カテゴリ「2020年合格目標 | 中小企業診断士試験 一発合格道場」の記事


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おはようございます。岩塩です。いつも道場にお越しいただきありがとうございます。4連休明けです。学習は計画通りに進んだでしょうか?「あと1か月」のタイミングに差し掛かりました。箱根駅伝でいえば戸塚中継所を超え9区を走っているところでしょうか?ゴール地点が近づいてきましたが、勝敗はまだ決まっていません。ペース配分に気を付けて引き続きがんばってください!

 

本日は前回に続き、昨年私が作成したファイナルペーパーの紹介です。今回は事例Ⅱを。事例Ⅱは、覚えておくべき知識は事例Ⅰ・事例Ⅲより相対的に少ないと思います。では何を用意しておけばよいか?それは「切り口」のアイデアです。過去問を解きながら経験則で蓄積した切り口の例や解答時の心構えを紹介します。

 

 


 

 

事業の方向性差別化できる高付加価値商品を作り、説明しながら提案して売る

  • 高付加価値化
  • 差別化
  • 提案型営業
  • 少量多品種対応
  • 直接営業&直接取引
  • 絞り込み
  • 地域密着 etc.

まず大きな方向性として、上記のようなイメージを持っていました。「大量に安く」はできませんが、高い技術力こだわりの商品を作ったり、一人ひとりのお客様に丁寧に対応したりすることで付加価値を高めます。代理店を通した取引より、直接お客様と接することで、提案ニーズ調査もできます。とはいえ経営資源が限られていますから、あれこれ手を出すのは危険。取引を通して顧客との関係性を強め、ひいては地域全体の活性化に繋がっていく・・・ こんなイメージが基本の方向性です。

 

成長戦略(アンゾフ):

  • 市場浸透
  • 新市場開拓
  • 新製品開発
  • 多角化(シナジー重視)

競争戦略(ポーター):

  • 差別化
  • 差別化集中
  • コストリーダーシップ(中小企業は×)

※競争構造と言われたら市場シェアの話。

戦略について問われた場合は、成長戦略なのか競争戦略なのか、確認して答えます。事例Ⅱは競争戦略が問われやすいと思います。(事例Ⅰ・事例Ⅲは成長戦略) 成長戦略では、多角化には注意が必要。事業間にシナジーがある場合は有効ですが、無関連多角化経営資源の分散に繋がります。競争戦略で採るべきなのは差別化(または差別化集中)戦略です。中小企業が価格(コスト)だけで勝負するのはNGです。(ただしコストの改善は必要です)

 

強みになりえるもの:人、モノ、情報(ノウハウ、顧客)、関係性

キーワード

顧客ニーズ収集力、提案力、接客力、販売力、技術力、企画力、

独自性、他社先行、ブランド力、品質(原料、製法)、商品ラインナップ、品揃え(広い、深い、専門的、ニーズに合う)、店舗の雰囲気、

ノウハウ蓄積、専門知識、顧客からの信頼、顧客データベース、顧客接点、様々なネットワーク、

直販・直営店(顧客ニーズ把握→商品開発に活かす、ブランド訴求) etc.

こんな表現が出てきたら、強み候補として要チェックです。昨年のネイルサロンでは、提案力、技術力、貸衣装店とのネットワークなどでした。診断士としては多面性な解答を心がけ、「これだ!」と思われる表現を見つけても、他の視点でも強みがないか考えてみます。

 

★「誰に、何を、どのように、効果

事例Ⅱで施策を問われた際の基本フレームワークです。これは既に押さえているかと思います。要素の切り口を、それぞれ書いていきます。

 

「 誰に」デモ/ジオ/サイコ

  • 強みを活かせる機会
  • 他社との競争回避
  • 年齢等は具体的な数字を書く
  • 指定されていない場合は広めに書く。
  • 新規・既存に注意

ネイルサロンの例でいえば、

  • デモ:年齢、
  • ジオ:高級住宅街に住んでいる、
  • サイコ:デザイン重視

それぞれの観点を盛り込めば、多面的に記述できます。年齢は「30~50代」など、具体的に書くようにしていました。(具体的に書いた方が社長との認識の相違を防げます。ただし限定しすぎないように) また機会を捉えるときのポイントですが、強みを活かせて競合他社と重ならないような機会(顧客)を選び出します。昨年の例でいえば、「ネイルアートには一定の市場規模が存在する」ということは一見機会なのですが、競合である低価格サロンや自宅サロンにとっても同様に機会になりますので、B社の戦略を検討するための情報としては弱いです。市場の細分化ポジショニングの観点でもう少し深堀し、競合と差別化できる機会(顧客)を検討します。(競争戦略とは、競争しない戦略ともいえますね。)

 

「何を」強みを活かせる商品・サービス

  • 高品質
  • こだわりの製法、手作り
  • ニーズに対応
  • カスタマイズ etc.

※ 失敗する例:強み活かせない、ニーズ分析不足、単発、経営資源分散

商品戦略は、強みを活かすこと&ニーズに対応することです。私は強みを活かすことを強く意識していたため、解答では「強みである〇〇を活かした△△(商品・サービス)を・・」と書くようにしていました。方向性でも書きましたが、“丁寧に作ったもの”や、“きめ細かなサービス”など、付加価値の高いものを提供することが基本方針となります。そして、それが顧客のニーズに合っていることが必要です。ニーズが顧客層や時代によって変遷することも脅威になりますので、それに対応して商品を見直していきます。(与件文に過去の失敗経験が書かれている場合は、強みを活かせない事業をしたり、ニーズに対応できていない場合が多いです)新しい商品・サービスに踏み出す際は、経営資源の選択と集中の観点も忘れずに。

 

「どのように」プロモーションチャネル連携

※プロモーション:インターネット(定期メルマガ、ブログ、SNS、掲示板)、情報誌、店舗でPOP・チラシ、顧客情報収集→DB化→DM(顧客別カスタマイズ)送付・RFM分析・FSP導入、レンタル・宅配・アフターサービス、ポイントカード

プロモーションチャネルの観点や、地域や他社との連携などの観点で考えます。Webでのプロモーションはどんどん進化するため、上に挙げたような手法は古めかしく感じられるかもしれません。昨年もInstagramのような「写真共有アプリ」が登場しました。ただし顧客層によっては依然として紙媒体が主流だったりしますので、ターゲットに合わせたプロモーションを行います。チャネルはネット通販を活用して広げたり、地域のイベントに参加して店舗に呼び込んだりします。連携は特に重要。昨年は設問文で連携先を問われましたが、設問要求にない場合でも、連携によるシナジー創出を提案するのは超有効です。連携が新たなチャネル開拓やプロモーションに繋がります。

 

「効果」〇〇により売上向上

〇〇のキーワード

  • 差別化
  • 関係強化
  • 固定客化
  • ブランド力向上
  • 満足度向上
  • 口コミ誘発
  • ニーズ対応
  • 新規顧客獲得
  • 地域活性化


売上向上
客単価アップセル/クロスセル)
×来店客数既存顧客関係強化/新規顧客獲得)
×来店頻度手を変え品を変え)


収益向上:利益=売上(↑)-費用(↓)

施策の効果としては上記のようなものが想定できます。場合によりますが、売上向上に繋がる流れで記述できるとよいと思います。何に効果があり売上が向上するのか(客単価なのか、来店客数なのか etc.)ロジックがしっかり通るように留意します。昨年は客単価向上の制約条件で問われました。また「収益」と言われたら費用面についても検討します。

短期に低費用で収益向上するには・・既存商品・既存顧客に対応。

  • 継続的な改良
  • ブランド強化
  • 満足度向上
  • 関係強化
  • 固定客化

既存商品の改良や、既存顧客との関係強化の方が、収益を上げやすいです。逆に新しい商品を作ったり、新規顧客を獲得するのは不確実性も高く大変です。 とはいえ、既存の商品・顧客だけでは頭打ちとなるため、既存を守りつつ新規を開拓する方針で考えておくのが良いと思います。

 

インターネット販促戦略

  • 情報発信(商品の差別化ポイント訴求)
  • 情報収集(ニーズ、アイデアなど)
  • 相互交流、
  • ネット限定商品(他チャネルとの競合回避)
  • ネット専用ブランド

中小企業もWebを活用したマーケティング、プロモーションが求められてきます。Webでできることとしては、上記のようなことを想定しておくとよいかと思います。ネイルサロンはSNSで個別の情報発信を検討していましたね。

 

CRM:

  • 層別:RFM分析、FSP導入
  • 個別:ワントゥワンマーケティング

顧客関係性強化のための施策です。顧客を層別して対応する場合はRFMやFSP、個別対応する場合はワントゥワンマーケティングを検討します。ネイルサロンでは顧客に合わせた個別の施策を求められましたね。企業規模が大きいほど個別対応は難しくなるため、層別での施策を考えます。

 

サービスの特性:無形性、品質の変動性、不可分性、消滅性、需要の変動性

サービスの特性を覚えておくと、サービス業の場合に思考の軸になるかもしれません。各特性への対応策としては下記のようなことが考えられます。

  • 無形性⇒何らかの形で可視化
  • 品質の変動性⇒標準化して教育
  • 不可分性⇒一度に多数対応できる仕組み(録画など)
  • 消滅性・需要の変動性⇒非ピーク時の割引

今はWebを活用すればアフターフォローなどもしやすいですが、まずはサービスを提供するまさにその時(=サービスエンカウンター)に満足を感じてもらうことが非常に重要になります。昨年の事例Ⅱでも「初来店の際に評価が高ければ再来店に繋がる」とありました。まずはサービスを提供する瞬間に最大のパフォーマンスで対応し、加えて事前事後の対応を検討します。

 


 

 

本日は事例Ⅱの話題でした。

3chの記事にもありましたが、ここからは多面性を適切に高めていくことがポイントになります。切り口をいくつか持っておくと、多面的に考えるチェックリストになると思います。

一方で、経験に基づくこのようなリストに固執しすぎると、事例企業に寄り添わない解答になる可能性があります。おべんと君の記事でも注意されていますね。与件文ファーストで、根拠となる表現を探したうえでロジカルに組み立てていくことを重視してください!

 

 


 

 

最後に、全事例共通でファイナルペーパーの冒頭に書いたことを・・・

 

  • 受験番号
  • 設問の制約条件には黄色マーカーする。(「~以外」は入れない、「踏まえて」「考慮して」はヒントとして活用)
  • 誰もが思い付く当たり前に発想できる、実現性の高いことを書く。
  • 多面的に解答する。(組織構造、組織文化、人材、開発、生産、営業、販売、商品、財務/収益、業務効率、QCD)
  • 因果関係を重視し、原因/理由効果まで書く。(~のため・・・。理由は~。~を狙う。)
  • 解答を書き始める前に、課題社長の想い他、キーワード盛り込み漏れがないか確認する。

 

もう皆様にとっては耳タコであろう内容かと思います。私もこの注意書きを何度も読み、ファイナルペーパーに手書きで自分に念押しして、絶対に忘れないぞ!と思っていました。しかし本番では「本業の逆機能」や「解答を書かなきゃ!という焦り」で、おきて破りの行動をしてしまうことがありました。事前にそれなりに準備をしていても、本番の緊張下ではイレギュラーな行動をしてしまったり、普段ではありえないような思考回路で考えてしまう場合があります。ぜひぜひ飽きるほど何度も言い聞かせていただきたいと思います。

受験番号だけは絶対に忘れずに、最初に書く&最後にも確認してください。1次試験と違って、受験番号は試験時間内に書きますよ。(べりーの記事参照) 毎日の事例学習でも受験番号を書く練習を取り入れることをお勧めします。

 

そろそろ超直前期に入ってきます。気合と同時に不安な気持ちも大きくなってくると思います。気になることがあればお気軽に道場にコメントくださいね。我々も全力で伴走していきます。

 

以上、岩塩でした(^^)


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皆さまこんにちは。ぴ。です。過去記事はコチラ。

今日は早速本題にいきますっ。

前回の記事では事例Ⅲについて、以下の対策①②を通じて、効率よく与件を読むコツについてお話しました。

今回は、残りの対策③④を通じて、伝わりやすい解答をするコツについてお話したいと思います。

対策① 基本的なC社像を想定して与件文を読んでいた。

効果➡ 着眼点を持って与件を読むことで根拠が見つけやすかった。

対策② 設問要求の切り口を明確にしていた。

効果与件の根拠と設問の対応付けをするコツを掴むことができた。


~今回の記事は下記の内容です~

対策③ 設問内や設問間の関連性を強く意識していた。

効果他事例より因果関係で書くことが容易にできた。

対策④ 分析や改善のキーワードをあらかじめ準備していた。

効果多面的に且つ端的に伝わりやすい解答が書けた。

今回の記事をおススメしたい方・設問の関連って重要なのかよく分からない。

・解答の型がぶっちゃけまだよく分からない。

何か少しでも参考になる点があれば幸いです。それでは早速スタートします。本日も宜しくお願いします。

はじめに


私は事例Ⅲの解答を記述する際、パッと見の見栄えを良くすることを強く意識していました。

理由は、高得点者の再現答案を分析すると、内容うんぬんよりも解答の見栄えの良さに共通点が多かったためです。

具体的には、主語や切り口が明確であることに加え、与件の根拠と一次知識のキーワードで因果関係になっているため、解答をパッと一瞬見ただけで何について書いてあるかが分かり、見栄えが良いなぁと感じました。

・文頭に主語を使う。

・ワンセンテンス内も必ず因果関係で書く。

・文末はキーワードで締める。

上記のような解答の型(枠組み)を徹底的に練習しました。そのポイントを以下にお話していきたいと思います。

設問の関連における3つのポイント


先ずは、先日のオンライン合宿でご質問をいただいた設問の関連について。

皆さまは、設問の関連についてどこまで意識して解答されておりますでしょうか。

これは私が長きに渡る受験生時代に情報収集していた頃も様々な意見があり、非常に悩ましいところでした。

結論として、私は過度に意識せず、基本的には設問ごとに与件文の根拠と対応付けて、妥当性のある分析結果または助言内容を記述するスタンスでした。

一方で、第1問でよく問われるSWOT(経営環境分析)問題の結果を踏まえた記述は意識するべきだと思います。

例えば、事例Ⅰで新たな戦略についてリスクや留意点が問われた場合、解答の視点として、「A社の強みが喪失するのではないか?」とか、「A社の弱みを補強しないといけないのではないか?」などを意識して記述するなどです。

また、事例Ⅱで施策が問われた場合、アイデア解答にならないように、ターゲットのニーズに応じた強みを活かした内容にすることは重要です。 よって、SWOTはその後の設問の整合性を高める上で最も重要な問題であると思います。

少し話が脱線しましたが、今回の主題である事例Ⅲに焦点を当てていきたいと思います。

事例IIIの場合、特に①「第1問と最終問題の戦略問題との関連」は重要です。 その他、設問間の関連とはちょっと内容が異なるかもしれませんが、解答をバランス良く、見栄え良く書くコツとして、②「設問の要求に応じた因果関係」や、③「枝分かれする設問の連動性」について意識しておりました。

以下、この3点について、いくつか過去問を使ってご紹介していきます。

時間内に解答欄が埋められないよ~という方は、「考えて書く文字数って意外と少なくていいんだな」と、少しラクな気持ちになっていただけるかもしれません。

※今回の話しは箇条書きで型を考えることを前提としています。

①第1問と最終問題の関係

R1 第1問

C社の事業変遷を理解した上で、C社の強みを80字以内で述べよ。

✅第1問のSWOTは最後の経営戦略の問題との関連で考える。

【解答の型】

強みは、①(与件)による〇〇、②(与件)による〇〇、である。

【ポイント】

強みは、最終問題の成長戦略に活かせるものが良いです。そのため、第1問は単独で考えず、最終の戦略問題と一緒に考えることがポイントです。

解答要素は前回の記事でもご紹介しましたが、「C社の部門の強み・弱み」や「取引先や協業先との機会」といった切り口を意識して多面的に解答していくと戦略問題との整合性が高めやすいです。

今回は80字なので、2〜3つくらいの切り口で書いていけると良いと思います。ただ、べりーの記事にもあったように事例IIIの第1問はコスパが良いので、できれば3つの切り口で書く準備はしておきたいです。

形式面では、文末を〇〇力や、〇〇体制といったキーワードで記述することで見栄えがよくなります。

R1 第4問

新工場が稼働した後のC社の戦略について、120字以内で述べよ。

第1問で挙げたSWOTは必ず解答に含める。

【解答の型】

戦略は、①(強み)を活かし、②(機会)を捉え、③(弱み)を克服して、(経営課題)を果たし成長する。

【ポイント】

最後の戦略問題は、基本的な成長戦略のフレームワークが問われていると考えていました。

解答要素は、与件文から根拠を抽出し、①強みを活かす、②機会を捉える、③弱みを克服する、④高付加価値化(Q)、低コスト化(C)、短納期化(D)などを書いていけると見栄えの良い解答になります。

※事例Ⅱは、誰に・何を・どのように・効果、といったフレームワークが重要と言われますが、事例Ⅲの戦略問題も上記のような解答要素でのフレームワークで答えることで、短時間で見栄えの良い解答が書けます。

②セットの設問要求による因果関係

H30 第2問

C社の成形加工課の成形加工にかかわる作業内容(図2)を分析し、作業方法に関わる問題点とその改善策を120字以内で述べよ。

例1)問題点と改善策の番号を連動させて(揃えて)因果関係で書くパターン。

【解答の型】

問題点は①〇〇、②〇〇。改善策は①〇〇、②〇〇、で作業方法を効率化する。

【ポイント】

問題点①と改善策①を番号を揃えて因果関係で記述することで、それぞれが対応していることが明確に分かり伝わりやすいです。

また、問題点と改善策をそれぞれ主語にすることで、設問要求を漏らさず書くことができ、読み手もパッと見て何が書いてあるのかが明確に分かります。

例2)1センテンス内に因果関係で書くパターン。

【解答の型】

①〇〇が問題のため、〇〇で改善する。②〇〇が問題のため、〇〇を改善し、作業方法を効率化する。

【ポイント】

箇条書きでも、1センテンス内に問題点と改善策を因果関係で書けるため、例1に比べて字数が抑えられ、より多くの解答要素を記述することができます。読み手も流れるように読みやすいです。

ただ、この書き方の場合、設問要求の言葉が主語にならないため、どこまでが問題点でどこからが改善策なのかを明確に表現しないと、かえって読みづらくなるリスクもあります。

R1 第2問

自動車部品メーカーX社からの機械加工の受託生産に応じる場合、C社における生産面での効果リスクを100字以内で述べよ。

✅メリット・デメリット問題も、できる限り一つずつ因果関係で書く。

【解答の型】

効果は①(与件)による〇〇向上、②(与件)による〇〇の削減。 リスクは①(与件)による〇〇増大、②(与件)による〇〇の低下。

【ポイント】

効果は、リスクは、と設問要求に対して主語を明確に記述することで、パッと見で「効果とリスクについて書いてあるんだな」ということが分かり読みやすいです。

内容面では、例えば単に「稼働率が向上」、「コストが削減」と効果を書くだけでは説得力が不足していると思います。与件文の根拠の記述との因果関係で解答することが重要です。

また、効果とリスクの解答要素について、100字ならば2つずつ程度、複数の視点で解答することが重要と考えます。一つの効果やリスクについてダラダラと書くのではなく、複数の視点で端的に示していくことで得点の可能性が高まると考えます。

③枝分かれ設問の関係

H24 第3問

C社では新規事業として外食チェーンY社との取引を検討している。その計画について以下の設問に答えよ。

(設問1) Y社から要求されているセントラルキッチンとしての機能を備えるためには、C社ではどのような対応を必要とするのか、120字以内で述べよ。

(設問2) Y社から要求されているセントラルキッチンとしての機能を果たすためには、C社の日常業務上どのような情報が必要になるか、100字以内で挙げよ。

✅枝分かれの設問間の解答を連動させることで説得力が高まる。

【解答の型】

※設問1は対応策を述べることを問われている。

①(与件)を備えるため、〇〇を対応し、②(与件)を備えるため、〇〇の対応が必要である。

※設問2は情報を挙げることを問われている。

①(対応)には、〇〇、〇〇、〇〇、②(対応)には、〇〇、〇〇、〇〇、の情報が必要である。

【ポイント】

枝分かれ設問は片方ずつ考えるのではなく、両方同時に解答を考えることがポイントです。カンペキに両設問を揃えることは難しいですが、意識しておくことが大事だと思います。

また、この問題は、見落としがちですが、設問1では「述べよ」と要求されているのに対して、設問2では「挙げよ」と要求されています。つまり、設問1で述べた対応策に対して、設問2では情報を複数列挙せよと問われていると解釈することができます。

(参考)設問要求が1つの場合

H28 第2問

現在C社が抱えている最大の経営課題は、収益改善を早急に図ることである。生産管理面での対応策を160字以内で述べよ。

✅対応策とだけ問われた場合でも、「原因と対応策 」または「対応策と効果」の因果関係で書く。

【解答の型】

例1)対応策は、①(原因)のため、〇〇を行う。②(原因)のため、〇〇を行い、収益改善を図る。

例2)対応策は、①〇〇により(効果)ができる。②〇〇により、(効果)ができ、収益改善を図る。

【ポイント】

このケースは設問の関連でも何でもないのですが、私が書き方で気をつけていた点なので、参考までにご紹介します。

対応策だけを詰め込んで解答してしまうと、読み手からすると何でその対応策が必要なのかが不明です。私も以前は、「いや~、だって与件文に問題の原因が書いてあるし、対応策とだけしか問われてないんだからわざわざ書かなくても分かるでしょ?」と思っていました。

しかし、問題点に応じた対応策が分かっていますよ、ということを解答に記述して因果関係で示す解答のほうが見栄えが良く、読みやすかったので書き方を改めました。

また、別の視点では、対応策を出題者のストライクゾーンにバンバン記述できれば良いかもしれませんが、正解が不明な試験でそれは難しいと思います。

よって、与件文から問題の原因をしっかり指摘した上で対応策を書き、または対応策に対する効果を与件文から指摘するなど、因果関係で記述することで、相対的に他の受験生よりも説得力が高まり、得点が入りやすくなると考えます。

改善策のキーワードは事前に準備


最後に、キーワードについて少しだけ。

ふぞろいなどを参考に、合格者が使っていたキーワードをいくつか設問要求ごとに覚えておくことで、改善策を瞬時に書くことができました。 重要なことは、キーワードの数をたくさん覚えておくことではなく、汎用的なものに絞り、解答作成で瞬時に使えるようになることだと思います。

例えば、Aという問題点に対し、改善策として妥当なキーワードを何個か紐づけて覚えておく。 また、A、Bという切り口の違う問題点に対してでも両方の改善策にも使えるキーワードを何個か覚えておくなどです。 後者は例えば、設備管理方法のバラツキ、資材調達方法のバラツキなどの問題点対し、「QCサークル」、「標準化」などのキーワードが当てはまります。あまりこだわらず、妥当性があればいいんです。

事例Ⅲは、問題点のパターンが同様のケースが多いので、キーワードが効果的に使えると思います。合格者の再現答案などから「コレいいね」と思うものに絞って覚え、演習で実際に「とにかく使ってみる」ことを意識して学習することをおススメします。 様々なブログの記事で紹介されているキーワード一覧のようなものを参考にしてそれを覚えてしまうという手もあります。ですが、様々なキーワードを見ると、「あれもこれもそれも覚えたほうがよいのでは?」とキーワードを覚えることが主眼になり、実際に使うことがおざなりになってしまうので、たくさん覚えようとすのは個人的にはオススメしません。実際に使えなかったら意味ないですからね。

繰り返しになりますが、ご自身で「コレいいね!」と思うキーワードだけに絞り、まずは過去問演習などで実際に使うことを重視して練習することをオススメします。

まとめ


今回は、伝わりやすい解答をテーマに見栄えを重視した書き方のポイントをご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。

・設問の関連における3つのポイント

①SWOT問題と最終の戦略問題の関連

②セットで問われる問題の因果関係

③枝分かれの設問の関連

設問間の関連性を意識することで、見栄えがよく、また説得力のある解答が書きやすい。

設問内の問題点と対策、メリットとデメリットなどセットで問われるため因果関係で書きやすく、パッと見て何について書いているか伝わりやすい。

・改善策のキーワードを準備する

文末をキーワードで締めると解答が引き締まるため、伝わりやすい解答になる。

多くのキーワードを覚えるのではなく、汎用的に使えるキーワードに絞って覚える。

キーワードを覚えることを主眼におくのではなく、実際に解答に書けるようになることを主眼において練習する。

前回の記事でもお話しましたが、事例Ⅲは反復学習の効果が高いと思います。今回の記事のように解答の書き方についてもパターンを想定して練習しておくことで、短時間で伝わりやすい解答を書くことができるためです。何か少しでも参考になる点があれば幸いです。

今回は以上です。最後までお読みいただきありがとうございます。

ぴ。でした。


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皆様、こんにちは。3chです。
今日も道場ブログを読んでいただき有難うございます。

4連休の勉強の進捗状況はいかがですか?今年は2次試験までこれが最後の連休ですね。
私も昨年のこのあたりから勉強を加速させました。今のままでは絶対に受からない、これまでこれだけ時間とお金をかけてきて受からないともったいない。来年同じだけ勉強できる機会があるとは限らないですからね。是非連休後半も悔いの残らないように時間を使いましょう。

さて、本日は、一年前を振り返り、与件の読み方や設問解釈の精度が、ダメダメだった以前に比べてたら少し上がってきた(ような気がした)ときの気付きについて、記事にしたいと思います。

それは、「多面的解答」についてです。

1.多面的解答-大事だとわかってても出来ない

特に初学者の方、過去問・模試の事例数を解いた後、それなりに解答を書けたつもりでいても、現実は中々点数が伸びない、模範解答と比較すると全然ズレている、、そんな状況で苦しんでいませんか。

日本語表現力や論理展開の次元の課題もありますが、私の場合、そもそも多面性をもった与件の読み込み、記述ができていない、といったことがありました。

「強み」を問われる設問でも与件文でこれだ!と思った例えば長年蓄積された生産技術力についてのみ飛びついて記載し、そこそこ書けたつもりで予備校の模範解答を読むと、例えば地域密着の営業力について記載が漏れているといったことが何度もありました。「生産技術面」で強みがあれば、もう一方「営業面」はどうなのか。中小企業診断士として、もう一面に即座に回り込ん多面的視点で即座に与件企業を把握・分析する、という観点が、言葉でわかっていても実践できていない。限られた時間でアウトプットできていない。そんな自分の解答レベルがもどかしく、相当しんどい思いを持っていました。(当時は時間をものすごく掛けたらできるかもしれない、と思っていましたが、それは自分への言い訳で多分時間を掛けても大してできてなかったはず。)

ここが私が診断士試験で苦しいと思った点の一つです。私は高度情報処理技術者試験をいくつか経験してきましたが、基本的に記述内容は具体的で一意に特定される。(論文はまた別です。)試験といえばそうした問題・解答に慣れていたので、逆に診断士は一層苦しく感じました。「診断士脳」に切り替えないとダメだなと思い立ちました。

2.抜け出した(と後から振り返って思える)方法

そのような状況を抜け出した方法をご紹介します。といっても、スマートな手法や凄いノウハウで切り抜けたわけではありません。

道場BlogやStudyPlusの投稿等を参考に以下の通りの泥臭い手順を試行錯誤しながら、焦りもがきながら掴んだ(気がする)感じです。これが効率的な方法で、万人受けするとは全く思っていませんが、もともとそんなに素養があるわけではない私が診断士脳になって「多面的解答」ができるようになるために、試行した1つの参考事例としてお読みいただけると幸いです。

(実際にやった内容)

①設問文と模範解答を写経。
ただ、単純に写経ではなく、一文の言い回しを覚えるように写経しながら覚える。全体をそのまま。

②模範解答がどのような面で切っているか、切り口を記載。
「設備(ハード)面」「ノウハウ(ソフト)面」とか、「組織構造」「組織文化」とか。模範解答を読みながら切り口のセット(基本は対)をノートに記載します。ちなみに2次試験対策では、書く力をつけるため、ひたすら手書きでノートにアウトプットすることを意識していました。(Excelなどで綺麗な資料を作ることは一切していません)
※自分のノートをベースに具体的な切り口集を最後に記載していますので、参考にしてください。

③切り口に対応する模範解答を転記
抽出した言い回しで、自分が納得する言い回しをそれぞれの切り口に応じて追記。これにより、切り口に具体性を持たせるためです。ここでは自分の思いついたベスト解答ではなく、あくまで自分が持ってない(すっと解答を書けない)解答を取得するという観点から、予備校の模範解答としました。ここを自分の力で考え抜いて書くというのがベストなのかも知れませんが、私の文書力がその域に達していなかったので、とにかく慣れることを重視して模範解答を切り出していました。

④スキマ時間で思い出してメモ書き
これが私にとって結構重要でした。最初翌日にやってみたら、全然できないことに気づきました。つまり、ノートに書いたものの上っ面だけで自分自身に十分浸透していない。そのため、②・③に戻ってもう一回清書しながら覚える。あと、重要なポイントは暗記ツールReminDOをつかってある程度暗記ルーチンに回すことで補強しました。知らないパターンは最初は暗記しないと始まらないので、1次試験で使い慣れた暗記ツールを活用してスキマ時間に思い出すようにしていました。

⑤「抽象化ブロックシート」との紐づけ
たんなる多面的な切り口については、英語の試験のように単純な対義語を覚えるような感覚ではなく、いわゆる1次知識との紐づけ(経営学的根拠)が重要だと考え、「抽象化ブロックシート」の該当ページを見て必要な1次知識と紐づけをしてみました。抽象化ブロックシートはReminDOに登録していたため、そこに追記する形で気づきを入力し、切り口に加えて関連知識も合わせて振り返るようにしておりました。
過去問を進めていきながら⑤の繰り返しの中で、抽象化ブロックシートが過去問で問われた論点を的確に整理されていて、そのすばらしさを実感するに至ります。(正確には試験が終わってから振り返ってみてですが・・遅い。。)

⑥ファイナルペーパー化
結果的に上記の成果物が自分にとっての2次の”ファイナルペーパー”となりました。最初からそこまで意識していませんでしたが、本番の各事例の直前に読み返し、とにかく多面的解答を強く意識して書く」と念じ、本番に臨みました。

振り返って評価すると①の写経が効率的だったのかという疑問はあります。私にとっては、書いて覚えることが合ってたので模範解答のような語句や言い回しが引き出しから出せるようになるための唯一の手段と考えてました。混乱期には自己満足に近かったかも知れません。ただ、非効率でも少しでも前に進める感触があったので精神安定にはなっていたと思います。

手書きに慣れていなかった私としては、1次終了から2次までの短期間で、ひたすら手書きで書くという行為を繰り返すことで、字を書くスピードを上げる、20字1行の字数感覚を身につける、という点で”筋トレ”として有効であったと考えます。実際、これだけ書いたから初見問題でも解答用紙埋めることくらいはできるだろう、という(今思えばよくわからない)自信につながったのは良かったですね。手法が合う・合わないは人によって違うのでご参考まで。

 

3.外部の力を借りて検証・ブラッシュアップ

(1)予備校、模試

上記の学習を続けていましたが、AASのオプション講座、模試で試してみるということを行いました。AASのオプション講座の場合、新作事例をその場で解いて当日採点・解説なので気づきを得る点で有効だったと思います。模試はどうしても採点結果がわかるまでのタイムラグがありますからね。模試はあくまで参考程度と位置付けてました。実際先輩方から2次模試の採点は本番とは関係ない、当てにならないと聞いていたので、あまり気にしていませんでした。

(2)勉強会

9月中旬頃からはWeb勉強会(ココスタ)の門戸を叩きました。正直焦っていたのと、他の方の多面的思考を盗みつつ、自分は恥ずかしい思いをして他人から突っ込んでもらおう、と思ったところもあります。
自分の解答は全然自信がなかったのですが、大きくズレていてない部分もありつつ、設問にフィットしていない切り口も見つかり、プラスもマイナスも多くの気づきを得て、モチベーションは高まりましたね。
当時は必死でしたが、今振り返ると他の方へその場で口頭で意見を言うというプロセスにおいて、ものすごく(診断士的)思考を頑張ってしようとしていることに気づきました。勉強会では確かに自分の解答をさらして多面的な意見をもらう、気づきを得ることの効果が高いと思っているのですが、それ以上に他人の解答を分析し、コメントを考えるプロセスが重要と感じます。自分と同じ受験生を目の前に、人前で恥ずかしいアホなコメントはできないというプライドが自分に程よい緊張感を与え、無理やりでも深い思考を促進し、結果多面的思考がブラッシュされた気がします。
私の時は今思えば参加者のレベルが高かったので、片面からしか論じていない人はいないので、もっと違う次元での議論でしたが、(自分も出来ていないことは棚に上げて)「ほかに切り口がないのか」という観点で考える、という点で鍛えられたと思います。中身はともかくも、リアルなディスカッションでこのスピードが上がったように思えます。勉強会でもこうした観点のみを集中的にトレーニングするディスカッションがあっても良いかもしれません。

 

4.普段から意識して定着させる

普段からこの思考プロセスを徹底して定着させいないとダメだと思い、仕事でも多面的思考を心掛けるように強く意識しました。今までしていなかったわけではないですが、常にもう一つの視点がないか、立ち止まって考える癖を付けました。「営業」と「開発」、「自部門」と「他部門」、「自社」と「顧客」、「自社」と「競合他社」。改めて並べたところで、当たり前といえば当たり前なんですが、意外と社内の議論は目先の損得重視で近視眼的になっていることが多く、「もう一つの切り口」に気づけていない。なるべくそういった観点を短い時間で取り入れるように意識しました。

 

5.切り口集

では具体的にどういう内容のものを作ったかを記載します。実際のノートそのものには模試や予備校、各種書籍の模範解答をそのまま転記しているため著作権等を考慮しそのままは公開できません。「切り口」については実際に使ったものと、いくつか追加しましたのでご参考になればと思います。

(1)作成例(上記2.②、③のプロセス)

実際に自分の再現答案を「模範解答」と見立てて、どのように切り口集を作成していたかを以下に記します。

例)

<参考にする回答>
理由は、①葉たばこ生産者の後継者不足や高齢化が急速に進み、市場が縮小して売上が低下したため、②補修用部品の在庫管理が不十分で計数管理が行われていないため、費用が増大したから、である。
(収益悪化の要因)
「売上(低下)」・・葉たばこ生産者の後継者不足や高齢化が急速に進み、市場が縮小
「費用(増大)」・・補修用部品の在庫管理が不十分で計数管理が行われていない

といった感じで模範解答を切り出し、2つの切り口のセットを整理しながら覚えます。

(2)切り口集(ご参考まで)

相反する観点のものと、並列の別観点のものと混在しています。実際の模範解答ではこうした切り口で解答している、という着眼点を理解することがポイントです。

(切り口)
「外部」と「内部」
「生産面」と「営業面」
「組織面」と「人事面」
「組織構造」と「組織文化」
「能力開発」と「モラール向上」
「既存事業」と「新規事業」
「研究開発力」と「営業力」
「衛生要因」と「動機付け要因」
「顧客」と「競合」
「短期(成果、効果)」と「長期(成果、効果)」
「機会」と「脅威」
「自社」と「協力者」
「自社」と「顧客」
「事業構造」と「事業展開」
「良い影響」と「悪い影響」
「有形」と「無形」
「商品」と「サービス」
「商品」と「プロモーション」
「プロモーション戦略」と「販売戦略」
「特注品」と「一般品」
「不特定多数」と「地域密着」
「新規顧客」と「既存顧客」
「直接」と「間接」
「客数」と「客単価」
「規模」と「効率」
「ロイヤルティ」と「顧客関係性」
「売上拡大」と「社会貢献」
「人的販売」と「口コミ」
「立地」と「経営資源」
「生産技術」と「営業」
「計画」と「統制」
「製品面」と「サービス面」
「情報発信」と「情報収集・受信」
「作業工程」と「作業員配置」
「進捗管理」と「余力管理」
「生産計画」と「在庫管理」

この辺りを意識して使いこなせ流ようになってくると、事例を解くのが(少しだけ)面白く感じてきます。

私は、特に最後の方の戦略助言の設問などが最初の頃さっぱり出来ずでしたが、多面的な切り口を意識して解答を構成できるようになってくると、それなりに書けるようになって来ました。今回の記事をヒントに自分の中で多面的思考を意識して頂ければ、グッと合格に近づけると思います。

以上、3chでした。


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おはようございます。さとまるです。ちょうど季節も涼しくなり、秋めいてきた今日この頃。この週末は4連休、まとまった勉強時間を確保できる方も多いのではないでしょうか。お仕事などで連休が取れなかった方も、これから1ヶ月、どこかで時間を確保できると良いですね。

さて今日は、試験本番を意識したOPTION B、つまり「次善の選択肢」の考え方と具体例をお届けしたいと思います。あと1ヶ月後の試験本番。練習通りに与件文をサクサク読めて、設問文の意図もバッチリわかる、解答の作成もスラスラ終わって余裕で合格!という方は少なく、想定外の出来事が起こって焦る方が多いもの。実際私も、こんなに一日で気持ちがアップダウンした経験は久しぶり!と振り返って思いました。

ただ、どんな想定外が起こりそうか事前に用意しておけば、多少の出来事には動揺しないはずです。全ての想定外を準備するのは不可能ですが、こんなこともありえるよ、というわけで、実際試験本番で体験した想定外の出来事と、考えられる次善の選択肢について書いてみたいと思います。

想定外①自分の時計と実際の試験時間がズレる

忘れもしない、事例Ⅰの試験時間のことです。試験当日は、設問文を読んで解答の型を書くのに10分、与件文で10分と、自分としては、なかなかいいペースで試験を進めていました。ただ、骨子作りのフェーズでどうしても問4の解答がわからず、迷っているまま残り40分を切ってしまいました。問4は残っているものの、他の問題を道連れにして解答できない事態は避けたかったため、40分を切ったところで解答に着手することに。

しかし、問題用紙に解答を書き始めると、抜けている視点や盛り込むべきキーワードなどに気づき始め、気づけば終了10分前に。この時点で考えた割に問4が真っ白でしたが、残り10分あると考えて急いで書き始めたものの、6割書いたところで無情にも試験が終了しました。

試験の開始時刻は自分の時計とぴったり合っていたはずなのに、終わりは試験官の時計の方が早く終わるの??と思っても、時すでに遅しです。試験当日はあまり配点まで意識していませんでしたが、事例Ⅰは5問あったので、20点落としたかなと絶望的な気持ちになりました。なお結果は50点で、やっぱり一番得点は低かったです。試験後、試験官同士で時計を指差しながら何事か話していたので、厳しい視線を送っておきました。意味のないことだと思いつつも。

ただ、この時思ったのは、80分まるまる時間があると思わない方が良いということ。どんなに素晴らしい解答が頭にあっても、解答用紙にかけなければ考えていないのと同じです。事例Ⅱ以降は、70〜75分で一旦解答を仕上げるようにし、残りの5分はおまけや見直しの時間と捉えて時間を調整するように切り替えました。

想定外②みんなが解ける問題=最初に解く問題ではないことに気づく

これは事例Ⅱの問1、SWOT分析の問題で感じたことです。SWOT分析は、ふぞろいな合格答案などを見ると、例年みんなが解ける問題、差がつきにくい問題に分類されていることが多く、本番当日も、解答用紙が配られ、SWOT分析の解答欄がうっすら見えた時点で「最初にサクッと」解答するつもりでいました。

ところが実際は、サクッとどころか、どうしてもWが見つからず、かなりの時間をロスしてしまいました。Wが見つからなかった原因としては、与件文中に散らばっている解答候補のキーワードの選択で迷い、さらに、B社との連携先が自分の中ですぐに決まらず、問1のSWOT分析の結果と問2・問3との繋がりが見えなかったことが挙げられます。

それまで解いた過去問では、SWOT分析の部分をサクッと解いてしまっても、後の設問との整合性がついてしまっていたので、設問を解く順番を深く考えていなかったのだと思います。本番では、連携先の特性が極端に異なる点が気になり(地元密着orブランド店など)、指摘しておくべきSWOT分析のポイントが連携先によって結構変わるかも?と思い、悩んでしまったんですね。

そして、みんなが解ける問題だから、最初に解けるだろう、いや解いてしまうべきだと思い込みも時間のロスにつながりました。これは完全な思い込みで、他の合格者と話した際、特に事例ⅡのようにSWOTに書けそうな内容がたくさんある場合は、他の設問の解答との整合性を考えて、あえてSWOT分析を最後に解答するという方も多数いました。逆に、そんなにSWOT分析で点数の差はつかないのだから、深く考えずに解答してしまうべきという考えの方もいましたが。

そんなわけで、一般に言われる、現在や過去の事実をまとめるだけの解答でも、上記の理由で解答に悩む場合もありえるので、設問を解く順番は柔軟に考えて。悩んだ設問について、迷いが生じた部分を簡単にメモしたら、解きやすい設問が他にないかさっさと次に移りましょう。思考のメモを残すことで、また悩んだ設問に戻ってきたときに、ゼロから考えたり、前に考えていたことを思い出す時間を節約することができます。

想定外③骨子を書く時間すらない場合がある

骨子を作成する時間については、型を作った上で、なるべく文字ではなく記号を使って作成する(解答で使用する与件文のキーワードに①、②のようにナンバリングし、型に①、②を当てはめて作成)ことで、できるだけ時間の短縮を図っていました。しかし、試験当日はやはり時間がない。特に私自身は試験会場の雰囲気に慣れるまで時間がかかり、事例Ⅰは時間切れという結果に終わりました。

解答は頭の中にあったのに、解答欄を埋められず、点数が入らないという事態はどうしても避けたい。そんなわけで、骨子作成もそこそこに解答を書き始めた設問もいくつかありました。

そこで意識したのは、まず結論を先に書いてしまうことです。例えば、事例Ⅲの問4はこんな感じで書きました。

戦略はx社向け自動車部品以外の量産の機械加工の販路開拓を進める。①営業体制強化し、産業機械や建設機械の顧客ニーズを把握し製品開発に繋げる。②設計から金属熱処理までの一貫生産体制を活かし、量産型の設計や金属熱処理技術を取得し差別化する。

結論を最初に書いてしまうことで、自分の中の解答の方向性が明確になり、その後に続く具体例が書きやすくなります。また、解答の方向性が明確になることで、試験官にとっては解答の趣旨が分かりやすくなるというメリットも。そして、「枝葉末節は別にして、幹の部分、大事な部分はわかってますよ」というささやかなアピールにもなるかなという期待も少しありました。

想定外【番外編】本番4日前に子供の骨折が判明

これは、試験が始まる4日前の話です。2歳になる私の子供が、右腕を動かせるものの、なんだか数日前から痛そうにしていたので、念のため病院に連れていき、また医師からも「念のため…」と言われてレントゲンを撮ったところ、骨折していることが判明しました。文字通り、頭が真っ白に。

夜中の病院の待合室で「早く気づいてあげられなかったのは勉強のせいかな」「夫に任せっきりだったのかも」「でもここまで来たら勉強したい」などといろんな思いが頭をぐるぐると回ったことを昨日のことのように思い出します。当然ながら、かなり動揺しました。最後の最後に一踏ん張りしたいところで、大ピンチ。

ただ、今だから言えることかもしれませんが、勉強時間がその分減ったことで、結果的にそこまで試験に支障はなかったです。それは、2次試験に必要な文章力や財務の知識は、すぐ身につくものでもないし、すぐに忘れるものでもないからだったのだろうと思います。そのため、試験本番の直前に急な出張や、子供の病気など、想定外の出来事が生じて勉強に時間を割けなくても、そこまで焦る必要はないと思います。

もちろん、2次試験の直前に休暇を取って勉強し、2次試験モードのまま試験に突入できるのがベストではありますが、、想定外の出来事に心を乱されるよりは、それまでやってきた自分を信じて試験に臨むことの方がずっと大事。もっと言えば、直前に勉強時間がないと焦るよりは、今のうちに焦って、勉強を進めておくべきだろうと思います。まだ1ヶ月あるのですから、挽回するには十分です。

覚悟していても伏兵のように現れる想定外の出来事。出逢ってしまったら、事実を受け止めつつも「やっぱりきた!今、試されている!」「合格後に語るネタができた!」くらいの気持ちで受け流せると良いですね。

しかし、読者の皆様も、ご家族も、くれぐれも健康第一で過ごせますように。願っております。

以上、さとまるでした。


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カワサンです。

9月の中旬、私の地元北海道では山間部の初雪がニュースになる季節です。
「銀泉台」という付近では紅葉が見ごろになり、魚(秋サケ、サンマ)、新米やジャガイモなどの秋の恵みがお店に出回ります。

2次筆記試験は、昨日9月18日が申込締切日でした。

申込を決めた方、ここから10月25日まで突き進むのみです!

今年度は見送った方、来年に向けてしっかり計画立てて進めて下さい!

来年度1次試験から受ける方、今から全力だと息切れします。時々休憩、時々ストイックと、少しずつギアを上げていって下さい!

皆さん、それぞれの環境でそれぞれのご決断をされたと思いますが、皆さんの目標や夢に向かって、前に進むことには変わりないと思います。誤解を承知で言えば、それぞれの人生がありますので、そこに対して合格が早い遅いと言う考えは無いと思うのです。

============================

さて今日の本題です。
2次筆記試験、筆記用具の持ち込みのルールが以下の通り定められています。
(令和2年度中小企業診断士第2次試験案内より抜粋)

⑴ 試験当日に持参するもの
– 中 略 –
② 筆記用具等
ⅰ 黒鉛筆またはシャープペンシル(HB または B 程度)
ⅱ 消しゴム(プラスチック製)
ⅲ 鉛筆削り

– 中 略 –

注1 定規、マーカー・色鉛筆を使用しても構いませんが、マーカー・色鉛筆は解答用紙には使用できません。

– 以下略 –

そこで皆さん、黒鉛筆・シャープペン限定だった1次試験と違って、色ペン等の筆記用具で試験に臨まれる方が多いようです
当ブログでも色ペンマーカーを使った解法について多数の記事があります(検索バーから検索してみて下さい)。

しかし、私は色ペン使わない派でした。

また、勉強中の方で「ペンの使い方に悩んでいる」という方もおられるようです。
そこで今日は、ペンの使い方について参考になる内容をお届けしたいと思います。

 

1.問題用紙に色をつける必要があるのか?

そもそも、色で分ける必要性はあるのでしょうか。

人間は視覚から約90%の情報を得るという研究結果があります。
(深作秀春『視力を失わない生き方』より)

それを踏まえると、モノクロームの問題用紙を「見やすくしたい」という意図から色分けするのは、理に適っていると考えられます。

一方で「」と思う方も居るのではないでしょうか?

