<完全版>事例Ⅲ解説 頂きマニュアル② 与件、R6再現答案分析編 by tomi

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- 1. 2次試験直前セミナー
- 2. 概要
- 3. 事例Ⅲの全体像
- 4. 与件の読み込み
- 5. 解答の書き方(R6再現答案分析)
- 6. 概要
- 6.1. 第1問
- 6.1.1. ■解答一覧
- 6.1.2. ■考察内容
- 6.1.3. ■再現答案分析
- 6.2. 第2問
- 6.2.1. ■解答一覧
- 6.2.2. ■考察内容
- 6.2.3. ■再現答案分析
- 6.3. 第3問
- 6.3.1. ■解答一覧
- 6.3.2. ■考察内容
- 6.3.3. ■再現答案分析
- 6.4. 第4問
- 6.4.1. ■解答一覧
- 6.4.2. ■考察内容
- 6.4.3. ■再現答案分析
- 6.5. 第5問
- 6.5.1. ■解答一覧
- 6.5.2. ■考察内容
- 6.5.3. ■再現答案分析
2次試験直前セミナー
概要
★与件の読み込みまでは前回と同じなので、前回読んでいた読者の方はそこまで飛んでください。
加えて、今回はR6年度の事例Ⅲが完全ネタバレになるので、必ず解いてから読んで下さい。
「頂き女子りりちゃんの『頂きマニュアル』」ってご存じですか?
「頂きマニュアル」とは、頂き女子・りりちゃんが編み出した、 男性から“欲しいもの”を戦略的・計画的に獲得するための実践ガイドです。
以下の3つの要素を軸に構成されています
1. ターゲティング(誰からいただくか) 狙う相手を属性・傾向で分類し、最も効率よく“成果”を得られる相手を見極める。
2. アプローチ戦略(どう距離を縮めるか) 初動のLINE術、接近トーク、心理テクニックを駆使し、相手の心を掴むシナリオを展開。
3. リターン獲得(どう確実にいただくか) タイミング、言い回し、お願いの仕方までマニュアル化されており、成功確率を最大化。
「頂き女子りりちゃんの『頂きマニュアル』」は、まさに戦略と戦術の結晶とも言える指南書です。
単なる感覚やテクニックではなく、経営理論さながらに、「何をいただくか」という明確な目標設定と、「誰からいただくか」というターゲット選定が戦略的に組み立てられています。
さらに、LINEの使い方、身だしなみ、家族構成や境遇の“設定”など、実行段階の細かい戦術まで網羅。
お金をいただいた後も音信不通にはならず、適度な距離感を保つことで、法的に訴えられにくいという抜け目のなさも含まれています。
こんなマニュアルがなんと3万円。
ちなみに、りりちゃんは現在収監中です。
内容は違法であることは間違いありませんが、敢えていおう「素晴らしい」と!!
そんな“頂きマニュアル”に負けないくらい、戦略的かつ実践的に事例Ⅲを攻略するための指南書を、今回はお届けしたいです。
このような「狙って成果を取る」アプローチは、 中小企業診断士2次試験・事例Ⅲにも通じます。
ブログの全体像
1. ターゲティング・・・・設問の分類 前回のブログ
設問を以下の4つに分類し、それぞれの考え方を説明します。
・内部分析
・新規事業・設備投資
・生産管理・現場改善
・その他論点
設問を分類するごとで、それぞれどのようにすれば効率よく得点を得られるかを考える。
2. アプローチ戦略・・・与件の読み込み 今回のブログ
事例企業の状況を与件文から読み解き、全体の方向性、強み、課題を明確にしていく。
社長の心をしっかりつかむためのテクニックが必要になります。
実際にR6年の与件を用いて、どのような点に注意して読み解いていくべきかを説明していきます。
3. リターン獲得・・・解答の書き方 今回のブログ
・どんな解答構成が社長(採点者)に刺さるのか?
・与件の何をどう使えば、成果(=加点)を得られるのか?
これらを令和6年度の一発合格道場16代目の再現答案を分析し、得点につながる要素と、得点が伸びない要素を明らかにします。
対象は、ひでまる74点(AIマスター)、tomi63点(平凡な工場勤務のおっさん)、なつ47点(やらかし嬢王)の3人を予定しています。
工場勤務経験がないひでまるが最高得点だったことから、現場経験そのものよりも答案の書き方が得点に直結することがわかります。
無理やり過ぎるやろ!!
外野は気にしません。
ここからが本編です。
事例Ⅲいただきマニュアル①設問編は下記を参照してください。
<完全版>事例Ⅲ解説 頂きマニュアル①設問編 by tomi
16代目tomiです。 事例Ⅲ解説 頂きマニュアル全2回の1回目です。事例Ⅲは狙って高得点は出ませんが、60点は一番取りやすい科目だと思います。 苦手な人は絶対克服しましょう。
事例Ⅲの全体像
まずは、事例Ⅲの全体像です。
この図でだいたい説明できるので、とりあえず頭に叩き込んで下さい。

