「一発合格」への未練　by みっきー　

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能登半島地震で被災された全ての方々に、謹んでお見舞い申し上げます。 1日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。

私は「一発合格道場」で執筆をしていますが、2次試験は一発合格叶わず、2回受験しています。

中小企業診断士試験に合格という結果を手にして贅沢なことですが、

合格後はどんどん世界が広がっていますが、

実は未だに「一発合格」にちょっぴり憧れがあります。

私も一発合格って言いたかったな、という気持ちが内心に残っています。

それは…

1回目の受験をした時の私が、

それだけ真剣に、本気で「一発合格したい」と思って頑張っていたからだと思っています。

高難易度の試験で、1回落ちたぐらいで「引きずっている」なんておこがましいかもしれません。

でも今回は少しだけ、そんな当時を正直に振り返ってみたいと思います。

当時のこと

2020年の12月、2次筆記試験の合格発表日。

当時はコロナ禍で在宅ワークをしており、朝から緊張で胸が詰まるような気持ちだった。
10時過ぎ、仕事の合間に自宅のPCから診断士協会のHPへアクセス。

昨日まではなかった口述試験に関するリンクで、緊張で手が震えそうになる。

東京地区の受験番号一覧をクリック。

無機質な数字が並んでいる画面を、自分の受験番号が記載されているあたりまでスクロールする。

…ない。

無駄だと分かっているけど、キーワード検索に数字を入れ込む。

該当なし。

血迷って、他都市の合格発表ページに番号が紛れていないか開いてみる。

もちろん、そんなはずはない。

1次試験も2次試験も、人生で1番必死に勉強をしてきた。

特に2次試験は、一発合格を目指してできる事を全てやろうと3か月過ごしてきた。

本番も失敗をしながらも粘りに粘って、

もしかしたら合格できているかもしれないという期待もあった。

本当に悔しかった。情けなかった。

夫にも負担をかけた。

勉強会で一緒に頑張ってきた受験生仲間や、アドバイスをくれたり解答添削してくださった合格者の方がいた。

道場の記事を毎日読んで、励ましてもらっていた。

お世話になってきたすべての人たちに「合格しました」と言いたかった。

合格発表までは受からなくても仕方ないと思っていたはずなのに、自分でも予想以上にショックを受けた。

合格の書き込みや報告をしている人たちが眩しかった。

結果は234点。

少し結果が違えば…と何度も試験当日を思い返した。

周囲に試験の結果を報告した時に友人の1人からもらった言葉の中に、今でも印象に残っているものがある。

「あんなに頑張っていたから、受かっていると思ったんだけどね」

私の努力を評価してくれての言葉だけど、診断士試験ってそんなに簡単なものじゃない。

でも実は、私自身が1番そう感じていた。

「あんなに頑張っていたから、合格できているんじゃないか」と。

だからこそ、ショックだし悔しかったんだと思う。

同じ試験を受けた、2020年の試験に合格した道場12代目の先輩方は一発合格している方たちが多かった。

12代目の先代たち。何度も記事を読んで参考にさせてもらったし、ファンだった。

本当は、私もそんな風に記事を書きたかった。

何だか眩しくて、以前のように道場に気軽にコメントができなくなってしまった。

それからのこと

少し試験から離れたかったけど、合格を諦めるつもりはなかった。

せっかくそれまで頑張ってきたのだから、何としても結果を出したかった。

そして1人で勉強を続ける自信がなかった私は、2次試験予備校を検討する事に決めた。

合格発表があった12月末からは、落ち込む暇もなく予備校の情報集めが始まった。

人気のある予備校はすぐに席が埋まってしまうというアドバイスがあったからだ。

予備校の説明会では様々な参考になる話が聞けたし、励ましても貰えた。

中小企業診断士試験では、1度落ちたぐらい大きなことではない。

特に予備校ではそう受け止めてもらえて、今回ダメだった分、さらに高得点で受かれば良いと言葉を貰えた。

「そうだ、頑張るぞ」と無理やり気持ちを前に向けた。

落ち込んでいてはダメだと思った。

そして、見学した中で好印象だった予備校の通信講座を受講することに決めた。

その後、念願だった妊娠が発覚。2回目の2次試験を受ける予定だった頃に出産となった。

1次試験を再度受けなおし、2次試験を受験できるのは最短で2022年の秋となった。

予備校は通信のため1人での勉強が基本だったからかもしれないし、

受験までに間が空いたこともあるかもしれない。

必ず再合格をする、1度目よりいい結果を出すと誓ったモチベーションは長く続かなかった。

勉強をしているうちに、どんどん不安になってきた。

以前より知識がつき、問題を解くことに慣れてきたけれど、自分の実力が伸びている実感が持てなかった。

自分の受験番号がなかった時の恐怖が何度も思い出された。

子どもが産まれた後は、以前のように多くの時間を勉強にあてることはできなくなった。

