。

べりーでした。

 


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どうも、Tomatsuです。

いつも道場記事を読んで頂きありがとうございます。

(前回までの記事はこちら

2次試験本番まで残すところ12週間になってきました。

過去問に着手しはじめた人は

「果たして12週間後までに合格レベルに到達できるのか?」

と不安感に苛まれているかもしれません。

ただし、心配は無用です!

去年の私も同じ不安感を抱いていましたが、正しい努力を積み重ねていければ12週間で十分合格レベルに到達できます。

11代目含む道場メンバーも色んな形で表現していますが、正しい努力というのは

「事例着手→課題発見→改善→繰り返し」です。

ただただ事例数をこなすのではなく、「プロセスの振り返り」をしっかり行って自分の課題を抽出していきながら演習を積み上げていってくださいね。


さて、本題に移ります。

本日は前回に引き続き、「事例毎のお作法(ルール)を知る」シリーズをお届けしようと思います。

今日は「事例II」について(事例Iはこちら)。

受験経験がある方々にとっては当たり前の内容も含まれているかもしれませんが、改めて初心に戻るためにも、この記事の内容を参考にして頂ければ幸いです。

【こんな人におすすめの記事】
✅ 2次試験の学習経験が無い方
✅ 事例毎の特徴がまだ分かっていない方
✅ 事例IIのポイント・勉強法が分からない方

1. 事例IIの特徴・お作法

事例IIはマーケティングに関わる事例。

事例IIで求められているのは、どちらかと言うと狭義な(昔ながらの)マーケティングの考え方で、どうやったら事例企業の「売上が最大化されるか?」という点です。

他の事例と比べて与件文の情報が多く、使わないダミー情報等もたくさん含まれているため、素早く状況整理する力」と「与件情報を上手く組み合わせる力が求められます。

事例II対策をする上で大事なポイントを下記にまとめました。

  • SWOTを意識
  • 助言問題は「誰に?」「何を?」「どのように?」「効果」
  • 「誰に?」に関しては「デモ・ジオ・サイコ」を決める
  • 有形固定資産が使えるか?考える
  • 近隣企業とのパートナリングを使う

2. SWOTを意識

事例IIは第1問としてSWOT(強み・弱み・機会・脅威)が出題されることが多いのが特徴です。

現に「過去19年間中15回」も出題されています。

[ポイント]
与件文を読む際には、B社のSWOTを意識できると良いですね。

事例企業は、ほぼ全てのケースにおいて「中小企業」ですので、大手参入が「脅威」の代表例となり、戦略のバッティングを避けるための「差別化戦略」を迫られるケースが多いのが特徴。

その際、どのような強み(自社能力・リソース・外部連携力)」や「機会(新たなニーズ)を使って差別化を図っていくかが問われます。

[ポイント]
どうやったら競合他社と差別化できるか?これを常に意識しましょう

3. 題意を捉える(4Pの視点)

事例IIは助言問題が多いのが特徴です。

助言問題の中ではB社が採用すべきマーケティング戦略は何か?と問うものもあるのですが、中にはプロモーション戦略製品戦略価格戦略など、『4P』ごとの具体的な戦略を問う問題もあります。

ここで問われるのが「題意」をしっかり捉える力です。

例えば設問文では製品戦略」について聞いているのに「プロモーション戦略」に関する解答を作ってしまうとします。

この場合、例え書いていることが正しかったとしても題意を捉えられなかったがために「0点」を付けられてしまいます。

例としてH28年度の第2問設問1を見てみましょう

[H28 第2問 設問1]
B社の今後の成長に必要な製品戦略について、ターゲット層を明確にしたうえで、100字以内で説明せよ。

これはかなり分かりやすい例ですが、この質問に対しては

後者のように「製品」に関する記述をするのが正解です。

前者は「プロモーション戦略」に関する記述ですね。

[ポイント]
かなり当たり前のことを言っていますが、80分という限られた時間では、題意を捉え間違えてしまうこともあり得ますので、上記は常に意識しておきたいですね。

ちなみに、単に「マーケティング戦略」を問われた場合は、「製品戦略」「プロモーション戦略」を半々で盛り込んであげるとリスクヘッジになり効果的です。

4. 売上を分解(客単価×来店客数)

事例IIでは、「売上」を細かく分解して「どのような施策を打つべきか?を考えることが重要です。

このように分解すると、売上を上げる手段として以下の二つの方法があることが分かります。

では、問題文で「売上向上につながる施策」を問われた場合は具体的にどのような助言を行うべきでしょうか?

答えは与件のヒントに従うことです。

[ポイント]
例えば、与件文中に「品単価」を向上させられそうな製品開発が示唆されていた場合は「客単価」を上げる方法を考えるべきですし、過去に「口コミ等」で新規顧客開拓が成功した実績があれば「来店客数」を上げることを考えるべきです。

事例IIは与件情報が多いので、必ず何かしらのヒントがあります。

5. 「誰に」「何を」「どのように」+「効果」

事例IIの助言問題では誰に」「何を」「どのように」+「効果の四つのピース埋めることを意識するのが定石です。

問題文によっては一部のピースが埋まっている事もありますが、基本的にこのフレームワークを覚えておけば、助言問題で何を書けばよいか?という迷いはなくなると思います。

例を見てみましょう。

例えば、

[例題]
B社が成長を図るために取るべきマーケティング戦略について助言せよ

こんな問題であれば、

のように記述することを意識しましょう。

[ポイント]
○○、△△、××、□□
に入る文言は極力「与件文の記述」を踏襲することをおすすめします。

そうすることで、採点者に対して「問題のポイント」を理解していることをアピールできるからです。

ちなみに、誰に」(ターゲット)に関しては、下記の「顧客分析セグメントごとのポイントを記述できるようにしておきましょう。

いわゆる「デモ・ジオ・サイコ」というやつです。

これはターゲットを問われているような問題では絶対外してはならない要件です。

例としてH27年度、第1問設問1を見てみましょう。

[H27 第1問 設問1]
今後、B商店街はどのような顧客層をターゲットとするべきか。代表理事への助言内容を100字以内で述べよ。

これに対しては、

のように記述しましょう。

ちなみにデモグラフィック情報は「与件文のグラフ」に記載されていることが多いです。

読み取り方のコツは「グラフ中の特異な点に着目する」ことです。

[ポイント]
「誰に」「何を」「どのように」+「効果」は基本中の基本ですので、しっかり身につけておきましょう

6. その他の重要ポイント

事例IIを解く上で他に抑えておきたいポイントは下記です。

[ポイント]

  • 有形固定資産は有効に使うべし
  • 積極的に周辺企業・団体と協業
  • 「過去に成功した施策」を踏襲
  • (使いやすいフレーズ)顧客との継続的な接点を作り、愛顧向上を図り、固定客化を促す

いかがでしたでしょうか?

事例Iと同様、まだまだ書き足りていないことも多いのですが、最低限意識しておきたいポイントについて解説させて頂きました。

合格レベルに達している方は得てして、各事例の特徴について「自分の言葉で説明できるレベル」に到達しています。

言い換えると「事例毎の特徴」を自分の言葉で説明できていない方はまだまだ力が足りていませんので、上記のレベルを目指しましょう。

7. おまけ「全知全ノウの執筆体験」

数ある2次テキストの中に「全知識」「全ノウハウ」という参考書があります。

縁あって、11代目いけちゃんと共にが執筆に関わらせて頂けましたので、みなさまの診断士初年度の活動の参考のために「執筆業務の流れ」についてお話しようと思います。

『活用法』に関しては次回の記事でいけちゃんがたっぷり解説してくれるので、是非そちらも参照くださいね!

