【二次試験】事故回避!すべらない解答テンプレート集 byはっしー
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やっほー!はっしーです。
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はじめに
いよいよ二次試験まであと10日を切りました。
今までの勉強の仕上げに入っている方、当日へのコンディション調整を始めた方、追い込みをかけている方、さまざまだと思います。
去年のこの頃の自分は演習を重ねて、だいぶ仕上がってきた自覚があった一方
なんか自分の解答ってちゃんとした文章構成になってない気がするな…
しかも設問によっては、あせって時間内に書ききらないこともあるし…
というモヤモヤを抱えていました。
今回は、去年の私のようにこんな悩みを抱える方にご参考いただきたい内容になっています。
- なんとなく自分の解答の文章が読みづらい気がする
- 与件文読解までは順調なのに解答を書くのに時間がかかる
- 与件文から解答要素にしたいキーワードは拾えるのに解答に盛り込めない
- 制限に対して文字数が少なくなってしまうor文字数が収まりきらない
その悩み、解答の型ですぐに解決できるかもしれません!
そもそも解答の型とは
この記事において「解答の型」は、「解答を作成するうえでの文章構成の型枠」と定義します。
解答の型と設問解釈の詳細は、12代目まよさんの記事がわかりやすいのでぜひご覧ください。
また、みっきーも文章の型を習得することで因果関係の成立する解答を書けるようになった経験を記事にしてくれています。
ぜひ参考にしてみてください。
解答の型を使うメリット
私は、解答の型を用いることには次のようなメリットがあると考えています。
解答の型のメリット
- 採点者にとって読みやすい文章構成にすることができる
- 機械的に解答を作成できるので時間短縮につながる
- 与件文のキーワードを適切に配置することができる
- 解答の文章構成を概観できるので文字数の調整がしやすい
・ 採点者にとって読みやすい文章構成にすることができる
「解答の型」の構成は、歴代の合格者の再現答案を基に確立されてきたものです。
つまり、大多数と同じ文章構成にすることで、採点者にとって読みやすい文章になると言えます。
また、必ずしも世間一般的にみて「正しい文章」や「美しい文章」である必要はありません。
「二次試験のための文体」と割り切って記述するためにも「解答の型」は便利なツールです。
二次試験試験向けの文章の書き方については、13代目ににさんの記事がとても参考になるのでぜひご参照ください。
・ 機械的に解答を作成できるので時間短縮につながる
文章を書き慣れていない人にとっては、設問のたびにいちいちゼロから解答の形を考えるのはある程度の時間を要すると考えられます。
(私がそもそもあまり文字を書くことをしてこなかったので、いつも解答骨子を作る段階で思考停止してしまっていました。)
「この設問のパターンにはこう解答する」と機械的に処理できるようになれば、思考停止せずにすぐに手を動かせると思います。
・ 与件文のキーワードを適切に配置することができる
「解答の型」を用いることで、最初から文章構成を念頭に置いてキーワードを取捨選択することができます。
全体を俯瞰的にみたうえで「どれくらい文字数が使えるか」「どのキーワードの優先度が高いか」を考慮することができます。
また、キーワードを盛り込むということは多面的に書くことになり、リスクを分散することにも繋がります。
・ 解答の文章構成を概観できるので文字数の調整がしやすい
前述したキーワードの取捨選択にも通じるのですが、文章構成を概観できるので解答全体の文字数調整がしやすいです。
短すぎる解答は、得点しうるキーワードを欠いてしまっている可能性があります。
一方で解答が書ききらなくなってしまって、文章として成立しなくては問題です。
「解答の型」を用いることで、必要な要素を拾いつつも全体的なまとまりのある文章を記述することができます。
はっしーのケース
私の場合は、演習を重ねることでこの時期には、ふぞろいのキーワード採点で合格点以上の得点をとれるようにはなっていました。
しかし、設問によっては「文章として説得力が薄い気がする」「どう書いたらいいかわからなくて思考停止してしまう」といった問題を抱えていました。
そこで、「解答の型」をテンプレート化して設問パターンに応じて解答するという手法を考えました。
合格者の再現答案を参考にして、高得点者に多い文章構成を「解答テンプレート」化しました。
テンプレートに沿って解答を記述することで、自然と合格者の解答に近い文章構成になり説得力のある文章が書けるようになりました。
また、機械的に解答を書くことができるので途中で手が止まることもなくなりました。
今回は、令和1年から令和4年の過去問を例に解答テンプレートを作成しました。
私が受験時に使っていたテンプレートとイレギュラーな設問パターンにも対応できるテンプレートをご紹介したいと思います。
二次試験本番で文章構成を考える際の手札として使っていただけたら幸いです。
分析問題と助言問題、それぞれ3つずつのパターンに対応したテンプレートをご紹介します!
