カテゴリ「10 二次試験 | 中小企業診断士試験 一発合格道場」の記事


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こんにちは! 等身大の独学ストレート生・金型屋のかーなです!

 

前回までの記事はこちら

 

 

秋ですね。

今年は梅雨から夏への移行もきっぱりしてましたが、夏から秋も相当きっぱりですね。

過ごしやすく、誘惑も多い季節になってまいりました。

三月決算の会社では半期決算やら人事異動やらあり、なかなか思うように勉強時間がとれない方も多いかと思います。

あせる気持ちもありますが、実は企業内診断士の場合、資格をとってからも「本業と診断士活動(&プライベート)の両立」は永遠のテーマみたいです。

諸先輩方をみていると、うまく緩急をつけながら活動されている方が多いです。

一時的な負荷の増減はあまり気にせず、「今週一週間は本業に集中して、試験直前は有給をとろう」くらいのスパンで考えたらよいと思います。

 

 

さて本日は、昨年この時期に私が陥っていた「スランプ」について書いてみたいと思います。

結局、試験当日まで「スランプ脱出!」という感覚は無かったわけですが、それでもなんとか合格できました。

もし似たような状況の方がいらしたら、お役に立てば幸いです。

それでは、さっそくいってみましょう。

 

 

 

 

「そろそろ開眼か⁉」と思ったら、かわりにスランプがやってきた

それは昨年、2019年9月下旬のことでございました。

5年分の過去問を一通り解き終え、「ふぞろい」書籍や道場ブログで情報収集をし、ある程度各事例の「お作法」も分かってきた私は、意気揚々と過去問2周目に突入しておりました。

皆さんも経験があるかと思いますが、全く同じ過去問を2回、3回と解いていくと、解答をなんとなく覚えていることもあり、1回目より短時間で解けたりします。

私もそうで、平成30年度の問題を2回目に解いた時は、感覚としても解きやすく、ふぞろい採点による点数も、初回より高得点をマークしていました。

 

ちょうどその頃、道場ブログで「開眼」という言葉を知ります。

たとえばこちら↓

Chikaの開眼物語 ~二次試験の本質を理解する~ by9代目chika

結局、『開眼』ってなんぞや? By8代目ロック

 

これらの記事にもあるように、「開眼」とは、「二次試験の本質が、ある時急にわかるようになり、合格レベルの解答が書けるようになること」を表しているようです。

当時の私は迂闊にも、「二周目で早くもポイントを外さないようになってきたし、これはそろそろ、私にも『開眼』、来ちゃうんじゃないの?」と思っていました。

そして、平成29年度、28年度と年度をさかのぼって二周目の過去問を解いていくうちに、あることに気付くのです。

 

あれ? なんか思ったより点数が伸びていかないよ……?

 

「そろそろ開眼かな~♪」なんて舐めたことを考えていたら、かわりにスランプがやってきました。

やあ、スランプだよ!

 

ここから試験当日まで、長くて辛いスランプとの闘いが始まります。

 

 

 

わりと生々しいスランプの記憶

ご存知のように、二次試験は正解が公表されず、もともと唯一絶対の解答はありません。

私は、勉強を始めて早々に「予備校の先生が書いている参考書はレベルが高すぎる」とあきらめ、ずっと「ふぞろい」でキーワード採点をしていました。

スランプを自覚した頃に起きていたのは、具体的に次のようなことです。

 

・問題を解いている時は、「2回目だし、解答骨子の作成も慣れてきたし、これは70点くらいいけるんじゃないか」と感じる

 

・しかし、採点してみると思ったより点数が伸びない。

悪い時だと2回目に解いた過去問の点数が、1回目より10点近く下がっている

 

・いけると思った事例Ⅰの2回目で、自己最低のふぞろい採点41点をマークする

 

 

もう少し詳しく見ていくと、それまで練習してきた通り、解答欄の30字を一要素という目安で解答を書いているのに、キーワード採点で引っかかってきません。

もしくは、ふぞろい流でいうところの、配点が低いキーワードを書いてしまっています。

ちなみに、ふぞろい流採点は、合格者が多く書いていたキーワードは高配点、という方法で作成されているため、ふぞろい採点と実際の開示得点が一致しないケースはそこそこあります。

そのため、ふぞろい採点で点数が低い=不合格ではないのですが、当時の私の問題は、「みんなが書けることを書こうと意識しているのに、できていない」ことでした。

 

1回目に解いた時は、自己流と直感で解いたため、みんなが書ける内容に当たることも当たらないこともありました。

その反省から2回目は、なるべく直感を封印して、「普通っぽいこと」を意識して書いているつもりなのに、つまり「まずはふぞろい採点でしっかり得点できるようになろう」と思って解いているはずなのに、全然狙い通りになりません。

みんなが書けることを書けていないと、必然的にふぞろい採点では点数が低くなります。

 

 

正直予想外の展開すぎて、最初は「まぁでも、解答骨子は前より作れてるし大丈夫!」とか無理にでも自分を励ましていました。

ですが試験である以上、解答用紙に書いた解答が全てです。

どうにかして軌道修正しないと、本番でも相当厳しい戦いになる。

でも、打開策が全然わからない……。

 

こうなると気もそぞろになってきて、制約条件を見落とす、与件文の時制を読み間違えるといった凡ミスも頻発します。

結果、休日に一日通しで4事例を解いて4事例ともグダグダ、みたいな日もあり、何がダメなんだろう、とモヤモヤした状態のまま、過去問を解き続けていました。

 

 

 

私の対処法と、やればよかったこと

 

スランプになると、勉強自体のやる気が出なくなるケースもあるかと思います。

私の場合は、早くスランプを脱したい気持ちと、やる気だけはあったので(負けず嫌いともいう)、できることから立て直すことにしました。

 

①事例Ⅳを淡々と毎日解く

まず、事例Ⅳを毎日解く習慣は、事例Ⅰ~Ⅲのスランプに関係なく継続しました。

幸い事例Ⅳは「どうしたらいいか分からない」ということはなく、「事例Ⅳの全知全ノウ」を繰り返し解くうちに少しずつできる問題が多くなっている実感がありました。

 

事例Ⅳは唯一、ほぼ正解が分かっている事例です。

道場ブログなどでも「ストレート生は事例Ⅳで稼ぐ」との情報を目にしていたため、事例Ⅳをコツコツ解くことで精神の安定を図っていました。

事例Ⅳについてはべりーの記事もぜひ読んで下さいね。

 

②解答の方向性だけはしっかり固める

次に、制約条件を外す等の凡ミスをなくそうと思いました。

設問文は必ず2回読んで、「理由」「効果」等の解答の方向性をマルで囲み、解答の金型(岩塩の記事に詳しいです)を書くところまでは、どんなに気が急いていても作業として死守します。

足場(=制約条件や解答の金型)が不安定なまま上に中身を乗せようとすると、あとで別の要素(設問間のキーワード振り分け等)が出てきた時に混乱し、総崩れになる恐れがあります。

その結果、何度も推敲しているうちに「理由」を聞かれていたのに「対策」だけ書いている、みたいなことが起きていたため、推敲しても変えてはいけない箇所を明確にしました。

 

 

③色ペンの使い分けを見直す

もう一つ、解答が安定しない原因はどこかと考えたときに、「色ペンでマークするのがいまいち機能していない」ことに気付きました。

それまでの色ペン使い分けは、4事例共通で「強みが青弱みが赤外部環境が黄色」にしていました。

 

ですが、よくよく考えてみると、問題を解いていてやりにくいことがあります。

まず、事例Ⅰでは、正直与件文を1回読んだだけでは、どれが強みでどれが弱みかよくわからない。

ある時代には強みだったものが、時代の流れとともに問題になってくるケースも多く、うまく色を塗れないことがストレスになっていました。

思考を整理するために色を塗り分けているのに、うまく塗り分けられなくてストレスを感じるのは本末転倒です。

 

そこで事例Ⅰでは、いったん「過去・現在・未来」で塗り分ける方法に変えてみました。

その後、「過去・現在・未来は塗り分けやすいけど、解答に落とし込むときに使いにくい」と感じ、試行錯誤の末、最終的にスッキリ塗り分けることはあきらめました(あきらめるんかい)。

結果、「過去の遺物っぽいもの&弱みっぽいもの:赤」「現在有している強みっぽいもの&これから目指している姿:青」「外部環境:黄色」という、もはや自分しか分からないルールで落ち着きました。

 

次に事例Ⅱは、「外部環境」をひとくくりにしてしまうと、3Cの「顧客」と「競合」が同じ色で塗られてわかりにくい。

「だなどこ」の「誰に」を特定するとき、黄色の箇所が多すぎて要素を拾い忘れることがありました。

そのため事例Ⅱでは、顧客についての言及は別の色でマークし、「強み:青弱み:赤外部環境:黄色顧客:オレンジ」に変更しました。

 

ちなみに事例Ⅲでは、特にストレスを感じていなかったので従来通り進めました。

ただご存知の通り、本番(令和元年度)の事例Ⅲは明らかな「弱み」が例年より少なく、結果としてアンバランスや色合いの問題用紙が出来上がりました。

その際も「別に、色分けは万能じゃないから」と自分に言い聞かせて、シャープペンでカリカリ書き込んでいけたことは、結果として良かったかもしれません。

 

 

やればよかったこと

 

①人の意見を聞く

周囲に勉強仲間がいなかったので、このように一人で試行錯誤していたわけですが、正直遠回り感は否めません。

先日、一発合格道場の勉強会を開催させて頂いて感じたのですが、1回の勉強会で、自分では一生気付けないかもしれないことを次々にフィードバックしてもらえます。

人の意見を聞くことの有難さを感じました。

今年はリアルで集まることは難しいかもしれませんが、その分オンラインで遠くの受験生仲間とつながることもできるので、各種勉強会の機会を生かしてみてはいかがでしょうか。

 

 

②ふぞろいの後半ページをよむ

諸事情で人に意見をもらうことが難しい……という方は、ふぞろい後半の「80分間のドキュメントと再現答案」という章を熟読するのも効果があると思います。

(2年ごとの総集編は、「ふぞろいな再現答案」という書籍名で出版されています。)

この章は、合格者6名の試験中に考えたことが詳細に綴られているため、読み込むと他の人の思考がトレースできる仕組みになっています。

例えば、どういう基準で与件文をチェックしているのか、どうやって設問とキーワードを紐付けているのか、といったテクニックが満載です。

自分になかった視点を取り入れることで、80分間でできること/できないことの取捨選択をしていく中で大変役に立つページです。

ただし、間違った思い込み等もあえてそのまま書いていますので、知識面であやしい点は「全知全ノウ」等で確認してから使うようにして下さいね。

 

 

そして当日

結局、当日まで開眼どころかスランプ脱出の実感はなく、三歩進んで二歩下がって一回休み、のような大変もどかしいペースで勉強を続けていました。

当日は、自信満々なはずもなく、わりとテンションは低めでした。

「コレどうなるかなー……」くらいの気持ちで会場に入り、最終的に「まぁ、これでダメなら独学では無理だったってことだろうから、来年は通信とか考えよう」というところまで開き直って(?)いました。

これは初年度生の特権と言われればそれまでかもしれませんが、「今年ダメでも来年があるさ」と思えたことで、試験中もプチパニックは随所でありつつ、全体的に大崩れは防ぐことができました

(私の二次試験の開示得点は、63/56/68/60です)

もし、二次試験当日に同じような状態の方がいても、決してあきらめないでほしいです。

40点以下を取らなければ、苦しくても240点ジャストでも合格する可能性は十分あります。

大事故だけは気を付けて、勉強の成果を解答用紙にぶつけてきて下さい。

 

 

スランプについて、今振り返って思うこと

①スランプになるのは、努力しているから

一般的に、新しいことに挑戦して初級→中級に差し掛かるあたりでスランプを経験するケースは多いと思います。

私の場合もまさにそれで、8月~9月中旬くらいまでは新しい知識やノウハウを吸収しまくっていました。

新しい過去問を解くたびに、「今回は事業戦略と人事施策のレベル感をしっかり切り分けよう@事例Ⅰ」とか「だなどこ(誰に、何を、どのように、効果)の使い方、わかってきたかも!@事例Ⅱ」とか、毎回できることが増えていく感覚がありました。

 

それが9月下旬になると、はたと成長が止まってしまい、なんなら退化しているのでは? と感じるような出来事もありました。

でも、今考えてみると、これって自分の中で思い描く「あるべき姿」がどんどん高い位置に設定されていき、実力はそんなに急には付かないので、停滞しているように見えた側面があると思います。

グラフにするとこんな感じです。

何が言いたいかというと、努力しているからこそ「あるべき姿」が明確になってきて、努力しているからこそ「実力とのギャップ」がわかる、ということです。

もちろん「努力の方法は正しいのか?」という点は気にする必要があるわけですが、スランプに陥るのは頑張っているから、というのは、お世辞でもなんでもない事実だと思います。

 

 

あと、読んでいてツッコミを入れたくなった方も多いと思いますが、過去問を5年分×1周ちょっと解いたくらいで「開眼」きちゃうかも⁉ と思うのは、あまりに考えが甘いですね。笑

そんな簡単に開眼できるなら皆苦労してないわけで、スランプを迎えてやっと一人前くらいの試験なんだと思います。

 

 

②早めに新鮮な空気を取り入れる

あくまでイメージですが、独学は密室でうんうん唸っているような状態で、とかく酸欠になりやすいです。

そのため、早めに窓を開けて外の新鮮な空気を取り入れることをおすすめします。

先程書いた「人の意見を聞く」でも良いですし、「持っている参考書の、今まで読んでいなかったページを読む」でも良いです。

(残り1か月という時間制限を考えると、新しい参考書に手を出す等のスクラップ&ビルドはあまりおすすめしません。)

 

ちなみに、私が悩んでいた「みんなが書けることを書いているつもりなのに、できていない」というのは、後から考えれば「みんなが書けること」を「みんなが知っていること」、つまり知識面に寄せすぎて、与件文から抜き出す要素が少なくなっていたことが原因でした。

(本当はもっとこじらせてましたが、単純化するとそういうことだと思います。)

これって、ちょっと受験生仲間と話せば解決する問題だった気がします。

 

 

③本当に嫌になりそうになったら、一度離れて気分転換する

とはいえ、勉強自体が嫌になりそうだったら、思い切って勉強から離れることをおすすめします。

以前、カワサンも書いていた「描くのをやめる。(by魔女の宅急便より、ウルスラの名言」ってやつです。

二次試験は答えがない分、うっかりすると自分の失敗の原因を掘り下げ掘り下げ、自己探求モードに入ってしまうことがあります。

「昔から私、こういうとこあるよな……」

「仕事でもこないだ注意されたのに、なんで直らないんだろう……」

みたいな気持ちになっている方、いませんか。

 

ちょっと、いいですか。

あなたは疲れています。

休みましょう。

 

はい、チョコチップ。

 

あえて言いますが、二次試験はただの試験です。

問われているのは知識と、目の前の事例を分析し、課題解決に向けた助言をする能力であって、あなたの性格ではありません。

過去問演習がうまくいかなくて、「ちょっと深刻に考えすぎてるかも」と思ったら、家族や友達と話すでもカフェでのんびりするでもいいので、ぜひ休んで充電してくださいね。

あなたが元気じゃないと、社長さんにアドバイスできませんから。

 

 

 

 

 

本日は以上です!

最後までお読み頂きありがとうございます!

ではでは、引き続き一緒に勉強がんばりましょう~^^

 


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合格に十分な実力発揮の準備!

✅ 2次試験の事例研究は進んでいますか?
対策を手順化して身に着けたら当日実行するのみ!

おはようございます。べりーです(私の過去記事まとめ読みはこちら)。
今日も一発合格道場をご覧いただきありがとうございます。

前々回に投稿した記事で次のようなことを書きました。

 

試験に受かるために学んでいるのではなく、中小企業診断士になり、どこかに実在するA社長、B社長、C社長、D社長の思いを受け取り、社長がありたい姿を目指す上で力になるために「提案すべきことを提案できる人材」になる。

そのために、この一見答えのないような試験に向き合っていることを、皆様ぜひ忘れないで下さい。

そして、私はこの「社長の存在、社長の思い」を意識することが、当試験に臨むうえで非常に重要であると考えました。

 

A社長は事例Ⅰ、B社長は事例Ⅱ、C社長はⅢ、D社長はⅣの社長です。

そして社長の想いを意識することは試験対策的に言い換えると「題意に忠実に&与件ファースト」を意識するということ。今回も「社長の思い」にスポットを当てつつ各年度の本試験で出題された事例問題を横並びにして事例研究してみたいと思います。

ちなみに事例研究と言っていますが、正確には皆様が過去問や模試を解いた結果を振り返るときに「自分がなぜ間違えたのか?」を掘り下げて考えるためのヒントになれば、ということを考えて投稿しています。過去問の比較など手間や時間を要する部分を私たちがやらせていただくので、皆さんは自分のためになりそうな情報を選んで採用し、「自分なりの事例研究」を進めて下さい。そこには頼んでもいない他人の批評や地頭の良さなんて必要ありません。自分を知り、弱点を補強するための対策を検討し、手順化するだけです。そして残り1カ月弱でその手順を習慣化する。これが私が冒頭に掲げている「合格に十分な実力発揮の準備」です。

ということで事例研究編は事例Ⅳ、事故の話、事例Ⅰに次いで今回は「事例Ⅲ」です。

 

令和元年の事例Ⅲとは?(その①)

 

事例Ⅲの文字コスパは悪い

まず前回記事の振り返りです(全ての画像はクリックで拡大します)。

 

再度、「コスパ」という言葉のイメージが強すぎなので先に申し上げます。
全ての設問に全力で臨んで下さい。

ここで言う「コスパ」は
費用対効果が悪い問題に過分に時間を使い過ぎて、勝負の分かれ目となる問題」に割くべき時間までを消費してはならない
という意味で使っています。

ご覧の通り事例Ⅲの第1問は是非とも着実に6割獲得を狙いたい問題です。
配点が高い割に文字数が少なめなので、骨子を作る際に「1問平均4分」というルールで臨んだとしても、第1問は「4分+1分かけて骨子を作ってもいいから6割以上の得点を狙いに行くべき」と考えました。そして、

・第2問以降は文字コスパが低い(時間をかけ過ぎるリスクが高い)
・切り口を2つ書かせる設問が多い
・事例Ⅲは未来を問う問題が多い

ということも書かせていただきました(一応リンクを貼ります)。

 

令和元年の事例Ⅲは何がいつもと違ったのか?

令和元年は試験会場にいる多くの受験生を震撼させました。

ナニコレ、解決すべき問題点が見つからない!

出題傾向がガラっと変わって対応できなかった、、、試験後に肩を落とした受験生は沢山いました。ですが先日いけちゃんも言及している通り、試験委員から問われていること、出題された論点が変わったわけではなかった。

これは上記の図からも裏付けられます。図から「レイヤー」の列を抜き出してみます。

設問毎の論点(レイヤー)

いつもの構成です。

生産性向上(生産現場)と生産管理の問題が切り分けられたら、生産性向上の設問文左の余白に「生」、生産管理問題の設問文の左に「管」とメモ書きするようにしていました。

ちなみに上図の通り平成29年は設問No.とレイヤーの出題順が入れ替えられました。その上「標的/販促」を問う問題を入れ込むなど、特殊な年であったと言えます。その年は第1問に「管」、第2問に「生」と書き込みました。こういう変化球にも慌てず構えをキープして真っ直ぐセンター方向へ打ち返して下さい。

一方の令和元年はこの構成自体は変わっていませんでした。では何が受験生たちを混乱させたのか?令和元年とそれ以外の違いを「時制」の視点から比較してみます。

 

<事例企業の「現在」の比較>

これまで

令和元年

 

上の「これまで」では真ん中の現在問題にあった「生産現場&管理体制の混乱フェーズ」が下の「令和元年」では左(自制的により古い時期)に追いやられています。その上で「令和元年」の真ん中にある現在問題は「環境変化に対応して生産現場と管理体制、そして工場の在り方までも変える必要があるがどのように解決すべきか?」を問うています。

同じ「現在」を問う問題ですが「✕を〇にする」のがこれまでとすれば、令和元年は「〇を(別のマル)にする」という違いです。

 

〇をにするとは、従来の戦略に最適な形に整備した「既に〇な生産現場と管理体制」ではあるがこのままでは顧客と検討している大規模な業務移管計画に対応することは難しく、また業務移管計画を契機としてC社が新たに立てた成長戦略を実現するために「(別のマル)」な社内体制に変更するべく、生産現場と管理体制の更なる改善を提案する、・・・みたいなケースです。

言い換えると、になりたいC社長にとって〇は今となっては変える必要がある社内体制となります。後工程引き取り方式に対応した生産現場と管理体制にしないとX社業務の大規模移管もその後の野望も果たせないのですから。

今回の第2問、第3問は「新工場の在り方」と「生産管理上どのような検討が必要か」でした。

しかし今後は✕が見当たらない「〇をにする」出題パターンであっても「今後のC社の戦略における現在の生産現場(or 生産管理体制)の問題点と課題を述べよ」という問い方もあり得るのではないかと思います(過去にもあったかもしれません)。

その時には明確な問題点や課題に誘導する✕な記述がないため、C社がどうなろうとしているのか?を正しく認識して〇のどこを変えるべきか?を正確に提案することが重要になりそうです。

今年の出題における「現在」が「✕を〇にする」か「〇をにする」かは分かりませんが、リアルな診断・助言と同様に試験対策的にもどちらであっても対応できるようニュートラルな状態で臨んで下さい。

 

我々は✕を〇にする専門家ではない

実際に診断士が初めて入る企業の事案では「✕を〇にする」ケースの方が多いのかもしれません。相談窓口に来る時点で山積みとなった問題に首までつかり息をするのも難しいといったケース。「先生、助けて下さい!」と。

ただし当然ながら「今回大型案件の引き合いがあってどう対応したらいいか相談したい」という事案、つまり「〇を(別のマル)にする」相談も沢山ある筈で、それに対して「あー、僕(わたし)は✕を〇にする専門なんです」といって断ったら話になりません。

✕を〇も、〇をも、どちらの場合も「どう変えるべきか?」を提案するのは一緒です。

違うのは「〇をにする」場合は「C社が今後どうなりたいか?」を社長インタビュー(筆記試験では与件文と設問文)から正しく認識する必要があること。そのための重要なヒントは「C社の今後の戦略」であり、「社長の思い(社長が思う今後のあるべき姿)」だと私は考えていました。

 

事例Ⅲの特徴

 

改めて事例Ⅲとは

事例Ⅲのお作法はTomatsuのこちらの記事をご覧下さい。
事例Ⅲの効率的な与件文の読み方はぴ。のこちらの記事をご覧下さい。
また先日ぴ。が投稿した以下の記事も事例Ⅲに苦手意識を持つ方の助けになりそうです。
【診断士2次試験】事例Ⅲ~伝わりやすい記述のコツ編~

事例ⅠからⅣのどの事例にも共通して言えることですが、事例ⅢのC社長も「C社を変えたい」「変えなくては生き残れない」と考えているから中小企業診断士に「診断と助言」を相談します。

上述の通りC社長がC社を変えたい理由は「社長の思い」として与件文や設問文に必ず書かれており、設問全体を貫く、C社にとって重要な方針を示します。

あとで詳しく書きますが、「主要顧客への依存度を下げたい」「付加価値を高めて生き残りたい」「下請けから脱却したい」など様々であり、どれも中小企業の社長がリアルに抱えていそうなものばかりです。

実際に与件文を見てみます。

 

各年度の与件文を並べて比較する

年度ごとに見てもわからないこともあると思うので今回も並べて比較します。

事例Ⅲの与件文にはこれ見よがしに書かれた「見出し」があり、これがヒントになることが多いです。

たとえば生産性向上や生産管理の設問のヒントは「生産概要」から見出せることが多いですし、特に「自動車部品加工の受託生産計画」という見出しがあればそこから生産管理の設問の主たる要因が抜き出せることが多いです。

今回はそんな「見出し」をピンクの吹き出しで強調しました。

また四角い枠は次の意味です。

・オレンジ(ぬりつぶし)・・・ 社長の思い
・青いラインの枠線   ・・・ 強みや機会
・赤いラインの枠線   ・・・ 弱みや脅威

まだトライしていない方もいらっしゃるかもしれないので、青い枠線と赤い枠線は直近2年間だけ記入しました。もしその2年もこれからだから見たくない場合は飛ばして下さい。

 

<与件文の俯瞰比較>

 

まず平成30年度をご覧下さい。弱みや脅威を意味する赤い枠線に囲まれた文章の分量がより多く見えますが、例年これぐらいの量の弱みや脅威の記述がありました。企業概要には比較的「脅威」が多く、生産概要には「弱み」が多く書かれるのがよくある構図です。

平成30年度はそれ以外の特徴が多くて

・与件文が4ページもある
・図書館で見知らぬ人が解いているのを見て「あ、平成30の事例Ⅲ」と分かるほど(実話)存在感のあるマン・マシンチャート
・図表が2つもありかなりしっかりと図解させる設問構成
・インサート成形技術を第1問に書くとNGという時制問題
・「社長の思い」の記述箇所が圧倒的に少なく最終段落のみ

という点に混乱した受験生も多かったように思います。

これに対して令和元年の特徴は

・赤い枠線に囲まれた脅威や弱みが圧倒的に少ない
・機会と強みはいつも並みかいつもより多め(X社の支援)
・3つ目の見出しが新規事業に関する「受託生産の生産計画」であり与件文全体に占める割合が多い(対応を求めている?)
・「受託生産の生産計画」の中に「社長の思い」がかなりの文字数を占める形で集約されている

というように、平成30年に続いて受験生を混乱させるものでした。

私は特に最後の「社長の思いが最終段落の1つ前に凝縮されている」に戸惑いました。

上の図ではオレンジ色の枠が「社長の思い」が書かれた箇所です。社長の思いは「企業概要の最終段落付近」「生産概要の最終段落付近」にあることが多く「社長の思い」に導かれるように読み進めることで何となく全体の方向性がイメージできるものですが、平成30年と令和元年はそれがなかったので最後まで不安に思いながら読み進めるほかありませんでした。私は平成29年に得意だった事例Ⅲがその後は年を経るごとに苦手になりましたが、これが原因だったのかもしれません。

また社長の思いが与件文の最終段落に書かれていることが多いのは事例Ⅲにも共通している「定番の特徴」ですが、令和元年度はその量が圧倒的に多く、どこまで使っていいのか迷ったほどでした。

 

事例Ⅲの「C社長の思い」とは何か?

事例Ⅲにおける「社長の思い」は、与件文中だけでなく設問文、特に第4問の設問文中に書かれていることがあります。

例えば平成26年度の過去問は、与件文と第1問から第3問までの設問文を読んで「X社の商売を太くして共に成長していくんだろうな」と思っていたら第4問で「X社の商売を太くしながらX社以外の得意先も太くしていきたい、助言せよ」と書いてあって「したたかっ!」と驚きました。目の前のチャンスに全力で向かうだけでなく一石二鳥も狙っていく。これについては、実際にお会いする社長も「今こんなこと企んでいてさ、どう思う?」と楽しそうに企み事を話して下さったりするしたたかさがあり、社長の責任の重さに思いを巡らすとともに、そういう意味でもリアルでよく出来た試験だなと思います。

ここでは上記の与件文と設問文(主に第4問最終問題)から「社長の思い」を抜き出して並べてみました。

 

<社長の野望一覧>

「目前の課題」は第2問か第3問で生産面、生産管理面の問題点や課題を解決して実現します。

そして第4問は「社長の真に果たしたい野望を実現するために助言する場」であり、そのためのテクニックとして第4問は「第1問で解答した強みを活用するか弱みを補強して未来に向けた助言をする」ことが重要です。

各年度の第4問を並べて見てみます。

 

【令和元年度】(配点20点)
新工場が稼働した後の C 社の戦略について、120 字以内で述べよ。

【平成30年度】(配点20点)
わが国中小製造業の経営が厳しさを増す中で、C 社が立地環境や経営資源を生かして付加価値を高めるための今後の戦略について、中小企業診断士として 120 字以内で助言せよ。

【平成29年度】(配点30点)
C 社社長は、今後大きな設備投資や人員増をせずに、高付加価値な CNC 木工加工機事業を進めたいと思っている。これを実現するためには、製品やサービスについてどのような方策が考えられるか、140 字以内で述べよ。

【平成28年度】(配点30点)
C 社社長は、経営体質の強化を目指し、今後カット野菜の新事業による収益拡大を狙っている。またその内容は、顧客からの新たな取引の要望、および C 社の生産管理レベルや経営資源などを勘案して計画しようとしている。この計画について、中小企業診断士としてどのような新事業を提案するか、その理由、その事業を成功に導くために必要な社内対応策とともに 160 字以内で述べよ。

【平成27年度】(配点20点)
海外製品との競争が厳しい時代のなかで、今後も C 社は国内生産を維持する考えである。そのために C 社が強化すべき点は何か、その理由とともに 140 字以内で述べよ。

 

上記の青文字は、上の図<社長の野望一覧>に書いた社長の思いを設問文から見出したパターンです。設問文の制約条件も解答を導くヒントにもなる点にご注意下さい。

青文字以外は<社長の野望一覧>に書いた社長の思いを与件文から見出しました。上記の5年間では与件文から見出すパターンの方が多いですね。

与件文から「社長の真に果たしたい野望」を見出すにはそのための意識づけが必要です。

たとえば平成29年度ですが、「賃加工業者の常務が異業種交流会で仕入れたヒントを元にCNC木工加工機の開発を思い付いた開発してみたらできた営業のノウハウがない木工機械の展示会に出展したら意外と好評だったホームページでPRを開始社内の生産現場と管理体制の改善が必要になった」と、私はただ物語的に読んでしまいましたが、「経営を継いだ社長の息子が下請け業であり経営が不安定な賃加工業からの脱却を図るために、初の自社開発製品を製造・販売するべく試行錯誤する事例」と捉えると、各設問の解答に「大外しのリスクを伴うブレ幅」を生まずに済む効果が期待できます。

私は2度目の2次試験に失敗したあとにこのことに気付きました。

 

「社長の思いに従う」の意

事例Ⅰは

・第1問や第2問でA社の戦略の変遷を確認
・第3問や第4問で組織構造や人的資源管理の施策を提案

という設問構成を取ることが多いため前々回の事例Ⅰの記事では「組織は戦略に従う」とかけて「組織・人事事例は社長の思いに従う」というタイトルで投稿しました。「前半→後半」という構造です。

これに対し事例Ⅲは

・第1問でC社の強みと弱みの確認
・第2問と第3問で目前の課題を解決するための生産現場と管理体制の改善
・第4問で社長の思い(真に果たしたい野望)を実現するための戦略・施策の提案

という構成であることが多く、第1問で認識した企業戦略、事業戦略上の強みや弱みを第2、3、4問で回収していくという意味では事例Ⅰと同様に「第1問→後半」という矢印ではあるのですが、私はそれに加えて「第4問で社長の思い(今後の戦略)を確認→他の設問(第1~第3問)のブレ幅が大きすぎないか?の確認を行う」という矢印も考えるようにしていました。

設問を解く順番は第1問から2、3、4問の順でしたが、たとえば設問解釈→与件文を読んだ中で社長の想いを見いだせたら設問文上の余白に大きくメモしたり、骨子を作り解答を記入する前に社長の思いとブレ幅のチェックを行ってはいかがでしょうか。

なお、ここまで書いてきた「社長の思いに従う」は試験対策チックに書けば「題意に忠実に!」ということに他なりません。題意は与件文と設問文から見出す「出題の意図」です。

そして試験対策上「題意に忠実に」と並んで重要なのが「多面的に書く」です。これに関して、先日とても参考になる記事が投稿されました。

2次試験:多面的解答の切り口について by 3ch

骨子を作成する時だけでなく、与件文を読むときも頭の中は「題意に忠実に」「多面的に書く」。この2つを常に意識して80分間事例企業に没頭していただけたらどんな傾向変化にも対応できるのではないかと思います。

 

令和元年の事例Ⅲとは?(その②)

 

令和元年の事例Ⅲに似ている過去事例

出題傾向が変化したと言われる令和元年の事例Ⅲですが、実は設問の論点(題意)は例年と大きく変わりがなく、事例企業の事業変遷における「現在」のステータスが例年と違ったということは冒頭に書きました。

またモデルとなる事例企業も過去に似たような事例が存在します。平成26年度、2014年の事例企業である「超精密小型部品メーカー」です。

以下で比較してみました。
上段は事例企業の特徴で、ピンク部分は平成26年度にあって令和元年度になかった「現状の問題点」です。
下段は設問文を対比しています。黄色部分は互いに類似した設問がないもの。裏を返せばそれ以外は類似した設問が存在するためそれを表外右側にメモしました。

 

<令和元年 vs 平成26年 徹底比較>

 

黄色部分について、平成26年度は「✕を〇にする問題」であったのに対し、令和元年は「〇をにする問題」という違いであることは先述の通りです。また令和元年の「量産加工のための新工場の在り方」は独特な問い方でしたが「C社長は今後どう変えたいと考えているか?」を書かせる問題です。

それ以外は、ともに大手得意先X社からの大規模な業務移管計画を目前にして社内の整理を進めている最中であり、X社依存の脱却を画策しており、事業拡大を積極的に行おうとしているなど、生産技術や生産品に違いはあれどかなり類似点が多いです。

言いたいことの1つは、本試験で設問文と与件文を読んで一瞬「ナニコレ?」と思っても出題者が突飛な対応を要求していると思うべきでないこと。その事例問題も過去問を探れば似た事例が見つかるかもしれません。設問順の入替えや文言の変化はあるかもしれませんが、毎年出題者が要求することの根っこは変わらないと思った方が安定するし、上記の2事例の比較を見ても恐らくその通りなのではないでしょうか。

もう1つは、やはり過去問と向き合うことが重要であるということ。過去問5年を3周も4周もやり尽くして初見問題を解きたい!となったら、過去問の年度を遡ってみてもよいかもしれません。それにより本試験会場で他の受験生が「ナニコレ?」となっている時に「ハイハイハイ(にやり)」となるかもしれません。ただしそれを目的にせず副産物ぐらいに考えることが大事です。過去問を遡ることはあくまでご自身の学習進度によるため全員におススメするものではなく、ご自身が立てた本試験までの学習計画を貫いて下さい。その上で、残り1カ月は過去問からの学びをより増やして下さい。「解いた事例の数」や「遡った年数」が重要なのではなく、1事例ごとに解いて振り返り学びを得ることが非常に重要です。そして学びを得た内容はぜひノートに一元化して、事例問題を解く前に毎回読み返して下さい。

また直近10年間ぐらいの過去問で「今後も手が回りそうにないな」という年度については、例えば隙間時間にさっと流し読みしてみるだけでもいいと思います。その時は「設問文(問題文)を読む→設問ごとのレイヤーと題意を想像する→与件文(事例文)を読む→社長の真の野望を想像するという4工程でお読みいただくことを強くおススメします。

読むだけのトレーニングであっても、あくまでも「対策を手順化して身に着ける」ことにより「合格に十分な実力発揮の準備」とすることが重要です。

 

万が一社長の思いが見つからない時

本番の試験会場は、これぞ国家試験の会場といった独特な張り詰めた空気に包まれます。また直近2年間は社長の思いが最終段落にしか書かれていませんでした。そんな中、緊張状態で万が一どうしても社長の思いが見つからないとき、その時は社長の思いを見つけることにこだわりすぎずに各設問で問われていることに向き合って対応して下さい。しっかり設問と与件文に向き合えれば、社長の想いを見出すのと同等に近い効果が得られるはず。

完璧を目指し過ぎず、いつもの手順が通用しないなら適時意思決定して手順を切り替えて、なんとか答案のマス目を埋めきって来て下さい。この試験は時間との勝負です。前回も書きましたが逆ザヤ沼問題化して決してはまり過ぎぬよう、Tomatsuが先週に投稿した次の記事も参考にして下さい。
今こそ考えたい2次試験の心得(完璧は目指さないという意識)

 

まとめ

①令和元年事例Ⅲは言われているほど特殊ではない
・設問毎のレイヤーはいつも通りで変わらず
・事例のパターンも平成26年度とそっくり
・特殊だったのは「現在」のステータス

②中小企業診断士は✕を〇にする専門家ではない
・〇をにする問題にも備える
・社長は〇のどこを変えたいのか?を正しく認識することが重要
は「社長の思い」から見出す
・先入観なくニュートラルな意識で臨み臨機応変に対応する

③事例Ⅲの「社長の思い」も重要なヒント
・社長の思いの記述箇所がH30、R1年は1カ所集約型に
・それ以前は「C社の概要」の最終段落、「生産概要」の最終段落付近に「社長の思い」の記述あり
・社長の思いに目を向けることで各設問の解答に「大外しのリスクを伴うブレ幅」を生まずに済む効果
・社長の思いに従う=与件ファースト&題意に忠実に!
・第4問だけでなく第1~3問も社長の思いから大外ししていないか注意する

④事例Ⅲで問われること、解答することは大きく変わらない
・一瞬ナニコレと思ってもいつも通り対応できるはず
・やはり過去事例こそが最良な教材
・過去問は解くだけでなく振り返り学ぶことが重要(社長の思いと設問の関係など)

⑤社長の真の野望(5年間のおさらい)

青文字が社長の野望です。今年もこの中のどれかと同じ思いが出題されるかもしれません。

社長の野望を実現するために各設問では何を変え、どこを強化すべきか?
そして診断士としてC社にどんな施策を提案すべきなのか?

残り1カ月間を切った今、事例Ⅲでそうした視点を試してみてはいかがでしょうか。

 

皆さま、最後までお読みいただき心より感謝申し上げます。
いつもありがとうございます。

 

【合格に十分な実力発揮の準備】
✅ 2次試験の事例研究は進んでいますか?
✅ 対策を手順化して身に着けたら当日実行するのみ!

 

いよいよ9月が終わり、10月に入ります。決戦の時が近づいてきました。
この試験は最後まで振り落とされず耐えきった人が合格します。
本番までは仕事、家族、天候など色々なことが起こるかもしれませんが、少ししか勉強できない日があってもいいので、毎日勉強を継続することをおススメします。
ここで振り落とされては本当にもったいないので走り切って下さい。

試験前のこのモヤモヤをスカッと晴らすまであと少しです!
べりーでした。


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どうも、Tomatsuです。

(前回までの記事はこちら

2次試験本番まで残すところ丁度1ヵ月となりました。

本日は、このタイミングにおいて個人的に超大切だと思うポイントについて解説したいと思います。

ココまで死に物狂いで対策を進められてきた方々向けに特に読んで頂きたい内容になっております。

完璧を目指さない

私が読者の方々にこのタイミングでお伝えしたいポイントと言うのはズバリ、

「完璧を目指さないこと」

です。

最近ではブログ(一発合格道場も含む)やYouTubeなど、あらゆる2次試験関連の情報が簡単にアクセスできるようになってきております。

受験生の方々にとってもちろん良いことだとは思いますが、時には弊害が起こることもあると感じています。

というのも、情報を浴び続けてしまうことで、意識すべきポイントが雪だるま式に増えていって、これらを全て完璧にこなさないといけないという「完璧主義的な意識が芽生えてくるから」です。

例えば下記のようなポイントです。

  • 解答には、因果関係のはっきりしたキレイな日本語を使う
  • 一つの解答要素を複数の設問で使いまわさない
  • 設問間の内容を一貫したものとする(SWOTで挙げたポイントを後の設問に使う、など)

もちろんこれらは出来るに越したことはありません。

ただし、上記は「出来ていれば尚良し」というものに過ぎず、全ての設問に対して出来ていなければならない要素ではありません。

ご存知の通り、2次試験の合格の要件は

「事例I~IVで計240点を取る」

かつ

「各事例で足切り点とならない40点を切らない」

ことですよね。

ただ、これにはカラクリがあって、2次試験では合格者数におおよその枠が設けられているため実際の所は「受験生間の相対評価」となっており、例年上位20%ほどの受験生が合格します。

言い換えると、受験生の中で上位20%ほどのレベルに到達することが出来れば合格できるということです。

じゃあ、上位20%の実力ってどんなもん?

もちろん、上位20%のレベルは低くありません。

ただし、全然完璧じゃないんです。

例えば、11代目の再現答案を見て下さい。

私の令和元年度試験の事例I第4問を見ると、

なんじゃこりゃ。。。

全然、キレイな日本語じゃないことが分かりますね。。。

因果関係もイマイチはっきりしているのかしていないのか分かりません。

もう一個みてみましょう。

事例IIの第1問のSWOTと、第3問の助言問題です。

うわ~~。

機会として「週末には他地域からの来客が見込める」って書いてあるのに、助言問題で全然使えてね~。

「解答の一貫性が欠如している」のが分かりますね。

以上で分かって頂けたかと思いますが、合格者の実力ってのはこんなものなのです。

私も昨年度、ふぞろいの合格者解答やA解答などのいわゆる模範解答を見て何度も自信喪失しましたが、あれは、ある合格者の一つの設問に対する解答に過ぎず、その合格者の方全問題に対してコンスタントに高水準をキープできていた訳ではありません。

中には、トンでも解答も含まれていたはずです。

もちろん9代目きゃっしぃ11代目CKのような270点~280点取るような化け物は例外ですが、ほとんどの合格者は「きれいな日本語が使えておらず」「解答要素の切り分けも中途半端」かつ「設問間の一貫性が無い」状態でも合格できているのです。

このポイントを理解しておいて頂きたいと思います。

 

抑えるべきポイントは実は少ない

完璧主義の弊害は多くありますが、一番ヤバいのが、完璧に固執するあまり「無駄な時間が過ぎ去っていくこと」です。

例えば先ほど挙げたポイントを例に考えてみましょう。

  • 解答には、因果関係のはっきりしたキレイな日本語を使う
    ⇒きれいな日本語が思いつかなくて筆が止まるくらいであれば、気にせず書き始めよう
  • 一つの解答要素を複数の設問で使いまわさない
    ⇒ 解答要素の切り分けに時間を使いすぎるくらいであれば、気にせず重複させよう(その方がリスクヘッジにもなる)
  • 設問間の内容を一貫したものとする(SWOTで挙げたポイントを後の設問に使う、など)
    ⇒ これを気にする時間が一番無駄です。悩むくらいだったら意識するのはやめましょう。

上記を意識しすぎて、時間が過ぎるあまり時間が過ぎ去ってしまうと、何より焦りますし、本当に抑えておくべきポイントが頭から飛んでいってしまいます。

では本当に抑えておかないといけないポイントとは何なのでしょうか?