いきなり理屈っぽいですが、色分けすれば良いのではなく、分かり易くするために色分けするというのが、問題を解く手段の一つでしかないのです。

合格者が色ペンやマーカーを使っていたからといって、頑張ってそれを模倣するではなく、参考にしながら自分にとってやりやすい方法を決める、というスタンスが良いと思います。

2.自分が今まで筆記用具をどう使ってきたかに合わせる

いろんな方法を試しました。しかし、どうも地に足がつかない。

という方もいらっしゃるかと思います。

であれば、やり方を変えるしかありません。

一番手っ取り早いのは、仕事や日常生活での筆記用具の使い方に合わせるというものです。

この時期から新しいやり方を試して、道具の使い方で迷走するのは時間がもったいないです。

皆さん筆記用具は日常的に使っているはずです。
「いつもどおりの使い方」で臨まれるのが身体にもフィットしやすいと思うのです。

※オススメ筆記用具はこちらを参照

~私の場合はこうでした~

私は日常生活で4色ボールペン(赤・青・緑・黒)とシャープペンを使っていますが、試験本番ではシャープペン1本で挑みました。お守りに4色ボールペンは机上に置きましたが。

4色ボールペンを使うことになったのは、高校生の時に齋藤孝さんの「読書力」を読んで、そのやり方を取り入れたためです。試したところ、それが型にはまったという感じです。
大学生や社会人になってからも、少しずつアレンジして以下の方法で使っています。

 一番大事なところ、今後取り組むべきコト、次回の打ち合わせまでにやること

 他人が発言した重要なこと

 自分が考えたこと、思ったこと

 上記以外の、発言や要旨などのメモ

しかし、試験勉強で上記のやり方を試しましたが、あまりなじまず(強いて言えば緑が使えるかどうか)、シャープペン1本で片付けました(後述)。

ちなみに、私がシャープペン1本でいいんじゃね?と気づいたのは以下の記事を読んでからでした。

【劇薬注意】80分では時間が足りないあなたへ

ちょうど去年の今頃にこの記事を読んで、シャープペン1本で解くやり方を確立しました。

様々な方法を試した結果、色分けに時間がかかってしまい「これじゃ問題文を理解できない」となったのです。

私の場合は、4色ペンや蛍光ペンを試しましたが「この文言は何色で分けるべきか」という所に力が入りすぎて、最も大切な与件文の理解がおろそかになってしまいました

また、ペンを持ちかえる動作が(たった数秒とはいえ)非常に煩わしく感じられ、集中力も削がれていました。

そういう意味では、ゴルフ場でのアイアンを選びも私は苦手です。
(そもそも、基礎がおろそかで下手過ぎるんですが…)

 

3.シャープペン1本で、私の80分の過ごし方

【劇薬注意】の記事にありましたが、私の場合も常に書いていないと頭が回らない性格でして、読みながら、考えながら、余白にメモやべん図を書いておりました。

(1)試験開始~2分:与件文の1段落目を読む

・企業の概要を把握(業種、資本金、社長のパーソナリティ等)、下線ないし余白にメモして把握

・次の段落に読み進めたい衝動を抑えて設問文へ

 

(2)2分~5分:設問文を読み、答案の構文を決める

・第1問から順番に読む

・2回読んで理解できない設問文は「☆」マークを付けて要注意

・設問文を読み、答案の構文を決めて設問文の横にメモ

構文パターンの例

「60字以内で説明せよ」⇒「①~、②~」

「理由を60字以内で」⇒「理由は①~、②~だから」

「140字以内で助言せよ」⇒「現状は~である。今後は①~、②~により●●●を強化する」

 

(3)5分~20分:与件文を精読

1段落目から読み進め、とにかく線を引いたりメモしたり、筆を動かす

・設問に登場した文言:下線を引いて番号を振る(第1問なら”①”、第2問設問1なら”②-1″)

・接続詞:丸く囲う(”しかしながら” ”さらに” など)

・会社組織や製造工程:フリーハンドでべん図、表を描いて理解

・思った事や推定されることは余白に書きだす

 

(4)20分~65分:第1問から順番に解く

・出題順もまた出題側の意図がある、与件文で使う所と出題順はおおむねシンクロすると思ったため、☆マーク以外は順番に解くと決めていました

・前回の記事に書いたように設問文の図化、因果の図化をベースに答案骨子を余白上で作成

・骨子が決まったら、清書せずに答案に記入

・☆マークの設問は最後に着手し、(5)の確認時間を意識しながら熟考

 

(5)65~80分:答案の確認(因果、言葉づかいを意識的にチェック)

下書きをせずに、骨子だけ作り答案に書き込んでいたので、過去問で試験勉強していた際から、因果がおかしい事がありました。
これはクセで直しようがないと思ったので、残り時間で因果や誤字脱字をチェックし、収まり良くなっているか見直すようにしていました。

試験本番では、この時間は鉛筆で答案を書く音が会場中に響き渡る「カリカリタイム」であり、会場の空気というか、雰囲気には今まで経験したことのない独特なものがありました。
(さすが国家試験という感じがした)

 

では、また!


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おはようございます!おべんと君🍱です。
自己紹介はこちら。前回までの投稿記事はこちら

今日から本試験までの投稿は「実録失敗談」をお送りします。

「2次試験こうすべし!」という投稿は他のメンバーに託して、私の記事は「2次試験これはするな!」という反面教師としてご活用ください。

 

早速ですが、今日は「過去問に引っ張られるな!」と題して、過去問を中心にアウトプットしてきたがために失敗してしまった内容です。

2次試験の合格に欠かせない過去問は日々一発合格道場記事をお読みの方は、ほぼ100%の方が日々取り組まれているかと思います。

なので、逆に言えば100%の方がこの失敗にはまる可能性があります。

そんなことにはなって欲しくない!ので是非私の失敗をお読みいただき、合格につなげてください!

 

<本題>
これは予備校に通学して満を持して臨んだ2回目の2次筆記での失敗です。

私の中では事例Ⅱはつかみどころがない事例で、苦手でした。そのため、過去問を念入りに繰り返し解いて何とか本質を理解しようとしていました。

平成30年度の事例Ⅱは、老舗日本旅館を題材にしていました。私が完全に頭が真っ白になった問題はこれです。

第2問(配点25 点)
B社は今後、新規宿泊客を増加させたいと考えている。そこで、B社のホームページや旅行サイトにB社の建物の外観や館内設備に関する情報を掲載したが、反応がいまひとつであった。B社はどのような自社情報を新たに掲載することによって、閲覧者の好意的な反応を獲得できるか。今後のメインターゲット層を明確にして、100字以内で述べよ。

メインターゲット層までは抜き出せたのですが、好意的な反応をどうやって獲得するか?全く出てこなくなってしまいました。

事例Ⅱは与件にある情報量がほかの事例よりも多いので整理ができていなかった、というのも大きな理由なのですが、

最も大きな理由は、、、過去問に引っ張られました。

どういうことかというと、事例Ⅱで温泉旅館が出題されたのはこの年が初めてではありません

平成20年度も老舗の温泉旅館が出題されていました。平成20年度の温泉旅館は、宿泊客へのきめ細かい対応評価されているという旅館でした。

つまり「きめ細かい対応=高評価」です。

そして、ここで頭の中でありえない変換が起こります。

「きめ細かい反応=高評価→→→好意的な反応→顧客満足向上

今思えば、どう考えてもありえない変換です。この記事を書いていて恥ずかしくなってきました・・・

冷静にこの時の私の頭の中を解説すると、
_与件読んでもよく分からないなぁ。どうしよう・・・
_平成20年度の温泉旅館の記憶が湧いてくる
_③あの時の温泉旅館は「きめ細かい対応」で評価を得ていたな
_④与件を再度読む、、、やっぱりよく分かんないな
__→というかこの時点で思考が停止していたはず
_もう分かんないから、過去問の答えを書いちゃうか(汗

という感じだったと思います。

「きめ細かい対応」なんて言葉は、与件のどこにも書いていません。すなわち、この旅館がきめ細かい対応をしているかなんて全く分かりません。

根拠が全くないということになります。

この年の事例Ⅱはかなりグダグダで、結局53点という結果でした。

 

<原因>
「過去問でも同じようなことを問われたから、今回もそれを書いても少しは点になるだろう」という甘い考え木端微塵にされました(当たり前)。

この失敗は「過去問の答えを書いてしまった」ことが直接的な原因なのですが、本質的な原因は、

与件に沿っていないことを書いた」という一言に尽きます。

仮に過去問と同じ解答を書いたとしても、与件にも同じことが書いてあれば得点が入ったかもしれません。

与件から必要な情報が抜き出せなかったために、過去問に似た事例があったのをいいことに、この年の事例企業に合っているか根拠が与件に全く書いていないのに、安易に過去問の解答を書いてしまったことが最大の失敗です。

 

<対応策>
では実際の本試験でこんな状態になった場合、どうするべきか?

①それでも与件から探して書く
1次知識から書く

結局これしかありません。
私のように「過去問で同じような解答があったから」という安易な考えは止めましょう。残念ながら与件に根拠がなければダメです。私の前回の投稿に当てはめると、B→C評価へ一直線です。

悩んでもこの①、②を抜き出せるように、道場メンバーの記事をお読みいただき日々学習してください。

過去問に引っ張られる内容としては、他にも

「○○年の過去問の問われ方が同じだな」「○○年の過去問と同じようなパターンの解答が書けそうだな」と感じたときです。このような軽度であれば、それが本当に事例企業に当てはまるのか? 何度も自問自答すれば事例企業のところに戻れるかもしれません。

ですが「○○年の過去問の問われ方が同じだからこの解答に違いない」「○○年の過去問と同じようなパターンの解答が書けそうだからこの解答に違いない」と思ってしまうと、ほぼ100%事例企業には戻れません。ただの思い込みです。

過去問をやればやるほどパターンが見えてきて、色々分かってきます色々見えてきます。そしてさらに突き進むと思い込みが強くなります。私は2次試験3回受けているので、正にそうでした。でもそれだと合格が遠のきます。

 

もし本試験で、過去問のことを思い出しすぎてしまったときは、
私の失敗談を「逆ベストプラクティス」として
思い出していただき、失点を防いでください!

この投稿が皆様のお役に立てば幸いです。
以上、おべんと君でした。


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おはようございます。
いけちゃんです。
(合格体験記はこちら、前回までの記事はこちら

今回は、7月に実施していたふぞろいさんとのコラボ企画「ふぞろい13で採点してみた」の続きです。
事例Ⅰ・Ⅱだけやって、事例Ⅲをやらないのはもったいない気がしたので(笑)、このタイミングで投下させていただきます。

本記事をお届けしたいのは、このような方々です。

昨年度の事例Ⅲで出題傾向が変わった?と思ってらっしゃる方

ふぞろい13で採点してみた

これまで同様、まだ一度もこの事例問題に取りかかっていない方は、ぜひご自分で解いてみてから、ご覧くださいね。
初見」で解いた際に「考えたこと」「答案」を分析対象としていただきたいからです。

この事例、私は開示得点49点(評価C)というイマイチな結果となりました。
今回は一発合格道場11代目メンバーの再現答案をS~Cまで比較してみたいと思います。

S : CK 【ふぞろい評価】69点/100点 【実際の得点】77点/100点
ご存知、「一発合格道場」11代目のCK。タキプロ(関西)でも活躍しています。
(他の事例も含むCKの再現答案はコチラ
A:おべんと君  【ふぞろい評価】58点/100点 【実際の得点】68点/100点

見かけによらず(失礼)チャーミングな人。セミナーでは徳光さんばりの名司会です。
(他の事例も含むおべんと君の再現答案はコチラ
B:べりー 【ふぞろい評価】61点/100点 【実際の得点】59点/100点
ぴ。と同じく女性と勘違いされやすい人。一発合格道場で熱のこもった記事を量産中。
(他の事例も含むべりーの再現答案はコチラ
C : いけちゃん 【ふぞろい評価】42点/100点 【実際の得点】49点/100点
「今年の俺はちょっと違うぜ!」と意気込むも、苦戦して試験時間中に冷や汗をかいた人。

ふぞろい流採点基準に従って、なるべく厳しめに採点してみました。

第1問(配点20点)

設問文

C社の事業変遷を理解した上で、C社の強みを80 字以内で述べよ。

出題の趣旨
金属熱処理業として創業し事業拡大を図ってきたC社のこれまでの事業変遷を把握して、C社の強みを分析する能力を問う問題である。

S:CK 【ふぞろい流採点結果】14点/20点
特殊な技術の蓄積[3]設備投資負担が重く[1]各社外注する傾向が強い熱処理加工を自社で持ち[2]設計[2]や機械加工[3]も内製化することで前工程含めた要望に対応できる[3]点。

A :おべんと君 【ふぞろい流採点結果】10点/20点
強みは①創業当初から熱処理専業企業[2]として他社の金属部品を受け入れて蓄積した特殊な技術力[3]、②依頼に応じて設立した設計部門[2]と機械加工部門[3]による生産体制で受注を増加させたこと。

B:べりー 【ふぞろい流採点結果】14点/20点
強みは①設計部門[2]機械加工部門[3]の新設による機械加工から熱処理加工迄の一貫生産体制[3]技能士や熟練作業員[4]による品質保持体制[2]、③X社からの熱処理・機械加工移管の引合い。

C:いけちゃん 【ふぞろい流採点結果】5点/20点
強みは①金属材料の素材や形状による温度管理等の特殊な技術を有する事[3]②多品種少量の受注ロット生産に対応可能な汎用機械加工機とその加工品質が維持[2]されている事である。

【考察】
CK、おべんと君、べりーは、金属熱処理業としてのC社の強みを網羅的に説明出来ていますね。
対して、私はカネの匂いがしない解答になっています。
つまり、その強みによって競合とどう差別化し、営業しているのかが見えてこない浅い解答だということです。

また、致命的だったのは、前工程の新設による受注増加を表現していないことです。
思えば、この第1問での整理の失敗が、全体としてしょっぱい答案になった要因でした。
第1問をしっかり解けることが、6割に届く必要条件なのでしょう。

第2問(配点20点)

設問文

自動車部品メーカーX社からの機械加工の受託生産に応じる場合、C社における生産面での効果とリスクを100字以内で述べよ。

出題の趣旨
X社からの新規受託生産に応じる場合のC社の生産面における効果とリスクについて、分析する能力を問う問題である。

S:CK 【ふぞろい流採点結果】11点/20点
効果は、機械加工の生産量が約2倍[3]となり売上増加と部品調達コストの低減で収益向上。リスクは、①生産量増大で仕掛品の増加、②人や物の移動の困難化[4]、③X社依存度が高くなり[4]経営不安定化することである。

A :おべんと君 【ふぞろい流採点結果】10点/20点
効果は①稼働率向上[5]によるコスト削減、②新しい自動車部品の加工によるノウハウの蓄積[6-1]。リスクは①社内原価よりも安い価格で加工を要請されるリスク、②10種類の部品在庫管理

B:べりー 【ふぞろい流採点結果】7点/20点
リスクは①X社の熱処理部品全ての機械加工の受託で初めての本格的量産機械加工のため生産ラインが混乱[4]②混乱による納期遅延[3]③新たな工作機械の導入や機械加工能力を2倍にする資金不足や④既存取引先との関係悪化等。

C:いけちゃん 【ふぞろい流採点結果】12点/20点
効果は、設備投資負担に見合う受託量の拡大によって規模の経済性が働く[3]と共に、量産機械加工のノウハウを蓄積[6]できる事。リスクは、機械加工部門の工程能力を超える受託によって納期遅延[3]が生じうる事である。

【考察】
おべんと君の解答は、時間切れで書ききれなかったそうです。
それでも、効果面をしっかり押さえており、事故にはならなかったのではないかと考えられます。
(参照:11代目おべんと君「本番で途中までしか書けなかった・・・でも諦めるのはまだ早い!【中小企業診断士2次】」)

べりーの解答は、リスクしか挙げていない点や後半が生産面の話ではない点がもったいないですが、管理方式の併存による生産現場の混乱という現実的な問題を指摘できています。

第3問(配点40点)

設問文

X社から求められている新規受託生産の実現に向けたC社の対応について、以下の設問に答えよ。
(設問1)C社社長の新工場計画についての方針に基づいて、生産性を高める量産加工のための新工場の在り方について120字以内で述べよ。
(設問2)X社とC社間で外注かんばんを使った後工程引取方式の構築と運用を進めるために、これまで受注ロット生産体制であったC社では生産管理上どのような検討が必要なのか、140字以内で述べよ。

出題の趣旨
(設問1)C社社長の方針に基づいた新規受託生産のための新工場の在り方について、助言する能力を問う問題である。
(設問2)X社とC社間で後工程引取方式の構築と運用を進めるために、C社で必要な生産管理上の検討内容について、助言する能力を問う問題である。

設問1

S:CK 【ふぞろい流1採点結果】14点/20点
新工場は、①X社向け部品の専用ライン化せず[1]、②作業員個別保有のノウハウをマニュアル化[3]し共有し多能工化[2]し、作業の標準化と標準時間[4-3]を設け生産性を高めて[3]、③最終工程を熱処理への運搬しやすい位置にする[1]等、物の流れ、人の流れに合わせたレイアウト[3]にする。

A :おべんと君 【ふぞろい流採点結果】14点/20点
在り方は①技能士資格を持つベテラン作業者等が作業の標準化、マニュアル化[4]を行い、②それに沿ってOJTで作業方法の教育[3-1]を行い、③作業容易性を高めた設計[3]、④SLPを活用した工程レイアウト設計[2]などを行う、等で生産性を高める[3]こと。

B:べりー 【ふぞろい流採点結果】13点/20点
新工場は、自働化等のICT[4]も活用した最先端工場として少人数による効率的オペレーションを実現[3]する。具体的には①有資格者や熟練技術者によらず標準化、マニュアル化[4]した加工品質体制②SLP[2]や5S徹底で生産性を高め③TPMで更なる品質体制強化を図る。

C:いけちゃん 【ふぞろい流採点結果】8点/20点
新工場は①作業者のスキルに頼らず作業標準化[4]による多台持ち化[2]・品質維持を可能とし②作業設計、工程レイアウト設計の工程計画に基づくSLP[2]で効率性重視の設備・作業者配置とし③作業方法のOJT[3-3]によって練度の高い作業者を中心に省人化を目指す。

設問2

S:CK 【ふぞろい流採点結果】15点/20点
後工程引取方式と従来の生産方法が併存するため、機械加工工程、熱処理工程を統合した組織的な生産管理[5]が必要。具体的には①機械工程・熱処理工程間を後工程引取方式[2]にする、②外注かんばんに合わせた生産指示[2-2]、③納品内示に基づく発注[4]で在庫の適正化を行い、④進度、余力、現品を統制[4]していく。

A :おべんと君 【ふぞろい流採点結果】12点/20点
構築面では①機械加工部と熱処理部間の連携強化の体制、②その他の部品を区分した進捗管理の体制を構築[4]すること。運用面では①機械加工部と熱処理部を同期化した生産計画[5]月次、週次[3]で作成し、専任者を設置しそれに沿った進捗管理で統制する。②その他の部品についても進捗管理で統制する。

B:べりー 【ふぞろい流採点結果】17点/20点
必要なのはリーン生産体制構築の検討である。具体的には①機械加工部と熱処理部を横断する全体生産計画の立案[5]統制[4]②週次の生産計画を納品3日前に届くX社の外注かんばんに合わせて日次化[2]③日程計画が確定する都度発注している材料の調達をかんばんに合わせて[4]リアルタイム化[2]するための仕入先との連携。

C:いけちゃん 【ふぞろい流採点結果】6点/20点
検討課題は、X社自動車部品の機械加工工程および自動車部品専用の熱処理工程に限定して、①3ヵ月前の納品予定内示やその見直しを納期優先の月次の日程計画に連携・運用する事②材料調達にあたって発注・納品契約を見直し[4]、材料在庫水準の適正化を図る事で、後工程引取方式に対応[2]する事である。

【考察】
第3問に共通して指摘できることは、事例Ⅲで学ぶべきことは変わっていないということです。
生産管理について、計画面と統制面で適切に助言できる知識の下地を求められています
出題のされ方を少し捻られたくらいで、途端に混乱してしまった私は、鍛錬が足りなかったということでしょう。

(設問1)
「社長の方針」が与件文に記載されているのに、この上どのくらい掘り下げろということなのか、試験当日は相当悩みました。
人材面やレイアウトについては、ほとんどの受験生が言及できた一方、設備面では出題趣旨に迫れなかった方が多かったようです。
事後、TACの解答速報会において、設備面で「マシニングセンタの導入」を言い当てさせる趣旨だったと説明を受けた時は、衝撃を受けました。
運営管理のテキストを開いてみると、確かにこのシーンで適切に機能する設備だったわけです。
試験委員は、一次知識の応用を求めていたのだと実感できた瞬間です。

(設問2)
明確に問題点が見出しにくい中で、目指すべき方向性とのギャップを自分から洗い出す必要がありました。
CKの答案が切り口的な観点からも、非常にきれいなことが見て取れると思います。

第4問(配点20点)

設問文

新工場が稼働した後のC社の戦略について、120字以内で述べよ。

出題の趣旨
新工場が稼働し、X社からの新規受託生産が開始された後のC社の戦略について、助言する能力を問う問題である。

S:CK 【ふぞろい流採点結果】15点/20点
戦略は、熱処理の技術力[3]と、増設した生産能力を活用し、X社自動車部品以外の機械加工顧客を開拓[4]する。その為に①営業担当を設け営業力を強化[4]し、②かんばん方式で小ロット対応し、③設計部門強化し多品種化に対応[2]して、事業の高付加価値化[2]を図る。

A :おべんと君 【ふぞろい流採点結果】12点/20点
戦略は①機械加工・熱処理加工が可能な生産体制[2]を強みとして、②営業体制を強化[4]して、③商談会等で新規顧客開拓を行い、④稼働率の向上[2]売上増加[2]で新工場の投資回収を行い、他社と差別化[2]すること。

B:べりー 【ふぞろい流採点結果】10点/20点
C社は①X社からの受託ノウハウを活用して工業会の商談会に参加しX社以外の自動車メーカーに営業をかけ[2]②短納期を可能とする生産体制と本格的量産機械加工能力[4]を活用し自動車部品以外のメーカーにも拡販し、経営資源のフル稼働による売上拡大[4]図る。

C:いけちゃん 【ふぞろい流採点結果】11点/20点
戦略は、熱処理・機械工程における特殊技術[3]を活かして受託量拡大[4]を図るべく、X社向け自動車部品以外の本格的量産機械加工にも対応しうる[2]工程能力を磨き、装置産業の色彩が強い金属熱処理の受注に留まらない、さらなる高付加価値化[2]で成長を図る。

【考察】
事例Ⅲで販売・営業面を考える意味、皆さんはどう捉えてらっしゃいますか?
先日、実務補習で製造業を診断した際に、あらためて感じたことは、「生産効率を追求する」だけでは生産性の向上に結び付かないということです。
最終目標は、生産効率を上げることではなく、収益性を向上すること(損益を改善すること)なんです。
この辺、『ザ・ゴール』を読んで、理解した気になっていたのですが、実感出来ていなかったと悔いが残りました
そして、経営資源が限定されている中小企業が成長するためには、何をすべきなのか
「ふぞろい13」の特別企画「損益で考える事例Ⅲ」はマジで必読です。

C社でしばしば営業組織が存在しないのは、販売・営業面に目を向けさせるヒントなのかもしれません。
最近の記事ですが、以下の記事が大変参考になりますので、ぜひご参照ください。
(参照:11代目ぴ。「【診断士2次試験】事例Ⅲ~効率的な与件文の読み方編~」)

令和元年度の事例Ⅲについては、タキプロ関西のつよぽんさんの記事もぜひ読んでみてください。
CK同様、開示77点の再現答案が紹介されています(第3問設問1で「マシニングセンタ導入」に言及しています!)。

(参照:つよぽん「【再現答案あり】事例Ⅲ解法(実践編)~34点から77点まで引き上げた方法~ byつよぽん」)

今後の事例Ⅲ(いけちゃん私見)

令和元年度の事例Ⅲは、強みを活かして成長を目指していくストーリーでした。

中小製造業は、リードタイムの縮小(短納期化)を顧客から強く求められています
ただ、短納期対応だけで生き残ることは難しいでしょう。
中小企業白書でも、再三指摘されているとおり、「高付加価値化」を実現できる生産体制の構築が生き残りのカギになります。

中小企業政策に関するKPIとして、「(中小企業より規模の大きい)中堅企業に年400社以上が成長する」という目標が盛り込まれると報道される中(日本経済新聞2020年7月21日付「「中小企業減」容認へ、成長戦略で転換 新陳代謝促す」)、生産性を高めていくステージにある企業が積極的に取り上げられることになるのではないでしょうか。

試験委員が「学んできてほしい」と思っていることは根本の部分では変わりようがないのだと思います。
ですが、今後の事例Ⅲの出題のされ方という点では、従来のC社のように問題点を指摘しやすいケースは少なくなっていくような予感がしています。
あくまで私見ですので、お聞き流しいただければと思います。

今日のまとめ

① 基本的に学ぶべきことは変わらない
② C社が目指すべき方向性を強く意識させる事例が増える予感(いけちゃん私見)

以上、いけちゃんでした!

それでは、体調第一でお過ごしください。今日も一日頑張りましょう!


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こんにちは! 等身大の独学ストレート生・金型屋のかーなです!

 

前回までの記事はこちら

 

 

9月も半ばを過ぎ、ようやく日中出歩いても大丈夫かな? くらいの気候になってきましたね。

夏の疲れが出やすい時期です。

まだまだ残暑も油断できません。

とはいえ二次試験の4事例を一日戦い抜く体力作りは、着実に進めていかなくてはなりません。

そろそろ試験本番までのピーキングも意識しながら、健康第一で過ごして参りましょう。

 

 

 

さて、先日の道場オンライン合宿にご参加頂いた皆様、丸一日の勉強会にお付き合い頂き、本当にありがとうございました!

当日の様子は、3chがこちらの記事にがっつりまとめてくれています。

本日は勉強会に参加できなかった方のために、実はこれが初めての勉強会体験だった私が、どんな刺激や気付きを得たのかを綴ってみたいと思います。

「これから勉強会に参加してみたい」という読者の方を想定して、勉強会のおおまかな流れと併せて紹介していきます。

未経験者向けに細かく書いていきますので、「知ってるよ」という箇所は適宜読み飛ばして下さいね。

なお、各種勉強会の紹介についてはいけちゃんの記事も必読です。

 

 

①勉強会の事前準備

1.過去問を解く

勉強会はディスカッションが中心なので、過去問を解き答案を作成するところまでは、各自で事前に済ませておきます。

勉強会で扱う年度や事例は事前に決めておきます。

今回の道場合宿では、運営側から事前に令和元年度の事例を扱う旨、お伝えさせて頂きました。

設問については、5問全て取り上げられないことも多いかと思います。

その場合は、皆がさらっと解ける問題よりも、多少意見が分かれそうな問題を取り上げた方が、実り多い勉強会になると思います。

自分以外の考えや着眼点を聞いて、切り口を増やすのがディスカッションの目的の一つですからね!

参加者同士で話し合ってもいいですし、ふぞろいの難易度等を参考にする手もあります。

 

 

2.答案提出

当日zoomで共有しやすい形に編集しておくため、事前に答案を主催者やリーダーに提出します。

できのいい答案を人に見せたい気持ちもありますが、できれば80分で解いたありのままの答案を差し出す方が良いと思います。

その方が指摘された点を忘れにくいので、結果的にその後の勉強がはかどる可能性大です。

 

 

3.自分が答案作成にあたり考えたことを整理する

ここからは勉強会当日のイメトレです。

勉強会では、自分が解答作成にあたり辿った思考のプロセスを、他の参加者に説明することになります。

特に初めて参加する方は、「自分はこんな風に考えました」という説明ができるように、80分間を振り返って発表する内容を軽く整理しておくと良いと思います。

 

なお、この時点では過去問自体の答え合わせも済んでいることと思いますので、「人から指摘されるまでもなく、ここがまずかった」というポイントも浮き彫りになっています。

それはそれとして、書き留めておけばOKです。

当日は、それ以外の点もフィードバックを受けることと思いますので、ドキドキしながら当日を待ちます。

 

②勉強会当日

事前に集めた参加者の答案を、ディスカッションするグループ(3~4人)ごとにまとめて一覧にしておきます。

この答案をzoomで共有し、まずは他の人の解答を読み込みます。

 

↓こんな感じです。11代目の再現答案をもとに作成。

お題は令和元年度 事例Ⅰの第1問。

(図はクリックで拡大します)

まずは一人ずつ、自分の答案を読み上げ、この解答に至ったプロセスや根拠を説明します。

「まず、設問に『最大の理由』とあったので、最大の理由を一つ述べ、その背景を複数書くように意識しました。具体的には、第四段落の『二重苦』が使えると思ったので、これを中心に第四、第五段落から二重苦の説明になりそうな箇所を抜き出してみました」

みたいな感じです。

 

理路整然と隙無く話せれば良いのですが、実際はそんな人ばかりではありません。

「ここは●段落目の内容を使ったのですが、あとから考えたらその次の段落まで含めてもよかったと思います」

「正直、因果が分かりづらいのは自覚してるんですが、時間がなくてこれが限界でした」

という感想戦(?)もありです。

というか私自身はそればっかりでした。

他の人の答案が素晴らしいと、つい「私のはダメダメなので、次の方」と言いたくなりますが、勉強会の学びはみんなのものです。

どこに自分の課題があったのかを明文化し、口に出すことで少なからず他の参加者にも気付きがあるはず。

自分への戒めも含めて、積極的に発言するのが吉です。

 

(蛇足ですが、他の参加者の中には、答案としては書けているけれど、意識せずなんとなく書けてしまった人もいます。

良くいえば勘がいい、が、悪くいえば偶然できただけなので再現性があるか微妙です。

自分が偶然できていた場合は、涼しい顔で聞きながら、手元で猛然とメモをとりましょう。)

 

一通り答案の説明が終わったら、いよいよディスカッションです。

先日の道場合宿では、ファシリテーターの仕切りで、他の人の答案の①良いと思った点、真似したい点と②疑問点、ここは違うのでは?と思う点を一つずつ述べていく形式をとりました。

 

↓あくまで一例ですが、こんな感じで進んでいきます。

 

ファシリテーター(以下、ファシリ)「それではまず、いけちゃん、かーなの解答について、①良いと思った点と②指摘事項を一つずつお願いします。」

いけちゃん「良い点は、与件文の単語をなるべくそのまま使って書いている点だと思います。一方、若干A社の周辺のことに偏りすぎているので、もう少しスコープを広くして市場環境についても入れても良いのかな、と思いました。」

ファシリ「かーな、いかがでしょうか」

かーな「確かにそうですね。というか、私以外はみんな、多かれ少なかれ市場のことを書けているんですね。全然思い至りませんでした。確かにその方がバランスの良い解答になりそうです」

ファシリ「それでは次に、おべんと君、かーなの解答について①②のコメントお願いします」

(以下、一周するまで続く。)

 

 

特に②では、自分の泣き所を的確に突かれることもあり、一種の爽快感と、悔しさをバネに湧き上がってくるモチベーションを感じることができます(個人差は、あります)。

また、質問や指摘に答えていく中で、自分になかった視点や切り口、もっと言うと知らなかった知識にも触れることができ、今後やるべきことが明確になっていきます。

 

 

ここで、せっかくなので(?)先日の道場合宿で私が受けたフィードバックをご紹介します。

合格後にこんな機会に恵まれるとは思ってもみなかったぜ。

 

お題は令和元年度 事例Ⅲの第2問です。

【設問文】

自動車部品メーカーX社からの機械加工の受託生産に応じる場合、C社における生産面での効果とリスクを100字以内で述べよ。

 

【かーな解答】

効果は①少品種多量生産による効率化とコスト削減②X社かの受注案件のノウハウ蓄積で、リスクはX社優先になると他の顧客の案件でQCDが乱れ、信頼を失う恐れがある事。

 

ファシリ「それでは、かーなの解答について、忌憚なき意見をお願いします」

Aさん「まず、他の3人の解答と比べてご自身でまとめた部分が多いというか…あまり与件文の表現は使わなかった感じですかね」

私「言われてみれば…自分では与件文に忠実派だと思っていたんですが、全然そうなってないですね。正直、半分くらいは本業の知識で考えてしまってますね。」

Bさん「リスクの『QCDが乱れ』という表現は、ご自身でもイマイチだとおっしゃってましたが、前半の『効率化』と『C(コスト)が乱れる』は矛盾している気がするのですが?」

私「……矛盾しています。おっしゃる通りでございます。ここは納期と品質の話だけの方がよかったですね」

Cさん「ちなみに、少品種多量生産というのは、与件文に書いてありましたっけ?

私「えっと……ない……ですね。一応、今までは多品種少量生産とは書いてあって、X社の仕事では10種類になるので、少品種多量生産になるのかなと思って書きました。ですがおっしゃる通り、与件文のどこにも10種類=少品種とは書いていないですね。これも本業の感覚で「少品種多量生産」と断定してしまいました。与件文にある『量産機械加工』という言葉で十分意味が通じるので、素直にこちらを使う方がよかったと思います……」

妖怪シドロモドロ、参上。

こちらは妖怪おとろし。

 

たしか当日、ファシリ役だった3chが私のやらかしを「本業の逆機能」と表現していました。

本業で経験のあるトピックが試験に出た際、ついつい与件文より自己の経験を優先した解答を書いてしまう現象を指しています。

これは出題者の想定する模範解答に合致すれば良いのですが、外すと与件文という根拠がないため、大量失点のリスクがあります。恐ろしいですね。

「本業、マーケターだけど事例Ⅱイマイチだった…」ということが普通にある、診断士試験ならではの現象でしょうか。

初めて聞いた言葉でしたが、言いえて妙だと思いました。

 

 

私がこの回で気付いたことは、大きく以下3点です。

① 自分では「与件文に忠実な受験生」だと思っていたが、全然そんなことなかった。

言い換える必要のない表現をわざわざ言い換えているし、なんなら「この問題はもらったな」と自分で思っている設問ほど言い換えが多いという、本当に危ないタイプ。

 

② ①と関連するが、特に事例Ⅲでは「本業の逆機能」にまんまと捕まっていた。本業に似ている業種こそ、現実世界と切り離して考えることが大切。

 

③ 100字の中で(!)矛盾する内容を書いていた。「一貫性が大事」とか言いながら、文章の前半と後半の一貫性を点検するクセが十分についていなかった。

 

 

こんな感じで、ぐうの音も出ない指摘を多々頂き、目の覚める思いでした。

特に独学は視野がせまくなりがちなので、人からのフィードバックは本当に有難いものです。

そもそも、私が曲がりなりにもストレート合格できたのは、普段仕事を通じて上司や同僚に資料をフィードバックしてもらっていたからだと思います。

 

 

今回、勉強会に参加してフィードバックの有難さを再認識しました。

皆様、率直なご意見をありがとうございました。

 

なお、賢明な皆様はお気付きかと思いますが、勉強会で他の人の解答を指摘する時は、「相手をコテンパ(死語?)にすること」を目的にするのではありません。

「よりよい解答を作るために、皆で意見を出し合うこと」が目的です。

ぜひぜひ、建設的にまいりましょう。

 

 

 

 

③勉強会後

自分の反省点、他の人の解答やプロセスで取り入れたいところを、改めて整理してアクションプランに落とし込みます。

私は過去問を解くたびに気付きや改善点をノートに書いていたので、そこにコメントを追加するイメージですね。

「勉強会に使った時間とエネルギーは、必ず点数として刈り取ってやる」くらいの意気込みで、余すところなく書いていきましょう。

 

 

 

本日は以上です!

最後までお付き合い頂きありがとうございました!

ではでは、引き続き一緒に勉強がんばりましょう~^^

 


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合格に十分な実力発揮の準備!

✅ 2次試験の事例研究は進んでいますか?
対策を手順化して身に着けたら当日実行するのみ!

おはようございます。べりーです(私の過去記事はこちら)。

今日も一発合格道場をご覧いただきありがとうございます。

先日「一発合格道場オンライン合宿」を実施しました。ご参加いただいた皆様ありがとうございました。

その中で読者の方から素朴な質問を受けて「確かに。。」と思ったことがありました。この内容は早めにお伝えした方が良いと考えましたので、今回記事に書くことにしました。

ということで今回は、2次試験に合格するために必要な「読む」と「書く」のうち、「書く」に関する内容が中心の投稿です。

今回は直接いただいた質問に答える内容であるのと9月中にお伝えしたい!という思いからかなり力を入れてしまいもの凄く長文なので、気分転換に少しずつお読みいただく感じでどうぞ!

 

試験冒頭には名を名乗れ!

 

2次試験に必要な「書く」能力

たとえば実務補習などで初めて診断先企業の社長を訪問する際はやはり下記を意識します。

①冒頭でご挨拶しながら名乗る(大げさですが笑、当然ですね)
②「社長の思い(与件文と設問文)」に耳を傾ける
③社長の事前説明(与件文)から因果の因(診断・提案要素)を拾う
④診断や提案は上記③の「因」を組み入れて伝わりやすく説明する
⑤解答フレームを使って説得力向上、検討時間短縮、分析・提案の質の安定を図る
⑥社長の相談内容(設問文)の制約条件と意図(題意)は外さない
予定時間(今回の訪問は80分間)を厳守する
⑧社長への診断報告・助言は正確に伝わるよう配慮する

 

上で「やはり意識する」と書いた理由は、それが「私たちが2次試験対策として叩き込まれた思考法だから」です。

中小企業診断士試験は皆様が経済産業大臣認定のコンサルタントたりえる適正と資質を有しているかをはかるための試験ですが、上記の①~⑧を実行する力があるかを問われます。また、診断士仲間と組んで診断・提案を検討する際もこの「共通の思考法」があるためコミュニケーションが円滑となります。

その2次試験。形式は「筆記試験」ですので次のように姿を変えます。

①受験番号の記入
②前回の記事をご覧下さい(組織・人事事例は社長の思いに従え
③~⑥は解答骨子の作成
⑦解答プロセスの策定とプロセスごとの時間管理
⑧キーワードを詰め込み過ぎて文章として破綻しないよう気を付ける

⑨配点と難易度に合わせた対応

 

上記②は「読む作業」ですが、②以外の①~⑧は「書く作業」です。
付け足した⑨は筆記試験対策として当然無視できない点ですね。

今回の記事では①③④⑤⑥⑦⑧、そして⑨について書きます。

まずは試験に合格して「将来の活躍の舞台」に躍り出ることが目的です。

今回の記事が初学者にとって経験の差を一気に埋めて一発逆転の階段を駆け上がるために、経験者にとっては痛恨のミスを防ぎ差を維持したまま合格を手にするために、少しでも役に立つ記事なればいいなと願います。

 

「受験番号は試験開始前に書かないの?」

という質問を受けました。聞くと「なるほど」と思いました。
今年は1次試験の合格者が多いので今もそうした疑問を抱えている方も多いのかもしれません。

1次試験は、試験管が開始前に「それでは解答用紙を表にして下さい」と告げて受験番号と名前をマークさせ、正しくマークしたかを確認するよう促し、再び解答用紙を裏にして試験開始を待ちます。

これに対し、2次試験は「試験開始まで問題用紙と解答用紙には触れないで下さい」と言われて試験開始を待ちます。いくら問題・解答用紙に目を凝らしてもせいぜい解答用紙のマス目の分量を量れる程度。
ちなみに令和元年の事例Ⅱ 第1問の解答欄は「ん?文字数少な目の解答欄が4つ。去年の第1問は3CだったけどさてはSWOT・・・?」という想像ができましたが、通常は「うわ、140字の枠があるじゃん涙」が分かる程度です。

そして「試験を開始して下さい」の掛け声に合わせて受験生が一斉に紙をめくり、受験番号を記入します。
つまり「受験番号記入は80分間の中で行う」ということです。
普段、自宅やカフェや図書館にて80分間を測って事例問題を解く際もぜひ「まずは受験番号を記入する」というプロセスを省略しないで下さい。

なお解答用紙に書くのは受験番号だけです。終わったあとに「あれ?氏名書いたっけ?」という人がいますが、全員受験番号しか書いていません。

ちなみに試験開始前に、試験官は注意事項説明の中で「試験開始後に受験番号を記入して下さい」と言います。また終了5分前の掛け声の時にも、確か「終了5分前です。これからは退出できません。もう一度受験番号を確認して下さい。」と告げてくれたと思います。

その上で「書いていない」のですから、どの試験官も受験番号未記入のミスには周りが引くほど冷徹です。

受験生「すみません、ごめんなさい!書かせて下さい!」
試験官「絶対にダメです、説明したでしょ!認めると不公平になるから!」

よく聞く話ですが実際に見たことがあります。

・・・というお話をオンライン合宿でしたとき、質問者は「なぜ必ず最初に受験番号を書け!と言われるのかやっと理解した」と仰っていました。

80分必死に解いてしっかり書けたのに、他の科目は平均60点を超えたのに、受験番号の記入漏れはD判定。一発退場です。これは絶対に避けたい筈です。

私は終了5分前のアナウンス時に受験番号をチェックすることをルーティン化していました。どんな作業中であっても手を止めてチェックするというルールです。

 

正解のないマイ・ベスト・骨子

 

道場は「解答骨子推し」だけどマストなの?

解答の骨子、コッシ、kosshiです。解答の骨組み、なんて言われます。
骨子を作成する目的は、「解答用紙に書く前の情報整理」と「作文の設計」です。

注意すべき点は冒頭に書いた下記です。

③社長の事前説明(与件文)から因果の因(診断・提案要素)を拾う
④診断や提案は上記③の「因」を組み入れて伝わりやすく説明する
⑤解答フレームを使って説得力向上、検討時間短縮、分析・提案の質の安定を図る
⑥社長の相談内容(設問文)の制約条件と意図(題意)は外さない

上記⑤の「解答フレーム」は「ターゲット+4P」や「誰に、何を、どのように、+効果」などです。

さてこの骨子、私は「下書き」レベルの文字数で書くタイプでしたが、11代目メンバーでも骨子を作るか作らないかも含めて色々なタイプに分かれるようです。

 

①骨子を書く派
その1) 設問文の下の狭い余白に小さい文字で書く。(私がコレ)
その2) 問題用紙を活用して「白紙のメモ用紙」を作り広々と書く。

②与件文周りへのメモで済ませる派
与件文内の解答で使う箇所にマーカーで下線を引き、付加する文言を与件文の左右の余白にメモ。あとは答案書きながら考える。

③骨子を作らない派
先に設問文を読んで問われている内容を把握し、次に与件文を読みながら一番最初にどの設問を解くのか?とその設問の骨子を考える。そして1問目の解答を記入しながら次の設問の骨子を頭の中で考える。

 

すべて11代目メンバーが実行した手順です。あなたは上記のどれに当てはまりますか?いや、どれにも当てはまらない独自の手順を確立されているかもしれません。

ご自身にとって「最も満足のいく解答を書くための段取りとして、再現性が高い手法」であれば、骨子を書いても書かなくても、どんな在り方であっても問題ないと思います。

 

《 超重要:読むと書く 》

骨子作成は「書く」作業です。本番の限られた時間の中で書く方に時間を使いすぎると「与件文や設問文を読み込む」ための時間を削ることになります。

CKが3日前の記事の最後に「与件文しっかり読んで大まかな流れが掴めていればミスをしても及第点取れそう」と書いていましたが、実際にCKは骨子作成にかける時間を減らすため上記「②与件文周りへのメモで済ませる」という意志決定をしました。

私のように「文章を読む速度が遅いが解答の下書きはある程度しっかり作りたい」というタイプは、この「読む」と「書く」のバランスをよくご検討されることをお勧めします。

★令和元年の私は設問文を読む時間を削りすぎて危険な事故をいくつも起こしました。

 

以上を踏まえた上で、とはいえ「①骨子を書く派」が多数派かと思いますので、もう少し掘り下げたいと思います。

 

じゃあ、どこに骨子を書くのか

与件文を読む前に設問文(問題文)を読むことを「設問解釈」「設問分析」などと言います。
設問解釈で行うことは、大きく分けて3つあります。

《 設問解釈→骨子作成の流れ 》

※①②が設問解釈、与件文を読んで③で骨子完成

①解答の「型」を検討する
②設問解釈時に設問文だけから題意を推定し「キーワード」をメモ書き
③与件文中にある解答要素をコピペしつつ解答の下書き(骨子)を作成

 

上記①の「型」と、上記②の「設問文だけから推測するキーワード」について、令和元年 事例Ⅰを用いたサンプルを用意しました。以下の通りです(クリックすると画面が拡大します)。

見ての通り「型」は原則として設問文のオウム返しです。

「設問文だけから推測するキーワード」は、与件文を読む前なので「関連するかもしれない1次知識の列挙」でしかありません。ただこれをやっておくと、もし与件文を読んだときに「同じ文言」を見つけられたら「その文章かその周辺」が解答に直結する「因果の”因”」となる可能性が高いというメリットがあります。

 

さて、設問解釈した結果のメモや解答骨子は、皆さんどこに書いているのでしょうか?

 

設問文の下に書く派

私は事例Ⅰ~Ⅲに関しては各設問文の下の余白に全て書き込みました。

メリットは、すぐ上に設問文があるため設問文から離れるリスクが減ること。
デメリットは、①スペースが狭い、②与件文が何ページもあるときは「設問文下に骨子を作りながら与件文と行ったり来たりするために常にページをペラペラめくるのが大変なこと。

※ただし、特定の条件の時にこのデメリットをクリアできます。私は令和元年の事例Ⅱでこれができました。その条件は何か?次の「切り離す派」の【例外】をご覧下さい。

 

<メモ書きの色の意味>
オレンジ・・・社長の思い(前回記事

青文字・・・キーワード(設問文から推測)
赤文字・・・骨子を作るための「解答の型」

 

《令和元年 事例Ⅰ 設問ページ》

 

この余白、本当に狭いので自主学習する際の問題用紙はぜひ本試験の問題用紙と同じ「B5サイズ」で印刷して”慣れる”ことを強くお勧めします(オンライン合宿で3chも熱弁していましたね)。

 

白紙を問題用紙から切り離す派

2つやり方があります。

【白紙メモ派①】
表紙&背表紙だけを逆さ折りにしてビッと引っ張ると表紙と背表紙が取れて裏面(白紙)をメモ用紙にできる

【白紙メモ派②】
設問ページの次のページ以降に白紙ページがあるためアルミ定規でビリビリ破って切り離す

こうして用意した白紙を問題用紙の右に置けば問題用紙をペラペラめくりながら白紙にメモ書きできます。

設問が5つなら大体5等分の位置に「1問」「2問」「3-1問」「3-2問」「4問」と見出し的に書き込みスペースを分割します。

このやり方のメリットは、与件文から解答要素を抜き出しやすい(左右で一望できるから)、ページをペラペラと行ったり来たりしなくて済むこと。

デメリットは、うまく破れないとちょっとブルーになる、抜き出す箇所を間違えると設問が入れ替わるリスクがあること。


【例外】設問文下の余白メモ派だけど破るケース

設問文の裏が白紙の時は切り離しても混乱を招くことはありません。
その時は私もアルミ定規で切り離しました。
設問文を横に置いたまま与件文をペラペラめくれます(万能)。

 

結構色々ありますね。補足します。

実は私も「ペラペラめくるのが非効率じゃないか」と思い白紙を切り離す方式を試したことがありますが、白紙の「第2問」のスペースに第3問の型を、「第3問」のスペースに第2問の型を記入してしまう大事故。そのまま解答要素の抜出し→骨子作成→解答記入まで行ってしまった結果、大きな減点を食らったことがありました。

白紙に設問文を書き写す暇まではありませんから、記入場所がズレてしまっていることに気付きませんでした。予備校の答練だったからまだいいのですが、本番でこれは笑えません。

このように私にとっては切り離し方式はミスのリスクが高く感じたため、設問文の下に骨子を作る方式に戻しました。それ以降は一途を貫きます。

どの方式が良いか?は完全に「個人の好み」になります。残り約1カ月と10日ですからそろそろどちらでいくか決めたいですね!

なお、私は事例Ⅳに限っては「破ってメモ用紙を作る派」でした。
理由は計算用紙を作りしっかり書くことでミスを防ぐため。
詳細はコチラ→事例Ⅳの特徴と第2問&第3問のミス対策で+20点上積みする方法

 

全設問に骨子作成が必要か?

11代目も何人かが書いている「解答プロセス」と「プロセスごとの時間配分」は検討されましたか?

解答プロセスを”分単位”で計画すると、当日の進捗管理に役立ちます。
人の「計画」を完全にコピーしようとしてもできないことが多い(私も9代目きゃっしいの計画を試したものの時間的に全く足らず、結構な部分を断念しました)ため、色んなプロセスを集めてカスタマイズするなどで、ぜひご自身に最適な計画を立案しておくことをお勧めします。

ここで仮に「開始後40分経ったら解答を記入し始める」というプランにした場合、例えばこう計画したとします。

【~開始後5分】
・・・受験番号記入、第1段落と最終段落を読む、段落No.記入

【~開始後10分】
・・・設問解釈(5分間)

【~開始後20分】
・・・与件文を読む(10分間)※ざっと読み+解答要素チェック読み

【~開始後40分】
・・・骨子作成(20分間)※5問なら1問あたり4分間

この場合、骨子作成は各設問ごとに4分間ずつしかありません。与件文と設問文の行き来の回数を極力減らす訓練をしたとしても、たった4分です。どれか1問でもつまづいてしまうと4分なんてあっという間に過ぎてしまいます。特に配点の低い設問でつまづいてしまうと大切な高配点設問の骨子を作る時間を食ってしまう可能性があります。

ではどうするか?時間管理の視点から、次の整理をしてみませんか?

 

骨子を作る設問と作らない設問

■骨子が無くても解けそうな問題①
→40字とか70字など解答要素が少なそうな問題

■骨子が無くても解けそうな問題②
→SWOTや「成功した要因」など与件文から抜き出す系

■骨子が無いと解答記入が大変そうな問題①
→120字や140字など解答要素が多そうな問題

■骨子が無いと解答記入が大変そうな問題②
→与件文から根拠を見出すときに失敗しそうな問題
【その1】助言問題(どうすべきか診断士として助言せよ)
【その2】時制がややこしそうな問題(2代目?3代目の時?)

