【2次試験】解答用紙の“書き方” by にに

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はじめに

2次試験まで、あと2週間とちょっと。

8月の1次試験に合格して短期決戦に臨んでいるかたも、それ以前からコツコツ取り組んでいるかたも、自身の解法が固まっているころでしょうか。

設問解釈やマーキング、時間の使い方は、13代目みんなで今までたくさんお伝えしてきて、もうネタがない十分お伝えできているかな、と思います。

で、まだお伝えしていなくて、残りの期間でもある程度即効性がある内容って何があるかな・・・と検討した結果、いいのがありました。

まぁタイトルに堂々と書いているのでバレバレですが、今日は「解答欄の書き方」をお伝えしようと思います。
書く内容そのものではなく、それを解答用紙に置いてくるときのことです。

前提として、今回のお話は、推測によるものが多いことをあらかじめご承知おきください。
というのも、ご存じのとおり正答が公開されていない試験なので、書き方も、それがどう評価されるかもブラックボックスだからですね。

そして、今回いろんなことをトピック的にお伝えしていきますが、判断基準は一貫していて、「採点者から見て、採点に影響する/させる理由があるか」です。

ではさっそく、本題に参りましょう!

書き方にまつわるエトセトラ

解答欄はどれくらい埋めるべき?

いきなり大将を持ってきました。誰しも悩むやつですね。

私は経験していませんが、予備校なんかでは「○%埋めろ」という指導をしているところもあるとか聞きます。

これに対する答えは、私の考えでは

気にしなくていい

です。無駄に叫んでしまいました。

たぶん奇行種少数派の考え方かな、と思いますが、こう考える理由をお話しします。

この試験は、

中小企業診断士となるのに必要な応用能力を有するかどうかを判定することを目的とし、中小企業の診断及び助言に関する実務の事例並びに助言に関する能力について、短答式又は論文式による筆記及び口述の方法により行います。

試験案内「試験の目的および方法」

というものです。

採点基準を想像したとき、余りのマス数だけで点数を加減することは、この目的に照らすと考えにくいです。

「事例企業のことをちゃんと理解している(けど解答欄の文字数は少ない)」人と、「解答欄に制限文字数いっぱいに書ける人(けど理解はしていない)」人、今後中小企業診断士になっていい人物としてふさわしい、と判断されるのはどちらでしょうか。

中小企業診断士協会として、前者を”誤って”不合格とするリスクは取らない、と私は信じています。

採点者
採点者

この人、すごくちゃんと理解してるけど80%しか埋まってないな・・・不合格、と。

んなわけない

ただし、こう言ってはいますが、「マスを大きく余らせてもいい」ということではないのは強調しておきたいと思います。

Dr.サロのダメ研でもいの一番に言われてるね!

解答欄の文字数は、何らかの模範解答を想定して決められていると思われます。マスが余っているということは、その模範解答に含まれている解答要素を書き漏らしている、つまり、まだ加点される余地があるということです。

マスが余っている場合、文字数を埋めることは重要ではないが、加点を狙って加筆することは重要です。

その結果として「○%」のマスが埋まろうが埋まらなかろうが、そこを気にする必要はありません。

にに的結論

マスの余りを気にする必要はないが、加点の余地があることは気にするべき!

略語はどこまで使える?

略語とは例えば、「ホームページ」を「HP」と書いたり、「販売費及び一般管理費」を「販管費」と書いたりするもののことです。使うことができれば、解答欄の文字数を圧縮することができて有用です。

2次試験に出てくる略語は、いくつかの種類に分類できます。
1つ目は、「与件文または設問文で使われているもの」です。例えば、令和3年度の事例Ⅱの与件文に「インスタント・メッセンジャー(IM)」という記載がありました。この「IM」は使って問題ないですし、むしろわざわざ書いてくれているので、どこかで使うべきともいえます。

もう1種類、おそらく使っていいものは、「1次試験の論点となっている略語」です。例えば、事例Ⅲでよく出てくる「システマティック・レイアウト・プランニング」→「SLP」とか、「データベース」→「DB」みたいなやつですね。ふぞろいの合格者の再現答案にもよく出てきているので、まぁ問題ないでしょう。

使ったらダメな可能性が高いものとしては、「現実の業務で一般的に使っているもの」が挙げられます。これもダメ研で既出ですが、「実務経験に邪魔されている」パターンですね。「プロジェクト」→「PJ」、「ミーティング」→「MT」とかです。
ここらへんは、「実際の診断業務のときは、診断相手(事例企業の社長)にも伝わるような表現をすべき」という一般論から考えると、使うことによる減点もありうるかもしれません。

にに的結論

略語は、与件文・設問文で使われているもの、1次試験の論点となっているものだけ!

