2次試験7日前!事例Ⅰのお作法・ポイント by まよ
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こんにちは!まよです☆
いよいよ本番まで7日となり、私まで緊張して参りました。
本日は、2次試験前の私の最後のブログです。
いつも以上に気合いを入れてお届けします!!
私のファイナルペーパーやミスノートに残されていた〝お作法〟や〝ポイント〟をバンバン載せていっちゃいます!!
本番直前の総復習に、是非お役立てください。
事例Ⅱの記事はこちら。
事例Ⅲの記事はこちら。
事例Ⅰの特徴
- 出題傾向がパターン化されていて対策がしやすい事例。近年は得点のバラつきが大きく、高得点も狙える。
- 1次知識が超重要。知識体系を適用しやすい。逆に、知識を整理できていないと点が取りにくい。
- 抽象度が高く、掴みどころがない。(と感じやすい)
- 問題構成は100字(80~120字)×5問のことが多い。
内訳は分析問題が4問。助言問題が1問。(助言問題は多くても2問) - 分析問題では「理由」や「要因」を問われる。何を問われているか分かりくい設問が多い。
- 助言問題で問われることは、①課題、②留意点、③施策 の3パターン。
- 類推問題が多いため、難易度が高く感じる。1次知識を以って解答する。
- 比較問題もしばしば出題される。特徴を比較し、対照的に書かれている特性を指摘する。
- 他の事例に比べて、与件文が短い傾向。与件文のなかにヒントも少なく、解答根拠が重複することが多い。
こちらのりいあの記事も参考にしてください。
【70点超】事例ごとの特徴【前編】事例Ⅰ・事例Ⅱ byりいあ
解答の方向性
- A社は比較的社歴の長い企業。創業以来生き残ってきたが、外部環境の変化等により、新たな経営戦略・経営ビジョン(事業拡大など)が必要になった。その達成のために組織・人事的な課題を抱えている。
- (現在コアとなる事業がない場合)差別化集中戦略※でコアとなる事業をつくりたい。
※差別化集中戦略:自社の持つ強みを活かして、ニッチを狙って経営資源を集中させ、高付加価値化し、他社との競争回避する戦略 - (コア事業が既にある場合)強みを活かして関連多角化を図りたい。
- 多角化により、特定の事業への依存状態を脱却し、経営リスク分散を図りたい。
- 課題解決のために、組織改編や人事制度見直しが必要。
- 近年多いテーマは〝事業継承〟。
事例Ⅰのポイント
- 「組織は戦略に従う」(チャンドラーの命題)を念頭におく。
- 1次知識を基に、設問解釈で解答の方向性を想定することが超重要。
レイヤーを意識すると解きやすい。(後述) - 強みを意識する。設問解釈の時点で、強みの関連しそうな設問をチェックしておく。
- A社がメーカー(製造機能を持つ企業)の場合は、強みは技術力や一貫生産体制にあることが多い。
A社が商社(製造機能を持たない企業)の場合、強みは顧客との接点・ネットワークにあることが多い。 - 過去の失敗は『他社任せ』によるもので、強みを活かせなかったことが原因。
- 人事・組織に絡めた解答を書くことを強く意識する。(事例Ⅱや事例Ⅲの解答のようにならないよう注意)
- A社は事業変遷を経ていることが多い。時間軸・主語(〇代目社長など)を正確に捉える。
- A社の人員構成を意識する。(非正規社員が多い?ベテラン社員が多い?)
