FP検定と中小企業診断士試験 by ひろし
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- 1. お知らせ
- 2. 何はともあれ
- 3. 某所にて
- 4. 診断士へのステップとして
- 5. FP検定とは?
- 6. FP検定の試験形式
- 7. FP検定の試験問題と診断士試験の関連性
- 7.1. FP検定の出題範囲
- 7.2. ライフプランニングと資金計画
- 7.2.1. 関連する問題 ー 財務・会計
- 7.2.2. 関連する問題 ー 中小企業経営・政策
- 7.2.3. 関連する問題 ー 企業経営理論
- 7.3. リスク管理
- 7.4. 金融資産運用
- 7.4.1. 関連する問題 ー 経済学・経済政策
- 7.4.2. 関連する問題 ー 財務・会計
- 7.5. タックスプランニング
- 7.5.1. 関連する問題 ー 財務・会計
- 7.5.2. 関連する問題 ー 中小企業経営・政策
- 7.6. 不動産
- 7.6.1. 関連する問題 ー 経営法務
- 7.6.2. 関連する問題 ー 財務・会計
- 7.6.3. 関連する問題 ー 運営管理
- 7.7. 相続・事業承継
- 7.7.1. 関連する問題 ー 経営法務
- 8. 最後に
- 9. なるほど、なるほど
お知らせ
まいど、どーも ひろしです!
まずはお知らせです。
何はともあれ
まずは10月29日の中小企業診断士2次試験を受験された皆様、本当にお疲れさまでした。
また、沖縄地区の受験生は12月の1次試験を受験される方もいらっしゃるかと思います。
今までにない2次試験から2か月後の1次試験、不安なところもあるかと思いますが、ぜひ「災害による試験中止からの逆転合格」というサクセスストーリーを作っていただきたいです。
今まで皆さんは診断士試験のことを中心に考えてきたと思いますが、試験もひと段落して新たなチャレンジを検討される方もいるかと思います。
今回は、中小企業診断士試験から少し離れまして、違う資格試験のお話です。
某所にて
さて、私事ですが、2023年9月の試験でFP2級に合格しました!
何なん?えふぴーって?
ふぁいなるぺーぱー??
診断士試験とのFPといえばファイナルペーパーかもしれませんね。
FPが何かは後ほど説明します。
2次試験を終えた方に次のステップをと考えてこの記事にしました。
2次試験終わった直後に新しい試験の話するなんてアンタはオニか・・・。
診断士へのステップとして
今回、ファイナンシャル・プランニング技能検定(通称、FP検定)という他の資格についてお話させていただきます。
上では「診断士2次試験後の次のステップに」と書きましたが、逆に「FP検定を勉強された方が次のステップとして中小企業診断士を受験する」ということも考えてこの内容にしました。
事実、中小企業診断士を受験している人の中にはFPの資格を保有している人が多くいます。
一発合格道場のメンバーの中にも
この人とか、この人とか、この人とか、この人とか。
極めつけにはこの人。
FP1級持ってるよ~ん
簿記検定やビジネス実務法務検定、ITパスポートと違って明確に関連する科目がわかりにくいものの、診断士試験と関連性がある資格といえそうです。
中小企業診断士試験とFP検定、どのような関連があるのか見ていきましょう。
FP検定とは?
診断士試験とFP検定の関連を書く前に、まずFP検定とは何ぞや、をご説明します。
ファイナンシャル・プランニング技能検定(FP検定)とは、顧客の資産に応じた貯蓄・投資等のプランの立案・相談に必要な技能の程度を測る試験で、1級、2級、3級の等級に分かれています。
検定試験に合格することで、それぞれ「1(~3)級ファイナンシャル・プランニング技能士」という国家資格(名称独占資格)を取得することができます。
ちなみに、2級を受験するには3級を合格する、という受験資格があります。(他の方法で2級の受験資格を取得することも可能です)
「日本ファイナンシャル・プランナーズ協会」と「金融財政事情研究会(通称、きんざい)」という二つの団体が試験を実施しており、実技試験(後述)の形式が異なります。
1級は私にはよくわからない試験形式が他の級と異なりますので、ここでは私が受験した日本FP協会主催の2級、3級についてお話しします。
ちなみに2級も3級も出題範囲はほぼ同じで、2級は3級よりもより細かい論点が問われるイメージです。(簿記2級で3級の商業簿記に加えて工業簿記が入る、といった完全に新しい科目が出てくることはないです。)
FP検定の試験形式
試験日程は現在、毎年1月、5月、9月の年3回行われています。ただし、3級については2024年4月から現在のPBT方式からCBT方式に移行し、毎月受験できるようになります。
ちなみに直近の試験日程は以下の通り、来年の1月28日となっています。
受検申請書請求期間 | 2023年10月2日(月)~11月28日(火) |
受検申請受付期間 | 2023年11月14日(火)~12月5日(火) |
受検票発送日 | 2024年1月11日(木) |
試験日 | 2024年1月28日(日) |
合格発表日(予定) | 2024年3月8日(金) |
昨年は中小企業診断士の2次口述試験とかぶってましたが、
今年は診断士2次受験生も受けることができますよ!!