与件の読み込み
まず、与件のマーキング方法と、マーキング後にどう考えるかです。
社長の想いが示されていれば、全体方針として重視します。
問題点が書かれていれば、必ず解決策を提示し、社長の信頼を得ることが重要です。

〇4段落目
搬送機器を含む工場設備レイアウト設計を担当し、工場の生産性を高めること顧客に提案してきた。
経験値はあきらかな強み。
〇5段落目
C社社長の搬送機機能についての有効な提案をうけられる→特注品の受託生産獲得
提案力が受注につながっている。 4段落目、5段落目はつながっているので、要素としては1つにまとめる。
〇6段落目
工業団地に用地を取得してNC加工機などの生産設備を導入するとともに、設計要員や製造要員をなどの技術者を中心に採用し生産拡大し、受注量の増加に対応。
受注量増加に対応できる強み。文章が長いので、必要な個所をまとめて端的に述べる必要あり。
〇6、7段落目
X社からの受注金額が多く全体の6割を超えている。
X社からの受注量は近年さらに増加傾向にある。
1社依存はまずい。X社以外の売上を増やし、依存を減らす必要がある。
〇8段落目
過去に製造した搬送機器の契約金額を参考に、営業部員が見積金額を算出している。最近の材料費や人件費の高騰に対応した見直しは一応行われているものの、契約金額は現状のコストを高に対応できていない。
営業部員がリアルタイムのコストを把握できていない。また、製造部が見積もりに全く関与しておらず、妥当な見積もりを出せていない可能性がある。

〇9段落目
部品構成表はデジタルデータとして、製造部での材料と外注品の発注、在庫管理に活用されている。
うまく活用すれば見積作成にも使えそう。
〇10、11段落目
生産管理課、資材管理課、機械加工化、製缶課、組立課で構成されている。
11段落目 フレームは主に製缶課で、駆動部および搬送体の加工は機械加工課で内製化されており、その他の外注部品やモーターなどの購入品を加えた最終の組立を組立課が行っている。
どの部署に問題があるのか見極めなければ。
〇12、13段落目
顧客要求納期を基準として大日程計画を策定し、製造部各課に調達指示、生産指示を出す。その大日程計画と設計部で作成された部品構成表に従って資材管理課では必要材料と外注品の発注を行い在庫管理する。 製造工程では大日程計画に準じて製造を行うが、詳細の進捗管理などの生産統制は週1回週末に開催される生産会議で調整。週次日程計画を作成する。
大日程計画の期間が不明であるが、週次日程計画の前に中日程計画くらいあった方がいい?
〇13段落目
週次日程計画の各作業の工数見積もりは、製造部各課長の経験を基に作成されている。
経験を基にすると属人化するので、標準化すべき。

