【企業経営理論】労働関連法規、攻略のカギ by だいだい

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はじめに
突然ですが、みなさんは企業経営理論で出題される労働関連法規は得意ですか?
堅苦しい内容が多くて少しとっつきにくいと感じる人もいるかもしれません。
直近5年の問題数は毎年4問で、企業経営理論全体に占める労働関連法規の配点割合は10%未満のため、出題範囲が広いわりにそこまで力を入れるべき領域ではないかもしれません。この分野を「捨て問」と考える人もいると聞きます。
しかし、例年の出題傾向を理解することで満点は難しくても半分は取れる(可能性が高い)戦略はあります!
過去5年の動向をご紹介しますので、少しでもみなさんの参考になればうれしいです!
企業経営理論に労働関連法規が含まれている理由
そもそもなぜ、企業経営理論に労働関連法規が含まれるのでしょうか。
企業経営理論は経営戦略・組織論・マーケティングの3本柱で構成されていて、一次試験案内にもある通り、労働関連法規は組織論の人的資源管理に分類されています。
企業の競争力の源泉は、従業員一人ひとりの労働意欲の高さにあります。
では、どうやって労働意欲を高めるのか。
モチベーション理論で学んだように、「動機づけ要因」と「衛生要因」の両方を満たす必要があります。
ハーズバーグの二要因理論
動機づけ要因
仕事の達成感、やりがい、責任感、成長の機会など、仕事そのものに内在する要素で、満足度を高めるもの。満たされると仕事への熱意やモチベーションが向上する。
例)達成感、承認、仕事内容、責任、昇進の可能性、成長の機会
衛生要因
給与、福利厚生、労働条件、職場環境、人間関係など、仕事の外的な要素で不満につながるもの。満たされると不満やストレスが軽減される。
例)会社の方針、管理方法、労働環境、作業条件、人間関係、給与
以上のように、衛生要因を満たすためには、労働環境や労務管理を整備する必要があり、それを規定した労働関連法規の理解が欠かせないというわけですね。
人あっての組織!
労働関連法規の直近5年間の出題傾向
出題数
| 年度 | 問題番号 | 配点 | |||
| R6年(全41問中) | 第24問 | 第25問 | 第26問 | 第27問 | 各2点(計8点) |
| R5年(全41問中) | 第24問 | 第25問 | 第26問 | 第27問 | 各2点(計8点) |
| R4年(全41問中) | 第23問 | 第24問 | 第25問 | 第26問 | 各2点(計8点) |
| R3年(全41問中) | 第24問 | 第25問 | 第26問 | 第27問 | 各2点(計8点) |
| R2年(全41問中) | 第24問 | 第25問 | 第26問 | 第27問 | 各2点(計8点) |
企業経営理論の直近5年間の問題数は41問と横ばいです。労働関連法規の問題数は毎年4問で、出題される問題番号もほぼ一定。試験の中盤あたりで出題されることが多い傾向があります。
いずれも配点は各2点、4問で計8点です。
これを大きいと取るか小さいと取るかは人それぞれですが、近年の出題傾向を見る限りにおいては、頻出の論点をおさえておくことで、ある程度カバーができると思います。
一方で細かい論点も多いので、過去問を見て正答率が低い問題はあまり深追いしないことをおすすめします。
出題内容と対策
| R6年 | R5年 | R4年 | R3年 | R2年 | |
| 労働基準法の概要 | 第25問(A) | 第23問(A) | 第24問(B) | ||
| 就業規則 | 第27問(B) | 第24問(C) | |||
| 労働契約 | 第24問(B) | ||||
| 労働時間・休日 | 第26問(C) | 第25問(C) | 第24問(E)・第25問(C) | ||
| 賃金 | 第24問(B) | 第26問(A) | |||
| 退職/解雇 | 第27問(A) | ||||
| 労働組合法 | 第26問(B) | ||||
| 労働保険 | 第25問(C) | ||||
| 社会保険 | 第27問(B) | ||||
| パワハラ法 | 第26問(C) | ||||
| 外国人雇用 | 第27問(E) | ||||
| 労働者派遣 | 第25問(E) | ||||
| 育児・介護休業法 | 第26問(B) |
ご参考:【中小企業診断士】最短合格のすゝめ ※一部改変 / カッコ内はTAC公表の正答率
上表は、ここ5年の出題箇所・問題番号・正答率をまとめたものです。
正答率ごとの問題は、
・A問題(正答率80%以上)は4問
・B問題(正答率60%以上)は7問
・C問題(正答率40%以上)は6問
・D問題(正答率20%以上)は0問
・E問題(正答率20%未満)は3問 です。
出題数が多いのは、労働時間・休日に関する内容が4問と一番多く、次いで労働基準法の概要で3問、就業規則と賃金が2問と続きます。
過去5年で半分以上はAB問題であり、また、各年で見ても、R2年を除いて4問中2問以上はAB問題が占めていることがわかります。
みんなが解けるということは、そこまでひねった問題は出ていないということですね。
労働関連法規はAB問題を中心に復習することが攻略のカギ!