字数削減/調整Tips

さてここからは、字数に関するちょっとした小ネタ的なものをいくつか紹介したいと思います。

  • 文末の「である」は不要

文末に「である」を使っている解答例、けっこういろんなところで見ます。私が去年受けた某予備校の模試でも、模範解答がそうなっているものがありました。

でもこれ、私はまったく意味がないと思っています。それどころか、3文字×出現回数も貴重な文字数を浪費する害悪である、とすら思います。

課題は、与件文の表現をなるべくそのまま抜き出して使うことである。効果は、事例企業に寄り添っていることを示せることである。

「である」構文

課題は、与件文の表現をなるべくそのまま抜き出して使うこと。効果は、事例企業に寄り添っていることを示せること。

「である」なし構文

このように、「である」のあるなしで意味はまったく変わりませんし、採点する立場として見ても、この3文字のあるなしが何か影響を与えるとは考えにくいでしょう。

採点者
採点者

「である」を使ってないからマイナス1点しとこ

んなわけない

「である」を使う意味は・・・、私には思い浮かびません。頑張ってひねり出して、「なんか格調高くなりそうだから」くらいでしょうか。

上記の例では、「である」が2回出てきて、6文字を浪費しています。この6文字があれば、何かもう一つ解答要素を詰め込むことができますよね。

  • 丸付数字は句読点

丸付数字とは、①とか②とかのことです。

ふぞろいの再現答案でも数多く使われていますし、先日開催した勉強会のみなさんの解答でも、ほとんどのかたが使っていました。ちなみに13代目も全員が使っていて、かなり一般的な方法かと思います。

丸付数字を使う理由としては、大きく2つあります。

1つは、(多面的に)書きやすいから、です。「①~~~②~~~③~~~と書く」と意識することで、論点をその数だけ書き表すことができます。

そしてもう1つは、読みやすい文章にできるから、です。以下、例文を示します。

丸付数字を使う理由は、多面的に書きやすいこと、読みやすい文章にできること、大多数の受験生が使っているので、他の人と同じように書くという方針に合っていること。

丸付数字 不使用

丸付数字を使う理由は①多面的に書きやすいこと②読みやすい文章にできること③大多数の受験生が使っているので、他の人と同じように書くという方針に合っていること。

丸付数字 使用

ぱっと見で、下の方が3つの要素を表現していることが伝わるかと思います。活字でさえそうなのですから、解答用紙の上の手書きの文字ではさらにその傾向が強まります。

そして、この例文ですでに実践しているのですが、丸付数字は句読点代わりになります。正確には、読点(「、」)の代わりです。

「読点+丸付数字」の例も示してみますが、読みやすさは変わりませんよね?

丸付数字を使う理由は、①多面的に書きやすいこと、②読みやすい文章にできること、③大多数の受験生が使っているので、他の人と同じように書くという方針に合っていること。

読点+丸付数字

先日、hotmanがマイルールとして「読点は使わない」と言っていました。割と過激なことのように聞こえますが、実際に再現答案を見ると、それほど読みにくさは感じません。

このことも、「丸付数字は句読点」効果を実証しているといえるでしょう。

あとこれに関連して、字数調整のテクニックをお伝えしておきます。

解答を書く際、型を使っているかたは多いと思います。私もそうでした。で、書き出しは、機械的に「理由は①」としていました。(「理由」のところは設問によって変わります)

