不偏分散のn-1の謎 と 統計検定2級の合格体験記 byじょにー

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はじめに

じょにー
じょにー

子育て受験生を応援するじょにーです。

1次試験が近づく中、毎日必死に勉強に取り組んでいることと思います。
本来、火曜日はブログの定休日ですが、受験生のみなさんにとっては、曜日なんて関係ない“戦いの毎日”ですよね。
そんなあなたを少しでも後押ししたくて、今回は定休日返上で1次試験に関する記事をお届けしようと思っていました。

今週の定休日である7/8(火)用の記事を書いていたのですが、ここで問題が発覚!
なんと、この日はまさきとダイキの間。
気付いている方もいると思いますが、まさきがダイキの次回予告(サムネ作成など)を担当しており、2人は切っても切れない間柄となっていました。
そこで、ダイキが7/8(火)、私(じょにー)が7/9(水)という順番でブログを書かせていただくことになりました。

なんだか複雑だなぁ。

tomi
tomi

内部的な事情で恐縮です・・・。

サマリーシート

まずはサマリーシートから。
(サマリーシートって何?という方は こちら をどうぞ)

「強化ポイント」(おさらい)

時間:勉強時間を確保するためのポイント
効率:点数上昇のスピードを上げるためのポイント
本番力:試験本番で実力を発揮するためのポイント

今回お届けするのは「統計学」で、前半では知識系の内容になっています。
強化ポイントは少なめではありますが、統計学を理解しておくと、1次試験のいくつかの科目での理解が深まりやすくなるため、全体的な学習効率に少しプラスの効果が期待できると思います。

また、後半は「統計検定」に関する内容をお届けします。
診断士の1次試験とは直接的に関係する内容ではありませんが、将来的に統計検定の受験を考えている方にオススメの内容になっています。

16代目が送る1次試験関連記事の紹介

16代目は自分の専門知識も生かしながら、1次試験に関連した有益な記事を提供していて素晴らしいよね。

そういえば、じょにーって普段何の仕事しているの?
それを記事にすればいいんじゃない?

ヒロ
ヒロ

今は法務や知財を扱う部署にいるよ!でも、すでに「経営法務」関連はりょう・なつ・ダイキが素晴らしい記事を書いていて・・・。
しかもみんな短時間で書くんだよなぁ・・・。

確かに、みんな分かりやすく書いているね。
たしか、法務・知財以外にも仕事してなかったっけ?

ヒロ
ヒロ

うん、安全衛生委員会で衛生管理者も務めているよ!
ただ、これも だいだい が素晴らしい記事を書いていて…。

うーん、確かに…。他に何か1次試験を受ける受験生に向けたネタはないの?

ヒロ
ヒロ

そうだなぁ…。実は1年前までは研究開発部に所属していたんだ。
その時に学んだ「統計学」について書いてみようかな!

統計学とじょにー

私所属していた研究開発部では、普段から統計に触れる機会が多くありました。
具体的には、「平均値」、「標準偏差」、「相関係数」といった基本的なものから、「t検定」や「実験計画法」のような少し高度な分析手法まで、実際に活用していました。

お!「t検定」と言えば、私ですね!
先日の「略語・頭文字の攻略(英語力と診断士試験)」で紹介されていたデータが面白かったので、t検定やってみたら、「有意差有り(5%有意水準)」となっていましたよ!英語力って診断士の勉強時間に影響するんですね~。

14代目さたっち
14代目さたっち

ありがとうございます!
あのようなデータを見ると、ついt検定で分析してみたくなりますよね(笑)

正直なところ、診断士試験と統計学はそこまで密接に関係しているわけではありません。
でも、「経営情報システム」では毎年のように統計の問題が出ますし、「運営管理」や「財務・会計」、「経済学・経済政策」でも、ちょこちょこと出題される場面があります。
だからこそ、統計に関する最低限の知識は持っておいたほうが安心だと思っています。

今回のブログでは、統計の中でも「これだけ知っておけばOK!」という基礎的な内容を中心にお届けします。

えー、でも統計学って理系の学問でしょ?
私には無理だよー。

さくら
さくら

いや、今回は数学が苦手な方でも読みやすいように意識して書いているので安心して読んでみて!
…というか、あまり専門的すぎると自分もついていけなくなるし。

統計学を学ぶ上での心構え

いきなりですが、統計学は「ある程度の妥協」が大切だと思っています。
というのも、統計学はそもそも数学の専門的な知識がないと、すべてをしっかり理解するのは非常に難しいからです。

だから私は、次のようなスタンスで臨むのがおすすめだと思っています。

心構え

理解できそうなこと → なぜそうなるのかを考えてみる
難しすぎて理解できないこと → 丸暗記でOK!