個人差あると思いますが、私は下記が抑えられていたら「合格」と考えて本番に挑んでいました。

重要度順に並べています。

[本当に抑えたいポイント]

  1. 氏名・受験番号をキチンと書く
  2. まずは解答欄を埋める
  3. 設問の内容に答える(理由を聞かれたら理由を答える。ターゲットを問われたらターゲットを答える)
  4. 与件文の情報を使用する

[できていれば尚良いというレベルのポイント]

めちゃくちゃ当たり前のことしか書いてないですよね。

ただ、これが意外に出来ない方が多い。

特に3番なんかは特にそうですよね

実際、私は横浜近隣企業の受験生を対象とした勉強会にサポーターとして参加させて頂いておりますが、そこの議論内容の深さに関心しつつ、「少し完璧主義に走りすぎていて、最低限おさえておかないといけない要素が疎かになっていること」に気付きました。

「キレイな因果関係の整った日本語を書く」ことや「一貫した解答」などを気にして上記のどれかを外してしまうようであれば、「一度初心に帰って上記のポイントを毎回再現性高く抑えられるようなトレーニングを行うこと」をお勧めします。

あくまで肌感覚で統計データはありませんが、上記の3番(設問内容に答える)を全ての問題に対して抑えられている受験生は全体の50%もいないと思います。

言い換えると3番を徹底するだけで合格率が20%から一気に40%まで上がるということなのです。

まとめ

完璧主義を目指すことは決して悪いことではありません。

ただし、それによって本当に意識したい「設問内容に答える」「与件情報を使う」という基本中の基本が疎かになるくらいであれば、きっぱり忘れることも重要です。

診断士2次試験は「80分」という常軌を逸するほど短時間で評価される試験です。

なのである程度割り切りも必要です。

2次試験対策において目指すべき姿は「時々100点取れる状態」ではなく「毎回60点取れる状態」です。

残り1ヵ月間は再現性を意識して、コンスタントに60点取れる状態を目指しながらトレーニングを進めていって頂ければと思います。

明日は1日お休みを頂きますが、明後日のべりーの記事でお会いしましょう^^

それでは最後まで読んで頂きありがとうございました!


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こんにちは。CKです。
いよいよ、2次試験まで残り1ヶ月となりました。
仕上がりはいかがでしょうか。中々思いように進まず、焦りだけが募ってソワソワされている方もいらしゃるかもしれません。
私も昨年残り1ヶ月の時期に、手応えが掴みにくい焦りと疲れから、なかなか勉強のエンジンが掛かりにくいことが多々ありました。
少しやったら集中が切れて何度も休憩を挟み、結局半分くらいの時間しか集中して勉強できない。もともと休憩は大好きな人間なのですが、あまりに多すぎます…

そこで、1次学習時とは作戦を変え、音楽を聴いて気分の切替えにするようにしました。1次は暗記が中心なので、音楽があると頭の中での暗唱などの邪魔になったのですが、2次試験は暗記というよりも、試験を解く際の感覚やプロセスを訓練するといった学習だと感じたので、気分が乗る曲を聴いたりして気持ちを維持しました。音楽が邪魔になるくらい集中出来てきたら、止めればOKです。ぽーっとしてエンジンが掛かりにくい時や、掛かってもすぐエンストする時だけ聞いとく感じです。

この方法で何とかモチベーションを維持しながら学習を続けられたのですが、嬉しい副次効果もありました。事例1〜4までそれぞれで聞く曲を決めてたのですが、これが本試験当日の事例ごとの気分の切替えに役立ちました。本試験当日は1つの事例が終わったあとは、すばやく頭を切り替えて次の事例のことだけを考えてなくてはなりません。また事例ごとに気にするポイントも少し異なります。頭の中から直前の事例のことをリセットして、次の事例の雰囲気をインストールする、この一連のことを事例ごとの曲を聴くことで行うことができました。特に事例3と事例4の間は、解き方も全く異なり完全に頭を切り替える必要があるため、大変役立ちました。(しかもトイレ行列に並んでいる間でも聴けるため、休憩時間も有効活用できます!)

もしモチベーション維持で困っている方がおられたら参考にしてみてください。(曲は歌詞がないインスト系がオススメです)

さて、本題です。

本日は「残り1ヶ月のこの時期にお伝えしたいこと」です。
前回まで、事例2事例3の80分のリアル実況をお伝えしてきました。事例1についても基本的なプロセスや流れは前回と同じ様なものなので、実況までは割愛しますが、事例1は大きく2点の反省点があります。プロセス云々よりスタンスの面で失敗を犯してしまい、結果56点と及第点に届いていません。その反省も踏まえて書かせていただきます。

まず、「残り1ヶ月のこの時期にお伝えしたいこと」です。セミナーや、先日の合宿でもお話させていただいた事なので、既に聞かれた方もいらっしゃると思いますが、大事なことだと思うので、改めて書かせてください。

2次試験に臨む上でのスタンス

1.解答に必要な要素は5つのみ。
 ①設問文、②与件文、③(答案の)書き方、④フレーム、パターン、⑤1次知識
ここに含まれない、自分自身の経験や業務上の専門知識などを含めてはNGです。(大外しする可能性があります)
過去問を解いた時の記憶に引っ張られていないか、与件文に無いことを自分の勝手な思い込みでつくりあげていないか、など注意が必要です。

2.「素直に」回答する。
2次試験は紙面上のコンサルです。目の前に社長が座っているイメージです。この社長に対して経営相談を行っている風景をイメージすると、
設問で聞かれたこと: 社長に聞かれたこと

与件に書いてある内容に沿って: 社長の想い、その会社の状況をもとに
わかりやすい書き方で解答する: 相手に伝わるように答える。
が大事になります。
よって、先程の5つの要素のうち、
設問文、与件文、書き方の優先順位が高いです。
パターンやフレーム、一次知識も解答を組み立てる上では大いに役に立ちますが、あくまで優先順位は上記①設問文、②与件文、③書き方であることを意識しましょう。

3.個性は殺す。
上記、1と2の結果として出来上がる答案は、誰でも書ける当たり前の内容になってしまいます。でもそれでいいんです。
この2次試験はコンサルとしての「個性を競う試験ではない」と思います。
公的な経営相談の窓口でも一定の水準と方向性での対応ができる、基本的能力を問う試験であると思います。
実際にコンサルとして活躍していくためには、個人の強み、個性が大事になってくるかもしれませんが、あくまでそれは合格後の話。そもそも、そのような個性をこの統一的な筆記試験、しかも国家試験で評価することは難しいんじゃないかと思います。
よって、自分の経験や専門知識、ひらめいたアイデアを使った個性的回答はNGです
「誰でも書ける内容を、完成度高く書くことが大事」
だと思います。
つまり「個性を殺して対応する」。(中小企業の基本戦略は、「強みや個性を活かして」ですが、この試験で受験生の対応において求められるのは、その逆です。)

以上の3点です。個人的な解釈も含まれますが、2次試験でのスタンス、特に本番での対応として本当に大事だと思っています。


令和元年事例1の反省点

これらも踏まえた上で、私の令和元年事例1の反省点です。
まず、再現答案を見てください。

第1問 
A 社長がトップに就任する以前の A 社は、苦境を打破するために、自社製品のメ ンテナンスの事業化に取り組んできた。それが結果的にビジネスとして成功しなかっ た最大の理由は何か。100 字以内で答えよ。

規制や補助金に守られていた葉たばこ生産業者が公企業の民営化、健康志向・受動喫煙問題の高まりによる市場縮小と、後継者不足や高齢化により葉たばこの耕作面積を縮小させ、製品のメンテナンス需要が低下したから。

この回答を見て、論点が少ないなと感じませんか?設問文中の「最大の理由」に気を取られ過ぎて、「結果としてビジネスとして成功しなかった」という点の扱いが疎かになっています。
与件文4段落にも「それはビジネスとして成り立たず、売上減少と費用増大とい う二重苦を生み出すことになってしまった」という点をもっと大事に扱うと、売上減少・費用増大の2つの面から書いていくという当たり前な対応につなげることが出来たものの、売上減につながる需要減の要素しか書けていません。
ここでは、先程書いたスタンスの(2)の「聞かれたことに対して丁寧に対応出来ていない」事によって失点してしまったケースになります。
これが1つ目の反省点です。

次に2つ目です。
第2問
A 社長を中心とした新経営陣が改革に取り組むことになった高コスト体質の要因 は、古い営業体質にあった。その背景にある A 社の企業風土とは、どのようなもの であるか。100 字以内で答えよ。

規制産業の安定需要に安住し、事業状況に合わせた経営管理が出来ていない風土。具体的には①保有期限を過ぎた部品も保有し在庫過多②手書き帳簿等で全社的な計数管理されず③事業悪化しても正社員を増やした。

第4問
新経営陣が事業領域を明確にした結果、古い営業体質を引きずっていた A 社の営業社員が、新規事業の拡大に積極的に取り組むようになった。その要因として、どの ようなことが考えられるか。100 字以内で答えよ。

要因は自社のコアテクノロジーを乾燥技術と明確にした事で、従業員の新規事業開拓の方向性を共通認識化した事。成果に応じた賞与で新規事業拡大への取組みに対しモチベーションを向上させたこと。

この2問については、厚みが足らず薄っぺらな答案になっています。
それ原因は、「古参社員のリストラ」について触れていないことです。
実は、この事例を解いている時に、この点すごく気にかかりました。

古参社員=悪(極論してます)
リストラ=正

としていいのか??

そのように気にした背景としては、下記のようなことが想い浮かんだからです。
a. 高齢化の中でシニア人材の活用は大事なこと。
b. リストラって肯定して良かったんだっけ?
c. そもそも企業は誰のためにある?顧客のため?社員のため?株主のため?

その結果、古参社員やリストラに触れることが出来ず、第2問では企業風土まで踏み込んだ解答が作れず営業体質がメインになってしまい、第4問ではその古い営業体制の脱却に関する根拠が手薄になってしまっています。

先程あげたa〜cについては、
a:  一般知識。また1次知識の白書にあった方向性。
b:  H28年の事例1で「社員は宝」という方針の過去問の記憶。また、そこに引っ張られていて、パターンかと思いこんでいた。
c: これは自分の仕事の中で会社の理念や存在意義を考える際に気になっていたこと。(※そもそもこのような理念に関わる部分は事例社長の方針に寄り添う、尊重すべきで、自分で理念レベルの考えを押し付けて方向決めてはいけない。)

といったもので、冒頭のスタンス1の「そもそも解答の方向性に使ってはいけないもの」であったり、2の「設問文や与件文に対しては優先度が低いもの」でした。

与件文内には、
「定年を目前 にした高齢者を対象とした人員削減ではあったが、地元で長年にわたって苦楽を共にしてきた従業員に退職勧告することは、若手経営者にとっても、A 社にとっても、 初めての経験であり辛い試練であった。その後の波及効果を考えると、苦渋の決断で はあったが、これを乗り越えたことで…」と記載があり、事例企業では苦しみながらも決断して改革を行っていることが明確に書かれています。

勝手な思い込みでで、このような与件文の大事な記載に対して扱いが薄くなってしまい、解答の方向性に制限を掛けてしまった結果、大きく失点する失敗を犯してしまいました。

朝イチの事例で鼻息が荒かったのか、本番の緊張感か、大事なスタンスを忘れてしまった結果です。

大事なことは、目の前の社長(設問文と与件文)に対して素直に答えること
迷ったときはこの事を思い出して、シンプルな対応を取ると私のような失敗を防ぐことが出来るかと思いますので、これからの仕上げ時期、また本番当日の対応に際して、参考にいただけたらと幸いです。

では、残り1ヶ月、くれぐれも体調管理には気をつけて頑張ってください!

以上、CKでした。


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いつもアクセスありがとうございます。さいちゃんです。

試験まで1か月を切りました。ゴールまであともう少しです。残りの期間後悔のないように走りきりましょう!
一方で、様々な理由で二次試験を回避された方もいらっしゃると思います。今年は二次試験の特例もありますし、機会を最大限活かして自身が選択された道を突き進んでくださいね。

 

今回は事例Ⅳの心得について、さいちゃん流にポイントをまとめます。すでにべりーやぴ。による記事があり一部重複もありますが、大切なことは冗長性を持って記憶・実践していただきたいという想いで書いています。(べりーの記事①べりーの記事②ぴ。の記事

事例Ⅳのなぜ

前回に続いて、事例Ⅳについて沸き立っていた疑念を挙げます。

 

なぜ手書きで計算する必要があるの?
なぜ経営分析が毎年出題されているの?
なぜ診断士試験の財務の問題は年々易化していると言われているの?

 

一つ一つのさいちゃんなりの答えを書いていきましょう。

手書き計算に関しては、もちろん試験のデジタル化が難しい側面もあるかもしれませんが、原理原則を覚えていないと現場で手足のように使えないため、手書きでの計算にこだわっているのだと考えます。もし、PCで表計算ソフトを使って回答する場合は、原理原則を知らなくてもテクニック論で解けてしまう可能性があります。実務的には、社長にインタビューしながら、その場で電卓をたたいて計算する場合もあり、PCがない環境での現場対応もあり得るので、ツールに頼らない本質的な理解が必要でしょう。

経営分析は、診断実務の基本になる印象です。実務補習では、社長にインタビューする前に一連の財務諸表を入手することができましたが、財務諸表をしっかり作っていない会社もあるため、一部インタビューで補完しながら財務の状況を把握します。社長の言葉を手掛かりに、「こんな財務データありますか」と情報をもらいながらあたりをつけて現状分析していきます。社長は問題点を認識しているとは限りませんので客観的に問題点を洗い出していきます。最終的に与件文のような現状分析と財務データが出来上がります。そこで初めて経営分析が可能になり、現状分析結果と財務データを行ったり来たりしながら事例企業の輪郭を明確にしていきます。診断は経営分析から始まるといっても過言ではありません。

年々易化しているかはよくわかりませんが、基本的な事柄が重要であることを感じます。
例えば、実際の中小企業には、CVP分析はもとより費用の固変分解をやっていない、そもそも用語も知らない場合もあります。そんな企業には分析に必要なデータの作り方を指導したり、データを継続して記録する仕組みづくりを行って、有用性を啓蒙しながら身につけてもらう必要があります。

診断士の試験は簿記や会計士の試験ではないので、自分自身で財務諸表を作り上げるような計算力が求められているわけではありませんが、診断先に説明できるレベルの財務会計知識が必要で、場合によっては簡単な解説資料を作ったり、自分で実践してやり方を教える必要があるでしょう。「何のために、どうやって計算するのかを誰かに説明できるレベルでしっかりと身に着けてほしい」、ということが診断士協会のメッセージなのかもしれません。

 

経営分析を逃さない

経営分析の大切さはよくわかってるけど、点数が伸びない方はいませんでしょうか。去年の私がその状態を抜け出すためにやったことは、よく出る指標や表現の暗記をしました。

私が作っていた経営分析のまとめ表を紹介します。

↑クリックして拡大してください

私は経営分析を18年分、模試や答練含めて27回分の模範解答をこの表に埋めて、表現や着眼点を暗記しました。著作権の関係で記入済みのものはお見せすることができませんが、こちらの表をベースにご自身でこれまで解いた&今後解いた問題の模範解答を埋めていって、自分だけの経営分析暗記シートを作ってください。

キャッシュフローを忘れない

キャッシュフローの考え方を定着させるためには、問題を繰り返し解くことが最善でしょう。

なかなか定着しない方は、キャッシュフローの歌でむりやり体に覚えさせたうえで、問題を解いてみてください。テキストを見ずに自分の知識だけで問題が解ければ、一つ壁を越えたことになります。中身の理解ができない場合は、道場右上の検索窓にキャッシュフローと打ち込むと様々な解説記事が出てきますので、こちらもご参考に。

 

基本に戻ることを恐れない

CVP、原価計算、取り換え投資、本当に理解していますか?過去問の解答を覚えただけで理解した気になってませんか?

そんな方は簿記二級の工業簿記や基本問題集に戻って原理原則を復習し、診断先に説明できるレベルで身に着けてください。

事例Ⅳは他の科目に比べ、解釈の余地が少なく持っている実力がそのまま出やすい科目といえます。基本問題集は何度繰り返したでしょうか?過去問を解いて粉砕されても、合格者が解けていた問題は復習していますか?

去年の私は、過去問がこんなに難しいのに、基本問題なんか解いていて大丈夫なのだろうか、という焦燥感を持っていましたが、まずは基本を100%取れることを目指しました。私の方針は、経営分析とCVP、原価計算に加え、キャッシュフロー計算とNPVの1問目は確実に点数を稼ぎ、その他の計算問題は解けそうなら解いて、記述問題はポイントを抑えた部分点狙いでした。

「基本ができてないかな」と不安に思っている方は、ぜひ基本に立ち返る勇気を持ってください。まだ時間はあります。

記述問題への意識づけ

記述問題は他の事例と似ていますが、与件ファーストが基本です。与件をベースに財務の視点で、飛躍を少なく、一次知識の基本に則って考えます。

実際の診断士活動には、与件や設問を作る能力が必要です、設問が示されているならば素直に解答するまでです。

 

まとめにかえて

今年はどんなD社に出会えるでしょうか。どんな問題が出てもひるまずに、設問の制約を守り経営分析と基本の論点を確実に押さえましょう。本試験でゃ最後の事例なので、体力が削られへろへろの状態になると思いますが、D社は診断士のあなたの力を必要としています。診断士として求められる役割をしっかり果たして、D社の成長への道をひらいてきてください。

以上、さいちゃんでした。最後まで読んでいただきありがとうございました。

 


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おはようございます。岩塩です。いつも道場にお越しいただきありがとうございます。4連休明けです。学習は計画通りに進んだでしょうか?「あと1か月」のタイミングに差し掛かりました。箱根駅伝でいえば戸塚中継所を超え9区を走っているところでしょうか?ゴール地点が近づいてきましたが、勝敗はまだ決まっていません。ペース配分に気を付けて引き続きがんばってください!

 

本日は前回に続き、昨年私が作成したファイナルペーパーの紹介です。今回は事例Ⅱを。事例Ⅱは、覚えておくべき知識は事例Ⅰ・事例Ⅲより相対的に少ないと思います。では何を用意しておけばよいか?それは「切り口」のアイデアです。過去問を解きながら経験則で蓄積した切り口の例や解答時の心構えを紹介します。

 

 


 

 

事業の方向性差別化できる高付加価値商品を作り、説明しながら提案して売る

  • 高付加価値化
  • 差別化
  • 提案型営業
  • 少量多品種対応
  • 直接営業&直接取引
  • 絞り込み
  • 地域密着 etc.

まず大きな方向性として、上記のようなイメージを持っていました。「大量に安く」はできませんが、高い技術力こだわりの商品を作ったり、一人ひとりのお客様に丁寧に対応したりすることで付加価値を高めます。代理店を通した取引より、直接お客様と接することで、提案ニーズ調査もできます。とはいえ経営資源が限られていますから、あれこれ手を出すのは危険。取引を通して顧客との関係性を強め、ひいては地域全体の活性化に繋がっていく・・・ こんなイメージが基本の方向性です。

 

成長戦略(アンゾフ):

  • 市場浸透
  • 新市場開拓
  • 新製品開発
  • 多角化(シナジー重視)

競争戦略(ポーター):

  • 差別化
  • 差別化集中
  • コストリーダーシップ(中小企業は×)

※競争構造と言われたら市場シェアの話。

戦略について問われた場合は、成長戦略なのか競争戦略なのか、確認して答えます。事例Ⅱは競争戦略が問われやすいと思います。(事例Ⅰ・事例Ⅲは成長戦略) 成長戦略では、多角化には注意が必要。事業間にシナジーがある場合は有効ですが、無関連多角化経営資源の分散に繋がります。競争戦略で採るべきなのは差別化(または差別化集中)戦略です。中小企業が価格(コスト)だけで勝負するのはNGです。(ただしコストの改善は必要です)

 

強みになりえるもの:人、モノ、情報(ノウハウ、顧客)、関係性

キーワード

顧客ニーズ収集力、提案力、接客力、販売力、技術力、企画力、

独自性、他社先行、ブランド力、品質(原料、製法)、商品ラインナップ、品揃え(広い、深い、専門的、ニーズに合う)、店舗の雰囲気、

ノウハウ蓄積、専門知識、顧客からの信頼、顧客データベース、顧客接点、様々なネットワーク、

直販・直営店(顧客ニーズ把握→商品開発に活かす、ブランド訴求) etc.

こんな表現が出てきたら、強み候補として要チェックです。昨年のネイルサロンでは、提案力、技術力、貸衣装店とのネットワークなどでした。診断士としては多面性な解答を心がけ、「これだ!」と思われる表現を見つけても、他の視点でも強みがないか考えてみます。

 

★「誰に、何を、どのように、効果

事例Ⅱで施策を問われた際の基本フレームワークです。これは既に押さえているかと思います。要素の切り口を、それぞれ書いていきます。

 

「 誰に」デモ/ジオ/サイコ

  • 強みを活かせる機会
  • 他社との競争回避
  • 年齢等は具体的な数字を書く
  • 指定されていない場合は広めに書く。
  • 新規・既存に注意

ネイルサロンの例でいえば、

  • デモ:年齢、
  • ジオ:高級住宅街に住んでいる、
  • サイコ:デザイン重視

それぞれの観点を盛り込めば、多面的に記述できます。年齢は「30~50代」など、具体的に書くようにしていました。(具体的に書いた方が社長との認識の相違を防げます。ただし限定しすぎないように) また機会を捉えるときのポイントですが、強みを活かせて競合他社と重ならないような機会(顧客)を選び出します。昨年の例でいえば、「ネイルアートには一定の市場規模が存在する」ということは一見機会なのですが、競合である低価格サロンや自宅サロンにとっても同様に機会になりますので、B社の戦略を検討するための情報としては弱いです。市場の細分化ポジショニングの観点でもう少し深堀し、競合と差別化できる機会(顧客)を検討します。(競争戦略とは、競争しない戦略ともいえますね。)

 

「何を」強みを活かせる商品・サービス

  • 高品質
  • こだわりの製法、手作り
  • ニーズに対応
  • カスタマイズ etc.

※ 失敗する例:強み活かせない、ニーズ分析不足、単発、経営資源分散

商品戦略は、強みを活かすこと&ニーズに対応することです。私は強みを活かすことを強く意識していたため、解答では「強みである〇〇を活かした△△(商品・サービス)を・・」と書くようにしていました。方向性でも書きましたが、“丁寧に作ったもの”や、“きめ細かなサービス”など、付加価値の高いものを提供することが基本方針となります。そして、それが顧客のニーズに合っていることが必要です。ニーズが顧客層や時代によって変遷することも脅威になりますので、それに対応して商品を見直していきます。(与件文に過去の失敗経験が書かれている場合は、強みを活かせない事業をしたり、ニーズに対応できていない場合が多いです)新しい商品・サービスに踏み出す際は、経営資源の選択と集中の観点も忘れずに。

 

「どのように」プロモーションチャネル連携

※プロモーション:インターネット(定期メルマガ、ブログ、SNS、掲示板)、情報誌、店舗でPOP・チラシ、顧客情報収集→DB化→DM(顧客別カスタマイズ)送付・RFM分析・FSP導入、レンタル・宅配・アフターサービス、ポイントカード

プロモーションチャネルの観点や、地域や他社との連携などの観点で考えます。Webでのプロモーションはどんどん進化するため、上に挙げたような手法は古めかしく感じられるかもしれません。昨年もInstagramのような「写真共有アプリ」が登場しました。ただし顧客層によっては依然として紙媒体が主流だったりしますので、ターゲットに合わせたプロモーションを行います。チャネルはネット通販を活用して広げたり、地域のイベントに参加して店舗に呼び込んだりします。連携は特に重要。昨年は設問文で連携先を問われましたが、設問要求にない場合でも、連携によるシナジー創出を提案するのは超有効です。連携が新たなチャネル開拓やプロモーションに繋がります。

 

「効果」〇〇により売上向上

〇〇のキーワード

  • 差別化
  • 関係強化
  • 固定客化
  • ブランド力向上
  • 満足度向上
  • 口コミ誘発
  • ニーズ対応
  • 新規顧客獲得
  • 地域活性化


売上向上
客単価アップセル/クロスセル)
×来店客数既存顧客関係強化/新規顧客獲得)
×来店頻度手を変え品を変え)


収益向上:利益=売上(↑)-費用(↓)

施策の効果としては上記のようなものが想定できます。場合によりますが、売上向上に繋がる流れで記述できるとよいと思います。何に効果があり売上が向上するのか(客単価なのか、来店客数なのか etc.)ロジックがしっかり通るように留意します。昨年は客単価向上の制約条件で問われました。また「収益」と言われたら費用面についても検討します。

短期に低費用で収益向上するには・・既存商品・既存顧客に対応。

  • 継続的な改良
  • ブランド強化
  • 満足度向上
  • 関係強化
  • 固定客化

既存商品の改良や、既存顧客との関係強化の方が、収益を上げやすいです。逆に新しい商品を作ったり、新規顧客を獲得するのは不確実性も高く大変です。 とはいえ、既存の商品・顧客だけでは頭打ちとなるため、既存を守りつつ新規を開拓する方針で考えておくのが良いと思います。

 

インターネット販促戦略

  • 情報発信(商品の差別化ポイント訴求)
  • 情報収集(ニーズ、アイデアなど)
  • 相互交流、
  • ネット限定商品(他チャネルとの競合回避)
  • ネット専用ブランド

中小企業もWebを活用したマーケティング、プロモーションが求められてきます。Webでできることとしては、上記のようなことを想定しておくとよいかと思います。ネイルサロンはSNSで個別の情報発信を検討していましたね。

 

CRM:

  • 層別:RFM分析、FSP導入
  • 個別:ワントゥワンマーケティング

顧客関係性強化のための施策です。顧客を層別して対応する場合はRFMやFSP、個別対応する場合はワントゥワンマーケティングを検討します。ネイルサロンでは顧客に合わせた個別の施策を求められましたね。企業規模が大きいほど個別対応は難しくなるため、層別での施策を考えます。

 

サービスの特性:無形性、品質の変動性、不可分性、消滅性、需要の変動性

サービスの特性を覚えておくと、サービス業の場合に思考の軸になるかもしれません。各特性への対応策としては下記のようなことが考えられます。

  • 無形性⇒何らかの形で可視化
  • 品質の変動性⇒標準化して教育
  • 不可分性⇒一度に多数対応できる仕組み(録画など)
  • 消滅性・需要の変動性⇒非ピーク時の割引

今はWebを活用すればアフターフォローなどもしやすいですが、まずはサービスを提供するまさにその時(=サービスエンカウンター)に満足を感じてもらうことが非常に重要になります。昨年の事例Ⅱでも「初来店の際に評価が高ければ再来店に繋がる」とありました。まずはサービスを提供する瞬間に最大のパフォーマンスで対応し、加えて事前事後の対応を検討します。

 


 

 

本日は事例Ⅱの話題でした。

3chの記事にもありましたが、ここからは多面性を適切に高めていくことがポイントになります。切り口をいくつか持っておくと、多面的に考えるチェックリストになると思います。

一方で、経験に基づくこのようなリストに固執しすぎると、事例企業に寄り添わない解答になる可能性があります。おべんと君の記事でも注意されていますね。与件文ファーストで、根拠となる表現を探したうえでロジカルに組み立てていくことを重視してください!

 

 


 

 

最後に、全事例共通でファイナルペーパーの冒頭に書いたことを・・・

 

  • 受験番号
  • 設問の制約条件には黄色マーカーする。(「~以外」は入れない、「踏まえて」「考慮して」はヒントとして活用)
  • 誰もが思い付く当たり前に発想できる、実現性の高いことを書く。
  • 多面的に解答する。(組織構造、組織文化、人材、開発、生産、営業、販売、商品、財務/収益、業務効率、QCD)
  • 因果関係を重視し、原因/理由効果まで書く。(~のため・・・。理由は~。~を狙う。)
  • 解答を書き始める前に、課題社長の想い他、キーワード盛り込み漏れがないか確認する。

 

もう皆様にとっては耳タコであろう内容かと思います。私もこの注意書きを何度も読み、ファイナルペーパーに手書きで自分に念押しして、絶対に忘れないぞ!と思っていました。しかし本番では「本業の逆機能」や「解答を書かなきゃ!という焦り」で、おきて破りの行動をしてしまうことがありました。事前にそれなりに準備をしていても、本番の緊張下ではイレギュラーな行動をしてしまったり、普段ではありえないような思考回路で考えてしまう場合があります。ぜひぜひ飽きるほど何度も言い聞かせていただきたいと思います。

受験番号だけは絶対に忘れずに、最初に書く&最後にも確認してください。1次試験と違って、受験番号は試験時間内に書きますよ。(べりーの記事参照) 毎日の事例学習でも受験番号を書く練習を取り入れることをお勧めします。

 

そろそろ超直前期に入ってきます。気合と同時に不安な気持ちも大きくなってくると思います。気になることがあればお気軽に道場にコメントくださいね。我々も全力で伴走していきます。

 

以上、岩塩でした(^^)


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皆さまこんにちは。ぴ。です。過去記事はコチラ。

今日は早速本題にいきますっ。

前回の記事では事例Ⅲについて、以下の対策①②を通じて、効率よく与件を読むコツについてお話しました。

今回は、残りの対策③④を通じて、伝わりやすい解答をするコツについてお話したいと思います。

対策① 基本的なC社像を想定して与件文を読んでいた。

効果➡ 着眼点を持って与件を読むことで根拠が見つけやすかった。

対策② 設問要求の切り口を明確にしていた。

効果与件の根拠と設問の対応付けをするコツを掴むことができた。


~今回の記事は下記の内容です~

対策③ 設問内や設問間の関連性を強く意識していた。

効果他事例より因果関係で書くことが容易にできた。

対策④ 分析や改善のキーワードをあらかじめ準備していた。

効果多面的に且つ端的に伝わりやすい解答が書けた。

今回の記事をおススメしたい方・設問の関連って重要なのかよく分からない。

・解答の型がぶっちゃけまだよく分からない。

何か少しでも参考になる点があれば幸いです。それでは早速スタートします。本日も宜しくお願いします。

はじめに


私は事例Ⅲの解答を記述する際、パッと見の見栄えを良くすることを強く意識していました。

理由は、高得点者の再現答案を分析すると、内容うんぬんよりも解答の見栄えの良さに共通点が多かったためです。

具体的には、主語や切り口が明確であることに加え、与件の根拠と一次知識のキーワードで因果関係になっているため、解答をパッと一瞬見ただけで何について書いてあるかが分かり、見栄えが良いなぁと感じました。

・文頭に主語を使う。

・ワンセンテンス内も必ず因果関係で書く。

・文末はキーワードで締める。

上記のような解答の型(枠組み)を徹底的に練習しました。そのポイントを以下にお話していきたいと思います。

設問の関連における3つのポイント


先ずは、先日のオンライン合宿でご質問をいただいた設問の関連について。

皆さまは、設問の関連についてどこまで意識して解答されておりますでしょうか。

これは私が長きに渡る受験生時代に情報収集していた頃も様々な意見があり、非常に悩ましいところでした。

結論として、私は過度に意識せず、基本的には設問ごとに与件文の根拠と対応付けて、妥当性のある分析結果または助言内容を記述するスタンスでした。

一方で、第1問でよく問われるSWOT(経営環境分析)問題の結果を踏まえた記述は意識するべきだと思います。

例えば、事例Ⅰで新たな戦略についてリスクや留意点が問われた場合、解答の視点として、「A社の強みが喪失するのではないか?」とか、「A社の弱みを補強しないといけないのではないか?」などを意識して記述するなどです。

また、事例Ⅱで施策が問われた場合、アイデア解答にならないように、ターゲットのニーズに応じた強みを活かした内容にすることは重要です。 よって、SWOTはその後の設問の整合性を高める上で最も重要な問題であると思います。

少し話が脱線しましたが、今回の主題である事例Ⅲに焦点を当てていきたいと思います。

事例IIIの場合、特に①「第1問と最終問題の戦略問題との関連」は重要です。 その他、設問間の関連とはちょっと内容が異なるかもしれませんが、解答をバランス良く、見栄え良く書くコツとして、②「設問の要求に応じた因果関係」や、③「枝分かれする設問の連動性」について意識しておりました。

以下、この3点について、いくつか過去問を使ってご紹介していきます。

時間内に解答欄が埋められないよ~という方は、「考えて書く文字数って意外と少なくていいんだな」と、少しラクな気持ちになっていただけるかもしれません。

※今回の話しは箇条書きで型を考えることを前提としています。

①第1問と最終問題の関係

R1 第1問

C社の事業変遷を理解した上で、C社の強みを80字以内で述べよ。

✅第1問のSWOTは最後の経営戦略の問題との関連で考える。

【解答の型】

強みは、①(与件)による〇〇、②(与件)による〇〇、である。

【ポイント】

強みは、最終問題の成長戦略に活かせるものが良いです。そのため、第1問は単独で考えず、最終の戦略問題と一緒に考えることがポイントです。

解答要素は前回の記事でもご紹介しましたが、「C社の部門の強み・弱み」や「取引先や協業先との機会」といった切り口を意識して多面的に解答していくと戦略問題との整合性が高めやすいです。

今回は80字なので、2〜3つくらいの切り口で書いていけると良いと思います。ただ、べりーの記事にもあったように事例IIIの第1問はコスパが良いので、できれば3つの切り口で書く準備はしておきたいです。

形式面では、文末を〇〇力や、〇〇体制といったキーワードで記述することで見栄えがよくなります。

R1 第4問

新工場が稼働した後のC社の戦略について、120字以内で述べよ。

第1問で挙げたSWOTは必ず解答に含める。

【解答の型】

戦略は、①(強み)を活かし、②(機会)を捉え、③(弱み)を克服して、(経営課題)を果たし成長する。

【ポイント】

最後の戦略問題は、基本的な成長戦略のフレームワークが問われていると考えていました。

解答要素は、与件文から根拠を抽出し、①強みを活かす、②機会を捉える、③弱みを克服する、④高付加価値化(Q)、低コスト化(C)、短納期化(D)などを書いていけると見栄えの良い解答になります。

※事例Ⅱは、誰に・何を・どのように・効果、といったフレームワークが重要と言われますが、事例Ⅲの戦略問題も上記のような解答要素でのフレームワークで答えることで、短時間で見栄えの良い解答が書けます。

②セットの設問要求による因果関係

H30 第2問

C社の成形加工課の成形加工にかかわる作業内容(図2)を分析し、作業方法に関わる問題点とその改善策を120字以内で述べよ。

例1)問題点と改善策の番号を連動させて(揃えて)因果関係で書くパターン。

【解答の型】

問題点は①〇〇、②〇〇。改善策は①〇〇、②〇〇、で作業方法を効率化する。

【ポイント】

問題点①と改善策①を番号を揃えて因果関係で記述することで、それぞれが対応していることが明確に分かり伝わりやすいです。

また、問題点と改善策をそれぞれ主語にすることで、設問要求を漏らさず書くことができ、読み手もパッと見て何が書いてあるのかが明確に分かります。

例2)1センテンス内に因果関係で書くパターン。

【解答の型】

①〇〇が問題のため、〇〇で改善する。②〇〇が問題のため、〇〇を改善し、作業方法を効率化する。

【ポイント】

箇条書きでも、1センテンス内に問題点と改善策を因果関係で書けるため、例1に比べて字数が抑えられ、より多くの解答要素を記述することができます。読み手も流れるように読みやすいです。

ただ、この書き方の場合、設問要求の言葉が主語にならないため、どこまでが問題点でどこからが改善策なのかを明確に表現しないと、かえって読みづらくなるリスクもあります。

R1 第2問

自動車部品メーカーX社からの機械加工の受託生産に応じる場合、C社における生産面での効果リスクを100字以内で述べよ。

✅メリット・デメリット問題も、できる限り一つずつ因果関係で書く。

【解答の型】

効果は①(与件)による〇〇向上、②(与件)による〇〇の削減。 リスクは①(与件)による〇〇増大、②(与件)による〇〇の低下。

【ポイント】

効果は、リスクは、と設問要求に対して主語を明確に記述することで、パッと見で「効果とリスクについて書いてあるんだな」ということが分かり読みやすいです。

内容面では、例えば単に「稼働率が向上」、「コストが削減」と効果を書くだけでは説得力が不足していると思います。与件文の根拠の記述との因果関係で解答することが重要です。

また、効果とリスクの解答要素について、100字ならば2つずつ程度、複数の視点で解答することが重要と考えます。一つの効果やリスクについてダラダラと書くのではなく、複数の視点で端的に示していくことで得点の可能性が高まると考えます。

③枝分かれ設問の関係

H24 第3問

C社では新規事業として外食チェーンY社との取引を検討している。その計画について以下の設問に答えよ。

(設問1) Y社から要求されているセントラルキッチンとしての機能を備えるためには、C社ではどのような対応を必要とするのか、120字以内で述べよ。

(設問2) Y社から要求されているセントラルキッチンとしての機能を果たすためには、C社の日常業務上どのような情報が必要になるか、100字以内で挙げよ。

✅枝分かれの設問間の解答を連動させることで説得力が高まる。

【解答の型】

※設問1は対応策を述べることを問われている。

①(与件)を備えるため、〇〇を対応し、②(与件)を備えるため、〇〇の対応が必要である。

※設問2は情報を挙げることを問われている。

①(対応)には、〇〇、〇〇、〇〇、②(対応)には、〇〇、〇〇、〇〇、の情報が必要である。

【ポイント】

枝分かれ設問は片方ずつ考えるのではなく、両方同時に解答を考えることがポイントです。カンペキに両設問を揃えることは難しいですが、意識しておくことが大事だと思います。

また、この問題は、見落としがちですが、設問1では「述べよ」と要求されているのに対して、設問2では「挙げよ」と要求されています。つまり、設問1で述べた対応策に対して、設問2では情報を複数列挙せよと問われていると解釈することができます。

(参考)設問要求が1つの場合

H28 第2問

現在C社が抱えている最大の経営課題は、収益改善を早急に図ることである。生産管理面での対応策を160字以内で述べよ。

✅対応策とだけ問われた場合でも、「原因と対応策 」または「対応策と効果」の因果関係で書く。

【解答の型】

例1)対応策は、①(原因)のため、〇〇を行う。②(原因)のため、〇〇を行い、収益改善を図る。

例2)対応策は、①〇〇により(効果)ができる。②〇〇により、(効果)ができ、収益改善を図る。

【ポイント】

このケースは設問の関連でも何でもないのですが、私が書き方で気をつけていた点なので、参考までにご紹介します。

対応策だけを詰め込んで解答してしまうと、読み手からすると何でその対応策が必要なのかが不明です。私も以前は、「いや~、だって与件文に問題の原因が書いてあるし、対応策とだけしか問われてないんだからわざわざ書かなくても分かるでしょ?」と思っていました。

しかし、問題点に応じた対応策が分かっていますよ、ということを解答に記述して因果関係で示す解答のほうが見栄えが良く、読みやすかったので書き方を改めました。

また、別の視点では、対応策を出題者のストライクゾーンにバンバン記述できれば良いかもしれませんが、正解が不明な試験でそれは難しいと思います。

よって、与件文から問題の原因をしっかり指摘した上で対応策を書き、または対応策に対する効果を与件文から指摘するなど、因果関係で記述することで、相対的に他の受験生よりも説得力が高まり、得点が入りやすくなると考えます。

改善策のキーワードは事前に準備


最後に、キーワードについて少しだけ。

ふぞろいなどを参考に、合格者が使っていたキーワードをいくつか設問要求ごとに覚えておくことで、改善策を瞬時に書くことができました。 重要なことは、キーワードの数をたくさん覚えておくことではなく、汎用的なものに絞り、解答作成で瞬時に使えるようになることだと思います。

例えば、Aという問題点に対し、改善策として妥当なキーワードを何個か紐づけて覚えておく。 また、A、Bという切り口の違う問題点に対してでも両方の改善策にも使えるキーワードを何個か覚えておくなどです。 後者は例えば、設備管理方法のバラツキ、資材調達方法のバラツキなどの問題点対し、「QCサークル」、「標準化」などのキーワードが当てはまります。あまりこだわらず、妥当性があればいいんです。

事例Ⅲは、問題点のパターンが同様のケースが多いので、キーワードが効果的に使えると思います。合格者の再現答案などから「コレいいね」と思うものに絞って覚え、演習で実際に「とにかく使ってみる」ことを意識して学習することをおススメします。 様々なブログの記事で紹介されているキーワード一覧のようなものを参考にしてそれを覚えてしまうという手もあります。ですが、様々なキーワードを見ると、「あれもこれもそれも覚えたほうがよいのでは?」とキーワードを覚えることが主眼になり、実際に使うことがおざなりになってしまうので、たくさん覚えようとすのは個人的にはオススメしません。実際に使えなかったら意味ないですからね。

繰り返しになりますが、ご自身で「コレいいね!」と思うキーワードだけに絞り、まずは過去問演習などで実際に使うことを重視して練習することをオススメします。

まとめ


今回は、伝わりやすい解答をテーマに見栄えを重視した書き方のポイントをご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。

・設問の関連における3つのポイント

①SWOT問題と最終の戦略問題の関連

②セットで問われる問題の因果関係

③枝分かれの設問の関連

設問間の関連性を意識することで、見栄えがよく、また説得力のある解答が書きやすい。

設問内の問題点と対策、メリットとデメリットなどセットで問われるため因果関係で書きやすく、パッと見て何について書いているか伝わりやすい。

・改善策のキーワードを準備する

文末をキーワードで締めると解答が引き締まるため、伝わりやすい解答になる。

多くのキーワードを覚えるのではなく、汎用的に使えるキーワードに絞って覚える。

キーワードを覚えることを主眼におくのではなく、実際に解答に書けるようになることを主眼において練習する。

前回の記事でもお話しましたが、事例Ⅲは反復学習の効果が高いと思います。今回の記事のように解答の書き方についてもパターンを想定して練習しておくことで、短時間で伝わりやすい解答を書くことができるためです。何か少しでも参考になる点があれば幸いです。

今回は以上です。最後までお読みいただきありがとうございます。

ぴ。でした。


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皆様、こんにちは。3chです。
今日も道場ブログを読んでいただき有難うございます。

4連休の勉強の進捗状況はいかがですか?今年は2次試験までこれが最後の連休ですね。
私も昨年のこのあたりから勉強を加速させました。今のままでは絶対に受からない、これまでこれだけ時間とお金をかけてきて受からないともったいない。来年同じだけ勉強できる機会があるとは限らないですからね。是非連休後半も悔いの残らないように時間を使いましょう。

さて、本日は、一年前を振り返り、与件の読み方や設問解釈の精度が、ダメダメだった以前に比べてたら少し上がってきた(ような気がした)ときの気付きについて、記事にしたいと思います。

それは、「多面的解答」についてです。

1.多面的解答-大事だとわかってても出来ない

特に初学者の方、過去問・模試の事例数を解いた後、それなりに解答を書けたつもりでいても、現実は中々点数が伸びない、模範解答と比較すると全然ズレている、、そんな状況で苦しんでいませんか。

