Effectuation(エフェクチュエーション)マインド by 一蔵

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まずは、お知らせです。
ロケットスタートセミナーのお知らせ

2/16(日)14:00~16:30 一発合格道場 ロケットスタートセミナーを開催します!
令和6年度の中小企業診断士試験を合格した方が、スタートダッシュを切るためのキーポイントを濃縮したセミナーです。
15代目だけでなく、診断士の大先輩でもある先代を交えて開催します!
- 対象:令和6年度の中小企業診断士試験に合格した方
- 開催日時:2/16(日)14:00~16:30
(東京のみ)懇親会 17:00~20:00 - 形式:リアル(東京新橋)、オンライン(ZOOM)
- 定員:各30名 ※先着順
- 参加費(リアル):500円 ※懇親会費は別途5,000円
- 参加費(オンライン):無料
- プログラム:診断士1年目の心得・診断士登録のためのポイントの取り方・企業内診断士/独立診断士の生き方・診断士としてのレベルアップの方法etc…
- 申込締切:2/8(土)
お申込みは以下から!続々お申込みをいただいているのでお早めにお申し込みください!
リアルの方は懇親会もありますので、是非ともご応募ください!
受験体験記募集中!

合否発表で笑った方も泣いた方も、これまでの軌跡を一発合格道場ブログでかたちにしませんか?
体験記募集の詳細はこちらで!
合格体験記・未合格体験記のご提出は、2/4(火)20:00まで受け付けております。
みなさんこんにちは。一蔵です。
キャリアについて考える際に用いられる”Will、Can、Must”のフレームワーク、ご存知でしょうか。
今日は、これを題材に話を進めてみたいと思います。
Will、Can、Must

聞いたことないという方もいらっしゃると思いますので、まずは一般的なWill、Can、Mustの考え方について触れます。
Will(やりたいこと・意思)
- 意味
「Will」は、自分の意志や情熱、将来やりたいことを指します。キャリアを考える際には、「自分が本当にやりたいこと」や「心から情熱を持てること」が何かを見つける視点として使われます。 - 問いかけ
自分は将来何をしたいのか?
どのような仕事やプロジェクトに情熱を持てるか?
自分が社会や他者にどのような貢献をしたいと思うか? - 例
「私は新しい技術を開発して人々の生活を便利にしたい。」
「クリエイティブな仕事を通じて、自分のアイデアを形にしたい。」
→ Willはキャリア選択において「モチベーションの源泉」を明らかにします。
Can(できること・スキル)
- 意味
「Can」は、自分の能力、スキル、経験を指します。キャリアを考える際には、「自分が現時点でできること」や「今後身につけたいスキル」が何かを考える視点です。 - 問いかけ
今、自分はどんなスキルや能力を持っているか?
自分の強みや得意分野は何か?
今後、どんなスキルを習得する必要があるか? - 例
「私はプログラミングが得意で、効率的なソフトウェアを作ることができる。」
「人と話すことが得意なので、営業や交渉の仕事に向いている。」
→ Canは「現在のスキルセット」と「可能性」を具体的に理解する助けになります。
Must(やるべきこと・責任や義務)
- 意味
「Must」は、自分が果たすべき責任や、社会的な義務、またはキャリア上で必要な条件を指します。自分の価値観やライフスタイル、経済的な必要性も含めて考えます。 - 問いかけ
経済的な安定や生活のために最低限必要なことは何か?
自分や家族、社会に対する責任は何か?
どんな条件や制約がある中でキャリアを選択する必要があるか? - 例
「家族を養うために安定した収入を得る仕事が必要だ。」
「環境問題に興味があるので、サステナビリティに貢献する仕事をするべきだ。」
→ Mustは「現実的な制約」や「優先順位」を明確にします。
Will、Can、Mustを統合する

キャリアを考える際には、「Will」「Can」「Must」のバランスを取ることが重要です。
これらの3つが重なる部分を見つけることで、自分にとって最適なキャリアの方向性が見えてきます。
統合の例
Will(やりたい): 「新しい技術を使って革新的な製品を作りたい。」
Can(できる): 「プログラミングとプロジェクト管理のスキルがある。」
Must(やるべき): 「安定した収入と成長機会が必要だ。」
↓
結論 : 技術開発に携われる企業でプロジェクトリーダーを目指す。
Will、Can、Must、3つの重なりに合う仕事を見つけるというのは、一つのキャリアの指針になります。
新卒や転職を考えている人は、このフレームワークを使うことで方向性を検討しやすくなるかもしれません。
この考え方は、人材ビジネス企業やキャリアコンサルタントにとって、新たな需要を生み出してくれる便利なフレームワークの一つだと思います。自分の価値を高め、やりたいこと、やるべきこととの重なりを広げて、新しい仕事をつかむ。
入口はCanで“できることを広げ”、出口は転職(就職)です。
見方を変える
このフレームワーク、少し見方を変えてみたいと思います。