滑らない解答テンプレート集
分析問題【個別解答欄パターン】
分析問題では、このように質問によって解答欄が分かれているタイプの設問が見られます。
R2事例Ⅱ 第1問
現在の B 社の状況について、SWOT 分析をせよ。各要素について、1~4の解答欄にそれぞれ40字以内で説明すること。
R3事例Ⅲ 第1問
革製バッグ業界における C 社の(a)強みと(b)弱みを、それぞれ 40 字以内で述べよ。
このような設問では、主語はわざわざ書かなくても伝わるので、解答要素に文字数を割いたほうが賢明でしょう。
また、ひとつの解答欄内に複数の文で解答することで、多面的な解答にすることができます。
分析問題【複数質問パターン】
分析問題のもうひとつのパターンは、複数の質問をひとつの解答欄に書かなくてはならないタイプの設問です。
R4事例Ⅱ 第1問
B 社の現状について、 3 C(Customer:顧客、Competitor:競合、Company:自社)分析の観点から150 字以内で述べよ。
R4事例Ⅰ 第1問
A 社が株式会社化(法人化)する以前において、同社の強みと弱みを 100 字以内で分析せよ。
このような設問の場合は、質問の内容を主語にした解答テンプレートがオススメです。
主語を質問の内容にすることで、解答がブレずどこに何が書いてあるのかわかりやすい文章になります。
R4事例Ⅱ 第1問では、150字という比較的多い文字数制限で、3C分析の各要素について問われています。
それぞれ「顧客は…」「競合は…」「自社は…」を主語にする3つの文で構成します。
このような構成にすることで、主語が目印になって採点者に「どこに何が」書いてあるのか伝わりやすいと考えられます。
R4事例Ⅰ 第1問では、「強み」と「弱み」の2要素について問われています。
採点者がわかりやすいように主語に「強み」「弱み」を持ってきています。
各要素を多面的に書くために、「①…」「②…」「③…」とさらに細分化するのもいいでしょう。
分析問題【「最大の・・・」パターン】
R1事例Ⅰ 第1問
A 社長がトップに就任する以前の A 社は、苦境を打破するために、自社製品のメンテナンスの事業化に取り組んできた。それが結果的にビジネスとして成功しなかった最大の理由は何か。100 字以内で答えよ。
「最大の」って聞かれてるってことはひとつしか答えちゃいけないの?
確かに「聞かれたことに答える」という観点では、ひとつの答えに集約して答えることが理想的です。
一方で、解答要素(キーワード)を適切に拾っていくことや多面的に書くことができていないと大事故を起こすリスクがあります。
「最大の・・・」タイプの設問を多面的に書く方法は13代目のリットさんの記事がわかりやすいので、ぜひご参照ください。
こちらの記事で提唱されている最大の理由を明記した後に具体的な要素を並列する手法をテンプレートにすると、このような形になります。
まず、冒頭に最大の理由を主語にして明記することで、「聞かれた内容に答えている」ことがわかりやすく伝わります。
この文は、後述する具体的内容を包括する俯瞰的な内容で書けているといいでしょう。
次に最大の理由を構成する具体的な内容を「①… ②… ③…」の形で並列することで、解答を多面的に書くことができます。
他には、少し難易度は上がりますが、まず最大の理由を明記しその後に要因を詳しく書く手法もあります。
前述のパターンと同じく、最大の理由を主語にした文を冒頭にもってきます。
その後の文に最大の理由が生じた要因を詳しく明記します。
その際、事象→結果の因果関係が最大の理由を生じさせたという形にすると論理的に書きやすいでしょう。
助言問題【スタンダードパターン】
続いては、助言問題です。
まずはスタンダードな設問から解説していきます。
R2事例Ⅰ 第4問
将来、祖父の立ち上げた企業グループの総帥となる A 社長が、グループ全体の人事制度を確立していくためには、どのような点に留意すべきか。中小企業診断士とし て 100 字以内で助言せよ。
R2事例Ⅲ 第3問
C 社社長は、納期遅延対策として社内の IT 化を考えている。C 社の IT 活用について、中小企業診断士としてどのように助言するか、120 字以内で述べよ。
制約条件が少なく質問の要素が細分化されていない設問は、逆に解答の組み立て方が悩ましいです。
