2次プロジェクト!~【実況】令和3年度 事例Ⅲ編~ byまん

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おはようございます!まんです!
まずは…

記事を読んでいただき、
ありがとうございます!
はい。なんせ前回の実況事例Ⅱ編が不評だったもので、こうして記事をポチっていただいただけで有難いです(泣)
きっと、タイトルを見ただけで…
こんな時期に実況かよ~
もっと即効性のある情報をくれ!

うへっ、何か記事が長そう…
昼休みが無くなっちゃうYo!

と思われたに違いない。
(流し読みできるように工夫はしたつもりですが申し訳ない…)
メンバーがこぞって有用な記事を投稿している中、1つの年度の1事例に絞った超~マニアックな記事ですみません!
それでも解答プロセスはお伝えしておきたいと思い、今回もお付き合いいただけたら嬉しいです!
ということで、
2次プロジェクト!
【実況】令和3年度 事例Ⅲ編!
第2弾は得点開示の結果71点だった令和3年度事例Ⅲの私のリアルな80分間です。
今回の内容はリットのこの記事↓とも関係あり。
この記事で分析されている私の解答がどうしてその解答に至ったかの「過程の話」です。
それでは行ってみましょう!
関連記事
2次プロジェクト!シリーズ
#1 文房具&マーキング編
#2 事例Ⅰレイヤー&設問解釈編
#3 事例Ⅱレイヤー&設問解釈編
#4 事例Ⅲレイヤー&設問解釈編
#5 【実況】令和3年度 事例Ⅱ編
#7 ファイナルペーパー編
この記事では受験生当時、私が考えていたことをそのまま掲載しています。間違っている点や指摘したい点も多く含まれているかとは思いますが、「この人はこんな風に考えて試験問題を解いていたんだな」という視点でご覧いただければ幸いです。
私の80分間の使い方
私の80分の使い方は下図のような感じです。(割と王道)

- 受験番号記入、問題用紙の切り離し、問題用紙余白にレイヤーを描く。
与件文に段落番号・段落の間に線を引く。 - 与件文の第1段落(会社概要)と最終段落を読む。(※事例Ⅲの場合は「C社の概要」の最終段落)
- 設問解釈・設問間の関係性を確認
ここまでで10分。(ただし事例Ⅰは設問解釈が特に重要と思ったので15分使っていました。) - 与件文[15分](~25分)
- 解答骨子作成[15分](~40分)
- 解答記入[40分](~80分)
「40分前になったら骨子作成が途中でも解答を書き始める」とルールを決めていました。
令和3年度 事例Ⅲ(全容)
まずは令和3年度事例Ⅲの全容と前提条件(マーカーの使い方等)についてご紹介します。
令和3年度事例Ⅲの全容がこちら。
(最後のスライドは問題用紙の余白部分になります。)
- マーカーペン
私はマーカーペンを使う派、色分けはSWOT等の要素ごとに色分けする派です。
(これ以外にも骨子作成時に与件文からキーワードを拾う用として赤ボールペンも使っていました)

- 略語
設問解釈と同様に、与件文を読む時も下のような略語を使っていました。

- その他
そのほか、こんなルールで与件文を読んでいました。


それでは令和3年度事例Ⅲの
実況スタートです!
試験開始
試験開始の合図後、まずは解答用紙に受験番号を書きます。
次に、問題用紙の表紙のページを切り離します。(写真)
そして、切り離した問題用紙の余白にレイヤーを書きます。
(これはあくまで私個人が安心材料として書いていただけなので、レイヤーを書くことはオススメはしていません。)

次に与件文に段落番号を書き段落の間に線を引きます。
(この辺は好みだと思います。)
そして与件文の第1段落(C社の概要)(図)とC社の概要の最終段落(図)をざっと読みます。
それから設問解釈に入ります。
設問解釈(~10分)
設問解釈と設問間の関係性の確認については以下の記事を参考になさって下さい。
与件文(~25分)
ここから与件文の読み取りです。
- 画像はクリックで拡大できます。
- 図の文字を押すと設問文やレイヤーが表示されます。適宜ご覧ください。
- 第1段落

- 着目した点
- バッグの製造、販売→C社はBtoCの会社?
- 第2段落

- 着目した点
- 加工工程の拡大、加工技術の向上、
一貫受託生産→C社のS - バッグメーカー4社から生産委託を受け、受注量は多いが低価格品が主
→KK、第4問(図)の経営戦略に関係?
- 第3段落

- 着目した点
- 製品デザイン部門を新設、
自社ブランド製品の企画・開発、販売
→C社のS。特に自社で開発をできるのはS - 旅行雑誌で特集、
手作り感のある高級仕様が注目
→SK - 高価格品
→C社は付加価値が高い製品がS - C社ブランド製品の引き合い、
小売店との取引開始
→SK。販路拡大している。 - 販売数量が少ない→KK
- 独自のウェブサイトでオンライン販売開始
→チャネルがあるのはC社のS - 自社ブランド製品が収益に貢献→S
- 第4・5段落