日本語表現力や論理展開の次元の課題もありますが、私の場合、そもそも多面性をもった与件の読み込み、記述ができていない、といったことがありました。

「強み」を問われる設問でも与件文でこれだ!と思った例えば長年蓄積された生産技術力についてのみ飛びついて記載し、そこそこ書けたつもりで予備校の模範解答を読むと、例えば地域密着の営業力について記載が漏れているといったことが何度もありました。「生産技術面」で強みがあれば、もう一方「営業面」はどうなのか。中小企業診断士として、もう一面に即座に回り込ん多面的視点で即座に与件企業を把握・分析する、という観点が、言葉でわかっていても実践できていない。限られた時間でアウトプットできていない。そんな自分の解答レベルがもどかしく、相当しんどい思いを持っていました。(当時は時間をものすごく掛けたらできるかもしれない、と思っていましたが、それは自分への言い訳で多分時間を掛けても大してできてなかったはず。)

ここが私が診断士試験で苦しいと思った点の一つです。私は高度情報処理技術者試験をいくつか経験してきましたが、基本的に記述内容は具体的で一意に特定される。(論文はまた別です。)試験といえばそうした問題・解答に慣れていたので、逆に診断士は一層苦しく感じました。「診断士脳」に切り替えないとダメだなと思い立ちました。

2.抜け出した(と後から振り返って思える)方法

そのような状況を抜け出した方法をご紹介します。といっても、スマートな手法や凄いノウハウで切り抜けたわけではありません。

道場BlogやStudyPlusの投稿等を参考に以下の通りの泥臭い手順を試行錯誤しながら、焦りもがきながら掴んだ(気がする)感じです。これが効率的な方法で、万人受けするとは全く思っていませんが、もともとそんなに素養があるわけではない私が診断士脳になって「多面的解答」ができるようになるために、試行した1つの参考事例としてお読みいただけると幸いです。

(実際にやった内容)

①設問文と模範解答を写経。
ただ、単純に写経ではなく、一文の言い回しを覚えるように写経しながら覚える。全体をそのまま。

②模範解答がどのような面で切っているか、切り口を記載。
「設備(ハード)面」「ノウハウ(ソフト)面」とか、「組織構造」「組織文化」とか。模範解答を読みながら切り口のセット(基本は対)をノートに記載します。ちなみに2次試験対策では、書く力をつけるため、ひたすら手書きでノートにアウトプットすることを意識していました。(Excelなどで綺麗な資料を作ることは一切していません)
※自分のノートをベースに具体的な切り口集を最後に記載していますので、参考にしてください。

③切り口に対応する模範解答を転記
抽出した言い回しで、自分が納得する言い回しをそれぞれの切り口に応じて追記。これにより、切り口に具体性を持たせるためです。ここでは自分の思いついたベスト解答ではなく、あくまで自分が持ってない(すっと解答を書けない)解答を取得するという観点から、予備校の模範解答としました。ここを自分の力で考え抜いて書くというのがベストなのかも知れませんが、私の文書力がその域に達していなかったので、とにかく慣れることを重視して模範解答を切り出していました。

④スキマ時間で思い出してメモ書き
これが私にとって結構重要でした。最初翌日にやってみたら、全然できないことに気づきました。つまり、ノートに書いたものの上っ面だけで自分自身に十分浸透していない。そのため、②・③に戻ってもう一回清書しながら覚える。あと、重要なポイントは暗記ツールReminDOをつかってある程度暗記ルーチンに回すことで補強しました。知らないパターンは最初は暗記しないと始まらないので、1次試験で使い慣れた暗記ツールを活用してスキマ時間に思い出すようにしていました。

⑤「抽象化ブロックシート」との紐づけ
たんなる多面的な切り口については、英語の試験のように単純な対義語を覚えるような感覚ではなく、いわゆる1次知識との紐づけ(経営学的根拠)が重要だと考え、「抽象化ブロックシート」の該当ページを見て必要な1次知識と紐づけをしてみました。抽象化ブロックシートはReminDOに登録していたため、そこに追記する形で気づきを入力し、切り口に加えて関連知識も合わせて振り返るようにしておりました。
過去問を進めていきながら⑤の繰り返しの中で、抽象化ブロックシートが過去問で問われた論点を的確に整理されていて、そのすばらしさを実感するに至ります。(正確には試験が終わってから振り返ってみてですが・・遅い。。)

⑥ファイナルペーパー化
結果的に上記の成果物が自分にとっての2次の”ファイナルペーパー”となりました。最初からそこまで意識していませんでしたが、本番の各事例の直前に読み返し、とにかく多面的解答を強く意識して書く」と念じ、本番に臨みました。

振り返って評価すると①の写経が効率的だったのかという疑問はあります。私にとっては、書いて覚えることが合ってたので模範解答のような語句や言い回しが引き出しから出せるようになるための唯一の手段と考えてました。混乱期には自己満足に近かったかも知れません。ただ、非効率でも少しでも前に進める感触があったので精神安定にはなっていたと思います。

手書きに慣れていなかった私としては、1次終了から2次までの短期間で、ひたすら手書きで書くという行為を繰り返すことで、字を書くスピードを上げる、20字1行の字数感覚を身につける、という点で”筋トレ”として有効であったと考えます。実際、これだけ書いたから初見問題でも解答用紙埋めることくらいはできるだろう、という(今思えばよくわからない)自信につながったのは良かったですね。手法が合う・合わないは人によって違うのでご参考まで。

 

3.外部の力を借りて検証・ブラッシュアップ

(1)予備校、模試

上記の学習を続けていましたが、AASのオプション講座、模試で試してみるということを行いました。AASのオプション講座の場合、新作事例をその場で解いて当日採点・解説なので気づきを得る点で有効だったと思います。模試はどうしても採点結果がわかるまでのタイムラグがありますからね。模試はあくまで参考程度と位置付けてました。実際先輩方から2次模試の採点は本番とは関係ない、当てにならないと聞いていたので、あまり気にしていませんでした。

(2)勉強会

9月中旬頃からはWeb勉強会(ココスタ)の門戸を叩きました。正直焦っていたのと、他の方の多面的思考を盗みつつ、自分は恥ずかしい思いをして他人から突っ込んでもらおう、と思ったところもあります。
自分の解答は全然自信がなかったのですが、大きくズレていてない部分もありつつ、設問にフィットしていない切り口も見つかり、プラスもマイナスも多くの気づきを得て、モチベーションは高まりましたね。
当時は必死でしたが、今振り返ると他の方へその場で口頭で意見を言うというプロセスにおいて、ものすごく(診断士的)思考を頑張ってしようとしていることに気づきました。勉強会では確かに自分の解答をさらして多面的な意見をもらう、気づきを得ることの効果が高いと思っているのですが、それ以上に他人の解答を分析し、コメントを考えるプロセスが重要と感じます。自分と同じ受験生を目の前に、人前で恥ずかしいアホなコメントはできないというプライドが自分に程よい緊張感を与え、無理やりでも深い思考を促進し、結果多面的思考がブラッシュされた気がします。
私の時は今思えば参加者のレベルが高かったので、片面からしか論じていない人はいないので、もっと違う次元での議論でしたが、(自分も出来ていないことは棚に上げて)「ほかに切り口がないのか」という観点で考える、という点で鍛えられたと思います。中身はともかくも、リアルなディスカッションでこのスピードが上がったように思えます。勉強会でもこうした観点のみを集中的にトレーニングするディスカッションがあっても良いかもしれません。

 

4.普段から意識して定着させる

普段からこの思考プロセスを徹底して定着させいないとダメだと思い、仕事でも多面的思考を心掛けるように強く意識しました。今までしていなかったわけではないですが、常にもう一つの視点がないか、立ち止まって考える癖を付けました。「営業」と「開発」、「自部門」と「他部門」、「自社」と「顧客」、「自社」と「競合他社」。改めて並べたところで、当たり前といえば当たり前なんですが、意外と社内の議論は目先の損得重視で近視眼的になっていることが多く、「もう一つの切り口」に気づけていない。なるべくそういった観点を短い時間で取り入れるように意識しました。

 

5.切り口集

では具体的にどういう内容のものを作ったかを記載します。実際のノートそのものには模試や予備校、各種書籍の模範解答をそのまま転記しているため著作権等を考慮しそのままは公開できません。「切り口」については実際に使ったものと、いくつか追加しましたのでご参考になればと思います。

(1)作成例(上記2.②、③のプロセス)

実際に自分の再現答案を「模範解答」と見立てて、どのように切り口集を作成していたかを以下に記します。

例)

<参考にする回答>
理由は、①葉たばこ生産者の後継者不足や高齢化が急速に進み、市場が縮小して売上が低下したため、②補修用部品の在庫管理が不十分で計数管理が行われていないため、費用が増大したから、である。
(収益悪化の要因)
「売上(低下)」・・葉たばこ生産者の後継者不足や高齢化が急速に進み、市場が縮小
「費用(増大)」・・補修用部品の在庫管理が不十分で計数管理が行われていない

といった感じで模範解答を切り出し、2つの切り口のセットを整理しながら覚えます。

(2)切り口集(ご参考まで)

相反する観点のものと、並列の別観点のものと混在しています。実際の模範解答ではこうした切り口で解答している、という着眼点を理解することがポイントです。

(切り口)
「外部」と「内部」
「生産面」と「営業面」
「組織面」と「人事面」
「組織構造」と「組織文化」
「能力開発」と「モラール向上」
「既存事業」と「新規事業」
「研究開発力」と「営業力」
「衛生要因」と「動機付け要因」
「顧客」と「競合」
「短期(成果、効果)」と「長期(成果、効果)」
「機会」と「脅威」
「自社」と「協力者」
「自社」と「顧客」
「事業構造」と「事業展開」
「良い影響」と「悪い影響」
「有形」と「無形」
「商品」と「サービス」
「商品」と「プロモーション」
「プロモーション戦略」と「販売戦略」
「特注品」と「一般品」
「不特定多数」と「地域密着」
「新規顧客」と「既存顧客」
「直接」と「間接」
「客数」と「客単価」
「規模」と「効率」
「ロイヤルティ」と「顧客関係性」
「売上拡大」と「社会貢献」
「人的販売」と「口コミ」
「立地」と「経営資源」
「生産技術」と「営業」
「計画」と「統制」
「製品面」と「サービス面」
「情報発信」と「情報収集・受信」
「作業工程」と「作業員配置」
「進捗管理」と「余力管理」
「生産計画」と「在庫管理」

この辺りを意識して使いこなせ流ようになってくると、事例を解くのが(少しだけ)面白く感じてきます。

私は、特に最後の方の戦略助言の設問などが最初の頃さっぱり出来ずでしたが、多面的な切り口を意識して解答を構成できるようになってくると、それなりに書けるようになって来ました。今回の記事をヒントに自分の中で多面的思考を意識して頂ければ、グッと合格に近づけると思います。

以上、3chでした。


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おはようございます。さとまるです。ちょうど季節も涼しくなり、秋めいてきた今日この頃。この週末は4連休、まとまった勉強時間を確保できる方も多いのではないでしょうか。お仕事などで連休が取れなかった方も、これから1ヶ月、どこかで時間を確保できると良いですね。

さて今日は、試験本番を意識したOPTION B、つまり「次善の選択肢」の考え方と具体例をお届けしたいと思います。あと1ヶ月後の試験本番。練習通りに与件文をサクサク読めて、設問文の意図もバッチリわかる、解答の作成もスラスラ終わって余裕で合格!という方は少なく、想定外の出来事が起こって焦る方が多いもの。実際私も、こんなに一日で気持ちがアップダウンした経験は久しぶり!と振り返って思いました。

ただ、どんな想定外が起こりそうか事前に用意しておけば、多少の出来事には動揺しないはずです。全ての想定外を準備するのは不可能ですが、こんなこともありえるよ、というわけで、実際試験本番で体験した想定外の出来事と、考えられる次善の選択肢について書いてみたいと思います。

想定外①自分の時計と実際の試験時間がズレる

忘れもしない、事例Ⅰの試験時間のことです。試験当日は、設問文を読んで解答の型を書くのに10分、与件文で10分と、自分としては、なかなかいいペースで試験を進めていました。ただ、骨子作りのフェーズでどうしても問4の解答がわからず、迷っているまま残り40分を切ってしまいました。問4は残っているものの、他の問題を道連れにして解答できない事態は避けたかったため、40分を切ったところで解答に着手することに。

しかし、問題用紙に解答を書き始めると、抜けている視点や盛り込むべきキーワードなどに気づき始め、気づけば終了10分前に。この時点で考えた割に問4が真っ白でしたが、残り10分あると考えて急いで書き始めたものの、6割書いたところで無情にも試験が終了しました。

試験の開始時刻は自分の時計とぴったり合っていたはずなのに、終わりは試験官の時計の方が早く終わるの??と思っても、時すでに遅しです。試験当日はあまり配点まで意識していませんでしたが、事例Ⅰは5問あったので、20点落としたかなと絶望的な気持ちになりました。なお結果は50点で、やっぱり一番得点は低かったです。試験後、試験官同士で時計を指差しながら何事か話していたので、厳しい視線を送っておきました。意味のないことだと思いつつも。

ただ、この時思ったのは、80分まるまる時間があると思わない方が良いということ。どんなに素晴らしい解答が頭にあっても、解答用紙にかけなければ考えていないのと同じです。事例Ⅱ以降は、70〜75分で一旦解答を仕上げるようにし、残りの5分はおまけや見直しの時間と捉えて時間を調整するように切り替えました。

想定外②みんなが解ける問題=最初に解く問題ではないことに気づく

これは事例Ⅱの問1、SWOT分析の問題で感じたことです。SWOT分析は、ふぞろいな合格答案などを見ると、例年みんなが解ける問題、差がつきにくい問題に分類されていることが多く、本番当日も、解答用紙が配られ、SWOT分析の解答欄がうっすら見えた時点で「最初にサクッと」解答するつもりでいました。

ところが実際は、サクッとどころか、どうしてもWが見つからず、かなりの時間をロスしてしまいました。Wが見つからなかった原因としては、与件文中に散らばっている解答候補のキーワードの選択で迷い、さらに、B社との連携先が自分の中ですぐに決まらず、問1のSWOT分析の結果と問2・問3との繋がりが見えなかったことが挙げられます。

それまで解いた過去問では、SWOT分析の部分をサクッと解いてしまっても、後の設問との整合性がついてしまっていたので、設問を解く順番を深く考えていなかったのだと思います。本番では、連携先の特性が極端に異なる点が気になり(地元密着orブランド店など)、指摘しておくべきSWOT分析のポイントが連携先によって結構変わるかも?と思い、悩んでしまったんですね。

そして、みんなが解ける問題だから、最初に解けるだろう、いや解いてしまうべきだと思い込みも時間のロスにつながりました。これは完全な思い込みで、他の合格者と話した際、特に事例ⅡのようにSWOTに書けそうな内容がたくさんある場合は、他の設問の解答との整合性を考えて、あえてSWOT分析を最後に解答するという方も多数いました。逆に、そんなにSWOT分析で点数の差はつかないのだから、深く考えずに解答してしまうべきという考えの方もいましたが。

そんなわけで、一般に言われる、現在や過去の事実をまとめるだけの解答でも、上記の理由で解答に悩む場合もありえるので、設問を解く順番は柔軟に考えて。悩んだ設問について、迷いが生じた部分を簡単にメモしたら、解きやすい設問が他にないかさっさと次に移りましょう。思考のメモを残すことで、また悩んだ設問に戻ってきたときに、ゼロから考えたり、前に考えていたことを思い出す時間を節約することができます。

想定外③骨子を書く時間すらない場合がある

骨子を作成する時間については、型を作った上で、なるべく文字ではなく記号を使って作成する(解答で使用する与件文のキーワードに①、②のようにナンバリングし、型に①、②を当てはめて作成)ことで、できるだけ時間の短縮を図っていました。しかし、試験当日はやはり時間がない。特に私自身は試験会場の雰囲気に慣れるまで時間がかかり、事例Ⅰは時間切れという結果に終わりました。

解答は頭の中にあったのに、解答欄を埋められず、点数が入らないという事態はどうしても避けたい。そんなわけで、骨子作成もそこそこに解答を書き始めた設問もいくつかありました。

そこで意識したのは、まず結論を先に書いてしまうことです。例えば、事例Ⅲの問4はこんな感じで書きました。

戦略はx社向け自動車部品以外の量産の機械加工の販路開拓を進める。①営業体制強化し、産業機械や建設機械の顧客ニーズを把握し製品開発に繋げる。②設計から金属熱処理までの一貫生産体制を活かし、量産型の設計や金属熱処理技術を取得し差別化する。

結論を最初に書いてしまうことで、自分の中の解答の方向性が明確になり、その後に続く具体例が書きやすくなります。また、解答の方向性が明確になることで、試験官にとっては解答の趣旨が分かりやすくなるというメリットも。そして、「枝葉末節は別にして、幹の部分、大事な部分はわかってますよ」というささやかなアピールにもなるかなという期待も少しありました。

想定外【番外編】本番4日前に子供の骨折が判明

これは、試験が始まる4日前の話です。2歳になる私の子供が、右腕を動かせるものの、なんだか数日前から痛そうにしていたので、念のため病院に連れていき、また医師からも「念のため…」と言われてレントゲンを撮ったところ、骨折していることが判明しました。文字通り、頭が真っ白に。

夜中の病院の待合室で「早く気づいてあげられなかったのは勉強のせいかな」「夫に任せっきりだったのかも」「でもここまで来たら勉強したい」などといろんな思いが頭をぐるぐると回ったことを昨日のことのように思い出します。当然ながら、かなり動揺しました。最後の最後に一踏ん張りしたいところで、大ピンチ。

ただ、今だから言えることかもしれませんが、勉強時間がその分減ったことで、結果的にそこまで試験に支障はなかったです。それは、2次試験に必要な文章力や財務の知識は、すぐ身につくものでもないし、すぐに忘れるものでもないからだったのだろうと思います。そのため、試験本番の直前に急な出張や、子供の病気など、想定外の出来事が生じて勉強に時間を割けなくても、そこまで焦る必要はないと思います。

もちろん、2次試験の直前に休暇を取って勉強し、2次試験モードのまま試験に突入できるのがベストではありますが、、想定外の出来事に心を乱されるよりは、それまでやってきた自分を信じて試験に臨むことの方がずっと大事。もっと言えば、直前に勉強時間がないと焦るよりは、今のうちに焦って、勉強を進めておくべきだろうと思います。まだ1ヶ月あるのですから、挽回するには十分です。

覚悟していても伏兵のように現れる想定外の出来事。出逢ってしまったら、事実を受け止めつつも「やっぱりきた!今、試されている!」「合格後に語るネタができた!」くらいの気持ちで受け流せると良いですね。

しかし、読者の皆様も、ご家族も、くれぐれも健康第一で過ごせますように。願っております。

以上、さとまるでした。


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カワサンです。

9月の中旬、私の地元北海道では山間部の初雪がニュースになる季節です。
「銀泉台」という付近では紅葉が見ごろになり、魚(秋サケ、サンマ)、新米やジャガイモなどの秋の恵みがお店に出回ります。

2次筆記試験は、昨日9月18日が申込締切日でした。

申込を決めた方、ここから10月25日まで突き進むのみです!

今年度は見送った方、来年に向けてしっかり計画立てて進めて下さい!

来年度1次試験から受ける方、今から全力だと息切れします。時々休憩、時々ストイックと、少しずつギアを上げていって下さい!

皆さん、それぞれの環境でそれぞれのご決断をされたと思いますが、皆さんの目標や夢に向かって、前に進むことには変わりないと思います。誤解を承知で言えば、それぞれの人生がありますので、そこに対して合格が早い遅いと言う考えは無いと思うのです。

============================

さて今日の本題です。
2次筆記試験、筆記用具の持ち込みのルールが以下の通り定められています。
(令和2年度中小企業診断士第2次試験案内より抜粋)

⑴ 試験当日に持参するもの
– 中 略 –
② 筆記用具等
ⅰ 黒鉛筆またはシャープペンシル(HB または B 程度)
ⅱ 消しゴム(プラスチック製)
ⅲ 鉛筆削り

– 中 略 –

注1 定規、マーカー・色鉛筆を使用しても構いませんが、マーカー・色鉛筆は解答用紙には使用できません。

– 以下略 –

そこで皆さん、黒鉛筆・シャープペン限定だった1次試験と違って、色ペン等の筆記用具で試験に臨まれる方が多いようです
当ブログでも色ペンマーカーを使った解法について多数の記事があります(検索バーから検索してみて下さい)。

しかし、私は色ペン使わない派でした。

また、勉強中の方で「ペンの使い方に悩んでいる」という方もおられるようです。
そこで今日は、ペンの使い方について参考になる内容をお届けしたいと思います。

 

1.問題用紙に色をつける必要があるのか?

そもそも、色で分ける必要性はあるのでしょうか。

人間は視覚から約90%の情報を得るという研究結果があります。
(深作秀春『視力を失わない生き方』より)

それを踏まえると、モノクロームの問題用紙を「見やすくしたい」という意図から色分けするのは、理に適っていると考えられます。

一方で「」と思う方も居るのではないでしょうか?

いきなり理屈っぽいですが、色分けすれば良いのではなく、分かり易くするために色分けするというのが、問題を解く手段の一つでしかないのです。

合格者が色ペンやマーカーを使っていたからといって、頑張ってそれを模倣するではなく、参考にしながら自分にとってやりやすい方法を決める、というスタンスが良いと思います。

2.自分が今まで筆記用具をどう使ってきたかに合わせる

いろんな方法を試しました。しかし、どうも地に足がつかない。

という方もいらっしゃるかと思います。

であれば、やり方を変えるしかありません。

一番手っ取り早いのは、仕事や日常生活での筆記用具の使い方に合わせるというものです。

この時期から新しいやり方を試して、道具の使い方で迷走するのは時間がもったいないです。

皆さん筆記用具は日常的に使っているはずです。
「いつもどおりの使い方」で臨まれるのが身体にもフィットしやすいと思うのです。

※オススメ筆記用具はこちらを参照

~私の場合はこうでした~

私は日常生活で4色ボールペン(赤・青・緑・黒)とシャープペンを使っていますが、試験本番ではシャープペン1本で挑みました。お守りに4色ボールペンは机上に置きましたが。

4色ボールペンを使うことになったのは、高校生の時に齋藤孝さんの「読書力」を読んで、そのやり方を取り入れたためです。試したところ、それが型にはまったという感じです。
大学生や社会人になってからも、少しずつアレンジして以下の方法で使っています。

 一番大事なところ、今後取り組むべきコト、次回の打ち合わせまでにやること

 他人が発言した重要なこと

 自分が考えたこと、思ったこと

 上記以外の、発言や要旨などのメモ

しかし、試験勉強で上記のやり方を試しましたが、あまりなじまず(強いて言えば緑が使えるかどうか)、シャープペン1本で片付けました(後述)。

ちなみに、私がシャープペン1本でいいんじゃね?と気づいたのは以下の記事を読んでからでした。

【劇薬注意】80分では時間が足りないあなたへ

ちょうど去年の今頃にこの記事を読んで、シャープペン1本で解くやり方を確立しました。

様々な方法を試した結果、色分けに時間がかかってしまい「これじゃ問題文を理解できない」となったのです。

私の場合は、4色ペンや蛍光ペンを試しましたが「この文言は何色で分けるべきか」という所に力が入りすぎて、最も大切な与件文の理解がおろそかになってしまいました

また、ペンを持ちかえる動作が(たった数秒とはいえ)非常に煩わしく感じられ、集中力も削がれていました。

そういう意味では、ゴルフ場でのアイアンを選びも私は苦手です。
(そもそも、基礎がおろそかで下手過ぎるんですが…)

 

3.シャープペン1本で、私の80分の過ごし方

【劇薬注意】の記事にありましたが、私の場合も常に書いていないと頭が回らない性格でして、読みながら、考えながら、余白にメモやべん図を書いておりました。

(1)試験開始~2分:与件文の1段落目を読む

・企業の概要を把握(業種、資本金、社長のパーソナリティ等)、下線ないし余白にメモして把握

・次の段落に読み進めたい衝動を抑えて設問文へ

 

(2)2分~5分:設問文を読み、答案の構文を決める

・第1問から順番に読む

・2回読んで理解できない設問文は「☆」マークを付けて要注意

・設問文を読み、答案の構文を決めて設問文の横にメモ

構文パターンの例

「60字以内で説明せよ」⇒「①~、②~」

「理由を60字以内で」⇒「理由は①~、②~だから」

「140字以内で助言せよ」⇒「現状は~である。今後は①~、②~により●●●を強化する」

 

(3)5分~20分:与件文を精読

1段落目から読み進め、とにかく線を引いたりメモしたり、筆を動かす

・設問に登場した文言:下線を引いて番号を振る(第1問なら”①”、第2問設問1なら”②-1″)

・接続詞:丸く囲う(”しかしながら” ”さらに” など)

・会社組織や製造工程:フリーハンドでべん図、表を描いて理解

・思った事や推定されることは余白に書きだす

 

(4)20分~65分:第1問から順番に解く

・出題順もまた出題側の意図がある、与件文で使う所と出題順はおおむねシンクロすると思ったため、☆マーク以外は順番に解くと決めていました

・前回の記事に書いたように設問文の図化、因果の図化をベースに答案骨子を余白上で作成

・骨子が決まったら、清書せずに答案に記入

・☆マークの設問は最後に着手し、(5)の確認時間を意識しながら熟考

 

(5)65~80分:答案の確認(因果、言葉づかいを意識的にチェック)

下書きをせずに、骨子だけ作り答案に書き込んでいたので、過去問で試験勉強していた際から、因果がおかしい事がありました。
これはクセで直しようがないと思ったので、残り時間で因果や誤字脱字をチェックし、収まり良くなっているか見直すようにしていました。

試験本番では、この時間は鉛筆で答案を書く音が会場中に響き渡る「カリカリタイム」であり、会場の空気というか、雰囲気には今まで経験したことのない独特なものがありました。
(さすが国家試験という感じがした)

 

では、また!


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おはようございます!おべんと君🍱です。
自己紹介はこちら。前回までの投稿記事はこちら

今日から本試験までの投稿は「実録失敗談」をお送りします。

「2次試験こうすべし!」という投稿は他のメンバーに託して、私の記事は「2次試験これはするな!」という反面教師としてご活用ください。

 

早速ですが、今日は「過去問に引っ張られるな!」と題して、過去問を中心にアウトプットしてきたがために失敗してしまった内容です。

2次試験の合格に欠かせない過去問は日々一発合格道場記事をお読みの方は、ほぼ100%の方が日々取り組まれているかと思います。

なので、逆に言えば100%の方がこの失敗にはまる可能性があります。

そんなことにはなって欲しくない!ので是非私の失敗をお読みいただき、合格につなげてください!

 

<本題>
これは予備校に通学して満を持して臨んだ2回目の2次筆記での失敗です。

私の中では事例Ⅱはつかみどころがない事例で、苦手でした。そのため、過去問を念入りに繰り返し解いて何とか本質を理解しようとしていました。

平成30年度の事例Ⅱは、老舗日本旅館を題材にしていました。私が完全に頭が真っ白になった問題はこれです。

第2問(配点25 点)
B社は今後、新規宿泊客を増加させたいと考えている。そこで、B社のホームページや旅行サイトにB社の建物の外観や館内設備に関する情報を掲載したが、反応がいまひとつであった。B社はどのような自社情報を新たに掲載することによって、閲覧者の好意的な反応を獲得できるか。今後のメインターゲット層を明確にして、100字以内で述べよ。

メインターゲット層までは抜き出せたのですが、好意的な反応をどうやって獲得するか?全く出てこなくなってしまいました。

事例Ⅱは与件にある情報量がほかの事例よりも多いので整理ができていなかった、というのも大きな理由なのですが、

最も大きな理由は、、、過去問に引っ張られました。

どういうことかというと、事例Ⅱで温泉旅館が出題されたのはこの年が初めてではありません

平成20年度も老舗の温泉旅館が出題されていました。平成20年度の温泉旅館は、宿泊客へのきめ細かい対応評価されているという旅館でした。

つまり「きめ細かい対応=高評価」です。

そして、ここで頭の中でありえない変換が起こります。

「きめ細かい反応=高評価→→→好意的な反応→顧客満足向上

今思えば、どう考えてもありえない変換です。この記事を書いていて恥ずかしくなってきました・・・

冷静にこの時の私の頭の中を解説すると、
_与件読んでもよく分からないなぁ。どうしよう・・・
_平成20年度の温泉旅館の記憶が湧いてくる
_③あの時の温泉旅館は「きめ細かい対応」で評価を得ていたな
_④与件を再度読む、、、やっぱりよく分かんないな
__→というかこの時点で思考が停止していたはず
_もう分かんないから、過去問の答えを書いちゃうか(汗

という感じだったと思います。

「きめ細かい対応」なんて言葉は、与件のどこにも書いていません。すなわち、この旅館がきめ細かい対応をしているかなんて全く分かりません。

根拠が全くないということになります。

この年の事例Ⅱはかなりグダグダで、結局53点という結果でした。

 

<原因>
「過去問でも同じようなことを問われたから、今回もそれを書いても少しは点になるだろう」という甘い考え木端微塵にされました(当たり前)。

この失敗は「過去問の答えを書いてしまった」ことが直接的な原因なのですが、本質的な原因は、

与件に沿っていないことを書いた」という一言に尽きます。

仮に過去問と同じ解答を書いたとしても、与件にも同じことが書いてあれば得点が入ったかもしれません。

与件から必要な情報が抜き出せなかったために、過去問に似た事例があったのをいいことに、この年の事例企業に合っているか根拠が与件に全く書いていないのに、安易に過去問の解答を書いてしまったことが最大の失敗です。

 

<対応策>
では実際の本試験でこんな状態になった場合、どうするべきか?

①それでも与件から探して書く
1次知識から書く

結局これしかありません。
私のように「過去問で同じような解答があったから」という安易な考えは止めましょう。残念ながら与件に根拠がなければダメです。私の前回の投稿に当てはめると、B→C評価へ一直線です。

悩んでもこの①、②を抜き出せるように、道場メンバーの記事をお読みいただき日々学習してください。

過去問に引っ張られる内容としては、他にも

「○○年の過去問の問われ方が同じだな」「○○年の過去問と同じようなパターンの解答が書けそうだな」と感じたときです。このような軽度であれば、それが本当に事例企業に当てはまるのか? 何度も自問自答すれば事例企業のところに戻れるかもしれません。

ですが「○○年の過去問の問われ方が同じだからこの解答に違いない」「○○年の過去問と同じようなパターンの解答が書けそうだからこの解答に違いない」と思ってしまうと、ほぼ100%事例企業には戻れません。ただの思い込みです。

過去問をやればやるほどパターンが見えてきて、色々分かってきます色々見えてきます。そしてさらに突き進むと思い込みが強くなります。私は2次試験3回受けているので、正にそうでした。でもそれだと合格が遠のきます。

 

もし本試験で、過去問のことを思い出しすぎてしまったときは、
私の失敗談を「逆ベストプラクティス」として
思い出していただき、失点を防いでください!

この投稿が皆様のお役に立てば幸いです。
以上、おべんと君でした。


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おはようございます。
いけちゃんです。
(合格体験記はこちら、前回までの記事はこちら

今回は、7月に実施していたふぞろいさんとのコラボ企画「ふぞろい13で採点してみた」の続きです。
事例Ⅰ・Ⅱだけやって、事例Ⅲをやらないのはもったいない気がしたので(笑)、このタイミングで投下させていただきます。

本記事をお届けしたいのは、このような方々です。

昨年度の事例Ⅲで出題傾向が変わった?と思ってらっしゃる方

ふぞろい13で採点してみた

これまで同様、まだ一度もこの事例問題に取りかかっていない方は、ぜひご自分で解いてみてから、ご覧くださいね。
初見」で解いた際に「考えたこと」「答案」を分析対象としていただきたいからです。

この事例、私は開示得点49点(評価C)というイマイチな結果となりました。
今回は一発合格道場11代目メンバーの再現答案をS~Cまで比較してみたいと思います。

S : CK 【ふぞろい評価】69点/100点 【実際の得点】77点/100点
ご存知、「一発合格道場」11代目のCK。タキプロ(関西)でも活躍しています。
(他の事例も含むCKの再現答案はコチラ
A:おべんと君  【ふぞろい評価】58点/100点 【実際の得点】68点/100点

見かけによらず(失礼)チャーミングな人。セミナーでは徳光さんばりの名司会です。
(他の事例も含むおべんと君の再現答案はコチラ
B:べりー 【ふぞろい評価】61点/100点 【実際の得点】59点/100点
ぴ。と同じく女性と勘違いされやすい人。一発合格道場で熱のこもった記事を量産中。
(他の事例も含むべりーの再現答案はコチラ
C : いけちゃん 【ふぞろい評価】42点/100点 【実際の得点】49点/100点
「今年の俺はちょっと違うぜ!」と意気込むも、苦戦して試験時間中に冷や汗をかいた人。

ふぞろい流採点基準に従って、なるべく厳しめに採点してみました。

第1問(配点20点)

設問文

C社の事業変遷を理解した上で、C社の強みを80 字以内で述べよ。

出題の趣旨
金属熱処理業として創業し事業拡大を図ってきたC社のこれまでの事業変遷を把握して、C社の強みを分析する能力を問う問題である。

S:CK 【ふぞろい流採点結果】14点/20点
特殊な技術の蓄積[3]設備投資負担が重く[1]各社外注する傾向が強い熱処理加工を自社で持ち[2]設計[2]や機械加工[3]も内製化することで前工程含めた要望に対応できる[3]点。

A :おべんと君 【ふぞろい流採点結果】10点/20点
強みは①創業当初から熱処理専業企業[2]として他社の金属部品を受け入れて蓄積した特殊な技術力[3]、②依頼に応じて設立した設計部門[2]と機械加工部門[3]による生産体制で受注を増加させたこと。

B:べりー 【ふぞろい流採点結果】14点/20点
強みは①設計部門[2]機械加工部門[3]の新設による機械加工から熱処理加工迄の一貫生産体制[3]技能士や熟練作業員[4]による品質保持体制[2]、③X社からの熱処理・機械加工移管の引合い。

C:いけちゃん 【ふぞろい流採点結果】5点/20点
強みは①金属材料の素材や形状による温度管理等の特殊な技術を有する事[3]②多品種少量の受注ロット生産に対応可能な汎用機械加工機とその加工品質が維持[2]されている事である。

【考察】
CK、おべんと君、べりーは、金属熱処理業としてのC社の強みを網羅的に説明出来ていますね。
対して、私はカネの匂いがしない解答になっています。
つまり、その強みによって競合とどう差別化し、営業しているのかが見えてこない浅い解答だということです。

また、致命的だったのは、前工程の新設による受注増加を表現していないことです。
思えば、この第1問での整理の失敗が、全体としてしょっぱい答案になった要因でした。
第1問をしっかり解けることが、6割に届く必要条件なのでしょう。

第2問(配点20点)

設問文

自動車部品メーカーX社からの機械加工の受託生産に応じる場合、C社における生産面での効果とリスクを100字以内で述べよ。

出題の趣旨
X社からの新規受託生産に応じる場合のC社の生産面における効果とリスクについて、分析する能力を問う問題である。

S:CK 【ふぞろい流採点結果】11点/20点
効果は、機械加工の生産量が約2倍[3]となり売上増加と部品調達コストの低減で収益向上。リスクは、①生産量増大で仕掛品の増加、②人や物の移動の困難化[4]、③X社依存度が高くなり[4]経営不安定化することである。

A :おべんと君 【ふぞろい流採点結果】10点/20点
効果は①稼働率向上[5]によるコスト削減、②新しい自動車部品の加工によるノウハウの蓄積[6-1]。リスクは①社内原価よりも安い価格で加工を要請されるリスク、②10種類の部品在庫管理

B:べりー 【ふぞろい流採点結果】7点/20点
リスクは①X社の熱処理部品全ての機械加工の受託で初めての本格的量産機械加工のため生産ラインが混乱[4]②混乱による納期遅延[3]③新たな工作機械の導入や機械加工能力を2倍にする資金不足や④既存取引先との関係悪化等。

C:いけちゃん 【ふぞろい流採点結果】12点/20点
効果は、設備投資負担に見合う受託量の拡大によって規模の経済性が働く[3]と共に、量産機械加工のノウハウを蓄積[6]できる事。リスクは、機械加工部門の工程能力を超える受託によって納期遅延[3]が生じうる事である。

【考察】
おべんと君の解答は、時間切れで書ききれなかったそうです。
それでも、効果面をしっかり押さえており、事故にはならなかったのではないかと考えられます。
(参照:11代目おべんと君「本番で途中までしか書けなかった・・・でも諦めるのはまだ早い!【中小企業診断士2次】」)

べりーの解答は、リスクしか挙げていない点や後半が生産面の話ではない点がもったいないですが、管理方式の併存による生産現場の混乱という現実的な問題を指摘できています。

第3問(配点40点)

設問文

X社から求められている新規受託生産の実現に向けたC社の対応について、以下の設問に答えよ。
(設問1)C社社長の新工場計画についての方針に基づいて、生産性を高める量産加工のための新工場の在り方について120字以内で述べよ。
(設問2)X社とC社間で外注かんばんを使った後工程引取方式の構築と運用を進めるために、これまで受注ロット生産体制であったC社では生産管理上どのような検討が必要なのか、140字以内で述べよ。

出題の趣旨
(設問1)C社社長の方針に基づいた新規受託生産のための新工場の在り方について、助言する能力を問う問題である。
(設問2)X社とC社間で後工程引取方式の構築と運用を進めるために、C社で必要な生産管理上の検討内容について、助言する能力を問う問題である。

設問1

S:CK 【ふぞろい流1採点結果】14点/20点
新工場は、①X社向け部品の専用ライン化せず[1]、②作業員個別保有のノウハウをマニュアル化[3]し共有し多能工化[2]し、作業の標準化と標準時間[4-3]を設け生産性を高めて[3]、③最終工程を熱処理への運搬しやすい位置にする[1]等、物の流れ、人の流れに合わせたレイアウト[3]にする。

A :おべんと君 【ふぞろい流採点結果】14点/20点
在り方は①技能士資格を持つベテラン作業者等が作業の標準化、マニュアル化[4]を行い、②それに沿ってOJTで作業方法の教育[3-1]を行い、③作業容易性を高めた設計[3]、④SLPを活用した工程レイアウト設計[2]などを行う、等で生産性を高める[3]こと。

B:べりー 【ふぞろい流採点結果】13点/20点
新工場は、自働化等のICT[4]も活用した最先端工場として少人数による効率的オペレーションを実現[3]する。具体的には①有資格者や熟練技術者によらず標準化、マニュアル化[4]した加工品質体制②SLP[2]や5S徹底で生産性を高め③TPMで更なる品質体制強化を図る。

C:いけちゃん 【ふぞろい流採点結果】8点/20点
新工場は①作業者のスキルに頼らず作業標準化[4]による多台持ち化[2]・品質維持を可能とし②作業設計、工程レイアウト設計の工程計画に基づくSLP[2]で効率性重視の設備・作業者配置とし③作業方法のOJT[3-3]によって練度の高い作業者を中心に省人化を目指す。

設問2

S:CK 【ふぞろい流採点結果】15点/20点
後工程引取方式と従来の生産方法が併存するため、機械加工工程、熱処理工程を統合した組織的な生産管理[5]が必要。具体的には①機械工程・熱処理工程間を後工程引取方式[2]にする、②外注かんばんに合わせた生産指示[2-2]、③納品内示に基づく発注[4]で在庫の適正化を行い、④進度、余力、現品を統制[4]していく。

A :おべんと君 【ふぞろい流採点結果】12点/20点
構築面では①機械加工部と熱処理部間の連携強化の体制、②その他の部品を区分した進捗管理の体制を構築[4]すること。運用面では①機械加工部と熱処理部を同期化した生産計画[5]月次、週次[3]で作成し、専任者を設置しそれに沿った進捗管理で統制する。②その他の部品についても進捗管理で統制する。

B:べりー 【ふぞろい流採点結果】17点/20点
必要なのはリーン生産体制構築の検討である。具体的には①機械加工部と熱処理部を横断する全体生産計画の立案[5]統制[4]②週次の生産計画を納品3日前に届くX社の外注かんばんに合わせて日次化[2]③日程計画が確定する都度発注している材料の調達をかんばんに合わせて[4]リアルタイム化[2]するための仕入先との連携。

C:いけちゃん 【ふぞろい流採点結果】6点/20点
検討課題は、X社自動車部品の機械加工工程および自動車部品専用の熱処理工程に限定して、①3ヵ月前の納品予定内示やその見直しを納期優先の月次の日程計画に連携・運用する事②材料調達にあたって発注・納品契約を見直し[4]、材料在庫水準の適正化を図る事で、後工程引取方式に対応[2]する事である。

【考察】
第3問に共通して指摘できることは、事例Ⅲで学ぶべきことは変わっていないということです。
生産管理について、計画面と統制面で適切に助言できる知識の下地を求められています
出題のされ方を少し捻られたくらいで、途端に混乱してしまった私は、鍛錬が足りなかったということでしょう。

(設問1)
「社長の方針」が与件文に記載されているのに、この上どのくらい掘り下げろということなのか、試験当日は相当悩みました。
人材面やレイアウトについては、ほとんどの受験生が言及できた一方、設備面では出題趣旨に迫れなかった方が多かったようです。
事後、TACの解答速報会において、設備面で「マシニングセンタの導入」を言い当てさせる趣旨だったと説明を受けた時は、衝撃を受けました。
運営管理のテキストを開いてみると、確かにこのシーンで適切に機能する設備だったわけです。
試験委員は、一次知識の応用を求めていたのだと実感できた瞬間です。

(設問2)
明確に問題点が見出しにくい中で、目指すべき方向性とのギャップを自分から洗い出す必要がありました。
CKの答案が切り口的な観点からも、非常にきれいなことが見て取れると思います。

第4問(配点20点)

設問文

新工場が稼働した後のC社の戦略について、120字以内で述べよ。

出題の趣旨
新工場が稼働し、X社からの新規受託生産が開始された後のC社の戦略について、助言する能力を問う問題である。

S:CK 【ふぞろい流採点結果】15点/20点
戦略は、熱処理の技術力[3]と、増設した生産能力を活用し、X社自動車部品以外の機械加工顧客を開拓[4]する。その為に①営業担当を設け営業力を強化[4]し、②かんばん方式で小ロット対応し、③設計部門強化し多品種化に対応[2]して、事業の高付加価値化[2]を図る。

A :おべんと君 【ふぞろい流採点結果】12点/20点
戦略は①機械加工・熱処理加工が可能な生産体制[2]を強みとして、②営業体制を強化[4]して、③商談会等で新規顧客開拓を行い、④稼働率の向上[2]売上増加[2]で新工場の投資回収を行い、他社と差別化[2]すること。

B:べりー 【ふぞろい流採点結果】10点/20点
C社は①X社からの受託ノウハウを活用して工業会の商談会に参加しX社以外の自動車メーカーに営業をかけ[2]②短納期を可能とする生産体制と本格的量産機械加工能力[4]を活用し自動車部品以外のメーカーにも拡販し、経営資源のフル稼働による売上拡大[4]図る。

C:いけちゃん 【ふぞろい流採点結果】11点/20点
戦略は、熱処理・機械工程における特殊技術[3]を活かして受託量拡大[4]を図るべく、X社向け自動車部品以外の本格的量産機械加工にも対応しうる[2]工程能力を磨き、装置産業の色彩が強い金属熱処理の受注に留まらない、さらなる高付加価値化[2]で成長を図る。

【考察】
事例Ⅲで販売・営業面を考える意味、皆さんはどう捉えてらっしゃいますか?
先日、実務補習で製造業を診断した際に、あらためて感じたことは、「生産効率を追求する」だけでは生産性の向上に結び付かないということです。
最終目標は、生産効率を上げることではなく、収益性を向上すること(損益を改善すること)なんです。
この辺、『ザ・ゴール』を読んで、理解した気になっていたのですが、実感出来ていなかったと悔いが残りました
そして、経営資源が限定されている中小企業が成長するためには、何をすべきなのか
「ふぞろい13」の特別企画「損益で考える事例Ⅲ」はマジで必読です。

C社でしばしば営業組織が存在しないのは、販売・営業面に目を向けさせるヒントなのかもしれません。
最近の記事ですが、以下の記事が大変参考になりますので、ぜひご参照ください。
(参照:11代目ぴ。「【診断士2次試験】事例Ⅲ~効率的な与件文の読み方編~」)

令和元年度の事例Ⅲについては、タキプロ関西のつよぽんさんの記事もぜひ読んでみてください。
CK同様、開示77点の再現答案が紹介されています(第3問設問1で「マシニングセンタ導入」に言及しています!)。

(参照:つよぽん「【再現答案あり】事例Ⅲ解法(実践編)~34点から77点まで引き上げた方法~ byつよぽん」)

今後の事例Ⅲ(いけちゃん私見)

令和元年度の事例Ⅲは、強みを活かして成長を目指していくストーリーでした。

中小製造業は、リードタイムの縮小(短納期化)を顧客から強く求められています
ただ、短納期対応だけで生き残ることは難しいでしょう。
中小企業白書でも、再三指摘されているとおり、「高付加価値化」を実現できる生産体制の構築が生き残りのカギになります。

中小企業政策に関するKPIとして、「(中小企業より規模の大きい)中堅企業に年400社以上が成長する」という目標が盛り込まれると報道される中(日本経済新聞2020年7月21日付「「中小企業減」容認へ、成長戦略で転換 新陳代謝促す」)、生産性を高めていくステージにある企業が積極的に取り上げられることになるのではないでしょうか。

試験委員が「学んできてほしい」と思っていることは根本の部分では変わりようがないのだと思います。
ですが、今後の事例Ⅲの出題のされ方という点では、従来のC社のように問題点を指摘しやすいケースは少なくなっていくような予感がしています。
あくまで私見ですので、お聞き流しいただければと思います。

今日のまとめ

① 基本的に学ぶべきことは変わらない
② C社が目指すべき方向性を強く意識させる事例が増える予感(いけちゃん私見)

以上、いけちゃんでした!