まず、入口をMustに置きます。
つづいてWillですが、明確にやりたいことを持っている人ってそんなに多くないと思います。
そういう場合は、MustからWillを作っていきます。
Mustは会社から求められていることです。
どのようなポストに就いているかによって変わってきますが、比較的低位のポストにある場合は、一つ上のポストで求められる役割をMustに描きます。
Mustの例
- リーダーシップを発揮して、チームメンバーをゴールに導かなければならない。
- フォロワーシップを発揮して、組織にマネージャーの意思の浸透を支援しなければならない。
- 組織開発を通じて生産性を高め、リソースを作り出さなければならない。組織の柔軟性を高めていかなければならない。
◯◯しなければならない。この形では重いですね。
プランド・ハップンスタンス
キャリアを考える際に用いる別の考え方で「プランド・ハップンスタンス」というものがあります。
プランド・ハップンスタンス
- 変化の激しい現代において、キャリアの8割は偶然の出来事によって形成される
- 偶然の出来事を利用して、キャリア形成に役立てる
- 自ら偶然の出来事を引き寄せるよう働きかけ、積極的にキャリア形成の機会を創出する
エフェクチュエーション
経営レベルでは、「エフェクチュエーション」という意思決定理論がありますね(近年1次試験頻出です)。
エフェクチュエーション
- 「手中の鳥」の原則 (The Bird in Hand Principle)
何かをするにあたり、新たなリソースを探すのではなく既に手元にある資源や能力、人脈等に着目する。既存の手段から何ができるのかを考える。 - 「許容可能な損失」の原則 (The Affordable Loss Principle)
はじめから大きなリターンを求めて投資するのではなく、損失を想定してスモールスタートで事業を開始することで、失敗から学びながら次の機会を探ることが可能となる 。 - 「クレイジーキルト」の原則 (Crazy-Quilt Principle)
精緻な競合分析を行って競合に勝つことを目指すのではなく、競合も含めた多様なステークホルダーと交渉しながらパートナーとして関係性を築き、パートナーの持つ資源を活用して価値を生み出す。 - 「レモネード」の原則 (Lemonade Principle)
予期せぬ事態に直面した際、避けたり、無理に合わせようとしたりするのではなく、機会ととらえて梃子として活用することで新たなチャンスを作り出していく。 - 「飛行中のパイロット」の原則 (Pilot-in-the-Plane Principle)
未来は予測するだけのものではなく、ヒトの行いによって決まるものだと捉え、目の前のコントロール可能なものに集中して望ましい結果に到達するように努力する。
こういう考え方を知っている状態で、先ほどのMustに戻ると、
「◯◯しなければならない」は「◯◯したい」という能動的なスタンスに変えることが必要であることに気付かされます。

つまり、MustをそのままWillに置き換えていく。
このレモネードの原則や飛行中のパイロットの原則は「プランド・ハップンスタンス」と同じことを意味しており、「目の前の事象に集中」して、「主体的、能動的」に関わっていくことで道は拓かれていくということになります。
↓
↓
↓
リーダーシップを発揮したい。
フォロワーシップを発揮したい。
Willに置き換えた上で、「Do」を考える。そして、行動を通じて新たな「Can」が生まれていく。
このような発想で考えると、

Must
Will
Can
の順番で円が広がり、重なりが広がっていくことになります。
MustをWillに置き換えていくことで内省的に動機づけることができ、新たなCanが広がっていくことでさらにモチベーションが高まっていく。
この考え方だと、転職ありき、Canありきではなく、目の前の仕事にコミットしやすくなり、Canが広がっていくことがキャリアの充実につながっていくことになります。
Work in Life(ワーク イン ライフ)
今はワークライフバランスという言葉より”ワークインライフ”が使われますが、ライフを私生活と捉えて仕事とシェアを奪い合うものと考えるのではなく、大きく「人生」と捉えて、人生の中の仕事と位置付けます。
人生の大半を費やす「仕事」の時間を充実させることは、そのまま人生の充実につながっていくということです。
これは、MustをWillに置き換えるという発想と全く同じです。

Canから入ってCanの領域を広げ、WillとMustとの重なりの中でキャリアを充実させるという発想ではなく、Mustの中にWillを広げていくことで、後付けでCanを広げていく。
このCanの拡大を”ワークインライフの充実”と認識して、視野を広げ、視座を高めていく。
こんなセルフマネジメントの発想もあって良いのではないでしょうか。
おわりに

ここまでお読みいただきありがとうございました。
今回の記事でお伝えしたかったのは次の2点です。
1つ目は、中小企業診断士の勉強を通じて、様々な考え方、多方面の知識が得られると、発想力が高まっていく、ということです。
今回の「Must、Will、Can」の発想は、どこかで聞いたものではなく、ぼくの勝手な発想です。
プランド・ハップンスタンスという考え方やエフェクチュエーションという理論と混ざり合う中で、違う捉え方を作り出すことができると思います。
もう一つは、この記事を読んでくれている皆さんは、難関国家資格に挑み、自らCanを拡げることができる人たちであるということです。
とても素晴らしいことであり、Must、Will、Canの発想とWill、Can、Mustの発想を合わせ持って、仕事と勉学に励まれることでワークインライフを最大限充実させることができると思います。
仕事と勉強の両立は口で言うほど簡単ではありません。人によってはここにさらに家庭での役割(夫、親)との両立も求められます。
これらをまるっとレモネードの原則で捉え、飛行中のパイロットになって、むしろその現状を利用して能動的に道を拓き、診断士試験の合格という最初のゴールにたどり着いてもらいたいと切に願っています。

明日はかます博士です!
日ごろの思考と行動についてお話しします!

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