ほんまオニやな・・・。
試験は、「学科試験(主に知識を問う選択問題)」と「実技試験(事例を用いた問題や計算問題)」の2つに分かれ、それぞれ同じ日の午前、午後に行われます。
試験時間と問題の形式はこんな感じです。こちらは日本FP協会の出題形式となり、きんざいの出題形式は実技試験の形式が異なるのでご注意ください。(学科試験は両団体で同じです)
級 | 試験種類 | 出題形式 | 試験時間 | 問題数 |
---|---|---|---|---|
3級* | 学科 | マークシート | 120分 | 60問 |
実技 | マークシート | 60分 | 20問 | |
2級 | 学科 | マークシート | 120分 | 60問 |
実技 | 記号、もしくは計算の記述式 | 90分 | 40問 |
詳細についてはこちらのサイトをそれぞれご覧ください
FP検定の試験問題と診断士試験の関連性
ここからは本題である、FP検定と中小企業診断士試験の関連性についてみていきます。
FP検定の出題範囲
FP検定の出題範囲は以下の6つの分野となります。
- ライフプランニングと資金計画
- リスク管理
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業承継
基本的に生活に関わるお金がテーマとはいえ「中小企業診断士試験に負けず劣らず範囲が広い」試験だと思います。
中小企業診断士1次試験の7科目とそれぞれの範囲の関連性をまとめると以下のとおりです。
この中でも関連がより強いもの、少ししか関連がないもの、があります。あるいは他にも関連がある科目や問題があるかもしれませんが、ここらへんは完全な主観なのでご容赦ください。
「簿記検定が財務・会計と関連がある」や「ITパスポートが経営情報システムと関連がある」というような直接的な関連性でなく、色んな範囲に散らばって関連しているといえます。
それでは、FP検定それぞれの各科目ごとに診断士試験との関連を見ていきましょう。特に関連が深いと思った問題を各範囲ごとにご紹介しています。
ちなみにFP試験の問題はすべて2級の問題から引用しています。問題の多くが4択以上からなる2級と比較して、2択、もしくは3択問題で構成される3級の問題はもっと易しいです。
ここから結構な数の問題が出てきます。
お腹いっぱいな方は下のボタンをクリックで!
流し読みでもえぇで~
ライフプランニングと資金計画
人生設計を立てることを「ライフプランニング」と言いますが、「ライフプランニングと資金計画」の範囲では、人生における資金計画として社会保険や公的年金、住宅や教育資金の支出計画などが範囲となります。
医療保険、雇用保険、年金保険などが出題の中心となりますが、確定拠出年金や住宅ローンなども出題されます。出題範囲の詳細は下の「V」マークをクリックしてご覧ください。
【ライフプランニング 出題範囲の詳細】
ライフプランニングの範囲
- ファイナンシャル・プランニングと倫理
- ファイナンシャル・プランニングと関連法規
- ライフプランニングの考え方・手法
- 社会保険
- 公的年金
- 企業年金・個人年金等
- 年金と税金
- ライフプラン策定上の資金計画
- 中小法人の資金計画
- ローンとカード
- ライフプランニングと資金計画の最新の動向
関連する問題 ー 財務・会計
FP試験の中で出題される会計の問題は、中小企業診断士の財務・会計よりも基礎的なレベルになります。FPでは、以下の例のように「言葉の定義を問う」問題に対し、診断士では計算問題やより細かい言葉の定義が問われます。診断士1次試験の問題が解けるようであれば、FP試験(2級)では得点源にできます。
【FP検定】
+ 解答はこちらファイナンシャル・プランニング技能士検定
2級学科試験 2023年1月 問題10
【診断士試験】
+ 解答はこちら中小企業診断士試験 財務・会計
令和3年度 第12問
関連する問題 ー 中小企業経営・政策
FP検定では主に個人の資金計画を扱いますが、2級では中小企業の資金計画も扱います。その中で、中小企業退職金共済や小規模企業共済については、診断士試験の「中小企業経営・政策」と関連があります。
【FP検定】
+ 解答はこちらファイナンシャル・プランニング技能士検定
2級学科試験 2022年5月 問題8
【診断士試験】
+ 解答はこちら中小企業診断士試験 中小企業経営・政策
令和2年度 第19問(設問2)
関連する問題 ー 企業経営理論
