【渾身】2次試験合格者が身に付けた『診断士脳』の鍛え方 by masumi
こんにちは、masumiです。
なんと!!今日は1次試験合格発表の日ですね!!キンチョーしますね!
去年のmasumiは、運営管理で1問飛ばしていて、解答がずれて足切りになっていないか不安だったため、自己採点では合格点を超えていたにも関わらず、吐きそうになりながらHPの合格発表を確認した、という思い出があるね。
その通り。。。スマホを操作する手が震えてなかなか自分の受験番号に辿り着けず、「緊張しすぎだろ、、(笑)」と笑ったくらいです。
私と同じく吐きそうになっている人もいることでしょう。心を整え、落ち着いて、深呼吸してサイトを確認しましょう。
***
では本題、さっそくいってみよう!
前回私は『開眼』についての記事を書きました。ここで2次試験は実際の経営診断のシミュレーションですよ、社長の思いに寄り添うことが大事ですよ、とお伝えしました。記事はこちら↓
が、しか~~し!!!
いや、それは分かったんだけど、実際2次試験でどう生かせばいいの?具体的に何をすればいいの?
と思った人もいるでしょう!!知っていますよ、masumiさんは全てお見通しです!!
そんなあなたに、今日は前回の記事をふまえた上で、もう少し突っ込んで解説していきます。
今日の記事を読めば、実務(補習)につながる考え方を2次試験の解答にまで落とし込んで使えるようになるでしょう。
また、解答が思いつかない、うまく書けない、間違った解釈をしてしまう、などの症状別にどんな訓練をすれば良いのか、対処法もお伝えします。ぜひ参考にしてみてください。
※正解が分からない2次試験なので、個人的見解であることをご理解ください。
はじめに|自分のゴールが見えていますか?
まず最初にゴールを確認しましょう。
2次試験まであと47日です。残り日数でできるようにならないといけないことは何でしょうか。
試験前日の自分の頭の中が想像できますか?合格点がとれる頭とはどんな状態でしょう。
ということで、何をやるにしても、ゴールが見えていないとやるべきことが分からないですよね。
ですので、試験前日の合格するレベルの自分の姿を確認してみましょう。
すごいね!去年のmasumiは、ゴールが見えていたの?
あ、いえ。。去年の私は全く想像していませんでした。普段の仕事と近い内容の試験なので、なんか書けばなんとかなる、という恐ろしい自信の下、こんなもんかな、とやっていただけです(笑)アバウトすぎ・・
ですが、今はゴールが分かります。これが見えていたらもっと効率的に勉強できていたなと思うので、みなさんにお伝えします!
ゴール地点の合格者脳を知るには、やはり合格後に訪れる実務補習からさかのぼるのが分かりやすいです。
私が実務補習を経験して思ったのは、当たり前ですが、全員一定レベル以上の知識と、中小企業の経営に関する方向性を身に付けているということです。そうです。ここが合格レベルのゴールです。
もしもそのレベルに満たない人が合格し、実務補習に参加することになったら、、、それが自分だったら、、、恐ろしいですね~!!
こんな実務補習生は困る!
ということで、実務補習でこんな人がいたら困る、という例を元に逆に2次試験合格レベル(=ゴール)を探ってみます。
実務補習を問題なくこなせるレベルが2次試験合格の条件だ、という考えです。
どんな勉強をすればそこに達することができるのか、勉強法や考え方もお伝えしていきますね。いいな、と思ったものがあれば取り入れてみてください。
まず、実務補習についての流れは以下の通りです。さらっと見ておいてください。
だいたい5~6人でチームになり、実際の企業を訪問してヒアリングを行い、経営総合診断を行います。
①対象企業にヒアリングをする(チーム)
②環境分析をする(チーム)
③全体の方向性を決める(チーム)
④担当パートごとに
1,現状分析(良い点、問題点)
2,課題
3,提言
を資料を添付したりしながらwordで10~15ページくらい書く。
⑤全体調整
先生に指導されながらも、自分たちで考え、提案できるレベルにないと、足手まといになりかねません。
そして個人で担当するパートは、基本的にひとりで考えなければなりません。
どんな人が足手まといになるのか・・・チームにこんな人がいたら、と想像しながら読んでみてくださいね。
では、「実務補習でこんな人がいたら困る!」いってみよう~
CASE1 中小企業の戦略、方向性が分かっていない
競争戦略ってなんですか?え?ポーター?バッグ作ってる人?