話は変わって・・・・
私は過去に社会保険労務士試験を受験した経験があり、多少?初学者の方と比べるとアドバンテージはあったかもしれません。残念ながら結果は実りませんでしたが・・・・
1点足りず惜敗・・・・
二択で悩んだ選択式問題、あの時あっちを選んでいたら・・・・
女々しいのね
ただ、この経験は無駄にはならず、おかげさまで診断士試験の労働関連法規については一定の知識を持った状態で臨めました。
2005年スタンフォード大学の卒業式で、スティーブ・ジョブズが自身の人生観や哲学について語っています。3つのストーリーについてスピーチした中の1つに、”点と点をつなぐ”というストーリーがあります。過去の選択や経験が、将来につながることを示唆しており、常に学習や成長を続けることの重要性を語っています。
もしかしたら、私の社労士挑戦も診断士としての将来を示唆していたのかもしれません。
まあ受かっていたことに越したことはないですけど!笑
Connecting the Dots!!
ここでつながった?
また、最近この経験が活かされた出来事がありました。
久々に会った友人と食事に出かけた時の話です。
この春に昇進したんだ~
おーすごいねー! おめでとう!!
マネージャーになって管理職になったんだよ~
給与も20%増えたんだ~
よかったじゃん!
じゃあ今度おごってね!笑
なんでだよ!
ただ、給与が増えたのはうれしいんだけど、
いくら残業しても残業代出なくなるから純粋に喜べなくって・・・・
ん、それって本当に正しいの?
管理職になると、給与がぐんと増える代わりに残業代が出なくなる、そんな話しを聞いたことがあると思います。これは何を根拠とした話かご存じでしょうか?
管理職≠管理監督者
法41条該当者という言葉を聞いたことはありますでしょうか?
労働時間、休憩及び休日の適用が除外される地位にある人のことを指します。
労働基準法 第41条は以下の通り規定されています。
労働基準法
(労働時間等に関する規定の適用除外)
第四十一条 この章、第六章及び第六章の二で定める労働時間、休憩及び休日に関する規定は、次の各号の一に該当する労働者については適用しない。
一 別表第一第六号(林業を除く。)又は第七号に掲げる事業に従事する者
二 事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者
三 監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたもの
※第41条1号に規定されている「別表第一第六号(林業を除く。)又は第七号」は以下の通り
六 土地の耕作若しくは開墾又は植物の栽植、栽培、採取若しくは伐採の事業その他農林の事業
七 動物の飼育又は水産動植物の採捕若しくは養殖の事業その他の畜産、養蚕又は水産の事業
友人がマネージャーに昇進し、管理職になったから残業代が支払われなくなったというのは、第41条2号に規定する「監督若しくは管理の地位にある者」に該当するという解釈かと思います。
ちなみに管理監督者の該当性について、厚生労働省のホームページには以下のように記されています。
法41条2号の管理監督者の該当性について
労働基準法41条2号の管理監督者の該当性について、行政解釈では、「労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者であって、労働時間、休憩及び休日に関する規制の枠を超えて活動することが要請されざるを得ない重要な職務と責任を有し、現実の勤務態様も、労働時間等の規制になじまないような立場にあるかを、職務内容、責任と権限、勤務態様及び賃金等の待遇を踏まえ、総合的に判断する」こととされている。
また、裁判例では、管理監督者の判定要素について、①事業主の経営に関する決定に参画し、労務管理に関する指揮監督権限を認められていること、②自己の出退勤をはじめとする労働時間について裁量権を有していること、及び③一般の従業員に比しその地位と権限にふさわしい賃金(基本給、手当、賞与)上の処遇を与えられていることとされている。
つまり、管理職と管理監督者はイコールではないんです!