 

特に80分で解けずに困っている方にお勧めです。逆に「タイムマネジメントに困っていない方」はこんな整理は不要ですので、今までのやり方を継続して下さい。

私はよく答練で「配点15点の第1問 SWOT問題(100文字以内)」の骨子作成に10分以上も時間をかけてしまい、残りの設問の骨子が作れずに、どうやったらなるべく多くの設問で骨子が作れるかに悩みました。
その結果、何が何でも骨子を作ろうとしなくても良いのではないか、と考えました。

上記はあくまで一例ですが、これに限らず、皆様もご自身の課題に対してどうやったら実現できるか?を考え、それを実行可能なレベルの施策に落とし込むことをお勧めします。2次試験対策はずーっとこれの繰り返しです。

特に「設問によって骨子を作るor作らない」のように意思決定を伴う判断は事前に済ませておき、訓練を積んでおくと本番で間違いが起こりにくくなります。

 

配点コスパと時間管理

 

ここで言う「コスパ」とは

「コスパ」という言葉のイメージが強すぎなので先に申し上げたいですが、全ての設問に全力で臨んで下さい。

ラクして合格できる試験でないのは2次試験を3回受けた自分が一番知っています。ラクしたいのならこの試験には手を出さないのが正解です。

ここで言う「コスパ」は費用対効果が悪い問題に過分に時間を使い過ぎて、勝負の分かれ目となる問題」に割くべき時間までを消費してはならないという意味で使っています。

やっぱコスパ良くラクして合格したいよね!ではないのでご注意下さい。

 

無視すべきでない「配点」

各設問には「配点」が併記されています。
この「配点」。問題を解く際に注目したことはありますか?

当試験は「足切り科目なしで240点以上を取れたら合格」ですから「配点が高い設問で点を稼ぎたい」のは当然です。いや、この試験の特性上、正確には「配点が高くて皆ができた問題を自分が落とすことは絶対に避けたい」と言うべきでしょう。

したがって私は配点に気を配るようにしていました。

では実際に令和元年の事例問題をサンプルに配点を見てみたいと思います。

 

この表は令和元年の事例Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの各設問における情報をまとめたものです。

題 意 ・・・設問で問われたこと
文字数 ・・・設問が指定する解答文字数
配 点 ・・・設問毎の配点
配点/1字・・・1文字当たりの配点
文字コスパ・・・0.2点が「並」、0.2点超が「高」、0.2点未満が「低」
結果コスパ・・・文字コスパに設問毎の難易度を加味した主観的な「結果論」

 

結果コスパは、試験終了まで判明しないので完全に結果論です。では何故併記したのか。

ここでは「文字コスパ」だけで設問の優先度を判断することが正しいわけではなく、仮に文字コスパが高いとしても難し過ぎる問題に時間を多く割きすぎてしまうと結果コスパが悪くなり危険だ、ということをお伝えしたくて「結果コスパ」も並べて表示しました。

骨子作成を設問ごとに4分間ずつ割り振ったとします。
次のように考えてみると、結果コスパの罠にはまらずに済むのではないでしょうか。

①文字コスパが高く解きやすい問題は4分+1分までOKとして6割越えを狙う
②文字コスパが高いが難しい問題は、4分経ったら諦めて後回し
③文字コスパが低い問題は、難易度によらず4分で打ち切り後回し

 

実際には解いている最中に設問ごとの骨子作成時間を計測することは難しいと思います。時間は振り分けるリソース量の感覚的な目安とお考え下さい。

また開始後40分の時点で全設問の骨子が完成していないことはあり得ることです。というかよくあります笑。
したがって完全に骨子ができてないと受かりませんよ、などと言うつもりは皆無です。
むしろ、骨子ができていない設問でも最終的に解答用紙を埋めきる気構えと経験は絶対に必要です。

ただし、骨子を作ることができた方が解答記入時にラクなことは間違いありません。
理由は、①解答の骨組みがあるのでイチから文章を考えずに済む、②イチから文章を考える場合に比べて消しゴムを使う頻度が圧倒的に少なくて済む、③書きながら要素の抜けモレを点検できる、④書きながら「より読みやすい日本語」にブラッシュアップできる、からです。

だからなるべくなら骨子を作れた方が良い。

ただし、繰り返しますが「配点が低い設問に貴重な時間を過分に振り分けることは絶対に避けるべき」と考えます。「配点15点の第1問 SWOT問題(100文字以内)」の骨子作成で10分、15分を使ってしまうと、他の文字コスパが高い設問に振り分けられる時間が1、2分に減ってしまいます。骨子を作ることでより高い得点につながる設問にこそ貴重な時間を振り分けるべきではないでしょうか。

「なんでもコスパで判断する風潮は好かん!」という意見はある意味共感しますが、投資効率が悪い設備に過剰に投資すると会社が傾くように、タイムマネジメントは時間の費用対効果という判断基準が不可欠です。

 

■逆ザヤ沼問題(点数と労力が見合わないのに深追いしてズルズルとハマってしまう問題)
・そもそも配点が低い問題
・解答文字数が多くて、配点と労力が見合わない問題
・ヒントが分かりにくいなど難しくて、配点と労力が見合わない問題
沼にハマる人のイラスト(男性)

1次試験でも同様のことを言いましたが、2次試験も逆ザヤ沼問題にズルズルとハマってしまわないようにくれぐれもご注意下さい。

 

各事例の設問構成と配点

最後に事例Ⅳを除く各事例の設問構成と文字コスパを3年間ずつ振り返ってみたいと思います。

 

事例Ⅰ:組織と人事の事例

平成26年から令和元年までの6年間、ずっと5問×20点の構成です。
文字数も平成29年度の第5問を除いてすべて100字以内。
もしこの傾向が続くようであれば、設問ごとの文字コスパに差がないことになるため、難易度の違いが気になります。

事例Ⅰは他の事例に比べて「戦略レイヤーの要因分析問題」の割合が大きいです。
前回記事に書いた通り「組織・人事レイヤーの設問は企業戦略に従う」ため、過去における戦略レイヤーの要因分析を前半の設問で考えさせ、後半の設問で「組織構造問題」「人的資源管理問題」を問う形式であることが多いです。

また私の主観による分類では、第1問で「根拠探しに苦しむ設問(与件文にヒントが見つからない問題)」が来ることが多いようです。したがって気をつけないと、特に事例Ⅰは第1問の骨子作成で逆ザヤ沼問題にハマる可能性が高い。

そして第1問で出題されることが多い「最大の要因」。これも骨子を作らないと上手くまとまりづらく、手間のかかる問題です。

第2問以降では、「市場開拓の成功の背景にある要因」や「リスクの可能性」など、一見して「ん?」となる問題が出題されます。「成功の背景は?」でも「成功の要因は?」でもなく「成功の背景にある要因は?」なので、成功した理由ではなく「背景の要因」が問われています。こうした題意が複雑な場合も骨子を作りながら整理しないと対応が難しいと思います。

題意が複雑な時は、試験終了前に設問文と解答を読み返す中で「あ!誤解していた!」と気づき、慌てて消しゴムで1行か2行消して書き直すトラブルが起こりがちです。

以上の逆ザヤ沼問題にハマらないようご注意下さい。

 

事例Ⅱ:マーケティングと流通の事例

事例Ⅱはご覧の通り文字コスパが高めです。
総文字数も3事例中で最も少なく、設問数も毎年4問です。

事例Ⅱは「抜き出し問題」は結果コスパが高く「ヒント多すぎ問題」が逆ザヤ沼問題化する可能性が高い傾向です。

ただし例年「抜き出し問題」である第1問は例外です。
第1問は「戦略レイヤー(特に競争戦略レイヤー)/要因分析」問題であることが多いのですが、解答文字数が150字を超えて文字コスパが低いことが多いため、第1問の骨子作成に時間をかけ過ぎてしまうと非常に危険です。

第1問の時間かけ過ぎに気をつけろ!は事例Ⅰと事例Ⅱの共通点ですね。

第2問以降のレイヤーは「ターゲット+4P(製品・販促・販路・価格)」から頻度的には「販促>製品>販路>>>ごく稀に価格」が出題されます。

与件文には数多くの「解答要素になりそうな文言」がばら撒かれているので、設問文の題意に合わせて与件文から正しく過不足なく引っ張ってくることが重要です。

また事例Ⅱは設問の数が少ないため文字コスパだけ見ると青色セルの割合が多くて一見ウハウハですが、とんでもありません。設問の数が少なく1問当たりの配点が高いということは、うっかり題意を読み違えた時のマイナス・インパクトが大きく大事故に繋がりやすいということです。

さらに事例Ⅱは「店内の接客での提案」や「夜の活気を取り込んだ」「中小建設業と連携」のように制約付きの設問が多いです。制約を外せば「うっかり題意を読み違えた解答」と見なされ、配点の高い設問で他の受験生が点を得る中自分だけ点を失うことになりかねません。事例Ⅱでは特に制約に敏感になって下さい。

ちなみにターゲットを特定して施策を考えさせる問題が多いのですが、ターゲットが単一か複数か、10代&40代か、40代&50代かで「唯一絶対の正解を当てないと0点」とはならないようです。
とはいえ、ターゲット1つが最適な問題で複数ターゲットを書いてしまい、間違ったターゲットに対する余計な施策に結構な文字数を使ってしまうと失点が大きくなるので注意が必要です。
ターゲットを複数にするときは、施策や理由のバランスを半々にするのか、与件文により確かな根拠が書かれている方を多めに書くのかなど、事故リスクを下げる方策を検討して下さい。

最後になりますが、過去問は5年分を何周も解くと決めていらっしゃる方、いらっしゃると思います。
そのこと自体に問題はないのですが、その場合はとあるリスクに気付かない可能性があるためご注意下さい。

R1~H27の過去問では体験できない出題形式

H26年:PPM問題とデシル分析問題
第1問 PPMのフレーム分析を活用した戦略レイヤー/要因分析問題
第3問 デシル分析結果に基づく重要顧客の特定や今後の戦略

H25年:販売実績データ分析
第3問 イベント開催とPOP掲出が販売実績に与えた影響

どれも計算を要する設問や特徴的な図表問題ですが、2年連続出題された出題実績がある以上、今後も出ないとは限りません。

事例Ⅱは計算機を机に置いて受けなければならないこと、御承知おき下さい。

 

 

事例Ⅲ:生産の事例

事例Ⅲは相対的に文字コスパが悪いです。っていうか真っ赤ですね。

その中でも第1問だけは直近3年間において例年文字コスパが高めです。80文字のR1年、H30年は配点20点が与えられ、文字数が140文字のH29年は配点が30点と、比較的に文字数と配点が連動する傾向にあるためです。

それ以前は以下の通り。H27年から今の傾向に変わったようです。

H28年 80字、配点20点
→カット野菜業界における強み40字と弱み40字
H27年 80字、配点20点
→自動車部品業界参入時の強み40字と弱み40字
H26年 60字、配点10点
H27年 60字、配点10点

一方で、全設問を合わせた文字コスパは1文字0.18点と3事例中で最も低いです。
解答文字数も直近3年間の平均が560文字。事例Ⅰは517文字。事例Ⅱは463文字ですので、圧倒的に書かせる文字数が多く、試験全体の勝敗のカギを握る事例Ⅳの前に気力体力を削る大きな壁として立ちはだかります。

第1問の文字コスパが高いのに全体で見ると低い。つまり第2問以降の文字数が圧倒的に多いことを意味します。しかも「配点の割りに」です。実際に見てみると、第2問以降はどの設問も120字、140字で問われます。

またこの事例Ⅲ、上の画像の「題意」の列をご覧いただけるとお分かりになる通り、「効果とリスク」や「問題点と改善点」「課題と対応策」と、切り口を2つ書かせる形式の設問が多く出題される点が特徴になります。

例えば「C社が生産性を向上させるための問題点と改善点を120字以内で答えよ」と出題されたとします。本当に事例Ⅲでよく見る形式の設問ですね。

これに対しては、

問題点は、①~(20字)、②~(20字)であること。改善点は、①~して標準化、マニュアル化した上で計画的なOJTを実施(30字)、②~して内段取りの外段取り化や生産ロットサイズの適正化を図り(30字)、納期遵守と品質改善を実現する(締めに「効果」を20字書く)

みたいなバランスで書くと、問題点で2要素、改善点で2要素、+効果という構成で120字や140字は平気で埋まります。

事例Ⅲは「切り口2」つで問われることが多い、これはよく覚えておいて下さい。私が令和元年の第2問の「効果とリスク」に対してリスクしか書かなかった(大事故)みたいなミスは、絶対に避けたいです。

 

最後に、事例Ⅰは過去を問う設問が多く事例Ⅲは未来を問う設問が多いです。

繰り返しますが、事例Ⅰは

・過去における戦略レイヤーの要因分析を前半の設問で考えさせる
・後半の設問で「組織構造問題」「人的資源管理問題」を問う形式にする

これにより「A社の現在の戦略を理解した上で戦略に最適な組織構造と人的資源管理を考えさせる(組織は戦略に従う)」という構成です。

これに対し、事例Ⅲは令和元年に出題の幅が広がりました。

【これまでの事例Ⅲ】

★与件文に「問題点」を多数記述した上で、

・第1問で強みを認識(平成29年度は変化球の年でした)
・第2、3問で与件文中の問題点を解決させる
・最終問題で強みを活かして「社長の思い」を実現するための未来戦略を書かせる

 

という構成だったのに対し

【令和元年の事例Ⅲ】

★与件文に既存と新規の生産概要と今後のビジョンを記述した上で

・第1問で強みを認識
・第2、3問で既存と新規生産を両立させ事業拡大するための具体策を検討
・最終問題で強みを活かして「社長の思い」を実現するための未来戦略を書かせる

 

というパターンが登場して、言葉は悪いですがワン・パターンでなくなった印象です。もしかしたら今後もパターンを増やしてくるのかもしれませんが、令和2年度は逆に従来のパターンに戻る可能性もあります。

一方では、上の図の「解き易さ」の列に書いた「在り方?」「JIT知識必要」「図解、図解」「切り分け難、切り分け難」と受験生を悩ませる与件の登場は今後も続くと思われます。

いずれにしても「社長が何をしたいのか?どうありたいのか?」を事例Ⅲにおいても第一に考え、必ずヒントは与件文中にあるのでそれを探し出し、正しくお使いいただき骨子と解答を作成していただけたらと思います。

 

皆さま、最後までお読みいただき心より感謝申し上げます。
いつもありがとうございます。

 

【合格に十分な実力発揮の準備】
✅ 2次試験の事例研究は進んでいますか?
✅ 対策を手順化して身に着けたら当日実行するのみ!

 

また長文となってしまい、すみませんでした。
いよいよ、猛暑withマスクの季節が終わりそうです。
涼しい日も増えてきましたが季節の変わり目は体調を壊しやすいので無理して自分を追い込みすぎないようご注意下さい。

べりーでした。


☆☆☆☆☆☆☆

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【特集】
受験の女王ティアラ × 一発合格道場コラボ
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雑誌「企業診断 10月号(9月28日発売)」に受験の女王ティアラことTACの津田まどか講師と当サイト「一発合格道場 11代目(2020年度のいつものメンバー)」によるコラボ記事が掲載されることになりました。
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本試験1カ月前という超直前期の入り口に立った時、「来た道の点検」と「進む道の確認」に、よろしければ活用し倒して下さい!

こんにちは。CKです。

前回に続き試験時間80分間のリアル実況をお届けします。
前回の記事はこちら。)

今回は令和元年度 事例Ⅱです。

前回同様、設問文や予見文を読みどのように考え、どのように対応していったかをリアルに書いていきたいと思います。
初学の方など、中々完璧な対応が出来ず悩んでいる方もおられると思いますが、そんな完璧な対応出来る方はそんなにいません。決してお手本になるものではありませんが、ミスの現場を見ていただき反面教師にしたり、一方で「この程度でも大丈夫ですよ」という安心材料になればと思います。

※ご注意:本番の流れに沿って、考えたことを出来る限り再現しながら書いていますので、かなりの長文になっています。お時間がある時にお読みください。

尚、以下文中では
頭の中で考えたこと、感じたことは青色
振り返ってみての気付きや反省点箇所は赤色で表記しています。

まず、私の基本的な解答プロセスは下記の流れです。(解答プロセス記事はこちら

Step1.最初のルーチン
Step2.与件文の最初と最後の段落を読み企業概要だけ確認
Step3.設問文の確認
Step4.与件読み込み
Step5.与件色分けマーキング
Step6.解答骨子作成
(※ここまでで40分。時間が来たら骨子作成途中でも答案作成スタート。)
Step7.答案作成

基本的にこのプロセスに沿って対応していきます。

1.開始〜3分

Step1.最初のルーチン
Step2.与件文の最初と最後の段落を読み企業概要だけ確認

まずは最初のルーチンです。
・解答用紙に受験番号を書く
・ページをバラバラにする。
・段落番号を振る

次に、与件文の最初の段落を読み、企業概要のみ掴みます。第1段落が長かったので、全て読むと時間がかかると思い、最初の3行目だけを確認。また今回は図表もあったので合わせてざっと確認。通常開始3分くらいまでの工程ですが、図表の中身も少し読んでしまったので、5分程度まで掛かったと思われます。

【考えたこと】
ネイルサロンか。あまりイメージつきにくいな。。とりあえずサービス業という観点を意識するようにしよう。(図表を見て)人口構成のグラフね。これはターゲット層の選定に使うんやろなぁ。
あとネイルの画像とオプション表。わざわざ画像まであるので、ツッコんだ話かな?
(価格表を見て)基本料金7,000円に対して、下の方のオプションは1本単位で結構するな。アップセルか?
ストーンとかグラデーションとか細かいことも書いてあるけど、この辺りを予見で紐付けるとなると大変そう。。

【振り返って】
※まず、ネイルサロンという馴染みのない業種ということ、画像まで掲載されていて、オプションの中身の具体的なところまで聞かれたらイメージしにくいな、というやりにくさは感じまてました。また一方で、図表は人口構成比を示すものでこの読み取りは対応しやすいな、とも感じていました。

 

2.開始後5分〜10分

Step3.設問文の確認

まず設問文を一読します。第1問から第5問までさーっと目を通したあと、もう1回与件文を読みます。思いついた言葉をメモしたり、気になる制約条件に印を付けたりしますが、与件企業がネイルサロンでどういった内容になるかイメージつきにくいため、印付けできた箇所は少なめでした。

第1問

【考えたこと】
SWOT分析か。解答欄もS、W、O、Tそれぞれに分かれているので、解答はしやすそう。40文字なのでコンパクトにまとめなあかん。与件に線引いた箇所中心にまとめていこう。
ショッピングモール開業って、競合か?B社が移転すんのか?よくわからんので、与件読んで考えよう。

第2問

カタカナ多くて読みにくい…。とりあえず解答を組み立てる上で必要そうな箇所に丸つけておこう。

第3問(設問1)

出た!他業種連携。トライアルかぁ。さっき(第2問)の客層とは別の顧客層を獲得する流れやな。
「どの様な顧客層」、ファッションとか美関係で組んで「美の意識の高い」とかそんな客層かな…。

※ここについては、メモのとり方が適当ではありませんね。与件も読んでない中で、「美に意識の高い客層」と具体的に書いてしまうと、その後引っ張られてしまう可能性があります。「ジオ/デモ/サイコ」とか書いて、サイコの箇所に美に意識高い?等の書き方をして、解答を考える際に思考の幅を制限してしまわない様にすべきでした。

第3問(設問2)

「店内での接客を通じてどのような提案」って、これはイメージつきにくい。与件にヒントがあるのかな? まあ読んでいこう。。

3.開始後10分〜25分頃

4.与件読み込み

黄色ペンと赤、青のボールペン、シャーペンを使って読んでいきます。
基本ルールとしては下記の通りです。

・気になる箇所:黄色で線

・強みや経営資源など解答に使えそうなもの:青い印、

・方針や課題など解決しないといけなさそうなもの:赤い印

・読んでいる途中で思い浮かんだワード等のメモ:シャーペン

1段落

商店街に立地か。他地域からも来客があるので、廃れた感じではないのか。
小型百貨店やらファッション関連の路面店など、設問出でてきた「美」関係での協業先候補はいくつかありそうやな。
15年前のファミリー向け開発で図表の人口分布とつながっているんやな。そうすると親子世代がターゲットか?
行事の種類も多いなー。こんなん整理でけへん。
商店街や町内会との連携もあるんかな?まぁ、とりあえず行事が盛んということは分かった。

第2段落

社長の経歴などは強みに繋がりそう。販促物のデザインできることは強みやな。あと「定評」ってあるので、季節感の表現も強みポイント。
一方Yさんは、コーディネイトや提案力が強みっぽい。
「予約会」って過去問でも出てきたな。ひっかけか?
「イベントの雰囲気に合わせて衣装提案が高評価」って、完全に強みな。
「持ち前の絵心」ってのも字数コンパクトで使いやすそうな強み表現。印つけとこう。

第3段落

立地は中心部から離れた場所ね。最初の方に色々商店街のこと書いてあったので、後で整理必要かな。
また「デザインや装飾は2人の得意」も強みに関する記述。その結果、「落ち着く雰囲気」の店舗ということは、空間もサービス業の特徴として重要ポイントだったはず。これは強みやな。
あと、貸衣装チェーンは商店街にあったのか!これは連携候補に加えられるな。

第4段落

ここはネイルの具体的記述。読みにくい…。注意して読もう。

ジェルネイルって説明するために、さっきの画像をつけてたんかな?うーん。さっと読んだだけでは覚えられん。
平均2時間程度かかるってことは、2人体制で1日8時間営業してもMAX8人。基本料金だけはきつそやな。
「要望を言葉で伝えるのが難しい」という点は顧客のニーズやな。これを解決することが必要っぽい。
画像を使うのがいいんやね。どっかの設問で何か使えそう。

第5段落

お、市場環境に関する記述だ。SWOTでのOTの部分や。丁寧に読んでいこう。
競合は大手チェーンと個人がやる自宅サロンっぽいな。個人開業ってことは参入障壁低くそう。

第6段落

「卒業式の服に合わせたネイル」。これは社長の強みが活かせている記述やな。チェックしとこう。
「技術の高さ」もコンパクトな強み表現として使えそう。
お客さんの獲得は「紹介」か。これも使えるかな?

「固定客を獲得できれば定期的な来店が見込める」って、まさにこれを狙わなあかんということっぽい。
「提案力」という表現は第2段落で書いてた職務経験からの強みを端的に表してるので、使えそう。

顧客層についても触れてある。「物足りなく感じている」し、オプションなく客単価低いので後者ではなく、前者の「デザイン重視の顧客」が強化すべき対象かな。

第7段落

小型ショッピングモール。設問に出てきたヤツや。この中に競合の大手がいるわけね。これにより近さ重視の客は減少かぁ。なるほど。
「大幅に減少する顧客数を補うための施策」というのが、今回問題のテーマやね。「顧客数を補う」って、単価でなくて、客数維持の観点がメインなんかな?既存客の引き止めも??
まあ、設問文をもう一回読みながら考えてこう。

図1

これはターゲットの選定に使う分布やね。与件文にファミリー層の流入の経緯があったので、親子世代かな。読み間違わん様に、全国平均より高い箇所を線引いて書いとこう「10代」、「40代」という表現でいけそうな感じやな。

図2

これはオプションにつなげる流れやね。各オプションの違いに線を引いたけど、与件とどう結びつけるかな。

与件文を読んだ中でいくつか使えそうな強みや解決しないといけない課題が浮かび上がってきましたが、設問文との紐付けや整理が出来ていません。
各設問の解答骨子の検討の前に、再度設問文を一通り読んで、気をつけるべき箇所に黄色ラインを引いていき、現時点で紐付けできそうな点はメモを追加していきます。

第2問は、与件読んだ際に気になったオプションへの誘導は「客単価を高める」ために使えうそう。また個別の情報発信は、好みに合わせて、高めのアートやストーンオプションへの誘導あたりかな。

第3問は、協業する「商店街の他業種」は、与件にあったファッション系の店、美容室などかな。食料品店など購買頻度の高い生活系の店もあったけど、ここでは使いにくいか…

4.開始25分〜40分

Step5.与件色分けマーキング
Step6.解答骨子作成

先に与件文の中から解答要素として使えそうな箇所を選び、設問別に色分けした蛍光ペンで引いて、その後に骨子を組み立てる工程です。しかし解答要素の検討に時間がかかり、全ての設問ごとにマーキング(※)できていません。開始40分後から答案作成に移ることに決めていましたので、そこまでの時間で出来る範囲で行い、あとは、答案を書きながら組み立てていく対応を行いました。
※設問ごとのマーキングの色は、第1問ピンク、第2問オレンジ、第3問(1)緑、第3問(2)水色 です)

第1問

ここは与件文から抜き出してコンパクトにまとめていこう。
SWOTの関連で使えそうな箇所に線を引いていく。



Sについてはこの「技術の高さ」「提案力」が軸になるかな。

あと、主語になる表現や肉付け出来る表現も探しておこう。


Wは(ネガティブな表現があるところを探すと)、店舗スペースや立地面かな。
(立地面は中心から離れている=悪いとは言えないが、百貨店などがある中心部に比べて人通りは少ないかもしれない、という感覚)

外部環境のOTはこの段落かな。特にTは大手チェーンで客数大幅減を被るから競合の記述を中心でよさそうやな。

 

第2問

客単価を高めるとあるので、オプションの提案に持っていくストーリーやな。オプションは、強みの絵心、デザイン力が活かせる「デザインオプション」「アートオプション」が良さそうかな。
この辺りで
具体的もっと使えそうな要素ないかな。

 

「行事が盛ん」「季節感の表現」「イベントの雰囲気に合わせた提案」「顧客の要望にあったデザインを提供する」、このあたりが使えるかな。

メッセンジャーのアカウントを用いての個別の情報発信をどう書くか。

「言葉で伝えるのが難しい」ニーズがあり、写真を介することでその要望を伝えることが出来る様なので、この観点でメッセンジャーを使うと有効かな?あんまりスッキリしないなぁ。

 

第3問(設問1)


新規の顧客層は、人口のグラフもあったので、このデモ的観点が軸になりそう。
X
市が多いのは、10代と40代の親子世代。40代は社長と同じ世代なのでニーズは収集しやすそう。

あとは組む相手、Yさんも居た貸衣装チェーンが有力。イベントが盛んとあるので、行事系で考えていくと、この親子世代なら卒業式や成人式なら親子でネイルを利用するかもしれない。

この辺りで組み立てていくか。

ここで完全にターゲットは「親子世代」としてしまっています。過去問H29年のふとん屋さんの記憶に引っ張られていた可能性があります。これが後々、尾を引いて答案作成に影響を与えていきます。

第3問(設問2)

リピートにつなげるとあるので、顧客満足度を高めること。行事に合わせたデザインの提案は強みなので、そこからつなげるか?またケアに関する記述もあったので、ケアの方法を伝えることによって、継続的利用も見込めるかもしれない。(走り書きで設問文下にメモ)


「要望にあったor期待以上のデザイン提案で評価高ければ、固定化につながる例も多い」と発見。ここを軸にするしかないっしょ。

でも、「初回来店時に店内での接客を通じて」という制約条件については、どう考えたものか。。。デザインの提案は普通に来店時にやるやろうし、画像を使うのは第2問がそんなんやったし、ようわからんわ。

 

ここで40分経過。解答の骨子は固まっていないが、時間が来たため、あとは解答用紙に書きながら組みててていくことにしました。

5.開始40分〜試験終了まで

Step7.答案作成

第1問

S
:線を引いた箇所を中心にコンパクトにまとめる。字数が余るので、その結果の部分も書いとこう。

S:美大出身の社長とY氏の高い技術力と前職で培った提案力。固定客も獲得できている。

W:ここは弱み的な言い方にしたいので、スペース面でもその結果どうなるか、まで書いとこう。

W:商店街の中心から離れた立地で、スペースも狭く長方形の形状のため2人施術で満員。

O:ネイル市場は過去成長したが、今は鈍化。経緯まで書くと字数足りないので、現状のみにしよう。
  人口面と行事のことも、他の設問の解答の方向性では機会として活用できるので入れとこう。

O:ネイルサロン市場は一定の市場規模を持ち、X市は10代と40代の人口が多く行事も盛ん。

T:個人事業での参入が多いってことは、参入障壁低い→競争が激しい市場ということが主題やな。あとは今後顧客を奪われる大手チェーンについても書いといたほうが良さそうかな。

T: 大手チェーンだけでなく自宅で個人事業での開業もあり参集障壁が低く競争率が高い市場。

 

第2問

個別に何か送らなあかんから、オプションの魅力を伝えるために使えるとしたら画像かな。サービスマーケで可視化は有効だったはず。顧客に評判の高いイベントにあわせたデザインや、季節感の表現などを絡めて、オプション利用に繋げていく形で書いていくか。一応全体の流れ見えるように最後は効果で締めよう。

顧客の好きな絵柄やネイル写真と、イベント行事に合わせた季節感のあるネイルの画像を顧客の好みに応じ個別配信。アート・オプションやデザイン・オプションの需要を喚起し、客単価の向上を図る。

第3問(設問1)

ターゲットはグラフから10代、40代の親子世代やな。次の設問でイベント絡みでの提案に持っていくので、この世代のイベントは、与件にあったような卒業式や成人式やな。
協業は、(骨子の検討のときには)貸衣装との連携が軸だと思ってたけど、貸衣装ってそんな高頻度で使うか??
親子世代の行事で使う店としては、美容室やファッション関連店などの方が多いかも。
え~い、どっちも書いとこう。ターゲットはグラフから10代、40代なので、この時期でのイベントとしては卒業式や成人式やな。これらを軸に書いていこう。

貸衣装店、美容室、ファッション関連店と協業し、卒業式や成人式を迎える親子世代を獲得する。理由は①X市は10代、40代の人口が多く、②社長は40代で顧客ニーズを把握でき、③顧客は卒業式等で美容室等を使うから。

ここ、完全に「親子世代」という(過去問から来たかもしれない)思い込みに振り回されています。
10代がどこまでネイル需要あるのか自信がなかったですが、グラフから「親子世代」が頭にこびり着いていたため、ターゲットを双方含めた設定にしてしまいました。

そのため、行事も自動的に制限され、あまり幅がない書き方になっています。理由も書くことがなくなり、③についてはなんとも稚拙な解答になってしまってます。

冷静に、ターゲット定番のジオ・デモ・サイコといった観点で考えて、40代女性を軸に、ジオ面(地理面)=高級住宅地の記述が使えた、サイコ面=デザインを重視する。といった多面的な解答を作っていくべきでした。

また、提携先も「貸衣装ってそんな高頻度で使うか?」という個人的概念が邪魔をして、無駄に文字数使って複数のお店を書いてしまっています。与件文に貸衣装の箇所で「七五三、卒業式、成人式」とあるので、素直に絞って書いて字数を節約すべきでした。

 

第3問(設問2)

「顧客の期待を超える提案で固定客化」が解答の軸なので、これに肉付けしていこう。
提案する内容な強み・成功事例の記述から直接持ってきて、固定客化に繋がるロジックとして顧客満足度も入れとこう。
あとは「初回来店の接客時」がよくわからん。。次も来てもらうためには、接客時に顧客の好みを収集して再来店プロモーションするような流れかな。手段はどうする?第2問を被るけど顧客アカウントを収集できるので、SNSで送るのがいいかな。うーん。しっくりこないが時間がない。
とりあず最後は効果で締めよう。

卒業式等の服装に合わせてデザインしたジェルネイルを提案し、顧客の期待を超える提案にする事で顧客満足度を上げ、同時に接客時に顧客の好みを収集してSNSでデザイン提案提案することで再来店を促し固定客化を図る。

この問題は制約条件に対してうまく対応できていません。「初回来店時の店内での接客時」に対して、十分整理できていないので、来店時に好みを収集するという点で、くくってしまい、その後「店内」のことではない、SNSを出してしまっているため、題意から外れた方向に行っている可能性が高いです。また、ここに拘り過ぎるあまり、「理由と合わせて」という指示を忘れてしまっています。

―――――――――――――――――――――――――――

結果は65点で何とか及第点は取れました。与件文から大まかな流れは取れたので、解答の方向性も、大外しすることは避けることが出来たようです。ただし、本番の焦りもあってか、与件内の情報の整理が甘かったため、設問毎の切り分けや、解答を肉付けする具体的要素の部分で詰まってしまう結果となりました。

過去問の記憶に引っ張られて思い込みをしてしまう、わからない箇所に拘り過ぎて制約条件を忘れてしまう等、本番でも起こりそうなミスを沢山していますので、ぜひ反面教師として参考にしてください。
また一方で、与件文しっかり読んで大まかな流れが掴めていれば、例え上記の様なミスをしても及第点取れそう、ということも是非お伝えしたい点です。与件文をしっかり読み取ることは本当に大事だと思います。骨子を作ったり文章構成を作ることで時間が掛かりすぎてしまっている方は、今一度与件文の読み取りの部分を点検していくと、案外近道になるかもしれません。

今回も長くなりましたが、最後までお読み頂きありがとうございました。

CKでした。


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【特集】
受験の女王ティアラ × 一発合格道場コラボ
2次試験直前!
プラス20点を実現する最終チェックリスト


雑誌「企業診断 10月号(9月28日発売)」に受験の女王ティアラことTACの津田まどか講師と当サイト「一発合格道場 11代目(2020年度のいつものメンバー)」によるコラボ記事が掲載されることになりました。
4科目それぞれでプラス5点=計プラス20点を実現するための事例Ⅰ~Ⅳの最終チェックリストと銘打って、発売時期にピッタリな実用的コンテンツを雑誌記事にて公開します。
本試験1カ月前という超直前期の入り口に立った時、「来た道の点検」と「進む道の確認」に、よろしければ活用し倒して下さい!

 

おはようございます。岩塩です。いつも道場をご覧いただきありがとうございます。

1次試験から2か月。例年であれば「直前期」を迎える頃ですが、今年はまだあと1か月以上あります。まだまだこれからです。停滞していると感じている方もいらっしゃると思いますが、ぐっと堪えて学習を続け、乗り越えていただきたいです。また、先日の道場合宿に参加された皆様におかれましては、誠にお疲れさまでした! 既に完成度の高い解答を作成されている方も多く、私も勉強させていただきました。皆さんと一緒にカレーを食べたのは良い思い出です。引き続き、がんばってください!

さて、本日は事例Ⅳの話題です。私は事例Ⅰ、Ⅲで60点をかなり割り込んでしまったのですが、そのマイナス分を事例Ⅱと事例Ⅳで挽回しました。特に事例Ⅳでは70点台後半を確保でき、本当に「ありがとう事例Ⅳ」状態でした。本記事では私が事例Ⅳでファイナルペーパーに書いた内容を淡々と書いてみます。試験当日に見直す目的で作成したものですので、基本的な数式はあまりなく、逆に細かい論点がありますが、押さえていない内容など何らかの気づきに繋がれば幸いです。

 


 

全体

● マイナスは『』で表記する。
単位を確認する。(百万円、千円など混ざっていたら要注意)
● 数値には単位(百万円など)を必ず書く。

財務会計初学者のため、「-(マイナス)」と書いてしまうことが多かったですが、模範解答に倣い、『△』と表記することに。単位混在は引っかかることがあったので注意しました。

 

 

経営分析

● 問題点・課題は与件から導く
  (与件に記述がない場合は、違いが大きい指標を選ぶ)
● 売上が前年より低下している場合、売上高総利益率を見る。
売上高経常利益率自己資本比率は同時に指摘しない。
棚卸資産が多い場合は当座比率も見る。
 
(参考)絶対評価できる指標
  流動比率:最低100%以上、理想200%
  当座比率:100%以上が望ましい
  固定長期適合率:100%以下が望ましい

経営分析はいきなり全部を計算せず、まず与件からヒントを探します。経営分析にお悩みの方は、ぴ。&べりーの記事必見です。

ビジネス実務に直接役立つ経営分析の知識と2次試験対策とは?!【中小企業診断士】

【診断士2次試験】経営分析は3点セット♪20分で8割を目指そう

 

 

CVP分析

価格変更時は注意!! 変動費率が変わる。
 (売上:変化、原価:そのまま)

営業レバレッジ限界利益÷営業利益
        限界利益÷(限界利益-固定費)
  – 固定費 ⇒ 営業レバレッジ
        ⇒ 売上変動に対する営業利益変動
        (売上増加時に利益が出やすいが、売上低下に弱い)
  – 固定費 ⇒ 営業レバレッジ
        ⇒ 売上変動に対する営業利益変動
        (売上低下に強いが、売上増加時に利益が出にくい)

● 記述問題は「損益分岐点が上がる/下がる」、「損益分岐点より上になる/下になる」の観点で記述。

価格変更のある問題でミスをした思い出が尾を引いています。変わるものと変わらないものをよく考えること。「営業レバレッジ」はCVP分析のポイントになるので、言葉の意味もしっかり覚えておいた方がよいですよ。覚え方は、べりーの記事をどうぞ。

【渾身】ごちゃっとしがちな財務会計知識と直前期の暗記法【中小企業診断士】

記述問題は損益分岐点の動き損益分岐点を超える or 超えないの観点で書くとわかりやすいです。

 

 

投資の経済性評価

減価償却費はとにかく注意。(ex. 旧設備と新設備を間違えない)

● 固定資産売却の税効果
  – 固定資産売却が発生 ⇒ CIF=売却額売却益×税率
  – 固定資産売却が発生 ⇒ CIF=売却額売却損×税率
   発生時期も注意

● 営業CF計算方法
  現金取引から計算
   営業CF= (CIF-COF)×(1-税率)+減価償却費×税率
      =(CIF-COF-減価償却費)×(1-税率)+減価償却費
  営業利益から計算
   営業CF= 税引前営業利益×(1-税率)+減価償却費

テキトーな計算メモのせいで減価償却費周りをよく間違えていたため、多少時間がかかっても丁寧にメモを書くように注意しました。税効果は直前期にやっと理解した論点です。「儲けたら税金を払わないといけない、損したら税金が安くなる」です。あやふやな方はTomatsuの記事を是非!

「除却損」を理解していますか?

キャッシュフローの計算に関しては、設問要求をよく確認してくださいませ。営業CFであれば上の式での計算結果、FCFであれば営業CF+投資CFで答えます。(私はこれで沼にはまっていました)

 

 

セールスミックス

● 生産するかしないか
  需要量から貢献利益を求める
  ⇒プラスなら生産、マイナスなら生産しない
 
● 優先順位
  単位時間当たりの限界利益を求める⇒高い製品を優先して生産
 
● 他の系との比較
  系全体の営業利益比較

セールスミックスは昨年も出題されました。「○○利益」の意味や、どの利益で比較するのか確認しておきましょう。

  • 売上高-変動費=限界利益
  • 限界利益-個別固定費=貢献利益
  • 各セグメントの貢献利益の合計-共通固定費=営業利益

 

 

原価計算

● 全部原価計算
  ⇒期末在庫(仕掛含)にも固定費が入り込む
   営業利益が大きく出てしまう
 
● 直接原価計算
  ⇒期末在庫(仕掛含)に固定費が入っていない

これはやや細かいですが・・・ 原価計算の手法により固定費の扱いが異なります。全部原価計算では、在庫に固定費が入るため資産として繰越し(=費用にならない)、直接原価計算では固定費はかかった段階で費用計上される、という違いがあります。

 

 

連結

● 連結:親会社が子会社の意思決定を支配
  一体的な事業遂行が可能
  – 同一企業集団として内部統制が必要
 
● B/S作成
  ① 資産と負債を合算
  ② [子] 純資産を0にする
  ③ [親] 子会社株式を0にする
  ④ (100%未満取得の場合) 非支配株主持分を貸方に記載する
  ⑤ 貸/借の差をのれん計上する
 
● P/L作成
  ① 全部連結
  ② (100%未満取得の場合) 当期純利益の手前で非支配株主損益を控除
  ※子会社の損益は、P/Lの非支配株主損益と持分比率から計算

連結会計は直近でH29、R01の2次試験に出ていますね。最近は事業承継やM&Aが重要な話題になっていますので、今後も出題されるかもしれません。財務諸表の作り方は覚えて損はないと思います。詳しくは11代目の連結会計マスター・おべんと君の記事をご覧ください!

【渾身】連結会計vol.1:中小企業診断士
【渾身】連結会計vol.2:中小企業診断士
【渾身】連結会計vol.3:中小企業診断士

 

 

企業価値

● 企業価値の計算方法
 DCF法:企業価値=1年後利益÷(WACC-成長率)
  ※WACCの計算に、買掛金などの無利子負債は含まない。
 収益還元法:企業価値=将来獲得する予測利益額÷資本還元利子率
 株式市価法:企業価値=発行済み株式数×株式の市場価格
  株価倍率法:企業価値=PER×P/Lの純利益額
  ※PER(株価収益率)=時価総額÷当期純利益
 純資産法(簿価・時価):企業価値=B/Sの総資産-B/Sの総負債
 
● ROA、ROE等式
  ROE=(1-t){ROA+(D/E)×(ROA-i)}
  ⇒ROAが借入利子率iを上回っていれば、D/Eの率だけROEが上がる。
 
● CAPM=リスクフリー利子率+β×(市場ポートフォリオ-リスクフリー利子率)
  ※市場ポートフォリオ:株式市場全体の平均投資利回り
  ※β:個別株式のリスクを意味する係数

企業価値はH30の2次試験に出ましたね。1次試験で勉強されたと思いますが、項目間の繋がりを意識して覚えておくことが必要です。「CAPMを株主資本コストとしてWACCを求め、そこから企業価値を計算する」のような形です。企業価値はM&Aにも関連する内容ですので、今後も問われるかもしれません。「公式の意味を理解していないと気が済まない」という方は、Tomatsuの記事をご覧ください。(←私は式導出して意味を理解したいタイプ)

【渾身】なぜ割引率から成長率を引くのか?【財務・会計】

 

 


 

最後に

事例Ⅳは2次試験の最終科目。疲労のピークで試験を受けなければいけませんので、反復練習を通して体で覚えることで対応力を高めていってください。取りこぼし論点に気づいたら、即チェックです!

そして事例Ⅳといえば電卓。皆さん、電卓は使いやすいもの、ルールに合ったものを用意されていますか?今一度ご確認ください。私は「売価」「原価」などの機能がある電卓を使っており、試験一週間前に、ルール違反なのでは、、、と気づいて買い直しました・・・。

 

以上、岩塩でした~

 


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4科目それぞれでプラス5点=計プラス20点を実現するための事例Ⅰ~Ⅳの最終チェックリストと銘打って、発売時期にピッタリな実用的コンテンツを雑誌記事にて公開します。
本試験1カ月前という超直前期の入り口に立った時、「来た道の点検」と「進む道の確認」に、よろしければ活用し倒して下さい!


皆さまこんにちは。ぴ。です。過去記事はコチラ。

「土曜だから夜更かし」「道場オンライン合宿2020」のイベントにご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

私は両イベントに参加しましたが、皆さまの2次試験に対する不安や悩み、そして合格への熱い想いにも触れることができ、大変刺激を頂きました。

今日から数えて46日後には2次試験がやってきますが、自分だけのチカラで乗り切ろうとしなくても大丈夫です。当道場の記事や受験生支援団体の勉強会などガンガン活用して情報収集し、最後まで頑張りましょう。

さて、本日は、事例Ⅲについてお話したいと思います。

今回の記事をおススメしたい方

・与件文の読み取りに時間がかかる・・・

・設問と与件文の対応付けに時間がかかる・・・

など事例Ⅲが80分で終わらないと悩まれている方

事例Ⅲについては、すでに11代目メンバーから多くの記事が紹介されていますが、私からは少し違った視点でご紹介できればと思います。

なお、オンライン合宿では、「自分では思いつかない与件文の読み方や細かいテクニック」等についてご質問がございました。

今回の記事で何か少しでも参考になる点があれば幸いです。それでは本日も宜しくお願いします。(長文ですのでお時間があるときにどうぞ。)

はじめに


私は、H27、H28、R1と2次試験を3回受験しています。中小企業診断協会の得点開示結果では、事例Ⅲは3回共に70点前後の得点が取れていました。

ふぞろい採点サービスの結果もあわせて下図にご紹介します。ふぞろい採点サービスの精度がすごい。

とはいえ、他の事例は毎年50点前後と低空飛行でした。私の記事は今まで失敗談ばかりですが、唯一とも言える成功談が事例Ⅲなんです。

そこで、成功談についても何か記事にできればと思いまして、事例IIIが得意だった理由を振り返りました。

分析したところ、主に以下の4つの対策を繰り返し行ったことによる反復効果が大きかったと思いますので、今回と次回にかけて具体的にご紹介していきます。

対策① 基本的なC社像を想定して与件文を読んでいた。

効果 着眼点を持って与件を読むことで根拠が見つけやすかった。

対策② 設問要求の切り口を明確にしていた。

効果与件根拠と設問の対応付けのコツを掴むことができた。

~今回の記事は上記までの内容です~


対策③ 設問内や設問間の関連性を強く意識した。

効果因果関係で説得力のある解答が書けた。

対策④ 分析や改善のキーワードをあらかじめ準備していた。

効果多面的で且つ端的に伝わりやすい解答が書けた。

事例Ⅲは、事例Ⅳの次に反復学習の効果が大きく得点が安定する事例だと感じます。

今回は、上記の対策①②について、短い時間の中で効率良く与件文を読むコツをご紹介します。

(対策③④は伝わりやすい解答のコツについて、次回の記事でご紹介します。)

事例Ⅲの世界観については、以下のかーなの記事もオススメです!

【実録】リアル事例Ⅲ&運営管理の世界~前編~(by かーな)

【実録】リアル事例Ⅲ&運営管理の世界~後編~(by かーな)

基本的なC社像を想定する


皆さまは、SWOT分析する際、内部外部という視点で読むものの与件文の根拠を探すのに時間がかかるなぁ・・と感じていませんか。

他事例もですが、事例Ⅲでは特に、過去から現在、そして今後の成長戦略までにおける基本的なストーリーを過去問を分析してイメージしておくことが重要と思います。

理由は、C社を取り巻く外部環境との関係性やC社の内部環境の特徴について、毎回同様のパターンで出題されるためです。

例えば、昨年の事例Ⅲは過去と比べ、与件文に問題点の記述が少なかったため、出題傾向が変わったという話を聞きます。確かにそう思いますが、私は実際に解いていて、問題点の記述が少ないことによって難易度が上がったとは感じませんでした。

なぜなら、問題点が明確に書かれていなくても、基本的なストーリーやC社像を具体的にイメージし着眼点を持って与件文を読むことで、あるべき姿と現状の差を短時間で発見し、問題点の根拠に気付くことができたためだと思います。

よって、今年の事例Ⅲも与件文中に問題点が明確に記載されないことが想定できますので、過去問の分析を通じてC社像を明確にイメージしておくことをおススメします。

C社社長像を描く

では、ここから具体的に見ていきます。

先ずは、事例Ⅲの特徴や全体のストーリーを分かりやすくするために、「C社社長像」としてイメージ化します。

以下に、社長の人となり・悩みごとと仮定してご紹介します。

【人となり】

社長はいつも主要取引先からむちゃぶりを受けますが、それに謙虚に応えようとします。一方で、社長は収益改善のため、主要取引先への依存脱却を目指し、虎視眈々と新規開拓を図るというストーリーが基本です。

【悩みごと】

C社は技術力には自信があります。そもそもC社は中小企業なので技術力に競争優位性がないと問題として成り立たないんですね。一方で、生産管理は工程ごとにバラツキがあるなど成り行き任せの体制であったり、生産現場はベテラン社員の個人能力に依存するなど生産効率が低い状態です。そのような問題を踏まえ、今後は全体最適していこうというストーリーが基本です。また、部門内の人員不足、部門間の情報共有不足ということも鉄板のストーリーです。

事例Ⅲの特徴については、Tomatsuの記事もオススメです!