もちろん、「しっかり理解する」に越したことはありませんし、今回のブログもできるだけ理解してもらえるように工夫したつもりです。

でも、どこまで理解できるかは人それぞれですし、分からなかったとしても「これが分からないから自分はダメだ…」なんて思う必要は全くありません!

「ちょっとわかりにくいけど、なんとなくこういうものか〜」くらいの気持ちで、気楽に読んでもらえたらうれしいです。

マックのポテト

これまたいきなりですが、皆さんはマクドナルドのマックフライポテト®(以下、ポテト)は好きですか?
私は特別好きなわけではないですが、趣味の株主優待のおかげで、平均週1回はポテトを食べなきゃいけない生活を送っています食べています。
(プロ棋士で投資家の桐〇さんに少しだけ近い生活をしています。)

で、このポテト、長さが結構バラバラですよね。
このばらつきが気になりませんか?

え・・・?別に、そんなに気になら・・・

だいだい
だいだい

気 に な る よ ね ?

・・・は、はいっ!すごく気になります!!
(今、一瞬だけ殺気を感じた…)

だいだい
だいだい

よし、じゃあ今回はこのポテトのバラツキ・・・つまり「分散」をメインに、一緒に見ていこう!

そもそも「統計学」というのは、限られたデータ(=標本)から、もっと大きな全体(=母集団)の様子を推測する学問です。
ここで少し難しい言葉「標本」と「母集団」というワードが出てきたので、先ほどのポテトの例も使いながら説明します。

この「母集団」と「標本」は、いつもしっかり区別して考えることが大切です。
そして「母集団に対して定義される式」「標本に対して定義される式」は明確に区別して考えます。

※「標本の分散」のことを世界的には「標本分散」と呼ぶらしいですが、日本(診断士試験)では「不偏分散」の名称で主に知られているため、ここでも「不偏分散」と表現します。
※一般的には偏差平方和や分散は Σ(シグマ) を使った式で表されることが多いですが、記号が苦手の方もいらっしゃると思うので、あえて上記の表記にしています。

うわ~。σとかμとかがたくさん・・・。
記号が出てくるだけでイヤになる・・・。

さくら
さくら

ごめん!今だけちょっとだけ我慢して!次第に分かってくるかもしれないから!

さて、ここで大事なポイントがあります。
実は、母集団の「平均値」や「分散」などを正確に求めるのは、現実的にはほぼ不可能なんです。

先ほどのポテトの例でいえば、母集団は「日本中のすべてのポテト」が該当しますが、それを集めて、一本一本の長さを測る……なんて現実的じゃないですよね。

だからこそ、「標本(一部のデータ)」を使って、母集団の特徴を推測(=推定)する・・・これが「統計学」の大きな目的の一つです。

先ほどのだいだいのように、「ポテトのバラツキが気になって気になって仕方がない!」という人のために、限られたデータから全体の様子を読み解こう、というのが統計の目的なんですね。

この「母集団」と「標本」の関係が分かっていないと、統計はなかなか理解できないので、ここだけはしっかりおさえてくださいね!

練習問題

ここで理解を深めるために、練習問題やってみましょう!

【練習問題】

マクドナルドで、たくさんのフライドポテトの中から無作為に5本を抜き出して重さ(g)を測ったところ、次のデータが得られた。
5、6、8、7、4(g)
このとき、以下の値を求めなさい。
① 平均
② 偏差
③ 偏差平方和
④ 分散
⑤ 標準偏差

【解答】

この問題は母集団ではなく、標本であることに気づきましたでしょうか?
「無作為に5本を抜き出して重さを測った」とあるので、母集団の一部を測ったからです。
その上で、解答は以下のようになります。

① 平均
各観測値の和を標本数で割ることで「平均」を求める。
(5+6+8+7+4)÷5 = 30÷5 = 6
平均 = 6(g)

② 偏差
各観測値から平均を引いて「偏差」を求める。
5 − 6 = −1
6 − 6 = 0
8 − 6 = 2
7 − 6 = 1
4 − 6 = −2
偏差 = −1, 0, 2, 1, −2(g)