ふとした時に「次もまた落ちるかもしれない」と頭をよぎることがあった。

あと6点の不足は、永遠に届かない溝かもしれない。

何だか真っ暗な場所に居るような気分だった。

そんな時は「受かるまでやれば良い」と思い直して勉強をつづけた。

もし次がダメでも、何度も受け続けているうちに自分と相性の良い問題がきて、受かるかもしれない。

新卒にしかチャンスがない就職活動と違って、

診断士試験は何回だって挑戦できる。

諦めなければ終わらない。

そう思うと、不思議に落ち着いた。

不安が頭をよぎるたびに「受かるまでやれば良い！」と強引に打ち消した。

中小企業診断士試験に受かったら、やりたいことは色々とあった。

協会に入って、研究会などで勉強をしたかった。

自分の人生をかけて企業を経営しているような、社長の力になりたかった。

でも、勉強期間の私の1番のモチベーションになっていたのは「自分に合格を渡したい」という気持ちだった。

本気で頑張っていた、絶対に合格したかったのに叶わなかった、あの時の自分に合格を渡したい。

絶対にここで終わらない。

いま思うこと

試験に合格した今は、あの時にイメージしていた「やりたかったこと」を実現できている。

憧れだった道場で記事を書かせてもらえた。

プロコン塾に入って、尊敬できる先生や仲間に会えて、理想の中小企業診断士を目指して勉強できている。

時間が足りないぐらい、研究会や勉強会への門戸は開かれている。

実務補習を皮切りに、合格をしてからは色んな診断士活動のチャンスが目の前にやってきてくれる。

「やる」か「やらない」かの選択をすればいいだけ。

「やる」を選ぶと、世界が広がって、また次の選択のチャンスに出会える。

試験勉強をしている時、ネガティブな言葉もたくさん貰った。

「中小企業診断士って、資格を取っても活動が難しいんだよね？」とか、

「資格だけ取っても何も変わらないよ」とか。

全くそんなことはなかった。合格してから、どんどん人生は変わっている。

もちろん、試験にスムーズに受かったかどうかも活動には全く関係ない。

受験回数で実力をはかられることもない。

周囲には一発で受かった人も、何度も受験した方も、養成課程出身の方も居る。

試験の話自体、話題の１つとしてたまに出るぐらいでしかない。

何度も受験してきた人の方が、想いが強い分、幅広く活動されていることが多い。

まだちょっとだけ一発合格に未練がある。

ストレートで受かりました、っていう話を聞くと「私もそれを言いたかった！！」と思う。

ただ、あと数年もしたら受験生時代は完全に思い出になって、

合格して「中小企業診断士」の資格を持っているという結果だけがすべてで、

自分が何回受験したかどうでも良くなってしまう気がする。

そうやって「合格」まで頑張ることができたのは、

2020年の自分が一発合格を目指して本気で頑張ってきたおかげだった。

過去の自分に合格を渡すことができて本当に良かった。

未来の私を合格させてくれてありがとう。

最後に

ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。

私は自分が2次試験に不合格だった時、

道場の11代目の先輩が未合格者向けの記事を書いて下さったことに本当に救っていただきました。

私たちの何もここで終わらない【中小企業診断士2次試験】 – 中小企業診断士試験 一発合格道場 (rmc-oden.com)

2020年２次筆記試験を受けた方へ – 中小企業診断士試験 一発合格道場 (rmc-oden.com)

ぴ。の2次不合格体験記【診断士2次試験】 – 中小企業診断士試験 一発合格道場 (rmc-oden.com)

それまで毎日のように記事を読んでいた、伴走してくれた現役の道場の方の記事だったからこそ心強かった。

1度不合格だっただけで諦めてはいけないと感じました。

もし私が道場メンバーになることができたら、自分もそんな記事を書きたいと思いました。

14代目では、トロオドンとベストが素晴らしい記事を書いてくれました。

なのでもう私が発信することはないかな、と思ったのですが…。

私自身が頑張った証拠である「一発合格できなかったことが悔しい」は本物だし、

誰かと比べてどうかというものでもない。

そんなことを引きずっている人間が居るということを発信してみることもいいかな、

と記事を書いてみました。

最後に、受験生時代の支えになってくれた「ドンデンガエシ」という曲のリンクを貼らせてもらいます。

私自身がアイドルが好きだというところから知った曲ですが、

そういったことは関係なくすごく共感できる歌詞です。

それは　白が 黒へ　黒が 白へ　ガラリ 入れ替わるような

壮大などんでん返し

圧巻のどんでん返し

運命の大逆転劇だ

引用：アンジュルム｢ドンデンガエシ｣　作詞 : 星部ショウ

合格は、本当に黒が白へ替わるような、大逆転の変化でした。

この数年で終わらず診断士としての活動を今後に繋いでいけるよう、頑張っていきたいと思います。

告知

明日は、『s.t.o』です！

楽しみにお待ちください。

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