 


 

まず最初に行ったのが「キックオフミーティング」です。時期的には1月中旬ごろでしたでしょうか。

都内のルノアールに集まってコーヒーをすすりながら、監修者である川口さんと「内容の摺り合わせ」「スケジュール」などについて話し合ったのを覚えています。

他の3名の執筆者の方とも初顔合わせだったのですが、その時にはじめて道場同期の「いけちゃん」と出会いました。

道場のみならず他団体でもリーダーを務めるなどいつ寝ているのか分からないくらいアクティブで凄い方ですね。本当に尊敬しております。

Twitterでも有名人なのでご存知の方も多いかと思います。

また、たまたまその日の午後が「道場のロケットスタートセミナー」だったので、その後一緒にラーメンを食べて道場に流れていったのを覚えています。

そしてその夜は道場懇親会で一部の11代目メンバーと顔合わせ。本当に濃い一日でした。

話が逸れましたね。。。

その後の執筆業の流れはこんな感じです。

  • 2月下旬:初稿提出(各自パート)
  • 3月下旬:監修者に最終版提出(各自パート)
  • 4月初旬:新企画(共通パート)の提出
  • 4月中旬:同友館納品
  • 4月下旬:ゲラチェック→完成!
  • 6月初旬:献本
  • 6月中旬:出版!

全知全ノウは4人の執筆者が各々事例I~IVのいずれかを担当するスタイルで、自己完結できる部分がほとんどでしたので、キックオフ後執筆者同士で集まったのも2回のみでかなり効率的に進められたと思っています。

キックオフからわずか5か月間での出版でしたが、受験勉強が無くなった分、時間にかなりの余裕が生まれましたので、全然キツイ感じはなかったですね。

ギャラは。。。。ご想像にお任せしますが。。。本の出版に携わらせて頂いた実績が買われてスタートアップ企業のオウンドメディアコンサル・編集の副業を勝ち取れたので、やはりこの実績はかなり貴重だったと感じます。

ちなみに来年度の執筆者の募集時期は12月の2次筆記試験合格発表後~12月末までです。

また後日アナウンスしますが、もし実績をあげることに興味がある方がいらっしゃいましたら手を挙げる準備をしておいていただければと思います。

それではまた!

 


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こんにちは! 等身大の独学ストレート生・金型屋のかーなです!

前回までの記事はこちら

 

先日のオンライン夏セミナーにご参加頂いた皆様、改めてありがとうございました。

 

おかげさまで、日曜日の回、平日夜の回とも盛況でした。

日曜日はお腹いっぱいになる怒涛のプレゼンと相談会&懇親会、平日夜は道場先代を交えての相談会と、それぞれの濃さがあり良かったのではないかと思います。

当日の様子はこちら↓

4時間分をまとめてお届け〜オン夏!セミナーご報告〜 by さとまる

オン夏!2次試験対策QA特集 by 3ch

オン夏!セミナー平日版~ダイジェストとQ&A集~ by ぴ。

 

さて、本日は夏セミナーでも質問のあった、二次試験の事例Ⅲについて、少し詳しく書いてみたいと思います。

試験勉強をしている方から、「事例Ⅲのイメージがつかみづらい」「製造業の経験がないのでとっつきにくい」という相談をいただくことがあります。

これに対する回答は「製造業の経験がない人でもわかるように、与件文はそれなりに整理して書いてくれています。そのため、【生産性向上と生産管理】【生産計画と生産統制】といったお決まりのフレームを使う練習をしていけば、合格点をとれるようになりますよ」というものです。

これ、真理だと思います。

製造業の会社勤務で、なまじ似たような経験があると、与件から逸脱して自分の経験に引っ張られがちです。

他の事例でもそうですが、ご自身の個人的な経験は、大事故の元なのでそっとしまっておいた方がよさそうです。

 

 

とはいえ。

そうはいっても、「やっぱり背景がわからないと気持ち悪い」という方もいらっしゃるかと思います。

(ちなみに、私がそのタイプです。変なところが潔癖。)

事例企業を理解しようという、その姿勢がすばらしいですし、私も本業でC社のような会社に身を置いている以上、多くの方にC社っぽい会社の悲喜こもごもを知ってほしい。

というわけで今回は、金型屋勤務という属性を生かして、事例ⅢのC社がなぜ苦しんでいるのかを解説してみたいと思います。

 

正直、「これを読んだら点数が上がる」系のテクニックではないので、興味のない方は読み飛ばしてください。

また、以下はあくまで一般論&私自身の経験なので、実際の与件文とは相反することもあると思います。

その際は、もちろん与件文が絶対です。カミサマです。

二次試験では与件文がカミサマ。設問文がホトケサマ。

 

逆に、診断士になってから、中小の製造業を支援する際に役に立つこともあると思うので、一種の教養くらいの感覚で読んでいただければと思います。

 

 

【こんな方におすすめ】・事例Ⅲの世界観や背景を、なんとなくイメージできるようになりたい方

・「C社って、なんであんなにダメダメなの?」とモヤモヤしている方

・事例Ⅲで書く解答が「当たり前のこと」すぎて自信が持てない方

 

 

大前提:工場では、安全第一

Photo from PhotoAC

 

製造業の会社で働いたことのない方でも、工事現場等で「安全第一」看板や横断幕が掲げられているところを、一度は目にしたことがあると思います。

「安全第一」「ゼロ災でいこう、ヨシ!」「今日も一日ご安全に」

こういったスローガンは、工場内でも目につくところに貼ってあります。

私も最初に工場を見学した時は、「そりゃそうだよな」くらいに思っていたのですが、その後、新入社員と一緒に工場長や総務の方の話を聞いて、徐々に感覚が変わりました。

たとえば、こんな話です。

 

「私の一番大切な仕事は、工場で働く従業員を、朝、家を出たそのままの姿で帰宅させること。目に異物が入っていたり、腕をやけどしていたり、ましてや指がなくなっていたりしては絶対にいけない。全く同じ姿で家族の元へ帰すことです。そのために保護具や作業手順等の安全上のルールを決めて、日々守られているか安全パトロールをしています。皆さんも、必ずルールを守って、安全に作業をしてください」

 

 

「当たり前のことですが、金型より人間の方が大事です。忙しくなってくるとこれを忘れてしまうことがあるので、最初に言っておきます。金型は、壊れたら作り直せばいいんです。いくらでも替えがききます。でも人間はそういうわけにはいきません。そのことを、よく覚えておいてください」

 

 

「工場にあるものの中で、一番やわらかいのは人間の体です。金型や工作機械やクレーンと衝突したら必ず人間の体が負けます。だから絶対に衝突しないよう、決められた通路を歩いてください」

 

 

いかがでしょう。重みのある言葉だと思いませんか。

特に金属や工作機械を扱っている工場では、安全を軽視すると取り返しのつかないことが起こります。

そのため、安全を確保できる作業手順が決まっており、「めんどくさいから」「こっちの方が効率がいいから」といった理由で作業員が勝手に手順を変えることはできません。

(物理的にはできますが、それが原因で労災が起きることも多いです。)

もちろん煩雑な作業手順の理由が100%安全上の理由というわけではありません。

ですが、少なくとも「複雑なオペレーションの裏には、安全上の理由があるのかも」という可能性くらいは、頭に入れておいてほしいと思います。

中小企業診断士として工場に入る際も、「安全第一」を忘れずに、工場の方の案内に従って行動してくださいね。

 

※なお、「安全」に関しては当たり前すぎて二次試験には出ません。

(一次試験の「運営管理」でスピテキの最初に出てきました。)

そのため、解答用紙に書いても、加点されることはまずないと思います。あくまで「背景」としてご理解ください。

 

 

 

 

受注生産はつらいよ

 

事例Ⅲでは、しばしば「受注生産」型の企業が出てきます。

例えば、令和元年度の金属熱処理と機械加工をしている会社。

平成29年度の金属部品の賃加工をしている会社もそうですね。

Photo from PhotoAC

 

ここで突然の復習です。

「受注生産」の反対は?