FP検定の出題範囲である労働保険や社会保険は、中小企業診断士試験の「企業経営理論」の組織論、人的資源管理の中で労働関連法規と関わってきます。診断士試験では、全体に対する出題範囲が狭い部分で後回しにされがちですが、FP検定では頻度が高く、数字など細かいところが問われることもあります。
【FP検定】
+ 解答はこちらファイナンシャル・プランニング技能士検定
2級学科試験 2022年5月 問題3
【診断士試験】
+ 解答はこちら中小企業診断士試験 企業経営理論
平成28年度 第5問
リスク管理
生命保険と損害保険について出題される分野です。
生命保険会社の生命保険や医療保険、損害保険会社の火災保険や自動車保険などが問われます。保険の種類ごとの仕組みや、保証範囲、保険金を受け取った際の税金も範囲に含まれます。
中小企業診断士試験とかぶっている内容がほとんどないイメージです。おかげで診断士試験受験後のわたしとしては苦手な分野となりました。
ただ、実生活において非常に役に立つ知識の一つなのは間違いないです。
【リスク管理 出題範囲の詳細】
リスク管理の範囲
- リスクマネジメント
- 保険制度全般
- 生命保険
- 損害保険
- 第三分野の保険、
- リスク管理と保険、
- リスク管理の最新の動向
金融資産運用
主に金融商品についての問題です。預金、債券、株式、投資信託、外貨建て商品などが出題されています。また、金融資産運用は、計算問題が多いのも特徴となっています。
【金融資産運用 出題範囲の詳細】
金融資産運用の範囲
- マーケット環境の理解
- 預貯金・金融類似商品等
- 投資信託
- 債券投資
- 株式投資
- 外貨建商品
- 保険商品
- 金融派生商品
- ポートフォリオ運用
- 金融商品と税金
- セーフティーネット
- 関連法規
- 金融資産運用の最新の動向
関連する問題 ー 経済学・経済政策
FP試験では、「マーケット環境の理解」という論点で、GDPなどの経済指標や経済動向指数、為替と金利の相互関係などが問われます。これらは、中小企業診断士試験の「経済学」で出題されます。
【FP検定】
+解答はこちらファイナンシャル・プランニング技能士検定
2級学科試験 2022年9月 問題21
【診断士試験】
+2.模範解答はこちら中小企業診断士試験 経済学・経済政策
令和元年度 第7問
関連する問題 ー 財務・会計
FP試験では、PER、PBRといった株式投資の指標やオプション取引、ポートフォリオ理論などが出題されます。これらの範囲は、診断士試験のなかでも財務・会計、とくに後半のファイナンス分野と関連が強いです。
【FP検定】
+2.模範解答はこちらファイナンシャル・プランニング技能士検定
2級学科試験 2022年9月 問題26
【診断士試験】
+ 解答はこちら中小企業診断士試験 財務・会計
令和元年度 第19問
タックスプランニング
主に所得税についての問題ですが、2級では中小企業の法人税なども出題範囲となります。
所得税の仕組み、各種所得の金額、損益通算、総所得金額の計算、所得控除、税額控除などが問題となりますが、その中で会計に関わる問題が出題されることがあります。
【タックスプランニング 出題範囲の詳細】
タックスプランニングの範囲
- わが国の税制
- 所得税の仕組み
- 各種所得の内容
- 損益通算
- 所得控除
- 税額控除
- 定率減税
- 所得税の申告と納付
- 個人住民税
- 個人事業税
- 法人税
- 法人住民税
- 法人事業税
- 消費税
- 会社、役員間および会社間の税務
- 決算書と法人税申告書
- 諸外国の税制度
- タックスプランニングの最新の動向
関連する問題 ー 財務・会計
FP試験では法人税や事業税など税務に関わる問題が出てきますが、診断士試験において税務が問われることはあまりありません。(中小企業政策では一部出題あり)
ただし、FP試験のこの分野では「決算書の読み方」という観点から、財務指標の分析に関わる問題が出されます。こちらの上の「金融資産運用」同様に診断士試験より基礎的な問題が多いようです。
【FP検定】
+ 解答はこちらファイナンシャル・プランニング技能士検定
2級学科試験 2023年1月 問題40
【診断士試験】
+ 解答はこちら中小企業診断士試験 財務・会計
令和2年度 第11問
関連する問題 ー 中小企業経営・政策
FP検定のタックスプランニングでは、中小企業や個人事業主に関わる税制が中小企業診断士試験の出題範囲が重なる分野です。下の法人税率の問題以外に青色申告特別控除なども重複する分野です。
【FP検定】
+ 解答はこちらファイナンシャル・プランニング技能士検定
2級学科試験 2022年5月 問題60