う~~ん、芸能人を使ったTVCMをしたらもっと売れるんじゃないですか?
こんな発言をする人がいたら↓こうなります。
まず第一に、中小企業の戦略、戦術の方向性が分かっていないと話になりません。
2次試験でも同様です。事例によって協調される点は違うものの、おおまかには以下の考えがベースにあります。これをしっかり理解していることが最低条件です。
対策1_今すぐ以下の中小企業の戦略、方向性を頭にたたきこもう
<中小企業の戦略・方向性>
中小企業と大企業の違いは、経営資源(人・モノ・カネ・情報など)が限られていること。
その上で競争優位に立てる戦略、戦術が必要
①限られた経営資源を有効活用するため、市場を絞って差別化を図る『差別化集中戦略』で競争優位に立つ戦略が定石。
(単に差別化戦略、集中戦略の場合もあります)
②経営戦略、経営資源の配分、戦術や施策、すべてを考える上では、強みを生かす、強化することを最優先にし、外部環境の機会を捉える。
③規模の経済が働きにくい中小企業は価格競争力が低いため、製品やサービスを高付加価値化して差別化し価格競争を避ける。
④足りない経営資源は連携で補い、コア業務とノンコア業務を分けてアウトソーシングも活用する。
⑤経営資源を有効活用するため、常にシナジーを考える。
⑥お金をたくさん使う大規模な設備投資や広告、人海戦術はあまり行わない。(事例Ⅳは別)
他にもあるかもしれませんが、ひとまずこの程度で大丈夫だと思います。ここ、すごく重要なので、頭に叩き込んでくださいね。
これが頭に入っていて、必要に応じて使えれば実務補習前(=2次試験の合格ライン)のレベルではないかと思います。
CASE2 環境分析ができない
PESTってなんですか?強みと機会の違いってなんですか?あは、あはは・・
環境分析ができないと実務補習は何もはじまりません。
2次試験でも同じですね。正しくSWOT分析ができることが必要です。
内部環境と外部環境の違い、言えますよね。自分でどうにかできないのが外部環境です。それが分かっていないと強みと機会、弱みと脅威が切り分けできませんのでしっかり理解しましょう。
実際の実務補習では全員でSWOTを出し合う場合が多いですが、環境分析ができないと↓こうなります。
SWOT分析は過去問を解いたり模範解答などで、こんなものも強みになるのか!と分かることがあると思います。
自分が発見できなかったSWOTはしっかり引き出しに入れて活用できるようにしましょう。
「限られた文字数にどの強みを入れるか」については、他の設問に使われるものを選択して一貫性を持たせる方法がありますが、「そもそもどの強みが一番強みとして有益なのか」は理解しておく必要があると思います。
それにはVRIO分析を使うと分かりやすいです。経営資源の希少性があるか、模倣困難性があるか、といった、アレです。アレ↓
これをいちいち試験の時に思い出して考えるのは時間のムダなので、「希少性<模倣困難性」くらいが頭に入っていれば、強みを考える基準になるのではないかと思います。
長年かかって培ったノウハウや技術がよく強みとして取り上げられるのは「模倣困難性」が高いからですね。
事例企業ごとに違いはありますが、よく使われる強みと機会をまとめてみましたので、この機会に見直してみてください。
もっと細かく知りたい人は、『2次試験合格者の頭の中にあった全知識』(以下『全知識』)に事例ごとにありがちなSWOTのページが掲載されていますので、そちらを使ってもよいかと思います。
対策2_以下の使われがちな強みと機会に目を通して、自分になかった視点を増やそう
CASE3 社長の意向を無視する
一般論一般論一般論
これはさすがに分かってるよ、と思うでしょうが、社長の思いを汲み取るというだけでなく、対象企業の実情に合った提案をするということも含まれています。
これを2次試験に当てはめると、社長がこうしたい、これを解決したい、と言っていることを無視して(解答に入れずに)解答してしまっている状態です。
対策3_以下のことを活用して事例企業に合った、社長の思いを反映した解答を考えよう
<社長の思いに応える方法>
1.与件文にある「社長が目指していること」「〇〇が課題だ」「将来的には〇〇したい」という記述をしっかりマークして『これ、絶対解答に使うんだ』と思う
