失敗の類型化~開眼のきっかけ

こんばんはJCです。

僕は会社で財務関連の仕事をしています。うちの会社では財務と経理は別なので、いわゆる財務・会計と切り分ける場合には財務は比較的得意、会計は勉強して得意になった、と言えるかと思います。1次試験的には財務・会計は60点は当たり前で、どちらかというと上乗せを狙う科目という位置づけにしていました。10年ほど前には国際金融部という部署で、プロジェクトのキャッシュフローを作ってIRRを算出して、うちの会社がこの事業に投資すべきかどうかという判断材料を作ったりもしていましたので、事例Ⅳは較的得意…であるはずなんだけど、2次試験ではなかなか事例Ⅳの点数が思ったように伸びて来ない。下のグラフは昨年僕がT◎Cのストレート本科及び追加で参加した全事例演習の事例Ⅳの点数とTAC平均点のグラフです。

◆最初は30点台◆
財務が得意と思っているにしては、全然点数が取れてない。
どこがいけないんだろう?と失敗する際の分析をやってみました。いわゆる「ふりかえり」というやつかもしれません。どこをどうすれば、間違えないのか。この「自分の解答を分析する」ことは、点数を伸ばしてゆくためにはとっても重要です。事例Ⅳに限らず、大切だとは思いますが、とてもわかりやすい例になるかと思うので、今回は僕の事例Ⅳをテーマに話してゆきたいと思います。

◆失敗の原因◆
失敗の原因は、一つ大きく分けて二つ。一つ目は経営分析が当たらない。最初のうちは財務諸表を手当たり次第、計算して◎とか×とか付けて、どれを解答に採用しようというような、行きあたりばったり的な解答の仕方をしていました。その結果、二つ目は時間が不足し、個別問題では大いに焦り、設問文をしっかり読みこむよりも先に、減価償却費というような個々の条件の計算をしたあげくに、制約条件を読み飛ばし、結果、正解が出ないという状況でした。

◆失敗の分析Ⅰ◆
まずは経営分析。当たらない…それは的外れだから、という結論に達しました。なんで事例Ⅳに与件文があるのか?。それは経営分析のヒントというか正解への誘導が必要だから。財務諸表だけを提示すれば、解答例は無数に出てきちゃうでしょう。これも正解では?という疑問はみんな感じたことがあるんじゃないでしょうか。それでも正解は決められていて、時々別解が掲載されているだけ。それは先に正解が存在して、それを導かせるような与件文の内容になっているから、と考えられないでしょうか。
今日はここまでにしておきますが、来週はもう少し、経営分析に踏み込んでみたいと考えています。

◆失敗の分析Ⅱ◆
個別問題は
①文章が長くて読みにくい 
②制約条件がいっぱいある 
③知らない用語が頻出する
というような特徴がありますよね。
もう少し明確な出題の仕方はできないのか?」、と文句を言うこともできるけど、
そのぐらい読みとれなきゃだめなのよね」ということが問われていると考えれば気が楽ですよね。知らない用語を出題している時には作問者も「受験生が知らないことを前提」に作問していると思うのです。そこできちんとした類推ができるやつなのかどうなのかを試されているのかもしれません。

◆失敗の分析Ⅲ◆
文章が長くて、制約条件がいっぱいある。これをきちんと切り分けて、自分なりの見やすい表にできれば、8割方こっちのもんだという気持ちになります。自分なりの見やすい表というのは、僕の場合にはデシジョンツリーであれば樹形図、現在価値関連の問題であれば、年次のP/Lに基づくキャッシュフローです。時系列もきちんと押さえて、今の自分はどこにいるのかを確認できれば、勝ったも同然という感じです。

◆失敗の分析Ⅳ◆
ここまで書いて、気付かれた方も少なくないと思うのですが、事例Ⅰ~Ⅲと事例Ⅳとは異種の格闘技ではないということ。確かに電卓が必須となる事例Ⅳは若干特殊のように思えたりもするのですが、実は問われていることは他の事例と全く変わらず
1)要求解釈<何を問われているか>
2)問題文の制約条件の整理
3)要求の複数解釈<あいまいな設問、あるいは知らない用語>
に他ならない。なんとなく事例Ⅳだけは苦手と感じているあなた!あなたが事例Ⅰ~Ⅲを得意としているのであれば、事例Ⅳもあなたの得意なやり方で得点をあげてゆくことができるはずです。

◆失敗の分析の効果◆
冒頭に載せた僕の得点推移のグラフをもう一度見直してみて下さい。これはストレート本科生の成績の伸びのグラフ(ハカセのこの記事の3/4くらいのところにあるグラフです)と面白いように合致しています。当初は全然太刀打ちできないけれど、ある時点をすぎたところで開眼し、最終的には突き抜けてゆくイメージです。開眼するタイミングときっかけは人によって相当異なります。開眼しないまま本試験を迎える人もきっといるとは思いますし、すごく早い段階で開眼しちゃった!という人もいると思います。まずは、自分の失敗を分析しましょう。そうすれば、対応策がきっと見えてくるはずですし、それが開眼のきっかけになるかもしれませんよ!

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