それでは、体調第一でお過ごしください。今日も一日頑張りましょう!


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こんにちは! 等身大の独学ストレート生・金型屋のかーなです!

 

前回までの記事はこちら

 

 

9月も半ばを過ぎ、ようやく日中出歩いても大丈夫かな? くらいの気候になってきましたね。

夏の疲れが出やすい時期です。

まだまだ残暑も油断できません。

とはいえ二次試験の4事例を一日戦い抜く体力作りは、着実に進めていかなくてはなりません。

そろそろ試験本番までのピーキングも意識しながら、健康第一で過ごして参りましょう。

 

 

 

さて、先日の道場オンライン合宿にご参加頂いた皆様、丸一日の勉強会にお付き合い頂き、本当にありがとうございました!

当日の様子は、3chがこちらの記事にがっつりまとめてくれています。

本日は勉強会に参加できなかった方のために、実はこれが初めての勉強会体験だった私が、どんな刺激や気付きを得たのかを綴ってみたいと思います。

「これから勉強会に参加してみたい」という読者の方を想定して、勉強会のおおまかな流れと併せて紹介していきます。

未経験者向けに細かく書いていきますので、「知ってるよ」という箇所は適宜読み飛ばして下さいね。

なお、各種勉強会の紹介についてはいけちゃんの記事も必読です。

 

 

①勉強会の事前準備

1.過去問を解く

勉強会はディスカッションが中心なので、過去問を解き答案を作成するところまでは、各自で事前に済ませておきます。

勉強会で扱う年度や事例は事前に決めておきます。

今回の道場合宿では、運営側から事前に令和元年度の事例を扱う旨、お伝えさせて頂きました。

設問については、5問全て取り上げられないことも多いかと思います。

その場合は、皆がさらっと解ける問題よりも、多少意見が分かれそうな問題を取り上げた方が、実り多い勉強会になると思います。

自分以外の考えや着眼点を聞いて、切り口を増やすのがディスカッションの目的の一つですからね!

参加者同士で話し合ってもいいですし、ふぞろいの難易度等を参考にする手もあります。

 

 

2.答案提出

当日zoomで共有しやすい形に編集しておくため、事前に答案を主催者やリーダーに提出します。

できのいい答案を人に見せたい気持ちもありますが、できれば80分で解いたありのままの答案を差し出す方が良いと思います。

その方が指摘された点を忘れにくいので、結果的にその後の勉強がはかどる可能性大です。

 

 

3.自分が答案作成にあたり考えたことを整理する

ここからは勉強会当日のイメトレです。

勉強会では、自分が解答作成にあたり辿った思考のプロセスを、他の参加者に説明することになります。

特に初めて参加する方は、「自分はこんな風に考えました」という説明ができるように、80分間を振り返って発表する内容を軽く整理しておくと良いと思います。

 

なお、この時点では過去問自体の答え合わせも済んでいることと思いますので、「人から指摘されるまでもなく、ここがまずかった」というポイントも浮き彫りになっています。

それはそれとして、書き留めておけばOKです。

当日は、それ以外の点もフィードバックを受けることと思いますので、ドキドキしながら当日を待ちます。

 

②勉強会当日

事前に集めた参加者の答案を、ディスカッションするグループ(3~4人)ごとにまとめて一覧にしておきます。

この答案をzoomで共有し、まずは他の人の解答を読み込みます。

 

↓こんな感じです。11代目の再現答案をもとに作成。

お題は令和元年度 事例Ⅰの第1問。

(図はクリックで拡大します)

まずは一人ずつ、自分の答案を読み上げ、この解答に至ったプロセスや根拠を説明します。

「まず、設問に『最大の理由』とあったので、最大の理由を一つ述べ、その背景を複数書くように意識しました。具体的には、第四段落の『二重苦』が使えると思ったので、これを中心に第四、第五段落から二重苦の説明になりそうな箇所を抜き出してみました」

みたいな感じです。

 

理路整然と隙無く話せれば良いのですが、実際はそんな人ばかりではありません。

「ここは●段落目の内容を使ったのですが、あとから考えたらその次の段落まで含めてもよかったと思います」

「正直、因果が分かりづらいのは自覚してるんですが、時間がなくてこれが限界でした」

という感想戦(?)もありです。

というか私自身はそればっかりでした。

他の人の答案が素晴らしいと、つい「私のはダメダメなので、次の方」と言いたくなりますが、勉強会の学びはみんなのものです。

どこに自分の課題があったのかを明文化し、口に出すことで少なからず他の参加者にも気付きがあるはず。

自分への戒めも含めて、積極的に発言するのが吉です。

 

(蛇足ですが、他の参加者の中には、答案としては書けているけれど、意識せずなんとなく書けてしまった人もいます。

良くいえば勘がいい、が、悪くいえば偶然できただけなので再現性があるか微妙です。

自分が偶然できていた場合は、涼しい顔で聞きながら、手元で猛然とメモをとりましょう。)

 

一通り答案の説明が終わったら、いよいよディスカッションです。

先日の道場合宿では、ファシリテーターの仕切りで、他の人の答案の①良いと思った点、真似したい点と②疑問点、ここは違うのでは?と思う点を一つずつ述べていく形式をとりました。

 

↓あくまで一例ですが、こんな感じで進んでいきます。

 

ファシリテーター(以下、ファシリ)「それではまず、いけちゃん、かーなの解答について、①良いと思った点と②指摘事項を一つずつお願いします。」

いけちゃん「良い点は、与件文の単語をなるべくそのまま使って書いている点だと思います。一方、若干A社の周辺のことに偏りすぎているので、もう少しスコープを広くして市場環境についても入れても良いのかな、と思いました。」

ファシリ「かーな、いかがでしょうか」

かーな「確かにそうですね。というか、私以外はみんな、多かれ少なかれ市場のことを書けているんですね。全然思い至りませんでした。確かにその方がバランスの良い解答になりそうです」

ファシリ「それでは次に、おべんと君、かーなの解答について①②のコメントお願いします」

(以下、一周するまで続く。)

 

 

特に②では、自分の泣き所を的確に突かれることもあり、一種の爽快感と、悔しさをバネに湧き上がってくるモチベーションを感じることができます(個人差は、あります)。

また、質問や指摘に答えていく中で、自分になかった視点や切り口、もっと言うと知らなかった知識にも触れることができ、今後やるべきことが明確になっていきます。

 

 

ここで、せっかくなので(?)先日の道場合宿で私が受けたフィードバックをご紹介します。

合格後にこんな機会に恵まれるとは思ってもみなかったぜ。

 

お題は令和元年度 事例Ⅲの第2問です。

【設問文】

自動車部品メーカーX社からの機械加工の受託生産に応じる場合、C社における生産面での効果とリスクを100字以内で述べよ。

 

【かーな解答】

効果は①少品種多量生産による効率化とコスト削減②X社かの受注案件のノウハウ蓄積で、リスクはX社優先になると他の顧客の案件でQCDが乱れ、信頼を失う恐れがある事。

 

ファシリ「それでは、かーなの解答について、忌憚なき意見をお願いします」

Aさん「まず、他の3人の解答と比べてご自身でまとめた部分が多いというか…あまり与件文の表現は使わなかった感じですかね」

私「言われてみれば…自分では与件文に忠実派だと思っていたんですが、全然そうなってないですね。正直、半分くらいは本業の知識で考えてしまってますね。」

Bさん「リスクの『QCDが乱れ』という表現は、ご自身でもイマイチだとおっしゃってましたが、前半の『効率化』と『C(コスト)が乱れる』は矛盾している気がするのですが?」

私「……矛盾しています。おっしゃる通りでございます。ここは納期と品質の話だけの方がよかったですね」

Cさん「ちなみに、少品種多量生産というのは、与件文に書いてありましたっけ?

私「えっと……ない……ですね。一応、今までは多品種少量生産とは書いてあって、X社の仕事では10種類になるので、少品種多量生産になるのかなと思って書きました。ですがおっしゃる通り、与件文のどこにも10種類=少品種とは書いていないですね。これも本業の感覚で「少品種多量生産」と断定してしまいました。与件文にある『量産機械加工』という言葉で十分意味が通じるので、素直にこちらを使う方がよかったと思います……」

妖怪シドロモドロ、参上。

こちらは妖怪おとろし。

 

たしか当日、ファシリ役だった3chが私のやらかしを「本業の逆機能」と表現していました。

本業で経験のあるトピックが試験に出た際、ついつい与件文より自己の経験を優先した解答を書いてしまう現象を指しています。

これは出題者の想定する模範解答に合致すれば良いのですが、外すと与件文という根拠がないため、大量失点のリスクがあります。恐ろしいですね。

「本業、マーケターだけど事例Ⅱイマイチだった…」ということが普通にある、診断士試験ならではの現象でしょうか。

初めて聞いた言葉でしたが、言いえて妙だと思いました。

 

 

私がこの回で気付いたことは、大きく以下3点です。

① 自分では「与件文に忠実な受験生」だと思っていたが、全然そんなことなかった。

言い換える必要のない表現をわざわざ言い換えているし、なんなら「この問題はもらったな」と自分で思っている設問ほど言い換えが多いという、本当に危ないタイプ。

 

② ①と関連するが、特に事例Ⅲでは「本業の逆機能」にまんまと捕まっていた。本業に似ている業種こそ、現実世界と切り離して考えることが大切。

 

③ 100字の中で(!)矛盾する内容を書いていた。「一貫性が大事」とか言いながら、文章の前半と後半の一貫性を点検するクセが十分についていなかった。

 

 

こんな感じで、ぐうの音も出ない指摘を多々頂き、目の覚める思いでした。

特に独学は視野がせまくなりがちなので、人からのフィードバックは本当に有難いものです。

そもそも、私が曲がりなりにもストレート合格できたのは、普段仕事を通じて上司や同僚に資料をフィードバックしてもらっていたからだと思います。

 

 

今回、勉強会に参加してフィードバックの有難さを再認識しました。

皆様、率直なご意見をありがとうございました。

 

なお、賢明な皆様はお気付きかと思いますが、勉強会で他の人の解答を指摘する時は、「相手をコテンパ(死語?)にすること」を目的にするのではありません。

「よりよい解答を作るために、皆で意見を出し合うこと」が目的です。

ぜひぜひ、建設的にまいりましょう。

 

 

 

 

③勉強会後

自分の反省点、他の人の解答やプロセスで取り入れたいところを、改めて整理してアクションプランに落とし込みます。

私は過去問を解くたびに気付きや改善点をノートに書いていたので、そこにコメントを追加するイメージですね。

「勉強会に使った時間とエネルギーは、必ず点数として刈り取ってやる」くらいの意気込みで、余すところなく書いていきましょう。

 

 

 

本日は以上です!

最後までお付き合い頂きありがとうございました!

ではでは、引き続き一緒に勉強がんばりましょう~^^

 


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合格に十分な実力発揮の準備!

✅ 2次試験の事例研究は進んでいますか?
対策を手順化して身に着けたら当日実行するのみ!

おはようございます。べりーです(私の過去記事はこちら)。

今日も一発合格道場をご覧いただきありがとうございます。

先日「一発合格道場オンライン合宿」を実施しました。ご参加いただいた皆様ありがとうございました。

その中で読者の方から素朴な質問を受けて「確かに。。」と思ったことがありました。この内容は早めにお伝えした方が良いと考えましたので、今回記事に書くことにしました。

ということで今回は、2次試験に合格するために必要な「読む」と「書く」のうち、「書く」に関する内容が中心の投稿です。

今回は直接いただいた質問に答える内容であるのと9月中にお伝えしたい!という思いからかなり力を入れてしまいもの凄く長文なので、気分転換に少しずつお読みいただく感じでどうぞ!

 

試験冒頭には名を名乗れ!

 

2次試験に必要な「書く」能力

たとえば実務補習などで初めて診断先企業の社長を訪問する際はやはり下記を意識します。

①冒頭でご挨拶しながら名乗る(大げさですが笑、当然ですね)
②「社長の思い(与件文と設問文)」に耳を傾ける
③社長の事前説明(与件文)から因果の因(診断・提案要素)を拾う
④診断や提案は上記③の「因」を組み入れて伝わりやすく説明する
⑤解答フレームを使って説得力向上、検討時間短縮、分析・提案の質の安定を図る
⑥社長の相談内容(設問文)の制約条件と意図(題意)は外さない
予定時間(今回の訪問は80分間)を厳守する
⑧社長への診断報告・助言は正確に伝わるよう配慮する

 

上で「やはり意識する」と書いた理由は、それが「私たちが2次試験対策として叩き込まれた思考法だから」です。

中小企業診断士試験は皆様が経済産業大臣認定のコンサルタントたりえる適正と資質を有しているかをはかるための試験ですが、上記の①~⑧を実行する力があるかを問われます。また、診断士仲間と組んで診断・提案を検討する際もこの「共通の思考法」があるためコミュニケーションが円滑となります。

その2次試験。形式は「筆記試験」ですので次のように姿を変えます。

①受験番号の記入
②前回の記事をご覧下さい(組織・人事事例は社長の思いに従え
③~⑥は解答骨子の作成
⑦解答プロセスの策定とプロセスごとの時間管理
⑧キーワードを詰め込み過ぎて文章として破綻しないよう気を付ける

⑨配点と難易度に合わせた対応

 

上記②は「読む作業」ですが、②以外の①~⑧は「書く作業」です。
付け足した⑨は筆記試験対策として当然無視できない点ですね。

今回の記事では①③④⑤⑥⑦⑧、そして⑨について書きます。

まずは試験に合格して「将来の活躍の舞台」に躍り出ることが目的です。

今回の記事が初学者にとって経験の差を一気に埋めて一発逆転の階段を駆け上がるために、経験者にとっては痛恨のミスを防ぎ差を維持したまま合格を手にするために、少しでも役に立つ記事なればいいなと願います。

 

「受験番号は試験開始前に書かないの?」

という質問を受けました。聞くと「なるほど」と思いました。
今年は1次試験の合格者が多いので今もそうした疑問を抱えている方も多いのかもしれません。

1次試験は、試験管が開始前に「それでは解答用紙を表にして下さい」と告げて受験番号と名前をマークさせ、正しくマークしたかを確認するよう促し、再び解答用紙を裏にして試験開始を待ちます。

これに対し、2次試験は「試験開始まで問題用紙と解答用紙には触れないで下さい」と言われて試験開始を待ちます。いくら問題・解答用紙に目を凝らしてもせいぜい解答用紙のマス目の分量を量れる程度。
ちなみに令和元年の事例Ⅱ 第1問の解答欄は「ん?文字数少な目の解答欄が4つ。去年の第1問は3CだったけどさてはSWOT・・・?」という想像ができましたが、通常は「うわ、140字の枠があるじゃん涙」が分かる程度です。

そして「試験を開始して下さい」の掛け声に合わせて受験生が一斉に紙をめくり、受験番号を記入します。
つまり「受験番号記入は80分間の中で行う」ということです。
普段、自宅やカフェや図書館にて80分間を測って事例問題を解く際もぜひ「まずは受験番号を記入する」というプロセスを省略しないで下さい。

なお解答用紙に書くのは受験番号だけです。終わったあとに「あれ?氏名書いたっけ?」という人がいますが、全員受験番号しか書いていません。

ちなみに試験開始前に、試験官は注意事項説明の中で「試験開始後に受験番号を記入して下さい」と言います。また終了5分前の掛け声の時にも、確か「終了5分前です。これからは退出できません。もう一度受験番号を確認して下さい。」と告げてくれたと思います。

その上で「書いていない」のですから、どの試験官も受験番号未記入のミスには周りが引くほど冷徹です。

受験生「すみません、ごめんなさい!書かせて下さい!」
試験官「絶対にダメです、説明したでしょ!認めると不公平になるから!」

よく聞く話ですが実際に見たことがあります。

・・・というお話をオンライン合宿でしたとき、質問者は「なぜ必ず最初に受験番号を書け!と言われるのかやっと理解した」と仰っていました。

80分必死に解いてしっかり書けたのに、他の科目は平均60点を超えたのに、受験番号の記入漏れはD判定。一発退場です。これは絶対に避けたい筈です。

私は終了5分前のアナウンス時に受験番号をチェックすることをルーティン化していました。どんな作業中であっても手を止めてチェックするというルールです。

 

正解のないマイ・ベスト・骨子

 

道場は「解答骨子推し」だけどマストなの?

解答の骨子、コッシ、kosshiです。解答の骨組み、なんて言われます。
骨子を作成する目的は、「解答用紙に書く前の情報整理」と「作文の設計」です。

注意すべき点は冒頭に書いた下記です。

③社長の事前説明(与件文)から因果の因(診断・提案要素)を拾う
④診断や提案は上記③の「因」を組み入れて伝わりやすく説明する
⑤解答フレームを使って説得力向上、検討時間短縮、分析・提案の質の安定を図る
⑥社長の相談内容(設問文)の制約条件と意図(題意)は外さない

上記⑤の「解答フレーム」は「ターゲット+4P」や「誰に、何を、どのように、+効果」などです。

さてこの骨子、私は「下書き」レベルの文字数で書くタイプでしたが、11代目メンバーでも骨子を作るか作らないかも含めて色々なタイプに分かれるようです。

 

①骨子を書く派
その1) 設問文の下の狭い余白に小さい文字で書く。(私がコレ)
その2) 問題用紙を活用して「白紙のメモ用紙」を作り広々と書く。

②与件文周りへのメモで済ませる派
与件文内の解答で使う箇所にマーカーで下線を引き、付加する文言を与件文の左右の余白にメモ。あとは答案書きながら考える。

③骨子を作らない派
先に設問文を読んで問われている内容を把握し、次に与件文を読みながら一番最初にどの設問を解くのか?とその設問の骨子を考える。そして1問目の解答を記入しながら次の設問の骨子を頭の中で考える。

 

すべて11代目メンバーが実行した手順です。あなたは上記のどれに当てはまりますか?いや、どれにも当てはまらない独自の手順を確立されているかもしれません。

ご自身にとって「最も満足のいく解答を書くための段取りとして、再現性が高い手法」であれば、骨子を書いても書かなくても、どんな在り方であっても問題ないと思います。

 

《 超重要:読むと書く 》

骨子作成は「書く」作業です。本番の限られた時間の中で書く方に時間を使いすぎると「与件文や設問文を読み込む」ための時間を削ることになります。

CKが3日前の記事の最後に「与件文しっかり読んで大まかな流れが掴めていればミスをしても及第点取れそう」と書いていましたが、実際にCKは骨子作成にかける時間を減らすため上記「②与件文周りへのメモで済ませる」という意志決定をしました。

私のように「文章を読む速度が遅いが解答の下書きはある程度しっかり作りたい」というタイプは、この「読む」と「書く」のバランスをよくご検討されることをお勧めします。

★令和元年の私は設問文を読む時間を削りすぎて危険な事故をいくつも起こしました。

 

以上を踏まえた上で、とはいえ「①骨子を書く派」が多数派かと思いますので、もう少し掘り下げたいと思います。

 

じゃあ、どこに骨子を書くのか

与件文を読む前に設問文(問題文)を読むことを「設問解釈」「設問分析」などと言います。
設問解釈で行うことは、大きく分けて3つあります。

《 設問解釈→骨子作成の流れ 》

※①②が設問解釈、与件文を読んで③で骨子完成

①解答の「型」を検討する
②設問解釈時に設問文だけから題意を推定し「キーワード」をメモ書き
③与件文中にある解答要素をコピペしつつ解答の下書き(骨子)を作成

 

上記①の「型」と、上記②の「設問文だけから推測するキーワード」について、令和元年 事例Ⅰを用いたサンプルを用意しました。以下の通りです(クリックすると画面が拡大します)。

見ての通り「型」は原則として設問文のオウム返しです。

「設問文だけから推測するキーワード」は、与件文を読む前なので「関連するかもしれない1次知識の列挙」でしかありません。ただこれをやっておくと、もし与件文を読んだときに「同じ文言」を見つけられたら「その文章かその周辺」が解答に直結する「因果の”因”」となる可能性が高いというメリットがあります。

 

さて、設問解釈した結果のメモや解答骨子は、皆さんどこに書いているのでしょうか?

 

設問文の下に書く派

私は事例Ⅰ~Ⅲに関しては各設問文の下の余白に全て書き込みました。

メリットは、すぐ上に設問文があるため設問文から離れるリスクが減ること。
デメリットは、①スペースが狭い、②与件文が何ページもあるときは「設問文下に骨子を作りながら与件文と行ったり来たりするために常にページをペラペラめくるのが大変なこと。

※ただし、特定の条件の時にこのデメリットをクリアできます。私は令和元年の事例Ⅱでこれができました。その条件は何か?次の「切り離す派」の【例外】をご覧下さい。

 

<メモ書きの色の意味>
オレンジ・・・社長の思い(前回記事

青文字・・・キーワード(設問文から推測)
赤文字・・・骨子を作るための「解答の型」

 

《令和元年 事例Ⅰ 設問ページ》

 

この余白、本当に狭いので自主学習する際の問題用紙はぜひ本試験の問題用紙と同じ「B5サイズ」で印刷して”慣れる”ことを強くお勧めします(オンライン合宿で3chも熱弁していましたね)。

 

白紙を問題用紙から切り離す派

2つやり方があります。

【白紙メモ派①】
表紙&背表紙だけを逆さ折りにしてビッと引っ張ると表紙と背表紙が取れて裏面(白紙)をメモ用紙にできる

【白紙メモ派②】
設問ページの次のページ以降に白紙ページがあるためアルミ定規でビリビリ破って切り離す

こうして用意した白紙を問題用紙の右に置けば問題用紙をペラペラめくりながら白紙にメモ書きできます。

設問が5つなら大体5等分の位置に「1問」「2問」「3-1問」「3-2問」「4問」と見出し的に書き込みスペースを分割します。

このやり方のメリットは、与件文から解答要素を抜き出しやすい(左右で一望できるから)、ページをペラペラと行ったり来たりしなくて済むこと。

デメリットは、うまく破れないとちょっとブルーになる、抜き出す箇所を間違えると設問が入れ替わるリスクがあること。


【例外】設問文下の余白メモ派だけど破るケース

設問文の裏が白紙の時は切り離しても混乱を招くことはありません。
その時は私もアルミ定規で切り離しました。
設問文を横に置いたまま与件文をペラペラめくれます(万能)。

 

結構色々ありますね。補足します。

実は私も「ペラペラめくるのが非効率じゃないか」と思い白紙を切り離す方式を試したことがありますが、白紙の「第2問」のスペースに第3問の型を、「第3問」のスペースに第2問の型を記入してしまう大事故。そのまま解答要素の抜出し→骨子作成→解答記入まで行ってしまった結果、大きな減点を食らったことがありました。

白紙に設問文を書き写す暇まではありませんから、記入場所がズレてしまっていることに気付きませんでした。予備校の答練だったからまだいいのですが、本番でこれは笑えません。

このように私にとっては切り離し方式はミスのリスクが高く感じたため、設問文の下に骨子を作る方式に戻しました。それ以降は一途を貫きます。

どの方式が良いか?は完全に「個人の好み」になります。残り約1カ月と10日ですからそろそろどちらでいくか決めたいですね!

なお、私は事例Ⅳに限っては「破ってメモ用紙を作る派」でした。
理由は計算用紙を作りしっかり書くことでミスを防ぐため。
詳細はコチラ→事例Ⅳの特徴と第2問&第3問のミス対策で+20点上積みする方法

 

全設問に骨子作成が必要か?

11代目も何人かが書いている「解答プロセス」と「プロセスごとの時間配分」は検討されましたか?

解答プロセスを”分単位”で計画すると、当日の進捗管理に役立ちます。
人の「計画」を完全にコピーしようとしてもできないことが多い(私も9代目きゃっしいの計画を試したものの時間的に全く足らず、結構な部分を断念しました)ため、色んなプロセスを集めてカスタマイズするなどで、ぜひご自身に最適な計画を立案しておくことをお勧めします。

ここで仮に「開始後40分経ったら解答を記入し始める」というプランにした場合、例えばこう計画したとします。

【~開始後5分】
・・・受験番号記入、第1段落と最終段落を読む、段落No.記入

【~開始後10分】
・・・設問解釈(5分間)

【~開始後20分】
・・・与件文を読む(10分間)※ざっと読み+解答要素チェック読み

【~開始後40分】
・・・骨子作成(20分間)※5問なら1問あたり4分間

この場合、骨子作成は各設問ごとに4分間ずつしかありません。与件文と設問文の行き来の回数を極力減らす訓練をしたとしても、たった4分です。どれか1問でもつまづいてしまうと4分なんてあっという間に過ぎてしまいます。特に配点の低い設問でつまづいてしまうと大切な高配点設問の骨子を作る時間を食ってしまう可能性があります。

ではどうするか?時間管理の視点から、次の整理をしてみませんか?

 

骨子を作る設問と作らない設問

■骨子が無くても解けそうな問題①
→40字とか70字など解答要素が少なそうな問題

■骨子が無くても解けそうな問題②
→SWOTや「成功した要因」など与件文から抜き出す系

■骨子が無いと解答記入が大変そうな問題①
→120字や140字など解答要素が多そうな問題

■骨子が無いと解答記入が大変そうな問題②
→与件文から根拠を見出すときに失敗しそうな問題
【その1】助言問題(どうすべきか診断士として助言せよ)
【その2】時制がややこしそうな問題(2代目?3代目の時?)

 

特に80分で解けずに困っている方にお勧めです。逆に「タイムマネジメントに困っていない方」はこんな整理は不要ですので、今までのやり方を継続して下さい。

私はよく答練で「配点15点の第1問 SWOT問題(100文字以内)」の骨子作成に10分以上も時間をかけてしまい、残りの設問の骨子が作れずに、どうやったらなるべく多くの設問で骨子が作れるかに悩みました。
その結果、何が何でも骨子を作ろうとしなくても良いのではないか、と考えました。

上記はあくまで一例ですが、これに限らず、皆様もご自身の課題に対してどうやったら実現できるか?を考え、それを実行可能なレベルの施策に落とし込むことをお勧めします。2次試験対策はずーっとこれの繰り返しです。

特に「設問によって骨子を作るor作らない」のように意思決定を伴う判断は事前に済ませておき、訓練を積んでおくと本番で間違いが起こりにくくなります。

 

配点コスパと時間管理

 

ここで言う「コスパ」とは

「コスパ」という言葉のイメージが強すぎなので先に申し上げたいですが、全ての設問に全力で臨んで下さい。

ラクして合格できる試験でないのは2次試験を3回受けた自分が一番知っています。ラクしたいのならこの試験には手を出さないのが正解です。

ここで言う「コスパ」は費用対効果が悪い問題に過分に時間を使い過ぎて、勝負の分かれ目となる問題」に割くべき時間までを消費してはならないという意味で使っています。

やっぱコスパ良くラクして合格したいよね!ではないのでご注意下さい。

 

無視すべきでない「配点」

各設問には「配点」が併記されています。
この「配点」。問題を解く際に注目したことはありますか?

当試験は「足切り科目なしで240点以上を取れたら合格」ですから「配点が高い設問で点を稼ぎたい」のは当然です。いや、この試験の特性上、正確には「配点が高くて皆ができた問題を自分が落とすことは絶対に避けたい」と言うべきでしょう。

したがって私は配点に気を配るようにしていました。

では実際に令和元年の事例問題をサンプルに配点を見てみたいと思います。

 

この表は令和元年の事例Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの各設問における情報をまとめたものです。

題 意 ・・・設問で問われたこと
文字数 ・・・設問が指定する解答文字数
配 点 ・・・設問毎の配点
配点/1字・・・1文字当たりの配点
文字コスパ・・・0.2点が「並」、0.2点超が「高」、0.2点未満が「低」
結果コスパ・・・文字コスパに設問毎の難易度を加味した主観的な「結果論」

 

結果コスパは、試験終了まで判明しないので完全に結果論です。では何故併記したのか。

ここでは「文字コスパ」だけで設問の優先度を判断することが正しいわけではなく、仮に文字コスパが高いとしても難し過ぎる問題に時間を多く割きすぎてしまうと結果コスパが悪くなり危険だ、ということをお伝えしたくて「結果コスパ」も並べて表示しました。

骨子作成を設問ごとに4分間ずつ割り振ったとします。
次のように考えてみると、結果コスパの罠にはまらずに済むのではないでしょうか。

①文字コスパが高く解きやすい問題は4分+1分までOKとして6割越えを狙う
②文字コスパが高いが難しい問題は、4分経ったら諦めて後回し
③文字コスパが低い問題は、難易度によらず4分で打ち切り後回し

 

実際には解いている最中に設問ごとの骨子作成時間を計測することは難しいと思います。時間は振り分けるリソース量の感覚的な目安とお考え下さい。

また開始後40分の時点で全設問の骨子が完成していないことはあり得ることです。というかよくあります笑。
したがって完全に骨子ができてないと受かりませんよ、などと言うつもりは皆無です。
むしろ、骨子ができていない設問でも最終的に解答用紙を埋めきる気構えと経験は絶対に必要です。

ただし、骨子を作ることができた方が解答記入時にラクなことは間違いありません。
理由は、①解答の骨組みがあるのでイチから文章を考えずに済む、②イチから文章を考える場合に比べて消しゴムを使う頻度が圧倒的に少なくて済む、③書きながら要素の抜けモレを点検できる、④書きながら「より読みやすい日本語」にブラッシュアップできる、からです。

だからなるべくなら骨子を作れた方が良い。

ただし、繰り返しますが「配点が低い設問に貴重な時間を過分に振り分けることは絶対に避けるべき」と考えます。「配点15点の第1問 SWOT問題(100文字以内)」の骨子作成で10分、15分を使ってしまうと、他の文字コスパが高い設問に振り分けられる時間が1、2分に減ってしまいます。骨子を作ることでより高い得点につながる設問にこそ貴重な時間を振り分けるべきではないでしょうか。

「なんでもコスパで判断する風潮は好かん!」という意見はある意味共感しますが、投資効率が悪い設備に過剰に投資すると会社が傾くように、タイムマネジメントは時間の費用対効果という判断基準が不可欠です。

 

■逆ザヤ沼問題(点数と労力が見合わないのに深追いしてズルズルとハマってしまう問題)
・そもそも配点が低い問題
・解答文字数が多くて、配点と労力が見合わない問題
・ヒントが分かりにくいなど難しくて、配点と労力が見合わない問題
沼にハマる人のイラスト(男性)

1次試験でも同様のことを言いましたが、2次試験も逆ザヤ沼問題にズルズルとハマってしまわないようにくれぐれもご注意下さい。

 

各事例の設問構成と配点

最後に事例Ⅳを除く各事例の設問構成と文字コスパを3年間ずつ振り返ってみたいと思います。

 

事例Ⅰ:組織と人事の事例

平成26年から令和元年までの6年間、ずっと5問×20点の構成です。
文字数も平成29年度の第5問を除いてすべて100字以内。
もしこの傾向が続くようであれば、設問ごとの文字コスパに差がないことになるため、難易度の違いが気になります。

事例Ⅰは他の事例に比べて「戦略レイヤーの要因分析問題」の割合が大きいです。
前回記事に書いた通り「組織・人事レイヤーの設問は企業戦略に従う」ため、過去における戦略レイヤーの要因分析を前半の設問で考えさせ、後半の設問で「組織構造問題」「人的資源管理問題」を問う形式であることが多いです。

また私の主観による分類では、第1問で「根拠探しに苦しむ設問(与件文にヒントが見つからない問題)」が来ることが多いようです。したがって気をつけないと、特に事例Ⅰは第1問の骨子作成で逆ザヤ沼問題にハマる可能性が高い。

そして第1問で出題されることが多い「最大の要因」。これも骨子を作らないと上手くまとまりづらく、手間のかかる問題です。

第2問以降では、「市場開拓の成功の背景にある要因」や「リスクの可能性」など、一見して「ん?」となる問題が出題されます。「成功の背景は?」でも「成功の要因は?」でもなく「成功の背景にある要因は?」なので、成功した理由ではなく「背景の要因」が問われています。こうした題意が複雑な場合も骨子を作りながら整理しないと対応が難しいと思います。

題意が複雑な時は、試験終了前に設問文と解答を読み返す中で「あ!誤解していた!」と気づき、慌てて消しゴムで1行か2行消して書き直すトラブルが起こりがちです。

以上の逆ザヤ沼問題にハマらないようご注意下さい。

 

事例Ⅱ:マーケティングと流通の事例

事例Ⅱはご覧の通り文字コスパが高めです。
総文字数も3事例中で最も少なく、設問数も毎年4問です。

事例Ⅱは「抜き出し問題」は結果コスパが高く「ヒント多すぎ問題」が逆ザヤ沼問題化する可能性が高い傾向です。

ただし例年「抜き出し問題」である第1問は例外です。
第1問は「戦略レイヤー(特に競争戦略レイヤー)/要因分析」問題であることが多いのですが、解答文字数が150字を超えて文字コスパが低いことが多いため、第1問の骨子作成に時間をかけ過ぎてしまうと非常に危険です。

第1問の時間かけ過ぎに気をつけろ!は事例Ⅰと事例Ⅱの共通点ですね。

第2問以降のレイヤーは「ターゲット+4P(製品・販促・販路・価格)」から頻度的には「販促>製品>販路>>>ごく稀に価格」が出題されます。

与件文には数多くの「解答要素になりそうな文言」がばら撒かれているので、設問文の題意に合わせて与件文から正しく過不足なく引っ張ってくることが重要です。

また事例Ⅱは設問の数が少ないため文字コスパだけ見ると青色セルの割合が多くて一見ウハウハですが、とんでもありません。設問の数が少なく1問当たりの配点が高いということは、うっかり題意を読み違えた時のマイナス・インパクトが大きく大事故に繋がりやすいということです。

さらに事例Ⅱは「店内の接客での提案」や「夜の活気を取り込んだ」「中小建設業と連携」のように制約付きの設問が多いです。制約を外せば「うっかり題意を読み違えた解答」と見なされ、配点の高い設問で他の受験生が点を得る中自分だけ点を失うことになりかねません。事例Ⅱでは特に制約に敏感になって下さい。

ちなみにターゲットを特定して施策を考えさせる問題が多いのですが、ターゲットが単一か複数か、10代&40代か、40代&50代かで「唯一絶対の正解を当てないと0点」とはならないようです。
とはいえ、ターゲット1つが最適な問題で複数ターゲットを書いてしまい、間違ったターゲットに対する余計な施策に結構な文字数を使ってしまうと失点が大きくなるので注意が必要です。
ターゲットを複数にするときは、施策や理由のバランスを半々にするのか、与件文により確かな根拠が書かれている方を多めに書くのかなど、事故リスクを下げる方策を検討して下さい。

最後になりますが、過去問は5年分を何周も解くと決めていらっしゃる方、いらっしゃると思います。
そのこと自体に問題はないのですが、その場合はとあるリスクに気付かない可能性があるためご注意下さい。

R1~H27の過去問では体験できない出題形式

H26年:PPM問題とデシル分析問題
第1問 PPMのフレーム分析を活用した戦略レイヤー/要因分析問題
第3問 デシル分析結果に基づく重要顧客の特定や今後の戦略

H25年:販売実績データ分析
第3問 イベント開催とPOP掲出が販売実績に与えた影響

どれも計算を要する設問や特徴的な図表問題ですが、2年連続出題された出題実績がある以上、今後も出ないとは限りません。

事例Ⅱは計算機を机に置いて受けなければならないこと、御承知おき下さい。

 

 

事例Ⅲ:生産の事例

事例Ⅲは相対的に文字コスパが悪いです。っていうか真っ赤ですね。

その中でも第1問だけは直近3年間において例年文字コスパが高めです。80文字のR1年、H30年は配点20点が与えられ、文字数が140文字のH29年は配点が30点と、比較的に文字数と配点が連動する傾向にあるためです。

それ以前は以下の通り。H27年から今の傾向に変わったようです。

H28年 80字、配点20点
→カット野菜業界における強み40字と弱み40字
H27年 80字、配点20点
→自動車部品業界参入時の強み40字と弱み40字
H26年 60字、配点10点
H27年 60字、配点10点

一方で、全設問を合わせた文字コスパは1文字0.18点と3事例中で最も低いです。
解答文字数も直近3年間の平均が560文字。事例Ⅰは517文字。事例Ⅱは463文字ですので、圧倒的に書かせる文字数が多く、試験全体の勝敗のカギを握る事例Ⅳの前に気力体力を削る大きな壁として立ちはだかります。

第1問の文字コスパが高いのに全体で見ると低い。つまり第2問以降の文字数が圧倒的に多いことを意味します。しかも「配点の割りに」です。実際に見てみると、第2問以降はどの設問も120字、140字で問われます。

またこの事例Ⅲ、上の画像の「題意」の列をご覧いただけるとお分かりになる通り、「効果とリスク」や「問題点と改善点」「課題と対応策」と、切り口を2つ書かせる形式の設問が多く出題される点が特徴になります。

例えば「C社が生産性を向上させるための問題点と改善点を120字以内で答えよ」と出題されたとします。本当に事例Ⅲでよく見る形式の設問ですね。

これに対しては、

問題点は、①~(20字)、②~(20字)であること。改善点は、①~して標準化、マニュアル化した上で計画的なOJTを実施(30字)、②~して内段取りの外段取り化や生産ロットサイズの適正化を図り(30字)、納期遵守と品質改善を実現する(締めに「効果」を20字書く)

みたいなバランスで書くと、問題点で2要素、改善点で2要素、+効果という構成で120字や140字は平気で埋まります。

事例Ⅲは「切り口2」つで問われることが多い、これはよく覚えておいて下さい。私が令和元年の第2問の「効果とリスク」に対してリスクしか書かなかった(大事故)みたいなミスは、絶対に避けたいです。

 

最後に、事例Ⅰは過去を問う設問が多く事例Ⅲは未来を問う設問が多いです。

繰り返しますが、事例Ⅰは

・過去における戦略レイヤーの要因分析を前半の設問で考えさせる
・後半の設問で「組織構造問題」「人的資源管理問題」を問う形式にする

これにより「A社の現在の戦略を理解した上で戦略に最適な組織構造と人的資源管理を考えさせる(組織は戦略に従う)」という構成です。

これに対し、事例Ⅲは令和元年に出題の幅が広がりました。

【これまでの事例Ⅲ】

★与件文に「問題点」を多数記述した上で、

・第1問で強みを認識(平成29年度は変化球の年でした)
・第2、3問で与件文中の問題点を解決させる
・最終問題で強みを活かして「社長の思い」を実現するための未来戦略を書かせる

 

という構成だったのに対し

【令和元年の事例Ⅲ】

★与件文に既存と新規の生産概要と今後のビジョンを記述した上で

・第1問で強みを認識
・第2、3問で既存と新規生産を両立させ事業拡大するための具体策を検討
・最終問題で強みを活かして「社長の思い」を実現するための未来戦略を書かせる

 

というパターンが登場して、言葉は悪いですがワン・パターンでなくなった印象です。もしかしたら今後もパターンを増やしてくるのかもしれませんが、令和2年度は逆に従来のパターンに戻る可能性もあります。

一方では、上の図の「解き易さ」の列に書いた「在り方?」「JIT知識必要」「図解、図解」「切り分け難、切り分け難」と受験生を悩ませる与件の登場は今後も続くと思われます。

いずれにしても「社長が何をしたいのか?どうありたいのか?」を事例Ⅲにおいても第一に考え、必ずヒントは与件文中にあるのでそれを探し出し、正しくお使いいただき骨子と解答を作成していただけたらと思います。

 

皆さま、最後までお読みいただき心より感謝申し上げます。
いつもありがとうございます。

 

【合格に十分な実力発揮の準備】
✅ 2次試験の事例研究は進んでいますか?
✅ 対策を手順化して身に着けたら当日実行するのみ!