 

 

 

そうです。「見込生産」です。

 

それでは、「受注生産」のメリットとデメリットは?

 

メリットは、完成品の在庫を抱えるリスクがなく、在庫に関するコストがかからないこと。

デメリットは、仕事を平準化しづらく、工場負荷が安定しないことや、コスト・納期の正確な見積もりが難しいことが挙げられます。

 

我らが金型屋も受注生産が基本です。

顧客の製品設計が決まってから、それに合わせて金型を製造するので、受注生産は金型屋の宿命といえます。

 

受注生産のデメリットは、仕事を平準化しづらく、工場負荷が安定しないことや、コスト・納期の正確な見積もりが難しいことでした。

そこで何が起きるか。

 

顧客α社から金型製作を受注し、金型屋が忙しくなり始めます。

そこにβ社からも制作依頼が来たとしましょう。

社長は考えます。

「ちょうどα社の仕事が始まったところだけど、この先は受注予定の案件が少なく、工場が遊んでしまうかもしれない。それに、次いつβ社から引き合いが来るかわからないし……」

ということで、β社と交渉して多少納期を延ばしてもらい、β社の仕事を詰め込みます。

従業員に残業してもらったり、場合によっては夜勤を含む二直体制を組んだりして、なんとか納期までに仕上がるようピッチを上げるのです。

小規模工場だと、従業員を帰した後、社長や経営者一族が深夜まで作業してなんとか納期に間に合わせる、といった話も聞きます。

仕事の繁閑に合わせて非正規の従業員を雇えば良いようにも思いますが、いわゆる「一点もの」を作る受注生産では、ある程度職人さんの熟練度も必要なため、簡単に契約社員や派遣社員で解決というわけにはいきません。

(もちろん、単純作業や初心者でもできる作業もあるので、工夫の余地はあります)

 

結局α社の仕事が見積もりより速く終わり、β社も予定の納期より前倒しで完成できるかも……これが終われば一息つける……というタイミングで、今度はγ社から引き合いが来ます。ボリュームもそこそこ大きい。

社長は再び考えます。

「ちょうどβ社の仕事が早まって、この先は受注予定の案件が少なく、工場が遊んでしまうかもしれない。それに、次いつγ社から引き合いが来るかわからないし……」

ということで、γ社と交渉して多少納期を延ばしてもらい、γ社の仕事を引き受けます。

再び、工場のキャパを超えるくらいの仕事が確保されました。

……。

 

 

おわかりいただけたでしょうか。

「受注生産なので、次いつ注文がくるかわからない」「職人さんの人件費や機械の減価償却費等の固定費を抱えているので、なるべく工場を遊ばせたくない(操業損を出したくない)」といった考えが働いた結果、仕事の依頼がある限り、現場は「忙しいか、超忙しいか」の二択になります。

 

そして、忙しくなると、とにかく目の前の仕事をこなすのに必死になるので、

「新しい資材届きましたけど、どこに置きますか」

「ん~、今忙しいからその辺においといて!」

 

「おい、貸した工具どこやった」

 

「この加工、明日までって書いてあるけど機械空いてませんよ」

 

「やるしかないだろ! なんでそんな計画立てたんだ!」

 

といった具合に、絵に描いたようなダメダメC社ができあがります。

(心なしか心拍数があがってきたような……)

 

 

別に社長に悪気があるわけではなく、従業員も頑張っていないわけではありません。

ありませんが、結果的にC社によくある「資材置き場が雑然」「5Sができていない」「生産計画が不完全」という事態が出現します。

上記はほんの一例ですが、C社のような状況がわりと簡単に出来上がることが、イメージ頂ければ幸いです。

 

そして、診断士や外部コンサルタントの方にお願いしたいのは、現場の事情を理解しつつも、あるべき姿を念頭においてアドバイスをする、ということです。

「私も製造業出身なので、よくわかりますよ~。生産計画の全社統一なんて無理ですよね~ハハハハ」じゃないんです。

そこははっきり、「生産計画は部署ごとに立てるのではなく、全社で統一しましょう。なぜなら~」と言ってほしいのです。

社長も従業員も、気になることはたくさんあります。

急ぎの仕事に対応しながら、「忙しいのはありがたいけど、なんだかいつも、同じパターンで残業のループにはまってるな」とか考えていたりします。

もっと良い方法があるはずだ、もっとメリハリをつけて働くことができるはずだ、と思いつつ、長年の繰り返しで「あるべき姿」がわからなくなっていることが、往々にしてあるのです。

だから事例Ⅲでは、「こんなこと、当たり前すぎるかな」とか「当たり前なのにやってないってことは、根本的に無理ってことなのかな」などと、遠慮する必要はありません。

ストレートに「あるべき姿はこうで、現状はできてないので、やりましょう」と言ってあげてください。

 

 

長くなってきたので、後半に続きます。

後半は、「匠の技と生産計画」「建て増し、建て増しの第一工場」「職人、背中で語る」の三本です。

後半も、また読んでくださいね。

ジャン ケン ポン!

ウフフフフフフ……

 

 

すみません、ふざけすぎました。

(出典というか、元ネタはサザエさんのアニメです。念のため)

後半に続くのは本当です。

よろしくお願いいたします。

 


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オンライン夏セミナー(オン夏)に参加いただいたみなさん、
長時間にわたりお疲れさまでした!

2次試験の学習の指針になるいい気づきがあれば幸いです。

twitterもよろしくお願いします。

 

 

本日は、私が29日のオン夏セミナーに参加して気になったポイントを補足したいと思います。

以前も似たような記事を書いたのですが、さいちゃんが最も大切だと信じている考え方なので、改めて詳細を描きながらお伝えします。

 

漫然とした目標設定で2次試験に挑もうとしていないか

1次試験直後から2次試験対策をはじめられた方にとっては、そろそろ2次試験に向けての情報収集の期間は終わりです。得られた情報の中から自分に合うものを取捨選択してください。

ご自身の現状の把握はされてますか。まだ事例を解いたことがない方はいないと思いますが、とりあえず事例Ⅰから事例Ⅳまで80分で一通り解いてみた結果はいかがでしたでしょうか。模範解答とのずれの確認はふぞろいで。できれば勉強会等で外部からフィードバックを受けるとよいです。

事例を解いた後の感想はどれでしょうか。

①結構解けてしまった。ふぞろいの内容と遜色ない。

②ある程度解けたと思ったけど、ふぞろいとずれがある。

③全然解けなかったと思ったけど、ふぞろいと近い部分がある。

④全然解けなかった。ふぞろい解答レベル高すぎてついていけない。

⑤ふぞろいが間違っている。自分の解答が正しいに決まってる。

 

以下、それぞれに対するさいちゃんの処方箋です。

①の方、あなたは天才です。そのまま合格してください。
もしくは、解けたと勘違いされている可能性もあります。キーワードだけでなく読みやすさはどうでしょうか。解法が安定してますでしょうか。2次試験合格のあるべき姿を考えて客観的な現状分析をお勧めします。

②の方、あなたはポジティブ思考です。少し試験のポイントを勘違いされているかもしれません。あるべき姿と現状のギャップがある可能性があります。問題を明確化し適切な課題設定をしましょう。

③の方、あなたはネガティブ思考です。意外と試験のポイントをとらえているのかもしれません。ただ、あるべき姿と現状のギャップがある可能性があります。問題を明確化し適切な課題設定をしましょう。

④と⑤の方、あなたは試験合格のあるべき姿と現状のギャップが大きいです。客観的な現状分析を急ぎましょう。

以上のように、天才以外の方は、①客観的な現状分析、②問題の明確化、③適切な課題設定+To do(やること)リスト作成の順でアクションが必要になります。ここからは、現状分析、問題の明確化、課題設定(To do(やること)リスト作成)をすべてひっくるめて「目標設定」と呼ぶことにします。