2.社長の言葉や目指す方向性は、与件文そのまんまの言葉を使う(採点者に分かりやすい)
3.どんな問題でも、まず社長が目指しているのはなんだっけ?一度振り返ってから考える
4.設問文だけで解答ができてしまう場合も、『事例企業独自の何かを入れる必要があるんだ』と思い、与件文から言葉を拾って入れる
CASE4 ヒアリング時にアドバイスする
なるほどなるほど、そうなんですか?それは良くないですね。だったらこうしましょう。
まさか実務補習でこんな人いるか?と思うかもしれませんが、実話として先生から聞いたことがあります。
アドバイスした(意見した)内容も関係して、訪問先企業との関係が悪くなり、大変だったそうです。
これは2次試験に当てはめると、制約条件を守っていない、聞かれたことに答えていない、逆に聞かれていないことに答える、などに該当します。課題と問題の区別がついていないのもそうですね。
解答を考えているうちに制約条件を忘れてしまったり、設問文がダラダラと分かりにくくて設問の意図を汲み取れなかったりしますね。
聞かれたことに答える、というのは意外と難しいんですよね。
最近仕事上でも「いやそれは聞いてないから・・」「知りたいのはそれじゃないんだけどな・・」などという場面が多々あり、『質問の意図を正確に汲み取って聞かれたことに答える』ということがいかに大切かを実感しています。
対策4_解答がずれてしまいがちな人は以下のことをやってみよう
<設問文をしっかり理解する方法>
1.設問文の制約条件や解答すべき点にグリグリと印をつける(←池やん、アヤカもやっています)
2.設問文の中の説明文を抜いて、質問だけのシンプルな文に変換してみる。
説明文が長いと、何を解答するべきなのかよく分からなくなる場合があります。そんな時は、
「要は、~~~を聞きたいのね」、と一言に要約してから解答を考えるようしましょう。
3.設問の末尾に意識を向け、末尾に合わせて型を決めておく。
設問にはいくつか種類がありますね。末尾をしっかり確認して解答の型を考えておき、骨子として使う方法です。
また、解答欄にすぐに「理由は~」「施策は~」などと書く人も多いですね。
(私は解答欄を減らすので、必要な場合以外は書いていませんでしたが・・)
<骨子の例>
・助言せよ →〇〇〇すべき、理由は△△であり、これにより(効果)となる。
・分析せよ →(根拠)であるため、△△である。
・留意点を述べよ →〇〇は△△なので×××に留意する。
・課題を答えよ →課題は、①~~なので〇〇 、②~~なので×× ③~~なので△△である。
自分で使いやすいものを決めておくと、聞かれたことに答えていない解答は防げます。
4.設問を読んだ時点で忘れそうな制約条件はメモをする。
「生産面での~」とか「価格施策以外の~」とかの制約条件は与件文に解答を探している間に忘れがちなので、わざわざ書いておいくと良いと思います。
CASE5 解決策が出てこない、視野が狭い
何も浮かびません。もう無理っす
実はこれは実務補習でも起こりえます(笑)疲労がたまり、思考停止状態になるとこうなります。
この問題を解決したいけれど、お金をかけられず、人もいないし、どうすればいいんだ!!となり、時間だけが無駄に過ぎる。。。怖いですね~~
それでも最後は全員の力を振り絞り、あらゆる情報を検索しまくり、あらゆる視点で考え、なんとか訪問先にとって有意義な提言をまとめあげます。
ここで全員で苦しむと、一体感が醸成されて仲良くなるんだね。。
そう、なんで先にそれを言わなかったんだ、などと責任のなすりつけあいになったりしますが仲良くなります。
↑安心してください(笑)良き思い出として語り継がれます。
2次試験でも同じことが起こりますね。しかも2次試験はひとりです。誰の意見も聞けず、自分ひとりで考えないといけません。
じゃあどうすればいいか、ですが、まず自分の頭で考えるのをやめましょう。
診断士の頭(診断士脳)で考えるのです。
診断士脳とは、CASE1出てきた『中小企業の戦略・方向性』に当てはめて考えることです。
例えば、「なぜ失敗したのか」という問いに対し、自分の頭で考えようとすると
・・・・与件文に書いてあったっけ?書いてないな、、売れなかったからからか?じゃあ何で売れなかった?
