運営管理:学習の費用対効果が高い「販売流通情報システム」
こんばんは。ZonEです。
ハカセのデータ分析からも分かるように運営管理は比較的対応しやすい科目です。
とはいえ、油断して手を抜くと、思わぬしっぺ返しをくらう可能性もあります。私の友人に418点(自己採点)で1次試験不合格になってしまった方がいるのですが、運営管理で3マークも正解できる問題を落としてしまった…と嘆いていました。
運営管理は一日目の4科目目ということで、脳がかなり疲れた状態で受験しなければなりません。そのような状態でも、きちんと貯金ができる科目になるように、皆さんにはきちんと準備をしておいていただきたいと思います。
前置きが長くなってしまいましたが、今回は運営管理の販売流通情報システムに絞って、お話しさせていただきます。
テキストの最後の方に書いてあるから…といって流しちゃダメ
自分で言うのも何ですが、私は結構飽きっぽい性格です。ですので、どの科目もテキストの最初の方に書いてある分野についてはきちんと集中して学習を進められるのですが、後半に書かれている内容については惰性で勉強してしまうことが多々ありました。
販売流通情報システムも、運営管理のテキストの最後の方に記載されている分野だったので、最初はあまりきちんと勉強していませんでした。
しかし、過去問を解いてみると、毎年4~6問程度は販売流通情報システムから出題されており、店舗・販売管理の中でも出題数が最多であることに気付きビックリ!!
また(後から気付いたのですが)2次試験でも、情報システムの一環として問われることもあるので、きちんと学習すべき分野だと思います。
特に私と同様、飽きっぽい性格の方はご注意ください。
繰り返し同じような論点が問われている
さて、出題数の多い販売流通情報システムですが、毎年新しいシステムや規格などが問われているか?というと、そんなことは無く、同じような論点が繰り返し問われています。
出題数が多く、同じような論点が繰り返し問われているということは、過去問対策が非常に有効な分野とも言えます。つまり、学習の費用対効果が高い、言い換えれば「学習時間あたりの獲得見込み得点が高い」分野です。
また、正答率が高く差がつきにくい分野という見方もあるかもしれませんが、逆に手を抜くと差がついてしまう分野でもあるので、きちんと対策して確実に得点していただきたいと思います。
用語を覚えるだけでは得点できない
販売流通情報システムの分野では、頭文字をとった略語が数多く登場します(覚えるべき用語を1つずつ解説するようなことは予備校テキストにお任せしますが、参考として以前のエントリ「略語は省略しない形で理解」も併せてお読みください)。
しかし、この分野で得点を確保するためには、こうした用語を覚えるだけでは不十分です(当たり前ですよね…)。
過去問をチェックすれば分かるように、用語が示しているシステムや規格について、概要や特徴、類似システム/規格との相違点などを整理して理解していないと、なかなか点数に結びつきません。
そこで、同じジャンルや関連する用語について、特徴や相違点などを表などにまとめて、複数の用語を関連させて記憶しておく必要あります。
例えば、国際標準に関して「何を標準化するか?」という串で考えると
- 商品(情報) → GDS
- 事業所 → GLN
- バーコード → GTIN
といった感じでしょうか。
今のうちに、資料としてまとめておいて、試験1週間前~直前に確認するためのツールとして活用することをオススメします。
2次試験まで見据えた学習
1次試験だけなら用語(システムや規格)の名前や特徴を記憶すればOKかもしれませんが、ストレート合格を目指すなら、もう一歩踏み込んでみても面白いかと思います。
例えばPOSシステムであれば、
- ハードメリットとソフトメリットとしてそれぞれどんなことが挙げられるか?
- なぜ売れ筋商品を発見するのに他店舗のPOSデータが必要なのか?
- 売れ筋商品を誤って死に筋商品と誤認識してしまうケースとは?
- POSデータだけで分析できることってどんなこと?
- POSデータと顧客データと組み合わせることで分析できるようになることって何?
- POSデータとコーザルデータを組み合わせると分析の幅がどのように広がる?
などについて考えて、頭の中で整理しておくのも非常に大切だと思います。
POSを活用したプラノグラム(棚割)やFSP、RFM分析についても関連させて整理しておくことも有効ですね。
また、試験とは直接関係ないかもしれませんが、各種システムについて
- どういった背景で
- どういったメリットを享受するために
誕生したものなのかを想像することも面白いかと思います。
例えば、ベンダー在庫管理手法(VMI)において、発注作業が軽減される等の小売店側のメリットは容易に想像できますが、ベンダー側のメリットは何でしょう?
もちろん商品を買ってもらうというメリット(?)はありますが、
- 小売店のPOSデータや在庫データを入手できると…?
- ノウハウを蓄積して需要予測の精度を上げると…?
- SCMが構築できていて、生産工程まで管理できるとすると…?
など色々な角度から深読み(それほど深くない?)してみてください。
これまで学習してきた点と点が線で繋がり、知識のネットワークが活性化した方は、より強固な記憶として定着したハズです。
最後に
本試験まで時計の針は刻一刻と進んでいます。
これから模擬試験を受けたり、分野別にではなく年度別に過去問を解いたりすると、稀出題領域の問題に目がいってしまい、学習範囲を拡げたくなる誘惑に駆られることもあろうかと思います。
そんな時には、ぜひ「この1時間の勉強で何点分の得点アップが(期待値として)見込まれるか?」ということを強く意識して学習を進めていただきたいと思います。
少なくとも、運営管理の販売流通情報システムは、費用対効果が高い、言い換えれば「学習時間あたりの獲得見込み得点が高い」分野ですので、迷わずに優先して学習を進めていただければ幸いです。
それでは、引き続き頑張ってください。
by ZonE