   現状とあるべき姿、問題と課題の関係

 

客観的な現状分析

問題を明確化し、適切な課題を設定するためには、まずは現状とあるべき姿とのギャップ=問題を知る必要があります。しかしながら、勉強初期の状態では正しく現状を理解するのは難しいと思います。

1次試験後に事例を解いた私の感想は④で、自分の置かれた現状を正しく理解できませんでした。解けないならと様々な情報収集をしたのは前回の記事で挙げました。そして、「まとめシート流」2次対策に出会い、書いてあることを真似して問題を解きました。テキストを見ながら時間も無制限で解いてみると、2次試験をプロセスで解いた経験が大きな一歩になります。1を2にする(身に着けたことを発展させる)より0を1にする(新しいことを身に着ける)方が難しいので、岩塩の言う守のベースとなる考え方を纏うために、既存のプロセスを有効活用(パクってみる)することが近道です。

不思議なもので、ある型を身に纏うことで自分の現状がわかるようになります。予備校の模試を受けるのもそうです。予備校の型の中での自分の現状がわかります。とりあえず自分に合いそうな型を見つけたら、まずはそれをベースとして事例を解いてみてください。できればフィードバック付きで。私は同じ型で12事例程度を解いて、おぼろげながら解き方が身に付き、自分に合わない型や自分に足りないところが見えてきました。頭で考えてもわからないことは、手を動かすことから始めてみましょう。

 

問題の明確化

模範解答と照らし合わせたときに、何ができていて何ができなかったか、勉強会などで他人に解答を見てもらったときに指摘されたポイントなどから、現状とあるべき姿のギャップ=問題を明確化します。注意点としては、模範解答や勉強会の仲間によってそれぞれ2次試験合格のためのあるべき姿が異なるため、フィードバックを自分自身で読み替えたり取捨選択する必要があります。フィードバックを活用する際の心構えについてはこちらを参考にしてください。

適切な課題設定

課題設定は、現状とあるべき姿のギャップ(問題)を把握し、ギャップを埋めるために課題を設定し、具体的な施策に落とし込むというプロセスの中で実行します。オペレーションレベルでの課題設定は、単純作業レベルでTo doリストを作りることで、事例を解く際のプロセスを明確化できます。

 

事例を解く前の目標設定例

事例を解く前の課題設定と、オペレーションレベルのto doがアウトプットになります。あくまでも一例ですので、個人の趣味嗜好によりTo doは異なるはずです。

解答方法に関して①

問題:診断士試験の解答らしい言い回しができない。書けた場合でも時間を多く割いてしまう。

課題:解答の書き方を把握して、解答作成能力を向上させる。

To do:解答の書き方を把握するために模範解答を写経する、金型を覚えて活用する。(直接的な手段ではないが、春秋要約などの国語力を鍛える方法もある。)

 

解答方法に関して②

問題:模範解答に出てくる1次知識を盛り込もうとする発想が出てこない。知っていても活用できない。

課題;適切な1次知識を盛り込んだ解答が書けるようになる。

To do:過去問に出てくる知識を中心に、2次試験に必要な1次知識を補う。定着が弱いのであれば、100字訓練法などによって手で書いて体に覚えさせる。

 

解答方法に関して③

問題;与件の文言を自分なりに言い換えてしまい、採点者にわかりずらい文章になってしまう。

課題:与件のキーワードを忠実に使い、採点者に意図を伝えやすい文章を書けるようになる。

To do:与件文のワードそのまま使うことを、自分の中の制約条件にする。絶対に守る。長いカタカナ語は同意の漢字に置き換える。

置き換えに関する参考:ksknの記事

 

与件の読み方、使い方①

問題:与件中のキーワードを見落としてしまう。

課題:与件から適切なキーワードを引っ張ってこれるようになる。

To do:マーカーで色分けして、注目すべきキーワードをビジュアル化。それぞれのキーワードどの設問に当てはめるか、パズルのピースを合わせるイメージ。

 

与件の読み方、使い方②

問題:与件中のキーワードを使うべき設問に使えず、別の設問の解答に使ってしまった。

課題:与件のキーワードについて、設問への切り分けができるようになる。

To do:設問に対して正面に応え、適切な振り分けに時間が使えるように金型解答をつかう。切り分けが難しい場合は、無理に切り分けず重複を認める。
参考:岩塩おべんと君の記事

 

タイムマネジメントに関して

問題:80分以内に解き終わらず、空欄が残る。時間がなく余裕なく冷静な解答が書けない。

課題:80分以内に余裕をもって解き終わるようになる。

To do:タイムスケジュールを固定するなどのタイムマネジメントを行う。「あと5分あればできるのに」ではなく、80分以内に収めるための時間割が肝要。
参考 3chの80分の使い方 なおさんの80分の使い方

 

初学者あるある

問題:何を書いていいやらさっぱりわからない。

課題:何を書いていいかわからない状態から脱却する。

To do:やるべきことをすべてプロセスに落とし込み自動で手が動くようにする。参考書をまねしてみる。

 

ケアレスミス

問題:ケアレスミスで失点する。

課題:ケアレスミスをできるだけ減らす。

To do:個人的に後で見直しをしてもケアレスミスに気づきにくい。一回目の記入でミスがなく完璧に収めるつもりで対応するために、見落としを防ぐ施策(マーカー、金型解答)を用いる。

 

事例Ⅳ

問題:事例Ⅳでつまらない計算ミスで失点する。

課題:計算ミスをできるだけ減らす。

To do:限られた時間で正確な解答ができるよう、計算ごとにマイルストーンを設けて定期的に見直しする仕組みを作り、できれば毎日問題を解く。皆が取れそうな問題に優先順位をつけ、できる問題から正確に解く意識を持つ。

 

目標設定の注意点

目標設定で決めた具体的なTo doは、コストや時間、自分に合うかどうか、自分ができるかどうかによって、取捨選択すべきです。惰性でやる必要はありません。自分にあわないと思ったらスパッとあきらめて次のツールを選んでください。

ツールありきではなく、目標ありきで進めるべきです。「自分の課題は〇〇なので、〇〇のツールを使うことで課題を達成する。」ということを心の中に留めておきましょう。

ただし、事例Ⅳは手段ありきで進めてもよい科目だと思います。例えば、30日完成全知全ノウ、各予備校の事例Ⅳ特訓など。過去問と照らし合わせながら、2次試験の範囲を網羅しているツールを選んで、毎日少しずつ進めていきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ここまで読んでいただいた方の中には、もっと手っ取り早く2次試験の勉強法を知りたい、ノウハウを知りたいと感じる人も多いと思います。ご期待に沿えず申し訳ございません。

ただ、さいちゃんが申し上げたいことは、知識やノウハウといったツールはたくさん用意されているということです。好きか嫌いか、できそうかできなそうかという恣意的な基準で、様々な選択ができる余地があります。だからこそ、ツールを適切に活用する意識が重要になるのです。

2次試験合格のためのあるべき姿って何でしょうか。ふぞろいでしょうか。予備校の模範解答でしょうか。それは誰もわかりません。こちらから見れば、キーワードが重要そう、あちらから見れば、読みやすい日本語と論理構成(因果)が重要そう。はたまたきれいな字がいいのか。様々なフィルターをかけてみることでしか2次試験の本質をイメージすることができません。誰も試験の正解はわかりません。その中で、多くの合格者が有効だと考えた手法を取り入れるのは自然な考えだと思います。

試験全体を通して大切なことは、うまくいかなかった時の振り返りと次のアクションです。しっかりと目標設定ができていれば、達成度確認も容易で、復習も適切に行えます。できるだけ早く、目標設定→達成度確認→目標再設定のサイクルの確立を図ってください。最初はTo do からいろいろ試すことをお勧めしますが、慣れてきたらサイクルの順番を守って効率的に学習を進めていってください。

2次試験本番まで2か月以上と時間はたっぷり残されています。まだまだこれからです。迷ったときはいつでも道場の入り口の扉を開いて、記事検索してもいいですが、ぜひコメントをください。

以上さいちゃんでした。最後まで読んでいただきありがとうございました。

 


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おはようございます!おべんと君です。自己紹介はこちら
前回までの投稿記事はこちら

暑い日が続きますが、体調にはお気を付けください!