などとなりがちです。私も2次試験の勉強を始めた頃はこんな感じでした。
そうではなく、診断士脳であれば
失敗するのは成功するための条件を満たしていないからだよね。
→成功する条件は中小企業の戦略の方向性に合っているかどうか
→中小企業の戦略の方向性は
①強みを生かす ②機会を捉える ③価格競争を避け、差別化する ④シナジーを発揮する ⑤ターゲットを絞る(ニッチ市場をターゲットにする)
こんなことができていなかったから失敗したんだね。
与件文にはこれらに関する何かが書いてあるはず。
と考えます。
戦略や販売施策などもを考える時も同じですね。
ですので、CASE1で、頭に叩き込んでください、と言ったのです。この知識はこんな風に使うのです。
対策5_基本的に解答は「中小企業の戦略・方向性」をベースに考える。施策は多少アレンジして以下を基準に。
<中小企業の戦略・方向性>(再掲)
中小企業と大企業の違いは、経営資源(人・モノ・カネ・情報など)が限られていること。
その上で競争優位に立てる戦略、戦術が必要
①限られた経営資源を有効活用するため、市場を絞って差別化を図る『差別化集中戦略』で競争優位に立つ戦略が定石。
(単に差別化戦略、集中戦略の場合もあります)
②経営戦略、経営資源の配分、戦術や施策、すべてを考える上では、強みを生かす、強化することを最優先にし、外部環境の機会を捉える。
③規模の経済が働きにくい中小企業は価格競争力が低いため、製品やサービスを高付加価値化して差別化し価格競争を避ける。
④足りない経営資源は連携で補い、コア業務とノンコア業務を分けてアウトソーシングも活用する。
⑤経営資源を有効活用するため、常にシナジーを考える。
⑥お金をたくさん使う大規模な設備投資や広告、人海戦術はあまり行わない。(事例Ⅳは別)
<施策を考える場合に想起すること>
①強みを生かす(技術や商品の強化、地域連携、シナジーの発揮)
②機会を捉える(需要、ニーズに応える)
③高付加価値化、差別化する
④課題や問題を解決する
⑤市場・ターゲットを決める、絞る
⑥社長の思いを叶える
施策以外でも、成功した要因、失敗した要因、今後の戦略、過去の戦略、ビジョン、買収した意図、社長の意図など、全て「中小企業の戦略・方向性」が正しい方向なんだ、と認識した上で考えると答えが見えます。
これらにつながるヒントが必ず与件文にありますのでそれを拾って解答にします。
これは中小企業診断士の2次試験なので、『診断士脳』になっているかを問われています。
なので、素の自分ではなく、診断士の頭を使って考えるのです。
初見の問題でどんなことが聞かれるか分からないから怖い、、と思っている人は、おそらくこの『診断士脳』ではなく、自分の脳で考えようとしているからではないかと思います。
診断士の試験なので、『診断士脳』で考えれば解けるはず
というのが私の考えです。
例えば・・・令和2年事例Ⅰ第1問(設問1)の例
A社を買収する段階のA社長の祖父の経営ビジョンを問われた問題がありましたね。買収した後、経営はうまくいっているので、祖父が描いたビジョンは「中小企業の戦略・方向性」に合致していたんだと分かります。
ですので、「中小企業の戦略・方向性」のうち、どれが該当しただろう、と考えると、②の強み(老舗ブランド)を生かした、機会(インバウンドブームの前兆期)を捉えたや、⑤シナジー(飲食業や旅館)の発揮が当てはまるな、ついでに祖父の思い(地域の活性化)も書かれているので、これらが答えになるんだなと分かります。
もうひとつ、解決策が浮かばない原因としては1次試験の知識がメリット、デメリットの形でインプットされていない、ということも挙げられます。
この対策は、100字トレーニングでキーワードのメリットデメリットを書く、という方法もありますが、私の場合は、『全知識』を使ってインプットし直していました。