③ 偏差平方和
各偏差を2乗し、全て足し合わせることで「偏差平方和」を求める。
(−1) 2 +02 +22 +12 +(−2)2 = 1+0+4+1+4 = 10
偏差平方和 = 10

④ 分散(不偏分散)
偏差平方和を「サンプル数-1」で割ることで「分散(不偏分散)」を求める。
s2 = 10÷(5−1) = 10÷4 =2.5
分散(不偏分散)= 2.5

⑤ 標準偏差
分散の平方根をとることで「標準偏差」を求める。
s = √2.5 ≒ 1.58
標準偏差 ≒ 1.58(g)

母分散と不偏分散の違い

先ほどさくらが抵抗感を示していた式を改めて出してみます。

さくら、もう一度この表をよーく見てみて。
母集団の各式で、N⇒n、μ⇒x̄、σ⇒sと置き換えると、だいたい標本の各式と一致するのが分かるよね?

あ、ほんとだ!なんだか思ってたよりシンプルかも!

さくら
さくら

でしょ?…なんだけど、ひとつだけやっかいな違いがあるんだ。
それは「分散」の分母。母集団は「N」なのに対して、標本は「n-1」になってるんだよね。

えぇ〜、なんでそこだけ変えるの!?
やっぱり統計って苦手かも…さっきの発言、取り消しで!

さくら
さくら

さくらがそう思うのも無理はありません。
実は、統計学を学び始めた人の多くが、この「n-1」を理解できずに挫折してしまいます。

正直なところ、私自身も数学的な厳密さまでは完全に理解しているわけではありません。
でも、直感的に「なるほど!」と思えるような説明を目指して、ここからお話ししていきます。

※ここからの説明は、あくまで“イメージをつかむ”ことが目的です。
一部、数学的に誤っている表現もあるかもしれませんが、どうかご容赦ください。

なんで「n-1」?

具体的な数値を使って説明した方がイメージしやすいので、ここからは数値も使いながら示してみます。
ある母集団の分布が以下のグラフに従うとします。

観測値が「7」付近となるデータが多く、「3」や「11」等のデータは少ないという分布です。

このグラフは、母集団の平均が「7」、標準偏差が「2」として描いた分布を表しています。
でも、先ほどお伝えした通り母集団の「平均」などを把握することはほぼ不可能なので、本来この数値は知ることはできません。
その代わり、知ることができるのは、ごくわずかな数の観測値(標本)であり、今、5つの観測値を得られたとします。

x1=3 、x2=7 、x3=8 、x4=5 、x5=7

この5つのデータの平均は (3+7+8+5+7)/5 で「6」になりますよね。

ここまでついてこれている?
次は「偏差平方和」が出てくるよ。

ここまでは良いんだけど、「偏差平方和」ってなんだっけ?

さくら
さくら

大丈夫だよ。
偏差平方和は「各観測値と平均の差(=偏差)を2乗し、それらを全部足し合わせたもの」だよ。
でも言葉だと分かりづらいし、具体的な数値を使うから、ゆっくり確認していって!

理想的には、全体の中心(母平均)を基準にして、どれだけズレているかを測りたいです。
つまり、各偏差は各観測値から母平均(μ=7)を引くことになり、偏差平方和はこのようになります。

(3-7)2+(7-7)2+(8-7)2+(5-7)2+(7-7)2=(-4)2+02+12+(-2)2+02=21


でも、先ほどお伝えした通り、本来の母平均というのは未知の数値なので分かりません。
その代わり、使えるのは標本平均(x̄=6)で、これを使った偏差平方和はこのようになります。

(3-6)2+(7-6)2+(8-6)2+(5-6)2+(7-6)2=(-3)2+12+22+(-1)2+12=16

ここで、「母集団の偏差平方和(今回は21)」より「標本の偏差平方和(今回は16)」の数値が小さくなっていることに気づくでしょうか?

実は、「標本平均を使った偏差平方和」は「母平均を使った偏差平方和」以下の値に必ずなるのです。
式で表すとこんな感じです。

ここが結構重要なので、分からない場合は何度か読み返してください。
可能であれば、ご自身の手を動かして計算してみてください。

さらに、「分散」の式を思い出してみます。

この「分散」の分子は、「偏差平方和」です。
そして、先ほどの「母集団と標本の偏差平方和の関係性」から、標本の分散(不偏分散)の分子の方が小さくなりやすいです。
もしこの時、標本の偏差平方和をサンプル数nで割ってしまったら、どうなるでしょう?