事例毎の特徴・お作法を知る~事例③編~(by Tomatsu)

部門の特徴と取引先との関係に着眼する

次に、C社を取り巻く外部環境とC社内部の特徴を見ていきます。

私は与件文を読む際に、「部門の特徴と取引先の関係」に着眼していました。

内部環境面で、C社は受注生産であることや一貫生産体制に優位性があることが多いため、営業から設計開発、製造の部門があることが基本です。上図の〇が無い部門や人員が不足している場合は、今後の成長戦略に不適合になる可能性があるので強化が必要と想定できます。

また、外部環境面で、C社は主要取引先に依存していることが多いです。そして今後は収益改善を図るため、新たな取引先あるいは協力会社を事業機会として販路開拓していくというストーリーが基本的です。

一方で、事例Ⅲの最近の問題では競合先の情報はほとんど出てきません。昔の問題では大手企業の競合先が登場し、大手は低価格な一般品を大量生産するのに対し、C社は特注品を受注生産するといったストーリーでした。

ただ、与件文に競合との対比が描かれていなくても、C社の差別化戦略(高付加価値化)の方向性は少し意識しておきたいですね。

【部門の特徴】

第1問では、よく強み、弱みが問われますが、部門を切り口として与件文を読みにいくとスムーズです。

なぜなら、基本的な部門の特徴を把握しておくことで、「今回もまた同じだ」、「今回はここが違うな」といった着眼点を持つことができるためです。

上図の内容はあくまで参考ですが、基本的な強み・弱みはあらかじめ想定しておくことをおススメします。

【取引先(協業先)との関係】

毎回のように主要取引先と新規取引先が登場します。機会や脅威は、この取引先との関係を切り口に与件文を読みにいってました。

基本的な機会・脅威もよろしければ参考にしてみて下さい。

C社像のまとめ

C社社長の想い、社内部門の特徴、取引先との関係の3つの視点で、基本となるC社像を把握するということをお話してきました。

最後に留意すべき点について補足します。

よく事例Ⅲの対策として「当たり前のようにできていないことを、当たり前のようにやることを助言するだけです」と言われます。

しかし、当たり前の状態というのは一般的な製造業のことではなく、あくまで事例ⅢのC社のことです。

また、ここまで過去のC社像の話をしてきましたが、出題者の意図に沿う問題点を指摘し、改善策を助言するためには、過去のC社のことではなく、今年のC社のことであることは絶対です。

ですが、時間が短い中で効率的に与件文を分析するためには、基本となるC社像を過去問を通じて把握しておき、内外の切り口や例年と同じ点、違う点といった着眼点を持つことも重要と思います。

よって、過去のC社像と今年のC社を対比させるように与件文を読むことをおススメします。

※事例Ⅲの着眼点は「中小企業の評価マニュアル」も参考にしました。(参照元:中小企業診断協会


古い資料ですが、中小企業における問題の着眼点や改善のキーワードの参考になりましたので、お時間がある際にでも一読することをおススメします。

設問要求の切り口を明確にする


ここからは、設問と与件の対応付けの話です。

事例Ⅲは他事例より設問の字数が相対的に多く、解答作成に時間がかかるため、80分間の解答プロセスの中で、与件文を隅から隅まで読み込む時間は少ないです。ポイントをしっかりチェックしていきましょう。

事例Ⅲは設問も毎年同じような構成で出題されます。

先にご紹介したTomatsuの記事にも詳しくありますが、具体的には、第1問でSWOT分析が問われ、2問目から4問目ではオペレーションの問題である生産管理と生産現場のことが問われ、最後に経営戦略の問題が問われます。

この設問要求(レイアーとも言います)ごとの切り口を明確にして与件を読みにいくことで、設問と与件の対応付けがスムーズになります。

※今回の話は、問題を解く際に、与件文よりも設問文を先に読む解答プロセスを前提としています。

では、令和元年の問題を例に、与件の根拠を一緒にみていきましょう。

令和元年の事例Ⅲの振り返りにはCKの記事がおススメです!

【リアル実況】令和元年度 事例Ⅲ(by CK)

SWOT・戦略問題の根拠

一つ目は、SWOT(環境分析)の問題と経営戦略の問題の根拠です。

「部門と取引先」の切り口から与件の根拠を探します。

【企業概要】

先ずは、企業概要を見ていきます。

緑色は部門赤色は強み青色は弱みや脅威紫色は取引先との関係で色分けしています。

1段落目の最後にC社の部門が書いてありますね。この事例では熱処理・機械加工部が製造部にあたり、あとは設計部、総務部があるという組織です。

この段階で「むむ?」と思いますよね。

そう、基本的なC社像では営業部があるはずなんですが、このC社はないんですね。つまり、営業体制を今後は強化しないといけないのではないか?と想定できます。

2段落目と3段落目で一番インパクトのある箇所はどこでしょうか。2段落目の最後のほうの「このため一般に~」と書き出し以降は、他社より優れているという内容ですから、C社の競争優位性になります。強みが問われたら必ず根拠にしたい部分ですし、最後の戦略問題の解答にも必ず含めたいです。

3段落目は、部門の強みとして機械加工部の記述も根拠にしたいところです。

その後に設計部は現在2名で対応しているという記述がありますね。皆さまはこの「現在2名で担当」という記述をどのように感じますか。

他の部門については人数などの記述がなく、わざわざここだけ2名と強調しているため、C社社長は弱みと感じている可能性が高いと思います。なので、営業部が無いのと同様に、設計体制も今後は強化しないといけないのかな?と想定できます。

【生産の概要】

次は、生産の概要を見ていきます。

この事例では工場が出てきますが、内容としては部門ごとの生産形態や仕事の流し方が書かれています。工場について深く考える前に企業概要と同じように部門に着眼し、SWOTの根拠をチェックしていきます。

5段落最初の「それぞれ独立した」という記述も問題点の根拠に想定できる表現です。この事例では工場間を全体最適しようという方向性かな?と想定できます。

6段落目には熱処理部の作業員について書かれています。技能資格を持つベテラン作業員の品質保持は素直に強みと捉える一方で、その後の個人技能~のくだりは、いつもの「属人化⇒標準化・マニュアル化」の方向性かな?と想定しておきます。

生産管理問題の根拠

二つ目は、生産管理の根拠です。

生産計画は、「日程計画、工程計画、負荷計画」の切り口で与件文から探します。(参考:工程管理の知識)

また生産統制は、「進捗管理、現品管理、余力管理」の切り口で与件文から探していくと根拠を複数に切り分けて使うこともできます。

特に生産計画の根拠は毎回同じような表現で記述されますので、どのような表現で記述されているか過去問で分析しておきましょう。

生産現場(生産性向上)の根拠

三つ目は、生産現場の根拠です。

生産現場は、「人、作業方法、設備、資材」といった4Mの管理手法の切り口で探します。

この事例では、与件文の最後のほうに社長の方針があり、そこには明確に「人・作業方法・設備」の3つの視点で記述されていました。

ここまで、与件文の根拠について一緒に確認してきましたが、最後に難問に出くわした際の対応について補足します。

設問要求の切り口を明確に、とはいっても切り口がよく分からない問題はあります。また、複数の設問で与件文の根拠の箇所が重複するといったケースもあります。(例えば、直近の問題ではH30の第2問と第4問のケースです。まだ解いてない方はチェックしてみてくださいね。)

切り口が分からない問題は、解く順番を最後にするなど優先順位を下げ、どうにかこうにか解答欄を埋めて5割程度を確保する戦略を採りましょう。

このような問題は、あまり時間をかけすぎないことも重要です。

また、与件文の根拠が重複する場合は、それぞれの設問で同じ与件文の根拠を使っても大丈夫です。こっちの設問にこの根拠を使ったからといって、他の設問に無理やり違う根拠を使おうとしてしまうと、最悪の場合は両方ともに外してしまうリスクがあります。

根拠の重複はあまり恐れず、設問の題意に沿った妥当性のある与件文の根拠を使いましょう。

まとめ


今回は、事例Ⅲについて、効率的に与件文を読むコツについてお話しましたがいかがでしたでしょうか。

最後に、本日のまとめです。

✅着眼点を持って与件文を読むことで、根拠を見つけやすくする

基本となるC社像を具体的にイメージしておく。

部門の特徴や取引先との関係などに着眼することで、効率的に与件根拠を見つけることができます。

✅設問要求ごとに切り口を明確にすることで、設問と与件文の対応付けをしやすくする

与件文を隅から隅まで読むのではなく、設問の要求の切り口を明確にした上で、問題点や課題を探しにいきます。

過去問をただ回すのではなく深く分析し、切り口ごとにどのような表現で問題点が記述されているかチェックしておくことで、対応付けに慣れることができます。

事例Ⅲは80分で完答することが他事例と比べ難しいと思います。その中で、効率よく与件の根拠を見つけ設問と対応付ける練習を重ねていきましょう。

今回は以上となります。超長文となり大変失礼致しました

ぴ。でした。


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おはようございます。さとまるです。

早くも9月。2次試験まで1ヶ月半となりました。ご自分の課題を把握し、課題克服のための打ち手は発見できていますか。打ち手が見つかっている方は、そのまま邁進して改善を図っていきましょう!課題の把握がまだの方は、もう少し過去問など事例にあたってみるか、勉強会などに参加して、他人の目を入れた復習をしてみても良いかもしれません。

勉強会の効用はいくつかありますが、自分が実感したのは、以下の2点です。

・成功・失敗を共有できること:自分の失敗に気付き、他者の失敗を追体験できる。
・自分が気づかない癖に気付ける:自分の癖(自分にとって普通にやっていること)が、他者にとって普通で無いことを知ることができる。さらに、あわよくば癖の直し方のアドバイスを受けられる。

まとめれば、一人で勉強するより経験値をアップできる効果があるのかなと思います。周囲には、何年も受からなかった方が、2次試験まで数週間で参加した勉強会での指摘によって解答法を軌道修正した所、すんなり受かった!という例もあり。どうしても課題が見えない、打ち手が見つからないという方、自分の解答を持って、勉強会に参加してみるのも手かもしれません。

さて今日は、自宅で集中して勉強する際のポイントをお届けしたいと思います。今の時期は、ちょうど季節の変わり目で、夏の疲れが出てくる頃。集中したくても台風が気になったり、外出して気分転換しようにもコロナが気になって自宅で。。でも自宅では集中できなくて。。という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私は気分転換を兼ねて、主に自宅や会社周辺のカフェで勉強するのが日課でしたが、夜の勉強はどうしても深夜になるので、自宅で勉強していました。でも、なかなか勉強にとりかかれず、集中が続かず。自宅で集中できる方法を試行錯誤しているうちに受験日を迎えた記憶があります。

また、今回、コロナで在宅勤務が認められたこともあり、自宅で集中して仕事をするのはどうしたら良いか考える機会を得ました。そんなわけで、去年の経験と今年のリサーチから、自宅で集中して勉強する方法を真面目に考えてみたいと思います。

■集中できる環境をつくる

集中を遮る音や、視界に入る情報はみんな遮断してしまいましょう。例えばスマホの着信音。何か連絡がきた!と気づくからスマホを見てしまい、ついでにネットサーフィンに繋がることも。。勉強中は機内モードにして、ネットを遮断するようにしていました。

また、去年1次試験の勉強中に聞いたのが、目の前にモノがバラバラ置いてあると集中しにくいという話。一説によると、置いてあるものを一つ一つ認識するために、脳のリソースが使われてしまうからなのだとか。整理整頓して傍に置いておくか、整理が面倒な時はカバーをかけて見えなくするのもおすすめです。

例えば、ダイニングテーブルで勉強するとき、使用済みの食器が目に入ると洗いたくなるのでシンクに一時待避、子供のおもちゃが目に入ると片付けたくなるのでタオルをかけて視界に入らないようにしていました。

また、大学受験のサイトでお勧めされていたのが、部屋をカーテンで仕切ってその中で勉強する方法です。大学受験なので子供部屋で勉強するのを前提としたアドバイスでしたが、要は視界に余計なものを入れないというのがポイントだと思います。

オンオフ切替えスイッチを作る

これをしたら勉強開始!となるスイッチを作りましょう。カフェで勉強していた時は、席について熱いコーヒーを一口啜る、というのが私にとっての勉強のオンとオフを切り替えるスイッチになっていました。

また、1次試験に受かってからはかなり夫も受験を応援してくれるようになったため(それまでは半信半疑でまあ頑張って、程度だったのですが)子供たちの寝かしつけは夫にお願いしていました。子供たちの「おやすみなさーい」を聞くと、ここからは自分の勉強時間ということが意識でき、やはりスイッチが入っていました。

その他、在宅学習の子供達向けに紹介されていたのが、学校のチャイムを鳴らす方法。実際チャイムを鳴らすと、パブロフの犬的に家でも机に向かってくれるという声が寄せられていました。すでに学校で習慣化されており、意識を向けやすいのかもしれませんね。

逆に、リラックスしすぎるというか、集中が途切れるスイッチというのもあるので要注意です。職場に、一級建築士を始めとする難関資格ホルダーがいるのですが、その方はスーツを脱ぐと一気にリラックスするので、スーツのまま毎日帰宅後3時間資格勉強をしていたそうです。私もメガネやコンタクトを外して視界がぼやけると、時間に関わらず眠気が襲ってくる習性があるので、そこだけは注意していました。

■勉強の終了時刻を決める

勉強を始めるときに、何時まで勉強するか目安を決めておきましょう。辛くて大変な仕事、どうしても終わりそうにない仕事も、終わりが見えているとあともう少し!と頑張れたり、締め切りを守るために集中力がアップしたりするものです。

2次試験の勉強の際、最初の1ヶ月は「納得いくまで解答を書く」という方針で時間をあまり意識せずに事例を解いていましたが、どうやら80分に全く収まりそうにないことに気づき無理をしてでも「本番と同じ80分で解く」という方針にしてから、俄然集中力が高まった記憶があります。

また、特に土日は時間を意識せず、つい勉強をしがちだったため、ある時から昼食や夕食は家族と一緒に食べると決めて、その時間までに勉強が終わるよう学習を進めるようにしました。結局復習などは予定時間をオーバーすることも多かったのですが、勉強の終了時間を決めないより、時間の質は格段にアップしたのではないかと思っています。

そして、一番大事なのが、

■「今やること」を明確化する

いくら環境作り、スイッチ作り、終わりの時間を決めていたとしても、今やることが決まっていなければ、勉強に没頭するのは難しいのではないでしょうか。

冒頭でお話しした、自分の課題と打ち手の話にもつながりますが、
「今やることが明確である」の逆を考えてみると「今やることが不明確(何をすべきかわからない、迷う)」。

その理由として、「自分にあった学習計画が立てられていないから」。

さらに、学習計画が立てられない理由を深掘りすると「自分の課題の打ち手(解決方法)がわからないから」。

さらにさらに、課題の打ち手がわからない理由を深掘りすると「自分の課題がわかっていないから」。多くの方は、ここに行き着くのではないかと。

特に初学者の方は、現時点で経験者と圧倒的な実力の差がある場合が多く、すでに何も課題がないという場合は稀だと思います。課題がわかっておらず「今やることが不明確」の場合は、課題出しから始めてみましょう。

逆に、課題は認識しているが、課題が多すぎたり大きすぎたりして「今やることが不明確」の場合もあるかもしれません。その場合は、課題の優先順位付けやもう一段階小さく課題を分解して少しずつ解決していくアプローチをとることで、今やることを明確化してみてください。

例えば、「事例Ⅳで60点確保する」だとしたら、事例Ⅳの問題を経営分析やNPVなどの分野に分けてみて、どこから先に仕上げていくのかを考える。
「80分で解答する」だとしたら、設問の分析、与件文読み、解答などの、工程ごとに時間を短縮できないか工夫してみる、など。

今回はコロナで外出できない、外出しにくいことを前提に、自宅で集中して勉強する際のポイントをお届けしました。

秋は台風シーズンであると同時に、実りのシーズンでもあります。勉強すると脳がカロリーを大量消費する(はず)、ということで勉強会の仲間とは、もぐもぐタイムを必ず設けて一息入れていました。実りの秋を楽しみつつ、残り1ヶ月半頑張っていきましょう!

以上、さとまるでした。


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皆様、こんにちは。3chです。
今日も道場ブログを読んでいただき有難うございます。

本日は9月5日に開催しました一発合格道場主催のWeb勉強会「道場オンライン合宿2020」をレポートします。

1次試験合格発表の日に募集開始しましたが、12名の枠が募集開始20分弱で満員御礼となりました。参加したかったのに参加出来なかった方、誠に申し訳ございません。どうしても運営上、枠を増やせず12名での実施となりました。そして、ご参加いただいた方、ありがとうございました。

1.道場オンライン合宿2020概要

(1)道場の勉強会

道場オンライン合宿は、道場夏セミナーで参加者の方からのWeb勉強会開催の強いご要望を多数受け、企画致しました。一発合格道場でも過去、東京・大阪で年1回程度の勉強会(リアル)を開催しておりました。今年はWeb勉強会として企画しました。受験生の不安感や孤独感を解消し2次に向けて勉強を加速していただくことを目標に、1日濃縮型で4事例を行うようにスケジュールしました。タイムスケジュールは2次本番に合わせ、80分を事例時間とした構成にしております。

(2)Web勉強会

今年度になって各所で活発に行われているWeb勉強会では、過去問事例を扱ったディスカッションが中心となっています。私の昨年、ココスタに途中から参加し、道場11代目の「ぴ。」や「さいちゃん」とディスカッションを交わしました。私は初年度だったので右も左もわからず参加したのですが、ぴ。のように過去事例経験者が自分が落ちたときこうだったが失敗を教訓にこう工夫した、と言った生々しい意見がものすごく参考になり、一言一言メモしまくってました。ぴ。には受験生時代からホントにお世話になっています。こうした経験を踏まえつつ、道場メンバーがやるWeb勉強会とは、との議論を行い、細部まで検討を重ねて設計しました。

(3)道場合宿での工夫

今回、参加者のチームも経験者と初学者をなるべく織り交ぜ偏らないように工夫し、道場メンバーも高得点者とそうでない方を交ぜて構成しました。事例ディスカッションでは、道場メンバーも自分の再現答案を参加者と一緒に並べ、参加者と全く同列でディスカッションに参加して意見を交わすようにしました。参加者から道場メンバーがグーの根も出ない鋭いツッコミもあり、大いに盛り上がりました。事例Ⅰ〜Ⅲで取り扱う事例は我々が実際に本番で解いた令和元年度です。

 

2.道場オンライン合宿2020リアルレポート

では、実際どんな感じで行ったかをレポートします。道場メンバーも途中複数班に別れれたため、私がいた班の印象を中心に他のメンバーから聞いた内容を踏まえて記載します。各所詳細については道場メンバーが後日記事にすると思いますのでご期待ください。

<概要>

■開催日時:2020年9月5日(土) 9:00〜18:00

■開催場所:オンライン(Zoom)

■参加者:12名 (初学者:7名、経験者:5名)

■道場メンバー:9名

■対象:事例Ⅰ〜Ⅳ(令和元年度事例Ⅰ〜Ⅲ、事例Ⅳ:経営分析演習(H29))

 

<当日実施内容>


9:00-9:40 オリエンテーション

スケジュール説明・自己紹介

朝から集まっていただいた参加者の皆さんを前に、道場メンバー(8名)からワンポイントアドバイス付きの自己紹介。
また、参加者の方には自己紹介で今の課題と合宿で解決したいことを宣言していただく。参加者の方の意識の高さに道場メンバー一同身が引き締まります。
ずっと男性だったと思ってた道場執筆メンバーがまさかの女性!?という驚きの声も。


9:40-11:00 事例Ⅰ

道場メンバーミニプレゼン 担当:3ch

ポイント

・事例Ⅰが苦手なのは自分だけじゃない。夏セミ70人中苦手:60人(11代目事前アンケート 得意:3人、苦手:9人)

・他事例より必要な知識幅が少ないが、原理原則を外すと大きく失点するリスクが高い事例。苦手克服のためには組織・人事の原理原則をしっかりと理解する。

戦略レイヤを意識して体系を整理し、組織人事の原理原則を他人に説明できるレベルまでブラッシュアップ
→例:組織構造のメリット・デメリット(機能別組織、事業部制組織、マトリックス組織)、同族経営のメリット・デメリット

・事例解き終わった後に「時制」を書き出すトレーニング、「組織は戦略に従う」を念頭に戦略と組織の整合性を意識して時制を捉える。

・多面的な解答を意識。そのためには対になる概念パターンを模範解答などから書き出して暗記する。片方を問われたらもう片方が想起できるように。

 

<事例ディスカッション:R01事例Ⅰ第5問>

参加者3名、道場メンバー2名で4班に分かれて事前提出いただいた解答を画面共有しながらディスカッションです。設問解釈や自分の解答の根拠を説明し、各参加メンバーから意見をもらう形で進行します。

事前解答は道場メンバーからも結構レベルが高い、突っ込むの大変だとの前評判でした。

始まると、因果の整合性が取れていない、後半の文章が意味が設問から飛躍しているなど、鋭い指摘が参加者からバンバン飛び交います。参加者の方も、自分がごまかそうとしてたところ、自信がなかったところをズバズバと突っ込んでもらい目が覚めたとの意見。

私が指摘させてもらった事項は、
・機能別組織のメリットでも「権限委譲」など解答の前後、設問文および与件文から直接設問で問われていることから必要ではないキーワードまでいれない方が良い。
・「改革」ではなく「経営改革」と与件文のキーワードをそのまま持ってくる。
・因果の因の羅列で終わっている。因→果となるように普段から文を書くとき意識する。
・事業部制のメリ・デメも想起した上で機能別組織を継続した理由として筋が通る理由になっているか、理論を元に検証する
等でした。

参加して思ったのは参加者の方の指摘が鋭い。結構いい点をついている。率直にそう思いました。去年の今頃の自分はそこまで意見を通せなかったな、と。


11:00-11:40 雑談・質問タイム+休憩

休憩時間もいくつか質問が出てました。拾いきれなかった質問はまた追って記事にしますね。

休憩時間もあっという間に過ぎ、事例Ⅰの熱が覚めやらぬ中、事例Ⅱに進みます。


11:40-13:00 事例Ⅱ

道場メンバーミニプレゼン 担当:CK

ポイント
(事例全般)
・「素直に」回答する。
設問で聞かれたことを、与件に書いてある内容に沿って、シンプルな書き方で回答する。(目の前の社長が座っていることをイメージして)
・回答に必要な要素は5つのみ。
①設問文、②与件文、③書き方、④フレーム、パターン、⑤1次知識
・個性は殺す。
自分の経験や専門知識、ひらめいたアイデアを使った個性的回答はNG。誰でも書ける内容を、完成度高く書くことが大事。
・過去問練習が進み、フレームやパターンが使えるようになってきたら、得点は伸びていくが、これらを使うことにこだわり過ぎないように。
あくまで①設問文や②与件文などが優先度高(事例Ⅱの経営の方向性)
・質>量(高い技術、品質)
・高価格帯>低価格帯
・地域を大事に
・大手とは戦わない
・お金をかけず工夫で勝負
・個性/専門 > 一般的/汎用
・高いCSと長いお付き合いだれに(D)+なにを(N)+どのように(D) +効果 DND+効果を設問要求内容に応じてパターン化しておく。

夏セミの内容をブラッシュし、CK流事例Ⅱ解法術を伝授してもらいました。

 

<ディスカッション R01事例Ⅱ 第3問(設問1、設問2)>

合格者でも議論が分かれる設問。参加者の回答は合格者と遜色ない回答。

・「理由と併せて」と設問文にあるので、「理由」がわかるような文章構成にする、
・デモ・ジオ・サイコで絞り込むターゲットは、抽象的な表現を避け、具体的に手に取るように社長がわかるように与件から持ってきて書く、

などなど、事例Ⅱも活発な議論が巻き起こりました。詳しくは追って道場メンバーが記事にします。


13:00-14:00 昼飯

昼休中、道場メンバーの提案で可能な方はZoomの前でカレーを食べることになりました。道場メンバーも参加者もZoomの前で和気あいあいとカレーを食べる図。いいですね。激しいディスカッションの後は皆んなでカレーを食べながらの昼食タイム。

ちなみに、私はチキンカレーでした。岩塩が食べてたグリーンカレーもスパイシーでいいですな。無印良品のグリーンカレーが最高です。試験勉強の合間に是非。
2次本番でも13時までお昼を食べることができません。結構普段とは違う空腹感が襲ってくるかもしれませんね。本番時は事例ⅠとⅡの間で軽く食べられるモノを用意しておいた方が良いです。
さて、お腹いっぱいになったところで事例Ⅲに進みます。


14:00-15:20 事例Ⅲ

道場メンバーミニプレゼン 担当:かーな

ポイント

・いい意味で、考えすぎない!遠慮しない!素直に書く!
・強みは生かす。課題は解決する。社長の思いは尊重する。

生産性向上生産管理(生産計画、生産統制)

・必読おすすめ記事
骨子作成のコツ(キーワード+矢印法)・絶対に見逃してはいけない3つのこと(かわとも)
だいまつが教える事例Ⅲ攻略の極意(だいまつ)

生産管理の知識押さえてますか?
□QCD(PQCDSME)
□4M+I
□生産方式
→ 多品種少量・小品種多量生産の特徴
→ 受注・見込生産・トヨタ式生産の特徴
→ 個別・ロット・連続生産の特徴(PQ分析との関連)
□ECRS
□5S
□SLP(PQ分析、レイアウト)
□在庫管理(材料の発注方式 [定期・定量]、ABC管理 )
□IE
□設備保全(事後保全、予防保全、予知保全、保全予防)

 

<事例ディスカッション R01事例Ⅲ 第2問>

午後に入ってからもディスカッションは活発に。チームをシャッフルして新たなメンバー構成で開始。私はかーなと一緒に参加。

設問文にある「C社における生産面での効果とリスク」の「生産面」という制約条件の取り扱いについて各チーム議論が白熱。経営リスクだけに飛躍した回答ではなく、生産技術戦略にしっかりフォーカスを当てて解答を作るのが良いとの方向に。どれもレベルの高い回答で、表現や慣れない方はいらっしゃったものの、考え方、着眼点、切り口など、この時期でかなりの段階に来ている方が多数いました。

「加工能力」も単に求めれられる、だけだと意味が伝わりにくいので与件文通り「大きな加工能力」とすると、リスク面が際立つなど、指摘させていただきました。さらに合格者の答案(基本的に全て60点以上のメンバーのみディスカッションに参加)に対しても容赦ないツッコミが。しかも的確。ここでの気づきはかーながきっと記事にしてくれるはず。


15:20-16:00 雑談・質問タイム

結構ここまでで疲れてきたはずも、画面の向こうの参加者の方はやる気満々。質疑応答もあり熱気が伝わってきます。最後の事例Ⅳに進みます。


16:00-17:20 事例Ⅳ

道場メンバーミニプレゼン 担当:ぴ。

ポイント
事例Ⅳは経営分析が重要
経営分析は
①短い時間で→20分で解き終わることを目標に
②間違いでない指標→ 最低限必要な指標だけ使うように
③多面的な視点→安全性、効率性、収益性から1つずつ選ぶ【収益性】P/L上の利益ベースに絞る
【効率性】運転資本+固定資産に絞る
【安全性】短期・長期視点に絞る文章問題
(個別記述の場合)
◎与件とキーワードを因果で
与件から因果の因の部分を引用し、あらかじめ準備しておいた指標ごとのキーワードで因果の果に使う
◎分子と分母の算出式を利用する。
安全性指標は与件に根拠(因果の因)がないので、分子と分母の両面のキーワードをあらかじめ準備しておき、貸借対照表の数値だけを根拠に記述する。(総合記述の場合)
◎収益性、効率性、安全性の区分を明確にする。
分析のキーワードを使うことで区分が明確になり文章が締まる。
◎与件の言葉や財務諸表の分析を引用する。
文字数が少ないので難しいが、与件の言葉や財務諸表の数値の動きの言葉を使うことで、説得力が高まる。
◎箇条書きの場合、設問1の番号と揃える。
設問1で①に悪化、②に優れている点、の場合、箇条書きにする時、番号を設問1と揃えることで、採点者に伝わりやすい。

<追加講義:非支配株主とは(おべんと君)>
連結といえばおべんと君の渾身記事、連結会計シリーズ。私も何度も読み返して勉強になりました。

【渾身】連結会計vol.1:中小企業診断士
【渾身】連結会計vol.2:中小企業診断士
【渾身】連結会計vol.3:中小企業診断士

今回演習では平成29年度の事例を扱い、連結会計における非支配株主とは、をわかりやすく講義してもらいました。自己資本比率の計算において、非支配株主持分は、親会社以外の株主の持分なので、D社の自己資本に含めないため、その分を除いて自己資本比率を計算しなければなりません。このポイントを掘り下げてわかりやすく説明してもらいました。

 

<経営分析事例演習:平成29年事例Ⅳ 経営分析>

プレゼンの後は予告なく平成29年度の事例Ⅳを画面に写しての演習です。20分の制限時間で指標計算と文章問題を一斉に解いて頂きます。すでに解かれた方もいらっしゃると思いましたが、ここまで事例3本やってきて疲れが溜まっているところでのいきなりの経営分析演習。本番はもっと疲労感と緊張感がたまっている中で解かないといけません。少しでも体感できたら良かったと思います。

オンラインでの演習は初めての試みでしたが、画面だけを見て解いてみて、「いかにメモが重要か、改めてその大事さをわかりました。貴重な経験でした。」とのご意見をいただきました。

その後のディスカッションでは、どの指標を選んだかを中心に議論しました。私の班は3人ともそれぞれ微妙に違い、意見が割れましたがそれぞれ根拠をしっかりと意見提示できていた点はよかったと思います。私の場合、与件文を読み込んだ上で指標計算するので、指標選定で迷ったときは必ず与件根拠で検証していました。B/S、P/Lの算出だけで判断ではなく、与件文からD社の経営状況を押さえた上で整合性を意識した指標の選定と根拠のピックアップが必要ですね。

ディスカッション終了後、ぴ。の丁寧な解答解説講義で終了。あっという間に事例Ⅳまで終わってしまいました。

 


17:30-18:00 クロージング

最後にクロージングということで質疑応答タイム、そして参加者全員から気づきについてコメントを頂きました。そして道場メンバーからのメッセージで終了!

クロージングの後は、残った方で懇親会。こちらでも質疑応答がいくつもありました。

参加者の方、長時間お疲れ様でした。多くの方が気づきを得れた、モチベーション向上につながったとご意見を多数いただきました。また、途中で退出した道場メンバーにも御礼言いたいとの暖かいコメントも頂戴しました。メンバーに確かに伝えてさせていただきました。

 

3.アンケート結果(速報)

参加者の皆様のアンケートから満足度5段階評価(5が最も良い)で回答者11名中10名から5、1名から4の評価を頂戴しました。ご回答いただき、ありがとうございました。

アンケート結果や頂いた質問事項、要望事項などはじっくり読ませていただき、今後の貴重な資料として道場の運営に役立てていきたいと思います。また詳細情報や当日お答えできなかったご質問、各班での気づきなどを、後日記事にする予定ですのでしばらくお待ちください。

最後に、参加者の方のアンケートから「この合宿でどのようか気づきを得たか」について、ご回答いただいた内容を記載させていただきます。

 

「得た気づき」参加者皆さんのアンケート結果より
・勝手に自分の理解で言葉や論理を省略しない。 社長の想い(与件)、設問に沿って回答をする。
・中小企業診断士試験として、要求されているものと、実務ギャップ。
・因果について、実践で使えるレベルの理解が初めてでき転換点になると思います。
・結論を最後まで書く
・知識の不足と新しい切り口
・解答に詰めの甘さがある点 勉強を重ねる内に知識寄りの解答になってしまった点です。
・他の方の答案のまとめ方や回答スタイルなどです。
・回答のフレーム。因果。
・文章の書き方、自分の思いつかなかった与件文の読み込み方、細かいテクニック、現場対応の方法等
・多面的な解答、効果や理由についてきちんと記載すること。 与件文からの抜き出しは概ねできていて(多分)、解答の方向性としても大きな間違いはなさそうなので、勉強の道筋は立ったと思います。
・自分として書きやすく、それなりに形になったと思った解答が、かなり不足している旨のアドバイスを頂いたり、反対に、自信がなくダメもとで与件文の内容をまとめた解答が一定の要素を拾えていると評価して頂いたりと、1人では気づけない視点や基準を感じられた。今の自分ができること(成長したこと)とこれから身に付けなければならないこと(成長できること)が明確になり、具体的な手段の発見に結びついた。

 

それぞれの勉強の進捗状況、バックボーンによって同じ時間・同じ空間でも感じることは多種多様。参加者の皆様にいろいろな気づきがあって、道場メンバー一同開催して良かったと思っております。唯一、これをリアルで開催できなかったのが残念です。

まだまだ2次試験まで時間があります。これから十分逆転可能。体調にはくれぐれもお気をつけて。その上で最後まで走り切ってください。

以上、3chでした。


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【特集】
受験の女王ティアラ × 一発合格道場コラボ
2次試験直前!
プラス20点を実現する最終チェックリスト


雑誌「企業診断 10月号(9月28日発売)」に受験の女王ティアラことTACの津田まどか講師と当サイト「一発合格道場 11代目(2020年度のいつものメンバー)」によるコラボ記事が掲載されることになりました。
4科目それぞれでプラス5点=計プラス20点を実現するための事例Ⅰ~Ⅳの最終チェックリストと銘打って、発売時期にピッタリな実用的コンテンツを雑誌記事にて公開します。
本試験1カ月前という超直前期の入り口に立った時、「来た道の点検」と「進む道の確認」に、よろしければ活用し倒して下さい!

カワサンです。

9月に入りました。まだまだ暑い日々ですね。
先週の1次試験の合格発表、twitterではいろんな声がTL上を駆け巡っておりました。

個人的には、本当に「めでたい」のは2次試験合格後だと思います。
自分なりの「ゴール」まで努力を惜しまないで欲しいと思います。

私もまだまだ努力が足りません。
試験合格して「日々の知識のアップデート無くしてこの資格は活きない」というコトを、日増しに感じています。

======================================

さて今日は、座談会の報告です。
試験の参考になる要素は少ないです。休憩時間にサラッと読むような内容です。

先週の土曜日深夜、独学者向けオンライン座談会「土曜だから夜ふかし」を開催しました。

いままで一発合格道場ではセミナー等をやってきましたが、

・日中だと参加できない

・長時間だと参加できない

・敷居が高そうで参加できない(?)

という声もぼちぼち聞かれたので、今までにない時間帯でのイベントを開催したいと考えました。

また、8月下旬は2次試験向けセミナーも終わり、2次筆記の模試が前後するタイミングです。
盆休み明けで仕事含め気合いが入りにくい時期でもあり、ぼんやりした悩みや不安を持ち寄るには良いと考えました。

ただ、深夜に松岡○造さんに比肩するガチな熱血セミナーをやるのは違うと思うので、オンライン座談会という形式を取りました。

 

1.イベントの流れ

(1)この時期だからお伝えしたいこと

冒頭30分は道場メンバーのメッセージ+2次筆記に向けた話をしました。

深夜にテクニカルなアドバイスは堅苦しいと思ったので、この時期に悲観的にならないように!というメッセージを伝えております。

 

(2)少人数に分かれての座談会

その後、30分×3回でメンバーチェンジしながら、事前質問に基づく座談会+フリーディスカッションを行いました。事前質問は以下のような感じで、参加者から好きなテーマをチョイス出来る形にしました。

各テーマについては以下の流れで悩みを共有・解決策の検討を行いました。

①個別質問紹介+それに対する一言コメントをスライドで説明

②質問を掘り下げ、何が悩ましいのかを明確化

③どうしたらよいかを一緒に考える

<スライドの一例です>

 

(3)フリータイム

最後はフリータイムというコトで、自由参加+寝落ちするまでのサドンデス形式で行いました。
ここでは勉強の話題、合格後の話題、道場の中の人の話題、雑談メインで色々お話ししました。
時間無制限でしたが、最長3時まで行い、お開きとなりました。

 

2.参加者の声

開催後に自由記述・任意でアンケートをお願いしました。
回答は任意です、とお伝えしたのですが参加者の約7割から回答を頂きました。ありがとうございます。
いくつか抜粋してご紹介させてもらいます。

皆さんが悩みながら勉強されているのが分かって良かったです。独学だと自分だけ悩んでいるのでは、と思ってしまいモチベーションが下がりがちでしたが、これから頑張ろうと思いました!

・試験勉強の話以外にもキャリアアップの話などさまざまな話が聞けて大変参考になりました。この時期解答プロセスが確立せず、やる気がだだ下がりだったなか「まだやれる、間に合う」というアドバイスをお聞きしてモチベーションが一気に上がりました

・夜更かしならではの裏話?が聞けて、試験合格への士気が向上しました。

モチベーションに繋がったという声が多かったです。

 

3.今後も夜ふかし?

今回のイベントは初の試みという要素もありましたが、ステイホームや外出自粛といった環境下、他の受験生の雰囲気を掴めただけでもモチベーションになった、という声を多く頂きました

予備校で受験勉強中の方も、こういった環境下で受験生同志で話す機会もないのでは?と思いますし、そうでない方も日ごろから(試験関係なく)他者との会話が減っていると思います。

だからこそ、Zoom等のアプリを活用してオンラインで交流を行う意義は大きいと感じました(リアルな信頼関係があれば尚良し、なんですが)。

いつどんなタイミングでやるかは道場メンバーで計画中ですが、今後も「土曜だから夜ふかし」のようなオンライン座談会を開催予定です

 

明日は休載日なので月曜日に更新します。

では、また!

 


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日時:2020年9月5日(土) 9:00~18:00
(18時以降、懇親会を予定)

場所:オンライン (zoom)
内容:1日で令和元年度の事例Ⅰ~事例Ⅳまでを扱う予定です
‐ 道場メンバーによるワンポイント講義
‐ グループに分かれてディスカッション
人数:12名程度
受付開始8月25日(火) 12:00~  ※先着順となります※満員御礼!
受付方法こくちーず

※タイムスケジュール等の詳細は、こくちーずにてご案内いたします

🥋 🥋 🥋 🥋 🥋 🥋 🥋 🥋 🥋 🥋 🥋 🥋

twitterもよろしくお願いします。

 

おはようございます。
いけちゃんです。
(合格体験記はこちら、前回までの記事はこちら

先日、令和2年度夏期(8月)の実務補習に参加してきました。
その中で一次試験、二次試験で学習した事項が次々にリンクしていく体験をしました。
本日はその辺のお話を絡めながら、実務補習の体験談を載せたいと思います。

本記事をお届けしたいのは、このような方々です。

①『この勉強、役に立つの?』という疑問をお持ちの方
② 合格後の『実務補習』の中身をざっくり知りたい方

実務補習とは?

二次試験に合格した後、中小企業診断士として中小企業庁に登録申請するためには、①3年以内に「実務補習」を15日分(5日間コース×3回 or 15日間コース)以上受講するか、②診断実務に15日以上従事(以下、「実務従事」)する必要があります。

実務補習の概要

実務補習は、中小企業を経営診断するトレーニングです。
その目的は、経営診断の知識を実際の企業にて応用・実践することで、経営診断のプロセス・スキル等を習得することにあるそうです。
経営診断に関する知識については、一次試験・二次試験で習得していることを前提に、実践に取り組ませるということですね。
(そのため、実務従事した者は実務補習を経ずに登録できるようにしている)

「中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則」(以下、「規則」)に基づき、登録実務補習機関が実施しています。
登録実務補習機関は、現時点で中小企業診断協会の他、実践クオリティシステムズだけです。
実際には、二次試験合格者向けに実務従事を斡旋している団体もあり、そちらを利用する方も多いです。
この辺の話はまた後日。

メンバー

実務補習は規則に基づき、6人以下の受講者で班を組み、1人以上の指導者(以下、「指導員」)がつくことが定められています。

指導員は「経営コンサルタント業を主たる事業として五年以上営む中小企業診断士(従業員として経営コンサルタントに従事する期間が五年以上の中小企業診断士を含む。)であつて、中小企業の経営方法又は技術に関する研修に係る実習の指導経験を有する者であること。」とされており、実際には独立診断士であることがほとんどのようです。
実際、私が教わった方は、大手製造業で部長職を務められた後退職され、現在は東京協会某支部に所属して忙しく活躍されているベテランの先生でした。
登録後に不稼働となっている診断士もかなり多いと聞きますが、彼方此方に飛び回っている方だけに、どれも的確で、豊かで深く経験に裏打ちされた含蓄のあるご指導をいただきました。
幸運にも、私の班には金融機関で長くお勤めになり実務従事の経験も多い副指導員にもついていただき、お二人から多角的な視点でご指導いただけました。

受講者は、住所が比較的近いメンバーで集められるようです。
経験回数や勤務先の業種も考慮されるようなので、多様なメンバーが集まります。
私の班は、初めて補習を受けるメンバーが私を入れて3名、経験者が3名という構成でした。
すでに経験がある方からは、進め方のポイントをシェアいただけたので、大変助かりました。

よく聞く話ではありますが、他の受講者に当初圧倒されました
金融機関の部長級、製造業・建設業・コンサル業の部課長級、中小企業の取締役といった錚々たる面々で、役職にもついてないペーペー社員なんて私だけだったのです(笑)
とはいえ、所属している業界や経験してきた仕事が全く異なるメンバーで、各自の知見を持ち寄って一つの提言を作り上げていくのは、大変エキサイティングな体験でした。

診断先の業種は、飲食業・サービス業・小売業・卸売業・製造業・NPO等、千差万別です。
私の場合は製造業が診断先でした。
ほとんどの場合は社長が相手をしてくれますが、稀に社長ではない他の方が出てこられたり、時には他の経営陣も初日/2日目の「社長ヒアリング」や最終日の「報告会」に同席することがあるようです。
基本的には、社長からヒアリングし、社長に提言報告します。

スケジュール

協会が実施する実務補習の場合は、開催時期が例年固定されており、合格直後ですと2月に5日間・15日間コース(3月にまたがる)が実施されます。
7~9月にも各月開催されますが、5日間コースだけです。
従って、合格同期の中で最速登録を目指す場合は、来年2月~3月にかけての15日間コースに参加する必要があります。
※実務従事の経験が認められる状況にある方は、もっと早く登録できますが、かなり例外的だと思います。

平日+土日で開催されるので、勤務先で休暇を取得する必要がありましたが、幸い仕事の都合をつけられたので参加できました。
補習日でない日も作業・討議する必要があるため、可能であればもっと長期で休暇を取得したかったです。
来年15日間コースに参加したい方は、2月~3月中旬まで1カ月半の間、時間を確保する必要があります。
今から覚悟と周囲への根回しを!

補習日の拘束時間は9時~17時が原則ですが、進捗が悪いと延長が発生してしまいます。
また、例年であれば、飲み会で毎回親睦を深める班が多いようです。

実録・私の実務補習

実務補習については、以下のような形で進行しました。

【実施前】事前連絡

協会からは事前に実務補習テキストが送付されてきます。

実施の一週間前を目途に、指導員からメールが来て、診断先の情報や決算書が展開されました。
診断先の業界やビジネスについて下調べするよう指示されます。
また、チームビルディングについても指示があり、班長と各担当の割り振りが提示されました(最終的に提示案どおりに決定)。
メールで自己紹介し合った後、コミュニケーション・ファイル共有のツールをどうするか決定します。

担当の割り振りについては、指導員によって様々な考え方があるようです。
私の班は、班長を補習経験者から選出し、所属業界や経験してきた仕事に基づいて主・副の担当が決められました。
パート分けは「経営戦略、財務会計、営業・マーケティング、生産・技術、人事・労務、IT・環境」で、私は金融機関勤務ということで財務会計を担当することになりました。

なお、実務補習において、財務担当はCRDビジネスサポート社の「McSS(中小企業経営診断システム)」を利用して財務分析することになります。
ちょうど出版されたばかりの『中小企業の財務分析(第5版)』を勝手に副読本にして、臨むことにしました。
(この一冊、おススメです。事例Ⅳ対策にはちょっと大げさなので、合格後にぜひ!)

【1日目】キックオフ・社長ヒアリング

例年、東京会場では、銀座の中小企業会館に集合して、オリエンテーションが開催するようです。
しかし、コロナ禍の中での開催ということで、今回は診断協会による集合説明会は開催されず、事前にYoutubeに限定公開された動画と資料で実務補習の内容を把握しておくという形になりました。

都内某所に集合し、指導員から診断先のざっくりとしたニーズについて説明を受けました。
以下のような指示を受けました。

①社長がやりたいと思ってくれる具体的な提案を全員で協力して案出すること
②担当パートで全力を尽くし、満遍なく診断・助言できるよう準備すること

また、工場で見るべきポイントについても指導を受けます。
その後、社長へのヒアリング事項についてメンバー間ですり合わせし、診断先へ向かいます。

診断先では工場を見学させていただいた後、社長ヒアリングを実施しました。
ここでどのくらい深くヒアリング出来たかが勝負となりますが、今思うと大分浅かったですね…。

【2日目】現状・課題・提言を討議

指導員が独自に借りてくださった公的施設の会議室にて、方向性を議論します。
まずは定番のSWOT分析、課題の洗い出しと提言内容のアウトラインを決めます。
(ここでの議論の甘さが、後半で混乱を招くことになりました…)
追加で社長に質問したい事項が出てきたので、指導員にヒアリングを依頼しました。
この日に大枠を固め、報告書に関するルールをまとめておかないと、地獄を見ます(迫真)

【2~3日目の間】自主学習期間

各自が担当パートについて報告書を作成します。
忙しい合間を縫って、指導員と副指導員が中間チェックをしてくれました(ここまでしてくださるケースは珍しいようです)。
その結果、整合性や伝え方について注意がされ、メンバーで緊急Zoom会議を開催しました。
この期間に密に連絡を取って、担当パートごとに齟齬が生じないようにすることが重要です。

【3日目・4日目】整合・最終調整

修正した報告書を持ち寄り、整合性を確認します。
一貫性を持った提言となるよう、指導員から熱を帯びた指導を受けました。
診断先の状況、社長の想いに寄り添う重要性についても、説かれました。
また、報告書のまとめ方についても、ごもっともな指摘を受けます。

4日目には、報告書を印刷・製本して報告会発表のリハーサルまでやる…つもりが、延長が発生。
前述のSWOT・提言のアウトラインの決め方の甘さが露呈した結果、方向性を大きく修正することとなりました。
総論から各論に落とすだけでなく、妥当な各論から総論を巻くという視点が足りていませんでした。
とはいえ、何とか報告書の製本まで終えました。
指導員がご自身のプリンターを持ち込んでくださったので(普通は印刷屋へ持ち込むそうです)、助かりました。

【5日目】社長報告会

午後の報告会に先駆けて、両国の国際ファッションセンターに集合します。
東京会場では相当数の班が動いていたハズですが、時間帯をずらして集合しているようでした。
久しぶりに複数の合格同期と再会できて、感慨もひとしお

事務局に報告書を提出した後、実務補習3回目の方向けの修了式が開催されるまでの間、会場で報告のリハーサルをします。

その後、腹ごなしをしたうえで診断先へ移動し、報告会(プレゼン)を実施しました。
想像以上に社長から質問をいただいた結果、2時間以上の長丁場となり、社長も最後は相当お疲れの様子でした。
いくつかの提言については、「やってみます」というお言葉もいただけたので、メンバー一同達成感を感じました。

コロナ禍で飲み会を自粛していたものの、この日ばかりは3密を避けつつ短時間一本勝負で反省会を実施。
「実務補習修了証書」を頂戴します(これで5ポイント)。
今までで一番打ち解けて、大変盛り上がりました。
指導員・副指導員とメンバーに恵まれたことを実感しました。

二次試験を振り返って

二次試験については、私は「紙上のコンサルティング」だと思っているのですが、こういうと「いやいや答えがあるペーパーテストだからコンサルティングとは違うよ」と反論されたことが複数回あります。
「採点」がなされる以上、出題者の想定解答が存在している二次試験と、の意味での正解が存在しない実際のコンサルティングは異なる、という意味では間違いではないでしょう。

でも、二次試験合格はゴールでなく、なんなら診断士登録もスタート地点に過ぎないということを考えるとき、上記の考え方は非常にもったいないし危険な考え方だと感じます。

整理された与件文をどう料理する?

実務補習が終わった後、診断先と同じ製造業である事例Ⅲの与件文と設問文を読むと、本当によく出来た構成だと感じました。

近年の与件文は、意図的に時系列を乱したり、次元が異なる話の中に重要な情報を突っ込んだりきたりして、混乱を誘っています
でも、社長ヒアリングの際に行われた、「文字になっていない」「あちこちに話が飛ぶ」、そうした拡散的な話に比べれば、はるかに整理された、そして必要十分な情報なのです。
ご丁寧に分析された図表までついています。
こんなに親切なことはない気がしてきました。

上手く情報整理できるスキルは、コンサルティングするうえで大変重要なのです。
二次試験は「国語の試験だ」という言われ方もしますが、「情報をきっちりと整理して因果関係を明らかに表現する」という面では的確だと思っています。

そして、この「一発合格道場」で何度も言及されてきた具体性の問題。
一般論で提言の穴を埋めようとする私たちに、指導員から厳しく指導が入ります。

具体的にイメージがわくよう、提言を一本でまとめることが必要。言葉をいくら並べたって仕方がない!この診断先に何をしてほしいの?

総花的では戸惑わせるだけ。何に取り組む必要があるかを緊急度・重要度に応じて示すんだ

「これを食べたい」と思ってもらえるように、スパイスを加えよう。社長にどう行動してほしいのか、よく考えよう

資源制約のある中小企業が、「これなら手が届くし、ノらないと損」と思えるような具体的で実現可能な提案をしろということですね。
これって、二次試験の助言問題でもアテはまる話ですよね?