〇14段落目
大日程計画、週次日程計画などの工程管理に混乱が生じている。
やはり混乱している。工数見積もりの標準化、生産計画サイクルの見直しで問題をしっかり解決しないと。
〇 14段落目
現在の管理では納期遅延が生じる恐れがあるため、製造部ではIT利用も図りながらその対応を検討。
設問に明確なIT系の内容はなかったが、工程管理の改善にはIT活用の必要ありそう。
〇15段落目
製缶課の残業や休日出勤が多く、納期対応のため週次日程計画の変更が常態化。前工程の機械加工課、後工程の組立課では、不適合などの特別な場合を除く残業や休日出勤は生じていない。
製缶課忙しくてまわっていない?ここがボトルネックか。前後工程は余力ありそうなので、多能工になってもらい応援体制を整えた方がよさそう。ただ、具体的に何が悪いか記述がない。知識勝負?
〇16段落目
据付後のメンテナンスについては顧客企業が行うが、X社の場合はC社の営業部が担当している。
メンテナンスまで対応できる強みだが、営業部への業務負荷が大きくない?営業本来の仕事ができるのか。
R6年の事例Ⅲは与件文が短く、詳細な点があまり書かれていませんでした。したがって、与件文の記述を裏返すだけでは解答が不十分で、知識を補わないと要素が不足してしまいます。R7年の出題は不明ですが、近年は詳細な点まで記述がなかったり、一見しただけでは問題かどうか判断しづらい内容が増えている点に注意が必要です。
解答の書き方(R6再現答案分析)
概要
再現答案分析は、道場の名物企画です。
初代は9代目・だいまつさんの伝説的な記事で、非常に重厚な内容でした。
そこまでの考察は難しいため、今回は問題ごとの深掘りは控えめにし、高得点と低得点の違いに焦点を当てて分析しています。
だいまつが教える事例Ⅲ攻略の極意
☆☆☆☆☆☆☆ 一発合格道場ブログを是非、あなたのPC・スマホの 「お気に入り」「ブックマーク」にご登録ください! ☆☆☆☆☆☆☆ <注意> 今回の記事を真剣に読むとおそらく1時間以上の時間が必要になります […]
■解答者
まずは今回の再現答案分析に協力いただいた16代目メンバーを紹介します!
今回の切られ役は、なつです。
なつは実務では16代目でもトップクラスの能力者だと思いますが、ブログ上では思い切って駄目キャラを演じてもらいましょう。
ひでまる(AIマスター)
実際の得点 74点 キーワード(ふぞろい)採点 78点
tomi(平凡な工場勤務のおっさん)
実際の得点 63点 キーワード(ふぞろい)採点 65点
なつ(やらかし嬢王)
実際の得点 46点 キーワード(ふぞろい)採点 41点
キーワード採点は『ふぞろいな合格答案18』(同友館)を使用していますが、キーワード判定の基準が人によって異なるため、採点結果に差が生じる点、ご理解下さい。私は厳しめの採点する方だと思います。
AAS再現答案の高得点、低得点解答
80点クラス、40点以下の答案も考察の参考にさせてもらいました
〇高得点になる解答の傾向
先に今回の答案分析結果の傾向を示しておきます。
1. 高得点者は全ての設問で得点が高い。一方、低得点者全ての設問で得点がとれていない。
2.100文字なら解答要素は多面的に3つ入れている(30文字×3要素+効果10文字)。
3. 解答の要素が書けていれば、具体的な施策は幅広く加点されている。
4. 効果は1~2個に絞り、解答要素をしっかり盛り込んでいる。
5. 第1問の内部分析は因果よりも、多面的に要素を列挙している。
6. 第2~第4問は設問解釈を丁寧に行い、解答要素をずれていない。(特に、生産管理と現場改善レイヤー)
7. 第5問は第1問の強みと連動させ、事業拡大につなげている。必要に応じて営業力も補強している。
※投資の選択問題では「前向きに実施+リスク備え」で回答。
傾向自体はシンプルです。
特に注目すべきは、高得点者はすべての設問で得点している点です。
事例Ⅰ・Ⅱでは特定の設問を取れば高得点につながる傾向がありますが、事例Ⅲはそこが大きく異なります。
本番は80分という短い時間と強い緊張感の中で想定外が続きます。昼休み後で集中力が落ちやすく、午前の手応えが悪いと「事例Ⅲで挽回しなければ」と力み、逆に空回りすることもあります。
その結果、思ったように半分も対応できないケースが多いのです。
第1問