 

また長文となってしまい、すみませんでした。
いよいよ、猛暑withマスクの季節が終わりそうです。
涼しい日も増えてきましたが季節の変わり目は体調を壊しやすいので無理して自分を追い込みすぎないようご注意下さい。

べりーでした。


☆☆☆☆☆☆☆

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【特集】
受験の女王ティアラ × 一発合格道場コラボ
2次試験直前!
プラス20点を実現する最終チェックリスト


雑誌「企業診断 10月号(9月28日発売)」に受験の女王ティアラことTACの津田まどか講師と当サイト「一発合格道場 11代目(2020年度のいつものメンバー)」によるコラボ記事が掲載されることになりました。
4科目それぞれでプラス5点=計プラス20点を実現するための事例Ⅰ~Ⅳの最終チェックリストと銘打って、発売時期にピッタリな実用的コンテンツを雑誌記事にて公開します。
本試験1カ月前という超直前期の入り口に立った時、「来た道の点検」と「進む道の確認」に、よろしければ活用し倒して下さい!

どうも、Tomatsuです。

2次筆記試験まであと1月ちょっととなってきましたが、学習進捗はいかがでしょうか?

  • 一通り事例を回してご自身の課題が見えている・各事例の特徴が分かってきたという方 
    ← Goodです!課題を一つずつ潰していくことに集中してください。
  • 事例は回しているがご自身の課題が見えていない方 
    ← 事例をこなすことに集中しすぎていて、目的がずれている可能性があります。本試験で80分以内に60点以上取る実力を身につけるためにすべきことを洗い出すため、もう少し振り返りの時間を設けることをおすすめします。
  • 例年より時間があるので、ゆっくりしていましたという方
    ← これまでは1次試験の疲れを癒して下さい、と伝えてきましたがそろそろアクセルを踏む時期です。今からでも十分間に合いますが、残りの期間は本気で取り組みましょう。

残りの期間も精一杯応援させて頂きますので、引き続きよろしくお願いしますm(_ _)m

さて本題に移ります。

前回の記事では「除却損」について解説させて頂きましたが、固定資産を売却する際のキャッシュフローへの影響についても解説して欲しいというご要望を頂きました。

そこで本記事では「固定資産売却損益とは何か?」「キャッシュフローやNPV問題への影響」「除却損との違い?」について解説させて頂きます。

【こんな人におすすめの記事】
✅ 固定資産売却損益が分からない方
✅ キャッシュフロー、NPV問題への影響が分からない方
✅ 除却損との違いが分からない方

「固定資産売却益」「固定資産売却損」とは?

まずは簡単に「固定資産売却益」「固定資産売却損」とは何か?について説明します。

固定資産は反復使用を目的として「保有」されるモノですので、通常売却されることはありません。

一方、市況変化で製品需要が激減し設備が不要になったり、経営状況悪化により資金が必要になったり、とその固定資産を保有するよりも売却することの方がメリットが大きい状況に陥ることもあります。

もちろんモノを売却するには「買い手」が必要となります。

仮に買い手がつかない場合でも、資産を除却して、除却損の計上により節税効果を得る考えもありますので、不要になった設備の処分は常にオプションとして考えておく必要があります。

車両(固定資産)を売却する例

例えば、不要となった車両(固定資産)を売却する状況を考えます。

モノを売却するということは、当然「買い手」がおりますよね。

また、売却価格は売買契約を交わす「あなた」と「買い手」の交渉で決まるわけですが、この価格を決める上で一つの基準となるのが資産の帳簿価格です。

帳簿価格は、その固定資産を取得した価格(取得価格)から減価償却累計額を引いた価格を指します。

帳簿価格より高ければ「売却益」

仮に売却価格が帳簿価格よりも高ければ「固定資産売却益」が発生します。

例えば、売却時の帳簿価格が500万円、売却価格が600万円であるとすれば

売却価格と帳簿価格の差額である「100万円」が固定資産売却益に計上されます。

帳簿価格より低ければ「売却損」

一方、売却価格が帳簿価格よりも低ければ「固定資産売却損」が発生します。

売却時の帳簿価格が仮に先ほどと同じ500万円で、売却価格が300万円であった場合、

差額である「200万円」が固定資産売却損に計上されます。

固定資産売却「益」か「損」か見極めるには、取得価格と減価償却累計額をしっかり計算して、売却時の正しい帳簿価格を求められるようにしておく必要があります。

キャッシュフローへの影響は?

では、「固定資産売却益」「固定資産売却損」が生じた場合のキャッシュフローへの影響はどうなるのでしょうか?

例題を交えて一つずつ見ていきましょう。

[ケース]

  • 固定資産売却益が生じるケース
  • 固定資産売却損が生じるケース

①固定資産売却「益」が生じるケース

[例題]

D社は、X0年度初めに15,000千円(減価償却:定額法、残存価格ゼロ、耐用年数3年)の設備を取得した。

その後、市況が変化し設備が不要になったことから、X2年度初めに6,000千円で設備を売却した。

X2年度のD社の収益・費用が下記のとき、X2年度のCFを計算せよ。税率は40%とする。

  • 売上 = 10,000千円
  • 非資金費用以外の原価・販管費 = 6,400千円
  • 原価・販管費に該当する非資金費用 = 600千円

まずは、X3年度初めに固定資産を売却したことに伴い「固定資産売却益」または「売却損」が発生したかどうかを確認します。

売却時の帳簿価格 = 5,000千円で、売却価格 = 6,000千円ですので、

の売却益が発生します。

次に、設問文で与えられている収益・費用情報を基に情報を整理し、下記を得ます。

つまり、答えは

となります。

ここでポイントになるのが、

[ポイント]

  • P/Lの営業利益以下に「固定資産売却益」=1,000千円を計上
  • 固定資産売却益の発生に伴う税金を忘れない

ことです。

②固定資産売却「損」が生じるケース

[例題]

D社は、X0年度初めに15,000千円(減価償却:定額法、残存価格ゼロ、耐用年数3年)の設備を取得した。

その後、市況が変化し設備が不要になったことから、X2年度初めに3,000千円で設備を売却した。

X2年度のD社の収益・費用が下記のとき、X2年度のCFを計算せよ。税率は40%とする。

  • 売上 = 10,000千円
  • 非資金費用以外の原価・販管費 = 6,400千円
  • 原価・販管費に該当する非資金費用 = 600千円

先ほどとの違いは、売却価格が6,000千円から3,000千円になったことだけですが、少し複雑になります。

とは言えども最初のステップは先ほどと同様に、どの程度の「売却損」が発生したのかを計算することです。

売却時の帳簿価格 = 5,000千円で、売却価格 = 3,000千円ですので、

固定資産売却損 = 3,000千円 - 5,000千円
-2,000千円

の売却損が発生します。

次に、設問文で与えられている収益・費用情報を基に情報を整理し、下記を得ます。

いろいろ疑問があると思いますが、上記の通り、

となります。

ここでポイントになるのが、

[ポイント]

  • P/Lの営業利益以下に「固定資産売却損」=2,000千円を計上
  • 「固定資産売却損」は「非資金項目」なので、2000千円×0.4のタックスシールドが発生
  • C/Fの投資CFとして「固定資産売却による収入」 = 3,000千円を計上

することです。

このあたりは何度も練習してどこの項目に何が入るのかを体に叩き込みましょう。

参考:ケース①とケース②の比較

ケース①とケース②の売却価格は

であり、3,000千円の差がありますが、最終的なCFの差を比較すると

となり、差は縮まっていることが分かります。

これは

  • 固定資産売却益が課税対象であること
  • 固定資産売却損によってタックスシールドが発生していること

に起因します。

除却損との違いは?

最後に除却損について簡単に触れておきます。

あまり本質的な説明の仕方ではないのですが、

除却損は売却価格=0円の固定資産売却損と捉えることができます。

すなわち下記の通りです。

除却損は、売買処理ではなく設備の破棄であり、買い手からの入金がありませんので、投資CFのプラスは生じませんが、固定資産売却損と同様タックスシールドが発生します。

上図のイメージを保有しておくと、頭の中で整理されますので、是非ご活用頂ければとおもいます。

除却損の場合、破棄に費用が掛かる場合、投資CFにマイナスが生じる場合がありますので注意しましょう。

まとめ

本記事では「固定資産売却益」「固定資産売却損」のキャッシュフローへの影響について解説させて頂きました。

本記事が皆さまのお悩みにダイレクトにお答えできていれば嬉しいです。

もし、「この論点良く分かんない」「この論点もうちょっと深掘りして欲しい」みたいな要望があれば是非コメント下さい。

可能な限り解答させて頂きます。

それでは最後まで読んで頂きありがとうございました。

明日は11代目の大黒柱・べりーの登場です!

深い知識と経験に裏打ちされた重厚感のあるコンテンツに定評がありますのでお楽しみに^^


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こんにちは。CKです。

前回に続き試験時間80分間のリアル実況をお届けします。
前回の記事はこちら。)

今回は令和元年度 事例Ⅱです。

前回同様、設問文や予見文を読みどのように考え、どのように対応していったかをリアルに書いていきたいと思います。
初学の方など、中々完璧な対応が出来ず悩んでいる方もおられると思いますが、そんな完璧な対応出来る方はそんなにいません。決してお手本になるものではありませんが、ミスの現場を見ていただき反面教師にしたり、一方で「この程度でも大丈夫ですよ」という安心材料になればと思います。

※ご注意:本番の流れに沿って、考えたことを出来る限り再現しながら書いていますので、かなりの長文になっています。お時間がある時にお読みください。

尚、以下文中では
頭の中で考えたこと、感じたことは青色
振り返ってみての気付きや反省点箇所は赤色で表記しています。

まず、私の基本的な解答プロセスは下記の流れです。(解答プロセス記事はこちら

Step1.最初のルーチン
Step2.与件文の最初と最後の段落を読み企業概要だけ確認
Step3.設問文の確認
Step4.与件読み込み
Step5.与件色分けマーキング
Step6.解答骨子作成
(※ここまでで40分。時間が来たら骨子作成途中でも答案作成スタート。)
Step7.答案作成

基本的にこのプロセスに沿って対応していきます。

1.開始〜3分

Step1.最初のルーチン
Step2.与件文の最初と最後の段落を読み企業概要だけ確認

まずは最初のルーチンです。
・解答用紙に受験番号を書く
・ページをバラバラにする。
・段落番号を振る

次に、与件文の最初の段落を読み、企業概要のみ掴みます。第1段落が長かったので、全て読むと時間がかかると思い、最初の3行目だけを確認。また今回は図表もあったので合わせてざっと確認。通常開始3分くらいまでの工程ですが、図表の中身も少し読んでしまったので、5分程度まで掛かったと思われます。

【考えたこと】
ネイルサロンか。あまりイメージつきにくいな。。とりあえずサービス業という観点を意識するようにしよう。(図表を見て)人口構成のグラフね。これはターゲット層の選定に使うんやろなぁ。
あとネイルの画像とオプション表。わざわざ画像まであるので、ツッコんだ話かな?
(価格表を見て)基本料金7,000円に対して、下の方のオプションは1本単位で結構するな。アップセルか?
ストーンとかグラデーションとか細かいことも書いてあるけど、この辺りを予見で紐付けるとなると大変そう。。

【振り返って】
※まず、ネイルサロンという馴染みのない業種ということ、画像まで掲載されていて、オプションの中身の具体的なところまで聞かれたらイメージしにくいな、というやりにくさは感じまてました。また一方で、図表は人口構成比を示すものでこの読み取りは対応しやすいな、とも感じていました。

 

2.開始後5分〜10分

Step3.設問文の確認

まず設問文を一読します。第1問から第5問までさーっと目を通したあと、もう1回与件文を読みます。思いついた言葉をメモしたり、気になる制約条件に印を付けたりしますが、与件企業がネイルサロンでどういった内容になるかイメージつきにくいため、印付けできた箇所は少なめでした。

第1問

【考えたこと】
SWOT分析か。解答欄もS、W、O、Tそれぞれに分かれているので、解答はしやすそう。40文字なのでコンパクトにまとめなあかん。与件に線引いた箇所中心にまとめていこう。
ショッピングモール開業って、競合か?B社が移転すんのか?よくわからんので、与件読んで考えよう。

第2問

カタカナ多くて読みにくい…。とりあえず解答を組み立てる上で必要そうな箇所に丸つけておこう。

第3問(設問1)

出た!他業種連携。トライアルかぁ。さっき(第2問)の客層とは別の顧客層を獲得する流れやな。
「どの様な顧客層」、ファッションとか美関係で組んで「美の意識の高い」とかそんな客層かな…。

※ここについては、メモのとり方が適当ではありませんね。与件も読んでない中で、「美に意識の高い客層」と具体的に書いてしまうと、その後引っ張られてしまう可能性があります。「ジオ/デモ/サイコ」とか書いて、サイコの箇所に美に意識高い?等の書き方をして、解答を考える際に思考の幅を制限してしまわない様にすべきでした。

第3問(設問2)

「店内での接客を通じてどのような提案」って、これはイメージつきにくい。与件にヒントがあるのかな? まあ読んでいこう。。

3.開始後10分〜25分頃

4.与件読み込み

黄色ペンと赤、青のボールペン、シャーペンを使って読んでいきます。
基本ルールとしては下記の通りです。

・気になる箇所:黄色で線

・強みや経営資源など解答に使えそうなもの:青い印、

・方針や課題など解決しないといけなさそうなもの:赤い印

・読んでいる途中で思い浮かんだワード等のメモ:シャーペン

1段落

商店街に立地か。他地域からも来客があるので、廃れた感じではないのか。
小型百貨店やらファッション関連の路面店など、設問出でてきた「美」関係での協業先候補はいくつかありそうやな。
15年前のファミリー向け開発で図表の人口分布とつながっているんやな。そうすると親子世代がターゲットか?
行事の種類も多いなー。こんなん整理でけへん。
商店街や町内会との連携もあるんかな?まぁ、とりあえず行事が盛んということは分かった。

第2段落

社長の経歴などは強みに繋がりそう。販促物のデザインできることは強みやな。あと「定評」ってあるので、季節感の表現も強みポイント。
一方Yさんは、コーディネイトや提案力が強みっぽい。
「予約会」って過去問でも出てきたな。ひっかけか?
「イベントの雰囲気に合わせて衣装提案が高評価」って、完全に強みな。
「持ち前の絵心」ってのも字数コンパクトで使いやすそうな強み表現。印つけとこう。

第3段落

立地は中心部から離れた場所ね。最初の方に色々商店街のこと書いてあったので、後で整理必要かな。
また「デザインや装飾は2人の得意」も強みに関する記述。その結果、「落ち着く雰囲気」の店舗ということは、空間もサービス業の特徴として重要ポイントだったはず。これは強みやな。
あと、貸衣装チェーンは商店街にあったのか!これは連携候補に加えられるな。

第4段落

ここはネイルの具体的記述。読みにくい…。注意して読もう。

ジェルネイルって説明するために、さっきの画像をつけてたんかな?うーん。さっと読んだだけでは覚えられん。
平均2時間程度かかるってことは、2人体制で1日8時間営業してもMAX8人。基本料金だけはきつそやな。
「要望を言葉で伝えるのが難しい」という点は顧客のニーズやな。これを解決することが必要っぽい。
画像を使うのがいいんやね。どっかの設問で何か使えそう。

第5段落

お、市場環境に関する記述だ。SWOTでのOTの部分や。丁寧に読んでいこう。
競合は大手チェーンと個人がやる自宅サロンっぽいな。個人開業ってことは参入障壁低くそう。

第6段落

「卒業式の服に合わせたネイル」。これは社長の強みが活かせている記述やな。チェックしとこう。
「技術の高さ」もコンパクトな強み表現として使えそう。
お客さんの獲得は「紹介」か。これも使えるかな?

「固定客を獲得できれば定期的な来店が見込める」って、まさにこれを狙わなあかんということっぽい。
「提案力」という表現は第2段落で書いてた職務経験からの強みを端的に表してるので、使えそう。

顧客層についても触れてある。「物足りなく感じている」し、オプションなく客単価低いので後者ではなく、前者の「デザイン重視の顧客」が強化すべき対象かな。

第7段落

小型ショッピングモール。設問に出てきたヤツや。この中に競合の大手がいるわけね。これにより近さ重視の客は減少かぁ。なるほど。
「大幅に減少する顧客数を補うための施策」というのが、今回問題のテーマやね。「顧客数を補う」って、単価でなくて、客数維持の観点がメインなんかな?既存客の引き止めも??
まあ、設問文をもう一回読みながら考えてこう。

図1

これはターゲットの選定に使う分布やね。与件文にファミリー層の流入の経緯があったので、親子世代かな。読み間違わん様に、全国平均より高い箇所を線引いて書いとこう「10代」、「40代」という表現でいけそうな感じやな。

図2

これはオプションにつなげる流れやね。各オプションの違いに線を引いたけど、与件とどう結びつけるかな。

与件文を読んだ中でいくつか使えそうな強みや解決しないといけない課題が浮かび上がってきましたが、設問文との紐付けや整理が出来ていません。
各設問の解答骨子の検討の前に、再度設問文を一通り読んで、気をつけるべき箇所に黄色ラインを引いていき、現時点で紐付けできそうな点はメモを追加していきます。

第2問は、与件読んだ際に気になったオプションへの誘導は「客単価を高める」ために使えうそう。また個別の情報発信は、好みに合わせて、高めのアートやストーンオプションへの誘導あたりかな。

第3問は、協業する「商店街の他業種」は、与件にあったファッション系の店、美容室などかな。食料品店など購買頻度の高い生活系の店もあったけど、ここでは使いにくいか…

4.開始25分〜40分

Step5.与件色分けマーキング
Step6.解答骨子作成

先に与件文の中から解答要素として使えそうな箇所を選び、設問別に色分けした蛍光ペンで引いて、その後に骨子を組み立てる工程です。しかし解答要素の検討に時間がかかり、全ての設問ごとにマーキング(※)できていません。開始40分後から答案作成に移ることに決めていましたので、そこまでの時間で出来る範囲で行い、あとは、答案を書きながら組み立てていく対応を行いました。
※設問ごとのマーキングの色は、第1問ピンク、第2問オレンジ、第3問(1)緑、第3問(2)水色 です)

第1問

ここは与件文から抜き出してコンパクトにまとめていこう。
SWOTの関連で使えそうな箇所に線を引いていく。



Sについてはこの「技術の高さ」「提案力」が軸になるかな。

あと、主語になる表現や肉付け出来る表現も探しておこう。


Wは(ネガティブな表現があるところを探すと)、店舗スペースや立地面かな。
(立地面は中心から離れている=悪いとは言えないが、百貨店などがある中心部に比べて人通りは少ないかもしれない、という感覚)

外部環境のOTはこの段落かな。特にTは大手チェーンで客数大幅減を被るから競合の記述を中心でよさそうやな。

 

第2問

客単価を高めるとあるので、オプションの提案に持っていくストーリーやな。オプションは、強みの絵心、デザイン力が活かせる「デザインオプション」「アートオプション」が良さそうかな。
この辺りで
具体的もっと使えそうな要素ないかな。

 

「行事が盛ん」「季節感の表現」「イベントの雰囲気に合わせた提案」「顧客の要望にあったデザインを提供する」、このあたりが使えるかな。

メッセンジャーのアカウントを用いての個別の情報発信をどう書くか。

「言葉で伝えるのが難しい」ニーズがあり、写真を介することでその要望を伝えることが出来る様なので、この観点でメッセンジャーを使うと有効かな?あんまりスッキリしないなぁ。

 

第3問(設問1)


新規の顧客層は、人口のグラフもあったので、このデモ的観点が軸になりそう。
X
市が多いのは、10代と40代の親子世代。40代は社長と同じ世代なのでニーズは収集しやすそう。

あとは組む相手、Yさんも居た貸衣装チェーンが有力。イベントが盛んとあるので、行事系で考えていくと、この親子世代なら卒業式や成人式なら親子でネイルを利用するかもしれない。

この辺りで組み立てていくか。

ここで完全にターゲットは「親子世代」としてしまっています。過去問H29年のふとん屋さんの記憶に引っ張られていた可能性があります。これが後々、尾を引いて答案作成に影響を与えていきます。

第3問(設問2)

リピートにつなげるとあるので、顧客満足度を高めること。行事に合わせたデザインの提案は強みなので、そこからつなげるか?またケアに関する記述もあったので、ケアの方法を伝えることによって、継続的利用も見込めるかもしれない。(走り書きで設問文下にメモ)


「要望にあったor期待以上のデザイン提案で評価高ければ、固定化につながる例も多い」と発見。ここを軸にするしかないっしょ。

でも、「初回来店時に店内での接客を通じて」という制約条件については、どう考えたものか。。。デザインの提案は普通に来店時にやるやろうし、画像を使うのは第2問がそんなんやったし、ようわからんわ。

 

ここで40分経過。解答の骨子は固まっていないが、時間が来たため、あとは解答用紙に書きながら組みててていくことにしました。

5.開始40分〜試験終了まで

Step7.答案作成

第1問

S
:線を引いた箇所を中心にコンパクトにまとめる。字数が余るので、その結果の部分も書いとこう。

S:美大出身の社長とY氏の高い技術力と前職で培った提案力。固定客も獲得できている。

W:ここは弱み的な言い方にしたいので、スペース面でもその結果どうなるか、まで書いとこう。

W:商店街の中心から離れた立地で、スペースも狭く長方形の形状のため2人施術で満員。

O:ネイル市場は過去成長したが、今は鈍化。経緯まで書くと字数足りないので、現状のみにしよう。
  人口面と行事のことも、他の設問の解答の方向性では機会として活用できるので入れとこう。

O:ネイルサロン市場は一定の市場規模を持ち、X市は10代と40代の人口が多く行事も盛ん。

T:個人事業での参入が多いってことは、参入障壁低い→競争が激しい市場ということが主題やな。あとは今後顧客を奪われる大手チェーンについても書いといたほうが良さそうかな。

T: 大手チェーンだけでなく自宅で個人事業での開業もあり参集障壁が低く競争率が高い市場。

 

第2問

個別に何か送らなあかんから、オプションの魅力を伝えるために使えるとしたら画像かな。サービスマーケで可視化は有効だったはず。顧客に評判の高いイベントにあわせたデザインや、季節感の表現などを絡めて、オプション利用に繋げていく形で書いていくか。一応全体の流れ見えるように最後は効果で締めよう。

顧客の好きな絵柄やネイル写真と、イベント行事に合わせた季節感のあるネイルの画像を顧客の好みに応じ個別配信。アート・オプションやデザイン・オプションの需要を喚起し、客単価の向上を図る。

第3問(設問1)

ターゲットはグラフから10代、40代の親子世代やな。次の設問でイベント絡みでの提案に持っていくので、この世代のイベントは、与件にあったような卒業式や成人式やな。
協業は、(骨子の検討のときには)貸衣装との連携が軸だと思ってたけど、貸衣装ってそんな高頻度で使うか??
親子世代の行事で使う店としては、美容室やファッション関連店などの方が多いかも。
え~い、どっちも書いとこう。ターゲットはグラフから10代、40代なので、この時期でのイベントとしては卒業式や成人式やな。これらを軸に書いていこう。

貸衣装店、美容室、ファッション関連店と協業し、卒業式や成人式を迎える親子世代を獲得する。理由は①X市は10代、40代の人口が多く、②社長は40代で顧客ニーズを把握でき、③顧客は卒業式等で美容室等を使うから。

ここ、完全に「親子世代」という(過去問から来たかもしれない)思い込みに振り回されています。
10代がどこまでネイル需要あるのか自信がなかったですが、グラフから「親子世代」が頭にこびり着いていたため、ターゲットを双方含めた設定にしてしまいました。

そのため、行事も自動的に制限され、あまり幅がない書き方になっています。理由も書くことがなくなり、③についてはなんとも稚拙な解答になってしまってます。

冷静に、ターゲット定番のジオ・デモ・サイコといった観点で考えて、40代女性を軸に、ジオ面(地理面)=高級住宅地の記述が使えた、サイコ面=デザインを重視する。といった多面的な解答を作っていくべきでした。

また、提携先も「貸衣装ってそんな高頻度で使うか?」という個人的概念が邪魔をして、無駄に文字数使って複数のお店を書いてしまっています。与件文に貸衣装の箇所で「七五三、卒業式、成人式」とあるので、素直に絞って書いて字数を節約すべきでした。

 

第3問(設問2)

「顧客の期待を超える提案で固定客化」が解答の軸なので、これに肉付けしていこう。
提案する内容な強み・成功事例の記述から直接持ってきて、固定客化に繋がるロジックとして顧客満足度も入れとこう。
あとは「初回来店の接客時」がよくわからん。。次も来てもらうためには、接客時に顧客の好みを収集して再来店プロモーションするような流れかな。手段はどうする?第2問を被るけど顧客アカウントを収集できるので、SNSで送るのがいいかな。うーん。しっくりこないが時間がない。
とりあず最後は効果で締めよう。

卒業式等の服装に合わせてデザインしたジェルネイルを提案し、顧客の期待を超える提案にする事で顧客満足度を上げ、同時に接客時に顧客の好みを収集してSNSでデザイン提案提案することで再来店を促し固定客化を図る。

この問題は制約条件に対してうまく対応できていません。「初回来店時の店内での接客時」に対して、十分整理できていないので、来店時に好みを収集するという点で、くくってしまい、その後「店内」のことではない、SNSを出してしまっているため、題意から外れた方向に行っている可能性が高いです。また、ここに拘り過ぎるあまり、「理由と合わせて」という指示を忘れてしまっています。

―――――――――――――――――――――――――――

結果は65点で何とか及第点は取れました。与件文から大まかな流れは取れたので、解答の方向性も、大外しすることは避けることが出来たようです。ただし、本番の焦りもあってか、与件内の情報の整理が甘かったため、設問毎の切り分けや、解答を肉付けする具体的要素の部分で詰まってしまう結果となりました。

過去問の記憶に引っ張られて思い込みをしてしまう、わからない箇所に拘り過ぎて制約条件を忘れてしまう等、本番でも起こりそうなミスを沢山していますので、ぜひ反面教師として参考にしてください。
また一方で、与件文しっかり読んで大まかな流れが掴めていれば、例え上記の様なミスをしても及第点取れそう、ということも是非お伝えしたい点です。与件文をしっかり読み取ることは本当に大事だと思います。骨子を作ったり文章構成を作ることで時間が掛かりすぎてしまっている方は、今一度与件文の読み取りの部分を点検していくと、案外近道になるかもしれません。

今回も長くなりましたが、最後までお読み頂きありがとうございました。

CKでした。


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本日もアクセスいただきありがとうございます。さいちゃんです。
今回は短めの内容ですが、今の時期にお伝えしたいことをぎゅっとまとめましたので、さらっと読んでいただければ幸いです。

 

二次試験へ沸き立つ疑念

いよいよ、二次試験本番まで1か月と少し。去年の自分はひたすら問題を解いていた時期です。

ふと、こんな疑念がわいてきたことはありませんか。少なくとも、私は得点が伸びずにむしゃくしゃしていた時に感じていました。

手書きで解答を書く必要ある?
80分で解く必要ある?
紙面上の解答プロセスを身に着けることに意味はある?
こんな当たり前のことを当たり前に答える必要ある?
助言にあたっては、もっと先を見据えた次の一手を答えないといけないんじゃない?

 

上の疑念の末尾にはすべて怒りマークがついています。。今振り返ると、できないことを言い訳にした疑念で、当時はこの問いに対する解答を持ち合わせていませんでした。

先日、実務補習を受けてみて診断士の診断実務がなんとなくわかってくると、上記の疑念の中身にあるような二次試験に必要なプロセスや考え方が、実は診断士の素養を養うために必要だったと気づかされています。逆に言うと解答のテクニック論などの本質的でないノウハウは、診断士試験にも不要といえます。

以下に診断士試験に必要な考え方と、その考え方についての実務補習での体験から考えた意義をいくつかあげましょう。

「与件ファーストであるべき」 → 事例企業のあるべき姿に基づいた、課題設定と施策決定が必要であるため。

「80分で解く」 → 限られた時間で事例企業を理解し、適切な診断と助言を行うため。短時間で情報を整理して的確な診断を行うために、フレームワークや解答のフォーマットを持っておくと時間を短縮できます。

「手書きで解答を書く」→ヒアリングの途中などで社長から質問があった時に、その場でフレームワークを使って回答を組み立て、ロジカルな回答ができるようにするため。本当は筆記試験ではなくすべて口頭試験がいいのかもしれません。

「設問に正面から答える」→ 聞かれていることに対して確実に答え、あるべき姿とのギャップを埋めるために適切な診断を行うため。

「社長の想いに寄り添う」→ 提案する施策にモチベーション高く参画していただくため。基本的に社長の想いをアシストする方針ですが、リスクを確実に挙げておいて社長の判断材料にしてもらいます。

「アイディア解答を避ける」→ 一般的な観点で、まずは成功確率が高そうな当たり前のことを実行してもらうため。会ったばかりの社長に対して、すぐにできなそうなことを提案しても抵抗感が強いです。

皆さんそれぞれが二次試験に対していろんな想いを抱いている事かと思います。その想いを大切に、なぜ二次試験が存在するかを時々考えながら身になる学習を続けていってください。

さいちゃんがこの時期に伝えたい3つのこと

すでに同じ内容を聞いているかと思いますが、大切なことなので何度も繰り返させてください。

 

①事例企業に自分をあわせる。

診断士試験では、正確な現状分析により診断と助言を行います。

社長が診断士の助言を聞いたときに、刺さる提案ができるかということが大切です。少しでも飛躍があると、「それってどういうこと?」となってしまいますし、制限字数を超えるような長文では社長の頭の中に残らないでしょう。ロジカルに飛躍を少なく、ポイントを押さえてまとめることが大切です。自分も実践しましたが、他者に説明をしたときに、すっと理解できる内容にするために、勉強会でフィードバックをもらったり、常に自分の中に「他者の目」を持ち確実に言いたいことが伝わる内容かを反芻することが有効でした。

事例を解いていると、実際の中小企業への助言を求められているような気になってきますが、あくまでも与件文の範囲内で具体化されたあるモデル企業に対する助言をするという意識が必要になります。本当の中小企業はもっと人間臭く、時には見栄を張り、自社を過小評価しながらも、勢いと情熱、悩みや不安を併せ持つもっと複雑な存在です。実際の企業と比べれば、診断士試験に出てくる企業はより抽象化された存在に感じます。与えられた与件文の中の事例企業の具体度に合わせて、事例企業に寄り添った具体的な方法で対処したり、時には一般論で攻めたりといった臨機応変な対応を意識しましょう。

 

②診断士試験に自分をあわせる。

①に加えて、診断士試験にも自分をあわせていきましょう。そのために、自分の経験や知識といった一般的には当たり前でないものを排除し、診断士試験の当たり前をしみこませていきます。診断士試験の当たり前とは、各事例のフレームワークです。それぞれのフェーズにおいて自分に求められていることを把握して、適切に役回りを演じることが必要だと考えています。実務補習では、特定の事例企業にピンポイントで刺さる尖ったことを助言することが求められていましたが、診断士試験では、一般的な事例企業に確実にあたるような当たり前のことを助言する必要があるため、診断士試験での自分の役回りを守って、事例企業に対してTPOに応じた対応をしていきましょう。実務補習と診断士試験で求められている事のイメージを以下にまとめました。

③診断士になっても使える、本質をとらえた自分の型を磨き上げる。

小手先のテクニックでは、試験本番の大事な時にぶれます。なぜこの解き方をするかを、惰性でなく必要性や有効性を考える時間を取って試験本番まで自分の型を磨き上げていきます。診断士試験の段階では、「当たり前のことを当たり前に答えるロボット」になりましょう。与えられた与件文に対して、問われる設問に誰でもわかりやすい内容で的確に答えます。

実務では、与件文もなく、設問もなく、解答の制約も明示されていません。与件文の内容を適切にヒアリングする能力、設問を適切に設定する能力、模範解答を設定できる能力、それらは社長・会社を適切に導く能力に繋がるため、将来的に身につけなくてはいけないものだといえます。診断士試験の段階では、診断士の基本を押さえることを意識して、合格後に実務を意識したフェーズに移行していきましょう。

当たり前のこと回答ロボット

中小企業の実例から見えてくる課題と施策(事例Ⅰ編)

前回に引き続き、今回は事例Ⅰ編です。
関連する課題は、事業承継人材確保・育成がありました。事業承継に関しては23社の実例があり、企業に応じた具体的な施策が適用されていました。

人材確保・育成に関しては、以下のパネルのような施策がありました。多い順に、女性活用教育制度働き方改革IT活用といった施策が目立ちます。少数ながら、インターンシップ、従業員のモチベーション向上、評価制度といった人事施策の鉄板ワードが出てきます。今後の試験では、定番の「茶化」に加えて、働き方改革といった新しい話題が出てくるかもしれません。気になる施策がありましたら、ぜひ「はばたく中小企業」の本文を読んでみてください。

以上さいちゃんでした。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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おはようございます。岩塩です。いつも道場をご覧いただきありがとうございます。

1次試験から2か月。例年であれば「直前期」を迎える頃ですが、今年はまだあと1か月以上あります。まだまだこれからです。停滞していると感じている方もいらっしゃると思いますが、ぐっと堪えて学習を続け、乗り越えていただきたいです。また、先日の道場合宿に参加された皆様におかれましては、誠にお疲れさまでした! 既に完成度の高い解答を作成されている方も多く、私も勉強させていただきました。皆さんと一緒にカレーを食べたのは良い思い出です。引き続き、がんばってください!

さて、本日は事例Ⅳの話題です。私は事例Ⅰ、Ⅲで60点をかなり割り込んでしまったのですが、そのマイナス分を事例Ⅱと事例Ⅳで挽回しました。特に事例Ⅳでは70点台後半を確保でき、本当に「ありがとう事例Ⅳ」状態でした。本記事では私が事例Ⅳでファイナルペーパーに書いた内容を淡々と書いてみます。試験当日に見直す目的で作成したものですので、基本的な数式はあまりなく、逆に細かい論点がありますが、押さえていない内容など何らかの気づきに繋がれば幸いです。

 


 

全体

● マイナスは『』で表記する。
単位を確認する。(百万円、千円など混ざっていたら要注意)
● 数値には単位(百万円など)を必ず書く。

財務会計初学者のため、「-(マイナス)」と書いてしまうことが多かったですが、模範解答に倣い、『△』と表記することに。単位混在は引っかかることがあったので注意しました。

 

 

経営分析

● 問題点・課題は与件から導く
  (与件に記述がない場合は、違いが大きい指標を選ぶ)
● 売上が前年より低下している場合、売上高総利益率を見る。
売上高経常利益率自己資本比率は同時に指摘しない。
棚卸資産が多い場合は当座比率も見る。
 
(参考)絶対評価できる指標
  流動比率:最低100%以上、理想200%
  当座比率:100%以上が望ましい
  固定長期適合率:100%以下が望ましい

経営分析はいきなり全部を計算せず、まず与件からヒントを探します。経営分析にお悩みの方は、ぴ。&べりーの記事必見です。

ビジネス実務に直接役立つ経営分析の知識と2次試験対策とは?!【中小企業診断士】

【診断士2次試験】経営分析は3点セット♪20分で8割を目指そう

 

 

CVP分析

価格変更時は注意!! 変動費率が変わる。
 (売上:変化、原価:そのまま)

営業レバレッジ限界利益÷営業利益
        限界利益÷(限界利益-固定費)
  – 固定費 ⇒ 営業レバレッジ
        ⇒ 売上変動に対する営業利益変動
        (売上増加時に利益が出やすいが、売上低下に弱い)
  – 固定費 ⇒ 営業レバレッジ
        ⇒ 売上変動に対する営業利益変動
        (売上低下に強いが、売上増加時に利益が出にくい)

● 記述問題は「損益分岐点が上がる/下がる」、「損益分岐点より上になる/下になる」の観点で記述。

価格変更のある問題でミスをした思い出が尾を引いています。変わるものと変わらないものをよく考えること。「営業レバレッジ」はCVP分析のポイントになるので、言葉の意味もしっかり覚えておいた方がよいですよ。覚え方は、べりーの記事をどうぞ。

【渾身】ごちゃっとしがちな財務会計知識と直前期の暗記法【中小企業診断士】

記述問題は損益分岐点の動き損益分岐点を超える or 超えないの観点で書くとわかりやすいです。

 

 

投資の経済性評価

減価償却費はとにかく注意。(ex. 旧設備と新設備を間違えない)

● 固定資産売却の税効果
  – 固定資産売却が発生 ⇒ CIF=売却額売却益×税率
  – 固定資産売却が発生 ⇒ CIF=売却額売却損×税率
   発生時期も注意

● 営業CF計算方法
  現金取引から計算
   営業CF= (CIF-COF)×(1-税率)+減価償却費×税率
      =(CIF-COF-減価償却費)×(1-税率)+減価償却費
  営業利益から計算
   営業CF= 税引前営業利益×(1-税率)+減価償却費

テキトーな計算メモのせいで減価償却費周りをよく間違えていたため、多少時間がかかっても丁寧にメモを書くように注意しました。税効果は直前期にやっと理解した論点です。「儲けたら税金を払わないといけない、損したら税金が安くなる」です。あやふやな方はTomatsuの記事を是非!

「除却損」を理解していますか?

キャッシュフローの計算に関しては、設問要求をよく確認してくださいませ。営業CFであれば上の式での計算結果、FCFであれば営業CF+投資CFで答えます。(私はこれで沼にはまっていました)

 

 

セールスミックス

● 生産するかしないか
  需要量から貢献利益を求める
  ⇒プラスなら生産、マイナスなら生産しない
 
● 優先順位
  単位時間当たりの限界利益を求める⇒高い製品を優先して生産
 
● 他の系との比較
  系全体の営業利益比較

セールスミックスは昨年も出題されました。「○○利益」の意味や、どの利益で比較するのか確認しておきましょう。

  • 売上高-変動費=限界利益
  • 限界利益-個別固定費=貢献利益
  • 各セグメントの貢献利益の合計-共通固定費=営業利益

 

 

原価計算

● 全部原価計算
  ⇒期末在庫(仕掛含)にも固定費が入り込む
   営業利益が大きく出てしまう
 
● 直接原価計算
  ⇒期末在庫(仕掛含)に固定費が入っていない

これはやや細かいですが・・・ 原価計算の手法により固定費の扱いが異なります。全部原価計算では、在庫に固定費が入るため資産として繰越し(=費用にならない)、直接原価計算では固定費はかかった段階で費用計上される、という違いがあります。

 

 

連結

● 連結:親会社が子会社の意思決定を支配
  一体的な事業遂行が可能
  – 同一企業集団として内部統制が必要
 
● B/S作成
  ① 資産と負債を合算
  ② [子] 純資産を0にする
  ③ [親] 子会社株式を0にする
  ④ (100%未満取得の場合) 非支配株主持分を貸方に記載する
  ⑤ 貸/借の差をのれん計上する
 
● P/L作成
  ① 全部連結
  ② (100%未満取得の場合) 当期純利益の手前で非支配株主損益を控除
  ※子会社の損益は、P/Lの非支配株主損益と持分比率から計算

連結会計は直近でH29、R01の2次試験に出ていますね。最近は事業承継やM&Aが重要な話題になっていますので、今後も出題されるかもしれません。財務諸表の作り方は覚えて損はないと思います。詳しくは11代目の連結会計マスター・おべんと君の記事をご覧ください!

【渾身】連結会計vol.1:中小企業診断士
【渾身】連結会計vol.2:中小企業診断士
【渾身】連結会計vol.3:中小企業診断士

 

 

企業価値

● 企業価値の計算方法
 DCF法:企業価値=1年後利益÷(WACC-成長率)
  ※WACCの計算に、買掛金などの無利子負債は含まない。
 収益還元法:企業価値=将来獲得する予測利益額÷資本還元利子率
 株式市価法:企業価値=発行済み株式数×株式の市場価格
  株価倍率法:企業価値=PER×P/Lの純利益額
  ※PER(株価収益率)=時価総額÷当期純利益
 純資産法(簿価・時価):企業価値=B/Sの総資産-B/Sの総負債
 
● ROA、ROE等式
  ROE=(1-t){ROA+(D/E)×(ROA-i)}
  ⇒ROAが借入利子率iを上回っていれば、D/Eの率だけROEが上がる。
 
● CAPM=リスクフリー利子率+β×(市場ポートフォリオ-リスクフリー利子率)
  ※市場ポートフォリオ:株式市場全体の平均投資利回り
  ※β:個別株式のリスクを意味する係数

企業価値はH30の2次試験に出ましたね。1次試験で勉強されたと思いますが、項目間の繋がりを意識して覚えておくことが必要です。「CAPMを株主資本コストとしてWACCを求め、そこから企業価値を計算する」のような形です。企業価値はM&Aにも関連する内容ですので、今後も問われるかもしれません。「公式の意味を理解していないと気が済まない」という方は、Tomatsuの記事をご覧ください。(←私は式導出して意味を理解したいタイプ)

【渾身】なぜ割引率から成長率を引くのか?【財務・会計】

 

 


 

最後に

事例Ⅳは2次試験の最終科目。疲労のピークで試験を受けなければいけませんので、反復練習を通して体で覚えることで対応力を高めていってください。取りこぼし論点に気づいたら、即チェックです!