試験を合格したからといって、自分の行動に深く反映出来ているかは別の話なのですね…(遠い目)

事例が4つある意味

実務補習における「経営戦略、財務会計、営業・マーケティング、生産・技術、人事・労務、IT・環境」という割り振りは、比較的オーソドックスな分け方であるようです。
これって筆記試験における事例ごとのテーマに対応していますよね。

事例Ⅰ=「人事・労務」
事例Ⅱ=「営業・マーケティング」
事例Ⅲ=「生産・技術」
事例Ⅳ=「財務会計」

「経営戦略」は事例Ⅰ~Ⅲに共通して出題されますし、「IT・環境」は各事例で出題された実績があります。
総合診断に必要な各論をがっちり固めなさい、ということなのですよね。

ちなみに、先日Tomatsuが触れていた「除却損」、診断先への提言で検討した論点の一つです(結局、提言には盛り込みませんでした)。
(参照:11代目Tomatsu「「除却損」を理解していますか?」)

一次試験対策で学習された内容、二次試験に向けて学習されている内容、決してムダにはなりません!
むしろ、合格後も学習を続けていく必要がある中で、(領域を選択・特化していくにせよ)大切な基盤になってくれると感じます。

白書を舐めるべからず

診断先の現状や課題について議論している際、指導員から何度も「中小企業白書」への言及がありました。
現実のコンサルティングでも、「白書」が示している課題解決の方向性は参照しているそうです。
診断士たる者、「白書」の問題意識や方向性は理解しておけ、ということでしょう。

その点、時々の「白書」の方向性を反映している二次試験は、「活きた教材」であり、貴重な「ケーススタディ」です。
登録後の活動でも役立ちそうなので、今後も毎年チェックしようと思っています。

(余談)養成課程との関係性

実務補習中、養成課程の話題が出ました。
私は時間とお金が許せば、養成課程に行きたかったクチなので、当時色々と調べており、盛り上がりました。

養成課程(中小企業大学校)・登録養成課程(民間の養成課程実施機関)における演習・実習の内容と、二次試験・実務補習/実務従事を対応させると、以下のような形になると思われます。
(参照:中小企業庁「中小企業診断士制度の見直しについて」)

【養成課程・経営診断Ⅰ】=二次試験中小企業診断士となるのに必要な学識を応用能力の修得
(経営戦略など中小企業の個別経営課題に対する診断・助言能力の修得を目指す)

ここにタイトルを入力

【養成課程・経営診断Ⅱ】=実務補習、実務従事経営診断Ⅰで習得した能力を活用し、診断士として必要な実務能力の修得
中小企業を全社的な視点に立った経営課題に対する診断・助言の実務能力の修得を目指す)

ここにタイトルを入力養成課程出身の方は、最大15日間の実務補習/実務従事よりも、時間ベースで計算されたカリキュラムだけによりみっちりと実習されているんですね。

(学校によっては、実習時間がもっと多かったりするようです)
元々実務でも中小企業に関与している方が多いので、大変有意義な議論が行われているようですね。

商工会出身で中小企業大学校に通われた方にインタビューをした記事を以前に執筆しているので、ご興味がある方は、ぜひご一読ください。

中小企業診断士ポータルサイト「シンポタ」
特集企画:【有川紘文さんインタビュー】 小規模事業者の想いに寄り添うために

【第1回 中小企業大学校での受講を決意】
【第2回 奮い立った社長の言葉】
【第3回 感性を大事にしたコラボレーション】

今日のまとめ

① 今学んでいるコトはきっと合格後も役立ちます!
② 二次試験は「活きた教材」、美味しく食べましょう

以上、いけちゃんでした!

それでは、体調第一でお過ごしください。今日も一日頑張りましょう!

 

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こんにちは! 等身大の独学ストレート生・金型屋のかーなです!

 

前回までの記事はこちら

 

 

何が何やらよく分からないまま8月が終わっていました。

夏休みもお盆の帰省さえも、ままならない方も多かったことと思います。

一次試験後、二次の勉強をしようにもなかなか勉強に身が入らなかった方も

そろそろ!

そろそろ本腰入れて参りましょう!

 

大丈夫、死ぬ気でやってもあと50日。

その後は二次筆記試験の合格発表まで、いろいろ我慢していた気持ちを解放するボーナスタイムが始まります!!

(よく言われることですが、筆記試験の勉強をしっかりしていれば、口述対策は筆記試験の合格発表後に始めても間に合います。昨年の二次筆記試験後の道場の懇親会・いわゆる事例Ⅴでも先代がそう言っていましたし、事実私もそれで間に合いました。)

筆記試験後は世界を救う旅に出た、という話も複数名から聞きました。

 

いいですか? 筆記試験後の解放感は、勉強を頑張れば頑張るほど味わえるものです。

全力で味わいにいきましょう! そのために今は勉強だ!

 

 

 

さてさて、皆様二次試験の過去問を解いていらっしゃる頃だと思います。

今回は私が過去問演習→答え合わせの後にやっていた、「ストックフレーズの収集」についてご紹介したいと思います。

 

 

【はじめに】ストックフレーズとは

 

私は二次試験の勉強中、ふぞろいやネットの記事で見かけた単語や言い回しで「これ、使えそうだな」というものをノートに書き留めてストックしていました。

これを便宜上、ストックフレーズと呼ぶことにします。

 

内容は二字熟語程度の短いものから、長めの文節まで様々です。

ポイントは、本番の試験でも使えそうな汎用性のあるフレーズを探すこと。

解答に使う時は多少語尾などアレンジしても良いので、とりあえず「使えるかも」と思ったら、どんどん過去問演習用ノートにメモしていきます。

そして、通勤時間にパラパラめくって眺めたり、過去問演習の前に目を通したりして、自分の語彙として定着させるよう意識していました。

あくまで単語や言い回しなので、丸暗記するというよりは、「こんな表現もあったな」となんとなく覚えておく程度でOKです。

道場のサイト内検索で「ストック フレーズ」で検索すると数件ヒットしましたので、先達の方々も実践していた方法のようです。

 

 

ストックフレーズをおすすめする理由

①解答の要旨を明確にできるから

②字数制限に対応しやすくなるから

 

実例を挙げた方が分かりやすいと思いますので、以下例題をご覧ください。

 

まずは①解答の要旨を明確にできる からいってみましょう。

例題は、平成30年 事例Ⅰ 第2問(設問2)。

※研究開発中心のA社の話です。

「A社長は経営危機に直面した時に、それまでとは異なる考え方に立って、複写機関連製品事業に着手した。それ以前に同社が開発してきた製品の事業特性と、複写機関連製品の事業特性には、どのような違いがあるか、100字以内で答えよ。」

 

まず、私が過去問を解いて書いた解答がこちらです。

以前の製品は、製品を販売した時点で取引が完了する売り切り型の事業であり、安定性の面で限界があったが、複写機関連製品は複写機本体を売った後も複写機の再生品や関連部品、トナーなどの消耗品が売れる。(96字)

 

 

いかがでしょうか?

大きく間違ってはいないけど、イマイチですね。

基礎力不足から具体に逃げていますが、「一言でいうと何なの?」と詰め寄られた時に返事に窮するパターンです。実生活と大して変わらんなぁ。

 

例によって「ふぞろい」で採点し、より多くの再現答案に触れるため道場記事を検索しました。

すると、合格者の答案は、文中の言葉を使って「安定的な事業の柱となる」「継続的な収益を確保できる」などと結論付けた解答が多いことがわかりました。

そう、一言でいうと、「継続的な収益源になるか否か」なんですよね。

言われてみればその通りなんですが、正直、自分ではそこまでまとめて書くことができませんでした。

でもこの言い回しを知っていれば、「安定性の面で限界があった」より、ずっと明確で芯を食った解答になると思います。

このフレーズは、わりと普遍的なので他の年度でも(そして本番の試験でも)使えそうだと思い、ストックフレーズにいたしました。

 

ちなみに、この時参考にした道場記事はこちら。

10代目高得点解答にみる2次試験合格のポイント!平成30年度事例Ⅰ  by10代目なおさん

 

 

次に、②字数制限に対応しやすくなる についてです。

 

例題は、平成29年 事例Ⅱ 第1問。

※家族経営のふとん店の話です。

「B社について、(a)自社の強みと(b)競合の状況をそれぞれ60字以内で説明せよ。」

 

(a)自社の強みについて、私が書いた解答がこちらです。

①睡眠状況を聞きながら商品を薦めるこだわりの接客②ノベルティ目当てに来店する顧客の存在③井戸端会議で人と情報が集まる。(59字)

 

60字だから要素は3つかな、と思いつつ、字数が足りない……うまく書けない……となかなか苦しかった問題でした。

本当は他にも強みあるけど(日用品販売で顧客との継続的な接点のくだり等)、とも思いましたが、そこまで余裕が無かったのでこれで切り上げています。

 

その後、「全ノウハウ」で答え合わせをして、もう少し違う視点も取り入れるためネット検索です。

(余談ですが、ふぞろい11が手に入らなかったため、H29年度のみ「全ノウハウ」で答え合わせをしていました。

今はふぞろい11と12を合わせた総集編が出ていますので、そちらでキーワード採点ができます。)

 

すると、こちらの道場記事がヒット。

【永久保存版】平成29年度2次試験事例Ⅱ超高得点解答にみる2次試験合格のポイント by9代目だいまつ

 

この中で、9代目きゃっしいの答案が目にとまりました。

「強みは①睡眠状況を聞きながら商品を薦める接客力と信頼②ノベリティの誘客力③休憩コーナーや日用品販売による継続的な接点。」

 

特になるほど、と思ったのが②の「誘客力」です。そんな言葉があったのね。

これは事例Ⅱで使えそうだし、何より少ない字数で事例Ⅱの重要項目である「来店客数の増加」を表現できます。

こんな風に字数が少なくて便利な単語を知っていれば、「本当はもう一要素入れたいが字数が足りない」という時に対応しやすくなると思い、ストックフレーズ入りさせました。

ちなみに、個人的に「誘客力」は普段あまり使わない言葉だったので、「誘客力・集客力」とメモして使いやすい方を使うことにしました。

 

 

またまた余談ですが、私は過去問を解いた後、「マイベスト答案」は作らない派でした。

理由は、一度マイベスト答案を作りこんでしまうと、2回目に同じ過去問を解く際に実力なのか答えを覚えているだけなのか、分からなくなると思ったからです。

でも、吸収できること、覚えた方がいいことは記録したい。

そう考えた結果、ストックフレーズを抜き出してメモしておき、どの年度から拾ったフレーズが分からない形で見返すことで、解答おぼえちゃう問題を回避していました。

 

 

 

ストックフレーズを使う際の注意点

・与件文に沿っているか、確認する

 

これはストックフレーズに限りませんが、二次試験では、与件文と設問文に沿った解答になっているか? が最重要チェックポイントです。

そのため、与件文にある単語を不必要に言い換えたり(例:「マニュアルを使って教育する」→「技能伝承」など)しないよう、その点はくれぐれも注意してお使い下さい。

意味がズレてしまいますし、何より「与件文をきちんと読んでいない」という印象を採点者に与えかねません。

要は、「このフレーズを使う時が来たぜっ!」とか、ストックフレーズありきではしゃいでると失敗する、ということです。

基本的には与件文の言葉を使い、足りないところをストックフレーズで補い、整えて解答を書くイメージで参りましょう。

 

 

 

このように注意点はありますが、フレーズは知っておけばおくほど、本番で気持ちの余裕ができます。

緊張しやすい人にこそおすすめしたいストックフレーズ、よろしければ取り入れてみてください。

 

 

それでは最後に、私が勉強しながらストックしたフレーズをご紹介します。

備えあれば憂いなし。

「使えそう」と思うものがあれば、ぜひパクってカスタマイズ♪してくださいね。

 

 

【事例Ⅰ】

 

・継続的な収益の確保

・安定的な事業の柱

・経営資源を集中させる

・経営リスクの分散

・環境変化への対応力

・正社員はコア業務に集中

・非正規社員の戦力化

・人材確保

・(人材の)流出防止

・(従業員の)定着率を高める

・(女性、中途社員など)の活躍を促す研修を実施する

・~に関する裁量を与える

・長期的な視点で評価する

・セクショナリズムの抑制

 

 

【事例Ⅱ】

 

・~の集客力/誘客力

・訴求(~を訴求する)

・リピート率を高める

・客単価向上

・認知度、知名度の向上

・固定客化

・需要予測精度の向上

・機械損失防止

・定期的に~する(メルマガ配信、DM等)

・セット販売

・関連購買を促す

・オーダーメイド対応

・オプションメニュー(を設定する、勧める等)

・高級志向の(顧客層)

 

 

【事例Ⅲ】

 

・属人化を排除する

・動線確保

・ロットサイズを適正化する

・ラインバランシングによる生産効率向上

・生産計画をこまめに見直し、精度向上

・在庫コストの削減

・~化と~化で●●に対応する(例:多能工化と多工程持ち化で短納期に対応する)

・販路開拓

・~の一元化

・管理項目を見直す

・工程間の相互支援

・作業の同期化

・全社的な生産計画

・外注管理の徹底

・調達機能の早期立ち上げ

・~の明確化(例:材料発注基準の明確化)

・~に合わせた生産計画

 

 

【事例Ⅳ】

・業績不振、業績低下

・依存度が高い

・委託先の管理

 

 

 

本日は以上です!

ではでは、引き続き一緒に勉強がんばりましょう~^^

 

 

 

 

【特集】
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合格に十分な実力発揮の準備!

✅ 2次試験の事例研究は進んでいますか?
対策を手順化して身に着けたら当日実行するのみ!

おはようございます。べりーです(過去投稿記事はこちら)。
今日も一発合格道場をご覧いただきありがとうございます。

さあ9月に入りました。
皆様、勉強の進捗具合はいかがでしょうか?

去る8月29日(土)の23時から25時まで、新・道場企画「土曜だから夜ふかし」を開催しました。
これまでの大規模イベントでは難しかった深い話もあり、結果的に25時では終わらず、27時までオンラインかつノンアルコールでひたすら相談会を行うストイックな会となりました。
試験勉強後にお疲れの中ご参加下さった皆様、誠に有難うございました。

この中でやはり痛感したのは「この時期、多くの方がご自身の成長の手ごたえが感じられず、とても悩んでいらっしゃること」です。

独学の方、2次試験初挑戦の方は特にそうだと思いますが、「80分で終わらない」「120分かけて解いて、キーワードはかなり書けたのに全体的に題意を外している気がする」「全く成長している気がせず途方に暮れている」「手ごたえが無さ過ぎてかなり意欲が低下している」、等々の悩みを沢山の方から伺いました。

自分の初年度を振り返ると、1次試験後1カ月半というと9月中旬ですから、本試験まで1カ月しかないという時期でした。
この時期は確か、80分で解くことを自分に課し続けた結果、ようやく5、6回に1回ぐらいの割合で80分間でマス目を埋められるようになってきたばかりの頃。
右も左も分からないまま受けた直前模試の出来の悪さに衝撃を受け、それでも本番まであと1カ月しかないのでとにかく足掻きまくっていました。
もうがむしゃらにやるほかないというか、周りと比較する余裕もありませんでした。

このように、似たような状況の初学者は少なくないはずです。

たとえ今「全く成長が感じられない・・・」と途方に暮れていても、10月に入る頃、もしくは試験の直前1週間になるかも分かりませんが、きっと「恐ろしく成長している自分」に気付くときが来るはずです。

「インプット面」は、そろそろ9月、10月に学習の中心に置く教材を絞り込んで下さい。
「アウトプット面」は、解答時に自分がやらかした事故を「デスノート」に一元化することを始めて下さい。
あわせて、勉強会等に参加して人の意見を取り入れて、これは!と思うことをデスノートに追記して下さい。

今年限りでもう終わらせてNEXTステージへ進みたいじゃありませんか。

今は思う存分に足掻きましょう。

ただし、睡眠時間をなるべく確保してぜひ体調を壊さないようにして下さい。

 

2次試験とは何か

事例Ⅰに入る前に、大きなところから確認です。

2次試験は、問題用紙にズバリと書いてありますが「中小企業の診断及び助言に関する実務の事例問題」を記述式で4科目解答する試験です。

 

「診断及び助言に関する実務の事例問題」の事例企業は、中小企業庁に集約された過去実績データの中から選ばれた企業がモデルとなっているケースもあるようです。

また、診断と助言の内容は何でも良いわけではなく、「作法」と呼ばれる解答の方向性や決まり事のようなものがあります。

「作法」はぜひ下記をご覧下さい。

11代目Tomatsuによる3部作、学びが多いです。

【2次対策】事例毎の特徴・お作法を知る~事例①編~
【2次対策】事例毎の特徴・お作法を知る~事例②編~
【2次対策】事例毎の特徴・お作法を知る~事例③編~

 

各事例横断で重要なノウハウがこちら。
どちらも知っておくべき重要テクニックです。

解答枠の作り方【中小企業診断士2次試験】 by 岩塩
因果関係はこれでばっちり!「何を書くか?」より「どう書くか?」 by おべんと君

ぜひまだご覧になっていない方はまとめて目を通して下さい。
その結果、これからの2次試験対策の学習において得点が安定することが期待できる筈です。

 

2次試験の作法とテクニック

さて、ここで今一度振り返りたいのは、「作法」や「解答枠や因果関係といった重要なテクニック」がなぜ必要かということ。

なぜか。それは、そこを知っていると「診断及び助言に関する実務の事例問題」へより上手く対応でき、得点の安定化が見込まれるからです。

では「作法」や「重要なテクニック」はあくまで筆記試験対策であり実用的でないのか?

答えは「否」です。

2次試験は「論述試験」と「口述試験」で構成されますが、論述試験だけでなく「口述試験」においても「この切り口にはこの1次知識を答える」といった「作法や重要なテクニックに知見があるか、実践できるか?」が試されていると、ひしひしと感じます。
やはりそこがコンサルとしての素養ということだと思いました。

また、合格後に「実務補習」として班分けして実在する企業を訪問し「診断及び助言の実務」を行いますが、その時も2次試験で学習した「作法」や「重要なテクニック」をベースに思考すると、チーム内のコミュニケーションや合意形成も円滑に進みますし、何より診断先企業の社長にも受け入れていただき易くなります。

試験に受かるために学んでいるのではなく、中小企業診断士になり、どこかに実在するA社長、B社長、C社長、D社長の思いを受け取り、社長がありたい姿を目指す上で力になるために「提案すべきことを提案できる人材」になる。

そのために、この一見答えのないような試験に向き合っていることを、皆様ぜひ忘れないで下さい。

そして、私はこの「社長の存在、社長の思い」を意識することが、当試験に臨むうえで非常に重要であると考えました。

 

【全事例共通の重要ポイント】

①「社長の思い」が最優先すべき「最大のヒント」
・・・したい、・・・を目指している、
・・・をモットーに、
・・・という夢、
・・・を志向した、ビジョンである・・・、等々


②その設問が「企業戦略・事業戦略(SWOTや競争戦略)」なのか、それともより具体的な「オペレーションレベル」なのかを正確に把握する

③聞かれたことに素直に答えるために「解答の型」と「因果を押さえる」ことが重要

 

②はTomatsuの記事にあった「(2)人事・組織に絡めた解答を意識」および「(3)レベル感(レイヤー)を意識」で説明されている通りです。

③は上記の岩塩とおべんと君の記事に書かれている通りです。

そして今回付け足したのが①です。
「事例問題全体の題意」を把むために非常に重要であると考えておりました。

※題意・・・問題の意味

 

社長の思い

前回の記事にも書きましたが、「与件文(=問題用紙の冒頭にある事例企業の沿革や状態を”与件”として書かれた文章」は診断先社長からの「説明内容」であり、「設問文(=問題1、問題2等の問題文)」は診断先社長からの「相談内容」と考えて下さい。

 

例えば、あなたが中小企業診断士として診断先企業の社長室で社長から沿革と状況説明を聞き、さらに具体的に「新規事業の拡大と、旧態依然の経営体質の改革を実現したいんだ」という思いを説明されたとします。

その上であなたが「それで社長、この度はどのようなご用向きでしょうか」と話の続きを促すと、社長から「当社にとって今後の事業展開に最適な組織構造はどのようなものだろうか?」と質問されたとします。

これに対して、「技術伝承のためにベテラン社員による計画的なOJTを実施しましょう」とか「全社横断PJを設置して現在の主力事業へ製造・開発・販売のリソースを集約し、更なるシェアップを目指しましょう」と答える人はいないと思います。

言われた通り”素直”に、社長の思いとして伺った「新規事業の拡大」と「経営体質の改革」を軸として「社長が気づいていない施策」のうち、他の受験生も書くであろう当たり前の提案を当たり前に書く。
私は、これが何よりも重要であると考えるようにしていました。

もし今回の相談内容(設問文)だけ告げられて提案内容を考えなければならなかったとすると、題意を踏み外す可能性は99.999・・・%です。
当たり前ですよね。そうならないために社長は事前に「事例企業の沿革や現在の状況」(与件文)を説明してくれたのですから、その内容を真っ先に踏まえる必要があります。

その中でも最重要な情報「与件文中に散りばめられた社長の思い」です。

これを拾えるかどうか。
特に事例Ⅰではここが勝負の分かれ目になると考えていました。

では実際にどのように散りばめられているのか?を事例Ⅰを題材に見てみたいと思います。

 

事例Ⅰの解答の糸口(ヒント)

事例Ⅰは組織と人事の事例問題です。
事例Ⅰとは何か?については上記のTomatsuの記事に丁寧に書かれていますので、そちらをご参考下さい。

この事例Ⅰ。事例ⅡとⅢに比べて圧倒的にヒントが少ないと言われており、それを理由に苦手とされる方も多くおられます。

具体的には、事例Ⅱはヒントとなる要素が多数登場する中で「SWOT(強み・弱み・機会・脅威)やターゲット等の正しいヒントを抽出し正しく使うこと」が求められるため、「ヒントが少ない」とは真逆です。

事例Ⅲは、問題点がはっきり書かれている中で「生産管理・生産実施・情報管理等のレイヤーを正しく切り分けて、問題点を解決・提案すること」が求められるため、「ヒントが見つからない」ということはあまり起こりません(事例Ⅲは出題傾向が変化している部分もありますが、概ね上記の通りかと思います)。

一方の事例Ⅰは、事例Ⅱのような分かり易いヒントはあまりなく、事例Ⅲのような分かり易い問題点もあまり書かれておりません。

それでもA社社長は「組織構造」と「人的資源管理」についてテコ入れを図りたいと考えているわけで、そこには社長の思いがあるはずであり、実はきちんと与件文に書かれています。

そこ、つまり「与件文中の社長の思い」をガチっとロックオンして各設問すべてに取り込むつもりで臨む。

それを踏まえてポイントをまとめてみました。

 

【事例Ⅰの重要ポイント】

①特に「社長の思い」が大事!最優先すべき「社長の思い」は今後の方向性を指し示す指針

②「組織構造」「人的資源管理」のどちらも社長は思いを持っているから現状を変えたい

③解答の文末に「効果」を入れたいときは「社長の思い」をそっと置くのが吉

④可能な限り「社長の思い」を書きたいが、不自然に感じるなら絶対NG

 

事例Ⅰの「A社長の思い」は重要なヒント

ところで先日、おべんと君が制約条件を守るとは何か?社長の思いに沿っているか?という記事を投稿しました。

この記事は「設問文の制約条件=社長の思い」であり、そこを外すと「話を聞いていない」と判断されて一発退場になりかねないと、制約条件を押さえて解答作成することの重要さを説いています。
私もその通りだと思います。

上にも書いた通り、「設問文」は診断先社長からの「相談内容」ですから、このコミュニケーションでエラーがあっては診断・助言の内容も社長の期待に応えることが難しいでしょう。

上記の例で組織構造を問われているのに「ベテラン社員によるOJT」を提案したのがこの例です。

社長が「人を増やしたくない」といったら採用は提案できないし、「給与やインセンティブ以外で」と言ったらそれら待遇面の提案は絶対に避けるべきなのです。

与件文中の社長の思いが題意から逸れないための重要なヒントであるのと同時に、設問文中の制約条件もまた社長が与えてくれた重要なヒントであるとお考え下さい。

ちなみに上記の例で「既存事業にリソースを集約」と提案したのは「与件文の題意(社長の思い)から逸れた事故」の例です。

 

さて、事例Ⅰの与件文の中には社長が「こうありたい」と考えるビジョンや課題が必ず含まれています。
ここから先では、そこを押さえるということの意味を考えるために、具体的に与件文を見てまいりたいと思います。

 

【注意!】
ここから先は実際に出題された与件文を用いた内容になります。
特に令和元年の過去問学習を超直前期にとっておきたいという方は読み飛ばしていただきたく、うっかりご覧にならないようにご注意下さい。

 

令和元年の事例Ⅰ

下記の画像は左から問題用紙の1ページ目、2ページ目、3ページ目です。

そしてオレンジの枠で囲った部分は私が「社長の思い」だと考えた箇所です。

 

 

1ページ目の「社長の思い」
・(若い経営トップとともに)事業拡大に取り組んでいる

 

2ページ目の「社長の思い」
・長年問題視してきた高コスト体質の見直し
・時代に合わせて再生するため経営改革
・苦渋の決断でコストカットした部分を賞与に回す
・新規事業の拡大

 

3ページ目の「社長の思い」
・再生に向けて経営改革に取り組む
・熟慮して組織再編を見送り

 

これらを踏まえ、社長の思い・ありたい姿を要約するとこうなります。
要約すると「2つ」に集約される年が多いのですが令和元年は3つでした。

【社長の思い(要約後)】

時代に合わせて再生するための経営改革

利益体質の改善

新規事業の拡大

 

この社長の思いを要約した文言を設問文の最上部余白に大きく書き入れると、設問解釈時や骨子作成時に道を外れずにすむと考えました。

※私は「設問文下の余白に骨子を書き込む派」だったので特に。

 

 

「解答プロセス」として書くと、私はこのような手順でした。

①与件文の第1段落(企業概要)と最終段落を読む
②設問解釈する
③与件文を読む

までは一緒ですが骨子作成の前に④を行いました。

④社長の思いを設問用紙の上部余白に書く
⑤骨子作成する(ここまでで開始後40分間)
⑥解答用紙に記入

この順番であれば骨子に社長の思いを反映しやすくなるかと思います。

「工程」を増やすことは時間を割く「重要な意思決定」になるので、ご自身に合う合わないはよく吟味して下さい

 

さて、ここで令和元年から直近5年間の与件文を並べてみます。

※「まだ手を付けていない」という方もいらっしゃると思うので、上の令和元年のように具体的に要素を書き出すこともしませんし、画像も拡大しないようにしておきます。

 

直近5年間の与件文を俯瞰する

先ほどと同様に与件文3ページの画像です

上から令和元年→平成30年→平成29年…と並べました。

 

 

■令和元年の長文化

各年度とも1ページの行数が29行である構成は変わらないため、横並びで比較できます。
それを踏まえると、改めて年度ごとに「3ページ目のボリュームの違い」がはっきりと分かります。

特に与件文が長いのが平成28年度と令和元年度。
しかし、平成28年度も長文とはいえ、文字数で比較すると令和元年は直近5年間では別格です。

・平成30年 2,368字
・平成29年 2,221字
・平成28年 2,739字

に対して、

・令和元年 2,958字でした。

確かに長文化したが、はたして今後もこの傾向が続くのでしょうか?

 

■与件文から社長の思いを見出す

令和元年度と同様に各年度の与件文中に書かれたA社長の思いをオレンジ色の枠で囲みました。

与件文はざっくりいうと「現在→過去→未来」という構成で書かれることが多いため、社長の思いが記述される「位置」も何となく規則性が見出せそうな気がしますが、「そこに書かれている筈!」と決めてかかることは非常にリスクが高いのでおススメしません。
あくまで「この辺りにあることが多いんだ」ぐらいに覚えておいて、どうしてもヒントが見つからないときに「手掛かりになれば良いな」程度にしておいて下さい。

ただし、「最終段落に社長の思いが書かれている年度が多い」ということは上記の通り「事実」であり、当てにして良さそうです。

私は、設問解釈を始める前に「第1段落の事業の概要」と「最終段落の社長の思い」を先に読む!と決めていました。

ということで、ここで注目したいのは位置ではなく「オレンジ色の枠の数」です。
社長の思いが「重要なヒント」だとすると、毎年結構な数の「重要なヒント」が与えられていることが分かります。

これを拾うことができれば、「SWOT(強み・弱み・機会・脅威)」や「過去の成功例、失敗例」といった分かり易いヒントがもし見つけづらかったとしても、題意を大きく踏み外すリスクが減ると考えます。

私は社長の思いを見つけたらオレンジ色のマーカーで目立つように線を引きました。

 

【閑話休題】
事例Ⅰでヒントが見つからない時の奥の手

・過去の成功例や失敗例を活かす
・設問文中の文言と同じ文言を与件文から探す
・繰り返し登場する文言に注目する
・設問文中にある「制約」から推測する
・「つまり」など強調する接続詞に続く文章に注目する
・「圧倒的に」「劇的に」等のパワーワードに注目する
,
(順不同)

 

 

■今後は与件文3ページが常態化する?

繰り返しになりますが、令和元年の与件文は長文化しました。

・平成30年 2ページ+9行(2.3ページ)
・平成29年 2ページ+3行(2.1ページ)
・平成28年 2ページ+19行(2.7ページ)

に対して、

・令和元年 2ページ+24行(2.8ページ)でした。

このまま「与件文3ページ時代」に突入するのでしょうか?

上記の与件文を見比べると、令和元年は他の年度よりも「社長の思い」の記述の数(オレンジ色の枠の数)が多いことに気付きます。

もしかしたら・・・ですが、令和元年の事例はそのままだと解きづらい等の理由で「社長の思い」を随所に入れ込んだ結果、与件文が長文化したのかもしれません。

だとすると、「事例Ⅰの与件文はいよいよ3ページ時代に突入した」「与件文は長文化のトレンドだ」と一足飛びに考えるべきではなく、単発的であったかもしれないという想定もしておくべきでは、と。

もちろん、令和2年度も与件文の長文化を想定して備えておくことは必要です。
当日、そんなことでいちいちショックを受けている暇はないからです。
令和2年度も長文化したら「ヒントが多く埋め込まれているかも」と前向きに捉えましょう。

ただ、与件文が長いと疲れます。
本試験ではヒントを探しながら限られた時間で読まなければならないため、単なる文字数以上の負担を感じます。
令和2年度の与件文がまた2.1ページ、2.3ページ程度に戻ることを願って、そのような推測をしてみました。

そして最後にもう一つ。

令和元年の事例Ⅰは「社長の思い」がヒントとして多く与えられたと書きました。
だとすると、もしかしたらこの年に点が伸びなかったとしたら「社長の思いを上手く受け取れなかった」ということはないでしょうか。

ではここから検証を、、、と思ったのですが、既にかなりの長文となってしまったため、今回はここでまとめに入ります。

 

まとめ

組織・人事の事例は社長の思いに従う

 

まとめ①

相対的にヒントが少ない事例Ⅰは「社長の思い」を汲み取りまくる

まとめ②

与件文(事前説明)の中の「社長の思い」は過去/現在を問う設問でも、未来を問う設問でもどちらも重要な解答要素となる

■過去/現在
A社はの強みは何か?成長を遂げた要因は?
=機会+強み+社長の思い

■未来①(組織構造)
A 社の存続にとって懸念すべき組織的課題は?
社長のありたい姿-現状の弱み

■未来②(人的資源管理)
社員のチャレンジ精神や独創性を維持するために必要な施策は?
社長のありたい姿-現状の弱み

まとめ③

「組織構造」と「人的資源管理」の設問(幸の日も毛深い猫)で社長が組織・人事を変革したい理由を「社長の思い」から探してみる

組織(人事を含む)は戦略に従う。戦略は社長のありたい姿を実現するための方策。
→→組織は社長のありたい姿(思い)に従う

まとめ④

外すと怖い「設問文中の制約条件」は実は社長からの大切なヒント

解答のブレ幅が広すぎる際にその幅を絞り込むための重要なナビゲーション
→→絞り込まれたブレ幅に収まり切らないと振り落とされかねない

 

皆さま、最後までお読みいただき心より感謝申し上げます。
いつもありがとうございます。

 

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今回はピンクの枠に挟まれて肩身が狭い、です。

べりーでした。

 

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こんにちは。CKです。

前回の記事で試行錯誤しながらカスタマイズしていった80分の解答プロセスについてご紹介させていだきました。今回は9代目きゃっしぃ10代目なおさんから続く「実況」シリーズとして、当日の80分の中でどのように解いていったかを書かせていただきます。

大外ししにくい答案を作るために、解答プロセスを固めておくことは大事だと思いますが、
当日で完璧にそのプロセス通りにしっかり解けたのかというと本番では色々とミスしてます。現場対応も出てきます。

令和元年度の事例Ⅲを題材にして本試験80分間の中で、どのように考え、どのように対応していったか、をリアルに実況してみたいと思います。

決してお手本になるようなモノではありません。

しかし、解答プロセスがなかなか固まらない方、模試など初見問題でプロセス通りに解くことができない方に向けて、完璧にプロセス通りできなくても、ミスをしても、ある程度解き方が固まっていたら何とかなりそうだ、という温度感をお伝えできれば幸いです。

※令和元年の事例Ⅲをまだ解いていない方は、ネタバレになりますので必ず解いた上でお読みください。

※本番の流れに沿って、考えたことを出来る限り再現しながら書いていますので、かなりの長文になっています。お時間がある時にお読みください。

尚、以下文中では
頭の中で考えたこと、感じたことは青色
ミスした箇所や振り返ってみての反省点箇所は赤色で表記しています。

まず、私のプロセスは前回ご紹介した下記の流れです。

Step1.最初のルーチン
Step2.与件文の最初と最後の段落を読み企業概要だけ確認
Step3.設問文の確認
Step4.与件読み込み
Step5.与件色分けマーキング
Step6.解答骨子作成
(※ここまでで40分。時間が来たら骨子作成途中でも答案作成スタート。)
Step7.答案作成

基本的にこのプロセスに沿って対応していきます。

1.開始〜3分

Step1.最初のルーチン
Step2.与件文の最初と最後の段落を読み企業概要だけ確認

まずは最初のルーチンです。試験開始の合図があれば、早く問題を見たい気持ちを抑え、まっ先に解答用紙に受験番号を書きます。それから問題用紙を破いてページをバラバラにして、段落番号を振っていきます。

 

私は段落と設問を紐付けながら解くことはしていないため、番号自体を解答プロセスで使うことはありませんが、①バラバラにするのでページの順番は確認できるように、②段落の変わり目がぱっと見で分かりやすくする様に、③与件文全体の文量をざっと確認するために 行っていました。

次に、与件文の最初の段落を読み、企業概要のみ掴みます。
業種内容の確認と、組織についてサーッ目を通す程度です。

【考えたこと】
金属部品の熱処理と機械加工の会社なんやな。部門には営業部がないな。。

【反省点】
※ここで、与件文の右側に「キノウ別」と書いてしまっていますが、これは機能別組織だと思い、つい書いてしまいました。事例3では「機能別レイアウト」と紛らわしいので、あまり書くべきことではありませんが、まだ事例1の余韻が抜けてないようです。ちょっと危なっかしいです。

 

2.開始後3分〜10分

Step3.設問文の確認

まず設問文を一読します。この時点ではまだ開始早々でフワフワしていますので、第1問から第5問までさーっと目を通したあと、もう1回与件文を読みます。
思いついた言葉をメモしたり、気になる制約条件に印を付けたりします。

第1問

【考えたこと】
C社の強みか。80字とあるので、2つの論点かな。例えば、生産面と営業面とか。

第2問


生産面の効果とリスクね。生産面が制約条件やな。受託生産を受けたときに、何がおこるかを探さなあかんな。

第3問(設問1)

新規受託生産の実現とあるけど、さっきの受託生産と同じことを指してるんかな?別の話かな?まあ、与件読んだらええわ。

生産性ってことは「産出/投入」で産出を高めるか投入を減らすか、ってことか。

「産出」は歩留まり向上とかかな。「投入」は何やろ。材料。材料と言えば、在庫低減なんかも見とかなあかんな。あとは稼働率とかかな?

※ここで連想ゲームをしているうちに、投入→材料→在庫低減まで来ています。在庫低減は設問で問われている「生産性を高める」からは、少し離れてきています。危険ですね。

第3問(設問2)

外注かんばん、後工程引取方式って、やっぱ自動車部品メーカーやな。トヨタ生産方式ね。あんどんとかのやつね。今までの受注ロット生産体制からの違いか。。

ロットじゃなくなるという点を意識。トヨタなので1個流しとか。あとはやっぱJITだな。

納期へも何か影響あるかな?140字って結構書かなあかんな。。

第4問

戦略か。事例3の最後の問題は確かこんなん多かったな。だいたい強みの技術生かして差別化、とか新しい市場を開拓するとかいうストーリーじゃないかな。あと外部環境の機会も意識せなあかんかも。

 

3.開始後10分〜25分

4.与件読み込み

黄色ペンと赤、青のボールペン、シャーペンを使って読んでいきます。
基本ルールとしては下記の通りです。

・気になる箇所:黄色で線

・強みや経営資源など解答に使えそうなもの:青い印、

・方針や課題など解決しないといけなさそうなもの:赤い印

・読んでいる途中で思い浮かんだワード等のメモ:シャーペン

1段落

最初に確認したとおり、金属熱処理と機械加工の会社やな。熱処理と機械加工はそれぞれ専門部署があるな。営業部はないな。

第2段落

重要な基盤技術なのに設備投資負担が重い装置産業なので、これを持っていることは強みやな。特殊な技術の蓄積、これも強みやな。んで、創業から熱処理専業企業としてやってきた。なるほど。

第3段落

その後、前工程の機械加工も内製化。設計部門も持ってるので、さらに一貫対応できる。これも強みやな。生産形態は対品種少量の受注生産かぁ。いろんな要望に対応できる様になっていった感じか。

第4段落

出た、X社。やはり熱処理を持っているのは強いんやな。自動車なんで量が多そう。

あ、やっぱり増設や。専用の工程の増設ってことは他には使えないから課題になるかも。しかも、X社の売上比率が20%で、依存度も気にせなあかんな。さらに前工程も移管って、これはX社の依存度は課題につながるな。

第5段落

「独立した建屋」って特徴的。これは移動が大変やな。
バッチ処理。。まとめて流すってことね。ということは仕掛品が課題になるかも。
一方、機械加工は多品種少量。汎用機器が色々ならんで、機能別レイアウト。ってことは、モノの流れに気をつけるべきかも。これは特徴的なので印つけとこう。
加工技能が必要って、加工技術は高いものもの持っているのかな。これも強み的要素やな。

第6段落

「微調整」って。これは職人技→高い技術やな。技能士資格があるベテラン作業者で品質確保。これは強みだな。でも一方でベテラン作業者への依存も警戒やな。

機械加工でも「個人技能」って書いてある。これはまさに、個人技能によって品質が保持されている点が課題につながるストーリーかも。

第7段落

生産プロセスは、機械加工を伴う場合は、材料調達が必要になる点が注意やな。
ここで部品在庫とか問題になるんかな。

第8段落

生産計画が「それぞれで立案」って、ここが問題になる可能性もあるな。でも熱処理との工程順などを考慮しての調整や、顧客からの注文に応じて、修正されているし、材料在庫も余計には買っていないみたいだな。。。

明らかな問題が出てくると思ったけど、ようわからんな。

第9段落、第10段落

X社全ての部品の機械加工か、これは依存度高くなるな。。初めての「本格的量産機械加工」で、しかも生産量は今の2倍。この量産への対応が一つのテーマかな。

大きな加工能力ってことは、例えば製品別レイアウトにするとかも、あんのかな。

第11段落

後工程引取方式。出た。トヨタ。内示を入れといて、かんばんで確定して回すのか。納品3日前確定って、これに対応していかなあかん訳やな。。
データ交換なので生産管理のコンピューター化につながるな。設備投資必要かも。

第12段落

システム構築は全面支援ってあるので、金やノウハウの懸念は一旦置いとこう。それより生産計画の見直しやね。

x社以外は従来の生産計画方法で運用するってことは、異なる2つの方法が併存するということ。これは問題になるかも。

第13段落

新工場!出てきました!設問で新工場って言ってたもんな。社長が方針を出しているのでこれに沿って検討されているんやな。

「x社向けの専用ライン化しない」って、社長わかってるやん!そうそう。それ大事。

作業標準化。これも課題だったもんね。

1人あたりの生産性を極限までに高める作業設計。標準時間とか決めてかんばんを回しやすくするか??

あとレイアウトも大事やね。熱処理に運ばなあかんしな。

人はあまり増やさない。たしかに、X社が逃げたら固定費やばいしね。それで1人あたりの生産性を「極限まで」って言っているのか。

第14段落

やっぱこの社長方針がベースなんやな。

 

ここまでで一通り与件文を読みながら、ライン引きや印付けを行いましたが、この1回目を読む時点では、設問の内容はまだあまり頭に入っていません。うっすら残っているという状態でした。

そこで、再度設問文を読みに行き、気にしないと行けない箇所に黄色線を引きます。

4.開始25分〜40分

Step5.与件色分けマーキング
Step6.解答骨子作成

本来ここでは、先に与件文の中から解答要素として使えそうな箇所を選び、設問別に色分けした蛍光ペンで引いて、その後に骨子を組み立てるのですが、解答要素の検討に時間がかかり、全ての設問ごとにマーキング(※)できていません。同時に解答骨子の検討も含めて一緒にやる対応を行いました。
※設問ごとのマーキングの色は、第1問ピンク、第2問オレンジ、第3問(1)緑、第3問(2)水色、第4問紫 です)

第1問

事業変遷を踏まえた強み、これは答えやすそう。

強みは、第2、第3段落あたりで青印を付けたあたりを中心に見ていき、「事業変遷」とあるので、熱処理専業→機械加工も開始の流れを書く形かな。与件文にある表現を中心に書いていこう。(→使えそうな箇所に線を引く。)

 

第2問

生産面での効果とリスクか。とりあえず「効果は、、、」「リスクは、、、」の書き方がいいかな。
「x社からの受託生産に応じる場合」なので、依存度増すあたりあやしいな。
でも「生産面」とあるから、生産のことを探さないと。。。

そうなると「初めての本格的量産機械加工」で「生産量が現在の2倍」になるという点がひとまずテーマやな。あとは後工程引取方式の導入も新たなノウハウの獲得とも言えるな。。

効果としては、量が増すので稼働率が向上し部品の調達コストも下がる。あとはX社の仕事ではかんばん方式も導入するので、自動車業界のノウハウも得れそうだな。

リスクは、、X社の影響が大きくなることで、他の客先への対応が疎かになるとか。

やっぱ依存度的な話になってくる。ひとまず置いとこう。

 

第3問(設問1)

新工場の在り方なので、社長が言ってた方針の箇所やな。生産性を高めるか。方針でもそんなこと言ってたな。
とりあえず、13段落を見てここに書いてある要素をもとに組み立てていけばいいかな。


x社専用のラインにしないこと、これは依存度減らす上で大事。汎用性必要なので機能別レイアウトを維持かな。

人をあまり増やさず生産性を高めるので、マニュアル化などの標準化や多能工化は要りそう。
あとはレイアウト。SLPって書いていいのかな。熱処理は別建屋だからそこまでの運搬が心配やな。
まあこのあたりで書いていくか。。

設問要求にある「生産性を高める」という点を単なる枕詞として扱ってしまっています。そのため、生産性向上と直接関係ない、「X社専用ライン化しない」が解答の軸になってしまっています。このあたりから外れて来ています。


第3問(設問2)


後工程方式が入ることでの心配は、これまでのやり方との混乱やなぁ。

生産管理なので、生産計画→生産統制で書いていく形か。

生産計画は、、(与件を探すと)8段落目で印を付けていた「機械加工部と熱処理部それぞれで立案」とあるので、これが後工程引取とはギャップがあるな。この工程間も後工程引取方式にしたほうがいいな。

生産指示は、かんばんがくるので、これに基づかないといけない。

あとは在庫面。(与件文を探す)

今までの材料調達では受注分のみ手配して1週間前に納品されていたけど、(11段落によると)x社の確定注文は3日前なので、これまでのやり方は通用しない。3日前にいきなり部品注文して入手できるか?じゃあ、3ヶ月前の内示を使って手配しながら在庫量も適正化していく方法かな。

生産統制は、「信玄よ!」で覚えた、「進度、現品、余力の管理」これで行こう。


第4問

ここは戦略面。X社依存がやはり心配やし、社長方針でも「X社専用ライン化しない」としているので、もともとの強みを活かして、新しい客先を開拓していくストーリーで決まりやな。
新工場稼働「後」ってあるのでこの生産能力も活かしていく、という形か。機械加工の工場ができるので、機械加工の商売を取ってこんとあかん。

(第3段落で機械加工の話を発見。)「多品種少量」が機械加工のニーズというか外部環境。
これは設計部門やらJITでいけそう。

あとは、営業部もなかったので作る形にすると、なんとか解答書けそう。

 

結局、第2問が解答の骨格が出来ていないが、ここで40分が来たため、あとは解答用紙に書きながら組みててていくことにしました。


5.開始40分〜試験終了まで

Step7.答案作成

第1問

先程線を引いた箇所を中心に、与件文からの引用中心に解答を構成。

特殊な技術蓄積と設備投資負担が重く各社外注する傾向が強い熱処理加工を自社で持ち、設計や機械加工も内製化することで、前工程含めた要望に対応できる。

ちょっと前半読みにくいけど、国語で悩んだら時間食いそうだし、要素は書けたから一旦これで置いとこう。

 

第2問

効果とリスク。与件文のラインを確認し、「初めての本格的量産」「生産性は2倍」という点からX社向けへの生産量が大きくなることでの効果とリスクを考えていく。


構成が分かりやすいように、「効果は・・・リスクは・・・」で書こう。量が増えることでの生産面の効果。。。うーん、調達コストしか思い浮かばん。逆にリスクは、量が増えると、当然仕掛りが増える可能性がある。特に初めての本格量産ならなおさら。
あとは人やモノの移動も生産量が増えると大変になるな。この辺り、後工程引取方式や新工場で回収できそう。
あと問題は、、やっぱX社依存が怖い。最後の問題でX社依存からの脱却にしたいので、書いとくか。

効果は、機械加工の生産量が約2倍となり売上増加と部品コストの低減で収益向上。リスクは、①生産量増大で仕掛品の増加、②人や物の移動の困難化、③X社依存後が高くなり経営不安定化することである。

ここ、やっちゃってますね。設問に「生産面の」とあるので、生産面に立脚した書き方にすべきでした。骨子検討のプロセスで、設問文の下に「稼働率」「ノウハウ」「X社以外の生産への影響」など生産面に寄せた要素をメモしていたにも関わらず、与件文にマークした「生産量増大」という箇所のみに固執して解答を書いてしまってます。
まさに、”解答を書く時に再度設問も確認する”という事を忘れてしまっています。

 

第3問(設問1)

与件文の13段落あたりを確認しながら、4つ其々で書いていくと与件そのままになりそうなので、絞っていこう。
まずはX社専用のラインにしないこと。
あとは作業面。第6段落でも個人技能に依存した品質保持が問題点として出ていたので、ここは標準化。
さらに人を増やさないで対応する方針なので、多能工化や標準時間作って生産性上げることもいるな。
それから熱処理工程が別の建屋なので、機械加工の最後の工程は熱処理に運びやすい位置にしたほうがいいな。
第2問で生産量が増えることで人や物の移動の困難化を書いたので、これも解決するような書き方にしておこう。

新工場は、①X社向け部品の専用ライン化せず、②作業員個別保有のノウハウをマニュアル化し共有し多能工化し、作業の標準化と標準時間を設け生産性を高めて、③最終工程を熱処理への運搬しやすい位置にする等、物の流れ、人の流れに合わせたレイアウトとする。

骨子検討のプロセスでのミスをひきずって、X社依存からの脱却というテーマへ固執してしまっています。第2問と同様、よほどX社依存脱却が頭にこびり付いていたようです。そのため、設問要求の「生産性を高めるために」が抜け、しっかり分けて書いていくべき後半の要素を無理やりまとめようとしたため、②で汎用性の論点と標準化の論点が混ざり、おかしな書き方になっています。

 

第3問(設問2)



機械と熱処理の統合も必要だけど、他の工程は従来方式のままだから、こことも混乱が発生しそう。ここをどう書くか。いい書き方が思いつかない。最初の一文がイマイチふわっとした感じなので、あとに補足する形で行くしなかいか。最後はおきまりの生産統制で締めよう。

後工程引取方式と従来の生産方法が併存するため、機械加工工程、熱処理工程を統合した組織的な生産管理が必要。具体的には①機械工程・熱処理工程間を後工程引取方式にする、②外注かんばんに合わせた生産指示、③納品内示に基づく発注で在庫の適正化を行い、④進度、余力、現品を統制していく。

最初の一文は、後工程引取方式に対応するために、機械加工工程と熱処理工程を統合した全社的な生産管理にする、といった表現の方が良かったと思います。

 

第4問

この問題は骨子検討の段階で軸が固まっていましたので、与件文も見ながら肉付けして書いていきます。

営業部を作るか?従業員40名なので微妙。人は増やさないしな。営業の担当すら記載がなかったので、営業担当設置にしておこう。
機械加工の顧客ニーズは多品種少量なので、かんばん方式で小ロット対応し、設計部門で多品種対応すれば、従来の強みとX社で得た新たな強みが活かせるな。
戦略を問われているので、最後は戦略っぽく締めよう。