〇出題の趣旨

■解答一覧
〇ひでまる キーワード採点18点
強みは①社長のX社での工場設備レイアウト設計・工場生産性向上提案経験による搬送機能についての提案力②設計から製造までの一貫体制③生産設備や設計・製造等の技術者。
〇tomi キーワード採点 15点
強みは①工場の生産性を高めるレイアウト設計能力②搬送機能の有効な提案を受け特注品受託可能③工業団地の用地取得・生産設備導入、技術者の採用で受注量増への対応。
〇なつ キーワード採点13点
強みは、①搬送機器を含む工場設備レイアウトを提案できる点②NC加工機などの生産設備を有する点③設計要員や製造要員などの技術者を採用し生産拡大に対応している点。
■考察内容
第一問に関しては、高得点、平凡、低得点ともにぱっと見は大きな違いはありません。
しかし、総合高得点者の解答はふぞろい自己採点を行っても得点が高くなります。
原因として ①得点となりそうなキーワードが端的に盛り込まれている ②キーワードを端的に盛り込みながら、最低限の因果関係も保っている 傾向があります。
まずは列挙型で網羅して合格点をとる。
余裕があれば因果を盛り込むことで厚みを出すと、高得点が狙えるとなります。
■再現答案分析
ひでまる・tomi・なつはいずれも①~②~③と3つの要素を挙げています。
ただし詳細を見ると、74点のひでまるは3要素をしっかり書いているのに対し、tomiは①②が同じ論点、なつは②③が同じ論点で、実質2要素となっています。
因果関係まで書けている点では、ひでまるよりtomi・なつの方が優れている部分もありますが、「述べよ」という設問ではまずキーワード多面的に列挙することが重視される結果となりました。
また、AASの80点以上の答案もいずれも要素数が多く、逆に40点以下の答案は要素が少ない傾向が見られます。
キーワード列挙型の答案
「技術力・提案力・一貫生産体制・生産設備・技術者」と強みを次々と並べるのが列挙型です。
メリットは重要キーワードを漏れなく盛り込めることで、各キーワードごとに部分点を積み上げやすい点にあります。
実際に高得点者の答案は、このスタイルで主要な強みをシンプルに網羅していました。
欠点は、文章としての一体感に欠け、差別化しづらい点です。
因果構造型の答案
「社長の経験によって提案力を発揮し、生産性向上に寄与する」といったように、要因→効果の流れで記述するのが因果型です。
論理性が高く、読み手に強みの意味が伝わりやすい利点があります。
ただし80字制限の中では字数を消費しやすく、盛り込める要素が減るリスクもあります。
論理は明快でも、採点は「書いたキーワード」にも大きく依存するため、要素不足だと点が伸びにくいのが難点です。
事例Ⅲに限らず、内部分析や外部分析の設問はキーワード列挙型の解答が高得点につながりやすいです。
文章にこだわって因果関係を重視する人もいますが、80分ではキーワード数と因果を両立するのは難しいため、まずはキーワードを優先し、因果は後続の設問でしっかり補うべきと思います。
第2問

