2次試験の得点は偏差値?仮説 と パニック体験談【中小企業診断士2次試験】

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おはようございます。岩塩です。
2次試験まであと20日を切りましたね。ついに超直前期です。皆さんの学習も総まとめに入っている時期かと思います。試験内容への対策と同時に、体調管理や、当日に向けたメンタルコントロールが非常に大切になってきます。道場メンバーも連日ブログで「気持ち」や「心構え」など、直前期向けの記事を書いておりますので、ぜひぜひご参考にしていただきたいと思います。

本日は2次試験の得点に関する仮説と、パニックに関するお話です。

 

<2次試験の得点は偏差値?>

(※注意※ 眉唾ものなので話半分にお読みください)

下の表は、H27以降の1次試験&2次試験の合格者数と合格率です。

※受験者数は、欠席した科目がひとつもない方の人数です。

2次試験を控えた皆さんは既にチェックされていると思いますが、これまでの2次試験の合格率は2割弱で推移しています。

そしてもう一点、気になる点があります。

合格率のばらつきが非常に小さい

ということです。

標準偏差は0.4%。(※H27以降で計算していますが、H26以前の試験結果はもう少しばらついています)

一方、1次試験の合格率の標準偏差は8.7%です。得点のばらつきが小さいのは、1次試験の合格者が2次試験を受けているから、とも考えられますが、それにしてもこの標準偏差は小さいと思います。

2次試験の合格基準は、「総点数の60%以上かつ全科目40%以上の得点」つまり「1科目も40点未満がなく総得点240点以上」であることです。2次試験の得点(得点開示でわかる得点)が、仮に採点後の素点だとすると、240点以上の割合を標準偏差0.4%の狭い範囲に収める、非常に安定した作問がなされていることになります。・・・なんとなく、ちょっと不自然な感じがしてしまいます。

もしも、採点後の素点ではないとすると、なんなのでしょうか? 一定の合格率を保つため、相対評価をつける方法としては、偏差値の考え方があります

※偏差値は下記のように計算します。

偏差値=(素点-平均点)÷ 標準偏差 × 10+50

平均点を取った方は偏差値50となる仕組みになっています。正規分布を仮定すると、偏差値60以上の方の割合は、およそ16%となります。

(ちなみに、59以上だと18.4%58以上だと21.19%となります。)

現実の得点分布は正規分布からズレると思いますが、この数字はおよそ例年の合格率と近いのではないでしょうか。さらに、「×10」や「+50」の部分の数字をいじることで、分布の幅や横位置を調整することができます。

 

つまり、

採点基準に基づき採点(素点を出す)

平均点、標準偏差を用いて得点を変換

調整後の得点(開示される得点)

こんな形の手続きが行われて、この「調整後の得点」が、2次試験の得点なのではないか?というのが、偏差値仮説です。

(※あくまで仮説です)

 

もしそうだったらなんなのか、ということですが、本番であなたがもし「できなかった」と感じても、周りの受験生も同じようにできなかった(=平均点が低かった)場合、あなたの得点は思ったより低くなりません

 

例えばこんな具合です。

例)
素点38、平均点45、標準偏差10

偏差値43 (足切り回避!)
素点ではD判定でも、平均点が低い場合は調整後得点ではD判定を免れるかもしれません。
一方で、逆に危険なこともお伝えしておきます。みんなが得点できた(=平均点が高い)事例で得点できなかった場合、思ったよりも点数が伸びません。
例)
素点60、平均点55、標準偏差10

偏差値55 (A
判定ならず・・

こんな形で、自分ではけっこう良く書けたと思っても、調整後得点は意外に低くなってしまいます。

 

偏差値仮説を実感したのは、昨年の2次試験での実体験からです。そのお話をします。

 

<事例Ⅲでパニックになった話>

昨年の2次試験。私はまずまず順調に進んでいると感じていました。事例Ⅱまでは・・・

事例Ⅲの与件文を読みながら、「このC社、問題点が見当たらない・・・?」とだんだん不安になり動揺してきました。与件文を読み終えた後、私は完全にパニックに陥っていました。。。

(昨年の事例Ⅲの出題傾向が変わったように見えたことは、いけちゃんぴ。べりーの記事もご覧ください)

本番でのパニックに関しては歴代記事でも読んでいたのですが、まさかパニックというほどのことにはならないだろうと正直甘く見ていました。

 

【パニックの主な症状】

  • 与件文が頭に入ってこない!
  • 手が震えて文字が書けない!
  • 落ち着いて考えられず解答骨子を組み立てられない!