そして事例Ⅳといえば電卓。皆さん、電卓は使いやすいもの、ルールに合ったものを用意されていますか?今一度ご確認ください。私は「売価」「原価」などの機能がある電卓を使っており、試験一週間前に、ルール違反なのでは、、、と気づいて買い直しました・・・。

 

以上、岩塩でした~

 


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皆さまこんにちは。ぴ。です。過去記事はコチラ。

「土曜だから夜更かし」「道場オンライン合宿2020」のイベントにご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

私は両イベントに参加しましたが、皆さまの2次試験に対する不安や悩み、そして合格への熱い想いにも触れることができ、大変刺激を頂きました。

今日から数えて46日後には2次試験がやってきますが、自分だけのチカラで乗り切ろうとしなくても大丈夫です。当道場の記事や受験生支援団体の勉強会などガンガン活用して情報収集し、最後まで頑張りましょう。

さて、本日は、事例Ⅲについてお話したいと思います。

今回の記事をおススメしたい方

・与件文の読み取りに時間がかかる・・・

・設問と与件文の対応付けに時間がかかる・・・

など事例Ⅲが80分で終わらないと悩まれている方

事例Ⅲについては、すでに11代目メンバーから多くの記事が紹介されていますが、私からは少し違った視点でご紹介できればと思います。

なお、オンライン合宿では、「自分では思いつかない与件文の読み方や細かいテクニック」等についてご質問がございました。

今回の記事で何か少しでも参考になる点があれば幸いです。それでは本日も宜しくお願いします。(長文ですのでお時間があるときにどうぞ。)

はじめに


私は、H27、H28、R1と2次試験を3回受験しています。中小企業診断協会の得点開示結果では、事例Ⅲは3回共に70点前後の得点が取れていました。

ふぞろい採点サービスの結果もあわせて下図にご紹介します。ふぞろい採点サービスの精度がすごい。

とはいえ、他の事例は毎年50点前後と低空飛行でした。私の記事は今まで失敗談ばかりですが、唯一とも言える成功談が事例Ⅲなんです。

そこで、成功談についても何か記事にできればと思いまして、事例IIIが得意だった理由を振り返りました。

分析したところ、主に以下の4つの対策を繰り返し行ったことによる反復効果が大きかったと思いますので、今回と次回にかけて具体的にご紹介していきます。

対策① 基本的なC社像を想定して与件文を読んでいた。

効果 着眼点を持って与件を読むことで根拠が見つけやすかった。

対策② 設問要求の切り口を明確にしていた。

効果与件根拠と設問の対応付けのコツを掴むことができた。

~今回の記事は上記までの内容です~


対策③ 設問内や設問間の関連性を強く意識した。

効果因果関係で説得力のある解答が書けた。

対策④ 分析や改善のキーワードをあらかじめ準備していた。

効果多面的で且つ端的に伝わりやすい解答が書けた。

事例Ⅲは、事例Ⅳの次に反復学習の効果が大きく得点が安定する事例だと感じます。

今回は、上記の対策①②について、短い時間の中で効率良く与件文を読むコツをご紹介します。

(対策③④は伝わりやすい解答のコツについて、次回の記事でご紹介します。)

事例Ⅲの世界観については、以下のかーなの記事もオススメです!

【実録】リアル事例Ⅲ&運営管理の世界~前編~(by かーな)

【実録】リアル事例Ⅲ&運営管理の世界~後編~(by かーな)

基本的なC社像を想定する


皆さまは、SWOT分析する際、内部外部という視点で読むものの与件文の根拠を探すのに時間がかかるなぁ・・と感じていませんか。

他事例もですが、事例Ⅲでは特に、過去から現在、そして今後の成長戦略までにおける基本的なストーリーを過去問を分析してイメージしておくことが重要と思います。

理由は、C社を取り巻く外部環境との関係性やC社の内部環境の特徴について、毎回同様のパターンで出題されるためです。

例えば、昨年の事例Ⅲは過去と比べ、与件文に問題点の記述が少なかったため、出題傾向が変わったという話を聞きます。確かにそう思いますが、私は実際に解いていて、問題点の記述が少ないことによって難易度が上がったとは感じませんでした。

なぜなら、問題点が明確に書かれていなくても、基本的なストーリーやC社像を具体的にイメージし着眼点を持って与件文を読むことで、あるべき姿と現状の差を短時間で発見し、問題点の根拠に気付くことができたためだと思います。

よって、今年の事例Ⅲも与件文中に問題点が明確に記載されないことが想定できますので、過去問の分析を通じてC社像を明確にイメージしておくことをおススメします。

C社社長像を描く

では、ここから具体的に見ていきます。

先ずは、事例Ⅲの特徴や全体のストーリーを分かりやすくするために、「C社社長像」としてイメージ化します。

以下に、社長の人となり・悩みごとと仮定してご紹介します。

【人となり】

社長はいつも主要取引先からむちゃぶりを受けますが、それに謙虚に応えようとします。一方で、社長は収益改善のため、主要取引先への依存脱却を目指し、虎視眈々と新規開拓を図るというストーリーが基本です。

【悩みごと】

C社は技術力には自信があります。そもそもC社は中小企業なので技術力に競争優位性がないと問題として成り立たないんですね。一方で、生産管理は工程ごとにバラツキがあるなど成り行き任せの体制であったり、生産現場はベテラン社員の個人能力に依存するなど生産効率が低い状態です。そのような問題を踏まえ、今後は全体最適していこうというストーリーが基本です。また、部門内の人員不足、部門間の情報共有不足ということも鉄板のストーリーです。

事例Ⅲの特徴については、Tomatsuの記事もオススメです!

事例毎の特徴・お作法を知る~事例③編~(by Tomatsu)

部門の特徴と取引先との関係に着眼する

次に、C社を取り巻く外部環境とC社内部の特徴を見ていきます。

私は与件文を読む際に、「部門の特徴と取引先の関係」に着眼していました。

内部環境面で、C社は受注生産であることや一貫生産体制に優位性があることが多いため、営業から設計開発、製造の部門があることが基本です。上図の〇が無い部門や人員が不足している場合は、今後の成長戦略に不適合になる可能性があるので強化が必要と想定できます。

また、外部環境面で、C社は主要取引先に依存していることが多いです。そして今後は収益改善を図るため、新たな取引先あるいは協力会社を事業機会として販路開拓していくというストーリーが基本的です。

一方で、事例Ⅲの最近の問題では競合先の情報はほとんど出てきません。昔の問題では大手企業の競合先が登場し、大手は低価格な一般品を大量生産するのに対し、C社は特注品を受注生産するといったストーリーでした。

ただ、与件文に競合との対比が描かれていなくても、C社の差別化戦略(高付加価値化)の方向性は少し意識しておきたいですね。

【部門の特徴】

第1問では、よく強み、弱みが問われますが、部門を切り口として与件文を読みにいくとスムーズです。

なぜなら、基本的な部門の特徴を把握しておくことで、「今回もまた同じだ」、「今回はここが違うな」といった着眼点を持つことができるためです。

上図の内容はあくまで参考ですが、基本的な強み・弱みはあらかじめ想定しておくことをおススメします。

【取引先(協業先)との関係】

毎回のように主要取引先と新規取引先が登場します。機会や脅威は、この取引先との関係を切り口に与件文を読みにいってました。

基本的な機会・脅威もよろしければ参考にしてみて下さい。

C社像のまとめ

C社社長の想い、社内部門の特徴、取引先との関係の3つの視点で、基本となるC社像を把握するということをお話してきました。

最後に留意すべき点について補足します。

よく事例Ⅲの対策として「当たり前のようにできていないことを、当たり前のようにやることを助言するだけです」と言われます。

しかし、当たり前の状態というのは一般的な製造業のことではなく、あくまで事例ⅢのC社のことです。

また、ここまで過去のC社像の話をしてきましたが、出題者の意図に沿う問題点を指摘し、改善策を助言するためには、過去のC社のことではなく、今年のC社のことであることは絶対です。

ですが、時間が短い中で効率的に与件文を分析するためには、基本となるC社像を過去問を通じて把握しておき、内外の切り口や例年と同じ点、違う点といった着眼点を持つことも重要と思います。

よって、過去のC社像と今年のC社を対比させるように与件文を読むことをおススメします。

※事例Ⅲの着眼点は「中小企業の評価マニュアル」も参考にしました。(参照元:中小企業診断協会


古い資料ですが、中小企業における問題の着眼点や改善のキーワードの参考になりましたので、お時間がある際にでも一読することをおススメします。

設問要求の切り口を明確にする


ここからは、設問と与件の対応付けの話です。

事例Ⅲは他事例より設問の字数が相対的に多く、解答作成に時間がかかるため、80分間の解答プロセスの中で、与件文を隅から隅まで読み込む時間は少ないです。ポイントをしっかりチェックしていきましょう。

事例Ⅲは設問も毎年同じような構成で出題されます。

先にご紹介したTomatsuの記事にも詳しくありますが、具体的には、第1問でSWOT分析が問われ、2問目から4問目ではオペレーションの問題である生産管理と生産現場のことが問われ、最後に経営戦略の問題が問われます。

この設問要求(レイアーとも言います)ごとの切り口を明確にして与件を読みにいくことで、設問と与件の対応付けがスムーズになります。

※今回の話は、問題を解く際に、与件文よりも設問文を先に読む解答プロセスを前提としています。

では、令和元年の問題を例に、与件の根拠を一緒にみていきましょう。

令和元年の事例Ⅲの振り返りにはCKの記事がおススメです!

【リアル実況】令和元年度 事例Ⅲ(by CK)

SWOT・戦略問題の根拠

一つ目は、SWOT(環境分析)の問題と経営戦略の問題の根拠です。

「部門と取引先」の切り口から与件の根拠を探します。

【企業概要】

先ずは、企業概要を見ていきます。

緑色は部門赤色は強み青色は弱みや脅威紫色は取引先との関係で色分けしています。

1段落目の最後にC社の部門が書いてありますね。この事例では熱処理・機械加工部が製造部にあたり、あとは設計部、総務部があるという組織です。

この段階で「むむ?」と思いますよね。

そう、基本的なC社像では営業部があるはずなんですが、このC社はないんですね。つまり、営業体制を今後は強化しないといけないのではないか?と想定できます。

2段落目と3段落目で一番インパクトのある箇所はどこでしょうか。2段落目の最後のほうの「このため一般に~」と書き出し以降は、他社より優れているという内容ですから、C社の競争優位性になります。強みが問われたら必ず根拠にしたい部分ですし、最後の戦略問題の解答にも必ず含めたいです。

3段落目は、部門の強みとして機械加工部の記述も根拠にしたいところです。

その後に設計部は現在2名で対応しているという記述がありますね。皆さまはこの「現在2名で担当」という記述をどのように感じますか。

他の部門については人数などの記述がなく、わざわざここだけ2名と強調しているため、C社社長は弱みと感じている可能性が高いと思います。なので、営業部が無いのと同様に、設計体制も今後は強化しないといけないのかな?と想定できます。

【生産の概要】

次は、生産の概要を見ていきます。

この事例では工場が出てきますが、内容としては部門ごとの生産形態や仕事の流し方が書かれています。工場について深く考える前に企業概要と同じように部門に着眼し、SWOTの根拠をチェックしていきます。

5段落最初の「それぞれ独立した」という記述も問題点の根拠に想定できる表現です。この事例では工場間を全体最適しようという方向性かな?と想定できます。

6段落目には熱処理部の作業員について書かれています。技能資格を持つベテラン作業員の品質保持は素直に強みと捉える一方で、その後の個人技能~のくだりは、いつもの「属人化⇒標準化・マニュアル化」の方向性かな?と想定しておきます。

生産管理問題の根拠

二つ目は、生産管理の根拠です。

生産計画は、「日程計画、工程計画、負荷計画」の切り口で与件文から探します。(参考:工程管理の知識)

また生産統制は、「進捗管理、現品管理、余力管理」の切り口で与件文から探していくと根拠を複数に切り分けて使うこともできます。

特に生産計画の根拠は毎回同じような表現で記述されますので、どのような表現で記述されているか過去問で分析しておきましょう。

生産現場(生産性向上)の根拠

三つ目は、生産現場の根拠です。

生産現場は、「人、作業方法、設備、資材」といった4Mの管理手法の切り口で探します。

この事例では、与件文の最後のほうに社長の方針があり、そこには明確に「人・作業方法・設備」の3つの視点で記述されていました。

ここまで、与件文の根拠について一緒に確認してきましたが、最後に難問に出くわした際の対応について補足します。

設問要求の切り口を明確に、とはいっても切り口がよく分からない問題はあります。また、複数の設問で与件文の根拠の箇所が重複するといったケースもあります。(例えば、直近の問題ではH30の第2問と第4問のケースです。まだ解いてない方はチェックしてみてくださいね。)

切り口が分からない問題は、解く順番を最後にするなど優先順位を下げ、どうにかこうにか解答欄を埋めて5割程度を確保する戦略を採りましょう。

このような問題は、あまり時間をかけすぎないことも重要です。

また、与件文の根拠が重複する場合は、それぞれの設問で同じ与件文の根拠を使っても大丈夫です。こっちの設問にこの根拠を使ったからといって、他の設問に無理やり違う根拠を使おうとしてしまうと、最悪の場合は両方ともに外してしまうリスクがあります。

根拠の重複はあまり恐れず、設問の題意に沿った妥当性のある与件文の根拠を使いましょう。

まとめ


今回は、事例Ⅲについて、効率的に与件文を読むコツについてお話しましたがいかがでしたでしょうか。

最後に、本日のまとめです。

✅着眼点を持って与件文を読むことで、根拠を見つけやすくする

基本となるC社像を具体的にイメージしておく。

部門の特徴や取引先との関係などに着眼することで、効率的に与件根拠を見つけることができます。

✅設問要求ごとに切り口を明確にすることで、設問と与件文の対応付けをしやすくする

与件文を隅から隅まで読むのではなく、設問の要求の切り口を明確にした上で、問題点や課題を探しにいきます。

過去問をただ回すのではなく深く分析し、切り口ごとにどのような表現で問題点が記述されているかチェックしておくことで、対応付けに慣れることができます。

事例Ⅲは80分で完答することが他事例と比べ難しいと思います。その中で、効率よく与件の根拠を見つけ設問と対応付ける練習を重ねていきましょう。

今回は以上となります。超長文となり大変失礼致しました

ぴ。でした。


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おはようございます。さとまるです。

早くも9月。2次試験まで1ヶ月半となりました。ご自分の課題を把握し、課題克服のための打ち手は発見できていますか。打ち手が見つかっている方は、そのまま邁進して改善を図っていきましょう!課題の把握がまだの方は、もう少し過去問など事例にあたってみるか、勉強会などに参加して、他人の目を入れた復習をしてみても良いかもしれません。

勉強会の効用はいくつかありますが、自分が実感したのは、以下の2点です。

・成功・失敗を共有できること:自分の失敗に気付き、他者の失敗を追体験できる。
・自分が気づかない癖に気付ける:自分の癖(自分にとって普通にやっていること)が、他者にとって普通で無いことを知ることができる。さらに、あわよくば癖の直し方のアドバイスを受けられる。

まとめれば、一人で勉強するより経験値をアップできる効果があるのかなと思います。周囲には、何年も受からなかった方が、2次試験まで数週間で参加した勉強会での指摘によって解答法を軌道修正した所、すんなり受かった!という例もあり。どうしても課題が見えない、打ち手が見つからないという方、自分の解答を持って、勉強会に参加してみるのも手かもしれません。

さて今日は、自宅で集中して勉強する際のポイントをお届けしたいと思います。今の時期は、ちょうど季節の変わり目で、夏の疲れが出てくる頃。集中したくても台風が気になったり、外出して気分転換しようにもコロナが気になって自宅で。。でも自宅では集中できなくて。。という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私は気分転換を兼ねて、主に自宅や会社周辺のカフェで勉強するのが日課でしたが、夜の勉強はどうしても深夜になるので、自宅で勉強していました。でも、なかなか勉強にとりかかれず、集中が続かず。自宅で集中できる方法を試行錯誤しているうちに受験日を迎えた記憶があります。

また、今回、コロナで在宅勤務が認められたこともあり、自宅で集中して仕事をするのはどうしたら良いか考える機会を得ました。そんなわけで、去年の経験と今年のリサーチから、自宅で集中して勉強する方法を真面目に考えてみたいと思います。

■集中できる環境をつくる

集中を遮る音や、視界に入る情報はみんな遮断してしまいましょう。例えばスマホの着信音。何か連絡がきた!と気づくからスマホを見てしまい、ついでにネットサーフィンに繋がることも。。勉強中は機内モードにして、ネットを遮断するようにしていました。

また、去年1次試験の勉強中に聞いたのが、目の前にモノがバラバラ置いてあると集中しにくいという話。一説によると、置いてあるものを一つ一つ認識するために、脳のリソースが使われてしまうからなのだとか。整理整頓して傍に置いておくか、整理が面倒な時はカバーをかけて見えなくするのもおすすめです。

例えば、ダイニングテーブルで勉強するとき、使用済みの食器が目に入ると洗いたくなるのでシンクに一時待避、子供のおもちゃが目に入ると片付けたくなるのでタオルをかけて視界に入らないようにしていました。

また、大学受験のサイトでお勧めされていたのが、部屋をカーテンで仕切ってその中で勉強する方法です。大学受験なので子供部屋で勉強するのを前提としたアドバイスでしたが、要は視界に余計なものを入れないというのがポイントだと思います。

オンオフ切替えスイッチを作る

これをしたら勉強開始!となるスイッチを作りましょう。カフェで勉強していた時は、席について熱いコーヒーを一口啜る、というのが私にとっての勉強のオンとオフを切り替えるスイッチになっていました。

また、1次試験に受かってからはかなり夫も受験を応援してくれるようになったため(それまでは半信半疑でまあ頑張って、程度だったのですが)子供たちの寝かしつけは夫にお願いしていました。子供たちの「おやすみなさーい」を聞くと、ここからは自分の勉強時間ということが意識でき、やはりスイッチが入っていました。

その他、在宅学習の子供達向けに紹介されていたのが、学校のチャイムを鳴らす方法。実際チャイムを鳴らすと、パブロフの犬的に家でも机に向かってくれるという声が寄せられていました。すでに学校で習慣化されており、意識を向けやすいのかもしれませんね。

逆に、リラックスしすぎるというか、集中が途切れるスイッチというのもあるので要注意です。職場に、一級建築士を始めとする難関資格ホルダーがいるのですが、その方はスーツを脱ぐと一気にリラックスするので、スーツのまま毎日帰宅後3時間資格勉強をしていたそうです。私もメガネやコンタクトを外して視界がぼやけると、時間に関わらず眠気が襲ってくる習性があるので、そこだけは注意していました。

■勉強の終了時刻を決める

勉強を始めるときに、何時まで勉強するか目安を決めておきましょう。辛くて大変な仕事、どうしても終わりそうにない仕事も、終わりが見えているとあともう少し!と頑張れたり、締め切りを守るために集中力がアップしたりするものです。

2次試験の勉強の際、最初の1ヶ月は「納得いくまで解答を書く」という方針で時間をあまり意識せずに事例を解いていましたが、どうやら80分に全く収まりそうにないことに気づき無理をしてでも「本番と同じ80分で解く」という方針にしてから、俄然集中力が高まった記憶があります。

また、特に土日は時間を意識せず、つい勉強をしがちだったため、ある時から昼食や夕食は家族と一緒に食べると決めて、その時間までに勉強が終わるよう学習を進めるようにしました。結局復習などは予定時間をオーバーすることも多かったのですが、勉強の終了時間を決めないより、時間の質は格段にアップしたのではないかと思っています。

そして、一番大事なのが、

■「今やること」を明確化する

いくら環境作り、スイッチ作り、終わりの時間を決めていたとしても、今やることが決まっていなければ、勉強に没頭するのは難しいのではないでしょうか。

冒頭でお話しした、自分の課題と打ち手の話にもつながりますが、
「今やることが明確である」の逆を考えてみると「今やることが不明確(何をすべきかわからない、迷う)」。

その理由として、「自分にあった学習計画が立てられていないから」。

さらに、学習計画が立てられない理由を深掘りすると「自分の課題の打ち手(解決方法)がわからないから」。

さらにさらに、課題の打ち手がわからない理由を深掘りすると「自分の課題がわかっていないから」。多くの方は、ここに行き着くのではないかと。

特に初学者の方は、現時点で経験者と圧倒的な実力の差がある場合が多く、すでに何も課題がないという場合は稀だと思います。課題がわかっておらず「今やることが不明確」の場合は、課題出しから始めてみましょう。

逆に、課題は認識しているが、課題が多すぎたり大きすぎたりして「今やることが不明確」の場合もあるかもしれません。その場合は、課題の優先順位付けやもう一段階小さく課題を分解して少しずつ解決していくアプローチをとることで、今やることを明確化してみてください。

例えば、「事例Ⅳで60点確保する」だとしたら、事例Ⅳの問題を経営分析やNPVなどの分野に分けてみて、どこから先に仕上げていくのかを考える。
「80分で解答する」だとしたら、設問の分析、与件文読み、解答などの、工程ごとに時間を短縮できないか工夫してみる、など。

今回はコロナで外出できない、外出しにくいことを前提に、自宅で集中して勉強する際のポイントをお届けしました。

秋は台風シーズンであると同時に、実りのシーズンでもあります。勉強すると脳がカロリーを大量消費する(はず)、ということで勉強会の仲間とは、もぐもぐタイムを必ず設けて一息入れていました。実りの秋を楽しみつつ、残り1ヶ月半頑張っていきましょう!

以上、さとまるでした。


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皆様、こんにちは。3chです。
今日も道場ブログを読んでいただき有難うございます。

本日は9月5日に開催しました一発合格道場主催のWeb勉強会「道場オンライン合宿2020」をレポートします。

1次試験合格発表の日に募集開始しましたが、12名の枠が募集開始20分弱で満員御礼となりました。参加したかったのに参加出来なかった方、誠に申し訳ございません。どうしても運営上、枠を増やせず12名での実施となりました。そして、ご参加いただいた方、ありがとうございました。

1.道場オンライン合宿2020概要

(1)道場の勉強会

道場オンライン合宿は、道場夏セミナーで参加者の方からのWeb勉強会開催の強いご要望を多数受け、企画致しました。一発合格道場でも過去、東京・大阪で年1回程度の勉強会(リアル)を開催しておりました。今年はWeb勉強会として企画しました。受験生の不安感や孤独感を解消し2次に向けて勉強を加速していただくことを目標に、1日濃縮型で4事例を行うようにスケジュールしました。タイムスケジュールは2次本番に合わせ、80分を事例時間とした構成にしております。

(2)Web勉強会

今年度になって各所で活発に行われているWeb勉強会では、過去問事例を扱ったディスカッションが中心となっています。私の昨年、ココスタに途中から参加し、道場11代目の「ぴ。」や「さいちゃん」とディスカッションを交わしました。私は初年度だったので右も左もわからず参加したのですが、ぴ。のように過去事例経験者が自分が落ちたときこうだったが失敗を教訓にこう工夫した、と言った生々しい意見がものすごく参考になり、一言一言メモしまくってました。ぴ。には受験生時代からホントにお世話になっています。こうした経験を踏まえつつ、道場メンバーがやるWeb勉強会とは、との議論を行い、細部まで検討を重ねて設計しました。

(3)道場合宿での工夫

今回、参加者のチームも経験者と初学者をなるべく織り交ぜ偏らないように工夫し、道場メンバーも高得点者とそうでない方を交ぜて構成しました。事例ディスカッションでは、道場メンバーも自分の再現答案を参加者と一緒に並べ、参加者と全く同列でディスカッションに参加して意見を交わすようにしました。参加者から道場メンバーがグーの根も出ない鋭いツッコミもあり、大いに盛り上がりました。事例Ⅰ〜Ⅲで取り扱う事例は我々が実際に本番で解いた令和元年度です。

 

2.道場オンライン合宿2020リアルレポート

では、実際どんな感じで行ったかをレポートします。道場メンバーも途中複数班に別れれたため、私がいた班の印象を中心に他のメンバーから聞いた内容を踏まえて記載します。各所詳細については道場メンバーが後日記事にすると思いますのでご期待ください。

<概要>

■開催日時:2020年9月5日(土) 9:00〜18:00

■開催場所:オンライン(Zoom)

■参加者:12名 (初学者:7名、経験者:5名)

■道場メンバー:9名

■対象:事例Ⅰ〜Ⅳ(令和元年度事例Ⅰ〜Ⅲ、事例Ⅳ:経営分析演習(H29))

 

<当日実施内容>


9:00-9:40 オリエンテーション

スケジュール説明・自己紹介

朝から集まっていただいた参加者の皆さんを前に、道場メンバー(8名)からワンポイントアドバイス付きの自己紹介。
また、参加者の方には自己紹介で今の課題と合宿で解決したいことを宣言していただく。参加者の方の意識の高さに道場メンバー一同身が引き締まります。
ずっと男性だったと思ってた道場執筆メンバーがまさかの女性!?という驚きの声も。


9:40-11:00 事例Ⅰ

道場メンバーミニプレゼン 担当:3ch

ポイント

・事例Ⅰが苦手なのは自分だけじゃない。夏セミ70人中苦手:60人(11代目事前アンケート 得意:3人、苦手:9人)

・他事例より必要な知識幅が少ないが、原理原則を外すと大きく失点するリスクが高い事例。苦手克服のためには組織・人事の原理原則をしっかりと理解する。

戦略レイヤを意識して体系を整理し、組織人事の原理原則を他人に説明できるレベルまでブラッシュアップ
→例:組織構造のメリット・デメリット(機能別組織、事業部制組織、マトリックス組織)、同族経営のメリット・デメリット

・事例解き終わった後に「時制」を書き出すトレーニング、「組織は戦略に従う」を念頭に戦略と組織の整合性を意識して時制を捉える。

・多面的な解答を意識。そのためには対になる概念パターンを模範解答などから書き出して暗記する。片方を問われたらもう片方が想起できるように。

 

<事例ディスカッション:R01事例Ⅰ第5問>

参加者3名、道場メンバー2名で4班に分かれて事前提出いただいた解答を画面共有しながらディスカッションです。設問解釈や自分の解答の根拠を説明し、各参加メンバーから意見をもらう形で進行します。

事前解答は道場メンバーからも結構レベルが高い、突っ込むの大変だとの前評判でした。

始まると、因果の整合性が取れていない、後半の文章が意味が設問から飛躍しているなど、鋭い指摘が参加者からバンバン飛び交います。参加者の方も、自分がごまかそうとしてたところ、自信がなかったところをズバズバと突っ込んでもらい目が覚めたとの意見。

私が指摘させてもらった事項は、
・機能別組織のメリットでも「権限委譲」など解答の前後、設問文および与件文から直接設問で問われていることから必要ではないキーワードまでいれない方が良い。
・「改革」ではなく「経営改革」と与件文のキーワードをそのまま持ってくる。
・因果の因の羅列で終わっている。因→果となるように普段から文を書くとき意識する。
・事業部制のメリ・デメも想起した上で機能別組織を継続した理由として筋が通る理由になっているか、理論を元に検証する
等でした。

参加して思ったのは参加者の方の指摘が鋭い。結構いい点をついている。率直にそう思いました。去年の今頃の自分はそこまで意見を通せなかったな、と。


11:00-11:40 雑談・質問タイム+休憩

休憩時間もいくつか質問が出てました。拾いきれなかった質問はまた追って記事にしますね。

休憩時間もあっという間に過ぎ、事例Ⅰの熱が覚めやらぬ中、事例Ⅱに進みます。


11:40-13:00 事例Ⅱ

道場メンバーミニプレゼン 担当:CK

ポイント
(事例全般)
・「素直に」回答する。
設問で聞かれたことを、与件に書いてある内容に沿って、シンプルな書き方で回答する。(目の前の社長が座っていることをイメージして)
・回答に必要な要素は5つのみ。
①設問文、②与件文、③書き方、④フレーム、パターン、⑤1次知識
・個性は殺す。
自分の経験や専門知識、ひらめいたアイデアを使った個性的回答はNG。誰でも書ける内容を、完成度高く書くことが大事。
・過去問練習が進み、フレームやパターンが使えるようになってきたら、得点は伸びていくが、これらを使うことにこだわり過ぎないように。
あくまで①設問文や②与件文などが優先度高(事例Ⅱの経営の方向性)
・質>量(高い技術、品質)
・高価格帯>低価格帯
・地域を大事に
・大手とは戦わない
・お金をかけず工夫で勝負
・個性/専門 > 一般的/汎用
・高いCSと長いお付き合いだれに(D)+なにを(N)+どのように(D) +効果 DND+効果を設問要求内容に応じてパターン化しておく。

夏セミの内容をブラッシュし、CK流事例Ⅱ解法術を伝授してもらいました。

 

<ディスカッション R01事例Ⅱ 第3問(設問1、設問2)>

合格者でも議論が分かれる設問。参加者の回答は合格者と遜色ない回答。

・「理由と併せて」と設問文にあるので、「理由」がわかるような文章構成にする、
・デモ・ジオ・サイコで絞り込むターゲットは、抽象的な表現を避け、具体的に手に取るように社長がわかるように与件から持ってきて書く、

などなど、事例Ⅱも活発な議論が巻き起こりました。詳しくは追って道場メンバーが記事にします。


13:00-14:00 昼飯

昼休中、道場メンバーの提案で可能な方はZoomの前でカレーを食べることになりました。道場メンバーも参加者もZoomの前で和気あいあいとカレーを食べる図。いいですね。激しいディスカッションの後は皆んなでカレーを食べながらの昼食タイム。

ちなみに、私はチキンカレーでした。岩塩が食べてたグリーンカレーもスパイシーでいいですな。無印良品のグリーンカレーが最高です。試験勉強の合間に是非。
2次本番でも13時までお昼を食べることができません。結構普段とは違う空腹感が襲ってくるかもしれませんね。本番時は事例ⅠとⅡの間で軽く食べられるモノを用意しておいた方が良いです。
さて、お腹いっぱいになったところで事例Ⅲに進みます。


14:00-15:20 事例Ⅲ

道場メンバーミニプレゼン 担当:かーな

ポイント

・いい意味で、考えすぎない!遠慮しない!素直に書く!
・強みは生かす。課題は解決する。社長の思いは尊重する。

生産性向上生産管理(生産計画、生産統制)

・必読おすすめ記事
骨子作成のコツ(キーワード+矢印法)・絶対に見逃してはいけない3つのこと(かわとも)
だいまつが教える事例Ⅲ攻略の極意(だいまつ)

生産管理の知識押さえてますか?
□QCD(PQCDSME)
□4M+I
□生産方式
→ 多品種少量・小品種多量生産の特徴
→ 受注・見込生産・トヨタ式生産の特徴
→ 個別・ロット・連続生産の特徴(PQ分析との関連)
□ECRS
□5S
□SLP(PQ分析、レイアウト)
□在庫管理(材料の発注方式 [定期・定量]、ABC管理 )
□IE
□設備保全(事後保全、予防保全、予知保全、保全予防)

 

<事例ディスカッション R01事例Ⅲ 第2問>

午後に入ってからもディスカッションは活発に。チームをシャッフルして新たなメンバー構成で開始。私はかーなと一緒に参加。

設問文にある「C社における生産面での効果とリスク」の「生産面」という制約条件の取り扱いについて各チーム議論が白熱。経営リスクだけに飛躍した回答ではなく、生産技術戦略にしっかりフォーカスを当てて解答を作るのが良いとの方向に。どれもレベルの高い回答で、表現や慣れない方はいらっしゃったものの、考え方、着眼点、切り口など、この時期でかなりの段階に来ている方が多数いました。

「加工能力」も単に求めれられる、だけだと意味が伝わりにくいので与件文通り「大きな加工能力」とすると、リスク面が際立つなど、指摘させていただきました。さらに合格者の答案(基本的に全て60点以上のメンバーのみディスカッションに参加)に対しても容赦ないツッコミが。しかも的確。ここでの気づきはかーながきっと記事にしてくれるはず。


15:20-16:00 雑談・質問タイム

結構ここまでで疲れてきたはずも、画面の向こうの参加者の方はやる気満々。質疑応答もあり熱気が伝わってきます。最後の事例Ⅳに進みます。


16:00-17:20 事例Ⅳ

道場メンバーミニプレゼン 担当:ぴ。

ポイント
事例Ⅳは経営分析が重要
経営分析は
①短い時間で→20分で解き終わることを目標に
②間違いでない指標→ 最低限必要な指標だけ使うように
③多面的な視点→安全性、効率性、収益性から1つずつ選ぶ【収益性】P/L上の利益ベースに絞る
【効率性】運転資本+固定資産に絞る
【安全性】短期・長期視点に絞る文章問題
(個別記述の場合)
◎与件とキーワードを因果で
与件から因果の因の部分を引用し、あらかじめ準備しておいた指標ごとのキーワードで因果の果に使う
◎分子と分母の算出式を利用する。
安全性指標は与件に根拠(因果の因)がないので、分子と分母の両面のキーワードをあらかじめ準備しておき、貸借対照表の数値だけを根拠に記述する。(総合記述の場合)
◎収益性、効率性、安全性の区分を明確にする。
分析のキーワードを使うことで区分が明確になり文章が締まる。
◎与件の言葉や財務諸表の分析を引用する。
文字数が少ないので難しいが、与件の言葉や財務諸表の数値の動きの言葉を使うことで、説得力が高まる。
◎箇条書きの場合、設問1の番号と揃える。
設問1で①に悪化、②に優れている点、の場合、箇条書きにする時、番号を設問1と揃えることで、採点者に伝わりやすい。

<追加講義:非支配株主とは(おべんと君)>
連結といえばおべんと君の渾身記事、連結会計シリーズ。私も何度も読み返して勉強になりました。

【渾身】連結会計vol.1:中小企業診断士
【渾身】連結会計vol.2:中小企業診断士
【渾身】連結会計vol.3:中小企業診断士

今回演習では平成29年度の事例を扱い、連結会計における非支配株主とは、をわかりやすく講義してもらいました。自己資本比率の計算において、非支配株主持分は、親会社以外の株主の持分なので、D社の自己資本に含めないため、その分を除いて自己資本比率を計算しなければなりません。このポイントを掘り下げてわかりやすく説明してもらいました。

 

<経営分析事例演習:平成29年事例Ⅳ 経営分析>

プレゼンの後は予告なく平成29年度の事例Ⅳを画面に写しての演習です。20分の制限時間で指標計算と文章問題を一斉に解いて頂きます。すでに解かれた方もいらっしゃると思いましたが、ここまで事例3本やってきて疲れが溜まっているところでのいきなりの経営分析演習。本番はもっと疲労感と緊張感がたまっている中で解かないといけません。少しでも体感できたら良かったと思います。

オンラインでの演習は初めての試みでしたが、画面だけを見て解いてみて、「いかにメモが重要か、改めてその大事さをわかりました。貴重な経験でした。」とのご意見をいただきました。

その後のディスカッションでは、どの指標を選んだかを中心に議論しました。私の班は3人ともそれぞれ微妙に違い、意見が割れましたがそれぞれ根拠をしっかりと意見提示できていた点はよかったと思います。私の場合、与件文を読み込んだ上で指標計算するので、指標選定で迷ったときは必ず与件根拠で検証していました。B/S、P/Lの算出だけで判断ではなく、与件文からD社の経営状況を押さえた上で整合性を意識した指標の選定と根拠のピックアップが必要ですね。

ディスカッション終了後、ぴ。の丁寧な解答解説講義で終了。あっという間に事例Ⅳまで終わってしまいました。

 


17:30-18:00 クロージング

最後にクロージングということで質疑応答タイム、そして参加者全員から気づきについてコメントを頂きました。そして道場メンバーからのメッセージで終了!

クロージングの後は、残った方で懇親会。こちらでも質疑応答がいくつもありました。

参加者の方、長時間お疲れ様でした。多くの方が気づきを得れた、モチベーション向上につながったとご意見を多数いただきました。また、途中で退出した道場メンバーにも御礼言いたいとの暖かいコメントも頂戴しました。メンバーに確かに伝えてさせていただきました。

 

3.アンケート結果(速報)

参加者の皆様のアンケートから満足度5段階評価(5が最も良い)で回答者11名中10名から5、1名から4の評価を頂戴しました。ご回答いただき、ありがとうございました。

アンケート結果や頂いた質問事項、要望事項などはじっくり読ませていただき、今後の貴重な資料として道場の運営に役立てていきたいと思います。また詳細情報や当日お答えできなかったご質問、各班での気づきなどを、後日記事にする予定ですのでしばらくお待ちください。

最後に、参加者の方のアンケートから「この合宿でどのようか気づきを得たか」について、ご回答いただいた内容を記載させていただきます。

 

「得た気づき」参加者皆さんのアンケート結果より
・勝手に自分の理解で言葉や論理を省略しない。 社長の想い(与件)、設問に沿って回答をする。
・中小企業診断士試験として、要求されているものと、実務ギャップ。
・因果について、実践で使えるレベルの理解が初めてでき転換点になると思います。
・結論を最後まで書く
・知識の不足と新しい切り口
・解答に詰めの甘さがある点 勉強を重ねる内に知識寄りの解答になってしまった点です。
・他の方の答案のまとめ方や回答スタイルなどです。
・回答のフレーム。因果。
・文章の書き方、自分の思いつかなかった与件文の読み込み方、細かいテクニック、現場対応の方法等
・多面的な解答、効果や理由についてきちんと記載すること。 与件文からの抜き出しは概ねできていて(多分)、解答の方向性としても大きな間違いはなさそうなので、勉強の道筋は立ったと思います。
・自分として書きやすく、それなりに形になったと思った解答が、かなり不足している旨のアドバイスを頂いたり、反対に、自信がなくダメもとで与件文の内容をまとめた解答が一定の要素を拾えていると評価して頂いたりと、1人では気づけない視点や基準を感じられた。今の自分ができること(成長したこと)とこれから身に付けなければならないこと(成長できること)が明確になり、具体的な手段の発見に結びついた。

 

それぞれの勉強の進捗状況、バックボーンによって同じ時間・同じ空間でも感じることは多種多様。参加者の皆様にいろいろな気づきがあって、道場メンバー一同開催して良かったと思っております。唯一、これをリアルで開催できなかったのが残念です。

まだまだ2次試験まで時間があります。これから十分逆転可能。体調にはくれぐれもお気をつけて。その上で最後まで走り切ってください。

以上、3chでした。


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日時:2020年9月5日(土) 9:00~18:00
(18時以降、懇親会を予定)

場所:オンライン (zoom)
内容:1日で令和元年度の事例Ⅰ~事例Ⅳまでを扱う予定です
‐ 道場メンバーによるワンポイント講義
‐ グループに分かれてディスカッション
人数:12名程度
受付開始8月25日(火) 12:00~  ※先着順となります※満員御礼!
受付方法こくちーず

※タイムスケジュール等の詳細は、こくちーずにてご案内いたします

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ご無沙汰しております。さいちゃんです。

9月に入り、台風のシーズンになりました。昨日に加え、週末も九州に来るということでお近くにお住いの方、どうか厳重な警戒をおこたらず、無事に乗り切れることを心より願っております。

私の話ですが、昨年の二次試験の一週間前に大雨で避難しました。幸いにも大きな被害はなかったのですが、あと一週間ずれていたらと思うと、今でもぞっとします。
試験を受けること、勉強できること自体が幸せなことなんだと痛感しました。

きっと今年もいろんな巡りあわせがあることでしょう。その時々の目標に対して「最善を尽くす」ことができればきっと前に進めるはずだと信じています。残り一か月半がんばっていきましょう!

 

中小企業の実例から見えてくる課題と施策(事例Ⅱ編)

さて、今回も前回に引き続き「はばたく中小企業」のデータベースを用いて、中小企業のあるべき姿を探っていきます。いつもながらマクロ話で恐縮です。

今回は事例Ⅱ編ということでマーケディング・流通に関する課題と施策を見ていきます。

課題を、①ブランド確立、②海外展開・事業開拓、③商品・サービス開発の大きく3項目に分けて、それぞれの施策キーワードを調査していきます。

 

ブランド確立について

地域連携に関わる施策が最も多く、高付加価値化や女性活用・地域雇用創出といったワードが並びます。ブランド確立には、地域の資源を活用することが重要で、高付加価値を狙うことで自然とブランド化されていくのかもしれません。女性ならではの発想を採用していたり、女性を活用している事がブランドの確立につながっているところもあるようです。
数は少ないですが、農商工連携の補助金も活用されています

 

 

海外展開・事業開拓について

先ほどと同様、地域関連が多いです。続くのは海外販路開拓としての展示会出展、現地法人の設立、公的機関との連携が目立ちます。
やはり、一社単独で海外展開するのはハードルが高いため、地域や公的機関との連携を通して海外展開する例が多いようです。また、B2Bビジネスの場合は、取引先が海外工場を建てるにあたって一緒に海外法人を設立することがあるようです。

 

 

商品・サービス開発について

こちらも地域関連が多いです。高付加価値化、販路開拓、産学連携と続き、環境商品といった尖ったワードが見えてきます。

マーケティング関連の施策の中に出てくる尖ったワードをいくつか下表に挙げます。気になるワードがあったら、上記のデータベースから検索して該当企業を除いてみてください。実際の試験で出てきたら「きたー」と思ってさっと線を引きましょう。

ベジタリアン市場
アフターフォロー
レシピ本とのセット販売
シェフとの連携
人を大切にする経営
省・創エネルギー
ワンストップサービス
災害対策商品
医療ツーリズム
ユニバーサルデザイン

 

まとめ

事例Ⅱに関連する施策のキーワードとしては、地域、高付加価値化、連携、といったことが挙げられます。自社資源に乏しいB社は、地域や他業種との連携を通じて新規市場開拓や、高付加価値化によって新製品開発戦略をとることにより、アンゾフの成長マトリックスをベースに成長戦略を描いている、といったところでしょうか。

試験に出てくる事例企業が、実際の中小企業を参考にしている事は明白で、普段から課題や施策に関するワードのシャワーを浴びていると、全くなじみのない分野の企業が出てきた際も、知識の連想からなんとなく関連付けができるようになる効果を狙っています。

とはいえ、たとえ全く知らない業界やワードが出たとしても、与件に忠実に基本のフレームワーク(3C, ダナドコなど)を使っていけば確実に解ける問題のつくりになっているので気にしすぎることもありません。

たまに俯瞰的な視点をもつために、決して覚える必要はないので、気楽にデータベースを読んでみてください。

 

 

趣味の話(さらに診断士試験から遠ざかりますがついてきてください)

 

私の趣味の一つは、将棋です。昔は将棋を指していたのですが、負けると悔しいのと覚えることが膨大なために、2012年ごろから指すのをやめて観るのを専門としています。いわゆる”観る将(観る専門の将棋ファン)”というやつです。

最近の将棋界は、藤井聡太さんの話題で持ちきりですね。対局日はワードショーで取り上げられ、お昼ごはんやおやつまで予想され、ひと昔前からは想像がつかない事態になっています。昨日発売されたNumber(スポーツ雑誌)は初の将棋特集とのことで、普段将棋に触れない層が盛り上がっていることを実感します。

将棋界はAIとの関係が重要になってきており、藤井聡太さんもAIをベースにした将棋ソフトを研究に活用されているそうです。将棋の強さとしてはAIが人を超えたといわれて久しいですが、人が指す将棋にこれだけ価値が見いだされていることがとてもすごいと思っています。

先にご紹介したNumberの一説に、次のような趣旨の藤井聡太さんの発言が載っています。こちらのネットニュースでは発言がわかる記者会見の動画も見られます。

”(AIと棋士との共存期において)今の時代においても、将棋界の盤上の物語の価値は不変だし、自分としてもそういう価値を伝えていけたらと思う”

AIの方が棋士より強いとはいえ、棋士が将棋盤の上で指し示す物語の普遍性とその価値を、自らの言葉で語っています。人が奏でるからこそ、人を熱く熱狂させることができることを体現しているんですね。藤井聡太さん、時代を共にできるのを本当に幸せに思える方の一人です。

診断士に話を戻しますと、中小企業診断士は、AIに置き換えにくい士業だといわれています。それは、顧客や仲間とのコミュニケーションなどの人と人のやり取り、すなわちヒューマンスキルが必要となる領域を、AIが苦手としているためのようです。

私が想像する未来は、将棋と同様に診断士とAIとが共存する未来です。例えば、今回の「はばたく中小企業」のような成功事例をデータベース化して、顧客に当てはまる成功事例を引っ張ってきたり、環境変数を設定して全体最適を見据えた成長戦略を出力させるなど、得意分野はAIに任せて人と人とのコミュニケーションの部分は人間が携わることで、AIとの共存により、診断士と企業の物語が続いていくような未来を願っています。

以上、さいちゃんでした。最後まで読んでいただきありがとうございました。


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【特集】
受験の女王ティアラ × 一発合格道場コラボ
2次試験直前!
プラス20点を実現する最終チェックリスト


雑誌「企業診断 10月号(9月28日発売)」に受験の女王ティアラことTACの津田まどか講師と当サイト「一発合格道場 11代目(2020年度のいつものメンバー)」によるコラボ記事が掲載されることになりました。
4科目それぞれでプラス5点=計プラス20点を実現するための事例Ⅰ~Ⅳの最終チェックリストと銘打って、発売時期にピッタリな実用的コンテンツを雑誌記事にて公開します。
本試験1カ月前という超直前期の入り口に立った時、「来た道の点検」と「進む道の確認」に、よろしければ活用し倒して下さい!