- 診断問題は『過去~現在』、助言問題は『今後』について問われる。
設問解釈の時点で『過去・現在』か『今後』のどちらについて問われているか分けておくと、与件文との対応付けがしやすい。 - 助言問題は、与件文にヒントがないことが多い。『幸の日も毛深い猫』や『茶化』のフレームワークを用いて、多面的な解答をすべし。
- 『幸の日も』は人事施策。『毛深い猫』は組織施策。
- 〝人事施策〟を問われたら、人事面 「サ(採用・配置)チ(賃金)ノ(能力開発)ヒ(評価)」で答える。
単に〝施策〟を問われたら、人事面と組織面「 ケ(権限)ブ(部門)カイ(階層)ネ(ネットワーク)コ(コミュニケーション)」の両方を併せて書く。
『幸の日も毛深い猫』のフレームワークについては、リットの記事をご参照ください。
【渾身】『人事と組織』と『幸の日も毛深い猫』by リット
- 〝最大の理由〟を問われたら、結論づけを大きく一言でまとめる。
- 〝留意点〟を問われたら、営業面・生産面・組織面の切り口で考える。
- よくあるストーリー:売上を上げたい⇒組織の規模を拡大⇒人員増⇒マネジメント人材が必要になる。
- 人材の獲得がテーマになる時、必要な人材は『マネジメント人材』または『強みに関連する人材』になることが多い。
- 「成果主義」には肯定的でない場合が多いが、近年はプラスに捉えるケースもある。(例:R1年度)
『最大の理由』への解答構成は、リットの記事をご参照ください。
二次対策!「最大の〇〇」を多面的に書く方法 byリット
よく使う切り口・キーワード・知識集
事例Ⅰは設問ごとにレイヤー(階層)を意識することで、設問要求がグッと分かり易くなります。また、聞かれたことに答えていない、いわゆる〝事故解答〟を起こしにくくできます。
レイヤーは『経営戦略』『組織構造』『組織活性化』『人的資源管理』の4つに分けられます。
以下に、4つの各レイヤーごとに分けた1次知識やキーワードを整理しました。
経営戦略
A社は強みを活用することによる差別化(集中)戦略をとることが基本です。これにより、高付加価値化・競争優位性の確立を図ります。
ありがちな『A社の強み』
- 教育された人材(教育には時間もお金もかかる)
- 蓄積された技術ノウハウ(技術の蓄積や強化には時間もお金もかかる)
- 人的ネットワーク(関係性はお金では買えないし、構築には時間がかかる)
- 仕入れ先(関係性はお金では買えないし、構築には時間がかかる)
2021/10/08 『事例Ⅰは世界観を理解すると解答しやすい~経営戦略編~』より引用
■多角化
売上が1つの事業に集中すると、環境変化への対応力が低下し、経営リスクが高まります。
また、一部の事業の発言が高くなり、セクショナリズムに陥る組織的問題も起こりやすくなります。
その対策として、事業の多角化を行います。
多角化
メリット
関連多角化の場合
- 既存事業とのシナジーを発揮できる
- 経営リスクの分散を図れる
- 組織スラックを活用できる
デメリット
無関連多角化の場合
- シナジーが得られない
- 経営資源の分散
- 強みが活かせない(場合が多い)
■買収(M&A)
買 収
メリット
- 短期間での事業展開ができる
- 弱みの補完・強みの取り込みができる
- (同業種の場合)規模の経済の発揮、習熟効果が期待できる
- (異業種の場合)シナジーが得られる、経営リスクの分散を図れる
デメリット
- 組織文化の融合が困難となる場合がある
- リストラが必要になる(場合がある)
組織構造
権限
権限委譲⇒意思決定迅速化・モラール向上
部門
専門部門の設置、部門を跨いだ混成チームの編成など
階層
職務充実・職務拡大⇒モラール向上
ネットワーク
外部連携の促進など⇒組織活性化・高次学習
コミュニケーション
定例会議による部門間連携強化、社長の従業員との積極的なコミュニケーションなど
組織形態
■機能別組織と事業部制組織とマトリックス組織
機能別組織
メリット
- 専門性が発揮できる
- 規模の経済が発揮できる
- 中央集権的で組織統制が図りやすい
デメリット
- トップの負荷が大きく意思決定が遅い
- 全社的な管理ができる人材の育成が困難
