直前対策10点上がるリレー【経営法務】比較して覚える不正競争防止法&商標法 by にに

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おかげさまで満員御礼となった6月18日(土)開催の夏セミナー。1週間後の開催に向けて、道場メンバー一同鋭意準備中です!

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また、1次試験終了後の8月11日には、初学者向け2次試験対策セミナーを開催予定です。今年1次試験からチャレンジされる方は、まずは1次試験に集中してくださいね。

こんにちは!ににです。

「直前対策10点上がるリレー」も今日で8回目。もうここまでで70点アップしていることと思いますが、80点目は、経営法務の中から「商標法」と「不正競争防止法」(以下「不競法」)のお話です。

商標法は知的財産権、不競法は企業活動に関する知識ということで、別々の分野に属する項目ですが、どちらも「商売上の競争に対して」権利や規制を定めているという点で共通項があります。

よって、ばらばらに覚えるのではなく、比較しながら覚えるのがオススメです。

にに
にに

かの有名なにじませ法でにじませながら覚えれば正解できます!

その発言は不正競争防止法の誤認惹起行為にあたります

リトルにに
リトルにに

あと景品表示法の優良誤認にも

ブラきち
ブラきち

過去の出題実績

まずは、過去どれくらいこの2つの法律の問題が出題されているのか見てみましょう。

不正競争防止法
年度 設問 内容
令和3年度 第8問 行為の類型
令和2年度 第14問 営業秘密
平成30年度 第11問 行為の類型・営業秘密
平成29年度 第13問 行為の類型
商標法
年度 設問 内容
令和3年度 第12問 地域団体商標
第13問 先使用権
令和元年度 第14問 先使用権
平成30年度 第12問 立体商標
第14問 マドプロ
平成29年度 第10問 立体商標
両者の混合
年度 設問 内容
令和2年度 第11問 模倣品
令和1年度 第10問 行為の類型

 

上記のとおり、過去5年で不競法5問、商標法5問、両者を混合した問題も2問出題されています。つまり1年あたり2.4問、点数にして9.6点(≒10点)が期待されるわけです。

特筆すべきは、改正民法の問題が大量に出題(25問中9問)された令和2年度でさえ2問出題されていることです。それだけ重要な、頻出論点であるといえます。

これらをしっかりと押さえて、2問ないし3問、約10点を確実に取りに行きましょう!

問われるシチュエーション

不競法と商標法、それぞれ論点はいくつかありますが、今回の記事では2つを比較して覚えるべき論点に絞ってまとめます。

不競法には、不正行為の類型として10の行為が定義されています。その中で、今回取り上げるのは2つ、「周知表示混同惹起行為」と「著名表示冒用行為」です。

そして商標法からは、「商標登録を受けることができない場合」と「先使用権」をまとめます。

出題の形式として典型的なのは、ある商標を使用していた企業に、他社から「その商標はうちが登録したから使用するな」という警告が届き、それに関する相談を受けた、というものです。(令和3年度13問令和元年度第14問ほか)

現実にもありそうなこのシチュエーションに対して、適切にアドバイスできるかどうかという能力が問われているんでしょうね。

何を定めたもの?

不競法は、他社の権利を侵害する行為を規制するものです。一方、商標法はその名のとおり「商標」について定めていて、あらかじめ登録された商標についての権利を守るものです。

商標法は、登録を受けた商標に対しては手厚い保護を与えますが、そうではない商標については基本的に保護しません。不競法は行為を規制するため保護される範囲は広くなりますが、実際に適用されるかどうかは、裁判等を経ないとわからないという面があります。その点でいえば、商標法では保護の範囲があらかじめ判断しやすいことが多いという長所があります。

このように、不競法と商標法はお互いの弱点を補いつつ、健全な競争をもたらすために機能しています。

不競法の「周知表示混同惹起行為」「著名表示冒用行為」

さてまずは、不競法の「周知表示混同惹起行為」「著名表示冒用行為」です。不競法の花形?ともいえる2つの行為ですが、似ているところと違うところがあるので、比較していきます。

条文番号

「周知表示混同惹起行為」は不競法第2条第1項第1号、「著名表示冒用行為」は不競法第2条第1項第2号に規定されています。

試験対策として、一般的には条文番号を覚える必要はありませんが、これらは覚えておいた方が良いです。なぜなら、この番号だけ問題文に記載されていて、「周知表示混同惹起行為」や「著名表示冒用行為」という文言が出てこない場合があるからです。(例:令和2年度第11問

「周知」対「著名」

「周知表示混同惹起行為」という単語は、「周知」「表示」「混同」に分解することができます。同様に、「著名表示冒用行為」は「著名」「表示」「冒用」と分解されます。

まず、「周知」と「著名」を比較します。

  • 周知
    需要者の間で広く認識されている」ことを指します。需要者というのは、商品等の取引の相手方をいい、最終需要者に至るまでの各段階の取引業者も含まれます。「広く認識」は、全国的に知られている必要はなく、一地方(関東地方、九州地方など)であっても足りるとされています。逆に言うと、「神奈川県だけ」「熊本県だけ」というレベルだと周知性を満たしていないということになります。
  • 著名
    「特定の分野に属する取引者、需要者に留まらず、特定者を表示するものとして世間一般に、全国的に知られている」ことを指します。「世間一般に」「全国的に」がポイントで、それぞれ「周知」よりも条件が厳しくなっています。