〇出題の趣旨

■解答一覧
〇ひでまる
キーワード採点 16点
①OJTでの教育で技術者を多能工化し②製缶工程への他工程担当からの応援体制を構築し③内外作区分を見直し外注を増やし④作業標準化を進め、製缶工程の負担を減らし各工程の負荷平準化を行い、生産性の向上を図る。
〇tomi
キーワード採点 14点
助言は①製缶工程の作業を機加加工課、組立課とのラインバランシングで業務平準化②製缶課の業務を標準化、マニュアル化、OJT教育、多能工化で柔軟生産体制構築し、生産性向上により、残業や休日出勤をなくすこと。
〇なつ
キーワード採点 8点
機械加工課・製缶課・組立課の連携を促進し①全行程を通じた生産計画の進捗を全員で共有②負荷の重い工程の作業平準化をすべく多能工化を行う。以上で生産リードタイムを短縮し受注量増加に対応できる生産能力を確保。
■考察内容
第2問の高得点答案の特徴は、まず課題を明示している点です。
与件文から「製缶課がボトルネックである」と判断し、それを解答に明確に示しています。
さらに、ボトルネック、多能工化、標準化、負荷平準化、ラインバランシング、応援体制といった鉄板キーワードを盛り込み、解答の説得力を高めています。
また、残業削減、納期遵守、生産効率改善といった効果を記載することで、答案に一貫性を持たせています。
一方、低得点答案では、設問で求められていない生産管理の記述が含まれていたり、製缶課のボトルネック解消という課題が曖昧で、施策の羅列に終始している傾向があります。
■再現答案分析
ひでまる、tomiは「ボトルネック」というキーワード自体は使っていないものの、製缶工程の負担を他工程からの応援で平準化する流れが明確で、合格点といえます。
一方、46点のなつは「機械加工課・製缶課・組立課の連携促進」「負荷の重い工程の作業平準化に向けた多能工化」を挙げていますが、製缶工程がボトルネックであることが不明確です。
さらに「全行程を通じた生産計画進捗の共有」といった生産管理視点の解答も盛り込み、焦点がぼやけています。
また、AASの再現答案でも、高得点と低得点の違いに同様の傾向が確認されました。
助言に対する効果の書き方
助言に対する効果は、必須ではないと考えます。
理由は、施策の方が得点に直結しやすく、効果はパターン化すれば簡単に書けるため、本番で施策が思いつかないときに安易に羅列へ逃げるリスクがあるからです。
例えば「生産性向上→残業削減→能力余裕→受注増対応」と40字程度で簡単に書けます。
ちなみに、私は1~2要素は効果を書くようにしていますが、施策でどうしても書きたいことがあれば、効果は削っても良しとの方針です。
社長に助言の効果を示さないのは失礼という解釈も正しく、16代目のダイキ(実際の代表取締役社長)も効果の重要性を強調していました。
結論として、施策に1~2要素の効果を添えるのが適切で、効果の羅列は得点に結び付きにくいと考えます。
第3問