<告知>
個人的な内容で恐縮ですが、告知をさせてください。
現在一発合格道場は2次試験の記事真っ只中ですが、
1次試験を今勉強している方、これから勉強を始める方
向けたオンライン座談会に、おべんと君として参加させて
いただくことになりました。

アロエちゃんとおべんと君の診断士一次試験対策会議

診断士同期合格のアロエさんからお誘いいただいて、
8月6日木曜日夜8時~ こちらに参加します。

1次試験に向けた勉強をされている方がおられましたら、
ゆる~く楽しい会にしますので、ぜひご参加ください!
(道場メンバーの乱入もあるかも?)

 

<本題>
予備校の解答やふぞろい等を見ると、書かれている内容や
使われているキーワードはともかく、
「この答案読みやすいな~」と思うことありませんか?
また、解答作成にあたり、
「因果関係を大事に」という指摘を良く目にしませんか?

今日は、この2つを同時に行う文章構成の作り方を説明します。
これは、私の受験生時代の師匠7代目フェイマオから教わったものです。

Twitter上でも反響をいただきまして、反応いただいた皆様ありがとう
ございました。少しでもお役に立てれば幸いです。

 

<師匠の言葉>
彼が私に常々言っていたのは、

ふぞろいや予備校の解答を見て、
「与件からこの言葉抜き出してないわ」
「この1次知識の用語使ってないわ」とか、
『何』を書くかは、みんなが注目するし、その情報は多いけど、
『どう』書くか?は案外着目されていないんだよね。

でもこの『どう』書くか?がすごく大事で、
これが崩れると文章として支離滅裂な文章になってしまう

だから、この『どう』書くか?を養った方がいい。
これをやれば解答骨子が作れるし、
自然に因果関係が整った文章になるよ。

「キーワードを盛り込みすぎて、一見それっぽい解答だけど、
_ちょっとなに言っているか分からない
とサンドウィッチマンに突っ込まれるような解答にならないように
するための方法です。

※『どう』書くか→以後「文章構成」と呼ばせていただきます。

 

<やること>
因果関係が整った文章構成を作るためにすべきことは下記の1点です。

設問分析の時に、文章構成を決めてしまう。

過去問を使って、具体的にプロセスを見ていきたいと思います。
平成30年度事例Ⅲです。

①設問を見て何が問われているのか?を確認

ここで問われているのは、赤い下線
作業方法に関する問題点」「(問題点に対しての)改善策
の2つになります。

制約条件として、「図2を分析し」と書いてあります。
これは「図2に書いていないことは分析してはいけない」
とも読み取れます。

 

②問われていることに沿った文章構成を書く

問われている問題点と改善策を書くための文章構成を書きます。
この時点では与件文を読んでいないので、実際に『何を』書くかは
考えず、文章の構成を固めてしまいます。
こんな感じでメモ用紙に書きます。字が汚いのはお許しを・・・

このメモ書きの意味は、

上段部
主語を「問題点は」にする→問題点を問われているため
・その後に続く要素として「真因:問題が発生する主原因」を書く
・更にその後に続く要素として「問題:発生している悪い影響」を書く

下段部
主語を「改善策は」にする→改善策を問われているため
・その後に続く要素として「施策:実施すべき対応策」を書く
・更にその後に続く要素として「効果:施策から得られる効果」を書く

上下の文章を”てにをは”に注意して組み合わせると、
下記の文章が想定できます。

問題点は 「真因」 のため 「問題」 が発生していること。
改善策は 「施策」 を行い 「効果」 を得る。

文章構成の因果関係に着目すると、下記のようになります。
上段部:「真因=」「問題=
下段部:「施策=」「効果=

これで因果関係が整った文章が書けそうですね。

この後何をするのかと言うと、

③要素を当てはめる
与件文を読み、1次知識を想起し、メモで下線が引いてある要素に
合致する言葉や文章を当てはめていきます。

設問要求:図2(マン・マシンチャート)を分析します。

・成形機1の段取り作業の詳細を見ると、移動が多い
作業者の待ちや段取り作業による成形機の停止が多い
・特に昼休みの時間帯に成形機が2台とも停止している

1次知識:図2に関連する知識を想起します。
・マン・マシンチャート=連合作業分析
_→人と機械、二人以上の協同作業の効率UPのための分析
・段取り作業の移動が多い運搬のムダ(トヨタ7つのムダ)
内段取りを外段取り化することで、機械を止める段取り作業を削減する
・機械の停止が多い生産性が低い

前述した文章構成とマン・マシンチャート=生産効率UP という軸で、
これらの要素を整理して、最終的に下記の解答を書きました。
解答内容が正しいかはさておき・・・

必要な言葉を書きつつ、割とすっきりした文章になります。
この年の2次試験は不合格だったのですが、事例Ⅲは69点だったので、
多分この設問も一定の点数は入っているかと思います(思いたい)。
金型の移動を外段取り化して~、なんて書ければかっこいいのですが、
80分の中でそんな余裕はありませんでした。

 

<習得までの道のり>
日々の練習で、設問を読んですぐにこの文章構成が書きだせるように
何度も練習してきました。具体的には、

①解答構成を書く練習だけをする
事例Ⅰ~Ⅲまでの設問だけを読んで、文章構成がすぐに書けるように
する練習をしていました。
また、通勤電車の中で過去問の設問だけを読んで頭の中で文章構成を
考える
だけでも十分効果があります。非常に泥臭いですが、
練習あるのみです。

②パターンをまとめる
何度も繰り返し練習していくと、上述のように
「対応策を聞かれたら、対策は~『施策』+『効果』」と書こう!
というように文章構成のパターンが集約できてきますので、
ブラッシュアップしながらパターン化します。
そのパターンが正しいかどうかは、過去問であればふぞろいの
合格者やA答案を読んで、「何を」ではなく「どう」書いているか?
という観点で読むことでさらに洗練されます。

③過去問演習
45分以内に解答骨子までを書き終える練習を毎日行っていまして、
その毎日の中で繰り返し練習していました。

④初見問題
私はTBC通信講座を受講していまして、初見の演習が文章構成練習の
成果を発揮する場としてとても役に立ちました。
初見問題の演習を受講していない方は、ぜひ模試を受けていただき、
練習していただければと思います。

 

<注意点>
この文章構成ですが、どんなに洗練したとしても完璧ではありません
①文章構成に固執しすぎず、設問や与件によっては最初に決めた
_文章構成を壊す柔軟さを持つこと
②初めて出る問われ方であっても、何かしら今までの文章構成が
_使える可能性が高いが、無理にあてはめないこと

_例)令和元年度事例Ⅲ、第3問(設問1)

C 社社長の新工場計画についての方針に基づいて、生産性を高める量産加工のための新工場の在り方について 120 字以内で述べよ。

あ、在り方?何それ?今までそんな問われ方したことないよ??
でも焦らずに。設問を咀嚼すると、
「生産性を高める量産加工を実現するために新工場をどうすべきか?
_社長の方針を踏まえて答えよ」 という感じです。
対応策の文章構成を流用できそうですので、この場合は、

在り方は 「施策」を行い、生産性を高める。

のような文章構成が使えそうですね。最終的に私の解答は、

在り方は①技能士資格を持つベテラン作業者等が作業の標準化、マニュアル化を行い、②それに沿ってOJTで作業方法の教育を行い、③作業容易性を高めた設計、④SLPを活用した工程レイアウト設計などを行う、等で生産性を高めること。

となりました。設備選定については書けませんでした。

解答構成は私が勝手に考えている構成なので、
採点者が要求した構成かどうかは全く分かりません
そのため、解答構成を決めていても、設問に沿った構成に
変化させる柔軟性は必要です。

 

<まとめ>
いかがでしたでしょうか。
文章構成=「どう」書くかをあらかじめ想定できていれば、
本試験で文章の書き方を悩む確率が減り考える時間を捻出できます。

<本日のまとめ>
因果関係が整った文章を書くためには、
①日々設問を読んで文章構成
がすぐに出てくる練習をする
②文章構成をパターン化しつつ、柔軟性を維持

もし文章構成にお悩みの方は、ぜひ実践してみてくださいませ。

なお、7代目フェイマオによる文章構成作成も踏まえた2次試験の記事で
おすすめは下記の3部作です。
80分で合格答案を書くために何をすべきか?~その1~
80分で合格答案を書くために何をすべきか?~その2~
80分で合格答案を書くために何をすべきか?~その3~

この文章構成の考え方は、仕事での報告書文章作成や執筆時の文章を
作る上でも大いに役立ちますよ!