分子が相対的に小さくなっているにもかかわらず、母分散と同じようにサンプル数nで割ってしまったら、「標本の分散」は「母分散」以下の数値になってしまうのが分かるでしょうか。
だから、偏差平方和の式の分子が小さくなってしまった分だけ、分母を少しだけ小さくして、n-1とし、母分散に一致させるようにします。

ちょっと難しかったと思うけど、ここまでどう?
1回読むだけだと難しいけど、ゆっくり何度か読めば理解できてくるかもしれないよ。

う、うん…何とかついていけている気がする。

さくら
さくら

もしここまでで、何度か読んでみてもイメージできない場合は「妥協」が必要です!理解することはあきらめ、「標本の分散の分母はn-1」と丸暗記で行きましょう!

なんで「-1」?

標本平均を使うと、実際より偏差平方和が小さくなり、分散の分子も小さくなる。
⇒そのまま「n」で割ると分散が母分散よりも小さくなってしまう。
⇒だから、「n-1」で割って、分散を少し大きめに補正してるんだな。

ダーヤス
ダーヤス

そう、その通り!

でも、なんで「-1」なんだ?
「-2」や「-3」じゃダメなのか?

ダーヤス
ダーヤス

それを理解するには「自由度df」を知る必要があるんだ。

自由度df(degree of freedom)は理解するのが非常に難しい概念です。
ここでは、”理解する”ではなく、”慣れる”ことを意識してみてください。

冒頭でお伝えした「妥協」に近い考え方です。気楽にいきましょう!

※正直なところ、私もこの辺は理解ができていません。統計に詳しい方からすると、ツッコミどころ満載かもしれませんが、あくまで中小企業診断士突破が最終目的なので、ご了承下さい。

そもそも、自由度とは以下のような定義となっています。

「互いに独立に(自由に)値が決まる変数の数」

いや、何言ってんのかちょっと分かんないんだけど。

ダーヤス
ダーヤス

ま、まぁ、そうだよね。

分かりやすくするため、簡単な例を用いて示します。
突然ですが、ここに5つの箱があったとして、好きな数字を入れられるとします。

ホンマ、突然やな。

ダーヤス
ダーヤス

例えばこんな感じでしょうか。


この時、自由に数字を埋められたのは5つなので、自由度は「5」とします。

意味不明かもしれませんが、続けて読んでください。

次に、以下のような制約条件がある場合を考えます。

「全ての箱の合計値はゼロ」

その上で、先ほどとは違う数字を4つ目の箱まで自由に入れてみます。

さて、最後の5つ目の箱はまだ数字を決めていませんが、自由に数字を入れられるのでしょうか?

「全ての箱の合計値はゼロ」なんだから・・・「-4」以外はダメなんじゃないか?

ダーヤス
ダーヤス

そう、その通り!最後だけ自動的に決まっちゃうんだよね。

この時、自由に数字を選べたのは4つだけなので、自由度は「4」となります。
つまり、先ほどのように「合計値はゼロ」というような制約条件がある時は、自由度が1つだけ小さくなるのです。

さて、ここから本題です!

もう一度、マックのポテトに戻ります。
5本のポテトの平均と偏差は以下の通りです。


ここで、「偏差の合計」に注目してください。
実は、標本平均を偏差の起点とする限り、必ず合計はゼロになるのです。

ところが、もし1つだけデータが分からなかったらどうでしょう?
例えば、偏差1=-3という情報だけ無かったとします。


この場合、「偏差の総和はゼロ」と分かっているので、他の偏差との関係から、偏差1=-3ということが確定します。
つまり、偏差は5個ありますが、実質的に偏差4個分の情報量しか持っていないということになります。

実は、不偏分散は、標本平均x̄ を基準とした偏差平方和を、自由度(df)で割ったものとして定義されます。


そして、その自由度dfは、標本平均x̄を使った場合、標本サイズから1だけ少ない情報量を持つことになります。
だから、標本の分散(不偏分散)の時は分母が標本サイズから1だけ小さくなるのです。

最後、なんか無理矢理感ない?