【診断士試験】
+ 解答はこちら中小企業診断士試験 中小企業経営・政策
令和2年度 第20問(設問2)
不動産
不動産の法律と不動産に関わる税金が出題の中心となります。都市計画法、建築基準法、区分所有法、借地借家法などの法律などが関連してきます。
診断士試験の中で出題頻度が高い分野ではないですが、いろいろな科目にまたがって関連しています。
【不動産 出題範囲の詳細】
不動産の範囲
- 不動産の見方
- 不動産の取引
- 不動産に関する法令上の規制
- 不動産の取得・保有に係る税金
- 不動産の譲渡に係る税金
- 不動産の賃貸
- 不動産の有効活用
- 不動産の証券化
- 不動産の最新の動向
関連する問題 ー 経営法務
FP検定の「不動産」では、不動産売買に関わる法律が問われます。これが診断士試験「経営法務」の民法分野、特に売買契約に関する問題が関連してきます。診断士試験で出題されるのは必ずしも不動産だけに限らないですが、本質的に同じ考え方で解けます。
【FP検定】
+ 解答はこちらファイナンシャル・プランニング技能士検定
2級学科試験 2023年5月 問題43
【診断士試験】
+ 解答はこちら中小企業診断士試験 経営法務
令和3年度 第19問
関連する問題 ー 財務・会計
FP検定の「不動産」と中小企業診断士の「財務・会計」が関連する問題は多くはありません。不動産の投資評価の手法について、関連する問題があったのでご紹介します。
【FP検定】
+ 解答はこちらファイナンシャル・プランニング技能士検定
2級学科試験 2022年5月 問題50
【診断士試験】
+ 解答はこちら中小企業診断士試験 財務・会計
令和眼元年度 第23問
関連する問題 ー 運営管理
中小企業診断士試験の「運営管理」の範囲がFP検定と重なることは多くはありません。ただし、都市計画法などの法律についてはFP検定でも問われます。
どちらかというとFP検定のほうが詳細な設問が多いように感じます。
【FP検定】
+ 解答はこちらファイナンシャル・プランニング技能士検定
2級学科試験 2021年9月 問題45
【診断士試験】
+ 解答はこちら中小企業診断士試験 運営管理
平成29年度 第23問
相続・事業承継
相続税についての範囲です。FP試験では死亡した時の相続分や遺言、死亡した人が持っていた土地や株式等の財産評価、相続税額の軽減などが出題されますが、診断士試験では経営法務の民法分野、相続法とがっつりかぶります。
【相続・事業承継 出題範囲の詳細】
相続・事業承継の範囲
- 贈与と法律
- 贈与と税金
- 相続と法律
- 相続と税金
- 相続財産の評価(不動産以外)
- 相続財産の評価(不動産)
- 不動産の相続対策
- 相続と保険の活用
- 事業承継対策
- 事業と経営
- 相続・事業承継の最新の動向
関連する問題 ー 経営法務
上記の通り、相続に関わる部分が関連します。特に、遺産の法定相続分、遺留分についての計算は両試験で問われます。
【FP試験】
+ 解答はこちらファイナンシャル・プランニング技能士検定
2級実技試験(資産設計提案業務) 2022年9月 問題21
【診断士試験】
+ 解答はこちら中小企業診断士試験 経営法務
平成30年度 第20問
最後に
いかがだったでしょうか?
まさかこんなに問題出てくると思てへんかったわ・・・
FP検定と中小企業診断士試験で類似する論点が多く出題されていることがわかっていただけたかと思います。
今回は2級の問題を例に出したので、なかなか細かい論点も出題されていますが、3級の内容はより基礎的です。
2次試験の記述を解いてこられた方にとって、久々の選択式の”答えがある問題”は非常に解きやすいと思います。もしご興味があれば、2次試験の結果発表までの間に挑戦されてみてはいかがでしょうか?
また、今から診断士試験に挑戦しようとしている方、その中ですでにFPの勉強したことがある方は未経験者よりアドバンテージを持っています。FPの資格をすでに取っているのであれば、次のステップとして中小企業診断士試験を検討していただければ幸いです。
なるほど、なるほど
これをきっかけに他の試験に興味を持っていただければ幸いです!
とはいえ試験後は休むのも大事やで!
合格発表までの間、今まで我慢してたことを存分にやってください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
明日はアストロです!
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