戦略は、熱処理の技術力と、増設した生産能力を活用し、X社自動車部品以外の機械加工顧客を開拓する。その為に①営業担当を設け営業力を強化し、②かんばん方式で小ロット対応し、③設計部門を強化し多品種化に対応して、事業の高付加価値化を図る。

ここで、残り時間1,2分程度。設問1の書き方などが気になったが一旦消して再度書く時間はないと判断し、答案全体の中で汚くて読みにくい字だけピンポイントで書き直しながら、試験終了。

―――――――――――――――――――――――――――

過去問で解いていた問題と違い、明らかに問題点が発生している記載がなかったので、解答の骨子を組み立てる部分が上手く行かず、そのまま答案作成に移り手応えがない状態でした。実際に、途中で設問要求を失念して外れたことを書いたり、まとまりのない表現になったりしています。(結果としては77点で手応えに反し予想以上の点数であったため、恐らく全体的に採点基準が緩和されるか、底上げの採点がされたのかもしれません。)

今回はリアルな当日の対応について書かせていただきました。
最初にも書きましたが、決してお手本になるようなものではありません。

ミスに気をつけるための反省材料として使って頂いたり、逆に、当日難しい問題が出てきた時「少々ミスっても何とかなる」という安心材料にしていただいたり、本番での現場対応の温度感を知る材料としてご活用頂けたら嬉しいです。

本当に長文となりました。最後までお読み頂きありがとうございました。

CK

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おはようございます!おべんと君🍱です。
自己紹介はこちら。前回までの投稿記事はこちら

今日は、2次筆記で重要になる制約条件と事例企業の社長との関係性について投稿したいと思います。

これは私が2回目の2次筆記が不合格だった時に考えていたことです。

<本題>
2次筆記試験はその言葉通り「試験」です。なので基本的には机上での話ですが、問題用紙には「中小企業の診断及び助言に関する実務の事例」と書かれています。言い換えると「机上で経営診断を行うもの」とも言えるのではないでしょうか。

不合格だった場合、診断協会より簡易書留ではがきが届き、その中には各科目の評価がA~Dの4段階で記載されています。

左は最初の2次結果、右は2回目の2次結果です。

ちなみに合格された方にはこのはがきは送られず、得点開示請求を診断協会に申請することで評点が分かります。

中小企業診断協会HP(一番下に得点開示請求の記載あり)

このA~D評価というのは、
A:60%以上
B:50%以上60%未満
C:40%以上50%未満
D:40%未満
と規定されており、”%”は、”点”とほぼ同義語です。

これらは自分の解答に対する得点評価なのですが、2次筆記が「机上で経営診断を行うもの」と考えたときに、このA~D評価が意味するものとは何なのか?を2回目の2次筆記が不合格になった時に、私なりに考えました。

今日はそのことをお伝えしたいと思います。

 

<2次筆記と診断を行う実務補習の関連>
合格後の実務補習を通じて思うのは、実務補習の一連の流れと2次筆記はすごく似ています。

※実務補習とは:
2次試験合格後に協会に申込を行い、試験合格者で1班5~6人構成され、ベテラン診断士の引率の下実際に会社を訪問して診断実務を行う研修です。

設問:社長が知りたいこと、社長が悩んでいること
与件:その会社の歴史、強み弱み問題将来課題などが詰まった情報
解答:社長へお答えする内容

実務補習は、
①社長や従業員の方からお話を伺い、情報をいただき(設問・与件)、
②それをチームで社長へお答えする内容(設問・解答)をまとめる
というものです。順序の違いはあれど2次筆記と実務補習の関連性は強いです。

私はコンサル業ではないので分かりませんが、現実社会では、社長がやろうとしていることが間違ってます!と言わなければいけない場面があるかもしれません。

ですが2次筆記に登場する社長は、ほとんどの確率で間違ったことをしようとしている方は出てきません

令和元年度の事例Ⅰ第5問では、組織変更を考えていたがコンサルタントに止められたという内容になっていますが、結構稀なケースです。

その前提から考えると、社長の思いをとして、いかにそれに応えていくか?が2次筆記で問われています。

 

<4段階評価と制約条件の関連(想像)>
感覚的な話で大変恐縮ですが、制約条件を外す=社長の話を聞いていない=社長のイライラが表出=点数が取れないと思っていました。つまり4段階評価だと、C以下の可能性が高いと勝手に思っていました。

制約条件を外すとは、具体的には「新規顧客獲得のために必要な施策」を問うているのに、「既存顧客に対する施策」を書いてしまう といったことです。

実務補習の場面で、

社長:「新しい顧客を開拓したいんですよ」

面と向かって我々に問うているのに、

我々:「いや社長、既存顧客にこういうことした方がいいですよ」

と答えるのは、どう考えても「いやいや、話聞いてる?」と思われます。

(実際の実務補習では、新規顧客開拓の施策を最初に提案したうえで、既存顧客の施策もお話しするということはあるかもしれませんが・・・)

あくまで試験で「新規顧客獲得のために必要な施策」を問われているのであれば、新規顧客獲得のことだけを書くべきです。

制約条件を外さないことは、社長の話を最低限聞いていることになり、それだけは絶対守ろう と考えていました。

逆に言えば、制約条件を守らないことは、社長の話を聞いていないので、試験上は一発退場、というくらいシビアに考えていました。
(本当のところは分かりません)

ただ思うだけでは本試験で何が起こるか分からないので、私が実際していたことは、
〇設問に制約条件を大きく丸でぐるぐる囲む
〇メモ用紙に「〇〇以外は×」と大きく書く
〇解答用紙にも「〇〇以外は×」と大きく書く
と3段階のことをして、制約条件は守るようにしていました。

 

<まとめ>

<本日のまとめ>
制約条件を守らないことは、社長の話を聞いていないと思うべし

本試験で制約条件を順守できるような手順を作っておくこと

今年2次筆記に専念されてきた方はもちろんのこと、今年から2次筆記の学習を始められた方もこの時期は少しずつ80分の過ごし方が身につき、設問や与件、1次知識が使えるようになってきた頃かと思います。

テクニックもちろん重要です!その一方で、こういった2次筆記そもそもの思考といったことも少し頭の片隅に入れていただけますと、また2次筆記が違った観点で見えるかと思います。

この投稿が皆様のお役に立てば幸いです。
以上、おべんと君でした。

 

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皆さまこんにちは。ぴ。です。過去記事はコチラ。

気付けば、8月もあと数日で終わりますね。連日のようにニュースで災害級の猛暑!と報道されていましたが、これから少しづつ学習のコアタイムである朝と晩は、暑さが和らいでほしいですね。

さて、今日の本題に入る前に、私が学習初年度にやらかしてしまった失敗談を踏まえ、学習計画のお話をしたいと思います。

一昨日の3chの記事にコメントで、「受験人数が多く激戦が予想される中での2次試験への心構え」というご質問を頂いておりました。

他のメンバーも取り上げるとは思いますが、私の経験から思う心構えは、

「苦手科目を早めに補強しよう」です。

苦手科目を早めに補強しよう

2次試験まで2か月を切りましたね。皆さまの学習の進捗度はいかがでしょうか。

私の2次初年度は、どの事例が得意か苦手かも分からないまま、やみくもに学習していました。

一方で、「事例Ⅳは得点源にすべき」とは聞いていたので、相対的に事例Ⅳ対策を多めに学習していました。しかしながら、その他の事例については満遍なく過去問に取り組んでいただけで、進捗度に応じた計画的な学習ができていませんでした。また、1事例当たり2~3時間かけて解くことが多く、80分という時間制限の中で解く練習が少なすぎました。

試験本番が近づいた頃にようやく80分で解く練習を増やしたところ、

「やばい、事例Ⅱがどうも苦手だ。方向性を大外しすることが多い・・・。」

と気づくことになります。慌てて強化をしたものの、時すでに遅し。対策が不十分なまま本番をむかえた結果、事例Ⅱを解き終えたあとに不合格を確信してしまうほどの出来の悪さでした・・。

「ううぅ、もう少し早く事例IIを強化しておけば、、」と嘆いたところで後悔先に立たず。

2次初年度のかたは、今の時点で事例ごとの習熟度を把握することが難しいかもしれません。ですがこれから先、予備校の模試や過去問を解いて復習する中で、「この事例は知識面で強化しておくか」、「今週はこの事例を特に強化しよう」など、学習のメリハリも大事になってくると思います。また、できる限り早い段階で、厳密に80分以内で解く本数を増やしたほうが良いと思います。時間が少ない中で解くことでしか分からない課題が出てくるためです。

私の失敗談にように直前で慌てないために、早めに苦手科目を見つけて補強しておく心構えが大事と思います。

一方で、2次経験者のかたは、昨年の結果から弱点を分析し、徹底的にご自身の弱点を克服していく必要があります。弱点や課題を置き去りにすることなく、一つずつ確実に克服していきましょうね。


では、今日の本題に入ります。

今回は、「過去問の学習が進んでいるかたor経験者向け」の内容となります。

最近、2次の勉強会で受験生の皆さまのお話を聞いていて感じたのは、私と同様に「事例Ⅱが苦手」というかたが結構いらっしゃるんだなということ。

そこで、事例Ⅱの学習で私が合格年度に工夫していたことについてお話したいと思います。

事例Ⅱが苦手な私が書いてもあまり説得力がなくて恐縮ですが、私と同じ悩みを抱えるかたに、学習をする上で少しでも参考にして頂けたら嬉しいなと思いましたのでご紹介させて頂きます。

今回の記事をおススメしたい方

・ 事例Ⅱがどうも苦手だという方

・効果的な過去問の学習を模索している方

それでは、本日も宜しくお願い致します。

解答プロセスを工夫しよう


先ずは、解答プロセス(80分間のタイムマネジメント)についてです。

皆さんも基本的な解答プロセスを準備されていると思います。先日のCKの記事でも解答プロセスが紹介されていましたね。

私も基本的にはほとんど同じで、

設問分析 ⇒ 与件分析 ⇒ 骨子作成 ⇒ 解答記述という流れでした。

この基本的な解答プロセスを元に、苦手な事例Ⅱ用にカスタマイズしました。

具体的には、事例Ⅰと事例Ⅲとの出題形式の違いや自身の読み書きのスキルを踏まえて、事例Ⅱ専用の解答プロセスを作りあげていました。

80分の解答プロセスで試行錯誤されている方は、参考にして頂ければ幸いです。

なお、下図の過去10年間の事例Ⅱの出題形式を参照しながらお読み頂ければと思います。

(※事例Ⅰと事例Ⅲの出題形式はコチラをご参照下さいませ。)

分析① 与件の分析が重要になる

事例Ⅱの直近3年間の出題形式の傾向を見ると、事例Ⅰと事例Ⅲと比較して、与件字数が多い一方で、設問数や設問字数は少ないです。更に、与件文には図表が毎回出ます。そのため、解答プロセス上では与件文の分析に時間がかかるという特徴があります。

対策① 与件の分析にかける時間配分を増やす

対策として、他事例より設問分析の時間を減らし、与件分析にかける時間を増やしていました。具体的には、15分と基本設定していた与件分析を25分に増やしました。特に、経営資源のピックアップから各設問への対応付け、ターゲットとニーズの抽出は丁寧に時間をかけて行うようにしました

分析② 解答の内容がより重要になる

事例Ⅱは設問数や設問字数が少ないです。また、相対的に与件に解答要素が多く記述されています。そのため、解答記述における労力が少なく、80分で解答を埋められないということは少なかったです。

一方で、他の受験生も何かしら解答をきっちりと埋めてくるわけなので、他事例よりも解答の内容や読みやすさなど、解答の質での勝負となると分析しました。

対策② 骨子作成にかける時間配分を増やす

対策として、他事例より解答記述にかける時間を減らし、解答骨子の作成の時間を増やしていました。具体的には、10分と基本設定していた骨子作成を15分に増やしました。事例Ⅰや事例Ⅲは骨子作成には時間をかけず、ざっくりとしたものでしたが、事例Ⅱはなるべく全設問でしっかりと作成するようにしました。

以上によるメリットは、主に2つです。

①私は文章を読むことが遅かったので、あらかじめ与件分析の時間を増やしたことで、気持ちに余裕を持って経営資源の対応付けやターゲットの抽出を行う訓練をすることができました。

なお、以前は文章を早く読むスキルを高めたいと思って、速読法の本を読み漁ってみたり、関連のセミナーに参加してみたりと試行錯誤しましたが、私の場合は残念ながらほとんど効果が得られなかったです。

与件文を早く読もうとするより、時間配分を変えることのほうが、試験対策上は効果的でした。

②また、解答骨子の作成の時間を増やしたことで、「誰に、何を、どのように、効果」など解答のフレームワークに沿った記述をしっかりと行う訓練をすることができました。

そして、①②により、与件の解答要素を各設問で的確に記述することができる効果があったと思います。

以下、参考までに私の基本的な解答プロセスをご紹介します。

(赤文字は事例Ⅱ用にカスタマイズした箇所です。)

(参考)ぴ。の解答プロセス

【設問分析】10(事例Ⅱは5分)

1.設問要求の階層(戦略のレイアー)を書く。

2.制約条件に赤線。題意は赤丸で囲む。目的は緑線。

3.キーワード、切り口を想起して書く。

【与件分析】15分(事例Ⅱは25分)

・事例ⅠとⅢは、与件の段落ごとに、設問と対応付けしながら読む。

・事例Ⅱは、経営資源(強み)を設問と対応付けしながら読む。ターゲット(ニーズ)は特に目立つように色をつける。

【骨子作成】10分(事例Ⅱは15分)

・解答の骨子を作成する。マトリックス図(縦軸に切り口、横軸に与件根拠、キーワード、効果)を書いて埋める。

事例ⅠとⅢはざっくりと、事例Ⅱはしっかり作成する。

【解答記述】35分を経過したら必ず書き始める。(事例Ⅱは45分経過したら)

・解答用紙の左側に時間配分を書く。試験終了5分前に終わる段取りにする。

・与件を因に、キーワードを果として解答する。内容にこだわりすぎず、読みやすさ重視で書く。(事例Ⅱは「効果」から逆算して施策を考えるなど解答内容の説得力を重視する)

効果的な過去問学習をしよう


次に、過去問の学習方法の工夫についてです。

まだ2か月あるとはいえ、取り組める過去問数も限られてきますので、効果的に学習したいですよね。

例えば、「一通り過去問は解いたけど、これからどの年度を復習していけば良いか・・・。」など悩まれているかたは参考にして頂ければ幸いです。

①直近3年分を繰り返し解いて解答プロセスを盤石にする。

今年の本試験も直近3年分と同様の出題形式であることを想定し、ご自身がコレだ!と思う解答プロセスを完成させましょう。

上記の解答プロセスの工夫でお話したようなタイムマネジメントを意識して学習されることをおススメします。

②業種ごとにまとめて解いて出題パターンを想定する。

事例Ⅱでは業種ごとに同様の出題パターンが多いという印象です。

例えば、メーカーが出題された場合、第1問で今までの製品戦略が問われ、その後の問題ではターゲットに応じた新たな製品戦略(ブランド戦略)や販促戦略、企業提携のメリット等が問われるというパターンが多いです。

そのため、業種ごとにまとめて過去問を解き、出題パターンを想定しておくことも効果的な過去問学習に繋がるのではないでしょうか。ぜひ、ご自身で分析してみてください。

(参考)過去10年間の業種と第1問の傾向

上図を見ると、順番的にそろそろメーカーが出題されてもいい頃ですね。

おススメ記事


事例Ⅱが苦手というかたは、断片的なノウハウや知識を参考にするのではなく、事例全体を通じた思考や解答プロセスを参考にされると良いと思います。

例えば、H27の商店街の事例のように、第1問の設問(1)のターゲットを外すと、連鎖的にその後の設問の方向性も誤るという事態になるためです。(冒頭の私の失敗談はこのパターンでした。)

以下、特にオススメの記事をご紹介します。

なおさんの2次試験解答&解説:令和元年度事例Ⅱ

なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅱ

なおさんの解答例を参考にするだけでなく、解答に至った思考やプロセスをぜひ参考にして欲しいと思う素晴らしい記事です。

きゃっしいの解法実況@事例Ⅱ

きゃっしいさんの「事例全般において、得点を多く取るためのゲームをどうやったら攻略できるか」という観点で処理していたという話はとても参考になりました。その観点が具体的に分かる素晴らしい記事です。

まとめ


いかがでしたでしょうか。最後に本日のまとめです。

・解答のプロセスの工夫

ご自身の課題を踏まえ、解答プロセス上の時間配分を見直してみてはいかがでしょうか。

事例Ⅱは、ターゲットを確実に抽出することが最重要ですが、その他、与件に多く記載されている解答要素(主に経営資源)に優先順位をつけ、各設問にパズルのように配分していく必要があります。80分という短い時間の中で、これらの精度をいかに高められるかが合格点獲得のカギになるかと思います。

・効果的な過去問の学習方法

過去問の学習が進んでいるかたは、これから2か月で、過去問の年度をどのくらい深掘していくか?あるいは、直近の年度を繰り返し解くか?という判断に迫られます。

しかし、少し目線を変えて業種ごとに解いてみることで、新たな気づきや課題が得られるかもしれません。その際の復習は、模範解答を参考にするだけではなく、出題パターンの分析に加え、解答に至った思考やプロセスを重点的に学習することで効果が高まると思います。

もしよろしければ参考にして頂ければ幸いです。

本日は以上です。いつもお読み頂きありがとうございます。

ぴ。でした。

本日情報公開!
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受験の女王ティアラ × 一発合格道場コラボ
2次試験直前!
プラス20点を実現する最終チェックリスト


雑誌「企業診断 10月号(9月28日発売)」に受験の女王ティアラことTACの津田まどか講師と当サイト「一発合格道場 11代目(2020年度のいつものメンバー)」によるコラボ記事が掲載されることになりました。
4科目それぞれでプラス5点=計プラス20点を実現するための事例Ⅰ~Ⅳの最終チェックリストと銘打って、発売時期にピッタリな実用的コンテンツを雑誌記事にて公開します。
本試験1カ月前という超直前期の入り口に立った時、「来た道の点検」と「進む道の確認」に、よろしければ活用し倒して下さい!


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おはようございます。さとまるです。

1次試験の結果が発表されましたね!令和2年度第1次試験の試験合格率は42.5%。科目合格などの話を別にして単純に読めば、

今年は合格者数5,005/受験者数11,785=42.5%
去年は合格者数4,444/受験者数14,691=30.2%

で、今年は受験者数が減った中で、合格者数が増えたということ。問題が昨年よりも極端に易化したという話はあまり聞かなかったので、恐らく受験者のレベルが高かったのだと思います。

受験された皆様、本当にお疲れ様でした!合格された方は、ここからが本番。ギアをトップに入れて進んでいきましょう。そして、残念な結果だった方。来年の試験は意外とすぐにやってきます。でも、今は勉強する気にならないというのなら、やっぱりこの資格が必要だ!と思うまで、ちょっと時間をおいてみることをオススメします。

さて今回は、昨日の3chの記事に引き続き、解いた過去問の事例数についてのお話です。昨日の記事にある通り、私は11代目で一番過去問を解いた事例数が多かったのですが、それが2次試験の余裕のある得点につながったかというと、残念ながら、そういうわけではなく。また、今ではそこまで過去問を解く必要はなかったのではという思いもありまして、今日の記事を書いてみたいと思います。

■10年間分解いてみた理由

最初に、過去10年間分の過去問を解こうと考えた理由は、

・予備校には通わず、独学なので、解く問題が過去問しかなかったから
・ある程度の事例数をこなせば、問題に慣れて解答できるようになるではないかと思ったから
・合格者が解いた過去問の平均が90問くらいだったから(去年の2次試験対策のセミナーに参加した際、同一事例の場合も解いた回数でカウントして、大体90問くらいは解いているという情報を得ました)

でした。特に2番目の「慣れ」への期待と、3番目の平均事例数から、本番の試験を体感して学ぼう!という思いがありました。

■10年間分解いてみてどうだったか

まずは解いてみてよかった点からです。

試験の傾向の変化を実感できた

毎年「傾向が変わった!!」と言われる2次試験ですが、10年通して解いてみると、毎年というより少し大きな単位で、傾向が変わっていることに気づきました。例えば、

・世相に合わせて、事例に取り上げられる企業が直面する課題が変化していること(海外進出から国内回帰(ex.インバウンドの活用)へ)。この辺りはさいちゃんの記事が参考になりそうです。
・設問の内容の変化(特に事例Ⅰでは、組織・人事よりも経営戦略を問う設問が多くなっていること。現場レベルよりも経営層レベルの視点が必要な設問が増える傾向にあること)
・与件文・解答欄の文字数の変化(より多い文字数の与件文を読んで、より少ない文字数で解答させる傾向にあること)

以上は、予備校などに通っていれば普通に得られた知識なのかもしれません。やはり中小企業が置かれた状況を踏まえつつ問題が作られているんだな、傾向も変わっているし、これは直近5年間に比重をおいた方が良さそうだと実感したのは収穫でしたが、限られた時間で合格を目指す身としては、少し時間がもったいなかった気がしています。

次に、よくなかった点を。

めちゃくちゃ時間がかかった

わかっていたことではありますが、1事例につき、約3時間(解くのに80分+見直しに90分)かかります。2回、3回と回数を重ねるにつれ、かかる時間は減るものの、次第に解けた事例の数=2次試験の勉強の進捗のように感じられ、解けた事例の数ばかり気にしてしまい、復習が疎かになっていった記憶があります。

問題への慣れは生じたが、本来の実力アップにはつながらなかった

よく言われることですが、何度も事例を解いたので、事例のポイントや解答を覚えてしまうという悪い意味での「慣れ」が生じ、それで解けた気になってしまっていました。また、よく使われるキーワードやフレーズを覚え、それを当てはめるだけで「それっぽい」解答ができてしまうため、それでまた解けた気になってしまい、与件文の企業に向き合うことができていなかったと思います。

また、事例をどんどん解くと、事例ごとの会社像や設問のパターン、回答でよく使うキーワード、フレーズが自分の中に蓄積されていき、事例を一般化、抽象化して捉えるようになっていきます。例えば、事例Ⅲは生産管理がダメダメな会社で、できていないことを裏返すと良いとか。

ここで注意したいのは、本番は80分しかなく、まっさらな頭で一から解答する時間はないので、事例の一般化、抽象化をして準備をしておく必要はもちろんあるということです。でも、事例の一般化、抽象化に頼りすぎ、解答も一般的、抽象的なことしか書けないと、カワサン記事でいうどこの企業でも言える解答になってしまう。そうすると、結果的に与件文に寄り添わない解答になってしまい、点数が入らないのではないかと思います。

要は、事例の一般化、抽象化も大事だが、事例の企業の事情を斟酌した上で使うこと、与件文の解答への落とし込みを忘れてはいけないということです。なかなかちょうど良い塩梅を見つけるのは難しいですが。。

よく、2次試験で事例の解きすぎは禁物だとか、一度はスランプがくるもの、という話を聞きます。去年はなぜそうなるのかわからないまま、私の場合は9月末にやはりスランプが来ました。今考えると、スランプの原因は上のような部分にあったのではないかと思っています。

■では、どうすればよかったか。

特に(私もそうでしたし)初学者、独学で2次試験を受験する場合は尚更、目に見えやすい指標として事例数を設定し、事例を「こなす」ことに注意が向きがちです。しかし、時間帯効果を考えれば、必ずしも時間のない中で過去10年間分を解く必要はなく、直近5年間分をじっくり深掘りすれば十分で、そのエネルギーを別に使った方がよかったかもしれないと思っています。

例えば、本番のようにマス目を埋めて解答する段階までしっかり取り組むべき事例は過去5年間に絞り込み、それ以外の事例は設問の分析や骨子作成段階で止めておく、など。

また、2次試験の勉強法としては、過去問を解くことと合わせて、

・1次知識の再整理(2次試験で出される1次知識を再整理して、自分の言葉で書いて説明できるようにすることです。きゃっしいかわとも記事参照)
・ファイナルペーパーの活用(ハカセbutao、ぐっち記事(事例Ⅰ、ⅡⅢ、Ⅳ)参照)

と言った方法もあるかと思います。

ファイナルペーパーの活用は、ここでは自分で作るというよりも、合格者が作成したファイナルペーパーを見ながら、1次知識がどのようにまとめられているかを確認し、2次試験に合わせて1次知識を体系化していくイメージです。

去年、過去問相手に悪戦苦闘している中で、10代目ぐっちのファイナルペーパーを読んだ時、視界がスッキリ晴れたことを覚えています。過去問を解いたときには点で得られていた理解が、ファイナルペーパーを読むことで線で繋がり、事例ごとの全体像が見えてくる感覚が得られると思いますよ。

なお、ここで大事なのが、ファイナルペーパーに書いてあること(一般的、抽象的なこと)を解答欄に書き出すというよりも、与件文を使って具体化する意識で事例を解いてみること。

ファイナルペーパーは試験前に読むもの、というイメージが強いですが、過去問の理解の一助としても利用できますので、ぜひ今のうちから読んでみることをオススメします。

そして、1ヶ月遅れでやってきた、

私は去年、

ふぞろいな合格答案 10年データブック
・直近2年間のふぞろいな合格答案(ふぞろい11ふぞろい12

を購入して勉強していました。10年データブックは、『ふぞろいな合格答案』の2008年~2017年版の答案分析データと模範解答(ベスト答案)や、どんな設問が出たか、よく使われるキーワードのまとめも載っているので、ざっくり傾向を振り返りたい方にオススメです。

また、「ふぞろい」は答案分析データ(キーワードと得点)もさることながら、答案分析データの後についている解答のポイント(先生と生徒の会話部分)が非常に有用だと思っています。それは、ベストな解き方だけでなく、受験生が陥りがちな失敗や、その失敗を回避する方法、判断に迷う点などが細かく書かれており、受験生の思考プロセスを辿ることができるからです。

なお、この解答のポイント(先生と生徒の会話部分)は10年データブックには掲載されておらず、ふぞろい11、12の方に載っていますので、ご注意くださいね。

今日の記事を書きながら、「◯の屍を越えてゆけ」というゲームの名前を思い出しました。どうか二の轍を踏まないように、先達の失敗はひょいっと飛び越えていきましょう!

以上、さとまるでした。


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皆様、こんにちは。3chです。
今日も道場ブログを読んでいただき有難うございます。

2次試験まであと2か月。1次の合格発表ですね。そして、8月も終わりに近づいているのに猛暑が続きます。気が付けば日は少し短くなってきてますが、まだまだ熱中症のリスクは高いですので水分補給をお忘れなく。道場オンライン合宿も本日12時から申し込みを受け付けますので、2次の切符を掴んだ方は、水分補給をしたのち、よろしければ是非お申し込みを。

 

さて、本日は、2次試験初学者向けに「初年度どれだけの事例数を解いたか」について述べたいと思います。

2次試験の勉強については、いろいろな情報を収集されている皆様が良くご存じの通り、単純に事例数を重ねれば合格できるわけではありません。よって単に解いた数がどうこうという議論はあまり意味がありません。数々の道場過去記事を参考頂いてもわかると思いますが、単純な解いた量よりその取り組みの質が重要であります。

とはいえ、「質」を確保する、ある一定の「質」を得るまでには、試行錯誤を含めて一定の「量」をこなす必要があります。その「量」っていったいどれくらいか、特に初学者の方は見当もつかない方もいらっしゃると思います。私もそうでした。

今回は、去年の私のような方に向け、どんな感じかを掴んでもらう参考情報として、11代目が初年度で解いた事例数と、私が去年いつ頃どれくらい解いたのか、あえて「事例数」に着目してお伝えしたいと思います。

 

1.初年度解いた事例数

多年度の場合はどうしても事例数が多くなりますし、重ねてきた経験の分で多い少ないの意味が変わってくるため、単純比較はより意味がないと考えました。よって、今回は2次受験初年度でどれくらいの事例数を解いたかだけに着目しました。

1.1.初年度合格者が解いた事例数

(以下「事例数」は同じ事例を2回解いた場合は2とカウントします。)

まず、2次を1回で合格した道場11代目メンバーについて。

11代目12人中、2次初年度の合格者は8名、

平均は63事例(最大:102事例、最低:40事例 中央値:57事例)

でした。

<解いた事例数>(R1)
102事例(過去問:98、模試など: 4)(さとまる)
86事例(過去問:62、模試など:24)(3ch)
80事例(過去問:80、模試など: 0)(岩塩)
59事例(過去問:35、模試など:24)(CK)
54事例(過去問:30、模試など:24)(Tomatsu)
43事例(過去問:16、模試など:27)(さいちゃん )
40事例(過去問:40、模試など: 0)(かーな )
40事例(過去問:40、模試など: 0)(カワサン)

<道場11代目2次初年度合格者の事例数詳細>(画像クリックで拡大)

40事例から102事例までと意外にも倍以上の差がありばらついてます。
また、事例Ⅳは過去問に加えて「中小企業診断士2次試験事例Ⅳの全知識&全ノウハウ」で過去問の計算問題にカテゴリ別に触れていた、という方が多かったです。

※記事訂正(8/25):さとまるの数値を訂正しました。98事例→102事例

1.2.初年度不合格者が解いた事例数

では一方で2次を2回以上受験経験のある道場11代目メンバーについて。

計4名ですが、不合格であった初年度でどれくらいかというと、

平均で約47事例(最大:96事例、最低:23事例 中央値:35事例)

でした。

<解いた事例数>(2次初回年次)
96事例(過去問:80、模試など:16)(べりー H29)
46事例(過去問:26、模試など:20)(ぴ。 H27)
24事例(過去問:20、模試など: 4) (おべんと君 H29)
23事例(過去問:23、模試など: 0) (いけちゃん H30)

<道場11代目2次初年度不合格者の事例数詳細>(画像クリックで拡大)

初年度失敗した道場メンバーのコメントは「事例一つ一つに時間をかけた割に全く深堀りも出来てなかった」「80分で取り組んだ事例本数が不足してた」「事例数少なすぎて話にならなかった・・・」など、事例数が足りなかったという意見が3名から。

一方ベリーは96事例と多いですが、本人に直接聞いたところ「初年度最大の敗因は圧倒的な振り返り不足。1次合格後の2か月で何となく数をこなして質が伴ってなかった」と。ベリーの失敗談は過去記事に詳しく書かれてて参考になりますのでご参照ください。

個別の事情は異なるものの、事例数をこなしたから必ずしも受かるわけではないが、事例数の絶対的な不足は不合格の原因の一つに十分なりえると考えられます。

1.3.まとめ

数は関係ない、質が重要と言われているものの、初年度合格のためには結果的にある程度の事例数をこなす必要はある。
それは人によって倍以上(40~102事例)異なるため、絶対的な指標はないけれども、

道場11代目のデータからは概ね60事例くらいが一つの目安
(ただしかなり個人差があり、あまり事例数にこだわりすぎるのは得策ではない)

ということになります。ちなみに、

なお、道場10代目(H30年度合格)の初年度組の平均は53事例

でありました。なので見当つかない方は大体初年度50~60事例が一つの目安にはなるということです。

それから、過去問の対象年次については大体過去5年分を解いている方が大半。

また、模試等で過去問以外の事例については意外にも両極端な結果となりました。模試や演習などを経験した方が半数いて24事例ほどこなしているが、0(過去問のみ)で合格している方も半数近くいます。ここから、過去問に重点を置いた学習は必須であることは言うまでもないですね。

今年度は1次と2次の期間が長いため、さらに量をこなしている受験生が増えると想定され、単純な数は増えると想定されます。特に初年度の方でどれくらいやればいいのかさっぱりわからん方にとって、こうした数値が少しでも参考になればと思います。

 

2.事例を解いた時期(私の場合)

2.1.2次試験勉強の概要

私の昨年度の2次試験全体の勉強概要(1次終了後~)については以下の図の通りです。

<2次スケジュール>(画像クリックで拡大)

<実績時間(スタプラ週次実績グラフ)>(画像クリックで拡大)

上記のスケジュールは今振り返って勉強記録をもとに作成しました。

昨年は正直なところスタプラで記録するだけ(過去記事参照)でこんなスケジュールを策定することもなく、情報収集と試行錯誤をしながらこなしていった感じです。初めての2次試験であり不安でしかありませんでした。

過去問を一定数は解かないといけないとわかっていても、いざ過去問を解いても時間も掛かり非効率と考え、とにかく模試で80分に慣れる、1次知識の再整理(TBC)、2次のメソッド収集(AAS)などをやりつつ過去問を回し始めたのは9月に入ってからでした。

過去問を回すのは後の方にして先行して知識やお作法の習得、といえばそれらしいのですが、実際のところはあまりにも模試もサッパリ、過去問を解いてもサッパリなので仕方なく上記のようなスケジュールを取ったという感じです。

2.2.過去問をいつ頃どれくらい解いたか

私が昨年事例Ⅰについて、何年度をいつ頃を解いたかは以下の通りです。大体事例Ⅱ、Ⅲも時期的にも同じサイクルです。(事例Ⅳは対象年度を深くやったので、もう少し細かく刻んでますが概ね時期は同じです。計算問題等は1次試験期間から薄くやってました。)過去問を回す際には、概ね事例Ⅰ→Ⅱ→Ⅲ→Ⅳのサイクルで年度を深めながら順に解いていました。

<2019年に解いた事例(事例Ⅰ)とその時期>(画像クリックで拡大)

 

スケジュールに表現しているように、本格的に過去問を回し始めた(正確には、何とか”回せる状態になった”)のは10月に突入してからです。直近3年間は3周して解法や回答の型を覚えることに徹しました。ある程度やったことある事例を少し忘れたころにもう一度解いて、前回との比較を行い気づきをノートにメモするということを行ってました。あとは、必ず設問文と模範解答を写経してましたね。

過去記事でも書きましたが、何とか自分の想定した時間配分の通り80分内でそれらしい解答を埋めれるようになってきたのは、試験の数でした。

よって、初年度の方は今の段階でできていなくても全く焦ることはないです。10月に入って急にコツを掴む人も多いと思います。去年の道場夏セミナーでも同じことをアドバイスされました。が、全然つかみどころがない2次試験に時間だけが過ぎていき、過去記事にあるように今頃の自分はとても焦ってました。当時は焦っていることすら客観的に考える余裕もない状態でしたが。

そんな時には今回の事例数を一つの指標に活用して、自分が達成すべき計画に具体性を持たせてみましょう。2次試験から逆算するとどれくらいのペース感で事例を解いていけばよいか、バックキャスティング方式で大体の目安を持っておく。

ちなみに、初年度の方については細かい日単位のスケジュール立案は私はおススメしません。私ができていなかったのでアレコレ言う立場にないですが、2次試験初めての場合は試行錯誤しながら補正することが多く、スケジュールを作ったり都度細かく修正すること自体、結構時間が掛かります。情報収集した内容を整理して、せいぜい上記のような粗いマスタースケジュールを描いておければ十分と考えます。

 

3.最後に

2次試験まであと2か月。CKの記事にもあるように、エンジンを掛け、そしてアクセルを踏み込む時期になってきました。私のようにたとえタイヤが空回りしても。

私は昨年度の9月、10月は上記スタプラの実績の通り、サボりがちな私でもそれなりに勉強時間を投入しました。試験に近づくにつれ1時間当たりの重要度が高まっていきます。ここかからの2か月(特に最後の1カ月)は、どのような状況であれ、言い訳無用で本気を出す時期です。そして、意識してほしいことは、8/25現在、十分合格ラインを超えることができる位置に自分は立っている、と思うことです。到達可能性が高い目標だと思い込むとやる気が出ます。事実、初学者の方でも2カ月で急上昇する人は山ほどいるので。

昨年、この暑い時期、自分を奮い立たせたのは、私が初めて道場セミナーで会話した道場9代目chikaの言葉です。

 

死ぬ気でやれよ、死なないから!!!!

 

以上、3chでした。


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カワサンです。
ヘッダーにシレっと「オンライン合宿」のお知らせを載せておりますが…

少人数 かつ 終日 というスタイルで事例Ⅰ~Ⅳについて徹底討論。
試験本番を疑似体験できます。

朝まで○テレビも顔負けなロングランスタイル。
ということで少人数です。本気な方を、師範?がお待ちしております。

========================================

さて本題。

独学の方向けで3回特集しましたが今回で最後です。

①徹底的に情報収集し、活用する参考書やWebサイト(=先達)を複数選ぶ ←説明済

②複数の模範解答・再現答案と自分の答案を徹底的に比較分析 ←説明済

③日本語の表現や言葉づかいに徹底的にこだわる ←今回説明

 

1.言葉ひとつで意味が変わる

何を書いていいのか分からない、という悩みを持つ方は…

「ちゃんと相手に伝える」

という意識を念頭に置いてほしいです。

たしかに、採点は基準があって(きっと)、そこに引っかかれば点数が加わるのだと思います。

しかしそれは、キーワードでもない。例えば、

問「既存顧客との関係性はどうあるべきか」

答案A「顧客関係性を強める」

答案B「顧客関係性を築く」

これ、似ているようで意味ぜんぜん違います。
そして、Bは得点できません。

なぜか。「既存顧客」とありますが、

答案A:強める=すでにあるものを高めていく(1→2にするイメージ)

答案B:築く=新たに構築する(0→1にするイメージ)

という理解になり、Bは「問いに答えていない」というコトになります。

この「○○を~する」という文体は同じでも、言葉のチョイス一つで大変な「事故」になるかもしれません。

採点基準は良く分かりませんが、言葉ひとつで意味が変わることに気を付けて記述するよう心がけておきたいものです。

 

2.日本語がややこしければ、図化すればいい

これは、設問を見た時に「回答はこんな文章構成でいこう」と、いわゆる「金型」をすぐ思い浮かべる事が大切です。脳内にある金型倉庫から瞬時に「これだな」と引き出せるかどうか。

しかし、問題を解いてみて、どんな文章構成にすべきか考えが至らない方もいらっしゃると思います。
私も最初、解答と問題が結びつかずかなり悩みました。

でも、この原因は割とシンプルで「問題文を理解できていない」ということに尽きるのです。
与件文や問題文が理解できていない、そこなのです。

別に日本語力がダメとか、そういう訳ではありません。
2次筆記試験の与件文と問題文を理解する練習が足りないだけです。

私は設問が理解できず困ったときは、以下のような手順で設問を図化していました。
例えばこれ、読んでいるだけで脳内マグマが活性化してきます。

令和元年度・事例Ⅱ 第2問(配点30点)
 B社社長は初回来店時に、予約受け付けや確認のために、インスタント・メッセンジャー(インターネットによるメッセージ交換サービス)のアカウント(ユーザーID)を顧客に尋ねている。インスタント・メッセンジャーでは個別にメッセージを配信できる。
このアカウントを用いて、デザインを重視する既存顧客の客単価を高めるためには、個別にどのような情報発信を行うべきか。100字以内で助言せよ。

漫才だったら「…なげぇわ!」とツッコミが出てきそうな設問の長さ。184字あります。

何が言いたいのこれ?と思ったときは、日本語を文節単位程度にバラしましょう。
絡み合った糸を解きほぐすようなイメージで、バラします。

 

手順①「何を聞いているのか」を主語と述語で捉える

主語:B社が(※本文明記無し)
→2段落目「(B社が)このアカウントを用いて~」と主語が隠れた文章と理解できます

述語:どのような情報発信を行うべきか。

ですね。ほかはすべて修飾部分です。

といっても要らない飾りじゃないですからね。設問の修飾部分は大事なスパイス
「制約条件」とか言われるヤツです。

ですから「●●●な】情報発信を行う」という文体に答案の大枠がまとまれば良いと考えられます。
※【】に具体的なワードを盛り込む

 

手順②修飾語を拾う

金型が出来たので、事例Ⅱの「DNDK=誰に・何を・どのように・効果」も浮かべて…
設問1でSWOTしていれば強みSを機会Oに投入する王道戦略も…と行きたい所ですが、

まず問題文をしっかり理解してから、教科書知識を刷り込みましょう。
材料の下ごしらえが終っていないのに調味料を混ぜるようなもの。
それでは美味しい料理になりません。

問題文に戻りましょう。次は修飾語を拾います。以下の青い部分です。

「既存顧客の客単価を高めるためには」「個別に」という一言が係っています。

ですから、答案イメージとしては「既存顧客の客単価を高めるために、【個別に●●●な】情報発信を行う」となります。かなりオウム返しな答案スタイルですね。
※「既存顧客の客単価を高める」は効果に繋がる一言なので、答案の一番最後に持ってくるのが王道。ですが、冒頭に効果から説明しても助言としては成り立つので、どちらでもよいと考えられます。

 

手順③修飾語の修飾語(=副詞)を拾う

オレンジ部分です。
ここはまさに「スパイス」要素であり、外すと点数に響きそうな「こだわりポイント」がモリモリです。

「デザイン重視の」既存顧客なので、顧客には「デザイン重視」の情報発信ということになりますし、発信方法も「このアカウントを用いて」とあるので1段落目の情報からインスタント・メッセンジャーを使うのが王道路線と考えられます。

このように、設問を紐解くと回答に盛り込む要素もつながってくるので文節くらいのレベルで整理するのはとても大切です。

 

手順④文節ごとにまとめて図化する

ここまでくると、本文に書き込んでいたらややこしいので、こんなイメージで図にします。

そして、上記イメージ図に基づいて、答案要旨を作成するわけですが、ここまで来れば「どのように」以外は設問からほぼ引用して文章構成出来そうだという考えに至ります。

 

3.知識も大事だが、まず問題にしっかり向き合う

テクニックや知識ばかりに目が行って、本当に大切なことまで至っていない/認識できていない事は、日々の生活でもよくあります。

上司から仕事で指摘されたり、役所の手続きで抜け漏れがあって不備になったり…

私は仕事で採用面接をやることがありますが、志望理由を尋ねると

「それ、どこの企業でも同じこと言えるじゃん」と思ってしまう時があります。

それは、どこでもいえるという意味ではとても素晴らしい
中小企業診断士で言う所の、1次試験の知識みたいなもんで、基本がしっかりできている

しかし、採用する側は「どこかの会社に行きたい人」なんて採りたくないですよね。
どんなに素晴らしいことを言っていても「なぜ弊社が第1希望なのか」という理由が足りていない

2次筆記試験も同じです。「どの事例でもいえるコト」だけでは点数になりません
「どの事例でもいえること」に加えて「この事例企業だから言えるコト」を盛り込む必要があります。

そして「この事例企業だから言えるコト」は与件文と設問のみから導かれます

だからこそ「問題文にしっかり向き合う」ことを大切にしてほしいと思うのです。

 

では、また!

 


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おはようございます!おべんと君です。
自己紹介はこちら。前回までの投稿記事はこちら

今日は、
「本番で途中までしか書けなかった・・・でも諦めるのはまだ早い!」と題して、令和元年度事例Ⅲで私の身に起きたことから推察できる本試験の採点について解析していきたいと思います。

 

<令和元年度事例Ⅲについて>
トヨタ生産方式についてバッチリ問われた
問題点がはっきり書かれていない
・いわく、難化  という事例です。

 

<何が起きたか>
私の再現答案をご覧ください。試験当日の夜に再現したので、95%くらいは再現できていると思います。内容はさておきさらっとお読みください。

第1問
強みは①創業当初から熱処理専業企業として他社の金属部品を受け入れて蓄積した特殊な技術力、②依頼に応じて設立した設計部門と機械加工部門による生産体制で受注を増加させたこと。

第2問
効果は①稼働率向上によるコスト削減、②新しい自動車部品の加工によるノウハウの蓄積。リスクは①社内原価よりも安い価格で加工を要請されるリスク、②10種類の部品在庫管理

第3問
(設問1)
在り方は①技能士資格を持つベテラン作業者等が作業の標準化、マニュアル化を行い、②それに沿ってOJTで作業方法の教育を行い、③作業容易性を高めた設計、④SLPを活用した工程レイアウト設計などを行う、等で生産性を高めること。

(設問2)
構築面では①機械加工部と熱処理部間の連携強化の体制、②その他の部品を区分した進捗管理の体制を構築すること。運用面では①機械加工部と熱処理部を同期化した生産計画を月次、週次で作成し、専任者を設置しそれに沿った進捗管理で統制する。②その他の部品についても進捗管理で統制する。

第4問
戦略は①機械加工・熱処理加工が可能な生産体制を強みとして、②営業体制を強化して、③商談会等で新規顧客開拓を行い、④稼働率の向上と売上増加で新工場の投資回収を行い、他社と差別化すること

内容はさておき、違和感のある解答が1つありませんか?

第2問
効果は①稼働率向上によるコスト削減、②新しい自動車部品の加工によるノウハウの蓄積。リスクは①社内原価よりも安い価格で加工を要請されるリスク、②10種類の部品在庫管理

この解答、途中で解答が終わってしまっています。そうなんです、時間を読み違えて最後まで書けませんでした

ちなみに第2問はこんな内容です。

問われていることは「効果」と「リスク」。制約条件は「生産面」。

「効果」は与件と1次知識で割とスパッとまとまりましたが、「リスク」をまとめるのに手間取り、いったん後回しにしました。

前述しましたが、この年の事例Ⅲはいろんな人に聞いても難しかったと言われており、全ての問題に手間取ってしまい、解答用紙に一通り記入して、再度この問題に戻ってきた時には時間が足らず、

「ただちに筆記用具を置いてください!」

という試験監督の大声が響き、頭が真っ白になりました。

マジか、書き終えてない・・・

でもこのまま書き続けると失格です。シャレになりません。呆然としながら、愛用のDr.Gripを机に置きました。

前年事例Ⅲは69点と少し自信があり、何とかここで稼ぎたい!と思っていましたが、このミスで「今年もダメか・・・」と休憩しようにもできなかったのを覚えています。

 

<得点開示請求>
ところが、実際得点開示請求をすると、事例Ⅲは68点でした。
11代目ではCKが77点ぴ。が72点と70点越えとなっており、68点が高得点とは思いませんが、解答を途中までで終えてしまった私としては御の字、いやできすぎ君です。非常にありがたい!と思ったとともに、第2問の採点はどういう風に行われたのか?と疑問でした。

 

<この事象から言えること>
採点基準、採点者のお考えは私には分かりませんが、状況証拠から推定できるものがあります。

☆一定の底上げ(の可能性)
令和元年度事例Ⅲは、トヨタ生産方式について真正面から問われました。
トヨタ生産方式は1次試験では必ず勉強するものの、過去2次筆記でここまでばっちり問われた年はあまり見受けれず、私の解答をお読みいただいても、トヨタ生産方式に関する記述は一切していません。

厳密には、知識不足で書けませんでした・・・

そのため、試験直後には「あー終わったなー」なんて思っていました。

ところが一定の点数をありがたくいただいたことを鑑みると、基準は分かりませんが一定の底上げがされているものと想定できます。

これについては、「2次筆記は相対評価」という説から考えても合理性があります。

 

☆ちゃんと読んでくださっている
「そりゃそうだろ!」って話なのですが・・・
私の他の設問の解答を読んでも、際立って「すげえ!」と言われる解答は書いていません。そのため、第2問が0点で、それ以外の設問で68点を稼いでるとは思えません。そうすると、途中までを読んでくれて、中までを採点し、加点していただいている可能性が高いと考えられます。

だとすると、本試験で
頭真っ白、何を書いていいか分からなくなってしまった!
もう時間が足りない!