〇出題の趣旨

■解答一覧
〇ひでまる
キーワード採点17点
①中日程計画を作成し生産計画の精度を向上させ②過去データを用いて工数見積もりを正確に行い③生産会議・生産統制の情報を一元的に社内共有し計画変更を全社に即時伝達する事で、工程管理の混乱防止し納期を守る。
〇tomi
キーワード採点13点
進め方は①標準化した各作業の工数見積もり②日程計画③作業進捗状況、材料、外注品の納品状況④顧客からの設計変更や納期変更、情報をDatabeseで一元管理、ITで迅速共有して工程管理の混乱をなくすこと。
〇なつ
キーワード採点9点
①生産計画の進捗管理を受注管理システムと連蔵させて全社的に共有し設計や納期の変更について都度更新を行い②工数見積もり作業を標準化・マニュアル化する。以上で工程管理での混乱を抑え顧客ニーズに対応する。
■考察内容
高得点答案は、「属人的な経験での工数見積もり」「生産計画精度向上」「ITによる情報共有」の3要素を組み合わせ、工程管理の混乱を防ぐ流れを明確にしています。
各要素には具体的な施策も盛り込まれている傾向があります。
一方、低得点答案は要素が1~2個と少なく、十分に得点につながらなかったと考えられます。
得点差は「効果まで書き切るか」「因果の筋道を示せるか」で決まりました。
■再現答案分析
ひでまるの解答は3要素が揃い、具体的な施策も盛り込まれて効果に直結しており、素晴らしい内容です。
一方、tomiは要素が2つで、実質IT系に偏った解釈となり、多面的でない解答となっています。
なつも要素は2つにとどまり、似た表現の羅列により得点が伸びませんでした。
AASの解答も同様に、高得点は3要素、低得点は1~2要素と傾向が共通しています。
ただし、高得点答案にも「本当に効果があるのか?」と思わせる施策が多く、事例Ⅲでは施策内容の精度よりも、解答要素をしっかり盛り込むことが重視されていると考えられます。
生産計画精度向上について
以前のブログで述べた下記の考えは変わりません。
サイクルは短ければよい?
否!!
何も考えずに短サイクル化と解答に記載している、そこのあなた。
残念ながら、生産計画サイクルは、必ずしも短いほど良いわけではありません。
納期に十分な余裕があり、特に問題が生じていない場合は、月次サイクルでも十分です。
必要以上の頻繁な計画更新は無駄な業務負荷を生む可能性もあります。
短サイクル化ではなく、最適なサイクルで作成することが重要です。
ただ、試験対策として生産管理に混乱があるなら「月次→週次の短サイクル化」「大日程→中日程の作成」といったシンプルな施策を書くのも有効だと今は感じています。文字数も少なく済みます。
私自身、4回の受験で短サイクル化を書いたことはありませんが、毎年のように得点要素につながっている傾向があるのは事実です。
そんなん言うたら、日時の生産計画がいいに決まってるやん。
労力に見合うんか。おいこら、われ・・・
こうした考え方が、自分の仕事に近い事例で得点が伸びない原因になっているのだと思います。
第4問

〇出題の趣旨

■解答一覧
〇ひでまる
キーワード採点14点
事前対策は①材料費・社内加工費・経費等を製造番号毎に集計して費用高騰を前提とした見積マニュアルを作成し②研修で営業部の価格交渉力を向上させ③営業部長の決裁基準を明確にする事で、円滑な価格交渉の実施図る。
〇tomi
キーワード採点9点
事前対策は①部品構成表のデジタルデータに常に更新された材料費、社内加工費、その他経費を追加して価格交渉時に参照できるようにする②自社の強みをまとめたカタログを作成し、他社と差別化を訴求できるようにしておき、適正価格で契約を結べる状態とする。
〇なつ
キーワード採点5点
対策は①顧客企業ごとのC社での採算性を把握しておくこと②多能工化を通じた作業量の平準化により残業代の人件費を圧縮すること③生産統制を徹底し納期を遵守し据付後のメンテナンス等で関係性を強化すること。以上で顧客企業との交渉力を高めることができる。
■考察内容
この設問は過去に類似出題がなく、解答の妥当性を判断しにくいです。
ただし、与件文8段落目にある「過去の契約金額を参考に見積算出」という点では、人件費や材料費の高騰が反映されていません。
販売価格を引き上げるには、顧客が納得する正確なデータ提示が不可欠です。
その際、部品構成表のデジタルデータを活用すれば、タイムリーに算出できそうです。
さらに、現状は営業部のみで見積を作成し、営業部長が決裁しています。
製造部の実態が反映されていないため、生産会議などで連携し、正確なコストを見積に反映する仕組みが必要です。
一方で、自社の強みの見える化や付加価値向上による価格転嫁は高得点答案に多い要素ですが、与件文に根拠がないため優先度は低めです。
文字数に余裕があれば補足程度に触れるのが妥当でしょう。
■再現答案分析
ひでまるの解答は多面的に書かれており、得点要素は押さえています。
ただし「研修で営業部の価格交渉力を向上」や「営業部長の決裁基準を明確化」といった具体的な記述は、設問の「顧客企業と価格交渉を円滑に行う」に直結しているかは疑問です。
AASの80点クラスの再現答案も要素は3つ以上で多面的ですが、内容には首をかしげるものも見られます。
一方、tomiは要素が2つしかなく、それぞれを詳細に書いていますが、得点にはつながっていません。
なつは多面的に書いているものの、設問の主要要素を含まず、解答方向を誤ったため、納得性が乏しく、ほとんど得点は入っていないと思われます。
第5問