ちなみに、昨日の岩塩の記事と私の記事、書いていること似てませんか?
正直、「やべ、俺の記事、岩塩の内容パクッてるわ・・・」
思ったくらいです、いやいや、パクってませんよ!

なぜかというと、合格するためにやってきたことは自然と似てしまう
のだと思います。

オン夏!でCKが言っていましたが、2次筆記は
誰でも書ける内容を、完成度高く書くことが大事。」なのです。

そのためにすべきことは何だろう?と考えていくと、自然と考えや
行動が合格者間でも似てくる
 という理由だと思います。

まぁ、岩塩が私とやっていたことが似ていたのがうれしいかどうかは
分かりませんが・・・笑

ご参考になれば幸いです。
以上、おべんと君でした。


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おはようございます。岩塩です。

先日は貴重なお時間を割いてオンライン夏セミナーにご参加いただきありがとうございました! いつも道場を読んでくださっている皆様と、(Zoomを通してではありますが)直接お話することができ楽しかったです。皆様の2次試験に向けた熱量を直に感じました。

セミナーのダイジェスト版はさとまるが、相談会でのQ&Aは3chぴ。が記事にしておりますので是非ご覧ください。

ご質問にうまくお答えできなかったところもあるかと思いますが、疑問点は引き続きブログのコメント欄にメッセージをいただければ道場メンバーで検討し回答させていただきます。

引き続き、皆様の学習の一助となるよう、全力で記事を書いていきますのでよろしくお願いいたします!m(__)m

 


 

さて、本日の話題です。先日のセミナーで「80分の過ごし方」をご説明しましたが、設問解釈の後に行う解答型の作成についてご質問をいただきましたので、私が行っていた内容について補足をさせていただきます。

解答「」というか、解答「」と言った方がよかったかもしれません。本記事では解答枠という言葉で説明していきます。

受験生時代に参考にした記事はこちら

 

解答枠を作るメリット

  • 文章構成の一部を作業化でき、文章構成がラクになる
  • 設問で問われていることに真正面から答える解答文を作成できる
  • 制約条件ハズシを防止できる

 

解答枠の作り方

  1.  問われていることをオウム返し
  2.  30字枠に区切る
  3.  制約条件をメモする

 

以下、例を使って説明します。

【H30 事例Ⅰ 第1問】
研究開発型企業であるA社が、相対的に規模の小さな市場をターゲットとしているのはなぜか?その理由を、競争戦略の観点から100字以内で答えよ。

 

1.問われていることをオウム返し

設問文で、問われていることは何でしょうか?設問文の修飾をそぎ落とすとこうなります。

研究開発型企業であるA社が、相対的に規模の小さな市場をターゲットとしているのはなぜか?その理由を、競争戦略の観点から100字以内で答えよ。

「理由を答えよ」と言われていますので、素直に答えます。

理由は        である

「理由は」とオウム返ししました。これは「私は設問に真正面から答えています」というアピールでありコミットメントです。採点者は「この受験者は聞かれたことに答えようとしている」と評価するでしょう。

「オウム返しなんて恥ずかしい・・・」と思うかもしれませんが、2次試験ではこのくらいの素直さが丁度良いと思います。(ちなみに口述試験では、オウム返しを口頭でやることになりますから、今から修行をしておいてください)

末尾もしっかり締めておきます。「理由は」に呼応していれば、「~である」でも「~のため」でもOKです。

 

2.30字枠に区切る

次に文字数を確認します。30文字のセットが何個作れるか考えてみてください。この問題では100字での解答が要求されていますので、30字が3個は作れますね。そこで、下記のようにします。

理由は
          
          
          
である。

          は30字ずつのセクションです。

使い方は後ほど説明します。

 

3.制約条件をメモする

最後に制約条件をメモします。

<小規模市場がターゲットの>
理由は <競争戦略観点>
          
          
          
である。

※メモ(<  >の部分)は自分用です。解答には書きません。

これで解答枠ができました。いかがでしょうか? 全ての設問について解答枠を作成してから、与件文の読み込みに入る、という流れになります。

 

解答枠の使い方

30字のセクション3つをどう使うか?これは、与件文を読んでみないとわかりませんが、下記のようなパターンを考えておきます。

理由30字で3つ書く
理由60字で1つ30字で1つ書く
理由60字で1つ補足30字で1つ書く  etc…

 ※「補足」は、例えば「理由」の原因や結果など。

どのようなパターンでいくかは、実際には与件文を読んでから内容に応じて検討します。(ふぞろいのベスト解答は②形式、スタディングの模範解答は③形式で書かれていました)

なぜ30字のセクションを作るかというと、いきなり100字の文を考えるのは大変ですが、30字ずつなら考えやすいからです。もちろん30字にこだわりすぎる必要はなく、45字+45字などでもOK。

(参考:与件文は1行38文字のため、1行弱を抜き出すと約30字となります。)

与件文から解答根拠を抽出し、知識を組み合わせて、解答枠に入る内容を考えていきます。この際、制約条件を外した内容を書きそうになってしまっても、制約条件のメモを見れば「おっと、これは書いてはいけない内容だ」と気づくことができます。

解答枠を埋めれば、解答骨子の完成です。

 

色々な解答枠

いくつかのパターンについて、解答枠を作ってみます。上の例より少し複雑知識が必要なものを紹介します。

【H30 事例Ⅰ 第4問】
A社が、社員のチャレンジ精神や独創性を維持していくために、金銭的・物理的インセンティブの提供以外に、どのようなことに取り組むべきか。中小企業診断士として、100字以内で助言せよ。
【解答枠】
<チャレンジ・独創性維持の>
取り組みは<金・モノ×>
           、
          
以上により
   (効果)   を図る。

ポイント:施策の提案には効果も併せて書きましょう。どんな効果があるかがわかれば、社長も理解しやすいです。

 

【H30 事例Ⅱ 第1問】
B社の現状について3C分析の観点から150字以内で述べよ。
【解答枠】
顧客は          
競合は          
自社は   (強み)   
   (弱み)   

ポイント:3C分析の知識を使い、「顧客」「競合」「自社」に分解します。自社(内部環境)については強み・弱みいずれも入れるとbetterです。

 

【H30 事例Ⅱ 第4問】
B社は、X市の夜の活気を取り込んで、B社への宿泊需要を生み出したいと考えている。B社はどのような施策を行うべきか、100字以内で述べよ。
【解答枠】
施策は  ↓<夜のサービス>
 (誰に・何を)  
 (どのように)  行い、
   (効果)   を図る。
↑<宿泊需要の創出>

ポイント:事例Ⅱで施策が問われたら、「誰に+何を+どのように+効果」フレームワークを使います。(超重要なので必ず覚えましょう)

 

【H30 事例Ⅲ 第2問】
C社の成型加工課の成型加工にかかわる作業内容(図2)を分析し、作業方法に関する問題点とその改善策を120字以内で述べよ。
【解答枠】
<成型加工・作業の>
問題点は          
改善策は          を行い、
   (効果)   を図る。

ポイント:事例Ⅲでは「当たり前のことができていない企業」が出てくる場合が多いので、改善策が問われることがあります。改善策には効果を併せて書きましょう。

 

お気づきかと思いますが、施策を提案する際には効果も書いています。これは施策の内容に説得力を持たせるためです。

※施策と効果は、一般的に考えて因果関係が納得できるものであることが重要です。ここの論理が飛躍しすぎていたり、ある業界でしか認知されていない話だったりすると、社長に意義を理解してもらうことができません。事例企業の社長は「ありきたりな提案だな~」なんて言いませんのでご心配なく・・。多くの診断士が推奨する施策であれば社長も安心して実行できるというものです。

 

作成時の注意点

・問われていることに答えているか?