ここで大事なのは、キーワード→メリットデメリットだけでなく、メリット(効果)デメリット(問題点)→キーワードも想起できるようにしておくことです。
なぜなら、メリットとデメリットを直接問われる場合は少なく、効果を得るためにどうするかを解答する方が多いからです。
<事例Ⅰの場合>
例えば成果主義報酬のメリットは~デメリットは~と覚えるよりも、
モラール向上という「効果」に対する「人事施策」として①成果主義報酬を取り入れる、②権限移譲を行う、③ジョブローテーションを行う、というキーワードが出てくるように覚えていた方が使いやすいですね。
<事例Ⅱの場合>
例えば、「施策は、①SNSを活用した双方向コミュニケーションを行う②定期的にメルマガで新商品情報を送る③会員カードを発行する、以上で顧客ロイヤルティを高め固定客化を図る」など、こちらも「効果」(固定客化)→「施策」(キーワード)という流れで考える場合が多いですね。
(事例Ⅱについては次回以降もう少し詳しく整理する方法をお伝えしますので少しお待ちください。)
<事例Ⅲの場合>
事例Ⅲの場合は、メリットデメリットというより、そのキーワードがQCDのどこに影響するものなのか、と整理しておくと良いです。一例ですが、こんなかんじです。↓もっとあると思うので追加でまとめておくと良いです。
・Q(品質改善に効果があるもの)
作業標準化、マニュアル化、社員教育、QCサークル、CAD、CAMの活用、マニシングセンタ
・C(コスト改善に効果があるもの)
在庫管理 多能工化、部品の標準化、共同購買、アウトソーシング、受注量増加、CAD、CAM、作業標準化、マニュアル化、社員教育
・D(納期改善に効果があるもの)
全社的な生産計画、生産統制、多能工化、ラインバランシング、段取り時間の短縮、作業標準化、CAD、CAMの活用、営業と生産の情報共有、IT活用、アウトソーシング
重複するキーワードが多数ありますが、それがなぜQCDそれぞれにつながるのか、まで説明できるようにしておいた方が良いでしょう。
対策6_キーワード→メリットデメリット、メリットデメリット→キーワードと両方の面で何も見ずに書けるように覚える
どんなキーワードを覚えればいいか、ですが、私は『全知識』しかキーワードの解説(メリットデメリット)をしている参考書を知らないので、これしかお伝えできないです。(宣伝しているわけではありません(笑))
索引が無いので探すのがややしんどいですが、これさえあれば、だいたいカバーできます。ただ、少し事例Ⅲが弱い気がします。。
過去問を解くうちに頻出するキーワードが分かるので、それらを優先的に覚えるようにしていました。
こういうトレーニングはスキマ時間を活用できるね。単語帳アプリなどを使うのもいいね。
『全知識』について内容を知りたい方は、以前の私の記事か、11代目いけちゃんの記事を参照ください。(結局いけちゃんの記事に辿り着くんですねどね・・)
せっかく編集に関われたので検索つけてと言うべきでした・・・すでに遅し。
CASE6 考えを文章にまとめられない
できない~~~書けない~~実務補習行きたくない~~
↑書けないからといってこれは許されません(笑)
実務補習では、冒頭お伝えした通り、「現状分析」→「課題」→「提言」の流れで記載します。
いくら診断士脳になっていても、それを分かりやすく文章にできなければ社長に伝わりません。実際のプレゼンも限られた時間であるため、コンパクトに要点をまとめるスキルは必須なのだと思います。
2次試験でも、なんとなく解答は浮かぶけれど、うまく文章にできない、という人も多いと思います。
ただし、こういう人はじっくり時間をかけて何回も直せば書ける場合が多いです。ここまできていればゴールは近いです!