- 第6・7段落

- 第8~10段落

- 第11段落

- 着目した点
- 全体縫製では部分縫製よりも熟練を要する
→熟練への養成はキーになりそう。 - 熟練職人は受託生産品の作業から自社ブランド製品の作業へ移る
→問題点。受託生産品はどうする??(謎) - 自社ブランド製品は部分縫製から全体縫製のすべてを一人で製品ごとに熟練職人が担当
→問題点。作業が属人的。 - ほとんどの作業は丁寧な手縫い作業(手作業)
→丁寧な手縫い作業はC社のS。
→高付加価値化に繋がる。 - 各作業者の作業割り当ては縫製工程のリーダーが各作業者の熟練度を考慮して決定
→縫製工程のリーダーの負担が多そう。 - 縫製工程は自社ブランド製品の修理も担当、最も負担が大きく時間を要する工程
→問題点。第2問(図)に関係?
- 第12~15段落

解答骨子作成(~40分)
このように与件文を読み、解答骨子作成に入ります。
私の事例Ⅲの骨子はこんな感じです。
(赤でどの設問の骨子かを加筆しています。)
事例Ⅲは本当に切り分けに迷ったので、骨子の中身についても解説します。
第1問(設問)
第4問(設問)
第4問は熟練職人or若手職人の2択がありました。
私は設問解釈の段階では迷わず「熟練職人の手作りで高級感」を選んでいたのですが、ここで方向転換をしています。
理由は骨子を作っていく中で、

第13段落で「今後熟練職人が退職予定」とあるのに、
熟練職人だけに頼っていては次世代に続かないのでは?
と考えたからです。そのため「若手職人」の方に方向転換し骨子を作成しました。
ちなみに図の真ん中あたりで切り分けに迷っていた第3問の骨子を作っています。
解答作成(~80分)
ここまで整理をして、いよいよ解答作成に入ります。
前述のとおり私は「40分前になったら解答骨子が途中でも解答作成に入る」とルールを決めていました。
設問解釈や解答骨子作成の段階でどの設問から解答を書いていくか戦略を立てます。
事例Ⅲでは、私は第2問→第3問→第1問→第4問
の順に解答を書いていくことにしました。
なぜその順番にしたか?
事例Ⅲの場合は第1問の強みを第4問の戦略問題で活かすという構成が多い(イメージ図)ので、第2問・第3問を先に解き、第1問・第4問を続けて書くようにしていました。
ただし、第1問が40字以内と字数制限が多いため、事例Ⅲでは第1問は最後ではなく第4問の手前で書き上げ、確実に点を取りに行くようにしていました。
第2問
※ふきだしの中の段落番号を押すと該当段落の図が表示されます。
- 設問はコチラ
- 1つ目

まずはオペレーションレベルの課題である「ロットサイズ適正化」(第7段落)を書きましたが、対応策が1つしか浮かびませんでした。
少し考えても解答が思い浮かばなかったので、書くのを諦めて次の解答に進みました。

- 2つ目

第3問
- 設問はコチラ

(「マニュアル化し形式知化」と書いていますが、この解答を書いている時に令和2年度事例ⅠのSECIモデルが頭をよぎりました。そのため、解答がややポエムになっています。)
第1問
- 設問はコチラ
- 強み

- 弱み

第4問
- 設問はコチラ
第1問の強みを活かし、弱みを克服する戦略ということで、第1問の解答内容を意識して解答を書きました。
コンセプトである「永く愛着を持って使えるバッグ」(第4段落)はKRとして全体戦略が問われている第4問にそのまま入れ、社長の思いに寄り添った解答に。
書きたいことを書ききった時点でマス目が余り、修理対応(=永く使ってもらうための対応策)についても触れて加点を狙いました。(スライド2つめ)

戻って第2問
振り返り
①第3問でマーケティング要素を入れたことについて
私は、事例ⅢをC社という1製造業の会社の話と考えていました。会社全体で考えれば製造業であっても営業やマーケティングは行っている(=解答に入る可能性もある)と捉えていました。
また、私個人な見解ですが、

事例Ⅲ=
事例Ⅰ(組織・人事)+
事例Ⅱ(マーケティング)
というイメージも持っていたので、そこにはマーケティングの要素も入ってくるだろうと考えていました。
実際、H29年の過去問(CNC木工加工機)でマーケティングっぽい解答の問題があり、今回のC社も一般消費者への販売を行っているので躊躇せずマーケティング寄りの解答を書きました。
②第4問の2択問題について
③リスクヘッジについて
私の解答では「作業の標準化・マニュアル化」というフレーズが第2問と第3問に登場します。
「ノウハウ承継」なんかは第2問・第3問・第4問と、ほぼすべての解答に登場します。
要因はうまく解答が思い浮かばなかったためですが、そもそも

