財務公式シリーズ(7/7) CVP分析

こんばんは、ふうじんです。
財務公式シリーズの最終回は、頻出論点「CVP分析」。このシリーズ「公式」と銘打ってはいますが、「公式」なんてほとんど覚えてませんでした、というのが実態。
それはなぜか?

・重要論点には、それに応じた「解法」がある
・公式で覚えても、得点にならないから

ん?「解法」はいいとして、「公式を覚えても得点にならない」って何のこと?

・財務会計テキストに「公式」らしきものは複数掲載。
・しかし本試験出題者の要求は「公式を覚えているかどうか」ではなく「期待した回答が示せるかどうか」。
・特に事例IVでは、「みんな1次試験は通過した」ことが前提。公式を覚えただけで得点できる問題なんて作るわけがない。
・よって、正解にたどり着くには、「公式ではない」何かが必要

ではなぜ「公式」が掲載されるのか。それは前回整理した登場目的別の公式リストで確認可能。ではいざCVP分析に関わる「公式」をチェックしてみましょう。

■CVP分析に関わる公式■

ん、なんじゃこりゃ?一瞬不安になったかも?
でも全く心配不要。公式など覚えずとも、問題をみればすぐ手が動き出すはず。

<例題>
・固定費(FC)=30、限界利益率=30%の時の損益分岐点売上高(SBEP)を求めよ。

まずはよく見るグラフでイメージ。

なにかどこかで見たような・・。
はい、正解。既に経済学(費用関数)で学習済みと気づけば、CVPはもう免許皆伝。

ついで、このグラフを書くのに使ったエクセル表で見てみましょう。
SBEPがいくらになるか、もう説明は不要ですね。

※誤植訂正
×固定費・・④=②+③
○固定費・・④  です。悩んでしまった方ごめんなさい(4/28)

■CVP分析の解き方■
ここまで見たようにCVP分析は頻出。で、何題も解いているから解法は体でマスター済。そこで次にその「解法」とは何かを理解してみましょう。

<CVP分析の解き方>
・固定費を限界利益率で割るとSBEP
・必要利益が出題されたら、固定費に足して、限界利益率で割る
・営業外損益が出題されたら、固定費に足して、限界利益率で割る

これだけ?そうこれだけ。H21事例IV問3を既に解いた方であれば、あの問題に必要な知識がこの3つであったことにすぐピンと来ますね?しかしあの問題は「見事に得点がバラけた」「合否を分けた問題」の一つ。まぁその話はおいておいて、今日は「限界利益率で割る」ことをきちんと納得しましょう。

■解き方1:限界利益率で割る?■

SBEP=固定費(FC)/限界利益率

先の例題の場合、体で覚えた解法も良し、公式使っても良しで、固定費(FC)30を限界利益率30%で割るから、SBEP=100はすぐ求まる。しかし「分数で割る」というのはどうも気持ちが悪く、直感的なイメージがしにくい。
そこで多くの人がやるのが「掛け算に置き換え」て理解。すなわち

SBEP×限界利益率=固定費(FC)

SBEP×限界利益率、つまり限界利益額=固定費となる所がSBEP。限界利益が固定費を超えればあとは自分の儲け。この理論で納得しておけば、もし本試験でパニックになってもあわてず対処可能。

■解き方2~3:固定費に加減算■
事例IVでCVP分析の個別問題が問われた場合、点差がバラけるように必ず「コンボ論点」が出てくる。代表例が必要利益を問う(=感度分析)。細かくは書きませんが、「限界利益率で割る前の固定費を加減算する」だけで解きます。スピ問・過去問で解き方ストックしておけばOK。

■そもそもなぜCVP分析■
ここまでの説明で、

・CVP分析はSBEPを求めることが大原則(=固定費/限界利益率)
・コンボ論点により、多様な出題パターンがある(=得点がバラける)

ことは納得。しかしなぜCVP分析がそれほど重要・頻出なのか?
本当の真実は詳しい方に譲るとして、受験対策上は2つの理由でイメージしていました。

理由1:診断士実務における利益計画策定のために、重要
理由2:試験問題を作りやすく、コンボ論点により得点をバラけさせやすいから、頻出

そもそもCVPとはCost・Volume・Profit。Cost=原価計算に基づき、必要利益を得るために販売量・価格を決めていく。知らなければ難しく聞こえることも、タネ明かしをすればただこれだけのこと。うん、やはり診断士学習はいろいろ役に立つ。
そこでもう一つ知識をおまけ。「直接原価計算」の反対語は「○○原価計算」この○○にすぐ言葉を埋められますか?




答えは「全部原価計算」。またまた説明省略しますが、「全部原価計算」とはいわゆる財務諸表(制度会計)における損益計算書の表示方法。これはルールで決まっていることだけどある事情(ごめんなさい、説明省略!)により、「利益計画の策定」には向かない。そこで登場するのが直接原価計算(管理会計)。

・企業として利益計画・生産計画を作りたい
・全部原価計算は不向きなため、固定費(FC)・変動費(VC)を区別した直接原価計算を採用
・直接原価計算の採用により、CVP分析が可能
・CVP分析により、利益計画・生産計画が策定可能

このようにさらっと書くだけでも、CVP分析はとても役立つツールであることが実感できますね?いつも言うとおり、財務会計の出題論点はコツさえつかめば明瞭・簡単。あれこれ悩まず、サクサク問題集解いて高得点&学習時間短縮の両立を実現しましょう。

■もう一つ追加、固変分解■
上の文章の「固定費・変動費を区別した~」にピンと来た人は鋭い。実際に中小企業を診断するとして、入手できる損益計算書にはどこにも「固定費」「変動費」とは書いていない(税務申告に必要な損益計算書は全部原価計算で作るから)。ということは、入手した財務諸表からなんらかの方法で「固定費」「変動費」を割り出す必要がある。
そこで登場するのが「固変分解」。ポケットテキストを見ると、

・勘定科目法
高低点法
・スキャッターグラフ法
・最小自乗法

の4つがある。
え、そんなに一杯?でも大丈夫、まず高低点法だけマスターすれば十分。後ろ2つの方法は試験に絶対出ません。こんな方法もありますよ、と解説しているだけ。勘定科目法はたまに出題されるけど、わざわざ覚えなくてもその場で解ける。

■最後に■
すみません、今回の記事は時間制約上、かなり説明はしょったり、乱暴な言い切りをしています。機会を改めて詳しく説明しますので、あまり字面を信用せずにこのエントリーで何を言いたかったのだけ、斟酌していただけると幸いです。

言いたかったこと
「事例IVで点差がつくCVP分析は、1次対策期間中に確実にマスターする」

byふうじん

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