〇出題の趣旨

■解答一覧
〇ひでまる
キーワード採点12点
①営業部からX社向け据付業務を分離し専任化し、営業人材を採用して営業力を強化、顧客ニーズを収集し自社企画製品の設計に生かし②工程改善や工程管理の強化を通じて生産性を向上させ、受注拡大に対し納期順守する事で、新規顧客増でのX社依存の低下を図る。
〇tomi
キーワード採点16点
助言は①強みのレイアウト設計能力、搬送機能の有効な提案力で訴求し、自社企画の製品の差別化を図る②メンテナンスを外注し、営業強化で提案営業を進め③生産を国内移管する企業から受注獲得し事業拡大することで、X社からの経営依存脱却図ること。
〇なつ
キーワード採点8点
①マーケットのニーズを把握したうえでX社等の顧客企業向け特注品とは差別化を図ること②製造品質及び生産統制の水準を維持すべくノウハウをマニュアル化・標準化し契約先にも浸透させるべき。これにより新しい事業で売上拡大を図ることができる。
■考察内容
まず優先すべきは自社の強みを活かすことです。
第1問で示した強みを第5問にもつなげることで、解答に一貫性と安定感を持たせられます。
次に、事業拡大には営業力が不可欠です。特に提案力を強みとする以上、営業強化は重要な要素になります。
ただし営業リソースは限られるため、メンテナンスとの兼任を見直す必要があるでしょう。
さらに、販売後のメンテナンス対応ができる点は中小企業では珍しく、それ自体が強みとなります。
この点を高付加価値として顧客に訴求することも有効です。
R6年度は「強みを活かす提案」が出題されましたが、2〜3年に1度は設備投資の選択問題も出ます。その際は「いただきマニュアル①」を参考に解答してください。
■再現答案分析
ひでまるの解答は第1~4問と異なり要素が2つのみで、提案力やメンテナンスの強みを活かせていません。
営業力強化→ニーズ収集→企画への反映と詳細に書いている点は評価できますが、強みの活用を加えれば合計80点も狙えたかもしれません。
また、「工程改善や工程管理の強化による生産性向上」は無得点ではないものの、優先度は低めでしょう。
AASの80点超答案では、強み活用と営業強化が明確に盛り込まれています。
tomiの解答は、提案力の活用→営業強化→売上拡大→X社依存脱却と流れは良好です。ただし「メンテナンスを外注」と書いてしまい、自社の強みを捨てる表現になっている点が惜しいところです。
そして、なつの神作品が出ました。
ダーヤスが以前のブログで紹介した
MPK(最も ポエムな 解答)受賞作品!!
なつの解答は、設問要求を外しており評価できません。
提案力の活用も営業力強化もなく、解答は「①マーケットのニーズを把握したうえでX社等の顧客企業向け特注品とは差別化を図ること」「②製造品質及び生産統制の水準を維持すべくノウハウをマニュアル化・標準化し契約先にも浸透させるべき」となっています。
内容が抽象的で、サンドイッチマンに「ちょっと何言ってるかわからない」と突っ込まれそうです。
☆☆☆☆☆
1次試験前の知識編から始まった全7回のシリーズも、いよいよ完結です。
2次試験までにもう1回ブログ当番があるので、4年間の「やらかし体験」をまとめ、直前期の皆さんにお届けしたいと思います。
明日はだいだいです。
まだ秘密。
間違いなくためになるやつ。
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