同じ内容の解答を複数の設問でまたがって書くことは問題ない
と考えていました。
白紙で解答を出すよりは、何か書いた方が得策です。
結果論ではありますが、令和3年の事例Ⅲでは「熟練職人から若手へのノウハウ承継」がどの設問でも課題と思えていたので、そのままそれを書いた結果、合格点となりました。
(ただし、第2問では「作業効率化」、第3問では「育成」と若干レイヤーを意識した解答をしています。)
第2問であげた課題との因果は繋がっていないので「作業標準化・マニュアル化」をあげた事に対して部分点がついたのか、はたまた部分点は0で他の設問で点が取れているのかは不明です。
④切り分けについて
前述のとおり、私は設問解釈の段階で
- 第2問=オペレーションレベル
- 第3問=マネジメントレベル
と切り分けていたため、
- 第2問=受託生産品=受注生産
- 第3問=自社ブランド製品=見込生産
この視点が弱くなってしまっていました。そのため、ふぞろい解答にある「需要予測」を第3問の解答に盛り込めていません。
事例Ⅲは覚える要素が少ない分、最近は問われ方も複雑化しています。レイヤー以外の切り分けの視点が弱まってしまっていたことは反省点に感じました。
おわりに

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
追い込み時期に長い記事となってしまいすみません。
私の事例Ⅲのプロセスでは、うまく切り分けができていない所も多く、おそらくは過去問演習をされている皆さんの方が良い解答が書けているかと思います。
このあたりは「試験本番ってこんな感じなのか」と捉えていただければ幸いです。
私の2次試験編では何をやっていたか?(抽象)ではなくどうやっていたか?(具体)を中心に記事を書かせていただきました。
その人しか持っていない暗黙知の部分を形式知化し、なるべく具体的にお伝えすること。
正解が発表されない2次試験だからこそ、その必要性が高いのではと思い、一般論ではなく実体験に基づく話をさせていただきました。
脅すわけではないですが、
本番で出るのは初見問題です。
切り分けが難しい問題、忘れかけていた1次知識など、あらぬ方向から問題が飛んでくるかもしれません。
それにも動じずに普段通りの力で問題を解けるようにするためには日々のトレーニングとこれまでの自分を信じることが大事です!
残り約2週間となりましたが、本番でいつも通りの力を発揮できるよう、体調管理に注意しながら引き続き演習に励んでくださいね!

明日はりいあだよ!
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めちゃめちゃわかりやすくて未だ定まってない解法の参考になりました!(事例2の記事も!)
私も設問解釈に10分くらいかけて、キーワード拾いにいくでー、という気持ちで与件文読みにいくのですが、設問も4~5問あるので与件文読んでるうちにやるべきことが頭からどんどん抜けていくのが悩みです。もし対策などあれば助言頂きたいですm(__)m
kuniakyさん、コメントありがとうございます!!
事例ⅡとⅢの両方が参考になったと言っていただけて大変嬉しいです!
設問の内容って、与件文を読んでいるうちに忘れてしまいますよね。
私も設問の内容を完璧に覚えて与件文を読んでいたわけではないので、お気持ち分かります。
実際は与件文を読みながら設問文をちらちら見たりはしてはいました。
ご質問いただいた対策についてですが、
①設問に書かれている「はっきり書かれているキーワード」はそのまま覚えてしまい、与件文にその単語が出てきたら該当する設問と関連付ける
(例えば「外部企業」「フランチャイザー、ジー」「自社ブランド製品」など)
②事例ごとに問われている内容を意識し、与件文を読む。
(1)事例Ⅰであれば戦略的な内容の文章か・組織的な内容の文章か、過去(現在)の話か・今後の話か、登場人物(〇代目社長)
(※ただし、現社長が組織変革した理由が前代社長時代の話として書かれていることもあるので注意が必要です)
(2)事例Ⅱであればターゲット(高齢者、主婦層)や実施内容(ネット販売、置き配、移動販売)
(3)事例Ⅲであれば作業レベルの話なのか、管理(生産計画や生産統制)レベルの話なのか
③(可能であれば)設問間の関係(設問全体の構成)をいったん整理する
(こちらについては「レイヤー&設問解釈編」で触れているのですが、整理する分、時間はちょっとかかりますし、合う合わないもあると思うので、可能であれば…くらいのオススメ度です。)
このあたりを意識すると、与件文と設問の対応付けがしやすくなるかもしれません。
あと、「よく分からないけれど、どこかの設問に関係しそう」と思ったものには自分ルールでマークをつける(私の場合は☆でした)などすると、骨子や解答を作成するときに漏れを防ぐことができるかと思います。
すでに取り組まれていたり、質問に対しての適切な回答でなかった場合はすみません。
まだ2週間ありますので、kuniakyさんなりの解法を磨き上げていってくださいね!応援しています!!