士業12年目を迎える者として考えること
どーも、TAKUROです。
すっかり年末モードで、ふるさと納税やら年賀状やらお歳暮やら終わっていないタスクにお悩みではないでしょうか?
私はこれに加えて、診断士登録関連や最近入った交流会の関係など、何が何だか分からない状態になっております。。。
ちなみに、本業では年末に和解がまとまりやすい、というジンクスのもと、和解ラッシュになることもあるのですが、今年はそうでもありません。
さて、突然先代投稿のようなタイトルで失礼しました。
(先代投稿の企画もこっそりと進んでおりますのでお楽しみに ボソッ)
私は、平成22年12月17日に(多分)弁護士登録しまして、士業として活動してきて本日でだいたい12年目に突入します!
(そもそも登録日の記憶があいまいなのと、その間2年ほど役所に出向して登録を外していたので、色んな意味で正確ではないことをご了承ください笑)
本日は、診断士としては、まったくのかけだしですが、曲がりなりにも弁護士12年目に突入したTAKUROから、士業をやる上で日々考えていることについてお伝えします。
個人事業主の戦略とは??
弁護士にも色々な働き方がありますが、会社の法務部に入る場合を除いては、基本的には個の力が問われていると思います(ケイスケホンダを髣髴とさせる発言)
言ってみれば、個人事業主として、超零細企業の戦略をとる必要があります。
(例外もあり、100名を超える大規模事務所で人的資源を大量投入できる案件(大規模M&A、大規模不正調査)に特化する、などの戦略は、大企業と同じですよね。)
超零細企業としては、どういった戦略を採るべきか??
そう、差別化集中戦略ですよね。
大手事務所が本格参戦していない分野に特化した形で、TAKUROならではの価値をクライアントに提供する必要があります。
例えば、大手企業法務系事務所がやりつくしていて、本も出尽くしている上場企業の株主総会対応に今さら特化したところで、新たなお客様は獲得できません。
そこで、私は、会社側の労働案件-それも労働組合法が絡んでも対応できるだけの専門領域で勝負しています。
長い余談-株主総会対応について
負け惜しみ抜きに、私も株主総会対応については、それなりの経験があるので、やってできないことはありません。ただ、差別化要素が全くありません。
とはいえ、私なりに工夫して取り組んでいました。
なぜか私は、株主総会の予行演習において株主役を任されることが多かったです。
ただ、淡々と質問してもおもしろくないので、ダラダラと話の長い人、財務諸表の数字にやたら詳しいことをアピールする人、マイクを手放さないジャイアン、村〇ファンドかぶれ…などなど、一人何役もキャラを使い分けていました。
(もちろん、法律上の問題が起こりやすいようにトラップも仕込んでいました。)
それに飽き足らず、〇〇社の専務が広島東洋カープのファンらしい、と聞くと、株主番号と名前をカープの往年の名選手の背番号と名前にしてみるなど、しょうもないこともしていました。
(昔の選手の背番号を調べるのに時間がかかり、終電を逃しかけたアホは私です。)
そんな無駄な努力をしていると、懇親会の席で…
TAKUROさん、僕は日ハムファンだから来年は日ハムで頼むよ!楽しみにしてるからね!
ほんとですか!?じゃあ西崎とか広瀬とか入れちゃいますよ!
(余計な宿題が増えてしまった…)
なんていう形で、本筋とは違う形で私の株主総会対応へのファンになってくれた方もいました。
…だんだん何が言いたいのか分からなくなってきましたが、差別化とはこの程度の甘っちょろいものではないので、今から競争の激しいところに、何のツテもなく入っていってもどうしようもないというお話でした。
士業連携の重要性
このように、士業でやっていくうえで、一定の差別化要素が必要なことが分かったと思います。
他方で、士業は、社会から一定の分野の専門家と思われているので、差別化集中戦略をとっていると、自分の専門外のことを聞かれることもしばしばあります。
よく、逆T字やU字と言うように、専門の柱を高めつつも、そうでないところもある程度の水準を確保すべし、と言われますが、ものには限度があります。
そこで必要になるのが士業連携です。
自分ができなくても、信頼できる士業の仲間にお願いできれば…
例えば、私は、金融系の難しい案件や税金・特許の案件が来た場合には、信頼できる同業にお願いすることにしています。
逆に周りの同業者からは、労働案件で困ったときには案件に一緒に対応してもらえないか、と相談をもらうことがあります。
同様に、将来、大規模補助金案件などのニーズがあった場合には、信頼できる12代目でチームを組んで対応出来たらどれだけいいだろう、と思います。
そして、信頼できる人にお仕事をお願いすると、今度は別の形で自分に仕事が返ってくることが多いです。
士業として活動する以上、馴れ合いで群れる必要は全くありませんが、信頼できる仲間と協力し合えること自体が非常に大きな強みになります。
専門分野ってどうやって作るの??