という非常事態になったときは、「設問」「与件」「1次知識」から
想定される要素を使って、採点者に伝えようという思いで頑張って書けば、途中で終わってしまっても、採点者はそれを読んでくれて、採点してくれるのではないか?と思います。

が、あくまで途中で終わってしまうのは非常事態の場合です。きちんと最後まで書き終える練習を、2ヶ月弱の間こなしてください。

そしてただの単語やキーワードの羅列は、読み手としては全く意味不明な文章になるので当たり前ですがダメです。
そのため、私の解答のリスクの「②10種類の部品在庫管理」という言葉は、本当はこの後に文章が続く予定でしたが、採点者から見れば単語の羅列であり、点数は入っていないと思います。

 

<まとめ>

<本日のまとめ>
・難化の年は、一定の底上げの可能性がある
・採点者は、解答が途中で終わっていたとしても、途中までを読み、途中までを採点し、加点していただいている可能性が高い

なので、本試験で非常事態に陥っても、途中で終わっても「採点者に伝えよう」という思いであきらめずに書くこと。

 

閑話休題、、、

<オン夏!のご質問について>
オン夏!へのご参加いただいた方々誠にありがとうございました。
その中で、TBC通信講座に関してのご質問を頂戴しておりましたので、この場を借りてお答えいたします。
TBC通信講座以外の方には、いささか関係のない話になってしまいますが、お許しくださいませ。

★TBC通信講座の復習の仕方
・前提として、TBCの演習は各事例でテーマとなる1次知識を想起させて(具体→抽象)、解答を書かせる(抽象→具体)ことを訓練する作りになっています。

①模範解答の復習
・私が模範解答で行っていた復習で重要視していたのは、
__1.想起した知識が正しかったか?
__2.想起できなかった知識は何だったか?の確認をする

・設問や与件で使われていた文章や、演習で気づいたことを抽象化ブロックシートにメモしていました。

・メモが蓄積された抽象化ブロックシートを毎日通勤時間に読むことで、「設問や与件⇔1次知識」の想起力を強化していました。

 

②優秀答案ともう一息答案の比較
・解答の比較という点では、優秀答案ともう一息答案の比較が重要です。実際に自分と同じ期間に勉強している方々の解答と自分との違いを見て、自分の解答の出来具合が分かります。

・こちらを見て、ご自分の答案の良し悪し、活用したいところは練習で取り入れる、ということを繰り返し行い、解答精度を高めていきました。

・ちなみに、私は事例Ⅰ~Ⅲそれぞれ1回ずつもう一息答案に選ばれ、事例Ⅲのみ1回だけ優秀答案に選んでいただきました。優秀答案に選ばれたことはもちろん嬉しかったですが、もう一息答案に選ばれて、自分の答案を直接指摘してもらえたことはすごく貴重でした。

こんな感じでTBC通信講座を活用していました。

この投稿が皆様のお役に立てば幸いです。
以上、おべんと君でした。


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おはようございます。
いけちゃんです。
(合格体験記はこちら、前回までの記事はこちら

Final Paper」という言葉をお聞きになったことはありますでしょうか。
中小企業診断士試験における造語だそうですが、どんなモノを、どんな風に作ったかは人によって様々。
作成すると得られる効用について、ご紹介したいと思います。

例年、試験当日の一か月くらい前になると「Final Paper」の記事がブログに載り出すのですが、あえてこの時期にお届けする理由は後ほど。

本記事をお届けしたいのは、このような方々です。

『「Final Paper」って何?それ作った方がいいの?』という疑問をお持ちの方

「Final Paper」って何?

「Final」というくらいですから、試験当日の行き返りや休憩の時間で最終確認するポイント集を指します。
9代目きゃずが詳しくまとめていますので、ぜひコチラの記事もご参照ください。
(参照:9代目きゃず「一発合格道場の「ファイナルペーパー」総論」)

試験直前になって参考書を見るよりも、自分が思う要点を集約したペーパーでぎゅぎゅっと確認するという仕立てです。
トイレ休憩時の行列待ち(本年の一次試験での様子を伺う限り、例年ほど時間がかかるものではないかしれませんが)のようなスキマ時間も有効活用できます
当日の「お守り」(精神安定剤)のような効果も期待できますね。

いずれにしても、作成するからには目的を持ち、作成自体が目的にならないようにしましょう。
丁寧に体裁を整えたとしても、それが自分の血肉にならなければ、意味がありません

何を盛り込むのか?

私の場合、事例別の知識やテクニックのうち、試験直前に確認しておきたいモノだけを抜粋し、純度を高めていきました
人によってやり方・まとめ方は様々でしょうが、代表的な内容を分類すると、以下のような形です。
(例:自分のFinal Paperから抜粋したものです)

試験当日の心得をまとめる
例)
「事例Ⅰから電卓を用意」
「受験番号・氏名は絶対に書くこと」
「どうせテンパるが、後には良い思い出になる。楽しむ」
「「選抜試験」であることを意識しつつ、企業診断を楽しむ」
「A~D社に対して、一貫して「親身」になって答える」

事例別の解答方針(タイムマネジメントを含む)・着眼点・関連知識をまとめる
例)事例Ⅰ:人事(さちのひも)・組織(けぶかいねこ)
事例Ⅱ:Target(デモジオサイコ)+4P/4C
事例Ⅲ:QCD・ECRS・4M
事例Ⅳ:対比が時系列なら「低下/上昇」(変化)、競合なら「低い/高い」(状態)

自分のミス・癖に関する反省点と対応策をまとめる
例)事例Ⅳ:
「計算問題は表を作成してモレを防ぐ」
「端数処理や桁数は解答欄に「xx.xxx%」等と先に記入」

事例別の活用キーワード(フレーズ)やフレームをまとめる
例)事例Ⅱ:
★キーワード:ピンとくる効果の〆を選ぶ
①顧客関係性→深化、②顧客認知度/満足度/愛顧→向上、③顧客生涯価値(LTV)→最大化
★フレーム
「(ターゲット層)の(効果)を目的に①②③(プロモーション)で来店を促す」

試験当日の心得」をわざわざ書き出しておく意味は何でしょうか。
試験当日は、どんな不測の事態が起こるかわかりません(試験開始後に検温漏れが発覚して検温に走らされるetc)。
想像だにしなかった出題のされ方として、頭が真っ白になったり浮足立つこともあるかもしれません。
歯が立たぬ事例の後、頭の切り替えが必要になることもあるでしょう。

そうした事態に備えるため、当日のメンタルコントロールを今からイメージしておくのです。
私の場合、各事例のペーパーの冒頭に、試験当日の自分への戒めを記載していました。
例えば、事例Ⅰ~Ⅲと解いてきてクタクタになって迎える事例Ⅳのペーパーには、「集中力と注意力。あと一歩」と記載していました。
持ち物リストを入れておいてもいいかもしれません。

いつ作るのか?

いつ作るのか、という点についても人それぞれですね。

試験直前に集大成としてまとめる

学習の過程でまとめる

個人的には、今日から学習上の気づき等をまとめ始めることをオススメします(②)。
あらためて時間を取ってやる(①)のでは、直前期の作業時間が勿体ないし、学習期間中の気づきをまとめる機会にならないと感じたからです。

私の場合、毎日、学習時間の初めにその時点でのFinal Paperを眺め、学習時間の終わり際には今日の気づきをまとめ、Final Paperを修正しました。
その際、Final Paperに記載したのに実行できなかったことを洗い出し、それが自分の能力不足によるものなのか、はたまた汎用性が乏しいテクニックで削除すべきか、自問自答していました。

自分の合格体験記でも記したのですが、「Final Paperを完成させていく作業は、結晶作りのようなもの」でした。
書き溜めたものがそのままFinal Paperになっていくイメージです。
①も良い方策かとは思いますが、試験直前に生煮えの知識や試したてのノウハウを混ぜてしまわないように、気をつけてください。
苦手なモノ、使い慣れていないモノを直前に見返しても、戸惑いの原因につながるような気がするからです。

いずれにしろ、まとめる過程で頭の中も整理されることが一番大事です。
先人が作ったFinal Paperをそのままお使いになるのも時間短縮のためには良いと思います。
今日から作り始めるなら、まだ時間はたっぷりありますので、ご自身での学習を進める過程でまとめてみてください

どう作り、当日持ち込むのか?

「手書き」派と「PC作成」派がいらっしゃると思います。
作り方は大方、こんな感じでしょうか。

ノートに論点ごとに付箋を貼り付けていく

Word、Excel、Powerpointでカッチリまとめる

スマホでも呼び出しやすいEvernote、Trelloでまとめる

私の場合、道場記事や参考書にある知識やテクニックを、Excelに打ち込んでいました
納得感、腹落ち感を重視しながら、新しい内容を取り込んでは見直し、修正していきました。

どのような内容を盛り込むにせよ、最終的な分量は絞込みましょう
例えば、各事例A4で1~2枚に留めるなど、最後に持ち込んで読めそうな分量から逆算して決めてしまうのも手です。
前の事例の出来が気になってる中で、頭を切り替えられるような内容・分量がオススメです。
試験当日にじっくり読み込む時間は限られていますし、最後まで残った「要点」こそが当日押さえるべきポイントです。

作成したファイルはタブレットで持ち込むのもよいですが、私の場合は印刷して持ち歩きました
学習の過程で常に脇に置いていたため、もはやFinal Paperに書いてあるような内容は覚えてしまっていたのですが、それでも試験当日に手元で確認できること自体が重要です。
学習の成果がそこにまとまっているので、「これだけ努力してきた」という安心材料になります。

作成の参考にしたもの

一発合格道場の過去記事でも、オススメのFinal Paperが紹介されています。
過去にこれだけの数、言及されています。
多くが各事例のポイントにわかりやすく言及している良記事です。

「ファイナルペーパー」での検索結果 276件
「Final paper」での検索結果 16件

インターネットの良さは、コピペして使えること。
掲載されている図表をスクリーンショットで貼り付けることも出来ます。
ぜひご活用ください。

また、私がFinal Paperを作成に役立つと感じた参考書をご紹介します。
(リンクは現時点での最新版)

2次試験合格者の頭の中にあった全知識

今回執筆者として加わっていてなんですが、一度取り込んだものの、後からピンとこなくなったものもありました。
特定の年度の過去問では該当しうるけど、その後の出題傾向に合わなくなっているように見受けられるものとかですかね。
そうしたものは学習の過程で消していきました。

前述したとおり、自分の中での納得感、腹落ち感が一番大事です。
(参照:11代目いけちゃん「【中小企業診断士試験】「全知識」「全ノウハウ」の活用方法」)

【参考にした箇所】
「最重要の切り口」「使える解法テクニック」「知っておきたい考え方のトレンド」

中小企業診断士2次試験 事例問題攻略マスター

過去問解説に加えて、各事例の特徴がまとまっています
非常にわかりやすく、学習初期に購入したものの、度々参照しました。

最近第2版が出版されてリニューアルされているので、特にオススメです!

【参考にした箇所】
「必要知識一問一答」

30日でマスターできる 中小企業診断士第2次試験 解き方の黄金手順

与件読解や設問解釈をマーカー付で解説してくれている良書です。
「ふぞろい」にせよ、「全ノウハウ」にせよ、カラー付ではないので、合格者のマーカーの使い方を知るにはブログが良いという話になるのですが、本書はその点をクリアしています。

こちらも私は前の版を使っていましたが、最近新版が出版されました。
直近の合格者が執筆に関わり、今回から「「黄金」手順」と改題されたようです。
文字通り金ぴかな装丁が目を引きますね(笑)

【参考にした箇所】
「切り口」「知識」

実は自分自身のものも作っていたのですが、共通部分は以下の記事にまとめました。
一次試験前に掲載したので、ご覧いただいていない方もいらっしゃると思うので、あらためてご紹介いたしました。
(参照:11代目いけちゃん「【中小企業診断士試験】2次試験対策:今知っておくべきこと part1」)
(参照:11代目いけちゃん「【中小企業診断士試験】2次試験対策:今知っておくべきこと part2」)

今日のまとめ

① 試験当日の行程や休憩時間で最終確認するポイント集
② まとめる過程が一番大事なので自分で作りましょう!

以上、いけちゃんでした!

それでは、体調第一でお過ごしください。今日も一日頑張りましょう!


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<よろず相談会のお知らせ>

日時:2020年8月29日(土)23:00~25:00

場所:オンライン (zoom)

・内容:独学者向けの「ユルいアドバイス」と「よろず相談会」
(相談会は6~7名/班を20~30分毎に入替形式)

人数:約20名(※応募多数の場合は抽選といたします)

・受付期間:8月11日(火)6:00~8月21日(金)24:00

・受付方法:Googleフォームにて必要事項入力

・参加確認:8月22日(土)までにEメール連絡
(※抽選の場合、外れた方への連絡は致しかねます)

        

twitterもよろしくお願いします。

 

こんにちは! 等身大の独学ストレート生・金型屋のかーなです!

 

前回までの記事はこちら

 

さてさて、気付けば8月も下旬です。

試験まであと二か月……の日が、近づいて参りました。

勉強、進んでますか? 五里霧中・スランプ中の方もいることと思います。

 

特に独学生は、一度スランプに陥ると何をしていいか分からなくなりがちですよね。

本日は、スランプの方もそうでない方も、何かヒントになるかも? と思い、私が昨年過去問を解いていたときの勉強ノートの内容をご紹介したいと思います。

前置きとして、予備校にも通わず、勉強会にも参加せず(地方在住ということもあり、その発想がなかった)、ひたすら独学で過去問演習をしていました。

手順としてはこんな感じです。

 

① 過去問を解く(とにかく80分で解く)②「ふぞろい」と道場ブログ記事を読む

(先輩たちの再現答案&解説・考察を読む。1事例につき、再現答案を最低でも4~5本見る)

③ 自分ができなかったことを書く(容赦なく書く)

④ できなかったことを、どうすればできるようになるか考えて書く

 

 

今回ご紹介するのは、上記③と④の部分です。

これをセルフ反省会と称して、出てきた反省点を過去問振り返りノートに書きつけていました。

 

中には超個人的なものもありますが、できれば読み飛ばさないで頂きたいのです。

昨日のべりーの記事でも言っていたように、そして夏セミナーでCKも言っていたように、二次試験ではあなたの個性や独自性を出しても、あまりいいことがありません。

むしろ、事故につながる可能性が高いです。

国家資格の試験なのでそういうものだと割り切りましょう。

(たとえば医師も国家資格ですが、患者からすると国家試験で担保してほしいのは「独自の思想や治療法を持っていること」ではなく、「医師として当たり前の知識と技術があること」ですよね。それと同じと思って下さい。)

 

そのため、二次試験の勉強におけるPDCAのCAの部分、つまり「振り返って、改善する」プロセスは、個人的なクセや思い込みを矯正していく作業、という側面があるのです。

当時はそこまで明確に意識できていませんでしたが、そんなことも頭の片隅に入れつつ、さっそく見てみましょう。

平成30年度の事例Ⅰ~Ⅲが対象です。

(事例Ⅳは、他とは別物と思って対策していました。)

 

 

平成30年度 事例Ⅰ 振り返り

※従業員の9割が技術者という研究開発型企業、A社の事例です。

 

【全体】

・コア・コンピタンス=センサー技術と押さえられていなかった
・何が競争優位性となるのか整理できていなかった
なぜか→経営資源の整理ができていなかったから
How 考える

解説:

つまりこの人、事例Ⅰ、0点じゃない? と思うようなメモですが、これが現実です。

「競争優位性」「コア・コンピタンス」という事例Ⅰの通行手形的アイテムを使いこなせていないことを、まずは可視化しております。

そこから、つまり「経営資源の整理」だ! という点(=What)までは辿り着けたものの、具体的な解決策(=How)が思い浮かばず、「考える」にピンクマーカーを引いて棚上げしています。

そのうち思い付くだろうと思ったのでしょう。

結局、その後 事例Ⅱを解いて「B社の強み・弱み」を整理することを学び、事例Ⅰでも同様の視点でマーカーを引くことで落ち着きます

 

 

【第1問】

・競争戦略の視点から~と聞かれたら
「差別化戦略/コストリーダーシップ戦略/集中戦略(差別化集中とコスト集中)」を思い出す。

★一次知識もう一度確認する。説明できるようにする。

 

・理由を聞かれたら、「理由は~」で始めた方が良い

 

解説:

まず、一次知識が足りていない場合は、覚えて定着させればOKです。

このあと単語帳に落とし込み、通勤時間に何度も見返しています

 

理由は~のくだりは、実はお作法として「オウム返し」は聞いていたものの、なんかカッコ悪いと思って実行しなかったのです。

その結果、解答が30°くらいズレた方向に向かいました。事故です。

やはり「オウム返し」の方が解答の方向性が定まりやすいことを、身をもって実感しました。カッコ悪いなんて言ってごめんなさい。

 

 

【第2問 設問(1)】

・設問が否定形なので、回答も否定形でOK.その方が分かりやすい。
そう考えれば、営業がいない=消費者ニーズを把握できていない というシンプルな考えが出てきたかも。

解説:

これは本人にしか分からないシリーズですが、大昔、国語の授業で「自由記述式の解答には、なるべく否定形を入れるな」ということを言われたのです。

例えば、「〇〇がないから」ではなく「〇〇が少ないから」にした方がいい、とか、「〇〇ができないから」ではなく「〇〇が難しいから」とか。

私も10代だったので記憶が曖昧&先生の真意も今となっては不明ですが、どうやらこれが深層心理にずっと残っていて、「否定形で答えないルール」をかたくなに守っていたんですね。

だがしかし、そんな意味不明のマイルールとは今日でさよならです

こんな感じで、変なクセを見つけたらすぐに可視化して捨てましょう

 

 

 

【第2問 設問(2)】

・以前は売り切りで継続的な収入源にならなかった

→売り切りだと何が悪いの? を、もう一歩踏み込んで考えるべき

なるべく財務諸表によせて考えてみる

解説

与件文の単語を引用するところまではできたが、「ふぞろい」を見たら合格者はもう一歩踏み込んだ内容を書いていた、というパターンです。

ではどうしたら一歩踏み込んで考えられるの? と自問し、設問の内容からここでは「財務諸表を思い浮かべられたら良かったんじゃないか」という結論を出しています

 

 

なお、事例Ⅰの振り返りメモはここで終わっています。

たぶん、第3問が難しすぎて続行不可能になったのだと思います。

 

 

 

 

平成30年度 事例Ⅱ 振り返り

※和の風情と文化の香りただよう老舗旅館、B社の事例です。

 

【全体】

・3C分析の自社は、強み・弱みを考える

メモはできていたが、答案にできず

→解答字数から要素の数を割り出し、あてはめた方がよかった

・第1問~第4問を通して、一貫性のある内容になっていない

→環境分析と自社の状況を過不足なく整理する

解説:

「メモはできていたが、答案にできず」って、なんのためにメモしたの? って感じですが、これが現実です。

こういう1点も生み出さない言い訳は、早いとこ可視化して成仏してもらわなければなりません

2つ目の「環境分析と自社の状況を過不足なく整理する」は、あと一歩具体性に欠けますね、今見ると。

 

 

 

【第1問】

・書かなくても意味が通じることは書かない!

X市を訪れる観光客→単に「観光客」でOK

解説:

これもまた、自分のクセです。

私は比較的文章を書くのが好きなので、あれもこれもと修飾語を多くしてしまいがちでした。

しかし再現答案を見ると思いのほか端的に、個人的には素っ気ないと感じるくらい簡潔に説明している答案が多かった。

そこで、「書かなくても分かることは書かない」というルールをつくりました

 

 

【第2問】

・メインターゲットについて、

必要以上に狭めていないか? 逆に曖昧すぎないか? 点検する

解説:

おそらく、必要以上に狭めてしまったのだと思います。

ここでのポイントは、自分がやらかした失敗について、「逆に振れるとどんなことがある?」と考えたことです。

この両極端を想定することで、「いい塩梅」に解答をおさめられる可能性が高まります。

「なんか自分、こういう失敗もしそうだな」と思ったら、未事故でも書き出して、対策を立ててしまう方が効率的です。

 

 

 

【第3問】

・「英語で対応可」は、分かっていたのに回答に入れられなかった(問2で入れるか問3で入れるか迷ってしまった)

→強みを整理したら、それぞれに合った使い方、効果的な使い方を考える

解説

なんというか、悔しさがにじむ一文ですね。「分かっていたのに入れられなかった」。

そこで、「強みをどう使えば、より効果的なプロモーションになるか」という思考プロセスを取り入れることにしています。

おそらく、「こういう強みは、こう生かすと良い」みたいな細かいメソッドもあると思うのですが、そこまでマニュアル化する余裕もないため、ケースバイケースで考えることにしました。

 

 

【第4問】

・施策の提案問題

→誰に何をして、どんな効果を狙う を整理して書く

解説

いわずとしれた「だなどこ」フレームワークですが、初見ではフレームワークのすばらしさに気付いていません。

先般の「オウム返し」と同じで、聞いたことあるけどベタだなぁと思って使わなかった→結果、解答のピントがブレブレ という現象がここでも起きています。

フレームワークは、まずは素直に使いましょう。

 

 

 

平成30年度 事例Ⅲ 振り返り

※プラスチック射出成型加工の、C社の事例です。

(在庫のグラフやマン・マシン・チャートが出てきた年です。)

 

【全体】

・事例Ⅲは生産レベルで解決すべき問題を、もれなくダブりなく解答に落とし込む

解説:

すみません、先に言っておくと、私の本業が金型屋ということもあり、事例Ⅲについては言及少なめです。

これは、特に「書き漏れがないか」を注意喚起するメモですね。

C社の困りごとに対して、ちゃんと全部対策を示せているか? をチェックしましょう。

 

 

【第2問・第3問】

・図の読み取りは、図だけで答えない!

→与件文の対応箇所も確認して解答の要素を拾う

→「これは何の図か?」を具体的に、正確に把握する

→グラフは「タイトル」と「縦軸/横軸」をおさえる!

解説:

図だけで答えたんでしょうね。図にかじりついて。

これは他の事例でも言えることだ、事例Ⅱの顧客のグラフや事例Ⅳの財務諸表も、与件文の対応箇所を意識するのだ、と気付いた時は、「ユリイカ!!」ってなりました。

すぐに二次試験では基本中の基本と知り、やるせない気持ちになりました。

 

 

【第5問】

・2つ制約条件が与えられたら、まずはその2つを掛け算で使えないか考える。Aは~、Bは~よりまとまりがあり、具体的な解答になる。

解説

突然高度なことを言い出しました。難しいですね、これ。

ただ、制約条件が出てきたら「何に誘導しようとしているのか」を考えることは大事だと思います。

2つ条件があるのなら、1つだけでは誘導しきれないということでしょうから、「Aの条件だけだとこの範囲だよな。でもBも合わさるとこれに決まるな」という考え方は役に立つと思います。

 

 

 

 

 

いかがでしたか?

同じ問題を解いても「できたところ、できなかったところ」は人それぞれです。

大切なのは、課題を明確にして、「解決策を考えよう」と明文化することだと思います。

 

ちなみに方法でいうと、自分のクセや、間違いやすい箇所に気付くためには、他者との比較や他者からのフィードバックが有効です。

一方、「なんでそんなクセがあるのか?」「どうしたら、自分はこのクセを治せるのか?」は、人の意見を聞いても良いですが、最終的には自分で考えるしかありません。

そのあたりも意識して使い分けると、よりメリハリある勉強ができると思います。

 

 

 

 

なお、平成30年度については10代目なおさんのまとめ記事があります!!

10代目高得点解答にみる2次試験合格のポイント!:平成30年度事例Ⅰ

10代目高得点解答にみる2次試験合格のポイント!:平成30年度事例Ⅱ

10代目高得点解答にみる2次試験合格のポイント!:平成30年度事例Ⅲ

 

そして、平成29年度については、この企画の元祖・9代目だいまつのまとめ記事もあります!!

【永久保存版】平成29年度2次試験事例Ⅰ超高得点解答にみる2次試験合格のポイント!

【永久保存版】平成29年度2次試験事例Ⅱ超高得点解答にみる2次試験合格のポイント!

【永久保存版】平成29年度2次試験事例Ⅲ超高得点解答にみる2次試験合格のポイント!

 

どちらも道場読者の必修記事と考えております! ぜひご覧下さい!!

 

ではでは、引き続き一緒に勉強がんばりましょう~^^

 

 


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日時:2020年8月29日(土)23:00~25:00

場所:オンライン (zoom)

・内容:独学者向けの「ユルいアドバイス」と「よろず相談会」
(相談会は6~7名/班を20~30分毎に入替形式)

人数:約20名(※応募多数の場合は抽選といたします)

・受付期間:8月11日(火)6:00~8月21日(金)24:00

・受付方法:Googleフォームにて必要事項入力

・参加確認:8月22日(土)までにEメール連絡
(※抽選の場合、外れた方への連絡は致しかねます)

        

twitterもよろしくお願いします。

 

 

合格に十分な実力発揮の準備!

✅ 2次試験の事例研究は進んでいますか?
対策を手順化して身に着けたら当日実行するのみ!

おはようございます。べりーです(過去投稿記事はこちら)。

前回は事例Ⅳを取り上げました。
そして最後にまとめとして、「愚直に過去問と向き合い、計算力を磨き、「ミス発生→原因分析→対策検討→手順に落とし込み→習慣化」を徹底することが重要です」と書きました。

事例Ⅳでは小さなミスの積み重ねが命取りとなりかねないため、ミスしないための準備が必要というお話でした。

一方、事例Ⅰ、事例Ⅱ、事例Ⅲはどうかと言うと、あまり「ミス」とは言いません。では何というか。

「事故」と言います。

 

なぜ事例Ⅰ~Ⅲは「事故」というのでしょうか?

Ⅳの出題傾向

なぜ「事故」というのか?の推測

1.事例Ⅰ~事例Ⅲには明確な「正解」がないため

2.人為的に発生する事象であり、故意により起こるものではないため

3.同じ失敗を繰り返しているうちにいつか大きな失敗を起こしてしまうため

 

1.事例Ⅰ~事例Ⅲには明確な「正解」がない

皆さんご存じの通り、出題者である中小企業診断士協会は2次試験の模範解答を発表しません。
合格発表と同時に「出題の趣旨」といういささか曖昧な発表をするだけです(令和元年の「出題の趣旨」)。

では、採点基準や模範解答がないのに合格/不合格を判定できるかというと恐らくそんなことはなく、採点時には何かしらの基準があるはず、というのは一発合格道場の9代目きゃっしいが記事(コチラ)にした通りだと私も思います。

きゃっしいは次の通りに伝えています。

答案が採点されるときは、この与件文や1次知識に基づいて作られた模範解答や採点基準を手元に置きながら採点するはずです。

ということは、自分の解答にも与件文の言葉が書かれていたら、採点者としては「この記述は採点基準のどの部分のことを言っているんだろうか??」といったように余分なことを考えずに「採点基準と同じようなことが書いてあるな」と思って○をつけてくれるのではと思います。

(中略)

与件文の言葉はそのままにしながら、採点基準にヒットしてそうな与件文中のキーワードをいかに多く盛り込むか、という練習を普段の過去問や演習問題では行っていました。

これはまさにその通りだと私も思います。

 

例えば、2次試験は何年も合格できない人がいる一方で、多くの初学者がストレート合格しています。

この要因の一つに「初学者は「解答の型」などに慣れていないため与件文中の文言を比較的”素直”に抜き出して使おうとし、逆に経験がある人ほどより良くみせたり「解答の型」に当てはめる目的で違う文言に置き換えようとして採点基準から遠くに離れてしまう」ということがあるように思います。

恐らく膨大な数の答案と対峙するであろう採点者は、あなたが書いた解答をじっくり読み込み「なるほど、この受験生は恐らくこういう意味で書いたんじゃないだろうか」と忖度してくれることは一切ありません。

だから拗らせないことわざわざ採点基準から遠ざかるリスクは徹底的に避けるべきです。

 

ということで発表はしないけど恐らく採点基準や模範解答はある。
そしてそこから外れると、事故。

ではどうやって合格点にたどり着けるのか?というゴールへの扉を開く鍵、これを先代たちは「作法」と言いました。

 

”採点基準”に寄せるための作法

①作問者が想定した採点基準にヒットしてそうな「切り口」と「与件文中のキーワード」を正しく盛り込む。

採点者の手元にある採点基準に寄せる!

 

②与件文にないことを書くときはリスクを覚悟する。逆に言えば、与件文にあり設問に関係しそうな要素は「多面的に解答するため」にも”フル活用”する。

与件文診断先企業の社長から受験生への「背景と状況の説明」であり、与件文全体からヒントを探して多面的に答える!(経営理念、社長のビジョン、抱える課題を正しく認識する)


③設問文で問われたことを解答する。問われていないことは解答しない。

設問文社長からの「相談内容」であり、2つ聞かれたら必ず2つ答えるし、「なるべく投資したくない」等の『制約条件』は徹底的に遵守する!(こいつ話しを聞いてなかった?!と思われないように)

 

あとで具体例を挙げて振り返るので、ここでは上記を覚えておいて下さい。

 

2.人為的に発生する事象であり、故意により起こるものではない

かつて、劇場のスクリーンやブラウン管の向こう側で「事件は会議室で起きているんじゃない!現場で起きてるんだ!」と上司にキレてみせた所轄の刑事がいましたが、私も彼と同じぐらい膨大な数の事件(自分が起こす事故)を見てきたので、似た考えを持っています。

「”事故”は試験会場で起きているんじゃない!会場入りするまでの準備段階で起きているんだ!」・・・です。

自分は2次試験を3回受けましたが様々な事故を起こしてきました。
後ほど令和元年を例に説明しますが、それ以前も事故、事故、大事故の数々で、再現答案作成時にガク然とするような経験ばかりです。

その原因は何でしょうか。

ひとつは先述した作法を実行しなかったことが挙げられるでしょう。社長との対話でエラーがあった、
2次試験的に言えば「題意に沿えなかった」です。

そしてもう一つ、名案を思い付いてしまいそれに飛びついてしまった」というものです。

与件には書かれていないけど、与件をヒントに合格実力者である自分だけが考え得る施策。
自分の職歴があればこそ提案ができる一発逆転のアイデア。
やった!これを思い付いた自分だけが80点に手が届くかもしれないぞ。

・・・その全てが「危険」です。

オンライン夏セミナーでCKが語った中に深く頷いた一言がありました。

「中小企業の基本戦略は『個性を活かして成長/競争』ですが、2次試験の基本戦略は『個性を殺して対応』することです」

というものでした。
これまでの人生において皆さんも少なからず「個性=強み」と感じる場面があったのではないでしょうか。
仕事においても「個性を活かした提案や行動」がお客様や会社の仲間を助け感謝された経験もあるでしょう。

ですが、2次試験は国家資格試験として「顧客である中小企業の社長に診断・助言する能力を問う」という特性上、「与件文と設問文」が唯一絶対の正義であり、半沢〇樹さんのようなアイデアマンによる限界スレスレ一発逆転の提案は必要とされていないのです。
そんなアイデアが採点者の手元にある採点基準に書かれている可能性は極端に少ない筈です。

当然私も試験に臨むからには「受かりたい、正答に寄せたい」の一心でおり、「わざと外れたことを書いてやろう」などと考えるわけがないのですが、「よかれ」と思って的外れなことを書いてしまう。
そんな場面がありました。皆さまも恐らく経験されると思います。

この点、ご自身のこれまでの経験を封印し、①与件と設問文の中に書かれている情報だけを糸口として決して飛躍せず、②「他の受験生が書くであろうありきたりな診断と助言」を自分も全て漏らさずに書ききる意識を徹底し、個性を殺して対応して下さい。

これを、会場入りする前の準備段階で固く決意しておくこと。この「準備」によって事故の量をグッと減らすことができます。

 

個性を殺して対応する

①アイデアマンによる一発逆転の提案は2次試験においては”毒”。

②ご自身の並外れた才能とこれまでの誰もが羨む輝かしい成功経験を封印し、「与件と設問文」の中から因果の「因」を見出してそれを糸口とし、決して飛躍しないよう個性を殺して「誰もが書くであろう内容」を書く。

③その結果、与件(事例企業)に寄り添った診断と助言(採点基準に合致する解答)が実行できます!

 

3.同じ失敗を繰り返しているうちにいつか大きな「事故」を起こしてしまう

受験生時代、道場の過去記事で「2次試験の学習時間は半分を事例Ⅳに、残り半分は事例Ⅰ~事例Ⅲに振り分けろ」とあって納得したものでした。
確かに事例Ⅳは努力に答えてくれる年が多い印象です(「年が多い印象」という歯切れの悪さが辛いところですがそれでも事例Ⅳは信じるに足ります)。

一方の事例Ⅰ~事例Ⅲは得点を見込みづらく、「得意感」と「得点」が連動しないところが難敵です。

一つのサンプルとして、私の2次試験3回の成績は、

事例Ⅰ ・・・ A→B→A
事例Ⅱ ・・・ B→A→B
事例Ⅲ ・・・ A→C→B
事例Ⅳ ・・・ C→B→A

でした。事例Ⅳは右肩上がりですが他は一進一退の繰り返しです。

 

また、2次試験は「自信と結果の点数に差がある」ことがよくありますが、これも、事例Ⅳとそれ以外とでは少し意味合いが変わります。

事例Ⅳの場合は、素点で全体の出来が悪い年は一定数の合格者を維持するために「得点調整」が入ると言われています。
「素点で50点だったのに60点を超えてたー♪」というやつです。
特に計算問題は正誤が明確なので配点を予測しさえすれば素点を自己採点できるのですが、そこから10点も得点を動かすダークマター的な何かが存在します。
ちなみにこの得点調整が入る年は「素点が80点だったのに70点だった💀」という現象も起きるようです。

一方の事例Ⅰ~Ⅲでは「自信があったのに得点が低かった」ということがよく起こります。
この場合、振り返ると大きな事故をいくつか重ねていることが多く、発覚する度に衝撃を受けることになります。

衝撃とは大げさでしょうか。
それが本試験であれば年一回の試験です。
その失点は本当に大きくて、痛みすら感じます。

「ミス」というと他で取り返せそうな気がしますが、まさに「取り返しのつかない事故」を起こす可能性があるということです。

そうした事故発生時には必ず「ミスノート」に記録して、事故を繰り返さないようにして下さい。

いや「ミスでなく事故だ」と言っているので、事例Ⅰ~Ⅲの場合は「ミスノート」ではなく「事故ノート」あるいは「デスノート」と名付けても良いかもしれません。

自らが犯した事故の数々が記録されたデスノートは事例Ⅰ~事例Ⅲにおいても非常に役立つツールになります。


出典:DIGITAL FRONTIER

 

事故を繰り返さないために

1年に1回しかない試験で「どうしてこんなことを書いてしまったのか」という事故を起こしてしまうと悔やんでも悔やみきれません。

「今年の合格」を奪いかねない「事故」。

未来の事故につながる原因を見逃さないために、特に「自信があるのに得点が低かった」場合には、自分に何が足りなかったのか?を徹底的に振り返って下さい。


事例Ⅰ~Ⅲも事故を起こすたびに記録し、対策と共に一元化することをお勧めします。

 

ここからは「【実録】2次試験の事故現場」と題して、実際に私が令和元年度(R1年度)の2次試験事例Ⅰ~事例Ⅲで犯した事故を振り返ります。

もし「直近年度である令和元年度の過去問は超直前期まで取っておきたい」というお考えがあるようでしたら、以下は読み飛ばして下さい。

ちなみに3回目の「ABBA」の点数は「67、59、59、79」だったのですが、事例Ⅰ、Ⅱ、Ⅲそれぞれ、見事に大事故を起こしていました。

 

【事故現場:R1年 事例Ⅰ】

我々11代目の再現答案は点数とともに公開されているのでご興味おありの場合はご覧ください(コチラ)。
得点とセットで公開される再現答案は非常に貴重ですよ。

以下、上段の黄色い枠が実際に出題された設問文、下段の「事故現場!」は本設問における私の再現答案です。

まずは地味だけどヒヤッとしたプチ事故です。

 

第1問(配点20点)

A社長がトップに就任する以前のA社は、苦境を打破するために、自社製品のメンテナンスの事業化に取り組んできた。それが結果的にビジネスとして成功しなかった最大の理由は何か。100字以内で答えよ。

【事故現場!】

最大の要因は、健康志向が強まりたばこ市場の縮小傾向が進み、葉タバコ生産者の後継者不足や高齢化、耕地面積減少が深刻でニーズがなく、メンテ用の膨大な部品で在庫費用が増大し、収益悪化で事業成立しなかった為。

内部・外部環境分析の問題です。

問われていることに答えられていないタイプの事故です。
「最大の理由は何か。」と問われて「最大の要因は、」と答えています。

以前に「解答の型」について岩塩が書いた記事(コチラ)の中で、「(設問解釈時には)オウム返しに問われたことを解答の枠として書く」と述べており、私も同じやり方だったのですが、本試験の最初の科目の第1問ということで浮足立ったのか「最大の要因は」と書いてしまいました。

解答の中身は「理由は?」という題意から離れていないものの、リアルな場であれば冒頭で「話を聞いてない」と思われても仕方がありません。

 

続いてA社が企業風土を変革し新たな一歩を踏み出す重要な設問です。

第4問(配点20点)

新経営陣が事業領域を明確にした結果、古い営業体質を引きずっていた A 社の営業社員が、新規事業の拡大に積極的に取り組むようになった。その要因として、どのようなことが考えられるか。100 字以内で答えよ。

【事故現場!】

要因は、新市場拡大の土台として①営業業務をIT化し近代的経理体制で営業所毎の業績への認識を統一化②成果主義的報酬制度で若手社員の意欲向上を図り③ソフトウェア開発の勉強会や外部研修参加で育成強化したこと。

人的資源管理に関する問題です。

現場では「業績の可視化→業績に応じた報酬制度で意欲向上→育成強化」というストーリーを考えました。全て与件文に載っている要素です。

がしかし、社長は与件文(=背景や状況説明)の中でもっと重要なことを話してくれていたのです。
それが「高齢者を対象とした人員削減」です。
その効果として「これを乗り越えたことで従業員の年齢が 10 歳程度も引き下がり、コストカットした部分を成果に応じて支払う賞与に回すことが可能になった」とまで書いてあり、苦渋の決断を下してこのような効果を実現した社長に対し私の解答は「ピントが合ってない」と思われても仕方がないと思います。

「2次試験を診断・助言の実務の場だと思え」という人がいます。
だから2次試験会場にスーツ姿で臨む人もいると聞きます。
それぐらい、2次試験において問題用紙の向こうに事例企業の社長をイメージすることは「題意を外さないための手段として有効」だということでしょう。

 

ちなみに11代目で再現答案を公開している10名の内、人員削減に触れているのが7名、触れていないのが私含め3名でした(3名中2名が60点未満)。

配点が5問とも均等に20点ずつだったのでまだ傷が浅かったと言えますが、もし「重要な問題」ということで配点が大きければ、私の解答ではその分失点が大きくなっていたと思います。

 

【事故現場:R1年 事例Ⅱ】

続いて事例Ⅱです。結構盛大にやらかしました。

第2問(配点30点)

B 社社長は初回来店時に、予約受け付けや確認のために、インスタント・メッセンジャー(インターネットによるメッセージ交換サービス)のアカウント(ユーザー ID)を顧客に尋ねている。インスタント・メッセンジャーでは個別にメッセージを配信できる。
このアカウントを用いて、デザインを重視する既存顧客の客単価を高めるためには、個別にどのような情報発信を行うべきか。100 字以内で助言せよ。

【事故現場!】

B社は個別顧客ごとに①初回来店時に高評価だったデザインに似たデザイン・オプションを提案して関心を促し②卒業式等の衣装の雰囲気に合わせたストーンオプションを提案し③季節ごとのアート・オプションを提案する。

インスタント・メッセンジャーのアカウントを用いた販促施策の問題です。

この事故は「多面性を欠いた」これに尽きます。

「デザイン重視の既存客の客単価向上」という目的が「制約条件」として与えられていますが、「客単価向上=サービス単価向上策」と単純に考えてしまいました。
来店頻度向上と関連購買によっても客単価向上が狙えますが、当日の私は、より高単価のサービスを販売促進する!というアイデアに一直線に突っ走ってしまいました。

その結果「表 B社の価格体系」に目が行き、「3種類のオプションをターゲットとシーンを書き分けた上で全部乗せしたら最強じゃん!」と思いついてしまいました。
私の解答は100字を使ってオプションのことしか書けていません。
どのように提案するのか?の具体的な手段も書き漏らしています。
なのに自分の解答には結構自信を持っていました。危ないパターンですね。

皆さんも夏セミナー等で「ひらめきやアイデア答案は高リスクだから気をつけろ」としつこく言われたと思いますが、まさにこれがその事故現場です。

私の解答がいかに薄っぺらであるかは?高得点答案と見比べてみると一目瞭然です。

 

【いけちゃん78点答案!】

顧客に好きな絵柄・SNS上のネイル写真の共有を依頼すると共に、顧客の予算を踏まえつつ、気に入りそうなB社の凝ったデザインのネイルを提案して顧客要望を具体化し、アート・オプションの利用を促す。

私のモノトーンな答案と比べて、非常に彩り豊かな答案です。

①好きな絵柄やネイル写真の共有を依頼(情報収集)
②気に入りそうなデザインのネイルを提案(顧客要望を具体化)
③アートオプションの利用を促す(高価なサービスへの誘導)

しかもB社の強みである「凝ったデザイン」を活用することで「因果」の「因」に使っています。

更に言えば、最終的に「オプションの利用を促す」という施策に結びつくのは同じですが、いけちゃんは「情報収集→顧客要望を具体化→サービスへの誘導」という構成になっており、「なぜそれをするのか?」の納得性が高いのも素晴らしいと思います。

いけちゃんの解答と比較すれば、私のアイデアがいかに自らの視野を狭めたかがご理解いただけたかと思います。

 

これを皆様は反面教師として下さい。

「ひらめき」より「与件文と設問文に忠実」

「一点集中」より「多面的」

「施策の羅列」より「因→果、因→果」で納得感を高める。

採点者の手元の採点基準に寄せて書くその重要さがよく分かると思います。

 

 

【事故現場:R1年 事例Ⅲ】

最後に事例Ⅲの事故現場です。これはかなり失点したものと思われます。

第2問(配点 20 点)

自動車部品メーカー X 社からの機械加工の受託生産に応じる場合、C 社における生産面での効果とリスクを 100 字以内で述べよ。

【事故現場!】

リスクは①X社の熱処理部品全ての機械加工の受託で初めての本格的量産機械加工のため生産ラインが混乱②混乱による納期遅延③新たな工作機械の導入や機械加工能力を2倍にする資金不足や④既存取引先との関係悪化等。

 

事例Ⅲは「生産実施」と「生産管理」のどちらを問われたか?の判定が重要です。
この問題は「生産実施面の効果とリスク」の問題です。

なのに、「リスク」しか書いていません。
聞かれたことに答えていないタイプの「究極的な事故」です。

各受験校の採点サービスで「片方しか書いていない答案は初めて見た」と言われたので相当珍しい「大事故」だったのだと思いますが、配点20点のうち10点は「最初から消えた」ことになり、残りの10点のうち6点か5点が入った程度だったのではないかと想像します。

ということで15点を失ったかもしれないこの問題、反省点として私がデスノートに記録するのであれば、こう書くでしょう。

【事故の種別】設問文の「制約」破り
【事故の内容】「効果とリスクを述べよ」に対し「リスク」のみを解答
【再発防止策】骨子の「型」を作成時に、設問文の制約や指定に漏れなく対応したかを「指さし確認」し、型に転記したら設問文の当該記述部分の文字を消し込む(「/」と書き込む)

 

恐らく、事故の種別には「1次知識の理解不足」や「アイデア解答(俺様解答)」「レイヤー違い」「タイムマネジメントエラー」等々の文字が踊ることになります。

ちなみに「効果とリスク」を100字で書かせる問題で「リスク」しか答えなかった場合、いくらなんでも「マス目が多すぎ」と思わなかったのか?と思いませんか?

正直言って「与件文からの抜き取り要素が結構長文いけるな」とは思いましたが、上記の通りそこまで不自然に長文だなと感じる形でもなかったので、見逃してしまいました。

逆に言えば、効果とリスクの両方を書くには上手に編集する必要があったということです。

では高得点答案はどれほどの密度になるのか?を見てみましょう。

 

【CK77点答案!】

効果は、機械加工の生産量が約2倍となり売上増加と部品調達コストの低減で収益向上。リスクは、①生産量増大で仕掛品の増加、②人や物の移動の困難化、③X社依存度が高くなり経営不安定化することである。

私はCKから「リスクだけでマス目が多すぎると思わなかったの?」と聞かれたら、「仰る通りでございます」とひれ伏すしかありません。

8割近くを取る答案というのは、ここまで無駄なく、必要な要素が多面的に盛り込まれるという好例ですね。

事例Ⅲの事例研究をするとき、令和元年度のCKの答案はその中心に据えてみて下さい。
非常に美しい答案だと思います。

そして素晴らしいことに先日CKが令和元年事例Ⅲをどのように解いたか?の記事を上げました。

自分なりの解答プロセスを固めていきましょう! by 11代目CK

解答者本人による解説付きの高得点再現答案です。
学習に役立つこと間違いなし!と絶賛おススメします。

 

【過去の事故と向き合い未来の事故を回避】

以上が令和元年の事例Ⅰ~事例Ⅲにおける「事故」の実例です。

合格年度の事故なので「一発足切りクラスの事故」はありませんでしたが、事例Ⅱと事例Ⅲはどちらも60点に届かなかったという意味では「かなり危ない橋を渡った」わけですし、やはり事例Ⅰ~事例Ⅲの事故による破壊力は油断なりません。

また、失敗という意味では2次試験を2回落っこちた年の失敗、誤解、こじらせ、ハプニングを長々と振り返った記事を過去に書きましたので、もしまだご覧になってなく、お時間許すようでしたら8月の内にご覧頂けたらと思います(2次試験の準備と実力の話【診断士試験の模試と過去問と本試験】)。

 

事故の原因を振り返ることは、再発防止のために必ず必要な工程です。
本試験で繰り返さないことが目的ですので、辛いし自分に対して腹の立つ作業ではありますが、必ず振り返ってデスノートに一元化して下さい。

その際、今回の私の記事がそうであったように「自分一人の答案だけから得られる気づきは限界がある」ため、「自分以外の高得点答案」や「信頼できる勉強仲間からのアドバイス」を参考にすることをお勧めします。

 

皆さま、最後までお読みいただき心より感謝申し上げます。
いつもありがとうございます。

 

【合格に十分な実力発揮の準備】
✅ 2次試験の事例研究は進んでいますか?
✅ 対策を手順化して身に着けたら当日実行するのみ!

 

皆さんにも起こり得る事故の中で「最大の事故」は「受験番号の書き忘れ」です。
試験終了が宣告された後に答案に触れたら、それだけで試験監督から強く叱られます。
受験番号を書き忘れたと事情説明しても、記入を許されることは絶対にありえません。
絶対にです。くれぐれもお気を付け下さい。

それでは、連日猛暑が続きますが勉強頑張りましょう!

べりーでした。


☆☆☆☆☆☆☆

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日時:2020年8月29日(土)23:00~25:00

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・内容:独学者向けの「ユルいアドバイス」と「よろず相談会」
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・受付期間:8月11日(火)6:00~8月21日(金)24:00

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こんにちは。CKです。

お盆休みが終わり今週から仕事に復帰という方も多いのではないでしょうか。今年は帰省の自粛など例年と違う夏を過ごされた方も多いと思いますが、皆さんしっかり勉強できましたか?

暑かったですしね。
頭が溶けそうですしね。
マスクすると余計に暑いですしね。
ビールも美味しいですしね。

気持ちはすごーく良くわかります。

私も昨年はお盆休み明けまでは全く勉強に身が入りませんでした。

でも、敢えて言います
そろそろエンジン掛けて行きましょう!

