【ゆるわだ】“管理会計”が診断士に求められている?

katsuです。

一次試験を目指している方は、今の時期は「財務・会計」を勉強されている方が多いころでしょうか。今回は、「財務・会計」に関連した「ゆるわだ」を書いてみます。

最近、今年の2次試験の事例Ⅳを解いてみたところ、とても管理会計色の強い問題だなと感じました。(特に設問3)

“管理会計”とは、会社内部で経営に活かすための会計をいい、“財務会計”とは外部の利害関係者へ報告するための会計をいいます。

中小企業診断士は経営者様への助言をするお仕事といえるので、財務会計より社内的に経営に活かす“管理会計”の方が診断士の会計面の実務的には重要だとも感じられます。

そういった意味では、事例Ⅳで管理会計的な問題が増えているということはむしろ自然な流れなのかなとも思います。

(受験生にとっては「急にこんな問題がでてきてたまったものではない。」という意見もあるかと思いますが・・・。)

 

◆実務補習で感じた“管理会計”の重要性◆

今年、3度の実務補習を受けてようやく10月に中小企業診断士として登録を終えました。
そして、実務補習先の企業に関しては2回製造業を経験しました。
(実務補習の概要に関してはコチラの記事をご参考に)

過去、実家で建設業の経理をはじめた時も、税理士事務所で製造業を担当していた時も感じたのですが、小さな会社では“管理会計”を実施するための経営資源が不足しています。経理専任のところはほとんどなく、他の事務仕事もかなりあるのでだいたいそういった業務に時間を取られてしまいます。そうではないところもあるとは思いますが、ほとんどが税務のための会計資料を作成するので終わってしまっているという印象を受けておりました。

実務補習で担当した2件の製造業では、どちらも製品別の原価は全くわからない状態でした。なので、どの製品が儲けを出しているかに関しては正確に数字として把握しておらず長年の経験によって感覚としてのみ把握しているようでした。中小企業の少ない資源で、どの製品に営業・製造のための資源を注力するべきかが根拠をもって決められないということは、特に様々な環境の変化が起こりうる昨今では大変なリスクを抱えていると思います。

私の実家の建設業(個別原価計算)の例だと、工期が一か月を超える現場も多いため月末には仕掛の現場があり、月次決算をするときにも原価を各現場へ集計していないと「どれだけの原価が仕掛なのか」「どれだけの原価が完成しているのか」が全くわからず、月次の利益さえもわかりません。私が実家を手伝うまでは完全にどんぶり勘定で経理を行っていたのです。

実務補習では“管理会計”について社長へその必要性方法などをプレゼンをした時には、「まだまだ私も勉強すべきところがあるなぁ」とすごく感じたと同時に、中小企業ではまだまだ“管理会計”が浸透していないこと、そして診断士として“管理会計”を中小企業にもっと広げていきたいということも感じました。

 

◆管理会計オススメ書籍◆

新版 わかる!管理会計―経営の意思決定に役立つ会計のしくみを学ぶ
著者 林 總  / 出版社 ダイヤモンド社

 

 

最後に“管理会計”の分野で私がよく参考にしている著者の書籍を紹介しておきます。「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?」などでも有名な著者です。(読んでいない方はこちらもオススメです。)

事例Ⅳの学習に使えるのか、診断士試験に使えるのかについてはみなさまの自己判断にお任せしますが、この著者の方の書籍は読みやすく面白いと感じており、他の著書に関しても私はかなり読んでいます。

“管理会計”を知るという意味ではとてもオススメできると思います。興味のある方は、まずは書店などで手にとってみてください。

 

それでは、また。

by katsu

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