聞かれたことに素直に答えるって、どういうこと? by Takeshi
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はじめに
Hello, DOJO!
今日は2次試験向けの息抜き(?)記事です。
今日も勉強お疲れ様です!PDCA回せていますか?
1次試験の申し込みは5/31(水)まで!もう一度試験案内を確認して、今やりましょう!
ところで、2次試験の解答の鉄則として、こんなことを言う人が多いのではないでしょうか?
2次試験では、聞かれたことに答えることが大事!
そうは言っても、いまいちピンとこない人もいる気がします。
何が正しくて何が正しくないのか…
そこで今回は趣向を変えて、「聞かれたことに答える」とはどういうことか、解説したいと思います!
英検®のライティング?
そういえば、いよいよ来週の日曜日ですね。
何がって?そう、英検®!
英検®はみなさんご存じ、英語の能力を測る試験です。試験ではリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの4技能を測る問題が出題され、5級から1級までレベルも様々です。
診断士試験の勉強でみんな大変なのに、英検勉強を同時にやるやつなんていないだろ
確かに、英検と診断士試験は直接的にはほぼ無関係と言って良いでしょう。英語の問題は、経営法務に1~2問出題される(+カタカナ用語)程度です(ひろしのブログ参照)。
しかし!英検®の問題だって、うまく利用すれば診断士試験に活用できるヒントがあるんです。
それはライティング。英検では3級以上で、与えられたトピックに対して英作文を書く問題が出題されます。その時の解答方法は、きっと診断士試験にも活かせます。
もちろん英語の勉強ではないので、日本語で答えてみてください!
英検®3級 2022年度第3回
QUESTIONについて、あなたの意見とその理由を2つ書きなさい。
QUESTION: What do you like to do on Sunday Mornings?
(日曜日の朝は、何をするのが楽しいですか?)
2022
日本語で聞かれて、答えられない人はいませんよね?「野球です。運動するのが好きだから。」「アニメを観ること。主人公がかっこよくて好きだから。」こんな回答がメインだと思います。
「タコ。8本足あって気持ち悪いから。」とか、「織田信長。立派な武将だから。」とか書いたら、さすがに「ん?」ってなりますよね。しかし英作文になると、こんな頓珍漢な解答をする子もいたりするんです。
ちゃんと聞かれたことを正しく理解して、正しく答えられているか?それが重要です。
英検®2級 2022年度第3回
QUESTIONについて、あなたの意見とその理由を2つ書きなさい。
QUESTION: Do you think libraries should have more book events for children?
(図書館は、子ども向けの本の催しをもっと開くべきだと思いますか?)
少し難易度が上がり、自分の意見を述べる問題になりました。とはいっても、日本語なら悩むことは何もありません。
答えはまず「Agree(賛成)」か「Disagree(反対)」から始まります。そして賛成なら「子どもたちが知らない本を好きになるチャンスが増える」、反対なら「図書館の静かな環境がうるさくなる」、といった理由が続きます。
ここから怪しい解答が増えてきます。どんなところがおかしいか、少し考えてみてください。
「反対。催しをやっているかどうか知る方法がないから。」
「賛成。私は歴史関係の本が好きだから。」
「反対。本は重くて持ち運びにくいから。」
「賛成。イベントを開催しない図書館に価値はないから。」
考えてみましたでしょうか?ここからは、僕が思うところを書いていきます。
「反対。催しをやっているかどうか知る方法がないから。」……催しを増やすことの是非を問うているのに、PRについて書いています。
「賛成。私は歴史関係の本が好きだから。」……主語は「子ども」であって、「私」ではありません。
「反対。本は重くて持ち運びにくいから。」……多分先読みしすぎですね。催しをおこなって本を借りた場合についてかいてしまっています。
「賛成。イベントを開催しない図書館に価値はないから。」……どんな価値?具体的に書かないと分かりません。
これらの解答は、50~60語という制限の中で補足できれば問題ありませんが、このまま理由として答えても点数はあまり期待できません。
聞かれたことを正しく理解して、正しく答えられているか?採点者に伝わる書き方をしなければなりません。
英検®1級 2022年度第3回
Write an essay on the given TOPIC.(与えられたトピックについて作文を書きなさい)
Give THREE reasons to support your answer.(解答に対して3つ理由を述べなさい)
TOPIC Agree or disagree: Indusrialization has had an overall beneficial effect on humankind.
