個別計算問題対策#2 欲張りなプロダクトミックス

こんにちは!JCです。
今週はかなり贅沢crownなラインナップでメンバーの夜更新の記事とともに個別問題対策の昼更新記事(僕らは裏記事と呼んでます)もあって盛りだくさんでお送りしています。

9/14(火) CVP分析
9/15(水) 商品別限界・貢献利益率とプロダクトミックス  ←今日はここ
9/16(木) CF計算書
9/17(金) DCFに基づく投資判断
9/18(土) 企業価値算定
月曜日の記事で個別問題として、気をつけておいてほしいポイントをいくつか挙げて、簡単な説明を記載したのですが、プロダクトミックスを書き忘れたことに気付きました。プロダクトミックスもしくはセールスミックスというのは、複数のアイテムを生産している場合に、それぞれの限界利益・貢献利益を算出してどの組み合わせが最も効率的かを検討する考え方です。
書き忘れたお詫びにひとつ例題を考えてみました。

 ◆例題◆

D社では、製品Acar、製品Brvcar、製品Cbusの3種類の製品を製造している。
販売価格はそれぞれ¥3500、¥4000、¥7000(いずれも1製品当たりの単価)である。
製品1個当たりの変動費はそれぞれ¥500、¥3000、¥3500
1個当たりの生産に要する所要時間はそれぞれ1時間、2時間、5時間である。
個別の製品に関わる固定費は存在せず、全ての生産に共通する固定費は500万円である。
工場としての最大の稼働時間は15000時間であり、販売先との都合で売ることのできる最大の製品数量は製品A 6000個、製品B 3000個、製品C 2000個であり、販売できない製品は製造できない。
 
上記の条件に基づいて、
設問1)
D社として最も利益の高くなるのは製品A、B、Cをそれぞれ何個製造すればよいか
設問2)
設問1)で解答した組み合わせによるD社の営業利益はいくらになるか。

◆限界利益(率)と貢献利益(率)◆
製品は売上が高いから利益が高いとは限らない。そこに効率的な生産がなされているかが問題です。
1次をクリアした皆さんに敢えて語るほどのことじゃないけど、製品(商品)別の利益構造を見る際には限界利益・貢献利益という観点がよく問われます。
P/Lで考えると
売上…………①
個別変動費…② 
限界利益・…①-②=③
個別固定費…④
貢献利益・…③-④=⑤
共通固定費…⑥
営業利益・…⑤-⑥
上の例題では個別固定費は存在しないので、限界利益でみたいのですが、もう一歩効率性の考え方を進めて時間当たりの限界利益がいくらになるかで比較したい。

◆解答と解説◆
実際に例題を考えて計算してみて下さい。一度、やり方を理解すれば全然へっちゃですよ。
事例Ⅳではわざわざ、円単位の数値と万円単位の数値を混在させることで、ミスを誘発するという作問も結構あります。上の例題もそのように作ってみました。落ち着いている時には引っかかりませんが、慌てると間違えたりするので要注意です。
PrdctMx解答はココ

◆注意事項◆
限界利益・貢献利益の定義は会計の世界と診断士試験の世界では異なると聞いています。ここらへんはきっと簿記1級のふうじんかアックルが解説してくれると期待しています。
よろしくね。

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個別計算問題対策#2 欲張りなプロダクトミックス”へ2件のコメント

  1. JC より:

    ふうじん、ありがと!
    そもそも学者が勝手な定義づけすんな!と言いたいですね。以前の記事にも書いたかもしれませんが、NPV:正味現在価値とかIRR:内部収益率という訳語も日本語としてどうよ!と思っています。僕的にはNPV:No Practical Value(実際的に意味のない価値)IRR:Important Reason to Reject(投資をやらせないための重要な理由)という意訳を持ちネタにしています。
    いちお、道場はちゃんとしたブログなので、きちんと訂正しておくとNPV:Net Present Value、IRR:Internal rate of returnです。そんなこと言わなくてもわかってる?そうだよね。失礼しました。

  2. ふうじん より:

    限界利益⇔貢献利益の定義の違い
    =T○Cテキストに載っているからそれで解決!
    ・・ではさすがに許してくれないですよね(笑)。

    ではまず表でまとめ

    診断士試験 簿記・会計学
    A 限界利益 =貢献利益
    (marginal profit)
    B 貢献利益 =商品別貢献利益
    (contribution margin)

    うぅむ・・、ますますわからん。
    T○Cテキストによれば、限界利益⇔貢献利益は一応使い分けできるように、とのことですが、実はそうでもない。
    一般的には限界利益(貢献利益)とカッコ書きされて併記されるし、そもそも上記A⇔Bの違いを分ける「直接固定費」を正面から問うてくる問題は「部門別原価計算」くらいなもので、診断士試験で「貢献利益」の解答要求はかなり稀。

    よって診断士受験対策上は
    ◎頻出=限界利益 (売上-変動費)
    △穴 =貢献利益 (売上-変動費-直接固定費)
    ◎頻出=営業利益 (売上-変動費-固定費)
    といった感じで段階的に理解すればOK。

    そもそも同じものの呼称が異なる混乱は学説の違いによるものですから、あえてその混乱を浮き彫りにするような出題は考えづらい。よってあまり心配しないのが上策ですねー。

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