上で紹介した設問は比較的問われやすい形式ですが、見たことのない問われ方をすることもあると思います。その場合も、基本は「問われていることに答えているか?」です。設問に対して真正面から解答しているか?を確認してください。

・慣れに注意

練習を繰り返すと、解答枠の作成にも慣れてくると思います。慣れるのは良いことですが「お、これは前に見たパターンだな」と、ささっと作りたくなると思います。思い込みや先入観は要注意です。よく見たら、いつもと違う要求事項が書いてあるかもしれません。油断せず、設問文にチェックを入れながらしっかり設問解釈をします。

 

使用上の注意点

・作った解答枠を放棄する勇気も持つ

与件文の読み込み後に、いざ解答枠に当てはめようとしても、うまくいかないことがあると思います。そういう時は、解答枠にこだわりすぎないようにしましょう。解答枠はあくまで自分で作ったもの。特に30字のセクションは合わないと思ったら真っ先に切り捨てます。作っておいて言うのもなんですが、30字はただの字数カウントの目安です。字数が溢れる場合は、オウム返しや末尾の文言も(意味が通れば)削除してもよいと思います。ただし、見直しをより慎重に行う必要が出てきます。

 

まとめ

2次試験は、社長とのコミュニケーションを模した試験です。面談時間は80分しかありません。限られた時間が有意義なものになるよう、自分が話したいことを話すのではなく、相手が聞きたいことに優先的に答える必要があります。だから、まずは相手の話をしっかり聞く(=設問をしっかり解釈する)ことから始めます。

いざ与件文を読み始めると、話したいことが色々と湧いてきます。自分が話したいことを優先してしまわないように、解答枠は与件文を読み込む前に作っておくことが有効です。

「長々話されたけど、こちらが質問したことには答えてくれなかった・・orz」というご経験はないでしょうか。日常的にも「質問に素直に答えているか?」ということを意識してみるとよいと思います。

 

以上、本日はテクニック的な内容を紹介させていただきました。解答の書き方の本質に関しては、おべんと君が先代直伝の内容を記事にする予定なのでお楽しみに!

 

 

おまけ

~1次知識をどう使うか?~

2次試験では、ワードを見た瞬間に条件反射的に着想すべき1次知識があります。

例えば上の例で出てきた「競争戦略」。競争戦略と言われたら、ポーターの3つの基本戦略(コストリーダーシップ戦略、差別化戦略、集中戦略)をパッと思い出せる必要があります。

私は以下を参考に1次知識の再整理をしていました。

◆道場の記事◆
【二次ノウハウ】キーワード解答法 ~事例Ⅰ(組織・人事)~
【二次ノウハウ】キーワード解答法~事例Ⅱ~ + 事例Ⅱで安定して得点を取るためのコツ
【二次ノウハウ】キーワード解答法~事例Ⅲ~ + 事例Ⅲの基礎
【二次ノウハウ】キーワード解答法 ~事例Ⅳ・経営分析~

◆書籍◆

事例ごとに「必要知識一問一答」というリストが載っており、それを覚えていました。(1事例あたり50~70個)

 

1次試験では、経営理論の全体像を俯瞰したと思いますが、2次試験で使うのはその中の一部です。また、中小企業に合うか合わないかという視点も気にしてみるとよいですよ。

例えば、中小企業は経営資源が限られているため、ポーターの戦略の中でコストリーダーシップ戦略を取ることは難しく、差別化戦略(または差別化集中戦略)を取るのが適切な考え方です。強みを活かして差別化する(=競争しない)ことが中小企業にとっては重要なのです。

設問文では、「中小企業診断士として」助言することが求められています。これも制約条件の一つですよね。人それぞれ多様な助言のアイデアがあると思いますが、「中小企業診断士として」という制約条件の下では、助言にも正解と不正解が出てきます。この辺も意識しながら1次知識の再整理を進めてみてください!

 


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「梅雨明けだ、さぁ2次対策を本格化しよう」

皆さまこんにちは、ぴ。です。過去記事はコチラ。

今日から8月になりましたね!7月は、雨が多くじめじめした天気が多かったですが、8月からはカラっとした暑い日が続きそうです。

1次試験が終わり、じめじめした天気が続く中、なかなか2次対策が本格化できていないというかたもいらっしゃると思います。

しかしながら、本試験まであと86日。日々着々と近づいてきておりますので、梅雨明け&8月突入を機に本格化していきましょう。

一方で、今年の夏は例年以上に暑くなると言われておりますので、熱中症など体調管理には十分に気を付けて下さいね

さて、本日は、7/29(水)に開催したオンライン夏セミナー(平日版)のダイジェストとQ&Aをご紹介します。

ご参加頂けた方は当日を振り返りながら、都合が合わず残念ながら不参加だった方はQ&Aの内容を中心に確認して頂けると幸いです。

ご紹介する相談に対するアドバイスは、必ずしも全ての受験生にガシッとハマるわけではありません。ですが、今は可能な限り多様な意見を収集し、コレ良いなと思うものは参考にしてまずやってみる、コレは違うなと思ったら違う意見を参考にするなど試行錯誤することが大事だと思います。ガンガン良いとこ取りしていきましょう。

それでは、本日の記事のスタートですっ。


■ダイジェスト

【はじめに】

オン夏平日セミナーは、「土日は家族や友人との時間を大切にしたいんだよね」、「土日は仕事なんだよね」、など土日に参加が難しいかたにも参加して頂きたいと思い企画致しました。

平日セミナーの発起人兼司会者「SWOT分析の鬼、さいちゃん」の分析通り、平日夜にもかかわらず、約60名ものかたが参加して下さいましたっ。皆さまお忙しい中、本当にありがとうございました!

なお、平日夜で時間が短いため、資料のプレゼンは行わず、相談会がメインで行われました~。

【運営メンバー自己紹介】

11代目メンバーによる自己紹介からスタートっ。

そして、今回はスペシャルゲストとして、多くの先代メンバーにご参加頂きました。

その顔ぶれは、初代JC、ハカセ、6代目おと、おはとも、9代目きゃず、へんりー、10代目ちこまる(仮)の総勢7名の歴代ヒーロー!

参加者の皆さまには、多様な知識・経験を持つ先代メンバーの「アベンジャーズ」感を存分に味わって頂けたのではないでしょうか!?

(参照元:Amazon「アベンジャーズDVD」

【全体質問会】

先ずは、事前に配布したセミナー資料についての全体質問会です。(※資料は7/26分と同じです。)

時間の関係上、多くの質問を受け付けることができませんでしたが、事例共通のスタンスや初学者向けの復習方法についての質問が挙がりましたので、以下にご紹介します。

なお、資料の概要はさとまるのコチラの記事をご覧いただき、その他気になる点等がございましたら、コメントをお寄せいただければと思います!