経営者と一体的な立場にあるなど、役職の名称に捉われず、総合的に判断されます。友人の例でいえば、確かに重要な立場ではあるものの、話を聞く限りはどうも経営判断に携わるようなポジションではないように感じました。
ちなみに本件については、ファストフードの直営店店長が会社に対し、法41条該当者にあたらないとして、過去の割増賃金の支払いを求めた事案がありました。
結果的に東京地裁は企業経営上の必要から経営者と一体的な立場での重要な職務と権限を付与されているとはいい難く、賃金実態も管理監督者の待遇として十分とはいい難いとして、管理監督者に当たるとは認められないと判示しました。
労働基準法の成り立ち
ところで、労働基準法がどのように生まれたのか、ご存じでしょうか?
戦前、日本の労働環境は長時間労働や低賃金が一般的で、労働者の権利が十分に守られていませんでした。1911年(明治44年)には工場法が制定されましたが、適用範囲が限定的で、労働者全体を保護するには不十分でした。
時は流れ、第二次世界大戦後、GHQ(連合国軍総司令部)はより民主的な憲法を求め、1946年2月にマッカーサー草案を提示し、日本政府はこれを基に憲法草案を作成、1947年5月3日に施行され、国民主権・基本的人権の尊重・平和主義を柱とする憲法が誕生しました。
日本国憲法第25条には生存権、第27条には勤労の権利と義務に関する条文が規定されています。
日本国憲法第25条
〔生存権及び国民生活の社会的進歩向上に努める国の義務〕
第二十五条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
日本国憲法第27条
〔勤労の権利と義務、勤労条件の基準及び児童酷使の禁止〕
第二十七条 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。
2 賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。
3 児童は、これを酷使してはならない。
この日本国憲法第25条生存権、第27条勤労の権利・義務を受けて労働基準法が制定されます。
労働基準法は、労働者が最低限の生活を維持できるような基準が定められており、労働者保護を目的としています。
労働基準法第1条
(労働条件の原則)
第一条 労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。
② この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。
このように、労働基準法は単なる法律ではなく、歴史の中で労働者の権利を守るために生まれた重要な規定だということがわかります。それを示すかのように、条文はたいてい「使用者は」で始まり、末尾は「してはならない」や「しなければならない」と規定されていることが多いです。
これは、使用者たる事業主、労働者たる従業員では、力関係は圧倒的に使用者のほうが強いため、使用者に一定の制限を課すことで労働者の保護を図ろうとしているということが見て取れます。
背景を知ることで、労働関連法規の重要性がより理解できるのではないでしょうか。
その他、労働関連法規に関する記事として、15代目一蔵さん
と13代目ににさん
の記事も掲載しておきますね!
5月後半のだいだいはいずこへ
忘れるところでした!
リアル桃鉄🍑を名乗っているので出張話は共有しておかないと!

5月後半は福井、名古屋、高崎、水戸へ行きました!
新幹線は癒されるよねえ
もう何も感じなくなってしまいました・・・・
さいごに
今回は企業経営理論の中の労働関連法規についてでした。細かい論点も多いので、正答率が低い問題は深追いは避け、過去問のAB問題をしっかり復習してみんなが取れる問題を確実に取れるように準備しましょう!難しい問題はまわりの受験生もできません。半分以上を取ることを目指して頑張ってください!
今回は以上です!
どうもご覧いただきありがとうございました!
明日はなつ!
まかせて~
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こんばんは!
帰ってきたにっくです。
先程読んだtomiさんの記事もしかり、「全てに意味がある」と教えられている気がします。
労働関連法規の意味もしっかり受け取りました!
ありがとうございます!
にっくさん
コメントありがとうございます。
背景を理解すると少しでも頭に残りやすくなりますよね!
少しでも参考になっていればうれしいです。
引き続き、無理しない程度に勉強頑張ってください!
応援しています。