裁判において「周知」とされた例として、VOGUE、SHIPS、 Levi’sジーンズの弓形刺繍、Levi’sの赤いタブ、501、ファイアーエムブレム、堂島ロール、マイクロダイエット、花柳流、Shibuya Girls Collectionなどがあります。
一方、「著名」とされた例には、シャネル、ルイ・ヴィトン、三菱、三菱商標(スリーダイヤのマーク)、JAL(赤い鶴のマーク)、PETER RABBIT、MARIO KART、Budweiser、菊正宗、青山学院、セイロガン糖衣Aなどがあります。

人それぞれ感じ方の違いはあるでしょうが、なんとなくのニュアンスはつかめると思います。

「表示」

「表示」は、どちらにも共通です。「商品の出所」または「営業の主体」を示す表示であることが要件です。

「混同惹起」対「冒用」

最後の比較は、「混同惹起」対「冒用」です。

「混同惹起」は、「こんどうじゃっき」と読みます。

こんどうじゃっき

「狭義の混同」として「競争関係の存在を前提に直接の営業主体の混同を生じさせる」、あるいは「広義の混同」として、「緊密な営業上の関係や同一の表示の商品化事業を営むグループに属する関係があると誤信させる」ことを言います。

広義の混同の例

広義の混同の例として有名な判例があります。

スナックシャネル事件」というもので、「スナックシャネル」というスナックの名称が高級ブランドの「シャネル」との混同を生じさせるとして、不正競争防止法違反が認められたものです。

シャネルがスナックを運営していて「スナックシャネル」と競争関係にある、ということはないので、狭義の混同ではなく、広義の混同が認められた判決でした。

平成28年度の経営法務第11問で、シャネルという名前こそ出なかったものの、この事件そのものが選択肢として登場しています。そのときの選択肢は以下のようになっていました。

ヨーロッパの世界的アパレル・ブランドである企業 F の著名な商品表示を、スナック G がわが国の地方都市の郊外において商号として一店舗のみの看板などに用いている。この場合、FG 間に競争関係はないものの、周知表示混同惹起行為となることがある。

平成28年度「経営法務」第11問 選択肢エ

この選択肢の内容は正しく、最も適切なものを選ぶこの問題の正解肢となりました。スナックシャネル事件を知らなかったら選ぶのが難しかったかもしれません。

ちなみにこの事件の当時、「著名表示冒用行為」はまだ規定されていなかったので、不正競争防止法を適用するためにこのような解釈になったといわれています。ただし、「著名表示冒用行為」が規定された今となってもこの判例は生きているので、覚えておいて損はないと思います。

一方、「著名表示冒用行為」の中の「冒用」には、上記のような意味はありません。ただ単純に「名義の権利者の同意を得ないで、その名称等を使用すること」です。

著名な表示の場合、それを他社が使用するだけでダイリューション(希釈化、価値が薄まること)・ポリューション(汚染化、価値を毀損すること)・フリーライド(ただ乗り、価値に便乗すること)の問題が生じるため、混同惹起まで至らずとも不正行為とされます。

適用除外

「周知表示混同惹起行為」「著名表示冒用行為」ともに、適用除外という規定があります。どちらもほぼ同じで、以下の3つの場合が定められています。

  • 商品・営業の普通名称や慣用表示を普通に用いる方法での使用
    普通名称とは例えば「黒酢」など、慣用表示としては、山口県の名物料理としての「瓦そば」などが挙げられます。そういった名称を「普通に用いる」場合は、「周知表示混同惹起行為」や「著名表示冒用行為」は適用されません。
    「普通に用いる」とはたとえば、自社の商品と同じ名称だったとしても、他者が使用しているロゴのデザインとかまで真似してしまったら、それはもう普通に用いているとは言えないよね、ということです。
  • 自己の氏名の不正の目的でない使用
    例えば、個人である「松本清」さんが、「松本清商店」という屋号でスーパーを営む場合などがこれにあたります。
    ただし、ただ屋号に使用するだけでなく、大手ドラッグストアチェーンと関係があるように表示するなど「不正の目的」があるとみなされてしまうと、適用除外とはなりません。
  • 周知性または著名性獲得前からの不正の目的でない使用
    他者のある名称が周知あるいは著名であるときでも、その他者の名称が周知性または著名性を獲得する以前から同じ名称を不正の目的なく使用している場合には、適用除外となります。後述する商標法の「先使用権」と比較して覚えるべき論点です。
    ポイントとして、先使用している方には周知性または著名性は求められないこと、先後の判定のタイミングは「周知性または著名性獲得」のときであることが挙げられます。

まとめ

以上、「周知表示混同惹起行為」と「著名表示冒用行為」をまとめます。

商標法

続いて、商標法です。

商標法では、商標を登録することにより法的な保護を受けることができます。わざわざ登録する必要があるので、わりと強い保護を受けることができます。

商標の登録に関して今回取り上げる論点は、以下の2つです。

  • そもそも登録を受けることができない
  • 他者が登録を受けている商標でも例外的に使用できる(先使用権)