- 責任の所在が曖昧になりやすい
- 部門間のつながり(連携)が希薄になりやすい
事業部制組織
メリット
- 現場の状況に即応可能(意思決定が迅速)
- トップが戦略に専念可能できる
- 利益責任が明確
- 次世代管理者を育成しやすい
デメリット
- セクショナリズムで全体最適図りにくい
- 機能(人材や設備等の経営資源)重複により高コストになる
- 短期的判断に陥りやすい
マトリクス組織
メリット
- 人的資源や情報を共有できる
- 上記により、組織活性化が図れる
- 範囲の経済を発揮できる
デメリット
- 指揮命令系統の混乱が起こり易い
- 管理者の権力争いが生じやすい
■同族経営と非同族経営
同族経営
メリット
- 迅速な意思決定ができる
- 株主に左右されない長期的視点での経営ができる
デメリット
- 組織の硬直化
- 会社の私物化
- 能力不足の人材が経営者になる可能性がある
非同族経営
メリット
- 客観的な経営判断ができる
- 適材適所の人材配置ができる
デメリット
- 短期的視点の経営に陥りやすい
- 買収のリスクがある
- 経営の迅速さ・大胆さが失われやすい
組織活性化
従業員のモラールが向上したり、外部のノウハウや人材が入ってくると、組織は活性化します。
組織変革
組織文化変革に向けた行動
- 組織構造の再編成
- 変革が必要であることの従業員への説明
- 経営陣の交代
組織変革を円滑に行うための行動
- 段階的な新制度導入で抵抗を和らげる
- 従業員へ変革についての十分な説明や意思疎通を行う
- 社長(経営陣)が従業員へ自ら説明し、納得感を与える
組織学習
高次学習を促す具体的方法
- 権限委譲
- 様々な視点を持った人材の活用(人材のダイバーシティ、オープンイノベーションなど)
- 過程主義から成果主義への評価体系変更
- 成功/失敗のDB化と情報共有
その他「組織活性化」に必要な視点
全社的な目的意識の共有、従業員への経営理念の訴求、組織的一体感や貢献意欲の醸成・維持、セクショナリズムの防止
人的資源管理
採用・配置
採用:中途採用、新卒採用、再雇用制度、多用な人材採用
配置:能力に応じた適正配置、人材の効率的な配置
■新卒採用と中途採用
新卒採用
メリット
- 将来の幹部候補を育成できる
- 組織文化やノウハウを継承しやすい
- 新しい視点をと取り入れることができる
中途採用
メリット
- 即戦力になる
- 教育コストを抑制できる
- 自社にないノウハウを取り入れることができる
■非正規社員の活用
非正規社員の割合が多い場合、非正規社員の管理体制や戦力化が課題になりがちです。
非正規社員の活用
メリット
- 業務量に応じた柔軟な労働力確保ができる
- 非正規社員がノンコア業務を行うことで、正社員がコア業務に集中できる
デメリット
- 社内にノウハウが蓄積されない
- 情報漏洩のリスクがある
- 会社へのロイヤルティが高めにくい
留意点
- 非正規社員の業務範囲適正化・明確化
- 非正規社員のモチベーション向上
賃金・報酬
■成果主義と年功序列型給与
成果主義
メリット
- 若手従業員の士気向上・組織活性化
- 人件費の抑制
デメリット
- 短期的視点に陥りやすい
- 個人主義になりやすい(一体感・チーム力の低下)
- 社歴の長い社員の士気が低下しやすい
留意点
- 公平・透明性の確保
- 長期的視点の活動を評価
- 評価者と被評価者の意思疎通(評価基準等の十分な説明)
年功序列型給与
メリット
- 長期的な視点での教育が可能
- 離職率の低下
デメリット
- 人事評価の納得性が低い
- (若手の)労働意欲低下の恐れ
能力開発
能力向上の施策
- 教育制度の充実(OJTや研修制度)
- 計画的な配置転換
評価
公平公正な評価制度、社内表彰制度、MBO(目標管理制度)など
モチベーション
〝教育⇒権限委譲⇒モラール向上〟のパターンは覚えておきましょう!
モチベーション向上の施策
- 権限委譲による職務充実
- 社内表彰制度
- 研修制度の充実(学習機会の提供)による能力向上
- 公平公正な評価制度
「モラール(士気)」と「モチベーション」は違うもの??
