【1次試験】「確信が持てない問題」での点の稼ぎ方 by にに

おはようございます!ににです。

早いもので、もうすぐ5月も終わり。1次試験の申込受付は明日までです。もう申込はお済みかと思いますが、まだの方は忘れずにお済ませくださいませ。

そして、1次試験は去年合格したから今年は2次試験専念だよ!というあなたにはこちらをオススメします。

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令和3年度の実際の問題を題材にして、われわれ一発合格道場13代目が持つ、2次試験突破のためのノウハウを余すところなくお伝えします。
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ここから本編です

改めまして、1次試験までは10週間を切ったわけですが、学習は順調に進んでいますでしょうか。

私の昨年度の1次試験の結果は、いろんなところでいじられていますが580点でした。結果としてこうだっただけで、こんなに取る必要はないですが、十分に余裕をもって合格することができました。

結果としては580点でしたが、580点分の論点を完璧に覚えていたかというと、そういうわけではありません。うろ覚えだったり記憶があいまいだったりで、確信を持てないまま答えた問題もたくさんありました。

この記事を書くにあたり、昨年受験したときの問題用紙を見返してみました。昨年度の1次試験は7科目で224問あったのですが、そのうち実に78問に、「後でもう一度考えよう」という印をつけていました。

78問、率にして実に34.8%。それだけ確信を持てなかった問題が多かったことがわかります。ですが、その78問のうち49問(62.8%)は結果として正解できていました。

きっと、1次試験に合格するときというのは、だいたいこんな感じなんだと思います。理解できている論点では確実に点を取り、そうではない論点でもそれなりに点を取って、合計して合格点を超えるかたちです。

ちなみにくまは、

と言っています。

40%でいいかどうかはさておき、理解度が合格ライン前後のかたであるほど、そういった「確信が持てない問題」で点を稼いでいくことが重要になってきます。

というわけで今日は、「確信が持てない問題」で点を稼ぐための考え方、やり方を紹介します。

3つの点数目標

以前、目標とする点数には3種類ある、というお話をしました。

そのうち2つは紹介済みです。1つ目は合格点そのもの、2つ目は「到達目標点」として、その点数を取るために学習の目標とすべきラインでしたね。

最後の1つ、試験本番で狙うべき点数は、もったいぶってまだお伝えしていませんでした。

フェルマーさん
フェルマーさん

余白が狭すぎたんだ

3つ目の目標点数、試験本番で狙うべき点数は、各科目100点、7科目で700点です。

いや60点でいいのに100点なんて狙う必要ないでしょ。ていうか、取れないし。

まよ
まよ

なんて声が聞こえてきそうですが・・・、もちろんそのとおりです。「各科目100点、7科目で700点」にはちょっと語弊があります。

伝えたいことをもっと正確に言うと、「すべての問題に対して正答を狙いに行く」です。1つの4択(または5択)問題を正解する、という1問ごとの目標を積み重ねていくと、結果として「各科目100点、7科目で700点」になるわけです。

例えば、(伝わりにくい例えで恐縮ですが)バスケットボールでは、スリーポイントシュートの確率は40%あれば一流、と言われています。だからといって、シュートを打つときに「最終的に40%になるなら、このシュートは外してもいいや」と思うシューターはいません。すべてのシュートを決めにいって、その結果が40%に収束した結果、そのシューターは一流であると評価されるわけです。

ピンとこない方は、サッカーでも野球でも、なじみのあるものに置き換えてみてください

リトルにに
リトルにに

つまり、上の図のとおり、

  • 目標(420点)に到達するために、
  • 余裕を持った目標を設定してそれを達成するための勉強を重ね、
  • 試験当日に全力で点数を取りにいった結果、
  • 420点に到達することができる

という流れです。
③の「全力で点数を取りにいく」ということがすなわち、700点を狙うことです。

700点を狙ううえで避けては通れないのが、冒頭でお話しした「確信が持てない問題」への対応方法です。

以下、にに流の方法を余すところなくお伝えしていきます。

「確信が持てない問題」への取り組み方 ~メンタル編~

1次試験の問題は必ず解ける

いきなり怪しい思考を披露してしまいましたが、私は試験に臨むにあたって、こう考えていました。
この考えこそが、「確信が持てない問題」で点を稼ぐためにもっとも重要なことで、今日の記事でいちばん伝えたいことです。

もちろん、こう思っただけで本当に解けるようになるわけではありません。ですが、精神状態によって、発揮できる能力とそれに伴う結果が大きく変わってくると、私は思っています。
「正解できないかもしれない」というネガティブな気持ちを持っていると、それは結果にも表れます。そうではなく、過剰なくらい自信を持つ方が、結果に対してはプラスの効果をもたらします。

自分に自信がない人より、自信満々な人の方がモテるのと同じ理屈です

いやそれは違うと思う

りいあ
りいあ

実際、「解けない」と思っていたときは見えなかった設問文中のヒントが、「解ける」前提で眺めてみると見えてくる、そういうことってよくありますよね?