ダーヤス
ダーヤス

あくまでイメージを持ってもらうってことで、許して。

ちなみに、標本の偏差平方和をサンプル数(n)で割ってしまうと、母集団の分散よりも小さくなりやすく、偏りのある推定値になります。
一方、偏差平方和を自由度(n−1)で割ることで、母集団の分散を偏りなく(=不偏に)推定できるようにしています。
だから「不偏分散」と呼ばれるのです。

まぁ、でも、何となく「-1」になる理由が分かった気がするわ。

ダーヤス
ダーヤス

それならよかった・・・。

でも、もし何度読んでも理解できなかったら、「妥協」で行きましょう!
つまり、理解することはあきらめ、「不偏分散の分母はn-1」と丸暗記で行きましょう!

不偏分散のn-1のまとめ

・最低限、「母集団」と「標本」の違いは理解しよう

・標本平均を使った偏差平方和は母平均の偏差平方和より小さくなりやすい

・不偏分散は分母を小さくして(「n-1」にして)、分散を少し大きめに補正してる

だいだい、どう?理解できた?
ここまで説明してきた内容でポテトの長さのバラツキを調べてみてよ!

う、うん・・・ありがとう・・・。

だいだい
だいだい

過去問にチャレンジ!

では、ここまでを踏まえて、過去問にチャレンジしてみましょう!
1次試験はマーク式ですが、あえて計算で求めてもらいたいと思います。

R4 経営情報システム 第24問 改

200 人が受験した試験結果から10人の得点を無作為に抽出して並べ替えたところ、以下のとおりであった。

2 2 4 5 5 7 8 8 9  10

この時、点推定における母平均と母分散の推定値を求めよ。
ただし、母分散の推定には不偏分散を用いることとする。

解答】

与えられたデータ数 n=10
母平均の推定値は標本平均と一致するため、
X=(2+2+4+5+5+7+8+8+9+10)/10=6

母平均の推定値は「6」

次に、母分散の推定値は不偏分散と一致するため、

偏差平方和=(2-6)2+(2-6)2+(4-6)2+(5-6)2+(5-6)2+(7-6)2+(8-6)2+(8-6)2+(9-6)2+(10-6)2
=(16+16+4+1+1+1+4+4+9+16)=72

自由度df=n-1=10-1=9

不偏分散=偏差平方和/自由度=72/9=8

母分散の推定値は「8」

統計検定の合格体験記

せっかく統計学の内容を扱っているので、昨年私が受験した統計検定3級・2級の勉強法について簡単に紹介したいと思います。

えー、まだ続くのー?長くない?
もう読むの疲れたし、数式見てたら眠くなってきたよ。。。

なつ
なつ

統計学に関する記事はたぶんこれが最初で最後だと思うから…。
でも、確かに統計検定関係は1次試験前に読むのは時間が若干もったいないので、落ち着いたタイミングで読んでもらうのが良いかもしれないなぁ。


私はR5の2次試験直後、燃え尽きたことや、合否発表前のモヤモヤした感情から、診断士試験の勉強には手が尽きませんでした。
一方で、この時期にお勧めされる過ごし方として、「他資格に挑戦」というものがあります。
王道は「簿記2級」かと思いますが、私の場合、すでに簿記2級は取得済みだったので、「統計検定3級・2級」にチャレンジすることにしました。

私と同じようなタイミングで統計検定にチャレンジしている方が複数名いらっしゃいました。しかし、統計検定の合格体験記はなかなか見つけられなかったので、ここで紹介させていただきます。

統計検定の勉強法

勉強のポイントは以下の通りです。

  1. 分かりやすそうな書籍やサイト等の情報収集
  2. とにかく問題集を解きまくる。
  3. 分からなければ、書籍や統計のサイトを確認し、➋に戻る

やり方自体は、基本的に診断士試験(特に1次)の勉強法に近いと思います。
ただ、「②解きまくる」はかなり計算用紙を使った点が特徴的だったと思います。
幸い、私は計算用紙(とある裏紙)が余るほど手に入る環境にあったため問題ありませんでしたが、問題を解きまくらないと理解ができず、合格はかなり厳しいと思います。

紙じゃなく、タブレットを使えばいい気がするね。

かえる
かえる

うん、それはホントにその通りだと思う。
そろそろ自分もタブレットに挑戦しなきゃ…。

おすすめの書籍

実は統計検定において書籍選びは非常に重要だと思っています。
特に数学に自信が無い方、統計にあまり触れたことが無い方は注意が必要です。
下手に選んでしまうと、さくらのように統計アレルギーが出てきてしまうかもしれません。
私が入手した書籍はこちらの4冊です。