 

何度か読み返しても与件文が頭に入ってきません。何かメモを書こうとしても手が震えて書けず、焦りで深い思考ができず、設問を行ったり来たりしながら、焦りが更に焦りを生み出していきます。何もできずに時間だけが過ぎ、軽く5分くらいはロスしたでしょうか。「これがパニックか・・・」と、体験をもって悟りました。大袈裟かもしれませんが、これまでの学習期間の思い出が走馬灯のように駆け巡っていました。

(本番の緊張や事故に関しては、おべんと君3chの記事もどうぞ)

可能な限り解答欄を埋めて試験を終えましたが、学習してきた80分のプロセスや、お作法がほとんど全て吹き飛んだトンデモ解答だったと思います。足切りは免れられないだろうと、崩れ落ちるような感覚でした。

試験終了直後の感覚としては、

事例Ⅰ B~A
事例Ⅱ A
事例Ⅲ D
事例Ⅳ B~A

でした。

しかし蓋を開けてみると、

事例Ⅰ 47
事例Ⅱ 70
事例Ⅲ 48
事例Ⅳ 76

で、なんとかD判定は免れていました。偏差値仮説で考えると、事例Ⅲは平均点も低かったため、足切りになるほどの低い点数にはならなかったのではないかと思っています。

(一方で、それなりにできたと感じた事例Ⅰのほうが得点は低かったです・・・ これは本業の逆機能で大外ししたのが大きいですが、みんなができたところでできなかったことが大きく響いたかもしれません)。

以上が、偏差値仮説を実感した経験談です。2次試験では、試験後の感覚と実際の得点が乖離しているという例もよく聞きますし、何らかの操作が加わっている可能性はあると思います。

2次試験の得点調整については、9代目きゃっしいの記事でも仮説していますので、気になる方はご覧ください。大問ごとの得点調整が行われているのでは?という内容です。この記事のメッセージは、「みんなができた問題の配点を上げる可能性がある」ということ。すなわち、難しい問題を正解した時のメリットより、みんなができる問題を落とした時のデメリットの方が大きいということです。

 

 

<お伝えしたいこと>

①パニックになった時の対策を考えておく

2次試験は、1次試験とはまた違った異様な雰囲気や緊張感が漂っています。今年は会場型模試を受けられなかった方がほとんどではないでしょうか。本番でパニックになったときの対策はぜひ事前に考えておくことを推奨します。私のおすすめは、どうしようもなくなってしまったら、解答欄を埋める戦略に切り替えることです。白紙のままでは得点できる可能性がないですし、解答欄が埋まることで気持ちが落ち着くかもしれません。

私がパニックの渦中で思い出したのは、10代目たっつーの劇薬注意の記事でした。たっつーは、解答骨子を作らずに、与件文を読んだ後にいきなり解答を書き始める方法を取っていました。この記事を最初に読んだときは、「ははは、こんな超人もいるのだな」と読み流していたのですが、この方法のメリットである「圧倒的な精神的余裕」が今の自分に必要だ・・・と、藁にもすがる思いで、骨子を作らずに解答を書き始めました。手が震えてひどい字でしたが、解答用紙が埋まるにつれ、気持ちに余裕が出て、冷静さを取り戻して対応することができました。

ぜひご自身のポリシーに合った対策を講じていただきたいと思います。

先代のパニック対策記事も参考にご覧ください。

”パニック”との上手な付き合い方(10代目いよっち)

[試験直前にやって良かったこと] フレームワークの用意&パニック時の対処を考えておく(9代目chika)

