統計資料のはなし by ひろし
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お知らせ
まいど、どーも!
ひろしです。まずはお知らせです!
某所にて
診断士試験ってどんな人が受けるん?
30~40代の男性が多いって言われてますね。
診断士試験っておばちゃんみたいなマダムも受けるの?
女性の診断士受験生はあまり多くないですね。
協会がデータを出しているので見てみましょうか。
診断士試験の統計資料
中小企業診断士の勉強をしていると、なんとなく「1次試験の合格率は20~30%くらい」「2次試験の合格率は18~19%くらい」といった情報は何となく伝わってくると思います。
これらの情報は中小企業診断協会のホームページ、「過去の試験結果・統計資料」にて、毎年公表されています。
ちょうどこんな感じですね。
第1次試験の結果、第2次試験の結果、第2次試験の出題の趣旨がそれぞれ、平成16年度から紹介されています。
そして、これらの統計資料には、「申込者数」「受験者数試験合格者数」「試験合格率」が載っている以外に、「男女別人数」、「年齢別人数」、「地区別人数」、「勤務先区分別人数」として、それぞれの申込者数と合格者数も載っています。
今日は、これらがどのように推移しているかを見ていきましょう。PDFのデータがコピペできた平成24年から見ていきます。
なお、各情報についてコメントは書いているものの一部の人を批判・区別する意図がない点をご了承ください。
性別のはなし
性別ごとの診断士試験の申込者数とその比率です。
1次試験申込者の9割、2次試験では9割以上が男性であることがわかります。男性が多いと言われる中小企業診断士ですが、試験の申込者数からも圧倒的に男性が多いことがわかります。
ただ、一方で平成24年から、その比率の推移をみて女性の比率は増加しており、
1次試験では、
平成24年:8.1%
→ 平成29年:9.2%
→ 令和4年:10.2%
2次試験では、
平成24年:4.7%
→ 平成29年:6.3%
→ 令和4年:6.8%
となっています。
これに伴い合格者数の推移も女性の比率が少しずつ増えていることがわかります。
が・・・、一点気づくことが
申込者数と合格者の男女比 違うくね?
わかりやすくするため、「合格率=合格者数÷申込者数」*として計算してみると
*通常、合格率は「合格者数÷受験者数」で計算するので、皆さんが見知った数字とは異なります。
1次試験:一貫して男性のほうが合格率が高い
2次試験:一貫して女性のほうが合格率が高い
という傾向が見えます。この傾向がなぜ発生しているのか、正直理由がわかりません。他の資格試験で同様の傾向があるのかもわかりません。ただ、何らかの理由でこの傾向差がみられるように思います。
年齢のはなし
次は年齢別の申込者数です。
申込が多いのは30代、40代となっており、ちょうど道場メンバーとも同世代です。20歳未満、70歳以上の方も少数ながらいることがわかります。
【1次試験 申込者数の推移】
*グラフは下から上に、年齢が上がっていくように表示されています。(見にくくてすみません・・・。)
【2次試験 申込者数の推移】
*グラフは下から上に、年齢が上がっていくように表示されています。(見にくくてすみません・・・。)
傾向としては、
1次試験:50代、60代の受験者が多くなり、40代の比率も増加傾向と年齢層が高くなる傾向にあることがわかります。
2次試験:1次試験と同じく、50代、60代の受験者が増加しています。
中小企業診断士が自身の経験を活かして次のキャリアを考えるのに適した資格であることが、この背景にあると考えられます。これは近年のリスキリングの考え方と一致するものとなります。
また、合格者数の推移は以下の表のようになっています。
【年齢別 1次試験合格者数】
【年齢別 2次試験合格者数】
先ほどの年齢と同様、合格率を見てみましょう。
20歳未満と70歳以上はそもそも受験者数が少なく、データがブレやすいのでそれぞれ20~29歳、60~69歳以上に加えて、データを見ていきます。
1次試験:
30~39歳の合格率が最も高く、そこから年齢が下がると合格率は下がる傾向にあります。30~39歳代が仕事の経験を活かし、試験の結果につなげていると考えられます。
一方で、年齢が高くなるごとに合格率が下がる傾向にあるのは、試験の科目数が原因の一つではないかと考えられます。7科目を2日間で受けるのはかなり過酷です。体力的な面でも30代のほうが有利なのかもしれません。
2次試験:
30代が一番合格率が高かった1次試験と異なり、2次試験では20代が最も合格率が高くなり、徐々に合格率が下がる傾向が見られます。これは、年齢とともに実務の経験が増え、与件文以外の情報から解答を記述してしまうからではないか、と考えられます。
余談
最年少の話
さて、余談ですが、年齢別の情報のところにその年の最年長と最年少の合格者が記載されています。
令和3年の1次試験の統計ですが
え?14歳?中学生?
