【渾身・企業経営理論】本当は企業経営理論が得意科目であってほしい
こんにちは、マイスターです。
もう間もなく6月ですね。思い返すと1年前、この時期は必死で仕事を早く終わらせて、必死で学習計画を守れるように勉強をしていた気がします。
ちなみに診断士試験の勉強を始めたころ、私は業種もサービス・情報系でまたということもあり、診断士試験の勉強を始める前の段階では、一切「強み」と認識できる科目がありませんでした。
-情報は大の苦手
-財務会計も自信ない
-経済学は勉強したことない
-もちろん法務もやったことない
-運営管理に関してはかなり遠い世界・・・
-中小企業経営・政策に関しては全く未知数(とにかく暗記は苦手)
こんな状態だったので、一番自分から”遠くない”「企業経営理論」で頑張るしかなかったのです。幸い、企業経営理論だったらまだ「イメージができる」という領域でしたので。(たぶん同じような感覚を持っていた方は多いと思います)
■簡単ではない企業経営理論
受験生全員が経営コンサルタントの国家資格を目指して勉強をしている訳ですので、企業経営理論はおそらく全員が少なくとも「興味ある」科目だと思いますし、「苦手」という認識を持っている方も他の科目に比べれば少ないと思っています。それに、やっぱり経営コンサルタントを目指すうえで、純粋に「企業経営理論」が得意な人になりたいですよね。(私は少なくともそうでした)
そんな受験生の淡い期待が集まっている科目なのにもかかわらず、一方で「意外と点数が取れない」こととしても知られています。
私の個人的な分析によると、その原因は大きく2つあると思っており、
■原因1、初見問題(Cランク論点)が出てくる
戦略論にしても、組織・マーケティング論にしても新しい論点が毎年出題されます。ただ、おそらくみんなできません。
労働法規も同じ論点は繰り返し出てきませんので点数を拾うのはなかなか難しい。まずは「できない問題はできなくても気にしない」ことも必要だと思います。
■原因2、やたらと難解な設問文と迷わす選択肢
こっちの方が問題ですね。とかく戦略、組織論についてはどの問題をとってもやたらと変化球のある表現で出題がされます。そのため、「きちんとした知識」と「設問文をきちんと読み解くこと」が重要になります。
正直、ここが企業経営理論でよい点数を取るための分かれ道といっても過言ではないかと思っています。
例えば、以下はH24の 第6問です。
問題文:企業は自社の業界における相対的な地位を踏まえ競争戦略を展開することが重要である。そのような競争戦略に関する記述として、最も適切なものはどれか。
選択肢;
ア チャレンジャーは、リーダーの高い技術力が生み出した差別化された製品と同質な製品を販売し、リーダーの差別化効果を無効にすることをねらうべきである。
イ ニッチャーは特定の市場セグメントで独自性を発揮できる戦略を遂行して、強い市場支配力をねらうことが基本戦略になる。
ウ フォロワーは特定市場でリーダーの製品を模倣しつつ、非価格競争によって収益を上げることが基本戦略である
エ ライバル企業に比べて技術力や生産能力に劣るニッチャーの場合、価格競争に重点をおいた販売戦略を幅広い市場で展開することが重要になる
オ リーダーは周辺の需要を拡大することによって、売上の増加や市場シェアの拡大を図ることができるが、その反面で新製品の投入を遅らせてしまうことになる
これは基本問題なので、絶対取りたいAランク論点ですがしっかり設問文・選択肢ともに捻りが加えてあります。
ご参考までにこの設問に対して私が実際に試験会場でたどったのは以下の思考プロセスでした。、
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まずア、ウ、エは市場地位別戦略から見ておかしい。この3つは外しだな。
問題は”イ”と”オ”だ。
うーん、
イは「強い市場支配力」という言葉が”広い市場”を指しているように感じるなぁ。狭い市場を狙うニッチャー戦略とかみ合っていないんじゃないか?
オは「新製品の投入を遅らせてしまう」というのはイノベーションのジレンマのことかな。”確かに高いシェアを持つ企業には起こりがち”だけど。。。アレ、なんか論点が交ざってないか?