事例共通のスタンスについて

Q.設問解釈して、キーワード(点が入る解答要素)にたどり着けない。

A.私のやり方では、最初に設問を読んだときに問われている事(レイヤーや制約条件含む)を可能な限り把握して、与件文を読んで、再度設問文を読むことで、設問の解釈がしやすくなります。その上で与件内から該当する箇所を探して解答要素(キーワード)を当て込んでいく形の対応を行いました。(CKより)

初学者向けの復習法について

Q.具体的な復習方法を説明してほしい。

A.漫然と問題を解いてふぞろいなどで答え合わせをするだけでなく、①目標設定と達成度確認をセットで考える。目標設定は初学では難しいので、テキストや予備校などを頼る。達成度確認は、目標に対してどれだけ達成できたかを勉強会などを活用して客観的に分析する。②繰り返しの確認を意識した、ミスノートの作成を行うと良いと思います。(さいちゃんより)

【相談会】

次に、ブレークアウトルームで、初学者向け・経験者向けそれぞれ一部屋7~8名に分かれ、25分×2回の相談会を実施しました。

聞くのが恥ずかしいけど今日は思い切って悩みを打ち明けます!といった声もあり、ざっくばらんに多くの質問が挙がりました。

また、普段なかなか他の受験生と接する機会がないと思いますが、今回同じような悩みを持つ受験生と接し、「自分だけじゃないんだな、よし頑張ろう」などモチベーションの向上にもなったのではないでしょうか。

【懇親会】

初代JCさんの乾杯の挨拶と共に懇親会のスタート!

約半数の30名以上のかたがご参加くださいました!やっぱり、セミナー後のお酒は美味しいですねっ

初代ハカセさんにより、「せっかくだからお酒飲みながらでも相談会の続きをやろうよ」とステキなご提案。

相談会と同じくブレークアウトルームで盛り上がりました。お酒が入ると質問も回答もヒートアップしますね!

最後は、全員での一本締めでお開きとなりました

以上、オン夏!平日版セミナーのダイジェストでした~。


■Q&A集

ここからは、相談会と懇親会の中で多く挙がったQ&Aを項目ごとにまとめてご紹介します。

なお、7/26(日)休日版セミナーのQ&Aは昨日の3chの記事をご覧くださいね!

学習計画について

Q.あと3か月という短期間で一発合格する秘訣は?

・とにかくもがくことです。ご自身の悪いクセを病気に例えると、どういう病名で、どういう薬が必要なのか。それを合格者から話を聞いたり、ふぞろいやブログで情報収集し続けるなど、もがき続けましょう。試験までにご自身に合う方法が見つかれば合格です。

Q.1次が終わった開放感でまだ2次の勉強に力が入らないがどうしてましたか?また勉強時間はどれくらい確保していましたか?

・セミナーなどで聞いた情報をもとに、過去問を何年分やるとか復習をどれくらいやる、など本試験までにやっておきたいことのリストアップができたら、時間を逆算すると危機感が出てきて、動きやすかったです。

・音楽を聞きながら勉強することで、1次とは気持ちを切り替えることができました。学習時間は月100時間。土日はどちらか1日がっぷり使うイメージです。

Q.今年は2次に専念していますが、1次知識のインプットはどのようにすべきですか?

・過去問や模試を解く際に出題される範囲のインプットで十分です。その中で、知識が曖昧な箇所はテキスト等で確認していました。

・2次でよく問われる知識のメリット、デメリットは2~3個ずつすぐ想起できるように練習することをオススメします。

 

解答の書き方について

Q.まだそもそも何を書いていいか分かりません。時間内で解答を埋められる方法は?

・型を決めることです。例えば、強みが問われたら①②③と箇条書きで3つ書く、助言が問われたら誰に・何を・どのようになどフレームワークで書くなど、先ずはご自身が使いやすい型を覚えることです。

Q.解答を書いて練習しているが、文字数がおさまらないのですが。

・いきなり解答を書き始めるのではなく、解答骨子を作るのがおすすめです。例えば、解答骨子の時点で文字数を概算し、足りない場合は要素盛り込み、溢れる場合は要素の取捨選択や冗長表現の改善をします。

Q.設問の解く順番、どのように優先順位をつければ良いか?

・解きやすい問題から優先順位をつけます。SWOTのように与件文から抜き出せば良い問題は解きやすく、過去や現在より将来を問う問題は解きにくいと感じていました。

 

復習について

Q.過去問を解いて振り返っても何が難しいか簡単かがわからない、また自分の答案で何が失敗かも分からない。

・ふぞろいの難易度の☆の数をみて、客観的にどのタイプの問題が難しいかを把握する。一般的に、与件から抜き出しやすく、設問の切り分けがし易く、解釈の幅が狭い(解答のばらつきが少ない)問題が易しい問題です。

・ご自身の失敗はふぞろいの合格答案と比較して、どのような点から離れていたかで考えてみてはいかがでしょうか。

Q.問題を解いて、自分で答え合わせをして・・とやっていると、この進め方で本当にいいのか?と不安になります。

・複数人の解答を読んだりして、多面的な意見を見聞きするのがよいです。解説を自分の中で納得できるようにしましょう。

Q.過去問の復習方法と振り返りの時間

・事例Ⅰ~Ⅲは10年分、事例Ⅳは15年分やりました。

・年度ごとのヨコ解きだけではなく、類似する設問毎(事例Ⅲの第1問だけとか)のタテ解きもやっていました。

・振り返りの時間は2時間くらいやっていました。

 

事例Ⅳについて

Q.事例Ⅳが苦手な人向けの対策は?

・経営分析とCVPをまず攻略。 また、毎日一題、計算問題にあたる。皆ができる設問をしっかり押さえることが大事です。

Q.事例Ⅳでは、全設問を通じてのストーリーの把握が重要か?

・私自身はそこまで意識していませんでした。読んだ上で何となくストーリーを感じる部分はありますが、完全に言語化できなくても進めます。特に事例Ⅳは時間配分が大切なため、ストーリーの把握に時間書けるよりも、対応のし易さからどの問題から先に問いていくのかの順番決めを重要視しました。

Q.事例Ⅳはどのくらいの割合で学習したか?

・全体の半分の時間を事例Ⅳに費やしました。毎日朝と昼休みを使い45分で解く練習をしていました。

Q.事例Ⅳの経営分析では、当座比率が悪かったら、そこは企業として短期安全性での懸念があるため、指摘すべきと思うが、与件の方が大事か?

・確かに、安全性の指標としては、流動比率か当座比率が解答になることがほとんどです。ただ、そのどちらを選ぶかは、与件文内の記述によって選択したほうがいいと思います。


■さいごに

いかがでしたでしょうか。

7/26・7/29両日のセミナー参加者の皆さまに事後アンケートにご協力いただきました。

5段階の満足度調査で4以上が96%!また、5と評価してくれたかたが約70%!!

とっても嬉しいフィードバックを頂き、誠にありがとうございます。

一方で、セミナーに限らずブログなどの改善点も多く頂戴しました。道場メンバーで共有し今後の課題としたいと思っております。

私達道場メンバーの多くも、ちょうど一年前、皆さまと同じように試験に対する不安を抱えた中でセミナーに参加しておりました。

まだまだ当時の記憶に新しいので、これから2次試験まで、去年の自分がどのような不安・悩みを感じていたのかを思い出しながら、皆さまの参考になる記事を書いていけたらと思います。

また、今回皆さまから頂いたご質問内容も踏まえて、一方向的な内容ではなく、少しでも双方向的な内容の記事を書いていけたらとも思います。

今回セミナーに残念ながら参加できなかったかたも、今後の記事を通じて遠慮なくガツガツご質問頂ければ幸いです。

今日から2次試験に向けて突っ走りましょう!応援しています。

今回は以上です。お読みいただきありがとうございます。

ぴ。でした。


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