典型的には、この前悟空が紹介していた英文問題が好例です。


英語問題だ・・・どうせ解けないからあきらめよう

解けないと思っている人
解けないと思っている人


英語問題だけど、よく見たら日本語の選択肢だけで解ける!

解けると思っている人
解けると思っている人

それぞれの人には、こんな風に見えているはずです。

解けるはずの問題を、みすみす逃すのってもったいないですよね。そうならないために、ぜひ「必ず解ける」という意識で問題に挑んでくださいね。

「必ず解ける」の根拠

何の根拠もなく「『必ず解ける』と思え」というのも無責任なので、私が「1次試験は必ず解ける」と思う根拠を紹介します。

それは、

まん
まん

1次試験は試験だから

です。13代目の絶叫担当 まん に叫んでもらいました。

1次試験は試験なので、必ず正解が1つあります。

1次試験は試験なので、必ず正解を選べるようになっています。

1次試験は試験なので、正解を選ぶための根拠が必ず設問中に存在しています。

つまり、「1次試験は必ず解ける」というのは、「知識があれば解ける」ではなく、「構造的に解けるように作られている」ということです。

さらに、1次試験はマークシート式です。正確な言葉がわからなくても、マークを塗れば正解できます。

・・・どうですか?正解できる気になってきませんか?

もう一度、今度は声に出して言いたいと思います。

1次試験の問題は必ず解ける

「確信が持てない問題」への取り組み方 ~実践編~

言いたいことはもう言ってしまったのですが、これだけだとちょっと物足りないので、私が「確信が持てない問題」に遭遇したときに実際に使っていた方法を紹介します。

①関連する知識から類推する

知らない論点、単語が出てきたときにまず考えるべきことは、自分が知っている関連する知識が使えないか、ということです。その単語そのものは知らないとしても、どの分野のことをいっているのすらわからないことはあまりないので、その分野について知っていることから答えを類推していきます。

例)令和3年度 運営管理 第24問

私が実際に受験した、令和3年度の運営管理の問題です。

初見で、

しゅうせいはふもでる・・・?

となりました。「修正ハフモデル」という単語を知らなかったんです。
考えても分からないことは明らかだったので、関連する知識から正解を類推することを試みました。

商圏とか小売吸引力の話で、ライリーの法則とかコンバースの法則とか、そのあたりと似たようなものだろうと判断し、

から、「 (設問の)売場面積= 魅力度 =(ライリーの法則の)人口」ということと、「吸引される人口は魅力度に比例し、距離に反比例する」ということを類推しました。

「距離抵抗係数:2」はライリーの法則には出てこないのでいまいち不明ですが、「係数だから掛けるか割るかするんでしょ」くらいに考えました。

そう考えて数字をいじりまわした結果、店舗Aは1,000(売り場面積)/1,000(距離)=1、店舗Bは2,000(売り場面積)/(2,000(距離)×2(距離抵抗係数))=1/2、でA:B=2:1となり、店舗Aに出かける確率は2/3だろうと結論づけました。

ちなみに、最初はライリーの法則にあるように距離は2乗で効いてくるのかと思って計算しましたが、そうすると答えが8/9になり、選択肢にないため除外できました。
もし選択肢に8/9もあったら、2/3を選べていたかはわかりません。自分が持っている知識がそこまで判断できるものではなかったからです。
そうなってしまったら、もうしょうがないと思って割り切るしかないですね。

逆に、「距離が1乗で効いてくるか2乗で効いてくるかまでの理解は求めない」という作問者の意図を感じることもできる、かもしれません。

考えすぎ

リトルにに
リトルにに

②何らかの仮定を置けば矛盾がなくなるものを選ぶ

関連する知識がまったく浮かばないときはどうしましょう?そんなときは、「何らかの仮定を置けば矛盾がなくなる」選択肢を探して選ぶ、というのが一つの方法です。1次試験は「正解を選ぶための根拠が必ず設問中に存在している」ので、正しい仮定ができれば、設問中にある根拠を矛盾なく説明することができるはずです。

実例を見てみましょう。

例)令和3年度 運営管理 第4問 設問1

この問題は、一目見た瞬間に清々しいほどわからなかった問題です。正解がどれかわからないんじゃなくて、問題文に書いてある言葉も9割方わからないレベル。

ちなみに1年たった今でも、この問題の意味はまったくわかっていません

この問題で私が置いた仮定は、「図の中の数字が『列目』を表しているんじゃないか」ということでした。設問中の『列目』が1~7まであり、図中の数字も1~7まで、重複なくあるからです。
そして、C、Dの記載はないものの、黒丸がA~Dの『因子』を表していると考えました。

そう思って解答群を見てみると、㋐がその仮定にぴったり当てはまりました。この問題はこれでおしまい。それ以上考えることなく㋐を塗って次に進みました。

次の設問2も、この設問1に輪をかけてこれっぽっちも分からない問題でしたが、それはまた別の話。

なお、この問題には、時間にして1分もかけていません。わからない問題に対して正解にたどり着くための努力は全力で行うべきですが、時間をいたずらに使わないことも同じくらい重要です。かける時間と正解の確率の上がり方は常に天秤にかけて、全体で取れる得点がもっとも高くなるようにしてください。