うーん、悩ましい。でもオの「新製品の投入を送らせてしまうことになる」というのは、”そうとは言い切れない” よな~。。。
となると、イが最も適切かな。
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こんな思考プロセスをたどって、私は”イ”の表現を怪しみながらも最終的に”イ”を選びました。
結果この問題に関しては合っていたのでよかったですが、本当に企業経営理論はこんな「確信が持てない」問題ばっかり出てくる印象です。
■どう対策を行うか?
上記も踏まえ、企業経営理論の対策で一番大切なのは、
「テキストの内容をきちんと押さえること」
「設問文と選択肢をしっかり読むこと」 そして、
「正誤の判断基準を持つこと」だと思います。
特にこの「判断基準を持つ」という点ですが、2択に絞り込まれた選択肢を眺めて
・「適切っぽい選択肢(実際は不適切)」と、「より適切な選択肢(もっとも適切な選択肢)」
・「そうとは言い切れない選択肢(不正解)」と「 そうとも言える選択肢(正解)」
みたいな微妙な点を見分けて、確信を持ってマークするための自分なりの判断目線を持つ必要があります。
この辺を身に着けるには、たくさんの過去問に触れて、やりきることも大切になってきます。また、私のお勧めのとしては今までの記事と全然別のことを言うようですが、「戦略」と「マーケ」にのみ関していえば、色々ネットとかで経営用語調べてみたりするのも有効だと思いました。
メリットとしては、
・原因1への対策になる。
Cランクの補足論点も読むだけで頭に入る (基本的に企業経営理論の論点は読んだらイメージできるものが多いので)
・原因2への対策になる
経営用語の定義は1つではないので、テキスト以外の他の表現で経営用語を理解する機会になる (これは実際の本試験での選択肢の正誤判断に利いてきます)
・2次試験にも、仕事にも使える
といった所でしょうか。「経営用語」みたいなサイトは世の中に溢れていますし、アプリもありますよね。私はコンサルタントの方が書いているもの、またビジネススクールだしている携帯アプリの経営用語みたいなものを眺めたりしていました。人それぞれで取り上げているトピックや表現が違うので、見ておいてもいいと思います。(特に直前期は根詰まってくるので、気分転換としてもいいと思います) ※ただ、組織論は結構深いので入り込みすぎるのは避けるのが無難でしょう。
・がんばって過去問をたくさんやると、「正誤判断」を正しく見分けるための知識と判断基準が身についてくる
・お勧めは気分転換にいろいろ経営用語を調べてみること
この辺が企業経営理論を得意科目にしてから試験に臨むために今日お伝えしたかったことになります。
そろそろ過去問反復も最終段階かもしれませんが、もう1回転、2回転、頑張って時間を創出してできるといいですね。
それでは、今日も1日コツコツと。
マイスターでした。
マイスターさん
いつも、ピンポイントかつ受講生に本当に必要な内容記事をありあがとうございます。
本試験を2カ月後に控え、まさに企業経営の「やたらと変化球のある表現」に悩まされています。
今のところの対応策としては、
①設問をマーカーを引きながら、声をだして読む(これにより、簡単な見落としを防ぐ)
②T○Cの講座でならった手法をつかう(A≒B≒Cであって、A≠Cである場合は不適切)
③良く出る論点をサブノートに纏める(特に組織論は、有効と思っています)
今は、過去問と予備校からの問題集を繰り返しといて、「正誤判断」を正しく見分けるための知識と判断基準を身につけているところです。
毎日このブログをみています。
また、重要な部分は、コピペしてサブノートに加えて、自分の知識の整理に使わせてもらっています。
本試験まであと2ヶ月、本当によろしくお願いします。
おと
おとさん
有難いお言葉をありがとうございます。記事を毎日見て頂き、サブノートにも活用頂いているとのこと、
道場メンバー全員にとっても本当に励みになります。
組織論は体系的に理解を深めておくと2次試験にとても有利なので、サブノートを活用されるのはとても有効ではないかと思います。
ここから本試験まで、当ブログ・通われている受験校・またその他の媒体からいろいろな情報をinputされながら追い込みに取り掛かられることと思いますが、最終的には自分のやってきたことを信じて、最後まで頑張れるかどうかだと思っています。
いよいよ明日から6月の直前期ですね。引き続き道場としてもお力添えできるように頑張っていきます。どうぞ宜しくお願いします。