対策7_以下の対策をしよう
対策Ⅰ
1.過去問を解いたら、ふぞろいやその他模範解答で採点をした後、もう一度自分でベスト解答をじっくり考える。
2.そこでしっくりくる言い回しを自分の言葉でインプットする。
3.以降、その言い回しを使いまわす。
補足)訓練としては、誰かに話して聞いてもらうのも良い
試験当日に文章を考えていると時間がかかるので、持っているフレーズを引き出しから出して使うイメージです。多いほど効率的ですが、それに引っ張られて与件文に則さないフレーズを使わないように注意すること。
ちなみにこのフレーズは実務補習の報告書でも使えます。
先ほど私が使っていた「双方向コミュニケーションにより顧客との関係性を強化し~」はお気に入りフレーズです。冒頭の「中小企業の戦略・方向性」も暗記していて仕事でもよく使っています。
大切なのは、スラスラ言えることです。ですので、丸暗記ではなく、内容を理解した上で自分の言葉にして使いましょう。
説明を口に出して言うと覚えやすいので、誰かに聞いてもらうか、聞いてくれる人が誰もいなかったらぬいぐるみに聞いてもらいましょう(笑)
対策Ⅱ
文字数によって解答の形をだいたい決めておく
例えば、文字数120字や140字など、多い場合は、
「施策は、〇〇〇により△△を××することである。具体的には、①~~~、②~~~、③~~~」というようにです。
この書き方の良いところは、言いたいことを先に言っておき、具体例の数で文字数調整ができるところです。こうすると最後まで埋まらなかったとしても、言いたいことは先に伝えられます。また、読む方も分かりやすいですね。
この他に、私は「だなどこ」に「理由」をくっつけて「りだなどこ」とアレンジしていました。
効果=理由ではなく、理由(なぜその施策をとったか)は、強みや機会を生かせるからなので、それも入れたいと思っていたからです。↓こんな風にです。
「強みである提案力、デザイン力を生かし、(←ここが「り」)全国比で人口の多い40代の子育て世代をターゲットに、顧客の好みに合わせたデザインのネイルを提案する。これにより、顧客満足度を高め、リピーター化につなげる。」
この方が文章が分かりやすいと思ったので。因果の因になっていますね。
こんな風に、自分の好きな、しっくりくる文章の型を考えておくのも良いと思います。
※「りだなどこ」は完全にmasumiオリジナルですのでマネするのは自己責任の下でお願いします(笑)
対策Ⅲ
わかってますアピール
この2次試験で求められているのはどんな人物か、みなさんすでにお分かりですね。「中小企業の戦略・方向性」を理解している人物です。
ですので、「それが分かっています」と採点者に分かるように文章を書くのです。
(※もちろんその向こうには中小企業の社長がいることをお忘れなく)
理解していても伝わらなければ意味が無いからです。
具体的には、
・「強みである〇〇を生かし」、や「(外部環境)という機会をとらえ、」
・「〇〇というニーズに応えるため(←機会に該当)」
・「△△(与件文そのまんまの課題)を解決するため、」
・「(与件文そのまんまの社長の考え)にするため、」
とこのようなかんじで。
「中小企業の戦略・方向性」で出てきた強み、機会、ニーズというワードや与件文の課題、社長の思いそのまんまの言葉を使います。
そうすると、私が採点者なら、あ、ちゃんと見るところを分かって書いているな、と思います。
masumi的見解ですが、なるほどな!と思った方は取り入れてみてください。