試験本番でパニックを起こさないためにこれからやるべきこと(9代目きゃっしい)

 

②最後の最後まで諦めない

事例Ⅲの試験が終わった後、崩れ落ちるような感覚に陥ったわけですが、偏差値仮説をにわかに信じていたため、事例Ⅳまでの休み時間で気持ちを持ち直すことができました。

事例Ⅲを難しいと感じたのは私だけではないだろう。平均点が低かったら、足切りを回避できる可能性はある。とはいえマイナス分は補填しないといけない。とにかく残りの事例Ⅳに全力で取り組もう

ここで気持ちを立て直して取り組んだことが結果的に合格に繋がったと思います。事例Ⅳを諦め半分、投げやりな気持ちで受け、あと1つでも計算ミスを犯していたら、不合格でした。「最後まで諦めない」とは、とても月並みな言葉だと思います。でもあえて書かせていただきます。ベリーの記事にもありますが、この試験は最後まで振り落とされず耐えきった人が合格する試験です。できなかったと感じても、ぜひ最後まで諦めずに挑んでください。諦めない限り、最後の最後まで、可能性はあなたと共にあると思います。

 

皆様のご検討をお祈りしております! 以上、岩塩でした。

 

 

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2次試験の得点は偏差値?仮説 と パニック体験談【中小企業診断士2次試験】”へ5件のコメント

  1. 秋の紅葉 より:

     岩塩様

     ありがとうございます。

  2. 秋の紅葉 より:

    岩塩さま

    早速、コメントありがとうございます。

    毎年、必ずパニック問題が1問は出るんでしょうか?

    1. 岩塩 より:

      秋の紅葉さま
      ありがとうございます。これまでの試験問題を見ると、対応に困る問題が出る可能性はあると思います。例えば、R01の事例Ⅲ、H30は事例Ⅳの企業価値、H29は事例Ⅱの顧客生涯価値のような問題が該当するでしょうか。診断士は環境変化への対応が求められる、ということを考えると、これまでと傾向の異なる(ように見える)問題が出されることは十分に考えられます。聞いたことのない言葉や、解いたことのない形式で出されると、パニックになってしまうかもしれません。ただ、落ち着いて考えれば何かしらの解答は導くことができ、部分的に点数を確保することはできると思います。パニックの影響を最小限にして、他の受験生もできる設問は確実に解答できるように、冷静さを確保・維持することが大切になるかと思います!

  3. 秋の紅葉 より:

     先日、令和元年の事例Ⅲを初めて解きました。

     ある程度、2次試験がわかるようになり、自信がついてきた頃でしたが、与件文を読み終えてもチンプンカンプン、与件文の理解を高めようと詳細まで把握しようとすると、時間が過ぎ、、、、
     詳細を把握したと思えても、次は、整理がつかず、、、、、
     そうしているうちに、SWOTすらも記憶が飛んでしまう始末、、、、

     あげくに、解き続けることを放棄してしまいました。

     試験一か月を前この状態はやばい、、、、と落ち込みました。

     でも、岩塩さんのこの記事を読んで、参考になりました。 パニック状態でも書く事が大事なんですね。

     いい記事を読めました。ありがとうございます。

    1. 岩塩 より:

      秋の紅葉さま
      コメントいただきありがとうございます(^^) 昨年の事例Ⅲを解かれたのですね・・。本当に、昨年は傾向が変わったように見えて、どこがポイントなのか全然わからずひどい状態でした。私もある程度の自信を持って臨んだのですが、結果、表面的にしか理解できていなかったと実感しました・・。私の場合はもう当日だったため対策も何も間に合いませんでしたが、秋の紅葉さまにはまだ時間は残っていますので、ぜひ、道場の事例Ⅲ記事も参考にしていただき、昨年の事例への対応方法も習得していただきたいと思います!一方で、当日もしもの状況となった場合は、書けそうな問題をまずは書く、ということが私としてはおすすめです。わからないと感じたら、周りの方もおそらく苦戦しています。冷静さを維持してご対応されるよう、予め対応を決めておくのがよろしいかと思います!ご健闘をお祈りしております。

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