日時:2020年9月5日(土) 9:00~18:00
(18時以降、懇親会を予定)

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内容:1日で令和元年度の事例Ⅰ~事例Ⅳまでを扱う予定です
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おはようございます。
いけちゃんです。
(合格体験記はこちら、前回までの記事はこちら

先日、令和2年度夏期(8月)の実務補習に参加してきました。
その中で一次試験、二次試験で学習した事項が次々にリンクしていく体験をしました。
本日はその辺のお話を絡めながら、実務補習の体験談を載せたいと思います。

本記事をお届けしたいのは、このような方々です。

①『この勉強、役に立つの?』という疑問をお持ちの方
② 合格後の『実務補習』の中身をざっくり知りたい方

実務補習とは?

二次試験に合格した後、中小企業診断士として中小企業庁に登録申請するためには、①3年以内に「実務補習」を15日分(5日間コース×3回 or 15日間コース)以上受講するか、②診断実務に15日以上従事(以下、「実務従事」)する必要があります。

実務補習の概要

実務補習は、中小企業を経営診断するトレーニングです。
その目的は、経営診断の知識を実際の企業にて応用・実践することで、経営診断のプロセス・スキル等を習得することにあるそうです。
経営診断に関する知識については、一次試験・二次試験で習得していることを前提に、実践に取り組ませるということですね。
(そのため、実務従事した者は実務補習を経ずに登録できるようにしている)

「中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則」(以下、「規則」)に基づき、登録実務補習機関が実施しています。
登録実務補習機関は、現時点で中小企業診断協会の他、実践クオリティシステムズだけです。
実際には、二次試験合格者向けに実務従事を斡旋している団体もあり、そちらを利用する方も多いです。
この辺の話はまた後日。

メンバー

実務補習は規則に基づき、6人以下の受講者で班を組み、1人以上の指導者(以下、「指導員」)がつくことが定められています。

指導員は「経営コンサルタント業を主たる事業として五年以上営む中小企業診断士(従業員として経営コンサルタントに従事する期間が五年以上の中小企業診断士を含む。)であつて、中小企業の経営方法又は技術に関する研修に係る実習の指導経験を有する者であること。」とされており、実際には独立診断士であることがほとんどのようです。
実際、私が教わった方は、大手製造業で部長職を務められた後退職され、現在は東京協会某支部に所属して忙しく活躍されているベテランの先生でした。
登録後に不稼働となっている診断士もかなり多いと聞きますが、彼方此方に飛び回っている方だけに、どれも的確で、豊かで深く経験に裏打ちされた含蓄のあるご指導をいただきました。
幸運にも、私の班には金融機関で長くお勤めになり実務従事の経験も多い副指導員にもついていただき、お二人から多角的な視点でご指導いただけました。

受講者は、住所が比較的近いメンバーで集められるようです。
経験回数や勤務先の業種も考慮されるようなので、多様なメンバーが集まります。
私の班は、初めて補習を受けるメンバーが私を入れて3名、経験者が3名という構成でした。
すでに経験がある方からは、進め方のポイントをシェアいただけたので、大変助かりました。

よく聞く話ではありますが、他の受講者に当初圧倒されました
金融機関の部長級、製造業・建設業・コンサル業の部課長級、中小企業の取締役といった錚々たる面々で、役職にもついてないペーペー社員なんて私だけだったのです(笑)
とはいえ、所属している業界や経験してきた仕事が全く異なるメンバーで、各自の知見を持ち寄って一つの提言を作り上げていくのは、大変エキサイティングな体験でした。

診断先の業種は、飲食業・サービス業・小売業・卸売業・製造業・NPO等、千差万別です。
私の場合は製造業が診断先でした。
ほとんどの場合は社長が相手をしてくれますが、稀に社長ではない他の方が出てこられたり、時には他の経営陣も初日/2日目の「社長ヒアリング」や最終日の「報告会」に同席することがあるようです。
基本的には、社長からヒアリングし、社長に提言報告します。

スケジュール

協会が実施する実務補習の場合は、開催時期が例年固定されており、合格直後ですと2月に5日間・15日間コース(3月にまたがる)が実施されます。
7~9月にも各月開催されますが、5日間コースだけです。
従って、合格同期の中で最速登録を目指す場合は、来年2月~3月にかけての15日間コースに参加する必要があります。
※実務従事の経験が認められる状況にある方は、もっと早く登録できますが、かなり例外的だと思います。

平日+土日で開催されるので、勤務先で休暇を取得する必要がありましたが、幸い仕事の都合をつけられたので参加できました。
補習日でない日も作業・討議する必要があるため、可能であればもっと長期で休暇を取得したかったです。
来年15日間コースに参加したい方は、2月~3月中旬まで1カ月半の間、時間を確保する必要があります。
今から覚悟と周囲への根回しを!

補習日の拘束時間は9時~17時が原則ですが、進捗が悪いと延長が発生してしまいます。
また、例年であれば、飲み会で毎回親睦を深める班が多いようです。

実録・私の実務補習

実務補習については、以下のような形で進行しました。

【実施前】事前連絡

協会からは事前に実務補習テキストが送付されてきます。

実施の一週間前を目途に、指導員からメールが来て、診断先の情報や決算書が展開されました。
診断先の業界やビジネスについて下調べするよう指示されます。
また、チームビルディングについても指示があり、班長と各担当の割り振りが提示されました(最終的に提示案どおりに決定)。
メールで自己紹介し合った後、コミュニケーション・ファイル共有のツールをどうするか決定します。

担当の割り振りについては、指導員によって様々な考え方があるようです。
私の班は、班長を補習経験者から選出し、所属業界や経験してきた仕事に基づいて主・副の担当が決められました。
パート分けは「経営戦略、財務会計、営業・マーケティング、生産・技術、人事・労務、IT・環境」で、私は金融機関勤務ということで財務会計を担当することになりました。

なお、実務補習において、財務担当はCRDビジネスサポート社の「McSS(中小企業経営診断システム)」を利用して財務分析することになります。
ちょうど出版されたばかりの『中小企業の財務分析(第5版)』を勝手に副読本にして、臨むことにしました。
(この一冊、おススメです。事例Ⅳ対策にはちょっと大げさなので、合格後にぜひ!)

【1日目】キックオフ・社長ヒアリング

例年、東京会場では、銀座の中小企業会館に集合して、オリエンテーションが開催するようです。
しかし、コロナ禍の中での開催ということで、今回は診断協会による集合説明会は開催されず、事前にYoutubeに限定公開された動画と資料で実務補習の内容を把握しておくという形になりました。

都内某所に集合し、指導員から診断先のざっくりとしたニーズについて説明を受けました。
以下のような指示を受けました。

①社長がやりたいと思ってくれる具体的な提案を全員で協力して案出すること
②担当パートで全力を尽くし、満遍なく診断・助言できるよう準備すること

また、工場で見るべきポイントについても指導を受けます。
その後、社長へのヒアリング事項についてメンバー間ですり合わせし、診断先へ向かいます。

診断先では工場を見学させていただいた後、社長ヒアリングを実施しました。
ここでどのくらい深くヒアリング出来たかが勝負となりますが、今思うと大分浅かったですね…。

【2日目】現状・課題・提言を討議

指導員が独自に借りてくださった公的施設の会議室にて、方向性を議論します。
まずは定番のSWOT分析、課題の洗い出しと提言内容のアウトラインを決めます。
(ここでの議論の甘さが、後半で混乱を招くことになりました…)
追加で社長に質問したい事項が出てきたので、指導員にヒアリングを依頼しました。
この日に大枠を固め、報告書に関するルールをまとめておかないと、地獄を見ます(迫真)

【2~3日目の間】自主学習期間

各自が担当パートについて報告書を作成します。
忙しい合間を縫って、指導員と副指導員が中間チェックをしてくれました(ここまでしてくださるケースは珍しいようです)。
その結果、整合性や伝え方について注意がされ、メンバーで緊急Zoom会議を開催しました。
この期間に密に連絡を取って、担当パートごとに齟齬が生じないようにすることが重要です。

【3日目・4日目】整合・最終調整

修正した報告書を持ち寄り、整合性を確認します。
一貫性を持った提言となるよう、指導員から熱を帯びた指導を受けました。
診断先の状況、社長の想いに寄り添う重要性についても、説かれました。
また、報告書のまとめ方についても、ごもっともな指摘を受けます。

4日目には、報告書を印刷・製本して報告会発表のリハーサルまでやる…つもりが、延長が発生。
前述のSWOT・提言のアウトラインの決め方の甘さが露呈した結果、方向性を大きく修正することとなりました。
総論から各論に落とすだけでなく、妥当な各論から総論を巻くという視点が足りていませんでした。
とはいえ、何とか報告書の製本まで終えました。
指導員がご自身のプリンターを持ち込んでくださったので(普通は印刷屋へ持ち込むそうです)、助かりました。

【5日目】社長報告会

午後の報告会に先駆けて、両国の国際ファッションセンターに集合します。
東京会場では相当数の班が動いていたハズですが、時間帯をずらして集合しているようでした。
久しぶりに複数の合格同期と再会できて、感慨もひとしお

事務局に報告書を提出した後、実務補習3回目の方向けの修了式が開催されるまでの間、会場で報告のリハーサルをします。

その後、腹ごなしをしたうえで診断先へ移動し、報告会(プレゼン)を実施しました。
想像以上に社長から質問をいただいた結果、2時間以上の長丁場となり、社長も最後は相当お疲れの様子でした。
いくつかの提言については、「やってみます」というお言葉もいただけたので、メンバー一同達成感を感じました。

コロナ禍で飲み会を自粛していたものの、この日ばかりは3密を避けつつ短時間一本勝負で反省会を実施。
「実務補習修了証書」を頂戴します(これで5ポイント)。
今までで一番打ち解けて、大変盛り上がりました。
指導員・副指導員とメンバーに恵まれたことを実感しました。

二次試験を振り返って

二次試験については、私は「紙上のコンサルティング」だと思っているのですが、こういうと「いやいや答えがあるペーパーテストだからコンサルティングとは違うよ」と反論されたことが複数回あります。
「採点」がなされる以上、出題者の想定解答が存在している二次試験と、の意味での正解が存在しない実際のコンサルティングは異なる、という意味では間違いではないでしょう。

でも、二次試験合格はゴールでなく、なんなら診断士登録もスタート地点に過ぎないということを考えるとき、上記の考え方は非常にもったいないし危険な考え方だと感じます。

整理された与件文をどう料理する?

実務補習が終わった後、診断先と同じ製造業である事例Ⅲの与件文と設問文を読むと、本当によく出来た構成だと感じました。

近年の与件文は、意図的に時系列を乱したり、次元が異なる話の中に重要な情報を突っ込んだりきたりして、混乱を誘っています
でも、社長ヒアリングの際に行われた、「文字になっていない」「あちこちに話が飛ぶ」、そうした拡散的な話に比べれば、はるかに整理された、そして必要十分な情報なのです。
ご丁寧に分析された図表までついています。
こんなに親切なことはない気がしてきました。

上手く情報整理できるスキルは、コンサルティングするうえで大変重要なのです。
二次試験は「国語の試験だ」という言われ方もしますが、「情報をきっちりと整理して因果関係を明らかに表現する」という面では的確だと思っています。

そして、この「一発合格道場」で何度も言及されてきた具体性の問題。
一般論で提言の穴を埋めようとする私たちに、指導員から厳しく指導が入ります。

具体的にイメージがわくよう、提言を一本でまとめることが必要。言葉をいくら並べたって仕方がない!この診断先に何をしてほしいの?

総花的では戸惑わせるだけ。何に取り組む必要があるかを緊急度・重要度に応じて示すんだ

「これを食べたい」と思ってもらえるように、スパイスを加えよう。社長にどう行動してほしいのか、よく考えよう

資源制約のある中小企業が、「これなら手が届くし、ノらないと損」と思えるような具体的で実現可能な提案をしろということですね。
これって、二次試験の助言問題でもアテはまる話ですよね?

試験を合格したからといって、自分の行動に深く反映出来ているかは別の話なのですね…(遠い目)

事例が4つある意味

実務補習における「経営戦略、財務会計、営業・マーケティング、生産・技術、人事・労務、IT・環境」という割り振りは、比較的オーソドックスな分け方であるようです。
これって筆記試験における事例ごとのテーマに対応していますよね。

事例Ⅰ=「人事・労務」
事例Ⅱ=「営業・マーケティング」
事例Ⅲ=「生産・技術」
事例Ⅳ=「財務会計」

「経営戦略」は事例Ⅰ~Ⅲに共通して出題されますし、「IT・環境」は各事例で出題された実績があります。
総合診断に必要な各論をがっちり固めなさい、ということなのですよね。

ちなみに、先日Tomatsuが触れていた「除却損」、診断先への提言で検討した論点の一つです(結局、提言には盛り込みませんでした)。
(参照:11代目Tomatsu「「除却損」を理解していますか?」)

一次試験対策で学習された内容、二次試験に向けて学習されている内容、決してムダにはなりません!
むしろ、合格後も学習を続けていく必要がある中で、(領域を選択・特化していくにせよ)大切な基盤になってくれると感じます。

白書を舐めるべからず

診断先の現状や課題について議論している際、指導員から何度も「中小企業白書」への言及がありました。
現実のコンサルティングでも、「白書」が示している課題解決の方向性は参照しているそうです。
診断士たる者、「白書」の問題意識や方向性は理解しておけ、ということでしょう。

その点、時々の「白書」の方向性を反映している二次試験は、「活きた教材」であり、貴重な「ケーススタディ」です。
登録後の活動でも役立ちそうなので、今後も毎年チェックしようと思っています。

(余談)養成課程との関係性

実務補習中、養成課程の話題が出ました。
私は時間とお金が許せば、養成課程に行きたかったクチなので、当時色々と調べており、盛り上がりました。

養成課程(中小企業大学校)・登録養成課程(民間の養成課程実施機関)における演習・実習の内容と、二次試験・実務補習/実務従事を対応させると、以下のような形になると思われます。
(参照:中小企業庁「中小企業診断士制度の見直しについて」)

【養成課程・経営診断Ⅰ】=二次試験中小企業診断士となるのに必要な学識を応用能力の修得
(経営戦略など中小企業の個別経営課題に対する診断・助言能力の修得を目指す)

ここにタイトルを入力

【養成課程・経営診断Ⅱ】=実務補習、実務従事経営診断Ⅰで習得した能力を活用し、診断士として必要な実務能力の修得
中小企業を全社的な視点に立った経営課題に対する診断・助言の実務能力の修得を目指す)

ここにタイトルを入力養成課程出身の方は、最大15日間の実務補習/実務従事よりも、時間ベースで計算されたカリキュラムだけによりみっちりと実習されているんですね。

(学校によっては、実習時間がもっと多かったりするようです)
元々実務でも中小企業に関与している方が多いので、大変有意義な議論が行われているようですね。

商工会出身で中小企業大学校に通われた方にインタビューをした記事を以前に執筆しているので、ご興味がある方は、ぜひご一読ください。

中小企業診断士ポータルサイト「シンポタ」
特集企画:【有川紘文さんインタビュー】 小規模事業者の想いに寄り添うために

【第1回 中小企業大学校での受講を決意】
【第2回 奮い立った社長の言葉】
【第3回 感性を大事にしたコラボレーション】

今日のまとめ

① 今学んでいるコトはきっと合格後も役立ちます!
② 二次試験は「活きた教材」、美味しく食べましょう

以上、いけちゃんでした!

それでは、体調第一でお過ごしください。今日も一日頑張りましょう!

 

【特集】
受験の女王ティアラ × 一発合格道場コラボ
2次試験直前!
プラス20点を実現する最終チェックリスト


雑誌「企業診断 10月号(9月28日発売)」に受験の女王ティアラことTACの津田まどか講師と当サイト「一発合格道場 11代目(2020年度のいつものメンバー)」によるコラボ記事が掲載されることになりました。
4科目それぞれでプラス5点=計プラス20点を実現するための事例Ⅰ~Ⅳの最終チェックリストと銘打って、発売時期にピッタリな実用的コンテンツを雑誌記事にて公開します。
本試験1カ月前という超直前期の入り口に立った時、「来た道の点検」と「進む道の確認」に、よろしければ活用し倒して下さい!


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皆様からの応援が我々のモチベーション!!

日時:2020年9月5日(土) 9:00~18:00
(18時以降、懇親会を予定)

場所:オンライン (zoom)
内容:1日で令和元年度の事例Ⅰ~事例Ⅳまでを扱う予定です
‐ 道場メンバーによるワンポイント講義
‐ グループに分かれてディスカッション
人数:12名程度
受付開始8月25日(火) 12:00~  ※先着順となります※満員御礼!
受付方法こくちーず

※タイムスケジュール等の詳細は、こくちーずにてご案内いたします

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twitterもよろしくお願いします。

 

 

こんにちは! 等身大の独学ストレート生・金型屋のかーなです!

 

前回までの記事はこちら

 

 

何が何やらよく分からないまま8月が終わっていました。

夏休みもお盆の帰省さえも、ままならない方も多かったことと思います。

一次試験後、二次の勉強をしようにもなかなか勉強に身が入らなかった方も

そろそろ!

そろそろ本腰入れて参りましょう!

 

大丈夫、死ぬ気でやってもあと50日。

その後は二次筆記試験の合格発表まで、いろいろ我慢していた気持ちを解放するボーナスタイムが始まります!!

(よく言われることですが、筆記試験の勉強をしっかりしていれば、口述対策は筆記試験の合格発表後に始めても間に合います。昨年の二次筆記試験後の道場の懇親会・いわゆる事例Ⅴでも先代がそう言っていましたし、事実私もそれで間に合いました。)

筆記試験後は世界を救う旅に出た、という話も複数名から聞きました。

 

いいですか? 筆記試験後の解放感は、勉強を頑張れば頑張るほど味わえるものです。

全力で味わいにいきましょう! そのために今は勉強だ!

 

 

 

さてさて、皆様二次試験の過去問を解いていらっしゃる頃だと思います。

今回は私が過去問演習→答え合わせの後にやっていた、「ストックフレーズの収集」についてご紹介したいと思います。

 

 

【はじめに】ストックフレーズとは

 

私は二次試験の勉強中、ふぞろいやネットの記事で見かけた単語や言い回しで「これ、使えそうだな」というものをノートに書き留めてストックしていました。

これを便宜上、ストックフレーズと呼ぶことにします。

 

内容は二字熟語程度の短いものから、長めの文節まで様々です。

ポイントは、本番の試験でも使えそうな汎用性のあるフレーズを探すこと。

解答に使う時は多少語尾などアレンジしても良いので、とりあえず「使えるかも」と思ったら、どんどん過去問演習用ノートにメモしていきます。

そして、通勤時間にパラパラめくって眺めたり、過去問演習の前に目を通したりして、自分の語彙として定着させるよう意識していました。

あくまで単語や言い回しなので、丸暗記するというよりは、「こんな表現もあったな」となんとなく覚えておく程度でOKです。

道場のサイト内検索で「ストック フレーズ」で検索すると数件ヒットしましたので、先達の方々も実践していた方法のようです。

 

 

ストックフレーズをおすすめする理由

①解答の要旨を明確にできるから

②字数制限に対応しやすくなるから

 

実例を挙げた方が分かりやすいと思いますので、以下例題をご覧ください。

 

まずは①解答の要旨を明確にできる からいってみましょう。

例題は、平成30年 事例Ⅰ 第2問(設問2)。

※研究開発中心のA社の話です。

「A社長は経営危機に直面した時に、それまでとは異なる考え方に立って、複写機関連製品事業に着手した。それ以前に同社が開発してきた製品の事業特性と、複写機関連製品の事業特性には、どのような違いがあるか、100字以内で答えよ。」

 

まず、私が過去問を解いて書いた解答がこちらです。

以前の製品は、製品を販売した時点で取引が完了する売り切り型の事業であり、安定性の面で限界があったが、複写機関連製品は複写機本体を売った後も複写機の再生品や関連部品、トナーなどの消耗品が売れる。(96字)

 

 

いかがでしょうか?

大きく間違ってはいないけど、イマイチですね。

基礎力不足から具体に逃げていますが、「一言でいうと何なの?」と詰め寄られた時に返事に窮するパターンです。実生活と大して変わらんなぁ。

 

例によって「ふぞろい」で採点し、より多くの再現答案に触れるため道場記事を検索しました。

すると、合格者の答案は、文中の言葉を使って「安定的な事業の柱となる」「継続的な収益を確保できる」などと結論付けた解答が多いことがわかりました。

そう、一言でいうと、「継続的な収益源になるか否か」なんですよね。

言われてみればその通りなんですが、正直、自分ではそこまでまとめて書くことができませんでした。

でもこの言い回しを知っていれば、「安定性の面で限界があった」より、ずっと明確で芯を食った解答になると思います。

このフレーズは、わりと普遍的なので他の年度でも(そして本番の試験でも)使えそうだと思い、ストックフレーズにいたしました。

 

ちなみに、この時参考にした道場記事はこちら。

10代目高得点解答にみる2次試験合格のポイント!平成30年度事例Ⅰ  by10代目なおさん

 

 

次に、②字数制限に対応しやすくなる についてです。

 

例題は、平成29年 事例Ⅱ 第1問。

※家族経営のふとん店の話です。

「B社について、(a)自社の強みと(b)競合の状況をそれぞれ60字以内で説明せよ。」

 

(a)自社の強みについて、私が書いた解答がこちらです。

①睡眠状況を聞きながら商品を薦めるこだわりの接客②ノベルティ目当てに来店する顧客の存在③井戸端会議で人と情報が集まる。(59字)

 

60字だから要素は3つかな、と思いつつ、字数が足りない……うまく書けない……となかなか苦しかった問題でした。

本当は他にも強みあるけど(日用品販売で顧客との継続的な接点のくだり等)、とも思いましたが、そこまで余裕が無かったのでこれで切り上げています。

 

その後、「全ノウハウ」で答え合わせをして、もう少し違う視点も取り入れるためネット検索です。

(余談ですが、ふぞろい11が手に入らなかったため、H29年度のみ「全ノウハウ」で答え合わせをしていました。

今はふぞろい11と12を合わせた総集編が出ていますので、そちらでキーワード採点ができます。)

 

すると、こちらの道場記事がヒット。

【永久保存版】平成29年度2次試験事例Ⅱ超高得点解答にみる2次試験合格のポイント by9代目だいまつ

 

この中で、9代目きゃっしいの答案が目にとまりました。

「強みは①睡眠状況を聞きながら商品を薦める接客力と信頼②ノベリティの誘客力③休憩コーナーや日用品販売による継続的な接点。」

 

特になるほど、と思ったのが②の「誘客力」です。そんな言葉があったのね。

これは事例Ⅱで使えそうだし、何より少ない字数で事例Ⅱの重要項目である「来店客数の増加」を表現できます。

こんな風に字数が少なくて便利な単語を知っていれば、「本当はもう一要素入れたいが字数が足りない」という時に対応しやすくなると思い、ストックフレーズ入りさせました。

ちなみに、個人的に「誘客力」は普段あまり使わない言葉だったので、「誘客力・集客力」とメモして使いやすい方を使うことにしました。

 

 

またまた余談ですが、私は過去問を解いた後、「マイベスト答案」は作らない派でした。

理由は、一度マイベスト答案を作りこんでしまうと、2回目に同じ過去問を解く際に実力なのか答えを覚えているだけなのか、分からなくなると思ったからです。

でも、吸収できること、覚えた方がいいことは記録したい。

そう考えた結果、ストックフレーズを抜き出してメモしておき、どの年度から拾ったフレーズが分からない形で見返すことで、解答おぼえちゃう問題を回避していました。

 

 

 

ストックフレーズを使う際の注意点

・与件文に沿っているか、確認する

 

これはストックフレーズに限りませんが、二次試験では、与件文と設問文に沿った解答になっているか? が最重要チェックポイントです。

そのため、与件文にある単語を不必要に言い換えたり(例:「マニュアルを使って教育する」→「技能伝承」など)しないよう、その点はくれぐれも注意してお使い下さい。

意味がズレてしまいますし、何より「与件文をきちんと読んでいない」という印象を採点者に与えかねません。

要は、「このフレーズを使う時が来たぜっ!」とか、ストックフレーズありきではしゃいでると失敗する、ということです。

基本的には与件文の言葉を使い、足りないところをストックフレーズで補い、整えて解答を書くイメージで参りましょう。

 

 

 

このように注意点はありますが、フレーズは知っておけばおくほど、本番で気持ちの余裕ができます。

緊張しやすい人にこそおすすめしたいストックフレーズ、よろしければ取り入れてみてください。

 

 

それでは最後に、私が勉強しながらストックしたフレーズをご紹介します。

備えあれば憂いなし。

「使えそう」と思うものがあれば、ぜひパクってカスタマイズ♪してくださいね。

 

 

【事例Ⅰ】

 

・継続的な収益の確保

・安定的な事業の柱

・経営資源を集中させる

・経営リスクの分散

・環境変化への対応力

・正社員はコア業務に集中

・非正規社員の戦力化

・人材確保

・(人材の)流出防止

・(従業員の)定着率を高める

・(女性、中途社員など)の活躍を促す研修を実施する

・~に関する裁量を与える

・長期的な視点で評価する

・セクショナリズムの抑制

 

 

【事例Ⅱ】

 

・~の集客力/誘客力

・訴求(~を訴求する)

・リピート率を高める

・客単価向上

・認知度、知名度の向上

・固定客化

・需要予測精度の向上

・機械損失防止

・定期的に~する(メルマガ配信、DM等)

・セット販売

・関連購買を促す

・オーダーメイド対応

・オプションメニュー(を設定する、勧める等)

・高級志向の(顧客層)

 

 

【事例Ⅲ】

 

・属人化を排除する

・動線確保

・ロットサイズを適正化する

・ラインバランシングによる生産効率向上

・生産計画をこまめに見直し、精度向上

・在庫コストの削減

・~化と~化で●●に対応する(例:多能工化と多工程持ち化で短納期に対応する)

・販路開拓

・~の一元化

・管理項目を見直す

・工程間の相互支援

・作業の同期化

・全社的な生産計画

・外注管理の徹底

・調達機能の早期立ち上げ

・~の明確化(例:材料発注基準の明確化)

・~に合わせた生産計画

 

 

【事例Ⅳ】

・業績不振、業績低下

・依存度が高い

・委託先の管理

 

 

 

本日は以上です!

ではでは、引き続き一緒に勉強がんばりましょう~^^

 

 

 

 

【特集】
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合格に十分な実力発揮の準備!

✅ 2次試験の事例研究は進んでいますか?
対策を手順化して身に着けたら当日実行するのみ!

おはようございます。べりーです(過去投稿記事はこちら)。
今日も一発合格道場をご覧いただきありがとうございます。

さあ9月に入りました。
皆様、勉強の進捗具合はいかがでしょうか?

去る8月29日(土)の23時から25時まで、新・道場企画「土曜だから夜ふかし」を開催しました。
これまでの大規模イベントでは難しかった深い話もあり、結果的に25時では終わらず、27時までオンラインかつノンアルコールでひたすら相談会を行うストイックな会となりました。
試験勉強後にお疲れの中ご参加下さった皆様、誠に有難うございました。

この中でやはり痛感したのは「この時期、多くの方がご自身の成長の手ごたえが感じられず、とても悩んでいらっしゃること」です。

独学の方、2次試験初挑戦の方は特にそうだと思いますが、「80分で終わらない」「120分かけて解いて、キーワードはかなり書けたのに全体的に題意を外している気がする」「全く成長している気がせず途方に暮れている」「手ごたえが無さ過ぎてかなり意欲が低下している」、等々の悩みを沢山の方から伺いました。

自分の初年度を振り返ると、1次試験後1カ月半というと9月中旬ですから、本試験まで1カ月しかないという時期でした。
この時期は確か、80分で解くことを自分に課し続けた結果、ようやく5、6回に1回ぐらいの割合で80分間でマス目を埋められるようになってきたばかりの頃。
右も左も分からないまま受けた直前模試の出来の悪さに衝撃を受け、それでも本番まであと1カ月しかないのでとにかく足掻きまくっていました。
もうがむしゃらにやるほかないというか、周りと比較する余裕もありませんでした。

このように、似たような状況の初学者は少なくないはずです。

たとえ今「全く成長が感じられない・・・」と途方に暮れていても、10月に入る頃、もしくは試験の直前1週間になるかも分かりませんが、きっと「恐ろしく成長している自分」に気付くときが来るはずです。

「インプット面」は、そろそろ9月、10月に学習の中心に置く教材を絞り込んで下さい。
「アウトプット面」は、解答時に自分がやらかした事故を「デスノート」に一元化することを始めて下さい。
あわせて、勉強会等に参加して人の意見を取り入れて、これは!と思うことをデスノートに追記して下さい。

今年限りでもう終わらせてNEXTステージへ進みたいじゃありませんか。

今は思う存分に足掻きましょう。

ただし、睡眠時間をなるべく確保してぜひ体調を壊さないようにして下さい。

 

2次試験とは何か

事例Ⅰに入る前に、大きなところから確認です。

2次試験は、問題用紙にズバリと書いてありますが「中小企業の診断及び助言に関する実務の事例問題」を記述式で4科目解答する試験です。

 

「診断及び助言に関する実務の事例問題」の事例企業は、中小企業庁に集約された過去実績データの中から選ばれた企業がモデルとなっているケースもあるようです。

また、診断と助言の内容は何でも良いわけではなく、「作法」と呼ばれる解答の方向性や決まり事のようなものがあります。

「作法」はぜひ下記をご覧下さい。

11代目Tomatsuによる3部作、学びが多いです。

【2次対策】事例毎の特徴・お作法を知る~事例①編~
【2次対策】事例毎の特徴・お作法を知る~事例②編~
【2次対策】事例毎の特徴・お作法を知る~事例③編~

 

各事例横断で重要なノウハウがこちら。
どちらも知っておくべき重要テクニックです。

解答枠の作り方【中小企業診断士2次試験】 by 岩塩
因果関係はこれでばっちり!「何を書くか?」より「どう書くか?」 by おべんと君

ぜひまだご覧になっていない方はまとめて目を通して下さい。
その結果、これからの2次試験対策の学習において得点が安定することが期待できる筈です。

 

2次試験の作法とテクニック

さて、ここで今一度振り返りたいのは、「作法」や「解答枠や因果関係といった重要なテクニック」がなぜ必要かということ。

なぜか。それは、そこを知っていると「診断及び助言に関する実務の事例問題」へより上手く対応でき、得点の安定化が見込まれるからです。

では「作法」や「重要なテクニック」はあくまで筆記試験対策であり実用的でないのか?

答えは「否」です。

2次試験は「論述試験」と「口述試験」で構成されますが、論述試験だけでなく「口述試験」においても「この切り口にはこの1次知識を答える」といった「作法や重要なテクニックに知見があるか、実践できるか?」が試されていると、ひしひしと感じます。
やはりそこがコンサルとしての素養ということだと思いました。

また、合格後に「実務補習」として班分けして実在する企業を訪問し「診断及び助言の実務」を行いますが、その時も2次試験で学習した「作法」や「重要なテクニック」をベースに思考すると、チーム内のコミュニケーションや合意形成も円滑に進みますし、何より診断先企業の社長にも受け入れていただき易くなります。

試験に受かるために学んでいるのではなく、中小企業診断士になり、どこかに実在するA社長、B社長、C社長、D社長の思いを受け取り、社長がありたい姿を目指す上で力になるために「提案すべきことを提案できる人材」になる。

そのために、この一見答えのないような試験に向き合っていることを、皆様ぜひ忘れないで下さい。

そして、私はこの「社長の存在、社長の思い」を意識することが、当試験に臨むうえで非常に重要であると考えました。

 

【全事例共通の重要ポイント】

①「社長の思い」が最優先すべき「最大のヒント」
・・・したい、・・・を目指している、
・・・をモットーに、
・・・という夢、
・・・を志向した、ビジョンである・・・、等々


②その設問が「企業戦略・事業戦略(SWOTや競争戦略)」なのか、それともより具体的な「オペレーションレベル」なのかを正確に把握する

③聞かれたことに素直に答えるために「解答の型」と「因果を押さえる」ことが重要

 

②はTomatsuの記事にあった「(2)人事・組織に絡めた解答を意識」および「(3)レベル感(レイヤー)を意識」で説明されている通りです。

③は上記の岩塩とおべんと君の記事に書かれている通りです。

そして今回付け足したのが①です。
「事例問題全体の題意」を把むために非常に重要であると考えておりました。

※題意・・・問題の意味

 

社長の思い

前回の記事にも書きましたが、「与件文(=問題用紙の冒頭にある事例企業の沿革や状態を”与件”として書かれた文章」は診断先社長からの「説明内容」であり、「設問文(=問題1、問題2等の問題文)」は診断先社長からの「相談内容」と考えて下さい。

 

例えば、あなたが中小企業診断士として診断先企業の社長室で社長から沿革と状況説明を聞き、さらに具体的に「新規事業の拡大と、旧態依然の経営体質の改革を実現したいんだ」という思いを説明されたとします。

その上であなたが「それで社長、この度はどのようなご用向きでしょうか」と話の続きを促すと、社長から「当社にとって今後の事業展開に最適な組織構造はどのようなものだろうか?」と質問されたとします。

これに対して、「技術伝承のためにベテラン社員による計画的なOJTを実施しましょう」とか「全社横断PJを設置して現在の主力事業へ製造・開発・販売のリソースを集約し、更なるシェアップを目指しましょう」と答える人はいないと思います。

言われた通り”素直”に、社長の思いとして伺った「新規事業の拡大」と「経営体質の改革」を軸として「社長が気づいていない施策」のうち、他の受験生も書くであろう当たり前の提案を当たり前に書く。
私は、これが何よりも重要であると考えるようにしていました。

もし今回の相談内容(設問文)だけ告げられて提案内容を考えなければならなかったとすると、題意を踏み外す可能性は99.999・・・%です。
当たり前ですよね。そうならないために社長は事前に「事例企業の沿革や現在の状況」(与件文)を説明してくれたのですから、その内容を真っ先に踏まえる必要があります。

その中でも最重要な情報「与件文中に散りばめられた社長の思い」です。

これを拾えるかどうか。
特に事例Ⅰではここが勝負の分かれ目になると考えていました。

では実際にどのように散りばめられているのか?を事例Ⅰを題材に見てみたいと思います。

 

事例Ⅰの解答の糸口(ヒント)

事例Ⅰは組織と人事の事例問題です。
事例Ⅰとは何か?については上記のTomatsuの記事に丁寧に書かれていますので、そちらをご参考下さい。

この事例Ⅰ。事例ⅡとⅢに比べて圧倒的にヒントが少ないと言われており、それを理由に苦手とされる方も多くおられます。

具体的には、事例Ⅱはヒントとなる要素が多数登場する中で「SWOT(強み・弱み・機会・脅威)やターゲット等の正しいヒントを抽出し正しく使うこと」が求められるため、「ヒントが少ない」とは真逆です。

事例Ⅲは、問題点がはっきり書かれている中で「生産管理・生産実施・情報管理等のレイヤーを正しく切り分けて、問題点を解決・提案すること」が求められるため、「ヒントが見つからない」ということはあまり起こりません(事例Ⅲは出題傾向が変化している部分もありますが、概ね上記の通りかと思います)。

一方の事例Ⅰは、事例Ⅱのような分かり易いヒントはあまりなく、事例Ⅲのような分かり易い問題点もあまり書かれておりません。

それでもA社社長は「組織構造」と「人的資源管理」についてテコ入れを図りたいと考えているわけで、そこには社長の思いがあるはずであり、実はきちんと与件文に書かれています。

そこ、つまり「与件文中の社長の思い」をガチっとロックオンして各設問すべてに取り込むつもりで臨む。

それを踏まえてポイントをまとめてみました。

 

【事例Ⅰの重要ポイント】

①特に「社長の思い」が大事!最優先すべき「社長の思い」は今後の方向性を指し示す指針

②「組織構造」「人的資源管理」のどちらも社長は思いを持っているから現状を変えたい

③解答の文末に「効果」を入れたいときは「社長の思い」をそっと置くのが吉

④可能な限り「社長の思い」を書きたいが、不自然に感じるなら絶対NG

 

事例Ⅰの「A社長の思い」は重要なヒント

ところで先日、おべんと君が制約条件を守るとは何か?社長の思いに沿っているか?という記事を投稿しました。

この記事は「設問文の制約条件=社長の思い」であり、そこを外すと「話を聞いていない」と判断されて一発退場になりかねないと、制約条件を押さえて解答作成することの重要さを説いています。
私もその通りだと思います。

上にも書いた通り、「設問文」は診断先社長からの「相談内容」ですから、このコミュニケーションでエラーがあっては診断・助言の内容も社長の期待に応えることが難しいでしょう。

上記の例で組織構造を問われているのに「ベテラン社員によるOJT」を提案したのがこの例です。

社長が「人を増やしたくない」といったら採用は提案できないし、「給与やインセンティブ以外で」と言ったらそれら待遇面の提案は絶対に避けるべきなのです。

与件文中の社長の思いが題意から逸れないための重要なヒントであるのと同時に、設問文中の制約条件もまた社長が与えてくれた重要なヒントであるとお考え下さい。

ちなみに上記の例で「既存事業にリソースを集約」と提案したのは「与件文の題意(社長の思い)から逸れた事故」の例です。

 

さて、事例Ⅰの与件文の中には社長が「こうありたい」と考えるビジョンや課題が必ず含まれています。
ここから先では、そこを押さえるということの意味を考えるために、具体的に与件文を見てまいりたいと思います。

 

【注意!】
ここから先は実際に出題された与件文を用いた内容になります。
特に令和元年の過去問学習を超直前期にとっておきたいという方は読み飛ばしていただきたく、うっかりご覧にならないようにご注意下さい。

 

令和元年の事例Ⅰ

下記の画像は左から問題用紙の1ページ目、2ページ目、3ページ目です。

そしてオレンジの枠で囲った部分は私が「社長の思い」だと考えた箇所です。

 

 

1ページ目の「社長の思い」
・(若い経営トップとともに)事業拡大に取り組んでいる

 

2ページ目の「社長の思い」
・長年問題視してきた高コスト体質の見直し
・時代に合わせて再生するため経営改革
・苦渋の決断でコストカットした部分を賞与に回す
・新規事業の拡大

 

3ページ目の「社長の思い」
・再生に向けて経営改革に取り組む
・熟慮して組織再編を見送り

 

これらを踏まえ、社長の思い・ありたい姿を要約するとこうなります。
要約すると「2つ」に集約される年が多いのですが令和元年は3つでした。

【社長の思い(要約後)】

時代に合わせて再生するための経営改革

利益体質の改善

新規事業の拡大

 

この社長の思いを要約した文言を設問文の最上部余白に大きく書き入れると、設問解釈時や骨子作成時に道を外れずにすむと考えました。

※私は「設問文下の余白に骨子を書き込む派」だったので特に。

 

 

「解答プロセス」として書くと、私はこのような手順でした。

①与件文の第1段落(企業概要)と最終段落を読む
②設問解釈する
③与件文を読む

までは一緒ですが骨子作成の前に④を行いました。

④社長の思いを設問用紙の上部余白に書く
⑤骨子作成する(ここまでで開始後40分間)
⑥解答用紙に記入

この順番であれば骨子に社長の思いを反映しやすくなるかと思います。

「工程」を増やすことは時間を割く「重要な意思決定」になるので、ご自身に合う合わないはよく吟味して下さい

 

さて、ここで令和元年から直近5年間の与件文を並べてみます。

※「まだ手を付けていない」という方もいらっしゃると思うので、上の令和元年のように具体的に要素を書き出すこともしませんし、画像も拡大しないようにしておきます。

 

直近5年間の与件文を俯瞰する

先ほどと同様に与件文3ページの画像です

上から令和元年→平成30年→平成29年…と並べました。

 

 

■令和元年の長文化

各年度とも1ページの行数が29行である構成は変わらないため、横並びで比較できます。
それを踏まえると、改めて年度ごとに「3ページ目のボリュームの違い」がはっきりと分かります。

特に与件文が長いのが平成28年度と令和元年度。
しかし、平成28年度も長文とはいえ、文字数で比較すると令和元年は直近5年間では別格です。

・平成30年 2,368字
・平成29年 2,221字
・平成28年 2,739字

に対して、

・令和元年 2,958字でした。

確かに長文化したが、はたして今後もこの傾向が続くのでしょうか?

 

■与件文から社長の思いを見出す

令和元年度と同様に各年度の与件文中に書かれたA社長の思いをオレンジ色の枠で囲みました。

与件文はざっくりいうと「現在→過去→未来」という構成で書かれることが多いため、社長の思いが記述される「位置」も何となく規則性が見出せそうな気がしますが、「そこに書かれている筈!」と決めてかかることは非常にリスクが高いのでおススメしません。
あくまで「この辺りにあることが多いんだ」ぐらいに覚えておいて、どうしてもヒントが見つからないときに「手掛かりになれば良いな」程度にしておいて下さい。

ただし、「最終段落に社長の思いが書かれている年度が多い」ということは上記の通り「事実」であり、当てにして良さそうです。

私は、設問解釈を始める前に「第1段落の事業の概要」と「最終段落の社長の思い」を先に読む!と決めていました。

ということで、ここで注目したいのは位置ではなく「オレンジ色の枠の数」です。
社長の思いが「重要なヒント」だとすると、毎年結構な数の「重要なヒント」が与えられていることが分かります。

これを拾うことができれば、「SWOT(強み・弱み・機会・脅威)」や「過去の成功例、失敗例」といった分かり易いヒントがもし見つけづらかったとしても、題意を大きく踏み外すリスクが減ると考えます。

私は社長の思いを見つけたらオレンジ色のマーカーで目立つように線を引きました。

 

【閑話休題】
事例Ⅰでヒントが見つからない時の奥の手

・過去の成功例や失敗例を活かす
・設問文中の文言と同じ文言を与件文から探す
・繰り返し登場する文言に注目する
・設問文中にある「制約」から推測する
・「つまり」など強調する接続詞に続く文章に注目する
・「圧倒的に」「劇的に」等のパワーワードに注目する
,
(順不同)

 

 

■今後は与件文3ページが常態化する?

