中小企業診断士の実務補習体験記~事前準備編~by池やん

みなさん、こんにちは。
寒い日が続きますね。
体調を崩さないように、あったかく過ごしましょう!

今日から2回に分けて、私が7月に大阪地区で受講した実務補習の体験記についてお伝えします。

今回は1回目の事前準備編です。

先日なゆたが実務補習・従事について書いていますので、是非そちらもご覧ください!

そもそも実務補習とは何ぞや、という方は先代3chの「実務補習5日間or15日間(中小企業診断士)」をお読みください。

それでは、いってみましょう。

事前インプット&準備

私は、指導員からの連絡がくるまで特別何か予習をしていたわけではありません。

過去記事で紹介させて頂いた、実務補習申込み後に協会から送付されてくる「実務補習テキスト」に目を通していたくらいです。

実務補習前に読む本として「事業デューデリジェンスの実務入門」が有名です。

時間のある時に見ておくのもいいかもしれませんね。

ただ、個人的には実務補習に臨むにあたっては、「実務補習テキスト」で十分だと思います。

準備しておくものとしては、ノートPCがあれば大丈夫です。

PCがないと実務補習で何もできないですからね。

今後の活動でも必要なので、手元のPCが古い場合には買い替えるのもありだと思います。

事前連絡

初めて指導員からメール連絡がきたのを含めて、実務補習開始日までに3回やり取りしていました。

初回メール(7日前)

7/2から始まる実務補習のちょうど一週間前(過去記事を投稿した次の日)に指導員から初回メールがきました。

メールには以下の内容が書かれていました。

・企業名

・企業HPのURL

・企業概要1行(金属加工を営む企業でした)

・班の参加者数(私たちの班は私含め6名でした)

・担当希望2つ選んでの返信依頼(※)

※担当は、経営戦略(リーダー)、財務会計、営業マーケティング、製造、情報・購買、人事労務の6つです。

私たちの班の場合、決算書3期分を紙でお預かりしており、財務会計担当に渡す段取りとなっていました。なお、他の班では財務情報がデータで全メンバーに展開されていたようで、指導員や企業様によって様相が異なります。あなたが担当する実務補習ではデータで展開されるといいですね。

担当決めについては、私は迷うことなく「経営戦略」を第1希望、第2希望は迷いつつ「財務会計」を選択しました。

「経営戦略」を第1希望にしたのは、実務補習は1回だけの受講予定だったため、どうせやるなら戦略をしたい、と考えたからです。チマチマやって無駄に時間を浪費するくらいならリーダーとしてサクサク決めて終わらせたい、という思いもありはしましたが・・・。

初代JCもリーダーに立候補することを推薦しています。

とは言え、どんな企業が割り当てられるかによって、他の担当も面白いでしょうから、興味のある担当をチョイスしたら良いかと思います。

重要なことは、当事者意識を持って、主体的に考え&行動することです!

当たり前ですが、意外とこれが出来ていない人が多いです。。。

実務補習云々関係なく大事なことですし、リーダー以外の役割を担当することになったとしても、どんどん引っ張っていったら良いので、決まった担当を楽しんでください。

2回目メール(4日前)

メールの内容としては以下です。

・担当決定連絡

・担当分野の事前調査指示

・Dropboxの使用可否

ここでようやくメンバーの名前とそれぞれの担当がわかりました。

私の担当は、第1希望の「経営戦略」に決まったので、少し気持ちが高揚したのを覚えています。

診断先のHPを確認しても参考になりそうな情報(資本金や社員数、売上など)の記載はありません。

おまけに、財務情報の概要すら共有頂けてないため規模感も不明です。事前調査する上で、もう少し情報欲しいなって感じていました・・・何より初日は何時にどこに行けばいいねん、ってちょっと(イラっと)困りましたね。

以上の思いから、以下の確認メールをしました。

・初日の集合時間・場所、活動概要は?

・診断企業の基礎情報は?(社員数など。)

・財務情報の概要レベルを財務担当以外も確認できないか?

結局、診断企業の基礎情報も財務情報も頂けませんでしたが。。。

財務情報を共有頂けなかった理由は、「紙ベースの原本で預かった決算書は現在財務担当者のもとに送付しており、且つ顧客に決算書のコピーをとる了解を得ていないため、現時点で情報開示は出来ない。財務担当者から情報アップ予定だから待ってほしい」とのことでした。

そこはいいとしても、基礎情報くらい指導員の分かる範囲で教えてくれてもいいのに、とこの時は思いましたね。それから「データ化」は助言候補だな、と思いました(笑)

後でわかるのですが、指導員も診断企業は今回が初めてで、社長とも話を出来ていなかったようです。

3回目メール(2日前)

3回目のメールは、以下の1点だけです。

・Dropboxに複数資料をアップロードした連絡

Dropboxには履歴事項全部証明書がアップされていました。

それ以外にもメンバーの担当希望を整理したExcelファイルも入ってました。

経営戦略を希望(第1、第2)していたのは、私以外誰もいなかったみたいでラッキーでした。

結局、財務担当からの財務概要報告は初日集合するまでありませんでした。

初日までの準備

手元にある素材に対して、可能な範囲で準備を行いました。

診断企業HPチェック

HPに掲載されていた製品・サービス、企業理念はチェックしました。

他に社長のインタビュー記事やブログ、SNS等ないかチェックしましたが、まぁないですよね(笑)