私は受験生時代「モラール」と「モチベーション」どっちを使うか悩むことがよくありました。
調べてみると、両者とも〝やる気〟という意味を持つことでは共通していますが、
「モラール」は集団(会社)のやる気や意欲を指すのに対し、「モチベーション」はあくまで個人のものを指すそうです。
「モラール」は組織全体で目標に向かっていく力のニュアンスを含んでいます。
よって、2次試験においては難しいことは考えず、〝モラール向上(士気向上)〟を使っておけばまず問題ないでしょう。
その他
■直販
事例Ⅱっぽいですが、事例Ⅰにおいても〝直販により顧客ニーズを把握し、提案営業を行う〟ストーリーはよく出題されます。
直 販
メリット
- 顧客ニーズを把握しやすい
- 自社ブランドを訴求できる
- 顧客の囲い込みをできる
- 収益率が良くなる
さいごに
いかがだったでしょうか。
事例Ⅰは1次知識を抑え、解答の方向性を想定できるよう訓練することで、確実に合格点を狙える事例です。
あと7日あります!!
お決まりのパターンやキーワードしっかりを頭に入れて、本番に挑みましょう!
本記事が、事例Ⅰで悩む受験生の一助となれば幸いです。
解答パターンをまとめた くまの記事も参考にしてください。
【お土産つき】こう書いてあったら、こう答える(事例Ⅰ)【まだ間に合う】by くま
私がお世話になった先代記事
- 事例Ⅰは世界観を理解すると解答しやすい~経営戦略編~
- 事例Ⅰは世界観を理解すると解答しやすい~組織人事編~
- 【二次ノウハウ】キーワード解答法 ~事例Ⅰ(組織・人事)~
- 【2次対策】事例毎の特徴・お作法を知る~事例①編~
- 最低限押さえたい「1次知識」まとめ ←★★超オススメ記事★★
⇒2次試験に必要な「1次知識」が凝縮されている超オススメ記事です!!本番前の総復習に是非ご活用ください!!
最後に・・・
私は、2次試験を2回受けています。
1年目は事例Ⅱで8割いったかな?と思えるぐらい良い手応えで結果は61点でした。
2年目は事例Ⅰで5割いかなかったな?ぐらいのイマイチな手応えで結果は75点でした。
何が言いたいのかというと、自分の手応えはアテにならないということです。
意外に低得点かもしれないし、高得点かもしれません。
前の事例の出来に関わらず、事例ごとに気持ちを切り替え
目の前の事例に全力で取り組んでください!!
そして、事例Ⅳの最後の最後まで絶対に諦めないでください!!
☆お知らせ☆
事例Ⅴ ーオンラインお疲れ様会ー
詳細決定!!!
開催日時:11月5日21時〜23時
募集開始:10月31日20時〜
参加枠は88名分用意します
参加申し込みは当日のブログにある専用の募集ページから申し込みをお願いいたします
受験生同士で交流を深めていただくも良し
道場メンバーと楽しくお話しするも良し
頑張った自分を全力で労い、大いに飲みましょう!!
そして・・・リアル飲み会(事例Ⅵ~)の詳細も決定いたしました
リアル飲み会については11月2日より当ブログにて募集を開始します
各地定員は10名程度を予定しています
みなさんとお酒を飲めること、道場一同楽しみにしております!!
以上、私から2次試験前最後にお送りするブログでした。
事例Ⅴでお会いできることを楽しみにしてます☆
明日はさろです~
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こんばんは!
2024年二次初受験組のにっくといいます。
事例Ⅰの分かりやすいまとめ、ありがとうございました!
レイヤー、まんさんや15代目のおーちゃんさんのと合わせて活用させて頂きます!
ありがとうございました!
にっく
完璧なまとめ!ありがとうございます!!
ekさん
コメントありがとうございます!!
少しでもお役に立てたのであれば嬉しいです。
急に寒くなりましたが、残り5日 体調に気を付けて頑張ってください!!
応援しております。