繰り返しになりますが、令和元年の与件文は長文化しました。

・平成30年 2ページ+9行(2.3ページ)
・平成29年 2ページ+3行(2.1ページ)
・平成28年 2ページ+19行(2.7ページ)

に対して、

・令和元年 2ページ+24行(2.8ページ)でした。

このまま「与件文3ページ時代」に突入するのでしょうか?

上記の与件文を見比べると、令和元年は他の年度よりも「社長の思い」の記述の数(オレンジ色の枠の数)が多いことに気付きます。

もしかしたら・・・ですが、令和元年の事例はそのままだと解きづらい等の理由で「社長の思い」を随所に入れ込んだ結果、与件文が長文化したのかもしれません。

だとすると、「事例Ⅰの与件文はいよいよ3ページ時代に突入した」「与件文は長文化のトレンドだ」と一足飛びに考えるべきではなく、単発的であったかもしれないという想定もしておくべきでは、と。

もちろん、令和2年度も与件文の長文化を想定して備えておくことは必要です。
当日、そんなことでいちいちショックを受けている暇はないからです。
令和2年度も長文化したら「ヒントが多く埋め込まれているかも」と前向きに捉えましょう。

ただ、与件文が長いと疲れます。
本試験ではヒントを探しながら限られた時間で読まなければならないため、単なる文字数以上の負担を感じます。
令和2年度の与件文がまた2.1ページ、2.3ページ程度に戻ることを願って、そのような推測をしてみました。

そして最後にもう一つ。

令和元年の事例Ⅰは「社長の思い」がヒントとして多く与えられたと書きました。
だとすると、もしかしたらこの年に点が伸びなかったとしたら「社長の思いを上手く受け取れなかった」ということはないでしょうか。

ではここから検証を、、、と思ったのですが、既にかなりの長文となってしまったため、今回はここでまとめに入ります。

 

まとめ

組織・人事の事例は社長の思いに従う

 

まとめ①

相対的にヒントが少ない事例Ⅰは「社長の思い」を汲み取りまくる

まとめ②

与件文(事前説明)の中の「社長の思い」は過去/現在を問う設問でも、未来を問う設問でもどちらも重要な解答要素となる

■過去/現在
A社はの強みは何か?成長を遂げた要因は?
=機会+強み+社長の思い

■未来①(組織構造)
A 社の存続にとって懸念すべき組織的課題は?
社長のありたい姿-現状の弱み

■未来②(人的資源管理)
社員のチャレンジ精神や独創性を維持するために必要な施策は?
社長のありたい姿-現状の弱み

まとめ③

「組織構造」と「人的資源管理」の設問(幸の日も毛深い猫)で社長が組織・人事を変革したい理由を「社長の思い」から探してみる

組織(人事を含む)は戦略に従う。戦略は社長のありたい姿を実現するための方策。
→→組織は社長のありたい姿(思い)に従う

まとめ④

外すと怖い「設問文中の制約条件」は実は社長からの大切なヒント

解答のブレ幅が広すぎる際にその幅を絞り込むための重要なナビゲーション
→→絞り込まれたブレ幅に収まり切らないと振り落とされかねない

 

皆さま、最後までお読みいただき心より感謝申し上げます。
いつもありがとうございます。

 

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今回はピンクの枠に挟まれて肩身が狭い、です。

べりーでした。

 

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どうも、Tomatsuです。

(前回までの記事はこちら

2次試験の事例IV(財務・会計)において頻繁に登場する除却損

1次の財務テキストではほぼノータッチの論点なので

「なんじゃそりゃ。。。?」

となっている方も多いのではないでしょうか?

除却損の理解は事例IVにおいて合否の分かれ目となる意思決定会計(NPV、回収期間など)問題を解く上で重要となります

本記事では「除却損とは何か?」「キャッシュフローやNPV問題への影響」について解説させて頂きます

【こんな人におすすめの記事】
✅ 除却損の意味が分からない方
✅ 減価償却費との違いが分からない方
✅ キャッシュフロー、NPV問題への影響が分からない方

除却損とは?

まず簡単に「除却損とは何か?」について説明します。

除却損とは事業運営において使わなくなった固定資産を除却(廃棄)する際に生じる損失を指します。

モノを捨てるだけですので基本的には非資金費用という扱いです。

その点は「減価償却費」と同じですね。

除却損は「特別損失」に費用計上できるため、除却を実行した年は節税効果が見込めます。

新たな設備を導入して、「不要になった旧設備などの除却処理を忘れてしまうと損する」ということですね。

[ポイント]

  • 使わなくなった資産の除却(廃棄)の際に生じる損失
  • 基本的には「非資金費用」である
  • 基本的には「特別損失」に計上する
  • 節税効果が見込める

廃棄コスト(例:取り壊し費用)などがかかる場合もありますが、この場合も除却損に含めます。

この場合「廃棄コスト分」は現金支出を伴う費用ですので、注意しましょう。

この辺りのキャッシュフローへの影響は後述します。

除却損の計算方法

計算方法は至って簡単です。

廃棄する固定資産の「残存簿価」をそのまま使うだけでOKです。

間接法の場合は、取得原価と減価償却累計額との差額となります。

例えば、取得原価150百万円(減価償却:定額法、残存価格ゼロ、耐用年数15年)の設備を5年間使用した後、当該設備が帳簿価格で除却された場合、

このように、

除却損 = 残存簿価 = 100百万円

となります。

[参考:有姿除却(ゆうしじょきゃく)]

余談ですが、設備を除却するからと言って文字通り「廃棄」する必要はありません。

使わなくなった設備をそのまま放置しているんだけど、廃棄したとみなす処理を「有姿除却」と言います。

設備の除却に伴い膨大な費用(撤去費、運搬費など大きな現金支出を伴う)が掛かる場合に採用されます。

キャッシュフローやNPVへの影響

では次にキャッシュフローへの影響について見ていきましょう。

ここさえ押さえておけばNPV問題も解けるようになります。

本記事では下記の2ケースについて見ていきます。

①廃棄コストがかからないケース

まずは廃棄コストがかからないケースを見ていきましょう。

[例題]

D社は、X1年度初めに取得原価100百万円(減価償却:定額法、残存価格ゼロ、耐用年数10年)の設備を取得した。

その後、従業員育成が成功し設備が不要となったため、4年間使用した後、第X5年度初めに当該設備を除却した。

設備投資後のD社の毎年の予想収益・費用が下記のとき、各年度のCFを計算せよ。税率は40%とする。

  • 売上 = 200百万円
  • 費用(減価償却費以外) = 100百万円

従業員育成に成功したため、除却後も予想収益・費用は維持されるものとする。

除却損の税金への影響は第X5年度末に生じるものとする。

まずは第X5年度の除却に伴う「除却損」を求めましょう。

上述のとおり取得原価と減価償却累計額の差を計算して、

を得ます。

除却損の税金への影響は「X5年度末」に生じます。

この情報をしっかりおさえて後は冷静にCFを解けば正解が導けます。

[ポイント]

NPV問題では時系列を押さえることが超重要です。

除却損の税金への影響が「いつ発生するのか?」を読み間違えないようにトレーニングを重ねましょう。

②廃棄コストがかかるケース

次に廃棄コストがかかるケースをみていきましょう。

ほんの少しだけ難しくなります。

[例題]

D社は、X1年度初めに取得原価100百万円(減価償却:定額法、残存価格ゼロ、耐用年数10年)の設備を取得した。

その後、従業員育成が成功し設備が不要となったため、4年間使用した後、第X5年度初めに当該設備を除却した。

処分には10百万円の支出が必要となった。

設備投資後のD社の毎年の予想収益・費用が下記のとき、各年度のCFを計算せよ。税率は40%とする。

  • 売上 = 200百万円
  • 費用(減価償却費以外) = 100百万円

従業員育成に成功したため、除却後も予想収益・費用は維持されるものとする。

なお、処分のための支出は第X5年度初めに、除却損の税金への影響は第X5年度末に生じるものとする。

まずは第X5年度の除却に伴う「除却損」を求めましょう。

今回は「処分に10百万円の支出が必要になった」とのことなので、

となります。

次に各期のCFを求める必要がありますが、この際ポイントになるのが

  1. 処分のための支出(10百万円)はX5年度初め(X4年度末)に生じる
  2. 除却損(70百万円)の税金への影響はX5年度に生じる

ことです。

この情報さえ取りこぼさず、冷静にCFを計算できれば正解は目の前です。

[ポイント]

有形固定資産の除却時に現金支出を伴った費用(廃棄コスト)は投資キャッシュフローに区分されます。

まとめ

受験生支援をやるようになって分かったのですが、受験生の方の結構な人数が「除却損」を適切に理解せずに事例IVに挑んでいます。

ご存知の通り、事例IVは「絶対的な答えがあります」ので細かい要素を理解していないだけで、×となるリスクがあります。

理解があやふやな所はそのままにせず、しっかり丁寧に理解を深めていって頂ければと思います。

それでは本日は以上です。

最後まで読んで頂きありがとうございました!

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こんにちは。CKです。

前回の記事で試行錯誤しながらカスタマイズしていった80分の解答プロセスについてご紹介させていだきました。今回は9代目きゃっしぃ10代目なおさんから続く「実況」シリーズとして、当日の80分の中でどのように解いていったかを書かせていただきます。

大外ししにくい答案を作るために、解答プロセスを固めておくことは大事だと思いますが、
当日で完璧にそのプロセス通りにしっかり解けたのかというと本番では色々とミスしてます。現場対応も出てきます。

令和元年度の事例Ⅲを題材にして本試験80分間の中で、どのように考え、どのように対応していったか、をリアルに実況してみたいと思います。

決してお手本になるようなモノではありません。

しかし、解答プロセスがなかなか固まらない方、模試など初見問題でプロセス通りに解くことができない方に向けて、完璧にプロセス通りできなくても、ミスをしても、ある程度解き方が固まっていたら何とかなりそうだ、という温度感をお伝えできれば幸いです。

※令和元年の事例Ⅲをまだ解いていない方は、ネタバレになりますので必ず解いた上でお読みください。

※本番の流れに沿って、考えたことを出来る限り再現しながら書いていますので、かなりの長文になっています。お時間がある時にお読みください。

尚、以下文中では
頭の中で考えたこと、感じたことは青色
ミスした箇所や振り返ってみての反省点箇所は赤色で表記しています。

まず、私のプロセスは前回ご紹介した下記の流れです。

Step1.最初のルーチン
Step2.与件文の最初と最後の段落を読み企業概要だけ確認
Step3.設問文の確認
Step4.与件読み込み
Step5.与件色分けマーキング
Step6.解答骨子作成
(※ここまでで40分。時間が来たら骨子作成途中でも答案作成スタート。)
Step7.答案作成

基本的にこのプロセスに沿って対応していきます。

1.開始〜3分

Step1.最初のルーチン
Step2.与件文の最初と最後の段落を読み企業概要だけ確認

まずは最初のルーチンです。試験開始の合図があれば、早く問題を見たい気持ちを抑え、まっ先に解答用紙に受験番号を書きます。それから問題用紙を破いてページをバラバラにして、段落番号を振っていきます。

 

私は段落と設問を紐付けながら解くことはしていないため、番号自体を解答プロセスで使うことはありませんが、①バラバラにするのでページの順番は確認できるように、②段落の変わり目がぱっと見で分かりやすくする様に、③与件文全体の文量をざっと確認するために 行っていました。

次に、与件文の最初の段落を読み、企業概要のみ掴みます。
業種内容の確認と、組織についてサーッ目を通す程度です。

【考えたこと】
金属部品の熱処理と機械加工の会社なんやな。部門には営業部がないな。。

【反省点】
※ここで、与件文の右側に「キノウ別」と書いてしまっていますが、これは機能別組織だと思い、つい書いてしまいました。事例3では「機能別レイアウト」と紛らわしいので、あまり書くべきことではありませんが、まだ事例1の余韻が抜けてないようです。ちょっと危なっかしいです。

 

2.開始後3分〜10分

Step3.設問文の確認

まず設問文を一読します。この時点ではまだ開始早々でフワフワしていますので、第1問から第5問までさーっと目を通したあと、もう1回与件文を読みます。
思いついた言葉をメモしたり、気になる制約条件に印を付けたりします。

第1問

【考えたこと】
C社の強みか。80字とあるので、2つの論点かな。例えば、生産面と営業面とか。

第2問


生産面の効果とリスクね。生産面が制約条件やな。受託生産を受けたときに、何がおこるかを探さなあかんな。

第3問(設問1)

新規受託生産の実現とあるけど、さっきの受託生産と同じことを指してるんかな?別の話かな?まあ、与件読んだらええわ。

生産性ってことは「産出/投入」で産出を高めるか投入を減らすか、ってことか。

「産出」は歩留まり向上とかかな。「投入」は何やろ。材料。材料と言えば、在庫低減なんかも見とかなあかんな。あとは稼働率とかかな?

※ここで連想ゲームをしているうちに、投入→材料→在庫低減まで来ています。在庫低減は設問で問われている「生産性を高める」からは、少し離れてきています。危険ですね。

第3問(設問2)

外注かんばん、後工程引取方式って、やっぱ自動車部品メーカーやな。トヨタ生産方式ね。あんどんとかのやつね。今までの受注ロット生産体制からの違いか。。

ロットじゃなくなるという点を意識。トヨタなので1個流しとか。あとはやっぱJITだな。

納期へも何か影響あるかな?140字って結構書かなあかんな。。

第4問

戦略か。事例3の最後の問題は確かこんなん多かったな。だいたい強みの技術生かして差別化、とか新しい市場を開拓するとかいうストーリーじゃないかな。あと外部環境の機会も意識せなあかんかも。

 

3.開始後10分〜25分

4.与件読み込み

黄色ペンと赤、青のボールペン、シャーペンを使って読んでいきます。
基本ルールとしては下記の通りです。

・気になる箇所:黄色で線

・強みや経営資源など解答に使えそうなもの:青い印、

・方針や課題など解決しないといけなさそうなもの:赤い印

・読んでいる途中で思い浮かんだワード等のメモ:シャーペン

1段落

最初に確認したとおり、金属熱処理と機械加工の会社やな。熱処理と機械加工はそれぞれ専門部署があるな。営業部はないな。

第2段落

重要な基盤技術なのに設備投資負担が重い装置産業なので、これを持っていることは強みやな。特殊な技術の蓄積、これも強みやな。んで、創業から熱処理専業企業としてやってきた。なるほど。

第3段落

その後、前工程の機械加工も内製化。設計部門も持ってるので、さらに一貫対応できる。これも強みやな。生産形態は対品種少量の受注生産かぁ。いろんな要望に対応できる様になっていった感じか。

第4段落

出た、X社。やはり熱処理を持っているのは強いんやな。自動車なんで量が多そう。

あ、やっぱり増設や。専用の工程の増設ってことは他には使えないから課題になるかも。しかも、X社の売上比率が20%で、依存度も気にせなあかんな。さらに前工程も移管って、これはX社の依存度は課題につながるな。

第5段落

「独立した建屋」って特徴的。これは移動が大変やな。
バッチ処理。。まとめて流すってことね。ということは仕掛品が課題になるかも。
一方、機械加工は多品種少量。汎用機器が色々ならんで、機能別レイアウト。ってことは、モノの流れに気をつけるべきかも。これは特徴的なので印つけとこう。
加工技能が必要って、加工技術は高いものもの持っているのかな。これも強み的要素やな。

第6段落

「微調整」って。これは職人技→高い技術やな。技能士資格があるベテラン作業者で品質確保。これは強みだな。でも一方でベテラン作業者への依存も警戒やな。

機械加工でも「個人技能」って書いてある。これはまさに、個人技能によって品質が保持されている点が課題につながるストーリーかも。

第7段落

生産プロセスは、機械加工を伴う場合は、材料調達が必要になる点が注意やな。
ここで部品在庫とか問題になるんかな。

第8段落

生産計画が「それぞれで立案」って、ここが問題になる可能性もあるな。でも熱処理との工程順などを考慮しての調整や、顧客からの注文に応じて、修正されているし、材料在庫も余計には買っていないみたいだな。。。

明らかな問題が出てくると思ったけど、ようわからんな。

第9段落、第10段落

X社全ての部品の機械加工か、これは依存度高くなるな。。初めての「本格的量産機械加工」で、しかも生産量は今の2倍。この量産への対応が一つのテーマかな。

大きな加工能力ってことは、例えば製品別レイアウトにするとかも、あんのかな。

第11段落

後工程引取方式。出た。トヨタ。内示を入れといて、かんばんで確定して回すのか。納品3日前確定って、これに対応していかなあかん訳やな。。
データ交換なので生産管理のコンピューター化につながるな。設備投資必要かも。

第12段落

システム構築は全面支援ってあるので、金やノウハウの懸念は一旦置いとこう。それより生産計画の見直しやね。

x社以外は従来の生産計画方法で運用するってことは、異なる2つの方法が併存するということ。これは問題になるかも。

第13段落

新工場!出てきました!設問で新工場って言ってたもんな。社長が方針を出しているのでこれに沿って検討されているんやな。

「x社向けの専用ライン化しない」って、社長わかってるやん!そうそう。それ大事。

作業標準化。これも課題だったもんね。

1人あたりの生産性を極限までに高める作業設計。標準時間とか決めてかんばんを回しやすくするか??

あとレイアウトも大事やね。熱処理に運ばなあかんしな。

人はあまり増やさない。たしかに、X社が逃げたら固定費やばいしね。それで1人あたりの生産性を「極限まで」って言っているのか。

第14段落

やっぱこの社長方針がベースなんやな。

 

ここまでで一通り与件文を読みながら、ライン引きや印付けを行いましたが、この1回目を読む時点では、設問の内容はまだあまり頭に入っていません。うっすら残っているという状態でした。

そこで、再度設問文を読みに行き、気にしないと行けない箇所に黄色線を引きます。

4.開始25分〜40分

Step5.与件色分けマーキング
Step6.解答骨子作成

本来ここでは、先に与件文の中から解答要素として使えそうな箇所を選び、設問別に色分けした蛍光ペンで引いて、その後に骨子を組み立てるのですが、解答要素の検討に時間がかかり、全ての設問ごとにマーキング(※)できていません。同時に解答骨子の検討も含めて一緒にやる対応を行いました。
※設問ごとのマーキングの色は、第1問ピンク、第2問オレンジ、第3問(1)緑、第3問(2)水色、第4問紫 です)

第1問

事業変遷を踏まえた強み、これは答えやすそう。

強みは、第2、第3段落あたりで青印を付けたあたりを中心に見ていき、「事業変遷」とあるので、熱処理専業→機械加工も開始の流れを書く形かな。与件文にある表現を中心に書いていこう。(→使えそうな箇所に線を引く。)

 

第2問

生産面での効果とリスクか。とりあえず「効果は、、、」「リスクは、、、」の書き方がいいかな。
「x社からの受託生産に応じる場合」なので、依存度増すあたりあやしいな。
でも「生産面」とあるから、生産のことを探さないと。。。

そうなると「初めての本格的量産機械加工」で「生産量が現在の2倍」になるという点がひとまずテーマやな。あとは後工程引取方式の導入も新たなノウハウの獲得とも言えるな。。

効果としては、量が増すので稼働率が向上し部品の調達コストも下がる。あとはX社の仕事ではかんばん方式も導入するので、自動車業界のノウハウも得れそうだな。

リスクは、、X社の影響が大きくなることで、他の客先への対応が疎かになるとか。

やっぱ依存度的な話になってくる。ひとまず置いとこう。

 

第3問(設問1)

新工場の在り方なので、社長が言ってた方針の箇所やな。生産性を高めるか。方針でもそんなこと言ってたな。
とりあえず、13段落を見てここに書いてある要素をもとに組み立てていけばいいかな。


x社専用のラインにしないこと、これは依存度減らす上で大事。汎用性必要なので機能別レイアウトを維持かな。

人をあまり増やさず生産性を高めるので、マニュアル化などの標準化や多能工化は要りそう。
あとはレイアウト。SLPって書いていいのかな。熱処理は別建屋だからそこまでの運搬が心配やな。
まあこのあたりで書いていくか。。

設問要求にある「生産性を高める」という点を単なる枕詞として扱ってしまっています。そのため、生産性向上と直接関係ない、「X社専用ライン化しない」が解答の軸になってしまっています。このあたりから外れて来ています。


第3問(設問2)


後工程方式が入ることでの心配は、これまでのやり方との混乱やなぁ。

生産管理なので、生産計画→生産統制で書いていく形か。

生産計画は、、(与件を探すと)8段落目で印を付けていた「機械加工部と熱処理部それぞれで立案」とあるので、これが後工程引取とはギャップがあるな。この工程間も後工程引取方式にしたほうがいいな。

生産指示は、かんばんがくるので、これに基づかないといけない。

あとは在庫面。(与件文を探す)

今までの材料調達では受注分のみ手配して1週間前に納品されていたけど、(11段落によると)x社の確定注文は3日前なので、これまでのやり方は通用しない。3日前にいきなり部品注文して入手できるか?じゃあ、3ヶ月前の内示を使って手配しながら在庫量も適正化していく方法かな。

生産統制は、「信玄よ!」で覚えた、「進度、現品、余力の管理」これで行こう。


第4問

ここは戦略面。X社依存がやはり心配やし、社長方針でも「X社専用ライン化しない」としているので、もともとの強みを活かして、新しい客先を開拓していくストーリーで決まりやな。
新工場稼働「後」ってあるのでこの生産能力も活かしていく、という形か。機械加工の工場ができるので、機械加工の商売を取ってこんとあかん。

(第3段落で機械加工の話を発見。)「多品種少量」が機械加工のニーズというか外部環境。
これは設計部門やらJITでいけそう。

あとは、営業部もなかったので作る形にすると、なんとか解答書けそう。

 

結局、第2問が解答の骨格が出来ていないが、ここで40分が来たため、あとは解答用紙に書きながら組みててていくことにしました。


5.開始40分〜試験終了まで

Step7.答案作成

第1問

先程線を引いた箇所を中心に、与件文からの引用中心に解答を構成。

特殊な技術蓄積と設備投資負担が重く各社外注する傾向が強い熱処理加工を自社で持ち、設計や機械加工も内製化することで、前工程含めた要望に対応できる。

ちょっと前半読みにくいけど、国語で悩んだら時間食いそうだし、要素は書けたから一旦これで置いとこう。

 

第2問

効果とリスク。与件文のラインを確認し、「初めての本格的量産」「生産性は2倍」という点からX社向けへの生産量が大きくなることでの効果とリスクを考えていく。


構成が分かりやすいように、「効果は・・・リスクは・・・」で書こう。量が増えることでの生産面の効果。。。うーん、調達コストしか思い浮かばん。逆にリスクは、量が増えると、当然仕掛りが増える可能性がある。特に初めての本格量産ならなおさら。
あとは人やモノの移動も生産量が増えると大変になるな。この辺り、後工程引取方式や新工場で回収できそう。
あと問題は、、やっぱX社依存が怖い。最後の問題でX社依存からの脱却にしたいので、書いとくか。

効果は、機械加工の生産量が約2倍となり売上増加と部品コストの低減で収益向上。リスクは、①生産量増大で仕掛品の増加、②人や物の移動の困難化、③X社依存後が高くなり経営不安定化することである。

ここ、やっちゃってますね。設問に「生産面の」とあるので、生産面に立脚した書き方にすべきでした。骨子検討のプロセスで、設問文の下に「稼働率」「ノウハウ」「X社以外の生産への影響」など生産面に寄せた要素をメモしていたにも関わらず、与件文にマークした「生産量増大」という箇所のみに固執して解答を書いてしまってます。
まさに、”解答を書く時に再度設問も確認する”という事を忘れてしまっています。

 

第3問(設問1)

与件文の13段落あたりを確認しながら、4つ其々で書いていくと与件そのままになりそうなので、絞っていこう。
まずはX社専用のラインにしないこと。
あとは作業面。第6段落でも個人技能に依存した品質保持が問題点として出ていたので、ここは標準化。
さらに人を増やさないで対応する方針なので、多能工化や標準時間作って生産性上げることもいるな。
それから熱処理工程が別の建屋なので、機械加工の最後の工程は熱処理に運びやすい位置にしたほうがいいな。
第2問で生産量が増えることで人や物の移動の困難化を書いたので、これも解決するような書き方にしておこう。

新工場は、①X社向け部品の専用ライン化せず、②作業員個別保有のノウハウをマニュアル化し共有し多能工化し、作業の標準化と標準時間を設け生産性を高めて、③最終工程を熱処理への運搬しやすい位置にする等、物の流れ、人の流れに合わせたレイアウトとする。

骨子検討のプロセスでのミスをひきずって、X社依存からの脱却というテーマへ固執してしまっています。第2問と同様、よほどX社依存脱却が頭にこびり付いていたようです。そのため、設問要求の「生産性を高めるために」が抜け、しっかり分けて書いていくべき後半の要素を無理やりまとめようとしたため、②で汎用性の論点と標準化の論点が混ざり、おかしな書き方になっています。

 

第3問(設問2)



機械と熱処理の統合も必要だけど、他の工程は従来方式のままだから、こことも混乱が発生しそう。ここをどう書くか。いい書き方が思いつかない。最初の一文がイマイチふわっとした感じなので、あとに補足する形で行くしなかいか。最後はおきまりの生産統制で締めよう。

後工程引取方式と従来の生産方法が併存するため、機械加工工程、熱処理工程を統合した組織的な生産管理が必要。具体的には①機械工程・熱処理工程間を後工程引取方式にする、②外注かんばんに合わせた生産指示、③納品内示に基づく発注で在庫の適正化を行い、④進度、余力、現品を統制していく。

最初の一文は、後工程引取方式に対応するために、機械加工工程と熱処理工程を統合した全社的な生産管理にする、といった表現の方が良かったと思います。

 

第4問

この問題は骨子検討の段階で軸が固まっていましたので、与件文も見ながら肉付けして書いていきます。

営業部を作るか?従業員40名なので微妙。人は増やさないしな。営業の担当すら記載がなかったので、営業担当設置にしておこう。
機械加工の顧客ニーズは多品種少量なので、かんばん方式で小ロット対応し、設計部門で多品種対応すれば、従来の強みとX社で得た新たな強みが活かせるな。
戦略を問われているので、最後は戦略っぽく締めよう。

戦略は、熱処理の技術力と、増設した生産能力を活用し、X社自動車部品以外の機械加工顧客を開拓する。その為に①営業担当を設け営業力を強化し、②かんばん方式で小ロット対応し、③設計部門を強化し多品種化に対応して、事業の高付加価値化を図る。

ここで、残り時間1,2分程度。設問1の書き方などが気になったが一旦消して再度書く時間はないと判断し、答案全体の中で汚くて読みにくい字だけピンポイントで書き直しながら、試験終了。

―――――――――――――――――――――――――――

過去問で解いていた問題と違い、明らかに問題点が発生している記載がなかったので、解答の骨子を組み立てる部分が上手く行かず、そのまま答案作成に移り手応えがない状態でした。実際に、途中で設問要求を失念して外れたことを書いたり、まとまりのない表現になったりしています。(結果としては77点で手応えに反し予想以上の点数であったため、恐らく全体的に採点基準が緩和されるか、底上げの採点がされたのかもしれません。)

今回はリアルな当日の対応について書かせていただきました。
最初にも書きましたが、決してお手本になるようなものではありません。

ミスに気をつけるための反省材料として使って頂いたり、逆に、当日難しい問題が出てきた時「少々ミスっても何とかなる」という安心材料にしていただいたり、本番での現場対応の温度感を知る材料としてご活用頂けたら嬉しいです。

本当に長文となりました。最後までお読み頂きありがとうございました。

CK

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おはようございます!おべんと君🍱です。
自己紹介はこちら。前回までの投稿記事はこちら

今日は、2次筆記で重要になる制約条件と事例企業の社長との関係性について投稿したいと思います。

これは私が2回目の2次筆記が不合格だった時に考えていたことです。

<本題>
2次筆記試験はその言葉通り「試験」です。なので基本的には机上での話ですが、問題用紙には「中小企業の診断及び助言に関する実務の事例」と書かれています。言い換えると「机上で経営診断を行うもの」とも言えるのではないでしょうか。

不合格だった場合、診断協会より簡易書留ではがきが届き、その中には各科目の評価がA~Dの4段階で記載されています。

左は最初の2次結果、右は2回目の2次結果です。

ちなみに合格された方にはこのはがきは送られず、得点開示請求を診断協会に申請することで評点が分かります。

中小企業診断協会HP(一番下に得点開示請求の記載あり)

このA~D評価というのは、
A:60%以上
B:50%以上60%未満
C:40%以上50%未満
D:40%未満
と規定されており、”%”は、”点”とほぼ同義語です。

これらは自分の解答に対する得点評価なのですが、2次筆記が「机上で経営診断を行うもの」と考えたときに、このA~D評価が意味するものとは何なのか?を2回目の2次筆記が不合格になった時に、私なりに考えました。

今日はそのことをお伝えしたいと思います。

 

<2次筆記と診断を行う実務補習の関連>
合格後の実務補習を通じて思うのは、実務補習の一連の流れと2次筆記はすごく似ています。

※実務補習とは:
2次試験合格後に協会に申込を行い、試験合格者で1班5~6人構成され、ベテラン診断士の引率の下実際に会社を訪問して診断実務を行う研修です。

設問:社長が知りたいこと、社長が悩んでいること
与件:その会社の歴史、強み弱み問題将来課題などが詰まった情報
解答:社長へお答えする内容

実務補習は、
①社長や従業員の方からお話を伺い、情報をいただき(設問・与件)、
②それをチームで社長へお答えする内容(設問・解答)をまとめる
というものです。順序の違いはあれど2次筆記と実務補習の関連性は強いです。

私はコンサル業ではないので分かりませんが、現実社会では、社長がやろうとしていることが間違ってます!と言わなければいけない場面があるかもしれません。

ですが2次筆記に登場する社長は、ほとんどの確率で間違ったことをしようとしている方は出てきません

令和元年度の事例Ⅰ第5問では、組織変更を考えていたがコンサルタントに止められたという内容になっていますが、結構稀なケースです。

その前提から考えると、社長の思いをとして、いかにそれに応えていくか?が2次筆記で問われています。

 

<4段階評価と制約条件の関連(想像)>
感覚的な話で大変恐縮ですが、制約条件を外す=社長の話を聞いていない=社長のイライラが表出=点数が取れないと思っていました。つまり4段階評価だと、C以下の可能性が高いと勝手に思っていました。

制約条件を外すとは、具体的には「新規顧客獲得のために必要な施策」を問うているのに、「既存顧客に対する施策」を書いてしまう といったことです。

実務補習の場面で、

社長:「新しい顧客を開拓したいんですよ」

面と向かって我々に問うているのに、

我々:「いや社長、既存顧客にこういうことした方がいいですよ」

と答えるのは、どう考えても「いやいや、話聞いてる?」と思われます。

(実際の実務補習では、新規顧客開拓の施策を最初に提案したうえで、既存顧客の施策もお話しするということはあるかもしれませんが・・・)

あくまで試験で「新規顧客獲得のために必要な施策」を問われているのであれば、新規顧客獲得のことだけを書くべきです。

制約条件を外さないことは、社長の話を最低限聞いていることになり、それだけは絶対守ろう と考えていました。

逆に言えば、制約条件を守らないことは、社長の話を聞いていないので、試験上は一発退場、というくらいシビアに考えていました。
(本当のところは分かりません)

ただ思うだけでは本試験で何が起こるか分からないので、私が実際していたことは、
〇設問に制約条件を大きく丸でぐるぐる囲む
〇メモ用紙に「〇〇以外は×」と大きく書く
〇解答用紙にも「〇〇以外は×」と大きく書く
と3段階のことをして、制約条件は守るようにしていました。

 

<まとめ>

<本日のまとめ>
制約条件を守らないことは、社長の話を聞いていないと思うべし

本試験で制約条件を順守できるような手順を作っておくこと

今年2次筆記に専念されてきた方はもちろんのこと、今年から2次筆記の学習を始められた方もこの時期は少しずつ80分の過ごし方が身につき、設問や与件、1次知識が使えるようになってきた頃かと思います。

テクニックもちろん重要です!その一方で、こういった2次筆記そもそもの思考といったことも少し頭の片隅に入れていただけますと、また2次筆記が違った観点で見えるかと思います。

この投稿が皆様のお役に立てば幸いです。
以上、おべんと君でした。

 

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おはようございます。岩塩です。いつも道場をご覧いただきありがとうございます。

もう8月も終わりですね。今週は1次試験の合格発表がありました。合格を確実にされた皆様、改めておめでとうございます! 昨年を更に上回る合格率に、「2次試験が熾烈な戦いに・・・」と不安になっている方も多いと思います。こんなときこそ冷静に! 「周りの受験生に勝つ」イメージで臨むと、周りを出し抜こうと超理論展開をして大外しする危険性があるかと思います。大事なのはいつも、与件から離れない&基本から外れないこと。いかに冷静に対処できるか、自分との戦いと捉えていただければと思います。2次試験まであと2か月、がんばってください!

 

**********

 

さて、道場は2次試験学習の記事をメインに受験生の皆様と伴走中ですが、本日は少し異なる趣向で、昨年の合格者であるM診断士のインタビュー記事をお送りします。M診断士は昨年の2次試験に最高齢で合格された方です。 岩塩は今年2-3月の実務補習で15日間ご一緒させていただきました。試験のこと、今後の活動などについてオンラインでお聞きしました。

 


 

岩塩:Mさん、お久しぶりです!お元気そうで安心しました。本日は色々とお話を聞かせてください。

M診断士:お久しぶりです。岩塩さんから連絡が来るとは思いもよりませんでした(笑)可能な範囲でインタビューにお答えします。

 

自己紹介&診断士を目指したきっかけ

M診断士:私は1945年生まれの75歳、神奈川在住歴70年です。昨年の2次試験の統計資料で、合格者の中の最高齢であるとわかりました。

(出展:中小企業診断協会Webサイト R1 2次試験 統計資料)

私は某大学の政治経済学部を卒業し、民間企業の管理部門(経理・人事総務分野)で約50年勤務しました。家族は妻、息子1人・娘1人。他の保有資格としては、MBATOEICスコア910税理士試験(財務諸表論、簿記論)日商簿記2級知的財産管理検定2級などがあります。

岩塩:錚々たる資格の数々ですね・・・ では、経営理論や財務、知財関係などの知識は既にお持ちだったのですね。

M診断士:そうですね。ちなみに資格マニアというわけではなく、その時々の仕事で必要なことを学習してきた結果、このような形になりました。

診断士を目指したきっかけですが、60歳を過ぎた頃に「生涯現役」を見据えて起業したいと考え、複数の創業セミナーに参加していました。そこで講師をしていたのが、著名な中小企業診断士の方々でして、経営コンサルティングに事業機会を見出したのです。他の事業に比べて、コンサルタントはこれまで培った自分のノウハウを活かせることに加え、資金面でのリスクも少ないと感じました。

 

受験歴

M診断士:最初に受験したのは2010年です。数年は独学でしたが、このままでは難しいと感じ、2013年からT○○(有名予備校)に通いました。2018年に1次試験の全科目に合格。2次試験はL○○が良いとの評判を聞いたため、1次試験合格後、直ちにL○○(有名予備校)に切り替えました。2回の挑戦の後、昨年2次試験に合格しました。通算10年。資格試験の勉強の中では一番長かったですね。

 

1次試験について

岩塩:1次試験は9回受験されたのですね。大変お疲れ様でした。1次試験の経験談をお聞かせください。

M診断士:受験校から「合格した科目は免除申請した方が良いとの指導があったため、それに従って受験した結果、多年度受験となってしまいました。年により難易度が変わるため、科目を絞ることは必ずしも正解ではないと感じました。経営情報システムと経営法務が苦手で、情報は4回、法務は3回受けました。

また結果論ですが、2次に直結する企業経営理論運営管理財務会計は免除申請せずに受験したのが正解だったと思いました。自分が1次に合格した年(2018年)の受験科目は経営、運営、財務、および法務でした。私は1次の最終年度にこれらの科目を受験していたことが2次試験の合格にも繋がったと思っています。経営、運営、財務が不得意な方は、得意科目となるよう、よく勉強する必要があると思います。

 

2次試験について

岩塩:2次に直結する科目を最終年に受験したことが合格に繋がったのですね。2次試験の経験談についても教えてください。合格のポイントは何だったと思われますか?

M診断士:2次の学習時間は、1年目250時間、2年目(2次専念)1,000時間程度でした。2次試験は解答が公表されないため、難しい試験と捉えられていると思います。予備校の講師によると「出題者に忖度する解答が書ければ合格できる」ということでした。ポイントは過去問学習を重視することです。私は受験校でたくさんの受験生に出会いましたが、たしかに合格者の共通点は、徹底的に過去問に取り組んでいることです。2次試験を4回受けた人や7回受けた方にも会いましたが、合格年はやはり過去問を中心に取り組んでいました。

 

岩塩:具体的な学習プロセスについても教えてください。

M診断士:「忖度する解答」を書くため、受験校で教えられた方法は下記になります。

  1. 実際の設問と協会の発表する「出題の趣旨」を参考にしながら、自分自身の解答を80分かけて作成する。
  2. 予備校数社の解答を見ながら、自分の解答に不足する部分を補う。

予備校各社で解答が異なるので、3社くらいの解答を比較した方が良いとのこと。授業では6社の解答の比較をしてくれました。

また、私はふぞろいな合格答案も使っていました。採点の際には90%以上の点数になるよう、不足のキーワードを追加し、自分自身で「出題者の要求するであろう合格答案」を検討し作成していました。ただし、キーワードの取り込みはストーリー性が損なわれない範囲に留めます。

このプロセスで、事例IからⅢまでは、最新年度のものは残し、6年間分を繰り返し解きました。(事例Ⅳは過去14年間分)何回か同じ問題を繰り返し解くうちに、解答方法が身についたと感じる瞬間が訪れました。その段階で、初めて最新年度(前年度)の問題を解き、ふぞろいな合格答案で採点し、合格できそうか?のあたりをつけました。

また、T○○とL○○の模試を受験しました。2019年の8月にT○○の全国模試では「合格レベルA」の判定が得られましたが、その後も油断することなく本試験まで過去問を繰り返し解き続けました。講師によれば、「答練や模試は本試験に「似せた」試験なので、あくまでも過去問を重視する戦略をとって下さい」とのことでしたので、予備校の答練や模試は、単に「現時点で自分が持っている実力はこの程度のもの」と考える材料とし、あまり深く復習はしませんでした。(とはいえ得点レベルの低い部分は数回復習しました)

2次試験2年目は、不合格だったら再受験はせず撤退する覚悟で臨みました。崖っ淵、All or Nothingの状況のため、講師から得た合格のノウハウや、自分自身で考えた方法を徹底的に追及しました。どうしたら「協会に忖度した解答」が書けるかを考え続けた2019年の10か月間でした。

 

実務補習について

岩塩:合格後、実務補習はいかがだったでしょうか?

M診断士:これまで受験勉強のみにフォーカスしてきたため、実務補習を通して自分自身のスキルが十分でないことを実感し、今後活動するうえで補強すべきことが分かりました。例えば、PC、Web、マーケティング、補助金申請、事業承継、M&Aなどです。また、これまで共同作業というものをあまり経験していなかったため、実務補習を通して、役割分担共同作業の流れなどがよく理解できました。反省としては、最後まで周りの人に迷惑をかけっぱなしだったことです。タイトなスケジュールについていく実力が不足していたこと、試験で得たノウハウをうまく活用できなかったこと、体調管理が十分でなかったこと、Wordのスキルが不足し頻繁に人の助けを借りたこと・・・。反省すべき点が多々あります。

岩塩:「5日間」と言えど、その外枠で調査や報告書作成を行わなければいけませんから、なかなかハードでしたね。途中、少し体調を崩されていたようで心配でしたが、最後に全員で終了証を受け取ったときは安心しました。我々のグループにはWordが得意な方がいらっしゃったので助かりましたね(笑)診断士活動では連携や相互補完も重要だと感じました。

 

今後の診断士活動

岩塩:今後はどのような活動を計画されていますか?

M診断士:今年の6月に個人事業主として登録しました。得意分野である財務・経理人事総務英語(翻訳)の経験を活かしていきたいです。年齢的なこともありますので、あまり多くのことには手を出さない予定ですが、マーケティングについても研究会などで勉強し、支援できるようにしていきたいと思っています。

岩塩:これまでの知識・ご経験を活かしつつ、新たな分野についても更に勉強していかれるのですね。そういえば、Mさんの息子さんも診断士資格をお持ちだと伺ったような・・

M診断士:はい。息子は企業内診断士です。受験中は学習計画のマネジメントなどについてアドバイスをもらっていました。彼は朝早めに出社し、途中で喫茶店に寄って学習していたようですが、店員さんに顔を覚えられて、黙っていても同じコーヒーが出てくるようになったそうです(笑)また、協会支部からの情報誌は毎月見せてもらっていました。自分とは専門分野が異なりますので、ノウハウやリソース補完のため、ゆくゆくは一緒に活動するかもしれません。

岩塩:Mさんが合格されて、ご家族も喜ばれたことでしょう。今後、息子さんと一緒に活動されるのも楽しみですね。

 

受験生へのメッセージ

岩塩:最後に、受験生へのメッセージをお願いします。

M診断士:私は2次試験では、講師の話を参考にしつつ、それを妄信するだけではなく自分で必要と考えたことを組み合わせたことが、合格に繋がったと思っています。人により置かれた状況はそれぞれ異なるため、自分に足りないもの、合格答案を書くために必要なプロセスは何かを自ら模索し、自分に合った方法を実践することが重要だと思います。

また、1次試験でもう一歩及ばずに涙を飲んだ方もいらっしゃると思います。中小企業診断士試験では、知力もさることながら、何回失敗してもくじけず頑張る気持ちを持ち続けること、不合格が分かったらただちに気持ちを切り替え次の年の受験に向けての合格戦略を考え、早めにスタートすることが重要になると思います。私も諦めずに挑戦し続けたことで、最終的に合格することができました。皆様のご健