そんなこと言っても、自分には専門分野なんてないしな~
なんて声が聞こえてきそうです。
よく言われるのは、既に自分の中に専門分野の種があるんだよ、というアプローチですが、本日はこちらのアプローチには触れません。
でも、専門分野を作る覚悟と診断士試験を突破できるだけの努力体質があれば、これから専門分野を作ることは十分に可能です。
特定の分野に興味を持ったら、まずはその分野に関する情報が集まっていそうな場所(研究会など)に飛び込みます。
当然分からないことだらけですが、新人の強みを生かして、どんどん質問し先人に教えを請います(見当はずれな質問をしないだけの勉強はしていきましょう。)。
そうやって、かじりつきながら顔を出していると案件に携わるチャンスが巡ってきます。
すぐに手をあげ、必死で勉強しましょう。
このプロセスを繰り返していれば、気づけばあなたは、その分野の専門家です。
ほんとかよ!?と思う方、まずは実践してみてください。
何を隠そう、私自身、この方法で今の専門分野にたどり着いています。
もっと簡単な方法(例えば、その分野の専門の法律事務所に採用される)がたくさんあることは承知しています。でも、そんな方法を取れるならとっくにやってますよね?
もし、そんな簡単な方法がなくても、頑張れば専門分野の確立はできるというお話でした。
信頼関係の構築ってどうやるの?
大それたタイトルを付けましたが、なかなか難しい話だと思います。
自分を頼ってきている大事なクライアントの案件対応を任せるわけですから、本当に信頼できる方でないといけません。
加えて難しいのが、人間的に信頼できる方かどうかももちろん重要ですが、その案件をお任せしてよい方なのかどうかも重要です。
日々のコミュニケーションや一緒に案件に対応したりすると、こういったことが分かることがあります。
逆に、自分自身もそういう目で見られている可能性があると考えると、背筋が伸びてきますね。
終わりに
なんだか偉そうに色々と書いてしまいましたが、本日の記事は以上です。
(書き終わって振り返ると、余談の方が長い気が…)
年末年始で今後のことを考える際に、少しでも参考になれば幸いです。
明日は、こんちゃんです!
TAKUROさん、診断士の差別化に関する記事をありがとうございます。
今まで事務仕事しかメインにやってこなかったのと、複数資格は持っているけれど実務経験がない、という状態だったので、専門分野については大いに悩んでいるところでした。
もし診断士として活動を始めたら、TAKUROさんに教わったことを参考に活動したいと思います!
初めは選り好みせずに色んな活動に参加してみて、面白そうなものに徐々に特化させつつ、他のことも幅広く知識をつけていく、というスタイルが一番よさそうですね!(非常に大変ではありますがw)
株主総会のお話については、ちょっと分かるところがありますw
大きな効果が期待できるわけではないのですが、ちょっとした遊び心を持って、好きな人には伝わるネタを仕込んでおくと、それに気が付いた人とはちょっとした特別な接点ができたり、そこから仲良くなれたりしますよねw
自分もそこから交流が始まった、という経験があるので、非常によく分かります。
……ただ、TAKUROさんの仰る通り、それだけでは差別化にはならないと思いますが、ちょっとした一押しにはなる時がありますよねw
ロムさん
コメントありがとうございます!
おっしゃるとおり、幅広く活動してそこから絞り込んでいくのはとても大変です。
私も頭では理解しつつ、そこまでの活動を実行できていないのが実態です。
心身の健康や本業とのバランスに配慮しながら頑張ってみてください!
頑張っただけのものは得られると思います。
どこで誰が何を評価してくれるか分かりませんからね笑
こういった遊び心も入れつつ仕事ができていると、人間関係も広がっていきやすそうですよね!
もちろん、本業の中身のクオリティが整っていることが大前提ですが。