【テキスト】

①基礎から学ぶ統計学

②統計学が分かる

この2冊は図が多く、イメージがしやすいので非常におすすめです。
あまり知名度が高くないのが不思議ですが、本当に素晴らしいテキストです。
実は不偏分散の話は「基礎から学ぶ統計学」、ポテトのくだりは「統計学が分かる」を参考にさせて頂きました。
ちなみに公式のテキスト「日本統計学会公式認定 統計検定2級対応 統計学基礎」もあるのですが、・・・まぁ、本屋で軽く読んでもらえればどんな感じか分かっていただけると思います。
私は軽く読んだ後、そっと本棚に戻しました。

【問題集】

③統計検定2級 公式問題集

④統計検定3級・4級 公式問題集


この問題集は公式から出されているものですが、問題数も多く、こちら 素晴らしかったと思います。
3級レベルであれば、テキストを買わずに問題集だけでも合格できるかもしれません。

おすすめのサイト・動画

先ほどの「オススメの書籍」と同じぐらい重要なのが、「おすすめのサイト・動画」です。
私は以下を参考にして勉強を進めました。

統計WEB(統計学の時間)

解説が非常に分かりやすいだけでもありがたいのに、練習問題も豊富です。
無料でここまで解説してくれているので、統計検定界の「一発合格道場」みたいな存在です。

試験中の様子

統計検定は、CBT(Computer Based Testing)方式で、パソコンで解答する形式です。
試験会場は全国にあり、予約すれば自分の都合に合わせた日時で受験できるのがとても便利でした。

唯一持ち込めるのは「電卓」ですが、ルート計算機能付きのものを選びましょう。

また、電卓以外に配られるのが、ラミネート加工されたメモ用紙と水性ペン。
ただし、この用紙は2枚までしか使えず、書く場所が足りなくなった場合は、自分でメモを消して再利用する必要があります。

計算が必要な問題が多いため、小さく丁寧に書く工夫や、何を残して何を消すかの取捨選択が求められます。
それにもかかわらず、水性ペンが太く、小さく書きづらい……。意外なところで神経を使う試験でした。

計算用紙は何枚も使い捨てできるようにしてほしいです。

試験の結果と優秀成績賞

最終的には統計検定3級と2級は無事に一発で合格することができました。
勉強時間は正確に計測していませんが、3級は50時間、2級は150時間ほどだったと思います。
(理系と文系で勉強時間は大きく変わると思っており、文系だとこの倍ぐらいの時間がかかるような気がしています。)

ちなみに、ここも特徴的なのですが、統計検定には優秀成績賞というものが存在します。
各級で一定の点数を突破したらもらえるもので、おおよそ8割を超えればもらえると言われていました。

実際、私は3級を86点で合格し、優秀成績賞をいただいておりました。
続いて受験した2級では、まぐれ当たりが連発したのか85点という高得点で合格しました。

やったー、これなら2級も優秀成績賞もらえるはず!

と思っていたのですが、送られてきたのは合格証のみ・・・。
慌てて主催団体にメール送りました。

85点も取ったのに、優秀成績賞の賞状が入っていなかったんですが・・・。

じょにー様への発送内容を確認いたしましたが、発送物に不足物はございませんでした。
なお、表彰ラインについては主催団体の意向により非公開となっております。なにとぞご了承ください。

えっ、じゃあ、合格証だけっていうのは間違いじゃないの!?

どうやら「8割で優秀成績賞」というのは誤情報だったようで、85点ではダメだったようです。
今回、統計のブログを書くにあたって色々調べてみたところ、「88点」で優秀成績賞を取っている方がいらっしゃったので、あと1問正解していればよかったようです。

うわ~、あと1問だったのか~。悔しぃ~。

さいごに

今回は1次試験でもちょこちょこ出てくる統計学について、扱ってみました。

統計学には「カイ二乗検定」とか「分散分析」など、様々な手法もありますが、診断士試験を受けるうえではタイパが悪すぎるので、そこらへんは覚える必要ありません!
しかし、「母集団と標本」や「分散」「標準偏差」といった基本的な概念は理解できるようにしておくのが良いと思います。

今回はかなり長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

統計検定のまとめ

・しっかり情報収集しよう

・参考にする書籍やサイトは分かりやすいものを選択しよう

・問題をひたすらに解こう!

明日は ヒロ !
通常のブログ順に戻ります!

任せて~!

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