このような設問の場合は、並列の手法で多面的に記述することや、フレームワークを活用して記述すると文章が作りやすいと思います。
事例Ⅲのフレームワークは、13代目hotmanさんの「げもたこ」フレームワークを活用するのもオススメです。
まずは、並列パターンの解答テンプレートです。
主語を設問で問われている「留意点は」にして、「①…」「②…」「③…」と並列して記述します。
次にフレームワークを活用した解答テンプレートです。
「何を(問題)」「どうやって(対応)」「どうする(効果)」とフレームワークに当てはめて記述します。
また、文字数制限が比較的多いので、最初の文章を「助言は」から始めて包括的に聞かれたことに答える構成にしました。
文末は「納期遅延を解消する」とすることで設問上の課題から解答がブレないようにします。
助言問題【複数質問パターン】
次に、設問に複数の条件(質問内容)があるパターンの解答テンプレートです。
R4事例Ⅱ 第3問
アフターコロナを見据えて、B 社は直営の食肉小売店の販売力強化を図りたいと考えている。どのような施策をとればよいか、顧客ターゲットと品揃えの観点から 100 字以内で助言せよ
このパターンは、解答すべき要素がある程度指定されるので、解答は比較的構成しやすいと思います。
設問条件に対応しつつ、事例Ⅱの「だなどこ」フレームワークを活用した解答テンプレートです。
設問条件に対応するため主語はそれぞれ「顧客は」と「品揃えは」から始めています。
(「ターゲット」という文言は、文字数を節約するために省略しても伝わると判断したので抜いています。)
「誰に(顧客ターゲット)」「何を(品揃え)」「どうやって」「効果」までを包括して助言するテンプレートです。
施策を多面的に書いてリスクを分散するには、こういったテンプレートも有効です。
このテンプレートでは、設問に記述のある「施策は」を主語にもってきます。
そして「①… ②…」と並列して顧客ターゲットに対する品揃えを記述します。
最後に、それによる「食肉小売店の販売力強化」の課題解決に向けた効果を記述しました。
これにより、並列と因果関係を盛り込んだ解答にすることができます。
助言問題【立場を選択するパターン】
最後に立場を選択して助言するパターンの解答テンプレートです。
R3事例Ⅲ 第4問
C 社社長は、直営店事業を展開する上で、自社ブランド製品を熟練職人の手作りで高級感を出すか、それとも若手職人も含めた分業化と標準化を進めて自社ブランド製品のアイテム数を増やすか、悩んでいる。
C 社の経営資源を有効に活用し、最大の効果を得るためには、どちらを選び、どのように対応するべきか、中小企業診断士として 140 字以内で助言せよ。
こういった問題の思考プロセスや解答の手法は、Takeshiの記事をぜひご参照ください。
このような設問でひとつの解答欄に記述する場合は、前述したテンプレートとは別の構成にする必要があります。
この通り解答テンプレートを作ってみました。
まず、最初の文章で立場を明確に記述します。
次にその立場を選択した理由を記述します。
このふたつの文で設問条件の「どちらを選び」の部分に対応する解答を作ります。
残りの文字数で上記の詳細にあたる「対応」について記述します。
この文章は対応と効果の構成にすることで選択した理由を具体的に記述し裏付けにしています、
また、対応の部分では「C 社の経営資源を有効に活用」の設問に答えるためC社の強みを記述する構成にしました。
最後に
最後まで読んでいただきありがとうございます!
今回は、勉強が進んだ今だからこそのモヤモヤを解決しうる「解答テンプレート」をご紹介しました。
試験中にもし万が一手が止まってしまった際は、テンプレートの存在を思い出して最後まで走り抜けていただけたら嬉しいです。
二次試験前の私の担当は今回が最後です。
みなさんが努力の成果、持ちうる力を出し切って合格を掴み取れるよう心から応援しています。
寒暖差も激しいので、試験までの体調管理にも注意してお過ごしくださいね!
明日はひろしが「試験会場に潜むある罠」について書いてくれています!
メンタルが弱いと自称する彼だからこその気づきと対応策にご注目ください!
最後に道場からのお知らせです!!!
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