経済学・経済政策:データによる傾向と対策

こんにちは。ハカセです。

今週からは「経済」の完成答練週間ですね。得意な人と苦手な人、両方ともまんべんなく居るってのが、「経済」の特徴かもしれません。今回のデータ分析を踏まえて、「メリハリをつけた対策」をしてくださいね。

◇ データ分析 ◇

まずは科目合格率。

(データ出典:中小企業診断協会)

傾向は一目瞭然。科目合格率がぐんぐん上昇しています。つまり、易化しているということですね。2008年の科目合格率が平均より高かったため、難化に転じるかと思いきや、さらに易しくなりました。

次に科目「クリア」率を見てみましょう。

「科目クリア率」= (試験合格者+科目合格者) ÷ 科目受験者 

(データ出典:中小企業診断協会)

繰返しになりますが、、「科目クリア率」とは、上記計算式で算出する、「当該科目を60点以上取れた人、または他の科目でカバーできた人」の割合です。正確な数字ではありませんのであくまでも参考値ですが、これを見ると、一昨年以来、急上昇していますね。試験を受けたヒトの7割近くが何らかの形で「クリア」したことになります。

さて、さらに詳細に、「分野別出題数」及び「分野別正答率」分解して分析しましょう。

まず、マクロ・ミクロという具合に大枠での分野別出題数を見てみましょう。

このように、平成18年(2006年)の例外を除き、マクロ経済とミクロ経済から同数の問題が出ていたのですが、昨年2009年は一転、マクロ分野からの出題が増えました。・・・というか、マクロにもミクロにも分類できない問題が多かったことが原因ですが。

分野別正答率を見てみると・・・

 

(データ出典:TAC / LEC )

このように、「ミクロ経済」「マクロ経済」、どちらも大きな違いはありません。出題数はマクロやや増加、難易度はほぼ同じ、という印象ですね。 

◇ 分野別の詳細検討 ◇

まずは分野別の出題傾向の確認。

このように、どの分野もバランスよく出題されていますが、出題数が急減した分野は翌年に出題数が増えている と言えるかもしれません。例えば、ミクロの「市場均衡・不完全競争」は、H20で減りましたが、H21で増えてますね。「市場の失敗」は、H18から、多め・少なめ・多め・少なめ、と続いていますから、H22は「市場の失敗」の出題が増加する可能性がありますね。

具体的に、さらに詳しく分野別の難易度も見てみましょう。

非常に面白い傾向ですね。つまり、全体としてはどちらも似たような正答率のはずなのですが、ミクロは「易しい問題も難しい問題も満遍なく出題される」のに対し、マクロは「分野ごとに難易度にバラつきがある」ことが分かります。ここ、重要です

◇ 傾向と対策 ◇

上記からわかったことは、

  • 基本的に易化傾向にある。
  • マクロとミクロという分類では、難易度差は有意な差はなかった。
  • 一方、出題数は、マクロ(またはその他の分野)が増加傾向。
  • 前年に極端に減った分野の出題が増加する可能性がある。
    「市場の失敗」は昨年出題少なかったので増加の可能性あり。

しかし、一方で、

  1. ミクロは各分野、難しい問題から易しい問題までバランスよく出題されている。
  2. マクロでは、分野ごとの難易度の差が大きい。難しいばかり出る分野と易しい問題が比較的多い分野が存在する。
    • 難しい分野 → 貨幣市場・物価・AD/ASの分野
    • 易しい分野 → 国民経済計算、財市場・IS/LMの分野

よって結論。

  • 経済は「貯金科目」にするべし!
  • ミクロは、満遍なく、広く浅く学習するのが得策!
  • 特に「市場の失敗」要注意!
  • マクロは、国民経済計算と財市場(IS/LM)に注力するのが基本!
  • 貯金を狙いたい人は、貨幣市場・物価・AD/ASや諸理論もしっかりやりたい!

ということが言えるかもしれません。

◇ おまけ ◇

最後に、道場執筆メンバーの昨年の答練成績を大公開。皆さんの「目標得点」を設定する際の参考にしてください!

アックルとボクの得点は激しく上下していてあまりほめられた成績ではありませんね。JCやZonEにように、安定した成績をとりたい科目です。今週の完成答練では、7割越えを狙って一気に貯金科目にしたいですね!

by  ハカセ

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