③知識がなくても正解できる場合がある

続いて、この問題を見てみましょう。

例)令和3年度 経営法務 第20問

この問題、商法についての問題・・・と見せかけて、実は常識および日本語の問題でした。

まず、空欄CとDで、それぞれ2つの選択肢があることがわかります。

Cは「商人間の売買」か「少なくとも当事者の一方のために商行為となる行為」のどちらかですが、直後に「商法第526条が直接適用され」るとあります。後者が正しいとすると、例えば私が書店で書籍を買うときにも、(書店にとっては商行為なので)「商法第526条が直接適用され」ることになります。ということは、買主である私に「目的物の検査及び通知義務」が課されるということになりますが、そんなことはないでしょう、たぶん。
というわけで、空欄Cは「商人間の売買」と判断できます。

空欄Dの方は、「買主に目的物の検査及び通知義務」が課されるということですから、その義務を履行しなかった場合に不利益を被ることが予想できます。
そうなると、「請求は可能」より「請求は困難」という選択肢の方がふさわしく思えます。

こう考えると、特別な知識が何もなくても(実際に私にはこのあたりの知識はありませんでした)、正解にたどり着くことができる問題だったんですね。

上で紹介している悟空の英文問題もこのタイプの問題です。こんな風に解くことができる問題はそう多くはありませんが、ある意味チャンス問題なので、見逃さないように「必ず解ける」と思って問題を眺めてみてください。

④決め打ちする

上記3つの手も使えない、どうしようもない問題に出くわしたら、最後は決め打ちです。鉛筆を転がしてもよいですが、転がす時間ももったいないので、あらかじめ㋐~㋔のどれを塗るか、順位を決めておきましょう。

ここで「順位を」決めておくというのがちょっとしたポイントです。
どうしようもない問題だったとしても、選択肢を減らすことならできる場合があります。知識あるいは上記のいずれかの方法で選択肢を削ることができるなら、それをやった後で決め打ちしましょう。

余談:各選択肢の出現頻度

令和3年度の1次試験における、ア~オの選択肢の出現頻度を調べてみました。

選択肢経済財務企業運営法務情報中小合計出現率
32798553912.8%
578125675017.9%
99161275157338.5%
675856114828.2%
2053031142.6%

思ったより偏っているように感じました。巷間よく言われているように、真ん中あたりの選択肢が正解肢として設定されたことが多かったようです。

今年の試験がどうなるのかはわかりませんが、後述するように設問間での正解肢の調整は行われていないと思われるので、この傾向は変わらないんじゃないか、と思います。

番外編 やってはいけないこと:流れを読む

試験を受けていて、マークシートが以下のようになったとします。

第17問: ㋐ ● ㋒ ㋓ ㋔
第18問: ㋐ ● ㋒ ㋓ ㋔
第19問: ㋐ ㋑ ㋒ ㋓ ㋔ ←この問題がわからない
第20問: ㋐ ● ㋒ ㋓ ㋔
第21問: ㋐ ● ㋒ ㋓ ㋔

この第19問をどうにか正解しようと思ったとき、あなたならどう考えますか?

絶対にやってはいけないことは、「前後に㋑が続いているから、ここは㋑じゃないだろう」と思うことです。

実はこれ、令和3年度の運営で実際にあったケースです。第19問も正解は㋑で、㋑が5問続きました。確率でいうと相当低い(全部4択だとしても0.39%)ですが、起こるときには起こります。

もし、正解肢の並びが調整されているとしたら、5問連続同じ選択肢というのは起こらないと思います。理解度が低く、全部同じ選択肢をてきとうに塗った人の得点が不当に高くなる可能性が出てくるためです。
つまりこの並びが現実に出現したということは、選択肢の並びは調整されていないということの証左となります。

ということで、「流れ」なんていうものはありません。そんなありもしないものより、あなたご自身が努力して積み上げてきたものを信じて、その判断を尊重してください。

おわりに

「確信が持てない問題」への対応方法を紹介しました。

得点の見込みがボーダーに近いかたほど、わからない問題でもできる限り点数を拾っていくことが大事になります。

ただし、あくまでも最終目標は「各科目40点以上、合計420点以上」であることは忘れないでくださいね。その目標を達成するために、ほかの2つの目標を設定したり、今回紹介したテクニックを使っていってください。

「1次試験は必ず解ける」と思うためにもう一つ大切なことがあります。それは、これから本番まで、これ以上できないくらいに努力することです。その努力が「1次試験は必ず解ける」の裏付けとなります。

あと2か月、後悔しないよう全力を尽くしてください!

明日は、このところすっかり「語呂合わせの魔術師」の二つ名が定着した まん です。お楽しみに!

梅雨どきにはレインフット

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