私は骨子をろくに作らずに解答用紙に記入をしていたため、書き進めるうちに「いやこれ論点複数にならないな・・・」と思うことも良くありました。

そんなとき、「理由は①」で書いておくと、文字数を変えず「理由は、」と論点数を1つに減らすことができるんです。

逆に、解答文をある程度書いたあとで中間部分を修正したくなった場合、1文字の違いなら「②」↔「、②」の入れ替えで調整できますね。

  • 「こと」「事」などは混在オッケー

「~~なこと」の「こと」、「~~のため」の「ため」などは、ひらがな、漢字どちらで書いても問題ありません。

私は基本的にはひらがなで書いていました。それは、その方が読みやすい(と思っている)からです。

ですが、解答を書いていった結果最後の1文字が入らない、なんてときには、ちゅうちょなく漢字にしていました。

上で書いた「である」なし構文の例文を再利用して例を挙げますと、

課題は、与件文の表現をなるべくそのまま抜き出して使うこと。効果は、事例企業に寄り添っていることを示せる事。

「こと」「事」の混在

という感じです。

同じ解答の中に「こと」と「事」が混在しています。普段の文章書きでは絶対にやらないかっこ悪い書き方ですが、試験の解答としては問題ないはずです。

採点者
採点者

「こと」と「事」が混在してるからマイナスしとこ

んなわけない

  • 優先順位は、字数上限>>読みやすさ≧解答要素の詰め込み>日本語としての正しさ

ここまでいくつかTipsをお伝えしてきましたが、だいたい字数に関することでした。このことからもわかるとおり、解答を書く際に最優先にすべきは字数の上限です。

解答欄からはみ出して書いた人を見聞きしたことはないので憶測ですが、字数の上限という制約条件を満たしていない場合、採点すらされないということも十分ありえます。

その次に考慮すべき事項は、「読みやすさ」「解答要素の詰め込み」です。「≧」でつないでいるのは、場合によって優先順位が変わってくることを表しています。

ちょっとだけ読みにくくなることで解答要素を1つ増やすことができ、その結果得点が増える可能性が高まるなら、そうするべきです。

ですが、基本的には読みやすさを優先するべきかと思います。採点者は、何度も繰り返してじっくり読んではくれません(たぶん)。いかに素晴らしい意味合いのことを書いていても、採点者が理解してくれなかったら点数にはつながりません。

優先順位の最後は、「日本語としての正しさ」です。

例えば、送り仮名が間違っている(「試みる」→「試る」)や、係り受けが間違っている(「課題は○○すること。」→「課題は○○する。」)などです。

日本語としては正しくないですが、「採点者が意味を読み取れる」という範囲内においてなら、その間違いは不利益にはならないでしょう。

プロフェッショナル・ミステイク」という言葉をご存じでしょうか。

・・・ご存じない。そうですよね。

私が今つくった言葉だからです

サッカーやラグビーの世界には、「プロフェッショナル・ファウル」という言葉があります。相手の得点機会を阻止するために意図的に行なうファウルのことです。
もちろん良くない行いなので、退場などの罰則が与えられます。

しかし、チームの勝利という目的からすると、優先順位は「相手の得点を阻止すること>退場などの罰則を受けないこと」のため、こういった行為が成立するんです。

中小企業診断士の2次試験における日本語の間違いも同じです。日本語として正しいかどうかはあまり重要ではありません。解答を字数上限内に収めるため、得点を増やすため、そして合格するため、やってもよいプロフェッショナル・ミステイクをあえてやることも戦術のひとつです。

もちろん、ただミステイクをやるのではなく、合格のための優先順位を考えたうえで判断してくださいね。

おわりに

2次試験まであと2週間とちょっと。

今回の記事では解答欄の中でのふるまいの優先順位をお話ししましたが、試験までの過ごし方という観点では、最優先すべきは体調管理です。

体調を崩してしまうと、最後の追い込みができなかったり、本番で実力を発揮できなかったりすることはもちろん、試験会場に入ることすらできなくなるという可能性が出てきます。

土俵に上がらないと合格の可能性はありません。

事例0はもう始まっています。事例0企業の経営者(あなた)の想いをかなえるため、今からしっかり対策をしていってくださいね!


最後に告知です。

≪ 開催決定!!≫

事例Ⅴ ーオンラインお疲れ様会ー

2次試験が終わった後は、これまで共に頑張ってきた仲間同士「お疲れ様」を言い合いませんか?

  • 日時:11月5日(土)21時〜
  • 参加要件:2022年度2次試験の受験生
  • 募集期間:未定(後日ブログにてお知らせします)

まずは二次試験に向けて全力投球で頑張りましょう。

終わった後は共に飲み明かしましょう。

みなさんとお酒を飲めること、道場一同楽しみにしております!!

明日は まん です。前回かなり反響の大きかった2次プロジェクト新章の第2弾!お楽しみに!

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【2次試験】解答用紙の“書き方” by にに”へ2件のコメント

  1. りつと より:

    めっちゃ参考になりました。どことなくもやっとしながら解答していた所が、クリアになった感じです。

    1. にに より:

      りつとさん

      コメントありがとうございます。
      こういう細かいことは、気にしだすと気になりますよね。
      でも問題を解くうえでは枝葉のことなので、この記事でさっさと片づけて、本筋の方に集中していただければ嬉しいです。

      あと2週間、短いようでも、もう一伸びも二伸びもできるはずです!
      ラストスパート頑張ってください!応援しています!

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