登録できないもの

商標登録を受けることができないとされているのは、以下の3つの場合です。

  • 自己と他人の商品・役務とを区別することができないもの
  • 公共の機関のマークと紛らわしい等公益性に反するもの
  • 他人の登録商標や周知・著名商標等と紛らわしいもの

それぞれ、いくつかの場合が列挙されています。

自己と他人の商品・役務とを区別することができないもの

これには、「その他」を除いて5つの類型があります。

  • 商品・役務の普通名称
    商品「パーソナルコンピュータ」について、「パソコン」
  • 商品または役務について慣用されている商標
    商品「清酒」について「正宗」
  • 産地や品質等の表示
    商品「肉製品」について「炭焼き」
    例外あり 例:「チキンラーメン」
  • ありふれた氏、名称
    例:「佐藤商店」
    例外あり 例:「SUZUKI」
  • 極めて簡単かつありふれた標章
    例:「AB」
    例外あり 例:「au」

上記のとおり、「普通名称」と「慣用されている商標」は例外なく登録が認められませんが、下3つは、何人かの出所表示として、その商品または役務の需要者の間全国的に認識されているに至った場合には、登録を受けることができます。
例えば、「産地や品質を表しているにすぎない商標は、例外なく登録を受けることができない」という形での出題も予想されます。

公共の機関のマークと紛らわしい等公益性に反するもの

これはイメージしやすいと思います。以下の3つの場合です。

  • 国旗、菊花紋章、勲章又は外国の国旗と同一又は類似の商標
  • 外国・国際機関の紋章、赤十字の標章
  • 国、地方公共団体、公益事業等を表示する著名な標章
    ただし、当該国や地方公共団体等が自ら出願した場合はこの規定で出願が拒絶されることはありません。

他人の登録商標や周知・著名商標等と紛らわしいもの

細かく見ていくと、以下のように細分化されます。

  • 他人の氏名、名称又は著名な芸名、略称等を含む商標(その他人の承諾を得ているものを除く)
    「芸名、略称等」には「著名」がかかっていますが、「他人の氏名」にはかかっていないことに注意してください。
  • 他人の周知商標と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品・役務に使用するもの
  • 他人の登録商標と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の指定商品・役務に使用するもの
  • 他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれのある商標
  • 他人の周知商標と同一又は類似で不正の目的をもって使用する商標
  • その他、他人の登録防護標章と同一の商標

2つ目・5つ目に出てくる「周知」は不競法の「周知表示混同惹起行為」の「周知」と同じで、ある一地方で、取引者の間に広く認識されているというレベルのものを指しています。

また、5つ目の「不正の目的」には、「出所の混同のおそれまではないが、出所表示機能を希釈化させたり、その信用や名声等を毀損させたりする目的で出願する場合」が該当します。つまり、不競法の「著名表示冒用行為」に当たるような場合は商標登録を受けることができない、ということです。
4つ目と合わせて、不正競争に該当する場合はそもそも登録させない、ということですね。

先使用権

上記のとおり、不正競争に該当する場合はそもそも登録を受けることができませんが、不競法の適用除外と同じように、登録を受けていない者がその商標を使うことができる場合があります。それが、「先使用権」が認められる場合です。

以下の4つの条件を満たした場合に、先使用権が認められます。

  • 他人の商標登録出願前から使用していること
    不競法の「適用除外」に同じような条件が出てきました。こちらの条件は、他人の商標登録出願のときが判定のタイミングとなります。
  • 不正競争の目的でなく日本国内において使用していること
    これも不競法で出てきましたね。商標法の先使用権でも、不正競争の目的がない場合に限り認められます。
  • 他人の出願の際現に、その使用している商標が自己の業務に係る商品・役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていること
    ここがもっとも注意すべきポイントです。
    不競法の適用除外では、他者が周知性または著名性を獲得する前から使用していれば、自身が使用している名称自体の周知性・著名性は問われませんでした。しかし商標法では、登録という手順が必要なことから、それによって得られる利益は不競法の規制によるものよりも大きいと期待されます。そのため、その利益を制限することになる他者の先使用権が認められるには、それ相応の条件(周知性)が必要とされます。
    ただし、不競法の「周知表示混同惹起行為」でいう「周知」よりは狭い範囲での認知でも認められるようです。
  • 継続してその商品・役務について、その使用を使用する場合であること

不競法の適用除外と同じところと違うところ、ややこしくてこんがらがりそうですが、そういった点こそ試験で問われやすいのでしっかり押さえておいてください。

まとめ

最後に、ここまで出てきた論点をひとまとめにした表を掲載して終わりたいと思います。それぞれの論点の関係を線で結んだパターン(ものすごく見づらい)も置いておくので、お好きな方を使ってくださいね。

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「直前対策10点上がるリレー」も3分の2が終わり、残り4回。いよいよ終盤戦ですね。

明日はみんなのお待ちかね、まん劇場の開催です!

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