それから、私たちの診断企業が金属加工を営む企業だったため、工程のイメージを持つためにYouTubeでインプットしました。本当に便利で助かります。

業界研究

業界研究は、ネット検索でしました。

業種別審査事典が鉄板ネタで挙げられますし、確かな情報も掲載されていますが、ネット検索でも十分な情報を得られるものです。

そもそも1冊あたりが高く購入する気にはならないし(ごめんなさい)、図書館に行く時間もなかったためネット検索しか選択肢がありませんでした。

外部環境分析

ネット検索で調べた内容および仮説に基づく診断企業像をもとに、外部環境分析を行いました。masumiが渾身記事で外部環境分析について触れていますので、この機会に読んでいる方も復習を兼ねてご確認ください。

PEST分析(マクロ環境)

5フォース分析(ミクロ環境)

5フォース分析では、新規参入企業と代替品は割愛しましたが、診断企業HPの主要取引先名に大企業が記載されていたため、ある程度依存していて価格交渉力もないんだろうな、とイメージを膨らませていました。

ここまでザっとやって出来上がった仮説の事例企業像が、何に困っているか、課題に対する対策にはどんなものがあるかについて何個かイメージして準備完了です。

おまけ

私は実務補習前の6/30に新しくPCを購入しました。

それまで使用していたPC(DELL)のファンが破損した結果、挙動が遅くなり、このままでは仕事にも実務補習にも耐えられないと判断しました。ファンの修理には10日前後預ける必要があったので、代替機を購入するしか選択肢はありませんでした( ;∀;)

普段ならmasumiほどではないにしろ色々悩み検討していたはずですが、今回は即決です!

私が購入したPCは、SurfacePro7です。HPを選んだmasumiとは残念ながら違います(笑)

私がSurfacePro7を選んだ理由は単純に見た目がカッコよく、タブレットを持っていなかったこともあり、使い勝手が良さそうだと思ったからです。

いまではクライアント先に訪問した際には、ディスプレイを見せて話しやすく社長からも好評です。

ただ、通常作業時は、修理から戻ってきたDELLが活躍してくれています。

さいごに

いかがでしたか。

実務補習に限ったことではありませんが、何事にも準備は大切です。

特に実務補習の場合、初日集合して、そのまま社長ヒアリングというパターンが多いようですので、何も準備していないと怖いですね。。。

診断企業のことを調べて臨むのは、プロとして当然の行為ですし、診断企業に対する礼儀です。

助言する私たちが何も準備をせずヒアリングに臨むなんて、逆の立場なら勘弁してよってなりますから。

実務補習を勉強の場として考えるのではなく、プロとして臨むことで、結果として十分得るものがあります。

なにより楽しんでください!

2次試験合格後、あなたが実務補習を受講される際の参考になれば幸いです。

明日はよがです。お楽しみに!

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中小企業診断士の実務補習体験記~事前準備編~by池やん”へ4件のコメント

  1. ロム より:

    池やんさん、実務補習の記事をありがとうございます。

    指導員のメールのやり取りだけでなく、それを受けて池やんさんがどう思ったのかまでが記事にあったので、リアルな感想を知ることができて非常に有益でした!
    後編も楽しみにしております!

    1点質問なのですが、担当が決まってからどう行動していったのか、については何か書籍や記事を参考にされたのでしょうか?
    もし自分が実務補習を行うことになり、担当が決まっても、「……何から始めればいいのか分からん」っていう状況に陥る可能性が非常に高いので、もし参考にされていたものがあったら教えて頂けたら嬉しいです!

    1. 池やん より:

      ロムさん

      コメントありがとうございます。
      実務補習は診断企業の対応にもよりますが、指導員の裁量に任されていることもあり、
      事前準備できる質・量ともにバラツキは出てしまいます。
      それも含めて実務補習なんだと楽しんで頂ければと思います。

      ご質問の件ですが、
      担当について何かを参考にした、ということはないですが、
      ネットで実務補習体験談を3つほど見て、実務補習自体について確認したくらいです。
      例えば、報告書をまとめる前にはあらかじめ
      統一フォーマット・ルールは決めておいた方が良いなど参考になる情報が得られます。
      (決めていても完璧とはなりませんが、手戻りは減らせます)

      指導員によって指示も色々ですので、あまり身構えなくて良いと思います。
      指導員からの指示が分かりにくいものであれば、遠慮なく聞けば良いですよ。
      あとは「実務補習テキスト」に役割分担のポイントが書かれています。(一般的に当たり前な内容です)

      ロムさん自身が前向きに楽しんで頂けたら大丈夫です!

      1. ロム より:

        池やんさん、返信ありがとうございます。

        色んな方々の体験ブログを拝見すると、基本的には無事に皆さん終えられていますが、実務補習に関連がありそうな業務を行っていない自分からすると、皆さんように上手くこなせるイメージがどうしても思い浮かべられなかったので不安に駆られておりましたw

        ただ同時に、今回の記事も含めて実務補習のことを知ったことでワクワクする気持ちも強くなりましたw
        試験の結果次第ではありますが、早くやってみたい!!! という気持ちが大きくなりました、ありがとうございました!

        1. 池やん より:

          ロムさん

          実務補習は基本無事終えられますので、
          変に気負い過ぎないようにしてください。
          ワクワクする気持ちがあれば大丈夫です!

          周りを気にして上手くこなせるか、を意識するよりも
          ロムさんの「一生懸命」を発揮すれば気づけば無事終了してます。

          参加者も得手不得手があるので、活躍の場はきっとありますよ!
          (例えば、DropBoxの使い方がわからない、Word苦手・・・etc)

          口述セミナーでお会いしましょう!

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