(工業化は人類に全体的に有益な影響を及ぼした。賛成か反対か)
最後は最上級の1級から出題です。2級までと比べて、準1級や1級は抽象度が格段に上がり、日本語で答えるのにもまあまあ時間を要すると思います。繰り返しますが、「何を聞かれているか?何を書かなければいけないか?」を正しくとらえることが重要です。
1級の問題でも、どこがおかしいか考えてみてください。
「賛成。いつでもどこでも商品をオンラインで購入できるようになったから。」
「反対。森林が破壊され、動物の住処が奪われたから。」
「賛成。人類の探求精神が、新規商品開発につながるから。」
「反対。より多くのお金を奪おうと、人をだます人間が増えたから。」
それでは解説!ここでのキーワードは「工業化」「人類に」「有益な影響」です。そこを正しく把握できていなければ、高得点につながる解答はできません。
「賛成。いつでもどこでも商品をオンラインで購入できるようになったから。」……間違いと言えなくもないですが、「工業化」というキーワードから少しずれているような気がします。採点者に「あれ?」と思わせてしまうと、減点のリスクがあります。
「反対。森林が破壊され、動物の住処が奪われたから。」……これは「人類」というキーワードから外れてしまっています。
「賛成。人類の探求精神が、新規商品開発につながるから。」……やはり「工業化」というキーワードと直接つながらないのが気になります。
「反対。より多くのお金を奪おうと、人をだます人間が増えたから。」……工業化=資本主義と読み替えてしまっているため、素直な解答かと言われると疑問符がついてしまいます。
逆に、僕が考える解答は次の通りです。「賛成。生産性が格段に向上し、私たちの生活を豊かにしたから。」「反対。空気や水が汚染されたことにより、私たちの健康が害されるようになったから。」
聞かれたキーワードの要素を盛り込みつつ、自分の意見を明確にすることが高得点につながります。
診断士試験との関連性
やっぱり診断士と関係ないじゃん。読んで損した
英検®のライティングは診断士2次試験とは方式が全く違います。
英検®はほぼ100%自分のアイデアを書く必要がありますが、診断士試験では与件文があり、事例企業をしっかり読み解くところから始めなければなりません。
しかし、設問をしっかりと理解し、設問に対してストレートに答えるという点では共通しています。「別の試験だから関係ない」と切り捨てるのは少しもったいないかなと感じています。
もし良ければ、英検®公式サイトの過去問を使って、聞かれたことにちゃんと答えられているか試してみてください。もちろん、問題文は和約してから解いてくださいね!
まとめ
診断士試験の勉強をしていると、書き方を診断士試験に寄せようとするあまり視野が狭くなってしまうことがあります。その結果、聞かれていることに答えていない、いわゆるポエムを書いてしまう人もいます。
聞かれたことに素直に答える練習は、診断士以外の試験などでも十分有効です。今回は英検®を例に出しましたが、2次試験まで時間のある今のうちは、もっと視野を広げて「書く練習」をしてみるのも良いかもしれません。
正しく、素直に!
明日はさや姉の出番です!
平日の勉強方法を大公開!
巻末ゴゲン講座 第6回
巻末ゴゲン講座とは、診断士試験のカタカナ用語の語源を解説するミニコーナー。
一発合格道場 Takeshi 著
受験生の長期記憶に貢献することを目的とする。
英検®と並び日本で有名な英語試験といえば、TOEIC®ですね。これはTest Of English for International Communicationの略、つまり「国際交流のための英語試験」を指しています。TOEIC®はリーディングとリスニングの2技能方式が主流で一部界隈からの批判もありますが、あくまでコミュニケーションの一環として考えると良いそうです。
診断士試験は1次試験だけでなく2次試験でも、「経営コンサルとしてコミュニケーションをとるための基礎能力」を測るものとしてとらえてもよさそうです。
今日の語源はこちら!
キャズム(企業経営理論)
キャズムとは、イノベーター理論においてアーリーアダプターとアーリーマジョリティを分断する溝のことである。
イノベーター理論とはマーケティングにおいて、新しい製品がどれくらいの割合で市場に浸透していくかを示した理論です。浸透が早い順に、「イノベーター」→「アーリーアダプター」→「アーリーマジョリティ」→「レイトマジョリティ」→「ラガード」と区別されます。このうちキャズムは、浸透度合いにおいて2番目のアーリーアダプターと3番目のアーリーマジョリティの間にあるとされています。これは、全体で言うと16%の層。14代目の場合、12人中2人だけが新製品を使っている計算になりますね。
語源 Chasm
キャズムは英語でchasmと書きます。チャズムと読んでしまいそうですが、発音するとkの音になります(キャラクターcharacterと同様)。chasmは「地球の裂け目」を意味するギリシャ語のkhasmaが語源です。
ところで、キャズムはどれくらいの大きさか知っていますか?一度検索すれば分かりますが、ただの溝ではありません。まさに地球の裂け目というべき、2つの陸地を隔てる深い谷になっています。
つまり、マーケティングでもこのキャズムを超えるためには、生半可な努力では通用しません。資本を投入して広告宣伝しても、裂け目の中に消えていくだけです。容赦ない現実を突き付けてくるイノベーター理論は、実務においてもかなり有効になりそうです。
イノベーター理論からもう一つ。日本語では聞きなじみのない「ラガード」ですが、こちらは「遅い」を意味するlagから派生したlaggardが語源のようです。通信などでラグがある、という使い方は浸透していますね。
次回もお楽しみに!
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