今年は例年と違い、1次試験から2次試験までの期間が1ヶ月長く初学者にとっては準備期間が長い年ですが、そのアドバンテージの期間も終わりました。本試験まで残り2ヶ月強です。

特に1次試験である程度自信のある結果を残せた方、油断大敵です。
2次は1次よりは科目も少なく暗記する内容も少ないですが、一定の「訓練」が必要な試験です。独特の作法を理解して、試験時間80分間で再現する訓練をしていくためには、実際に問題を解いていく「まとまった時間」が必要になります。

私自身、昨年8月は中々エンジンがかからずに9月以降に大いに焦りました。実際に問題を解いていくと時間がいくらあっても足らない。。8月のフワフワしていた時期を後悔しました。

しかし、今からなら全然間に合います。

勉強のリズムがまだ整っていない方やお盆休みで崩れた方は、是非このタイミングで残り日数を意識して立て直しを図ってみて頂けたらと思います。

 

自分なりの解答プロセスを作り上げましょう

そんな中で今日の話題は「80分のプロセス」です。先日の夏セミで岩塩からも紹介があったテーマです。

これ、すごく大事だと思っています。
1次試験と2次試験の一番大きな違いは、「会場に何を持っていけるか」です。

1次試験: 暗記した知識
2次試験: 自分なりの解答プロセス

1次試験は暗記した知識を持って本番に臨みますが、2次試験では暗記した知識だけでは解けません。また過去問の答えを暗記していても解けません。では、何を持っていくか。それは「自分なりの解答プロセス」だと思います。
2次独特の作法やパターンを理解した上で、過去問演習で犯したミスや反省への対応を落とし込んだ「自分なりの解答プロセス」を固めて、当日再現できるようにすることが2次試験対策の骨幹の部分ではないでしょうか。

何年分か過去問を解き模範解答を見て復習し「どういった事を解答しないといけないか」が分かってきたら(実際、自身の解答では出来てないヌケモレがあっても)、次は80分で答案を完成させるプロセスも意識した学習へ移行することをオススメします。プロセスを固めていく段階で、過去経験したミスや盲点などの反省点に対する対策を盛り込んでいくといった進め方です。

今回は参考までに私が昨年使用した解答プロセスをご紹介します。

 

CN法

私の場合は、9代目きゃっしいと10代目なおさんの多色ペンを使った解法(きゃっしい=Cとなおさん=Nの頭文字を取って、勝手に「CN法」と名付けてました)を昨年のこの時期からトライしていきました。

大まかな流れは、下記のようになります。

1.最初のルーチン
受験番号書く+問題用紙を切り離す+与件文に段落番号を振る

2.与件文の最初と最後の段落を読み企業概要だけ確認

3.設問解釈
設問文を読み、問われていること(=与件文から探す内容)を把握。解答の型などをメモ書き。

4.与件読み1回目
与件文を読み、重要な箇所に黄色マーキング

5.与件読み2回目
与件文を再度読みながら、対応する段落分けを行い、事例2では経営資源をリスト化する。

6.与件色分けマーキング
設問毎に色分けしたマーカーで解答に使う箇所にマーキングし①、②、、と番号をつける。

7.解答骨子メモ
5の与件内でマークした①、②、、を使い解答骨子メモを作成
(※ここまでで40分。時間が来たら骨子作成途中でも答案作成スタート。)

8.答案作成: 解答骨子をもとに答案を作成

2人の解法の詳しい説明は下記記事を御覧ください。
9代目きゃっしいの解法解説記事
10代目なおさんの解法解説記事

私も当初2人と同じような方法で解いてみたのですが、文章を読む速度が遅いためか、同じ様にやると骨子作成完了(上記の7番目のステップ)を40分で終わらせる事ができず、その後の答案作成の時間が足りなくなりました。

また、解答を組み立てる上で、経営方針や課題、強みや経営資源については使用する可能性が高いと感じたため、これらについてもマーキングを追加したいと考えました。

その他、設問の制約条件を忘れてしまったり、メモを書いても読めなくなったり、、

色々と試行錯誤の結果、最終的には下記のようにカスタマイズしたプロセスに落ち着きました。

※赤字の箇所がカスタマイズした内容です。

1.最初のルーチン
受験番号書く+問題用紙を切り離す+与件文に段落番号を振る

2.与件文の最初と最後の段落を読み企業概要だけ確認

3.設問解釈
とりあえず2回ずつ読んで、思いつく内容(1次知識、よくあるパターン、フレームワーク等)のみ書き出す。与件文を読んだ後に想定が変わることも多いので、あまり時間を掛けすぎない

4.与件読み1回目
与件文全体を読み、気になる箇所を黄色マーキング。これに加えて、
・経営方針、課題 → 解決せなあかんコトなので、赤で印付け
・強み、経営資源 → 戦略や施策に活用できるモノなので、青で印付け
を行い、一次知識などの思いついたワードは与件文脇に書き出ししながら、与件文読み1回目からしっかり読み込む様にしていました。

5.与件色分けマーキング
設問文を再度読んで制約条件にマーキングし再度確認した上で、与件文から各設問の解答に使う箇所を設問毎に色分けしたペンでマーキング。このとき、4で行った印付けやメモ書きも参考にしながら、黄色マーキングの箇所を中心に見返しながら解答要素を探していきます。

6.解答骨子作成
設問別に色分けしてマーキングした箇所を見ながら、頭の中で解答骨子を作成。別途メモを作成することまではせず、与件文脇や設問文付近に走り書きする程度
(※ここまでで40分。時間が来たら骨子作成途中でも答案作成スタート。)

7.答案作成: 解答骨子をもとに答案を作成

きゃっしい、なおさんの解法に比べて解答骨子作成部分に時間を割けないため、文章を組み立てながら答案に記入していく必要がありますが、最初の与件文の読み込みの際にしっかり時間を掛けるこの方法が自分には合っているという結論に落ち着きました。

実際の問題用紙(令和元年 事例Ⅲ)
※すみません。かなり字が汚く読み難いと思いますのでイメージだけご参照ください。

解法プロセスに絶対解はありません。シャーペン1本で解く人もいますし、文章を読む速度も、答案を書く速度も人それぞれだと思いますので、誰かの解法をそのまま使うのではなく、実際に自分で解いて行く中で、タイムマネジメントやミスの反省も踏まえながら自分にあったやり方に修正しながら固めていくことをオススメします。
(プロセスを固めることで、本番での対応のバラツキを抑え、練習に近い対応が取りやすくなります。)

そして、2ヶ月後の本試験の日には、「このやり方で勝負するぞ」というプロセスを持って会場に向かって頂けたらと思います。

※ただ、プロセスを固めていっても本番ではいくつかミスはします。現場対応も少し出てきます。
次回以降は令和元年の本試験での80分間を振り返り、その辺りの内容を書いて行きたいと思います。

今日も、最後までお読みいただき有難うございました。


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本日もアクセスありがとうございます!さいちゃんです。

今年のお盆が終わってしまいました。私の実家の方では、13日から15日がお盆の期間ですが、茨城の知り合いのところは13日から16日だそうです。地域によってお盆の期間が異なることに少し驚いたのはさておき、コロナ禍&酷暑の中、家でじっと過ごすのはある意味新鮮でしたが、来年は実家のお墓参りにいけることを強く願っています。

さて本題です。

前回の記事では診断士試験に合格するためのあるべき姿と現状とのギャップ、そして、ギャップを埋めるための課題と具体的な施策という観点で学習法を考えてきましたが、今日は中小企業の課題と施策について考えていきます。毎度ながらマクロ的な話で試験にすぐに役に立つ話でなく恐縮ですが、具体的な勉強法については他の道場メンバーの記事を参照ください。該当する記事がない場合都度リクエストをいただければ可能な限りお答えしますので、よろしくお願いいたします。

中小企業のあるべき姿とは

中小企業のあるべき姿とは何でしょうか。中小企業白書に書いてあるでしょうか。定義する人の立ち位置によって、相対的なものなのかもしれません。昨今は中小企業のあるべき論が活発になっており、中小企業政策にも転換点がくるかもしれません。

当然ながら、診断士試験の合格を目指す方にとっては、中小企業庁や診断士協会が示すあるべき姿に則るべきです。
今回は、中小企業庁が発行する資料を用いて、実際の中小企業の課題と施策から中小企業庁が示す中小企業のあるべき姿を探っていきます。

活用する資料は、「はばたく中小企業・小規模事業者300社」です。概要は以下の引用をご覧ください。

本書は、ITサービス導入や経営資源の有効活用等による生産性向上、積極的な海外展開やインバウンド需要の取り込み、多様な人材活用や円滑な事業承継など、様々な分野で活躍している中小企業・小規模事業者を『はばたく中小企業・小規模事業者300社』として(中略)、取りまとめたものである。

まえがきより引用

以前の記事で、「はばたく中小企業・小規模事業者300社」のまとめた記事をアップするとお伝えしておりましたが、素晴らしいまとめ記事を発見してしまいました。それは、神奈川県診断士協会の湘南診断士ネットさんが紹介している記事になります。2018年度と2019年度の合計600社の中小・小規模企業の成功事例をまとめたものがエクセル化されており、誰でもダウンロードできるようになっています。

このツールの素晴らしいところは、各企業の課題と施策とその結果を検索できるところです。記事によると、成長戦略を提言する際のデータベース(DB)としての活用が主目的とのことですが、課題と施策の組み合わせが実際の企業にどのような成果を生み出しているかが理解できるツールとなります。また、取り上げられている企業は中小企業庁が関わって選定しているため、診断士試験に必要な中小企業のあるべき姿を、課題と施策の面から把握することができると考えています。

注意点としては、ツールに書かれている課題と施策のキーワード間のつながりが直接的にわかりづらい部分があるので、「はばたく中小企業・小規模事業者」の文章を読み解いて関係性を把握してみるとよいと思います。時間がない場合はそこまでの深堀は不要ですのでさらっと読みもの的に読んでみてください。

 

中小企業の実例から見えてくる課題と施策(事例Ⅲ編)

診断士試験に出てくるほとんどの事例企業は、その企業のあるべき姿と現状の間にギャップがあります。ギャップを埋めるための課題設定と施策の要素について、実際の中小企業の成功事例から抽出してみたいと思います。

例えば、生産性向上という課題がある場合、「はばたく中小企業・小規模事業者600社」の成功事例の中から生産性向上に関する課題の分類と施策をまとめると以下のような表になります。

表1:生産性向上に関する課題と施策一覧

  課題の分類 施策キーワード 関連キーワード
技術活用 外部
技術
IT,IoT,AI,
ビッグデータ
活用
「DRINK」や自動化技術に関連。
自動化 トヨタ生産方式は「自働化」
設備導入 補助金を活用している例が多い。
他企業・
公的機関・
地域との連携
工業団地、
産学官連携、
地域資源活用
先端技術導入 上流・下流の企業と共同開発。CAD,CAM,CAE等
アウト
ソーシング
自社の強みに
注力するための施策
内部
技術
経験と勘を
形式知化
多能工化にも関連する。マニュアル化、標準化
コミュニケーション 「DRINK」のK。~共有化
自社ネット
ワークの活用
「DRINK」のN。
自社開発設備  ―
特許取得 知財戦略、ライセンス収入
独自技術  ―
顧客訴求力向上 売価
向上
高付加価値化  ―
一貫生産 熱処理と機械加工の~
人材育成  ― 多能工化 多台持ち、多品種少量生産
技術継承 標準化と関連
職人技術 標準化と関連
生産管理
強化
 ― 5S 「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」
TPM活動 Total Productive Maintenance
参考
平準化 生産計画・
生産統制
品質保証体制
の確立
QCDのQ
コストダウン QCDのC
短納期 QCDのD

 

図1:施策キーワードと関連企業数(クリックすると拡大します)

 

最も多いのは最新のIT技術関連のワードで、全体の約20%を占めます。流行を意識しているのかもしれません。
2番目に多いのは設備導入に関してでした。最新設備の導入による生産性向上はわかりやすい施策で、補助金の主な使い道になっているようです。
3番目に多いのは外部との連携関係です。他企業や産学官に加え、地域資源との連携に関する記述が多いです。地域の中で役割を果たすという意味合いの企業を多く拝見しました。

他に気になるワードは、5S、QCD、DRINKといった事例Ⅲの鉄板ワードに加え、高付加価値化や一貫生産といった顧客訴求力の向上施策や、知財関係、人材育成に関わるものが目立っています。

以上からわかるのは、実際の中小企業の事例で有効だった施策は、2次試験でよく使用する「当たり前のこと」ばかりです。実は「当たり前のこと」を当たり前に実行するのができていない企業が多く、そこに切り込むために診断士の存在意義があることを実感します。同様の話がかーなのリアル事例Ⅲの話にもありましたが、事例Ⅲを解くときの前提ですね。診断士は、様々な知識の組み合わせから事例企業に最適な施策を選択し、限られた時間の中でわかりやすい言葉で提言する、まさに2次試験で求められている能力が必要だと感じます。

なお、今回のDBでは余力管理や現品管理といった生産管理面についてはあまり触れられておりませんでしたが、具体的なワードの意味と使い方は、だいまつの記事を参照ください。

まとめ

中小企業のあるべき姿は、企業に応じた課題に対して的確な施策を実行して成長していくことで、各企業に寄り添った形で具現化されているようです。

施策については、まずは「当たり前のこと」を当たり前に実行して着実な成功を図るべきということが、「はばたく~」の事例企業からわかりました。「当たり前のこと」というのは、過去の成功体験を集積したフレームワークで、生産性向上を課題とする企業においては今回の表に出てくるようなキーワードになるはずです。実際の中小企業の成功事例を知ることで知識やイメージのストックが可能となり、事例を解く際の引き出しを増やすことができると思いますので、お時間があればDBを活用してみてください。

最後に、今回DBの引用を許可いただいた湘南診断士ネットさんには、改めて感謝いたします。

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ちょっと余談:比較的成功している中小企業の課題と施策

比較的成功している中小企業が実行すべき施策はどんなものがあるでしょうか。

一つの解答として、2つの著書をご紹介します。

「日本人の勝算: 人口減少×高齢化×資本主義」

Amazonより引用

 

「日本企業の勝算―人材確保×生産性×企業成長」

Amazonより引用

 

著者はデービット・アトキンソンさん。ゴールドマン・サックスで伝説的なアナリストとして活躍されていた方です。賛否両論ある本書ですが、最新のデータを使った説得力がある内容が書かれています。(さいちゃんは、データドリブンで物事を説明する人が好きです。)

日本の中小企業に対する主な主張として、「最低賃金引き上げによる、労働生産性の向上」、「高価格・高付加価値化による収益の増加」、「中小規模でとどまるべきではない、ポテンシャルがある中小企業の規模の拡大」が挙げられています。

上記は、記事の内容からおそらくコロナ前の世界での提言でしたが、こちらの書籍によるとコロナ後も同様の趣旨の提言をされています。

最低賃金の引き上げという熱い話題は置いておいて、中小企業の規模の拡大の推進については、中小企業政策審議会制度設計ワーキンググループ等でも議論されている内容であったり、労働生産性の向上や高価格・高付加価値化は、「はばたく~」でも提示されているように(方法は別として)施策としては一般的な提言です。

比較的成功している中小企業にとっては、生産性と収益性の向上という観点で当たり前のことを実行し、規模の拡大を通じた大企業化をめざすといった施策が見えてきます。ただし、規模の拡大については、中小規模だからこそ成長できる要素があるという意見もあり、一概に規模の拡大のみが有効な施策ではないかもしれませんが、事業承継やM&Aを絡めた規模の拡大の議論もあるようです。

診断士試験で求められることとは、「当たり前のこと」ができていない事例企業に「当たり前のこと」ができるように診断する、ということだと前述しましたが、「当たり前のこと」とは定型化されているフレームワークです。フレームワークを用いて事例企業に寄り添った提案をすれば、企業が成長するべきという前提に立っています。

一方で、比較的成功している企業に対する診断は、「当たり前のこと」ができている場合が多いため、診断士試験では問題になりにくいと考えます(令和元年度の事例Ⅲは例外でした)。そのような企業に対して診断する場合は、基本的には既存のフレームワークを基に、課題を設定し施策を検討することになると思いますが、診断先の状態によっては診断士の専門性に基づくフレームワークから飛躍した支援が必要になる場合があるかもしれません。岩塩のいう守破離の離ですね。そこに診断士の面白さが眠っているはずで、私もいずれ携わりたいと思っております。今はひたすら守を身に着けるために勉強している日々です。

以上、さいちゃんの考察には解釈の飛躍が多分に含まれていると思いますので、興味ある方にはぜひコメントいただいてお話させてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。読んでいただいたみなさんに、何か気づきがあれば幸いです。


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おはこんばんにちは。岩塩です。いつも道場にお立ち寄りいただきありがとうございます!

お盆休みも後半ですね。1次試験で力を出し尽くした、2次試験学習のスタートダッシュで疲れてしまった、など一休みしている方もいらっしゃるかと思います。疲れたらお休みも大事ですよー!リフレッシュ&頭をすっきりさせてまた進めていきましょう。

 

さて本日は、復習の作業手順を紹介します。下記のような方におすすめです。

過去問に取り組んでみたものの、
解答が全然書けずに途方に暮れている方

※1年前の岩塩です

 

こんな方は、まずは模範解答を研究&真似してみてはいかがでしょうか?

守破離の記事でも書きましたが、私は2次試験学習当初は解答が全然書けなかったため、模範解答をとことん真似る作戦で、問題文や模範解答の写経を行っていました。この写経ですが、ただ書き写して安心していたわけではありません。写経+αで模範解答を分析してみると、習得が捗ります。その手順を紹介します。

 


 

模範解答から解答技術を真似る手順

模範解答は主に以下のような内容で構成されています。

  ①与件文からの引用
  ②汎用表現
  ③知識(&一般論)

①は与件文に書かれている内容です。適切な表現を抜き出して解答に盛り込みます。②は2次試験の解答でよく使われる汎用表現です。これを解答パターンとして自分の中に蓄積し、適切に使えるようにします。③解答に必要となる知識です。1次知識の知識を2次試験向けに再整理し頭に入れておくことで、適切に使えるようにします。

(「適切」とたくさん書きましたが、最後のおまけで触れますね)

これらを習得していくことで、「何も書けない・・」という状況からは徐々に脱却できると思います。そこで、復習では以下のの作業を行います。

(1)与件文から適切な引用ができたかを確認する
(2)汎用表現を記録する (⇒覚える)
(3)知識を記録する (⇒覚える)
(4)全体感(ルール)を確認し記録する (⇒覚える)

 

では例で書いてみます。

【H30 事例Ⅰ 第1問】
研究開発型企業であるA社が、相対的に規模の小さな市場をターゲットとしているのはなぜか?その理由を、競争戦略の観点から100字以内で答えよ。
<模範解答>
理由は、規模の小さな市場のほうが大手企業の参入が少なく、独自製品の開発に集中して差別化することで競争優位に立つことができると考えたため。研究開発により製品領域を拡大するA社の強みを活かすことができる。

(スタディングより引用)

模範解答を、下記のように塗り分けてみます。

与件文からの引用
汎用表現
知識(&一般論)

理由は、規模の小さな市場のほうが大手企業の参入が少なく独自製品の開発に集中して差別化することで競争優位に立つことができると考えたため。研究開発により製品領域を拡大するA社の強みを活かすことができる。

 

(1)与件文から適切な箇所を引用できたかを確認する

①は与件文にある下記の表現を言い換えたものです。

・A社は(中略)研究開発中心の企業である。
・残りの4割を、同社が受託し独自で開発している(中略)など、多様で幅広い製品が占めている。
・自社技術を応用した様々な新製品開発にチャレンジせざるを得ない状況に追い込まれた。⇒(言い換え)⇒「独自製品の開発」「研究開発により製品領域を拡大

与件文の読み込みの際に、模範解答と同じ部分に着目できていたかどうかを確認します。

 

(2)汎用表現を記録する

下記のような、「使えそうな表現」を記録しておきます。

  • ○○に集中する
  • 差別化する
  • 競争優位に立つ
  • 強みを活かす

どれが「使えそうな表現」なんだ?と思われるかもしれませんが、このような表現はよく登場たり、同じような論点が問われたりするため、事例を解くうちに感度が高まると思います。ご自身の経験を通して感度を高めていってください。私は過去問を数年分解いた後に、模範解答をまとめてタテ読みしてチェックしました。

 

(3)必要な知識を記録する

③は知識(&一般論)です。
規模の小さな市場のほうが大手企業の参入が少ない

頭に入っていない内容があれば、知識リストとして記録しておきます。

 

(4)全体感(ルール)を確認し記録する

最後に全体感を見ます。模範解答から、下記のようなルールを掴み、他の事例でも応用できるようにします。

<例>

・経営資源を集中したほうがいいんだな~
[対策] 与件文を読むときに、経営資源の分散にも注意しよう

・強みを活かして差別化する(⇒競争優位に立つ)ことが大事なんだな~
[対策] 強みとしては、他社と差別化できる経営資源を抽出しよう

以上のように模範解答の方向性を捉えることで、与件文で着目すべきポイントや、中小企業診断士としての解答の仕方が身についてくると思います。

 

以上で記録したことを何度も見返し、表現や解答の方向性を自分のものとして使えるようにしていきます。私はエクセルにまとめて、移動時間などに随時眺めていました。

 


 

複数の模範解答を比較する

複数の模範解答を比較することで、多面性を高めます。私はスタディングとふぞろいの模範解答を比較していました。比較する際のポイントは以下です。

<解答比較のポイント>

複数の模範解答で使われる表現は、みんなが書く解答要素と認識する
⇒この方向性で解答できるように、自分の思考回路を補正する

新たに出てきた表現は、ひとまず記録に追加する

 

先ほどのスタディングの模範解答をふぞろいと比較してみると・・・

(a) スタディング
理由は、規模の小さな市場のほうが大手企業の参入が少なく、独自製品の開発に集中して差別化することで競争優位に立つことができると考えたため。研究開発により製品領域を拡大するA社の強みを生かすことができる。
(スタディングより引用)
(b) ふぞろい
理由は、①ニッチ市場に経営資源を集中し、センサー技術を強みとした差別化集中戦略をとることで、他社との競合を回避し競争優位を築くため、②主力取引先への依存を避け、環境変化のリスクを分散するためである。

(ふぞろいな合格答案12より引用)

 

以上を比較してみると、下記の内容についてはいずれの解答にも盛り込まれており、みんなが書く解答要素(=目指すべき方向性)と捉えます。

  • 経営資源を集中する
  • 強みを活かす
  • 差別化する
  • 競争優位に立つ

 

一方、下記の部分は異なっています。

  • (b)では、主力取引先への依存に言及している
  • 強みについて、(a)では「研究開発」としているが、(b)では「センサー技術」と限定している
  • 競争環境について、(a)では「大手企業」としているが、(b)では「他社」としている

1つ目の内容は、記録に追加しておきます。

・主力取引先への依存するのはリスクが高い。
取引先依存度にも注意して与件文を読む

2つ目と3つ目の内容については、方向性は同様で、抽象⇔具体の違いです。「与件文の内容によって抽象度を調整する」と考えておきます。

以上のように模範解答を比較することで、多面性を高められると思います。ふぞろいを使っている方は、再現答案の後にある会話の部分に解答要素のポイントが書かれているので、ここから抜粋してメモに加えることをお勧めします。

 


 

まとめ

本日は模範解答をとことん真似る手順について書かせていただきました。

最初からある程度の記述ができる人もいれば、全く書けない方もいらっしゃると思います。現時点で解答が全然書けないのは、先入観がない点でむしろメリットと前向きに捉えることもできます。模範解答を真似ていくことで、「中小企業診断士として」正解となる解答の仕方を吸収していってください。

 


 

おまけ(大事)

本日の記事は、主に「解答要素や知識のストックを増やす」ことを重視しています。合格レベルに持っていくためには、加えて、与件文から離れずロジックが適切で読みやすい文章構成の解答文に仕上げる必要があります。つまり、覚えたことを適切に使うことです。

この内容については、メンバーが様々な視点から記事を書いていますので、未読の方はぜひご覧ください。

【診断士2次試験】出題形式や採点基準の傾向を考察する(byぴ。)
ぴ。「特に思い当たるフシがあったのは、「キーワードの詰め込みで、与件が使えていない」こと。

診断士1次/2次試験の潮流・俯瞰・設問「3つの目」(byべりー)
べりー「2次試験対策は「キーワード詰め込み」「過去ノウハウ等の機械的・断片的知識に頼る」といったテクニックに走ってしまうと合格が遠ざかる傾向にあります。

×答え合わせ ○考え方合わせ(byカワサン)
カワサン「過去問や参考書に染まったキーワードを並べて書こうとする→与件や制約からズレたイマイチ答案

 

「キーワードやパターンを覚えるのはダメなの?」と心配になる方がいるかもしれませんが、そうではありません。手持ちのキーワードやパターンが全くなければ、「何も書けない」という状況が続いてしまいます。大事なのは、覚えたものを杓子定規に手当たり次第繰り出すのではなく、与件文に合わせて適切に使うこと。

キーワードやパターンを覚える
↓↓↓
キーワードやパターンを適切に使う
(または使わない)

逆説的ではありますが、ポイントは「覚えるけど、覚えたことに執着せず、柔軟性を持つ」ことなんですね。

 

「何を書くか?」より「どう書くか?」(byおべんと君)
おべんと君「文章構成をパターン化しつつ、柔軟性を維持

 

ゲームなら、魔法はとりあえず色々覚えておいて、敵の属性に合った魔法を使えばいいですよね。(すみません、あまりゲームは詳しくないのですが例えてみました・・) たくさん覚えておけば選択肢は増えます。あとは敵の属性をしっかり読み解いて適切に対応すること。

独自性の高い解答は求められていないので、お手本を真似ていけばできるようになっていきます。まだまだ時間はありますので、引き続きがんばってください!

 


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皆さま、こんにちは。ぴ。です。

暑っついですね皆さま体調はいかがでしょうか。

こんな暑い日は勉強の合間にガリガリザウルス・・・じゃなくてガリガリ君でも食べてリフレッシュしましょう♪

ただし、お腹を壊すといけないので、食べ過ぎには注意ですよっ。

さて、本日は2次対策向けに「いまやっておきたいこと」第2弾として、

事例Ⅳの経営分析についてご紹介していきます。

※前回の第1弾はweb勉強会の内容についてでした。

経営分析に関するおススメ記事です。是非こちらもご参考下さいね~。

ビジネス実務に直接役立つ経営分析の知識(by 11代目べりー)

事例Ⅳ弱者の戦略(by 10代目makino)

はじめに、私が学習初年度に「やらかしてしまった失敗談」をお話します。

事例Ⅳは、経営分析・CVP・NPVが頻出論点です。この中で経営分析に関しては過去問や予備校の演習・模試等でも比較的学習初期からなんとなく解けるんですよね。なので、私は学習にかける時間をCVPやNPV、その他の論点に費やしていました。

つまり、『経営分析はなんとなく解けるからきっと大丈夫だろう』と対策が不十分なまま本試験に臨んでしまったのです。

・・・これが失敗でした。

本試験では、経営分析を解き終えるまでに30分以上時間をかけてしまい、結果的に他の計算問題や文章問題を解く時間が無くなるという事態に陥ってしまいました。トホホ(泣)

先日のオン夏セミナーにて岩塩がこのようにプレゼンしておりました。

『経営分析は開始20分以内で解けるようにしよう』

私も初学者の時にこの岩塩の助言を知っておけばよかったと思いましたよ。トホホ×2(泣)

経営分析は、過去問をベースにしっかりと準備しておくことで、確実に得点することができますし、素早く正確に終わらせることで、個別計算問題にかける時間を確保することに繋がります。

・・・ということで、私の失敗談を踏まえて

今回の記事をおススメしたい方・2次試験の経営分析の概要を把握したい。

・経営分析を20分以内で解く上でどんな準備をすべきか知りたい。

今回、経営分析は3点セット♪をテーマに、「20分で8割を目指すコツ」についてお話したいと思います。

ありがとう事例Ⅳ!と言うためには必ずマスターしておきたい経営分析。今回の記事が少しでも学習の参考になれば幸いです。

それでは、本日も宜しくお願いします。


経営分析の概要

経営分析を攻略するにはまず全体像を確認しておきましょう。

【出題実績】

いきなり質問です。経営分析の出題率は過去の実績では何パーセントでしょうか?

答えは、H13から遡って出題実績をみると100%出題されています。2次試験の全事例で、唯一絶対出る論点と言えます。

また、上の図は過去10年間の出題実績表ですが、事例Ⅳでは主に経営分析、NPV、CVPの理解力が問われていることが分かりますね。

特に出題率100%の経営分析は唯一無二の存在で絶対に取らなければ合格点を確保することはムズカシイです。

【正答率の高さ】

ところで、昨年の経営分析の問題で一発合格道場11代目のメンバーはどのような経営指標を選んでいたでしょうか。

上の図では11代目メンバーの再現答案を載せていますが、数ある経営指標の中で、だいたいみんな同じ指標を選択していますね。

もちろん、この指標以外でも正解の可能性はあります。しかし、他の受験生と差別化して生産性の指標を選んでやろうとか、誰も選ばないようなマイナーな指標を選ぶよりも、みんなが書くであろう基本的な指標を選択していくことが、20分以内で確実に8割確保のために重要になると思います。

【出題パターンの3点セット】

経営分析の出題パターンは例年ほぼ一定です。

設問1では、①経営指標の名称と、②指標の値が求められ、

設問2では、③内容の説明(文章記述)が求められます。

この出題パターンの3点セットを基本としながら、いくつかの形式に細分化されます。

なお、③の内容の説明(文章記述)は、長所・短所、問題点、課題、改善策などが問われます。

ここで、令和元年の問題文を見てみましょう。

問題文のチェックについて、毎回出題パターンは同じですので、ケアレスミスを100%防ぐために、出題形式や小数点の桁数など問題文への書き込みかたもあらかじめルール化しておくとよいですね。

【攻略のコツの3点セット】

経営分析の目的は、「経営の革新・改善」ですので、良い点よりも、問題点や課題を指摘するケースが圧倒的に多いです。また、診断士試験では、精緻な分析を求められてはいません。

①短い時間で、②間違いでない指標を選択し、③多面的な視点から内容を説明することがコツになります。これが、攻略のコツの3点セットです。

①短い時間

⇒ 20分で解き終わることを目標にしましょう。

②間違いではない指標を選択

⇒ 最低限必要な指標だけ使うようにしましょう。

③多面的な視点で内容の説明をする

⇒ 安全性、効率性、収益性から一つずつ選びましょう。

①基本的な指標を短時間で挙げ、正確に計算することが求められています。

②の間違いではない指標とは、100%正解じゃなくてもいい指標という意味で、こだわりすぎてもいけません。

③の多面的な視点というのは、2次試験全事例で共通のコツで、事例Ⅳの経営分析においても例外ではありません。

試験本番で実力を十分に発揮するために、できるだけ武器を少なくして研ぎ澄ましていきましょう。

以上、概要でした。次から具体的なコツについてお話していきます。


与件文や財務諸表から課題を探す

出題者が期待する経営指標を選択するためには、当たり前ですが与件文や財務諸表から財務上の課題を見つけないといけませんよね。

私の失敗談として、学習初年度の頃は、与えられた財務諸表から、一次試験で学んだ経営指標を片っ端から計算していましたが、正直言って時間がかかりすぎるし無駄な作業でした。

100%正解の指標を選ぶ必要はないですし、そもそも数値の差だけで正解は分かりませんので、先ずは与件文のヒントを活かして、当たりをつけた指標だけ計算することをおススメします。

ここで、令和元年の与件文と財務諸表を確認してみましょう。

この事例であれば、D社の業種、各事業の特徴、財務諸表から財務上の課題を探します。

ポイントは、冒頭の与件文に記載されているキーワードと、財務諸表(主にB/S)の数字の動きをヒントに財務上の課題を抽出します。

また、後で紹介する指標選択の3点セットと結び付けることで時間の短縮化が図れます。

私の場合は、上の図の右側に記載した指標だけ抽出して計算していました。そして、数値的に悪化or改善に選んで問題なければ収益性、効率性、安全性の3つの視点で解答するという方法でした。

ちなみに、この令和元年の問題は、配送費の勘定科目が売上原価なのか、販管費なのかの判断が難しいと思います。そのため、収益性悪化の指標選択が、売上高総利益率か売上高営業利益率かで分かれると思います。しかしながら、道場メンバーの再現答案を見てもどちらを選んでも差がないことが分かりますので、このような場合にも迷って時間をかけすぎないことが大事になります。

なお、この指標値の計算から指標値選択の解法に関して、道場ブログに詳しい解法を説明した記事がありますので、ご自身に合う解法をパクって見て下さいね。特に冒頭におススメした10代目makinoの記事も是非ご覧頂ければと思います。

(参考)安全性の指標について

与件にヒントがない安全性指標は、一次試験で学んだ基準となる数値で判断する必要があります。

安全性の指標を選ぶ際の根拠は、与件文にヒントがないことが多いです。そのため、例えば当座比率又は流動比率が100%未満は資金繰りに問題があるとし、短期安全性を指摘するといった判断をする必要があります。


収益性、効率性、安全性から一つずつ

【指標選択の3点セット①】

経営指標は「収益性、効率性、安全性から一つずつ選ぶといいよ」とよく言われます。私も学習初年度の頃からこの話は聞いていました。

だがしかし・・・こじらせボーイの私は実は疑問に思っていました。皆さんは私のようにこじらせず、素直でいるのが一番です(笑)

ですが、私も学習を継続していく中で疑問は解消されていきましたので、以下に参考までにご紹介してみます。

疑問1.なぜ収益性、安全性、効率性の3つなの?一次試験で学んだ生産性も含めた4つじゃないの?

効率性と生産性は、投下した経営資源がいかに効率よく利益を生み出しているかを図る指標としてほぼ同じ概念です。生産性指標を挙げても大丈夫ですが、効率性指標でも十分に説得力のある指摘になります。

疑問2.なぜ一つずつなの?例えば効率性2つと収益性1つではだめなの?

極論を言えば、3つとも収益性を挙げたらどう評価されるでしょうか。診断士2次試験では全ての事例で偏った解答をすると点数が低い傾向にあります。多面的な解答がベストではないですが、ベターといえます。

・・・という解釈に至ったのですが、いかがでしょうか。

一方で例外として、過去問を見ると、H24のように「収益性が改善したか否かを判断する指標」など問題に制約条件があったり、H25のように「財務諸表がB/Sしかない」問題が出たら、収益性・効率性・安全性から一つずつ選ぶことはできません。このような制約条件などは出題者からのヒントだ!とポジティブに捉えて題意のままに解答しましょう。

ですが、制約などない通常のパターンの場合は、短時間でベターな解答にするため、指標を一つずつ選ぶことをあらかじめ決めておいたほうがラクですよね。

【指標選択の3点セット②】

よしっ。基本的には収益性、効率性、安全性から1つずつ選ぶのは分かった。

でもさぁ、それぞれの指標は何個覚えときゃいいのよ?・・・って思いますよね。

例えば、全国企業財務諸表分析統計というものを見ると、指標が多すぎて全て覚えることはできません。診断士試験においては、D社の財務上の課題の指摘に役立つ重要な指標だけに絞り込んでいきます。

(参照:全国企業財務諸表分析統計)

先ずは、予備校などが過去問の模範解答で挙げている指標の数に絞り込みました。

これならいけそうですか?・・・まだちょっと多いですよね。

ということで、更に絞り込みます。

これならいけそー!?ではないでしょうか。

収益性、効率性、安全性から3つずつ。私はこの指標だけを想定し、与件文や財務諸表から課題を見つけにいってました。そして、課題に合致した指標のみを電卓で計算するといった感じです。

この指標だけでも事例ⅣのD社の課題は指摘できるのではないでしょうか。


記述問題は解答パターンを準備する

最後は内容の説明(記述問題)です。

記述問題は、設問1で挙げた指標について「個々の指標ごとの説明」あるいは「総合的にまとめた説明」の2種類の出題形式が問われます。

上の図のように近年の問題は総合的な記述が多く、個々の指標の記述が出題されなくなってきています。しかしながら、念のため個々の指標の記述についても過去に出題頻度が多い60字をベースにあらかじめ解答パターンを準備しておくとよいです。

なお、この記述問題の対策も冒頭に紹介したべりーの記事はより詳しく紹介されていますので是非ご覧くださいませ!

【個々の指標ごとの記述】

ポイントは、与件(またはB/S)とキーワードを因果関係で記述することです。

具体的には、与件文から因果の因の部分を引用し、あらかじめ準備しておいた指標ごとのキーワードを因果の果に使います。

また、安全性指標は与件に根拠が無い場合、B/Sの勘定科目の動きを根拠とする必要があります。

(例)売上高営業利益率の問題点

(与件の根拠)のため、本業の収益性が低下した。

(例)棚卸資産回転率の問題点

(与件の根拠)のため、棚卸資産の投資効率が低下した。

(例)自己資本比率の問題点

(B/Sの根拠)のため、資本構成が悪化し安全性が低下した。

【総合的にまとめた記述】

先にも書きましたが、近年はこちらの形式のほうが出題頻度が高いので、より準備の必要性も高いと思います。

総合的な形式での記述問題は、文字数が少ないほど難しくなりますので、少ない文字数でコンパクトにまとめるための準備が必要です。

ポイントは、①コンパクトにまとめつつも、②与件の根拠の言葉を引用することに加え、③収益性・効率性・安全性の区分を明確にすることです。

ここで、令和元年の11代目メンバーの再現答案からおススメの解答を2点ご紹介します。

CK:一部の分譲住宅の販売が滞り短期安全性低下、建材の価格高騰で収益性も落ちたが、物件の賃貸好調で効率性高い。

べりー:①建材の価格高騰や分譲住宅の販売不振で収益性が低下し②借入依存で安全性が低下し③資産効率が改善した。

2名共に、与件の根拠を引用しつつも、収益性低下、安全性低下、効率性改善と区分が明確化されています。

特にCKの解答は、3指標共にバランスよく与件の根拠の記述があり、説得力の高い内容になっています。

べりーの解答の良いところは、設問1で解答した指標の順番(収益性悪化、安全性悪化、効率性改善)が箇条書きで連動しているため、採点者に伝わりやすい書き方になっていることです。

是非、皆さまも上記の解答を参考に解答パターンを準備していただけたらと思います。


さいごに

経営分析について、3点セットをテーマにご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

出題パターンを把握し、指摘に役立つ指標を絞り込み、記述の解答パターンを準備することによって、20分以内で8割の解答が目指せると思います。

また、経営分析は徹底的に過去問をやりこむことで十分対応可能です。少なくとも過去問10年分を経営分析だけのタテ串で解いてみることをおススメします。慣れてきたら時間を計ってやってみましょう。

今回は以上となります。長い記事をお読みいただきありがとうございます。

ぴ。でした。


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<よろず相談会のお知らせ>

日時:2020年8月29日(土)23:00~25:00

場所:オンライン (zoom)

・内容:独学者向けの「ユルいアドバイス」と「よろず相談会」
(相談会は6~7名/班を20~30分毎に入替形式)

人数:約20名(※応募多数の場合は抽選といたします)

・受付期間:8月11日(火)6:00~8月21日(金)24:00

・受付方法:Googleフォームにて必要事項入力

・参加確認:8月22日(土)までにEメール連絡
(※抽選の場合、外れた方への連絡は致しかねます)

           

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皆様、こんにちは。3chです。
今日も道場Blogをご覧頂きありがとうございます。

暑い夏が続きますが、体調はいかがでしょうか。道場Blogも2次試験対策一色となってきていますが、今日は少し視点を変え、7月の道場オンラインセミナーに頂いたご質問にお答えします。

 

Q:3chさんへ質問です。私も高度情報処理技術者の資格をいくつか持っています。高度情報処理技術者のレベルを1としたら、どれくらいの勉強量や覚悟が必要でしょうか。

ご質問者様は、情報処理技術者試験とは比べ物にならないくらいしんどい思いをされて頑張っていらっしゃるとのことで、このご質問を頂きました。

回答は・・・25倍です!!

はぁ?半沢直樹でもこんなこと言わねぇよって感じだと思いますが、個人的に直感として情報処理技術者試験に比べれば、1次・2次合わせて比較できないほど苦労した印象です。ご質問者様のお気持ちは痛いほどわかります。

今回は、このご質問に関連して情報処理技術者試験と診断士試験との関連性・ギャップ、活用の仕方等についてお伝えします。

 

1.情報処理技術者試験と診断士試験の違い

私の診断士の総勉強時間は16カ月合計で1,260時間(1次730時間、2次530時間)でした。

私の情報処理技術者試験は全く記録もつけていないので定量的に表現できません。仕事の延長上でやっていることを除いて、純粋な試験対策としては、試験に申し込んだ後週末に半日程度×1~2カ月程度でした。1カ月で20時間前後とすると、診断士勉強期間の1年間、特に2次直前の9月、10月は毎日全力導入していましたので単純に月単位では5-6倍は勉強してました。さらに勉強に投入している期間が長かったのでそれが4-5倍程度ということで、直近の試験対策だけを1年間で比較すれば25倍というのもあながちウソではありません。

個人のバックボーンによって大きく異なりますのであくまで”参考”ですが、私の場合、情報処理技術者試験(特に高度区分)はIT業界での実務ベースがあっての試験で、診断士は経営情報以外(経営・運営の一部以外)はゼロべ―スでしたから相当苦労しました。

具体的な理由は以下の通りです。

(情報処理技術者試験に対する個人属性観点)

・仕事の延長上であり、入社以来社内研修等のOff-JT、実務上必要な知識習得等をOJT含めて日々触れてストックがある
・春・秋の試験を何度も受けいて試験自体に慣れていること(長年薄く積み重ねている)

(情報処理技術者試験の特性)

・高度区分は出題分野の範囲が狭く深いため集中して対策がしやすい(←→診断士と真逆)
・午前は過去問と選択肢も全く同じ問題が何問も出る傾向にある(←→診断士と真逆)

(診断士試験の特性)

・1次の科目・範囲が広い上、自分の場合は財務・法務をほぼゼロスタート。
・2次で求められていることの抽象度が高い(設問の意味解釈が難しい、予備校で解答がバラバラ)

IT業界で情報処理試験高度区分をお持ちの方は、実務経験やベース知識がありそこからのプラスの勉強で高度区分を取得された方が多いと思います。またその”プラス”の部分はある程度「情報技術の暗記に近い知識習得」でカバーでき、過去問演習の繰り返しでかなりブラッシュできます。(ちなみに私は情報処理技術者試験はほぼ過去問+論文添削のみです。)そのためあえて25培という表現をしましたが、診断士試験についてはそれくらいギャップがあると覚悟して臨んだ方がよいと私は考えます。

 

2.そもそも情報処理技術者試験(高度区分)って?

畑違いですが、情報処理技術者試験とは、「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が、情報処理技術者としての「知識・技能」が一定以上の水準であることを認定している国家試験です。(引用:独立行政法人 情報処理機構(IPA)HP)。

IPAの公式サイトはこちら。昭和44年から累計でのべ1,300万人が受験している資格試験です。
応用情報以上の区分を取得すると診断士試験の1次経営情報が免除されるのはご存じかと思います。

通常ですと、春(4月第3日曜頃)と秋(10月第3日曜頃)の2回試験があります。(今年度はコロナの影響で、春→秋の日程で実施、秋→11月以降実施予定(詳細未定)となってます)

<情報処理技術者試験 の区分(黄色の箇所が高度区分と呼ばれる)>
(クリックで拡大)

高度区分の試験は以下のような感じです。高度区分の合格率は概ね10%台前半~半ばくらいです。※なお、試験区分は長ったらしいのでアルファベット2文字で略します。
詳細はこちら。(試験要綱2020.8現在 常に最新のをご確認ください)

◆午前Ⅰ 50分 (免除制度あり)
情報処理全般(高度区分共通)30問4択マークシート 60点未満足切り

◆午前Ⅱ 40分 
各専門分野知識 25問4択マークシート 60点未満足切り

◆午後Ⅰ  90分
各専門分野記述 3~4問から2問選択して解答 60点未満足切り

◆午後Ⅱ 120分 
各専門分野記述(NW,DB,ES,SC) 2問から1問選択して解答 60点以上で合格
各専門分野論述(=論文)(ST,SA,PM,SM,AU) 2~3問から1問選択して解答 判定A以上で合格

とにかく午後Ⅱが最大の山場です。

記述試験
10ページ前後の与件文(図表多数)と20問程度の小設問(試験区分によって違うが、NWの場合穴埋め記述~40~80文字程度の記述が多い)

論述試験
問1:800字以内、問2:800字以上1,600字以内、問3:600字以上1,200字以内 最低2,200字以上必須。

と結構なボリュームです。まずこのボリュームに腰が引けるのですが、高度区分は専門性が高く範囲が狭いため、区分との相性にもよりますが、診断士2次試験と比べて時間を掛けて過去問ベースに積み上げれば突破できます。

 

3.情報処理技術者試験の経験(応用情報・高度区分)→診断士受験(1次試験)に活かす

1次では経営情報以外にも波及効果があります。経営情報以外にも企業経営理論、運営管理にもプラスに働きます。(情報関連の知財と不正競争防止法関連では法務も少し。)

応用情報以上は経営情報システムを免除でき、1次の経営情報が確実にクリアできることだけでなく、企業経営理論、運営管理の一部の得点源にもなります。ただでさえ広い分野を1次試験から勉強するわけですから、情報処理試験の知識で診断士試験の一部をカバーできるということは、苦手科目にに自己資源を集中できることになり、1次試験全体を見ても優位になるのは間違いありません。並行で勉強されても有効だと私は思います。

4.情報処理技術者試験の経験(高度区分)→診断士受験(2次試験)に活かす

情報処理技術者試験と診断士試験で共通する重要なことが1点。その試験が求めている役割を試験解答上で演じることです。

高度区分でよくある話が、プロジェクトマネージャマネージャ試験なのにアプリケーションエンジニアの視点でテストのことを切々と書いても不合格です。同じく診断士試験はあくまで診断士試験なので中小企業の成長戦略をどのように具現化するか、がポイントです。

(1)記述系:NW,DB,ES,SCを合格した方

これらの試験の午後Ⅰ、午後Ⅱ(特に午後Ⅱ)は与件文がとにかく長いです。一見、午後Ⅱと比べると、診断士2次試験の方が読みやすいように見えますが、情報処理試験の方が問題や課題が圧倒的に具体的で、解答もほぼ一意に決まります。まずは専門領域の知識を知っていないと解けません。逆に知っていれば解ける問題も多くあります。診断士2次試験をこれと同じような感じの感覚でいると危険です。

情報処理試験の場合、長い与件文の中に課題となる具体的なポイントが明確に書いてあります。例えばNWの構成変更が必要なビジネスモデルの変更や、DB設計で履歴蓄積で不整合が生じる新たな要件等。これを見つけて解答につなげる。問題や課題がある前提で逆算して与件文を読めば捉えやすいです。

一方、診断士試験も与件から課題を拾うプロセスは同じですが、その後の解答作成へのプロセスで経営全般に渡りより高い視座からの分析力が求められ、戦略等の抽象的な概念の思考を求められるため、専門知識の暗記を軸としていても乗り越えられません。より一層、高度な現場処理能力が求められます。

情報処理試験に慣れていると、診断士試験で戦略レベルで問われている設問に対して、レイヤーを無視して具体的な機能別戦略に寄せて捉えがちです。2次をはじめたころの私がまさにそうでした。例えば、事例ⅢでIT化推進のための施策を問われたとき、キター!!得意なIT分野で稼いだろっ!!と思って、「5Sの徹底」や「マニュアル化・教育」といった中小企業の生産現場での重要な施策を無視して、「ユニークキーの付与」や「DBのリアルタイムな一元管理」等情報システム上の課題解決策しか見えずに突っ走って書いてしまうこと。もちろんその設問で問われているレイヤ・題意にもよりますが、大半は題意から外れ、診断士としてそもそも俯瞰した戦略面の考慮がなく、分析が多面的でない解答として×となります。

この点は意識しておいた方がよいです。専門性が2次試験では足を引っ張ってしまうことがある。要注意です。

 

(2)論文系:ST,SA,AU,PM,SM,SCを合格した方

2時間で2,200字以上も書ききって合格していることは大いに強みです。

ただ、論文試験はどうしても長く書こうとしますし、ある程度書きながら補正もできます。情報処理試験の午後Ⅱが走り続けるハーフマラソンみたいなものとすると、診断士2次試験は3,000m走を4回走るイメージです。よくわからないたとえですが、要はしんどさやペース配分が全く違います。

診断士では100字~120字くらいで的確にまとめる能力と、圧倒的に足りない80分の試験時間の感覚は意識して別モノとしてトレーニングしておかないと、論文系で鍛えた能力が足を引っ張りかねません。的確に字数に短時間に要約できるトレーニングで時間感覚を身に付ける、診断士試験で合格者が使っている表現・フレーズパターンを習得して使いこなす、2次対策ではこの2点を特に意識していました。(この点は2次試験対策で苦労した点の一つです)

 

私も診断士の勉強を始めたころは、情報処理試験の経験をもっと2次に有効に活用できると思ってましたが、下手に活用するより別モノと割り切って臨んだ方がよいです。何回も情報処理試験を受けていて”試験慣れしていたこと”自体はプラスでしたが、ITストラテジストを取得してたから2次試験の解答がスムーズだったとか全くそんなことは一切感じませんでした。当初、ちょっとは活用できるだろうと高をくくってましたが、事例ⅢなどでITに絡んだ設問で、自信を持って書いた解答は「視座が低い」「多面的でない」「●●の観点が抜けてる」とかでことごとく予備校で×を食らい凹みました。

(1)の繰り返しになりますが、ITに限らず、ご自身の得意分野・専門分野の問題が出たときは、逆にいつも以上に慎重に診断士のセオリーに沿って気をつけて解答したほうがよいです。私は情報処理技術者はとしての自分は忘れ、診断士になりきって解くように心がけてました。試験勉強中はあまり情報処理技術者試験の経験活用を考えず、診断士試験対策を徹底することです。(なお、その専門性を存分に発揮するのは合格後で。)

 

5.情報処理技術者試験の経験→診断士合格後に活かす

本人次第ですが、活かせるチャンスは多数あります。

経営とITは切っても切れない関係にあります。ITの知識・経験を軸に診断士の知識体系を加味した活動は十分可能です。そのためには幅広く経営戦略と結びつけてITの専門知識を整理しておく必要があります。

ただ、実際には資格そのものより、それ以外の要素(特に人間性)の方が大きいですね。資格を持っていればある程度はITに強いと周囲から思われるので、当該分野の期待値はいやでも上がりますし、知らない人よりはある程度ITに関する気づきや知見は広いはずです。そういう意味で、診断士内でも注目を浴びやすく差別化しやすいことは間違いないです(実際にできるかどうかは別として)。

本人次第と言ってしまえばそれまでですが、IT系に限ったことではないですが行動と努力次第で自分の専門分野の強みを活かすことも、活かさないこともどちらにも振れます。

実務補習等で感じたことは、ただITのことを知っているだけではダメで、体系的に整理されて使いこなせる状態で、社長が困っていること(=設問)に対し、その中小企業の状況(=与件)に応じた施策を提言(=解答)できないと全く活