(81歳もすごいけど)
そして、令和3年の2次試験の合格者は最年長:66歳、最年少:19歳と、1次試験で紹介された方と別の方が合格したようです。
そして令和4年の2次試験
令和3年の1次試験から1年後、16歳の方が2次試験に合格しています。
もしかして・・・
調べてみると、この方が令和3年の1次試験の最年少合格者だということがわかりました。
(新聞にも載っており、岡山県の高校生だということがわかります。)
いやはや、中学生であの1次試験を突破して高校生で2次試験に合格するとは・・・。
優秀な方が世界にはいるんだな・・・と、つくづく思いました。
あんた、14歳のとき何してた??
ずっとゲームしてた・・・。
余談の余談
最年長の話
さて、もっと余談です。
【令和4年第1次試験の合格者】
【令和5年第1次試験の合格者】
あれ?
令和3年の1次試験の最年長って81歳じゃなかった???
まさか、同じひと?!
こちらは何も情報がないので完全に私の推測です。でも、毎年1歳ずつ年齢が上がっているので同じ受験生の可能性はあります。
こちらの83歳の方が令和5年の2次試験で合格されることを(勝手に)応援しております。
もちろん、他のひとのことも応援してるで~
地域・勤務先区分のはなし
中小企業診断協会が出している、試験結果の統計資料には「地域別」や「勤務先区分別」の情報も載っています。
こちらについてもまとめようかと思ったのですが、それよりも大事な話をしましょう。
お金の話
受験情報も大事ですが、最後にもっと大事な情報をお伝えして終わりにしたいと思います。
それはみんな大好き、お金の話。
正直、
中小企業診断士って儲かんの?
と考えている人は多いかと思います。
大丈夫です!
と、自信をもってお伝えしたいところですが、診断士1年目のぺーぺーな私はまだそんなことわかりません。なので、信憑性もないと思います。そこで、もうちょっと信頼できそうな情報をもってきます。
中小企業診断士に関するアンケートデータ
中小企業診断協会
こちらは、中小企業診断協会が5~6年に一度、都道府県協会に所属する会員中小企業診断士を対象に実施しているアンケート結果をまとめたものです。
その中の最新版、(発表:令和3年5月 調査時点:令和2年11月)を見てみましょう。年齢や活動内容についても色々書かれており、非常に興味深いのですが、その中でもコンサルティング業務の売上と報酬について、のアンケート結果を引用します。
問23.あなたのコンサルティング業務の年間売上(または年収)は、おおよそいくらですか。
(問19でコンサルティング業務日数の合計が「100日以上」と回答した方を対象に集計を行った。)
中小企業診断協会 「中小企業診断士活動状況アンケート調査」結果(令和3年5月)より引用
コンサルティング業務を年間100日以上行っている人なので、ほぼ本業としてコンサルティングをしている人と捉えています。
上の構成比から中央値が500万円~800万円であることがわかり、かつ、全体の1/3以上の中小企業診断士が1000万円を超える売上を得ていることがわかります。(もちろん、売上なので、事務所の運営費や出張などの経費は発生していますが、コンサルティング業務は比較的経費がかからない事業と言われています。)
そして、業務ごとのコンサルティング報酬の内訳はこのようになっています。一般に、民間業務のほうが報酬が高いと言われています。
問24.あなたの現在のコンサルティング報酬はいくらですか。平均と最高額を千円単位でそれぞれご記入ください。
(問19でコンサルティング業務日数の合計が「100日以上」と回答した方を対象に集計を行った。また、別の問20で公的業務と民間業務の占める割合についても質問している。)
中小企業診断協会 「中小企業診断士活動状況アンケート調査」結果(令和3年5月)より引用
こちらの数字を見て、夢があるとみるか否かは人によって違うかと思います。もちろん、1日当たりの報酬は高かったとしても、それを提供してくださるお客様を見つけることも非常に難しいですし、その売上を作るまでのコンテンツ作りが非常に重要と思います。
正直なところ、私自身は中小企業診断士としての経験が浅すぎて、ここを様々な感想を述べるには十分な実務経験や情報は持っておりません。
深堀りするのは別の機会としても、診断士になる魅力の一つとしてご参考になればと思います。
なるほど、なるほど
月曜の朝から数字だらけの記事やったね
統計情報はきちんと見るとなかなか奥が深いです。
人によって解釈も違うやろしな
みなさんもお時間があるときに、調べてみてください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
明日は怒涛の投稿数、さたっちです!
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