まとめ|2次試験に合格する自分の姿
いかがでしたでしょうか。お荷物さん状態でしたか?それともレベルクリアできていたでしょうか。
もし今、お荷物さんだ・・・と思ったところがあってもまだ大丈夫です。今日お伝えした対策をじっくりやっていきましょう。
1次試験に比べたら、覚えることはめちゃくちゃ少ないですよね(笑)
では、これまでのお荷物さんの例を逆に考え、2次試験に合格する状態をまとめると以下のようになります。
①中小企業の戦略、方向性が分かっている
②環境分析ができる(SWOTが漏れなくできる)
③社長の考えに寄り添い、一般論ではなく事例企業に合った解答ができる
④各設問で聞かれていることを正確に理解して素直に答えられる
⑤診断士脳で解決策を考えている
⑥1次試験の知識をメリットデメリットに変換でき、効果からキーワードが想起できる
⑦文章を分かりやすく簡潔に書ける(フレーズの形で使える)
このような状態であれば文句なしで2次試験を突破できるでしょう。
なんなら合格直後の実務補習でリーダーもできるでしょう(笑)
そして2次試験はこのような人物を見極めるために問題が考えられているはずです。おそらく一番優先度が高いのは①です。
もし余裕がある人は、問題ごとに、この問題では何を試されているんだろう。。と考えてみてください。
たいていが「中小企業の戦略・方向性」のどれかが分かっているか試されているんだな、と気付くと思います。(たまに訳の分からない問題ももちろんあります(笑))
それが分かったら、求められている「中小企業の戦略・方向性」を使って解答をすればいいですね。
大切なので以下にもう一度掲載しますね。
<中小企業の戦略・方向性>(再再掲)
中小企業と大企業の違いは、経営資源(人・モノ・カネ・情報など)が限られていること。
その上で競争優位に立てる戦略、戦術が必要
①限られた経営資源を有効活用するため、市場を絞って差別化を図る『差別化集中戦略』で競争優位に立つ戦略が定石。
(単に差別化戦略、集中戦略の場合もあります)
②経営戦略、経営資源の配分、戦術や施策、すべてを考える上では、強みを生かす、強化することを最優先にし、外部環境の機会を捉える。
③規模の経済が働きにくい中小企業は価格競争力が低いため、製品やサービスを高付加価値化して差別化し価格競争を避ける。
④足りない経営資源は連携で補い、コア業務とノンコア業務を分けてアウトソーシングも活用する。
⑤経営資源を有効活用するため、常にシナジーを考える。
⑥お金をたくさん使う大規模な設備投資や広告、人海戦術はあまり行わない。(事例Ⅳは別)
これで2次試験が実務補習につながっている、実際の経営診断にもつながっていると分かっていただけたでしょうか。
かく言う私も、こんな風につながりを理解し、解答にまで落とし込めると分かったのは実務補習を経験した後です。
それが早く分かっていればもっと効率的に学習できていたと思ったので、みなさんにお伝えしました。
以前から「実務補習テキスト」を事前に読めれば、どんなことが求められているか受験生にも分かるのに・・と思っていましたが、それと近い内容は「コンサルタントのフレームワーク」という本でも分かると気付きました。
実務補習の前におすすめの本としても有名です。時間が余った、やること無いな、という方は読んでみても良いと思います。後々まで役立ちますよ!
また、今日の私の記事と似た内容を10代目ブブさんも書いていました。(文字数が全く違いますが・・)
ブブさんも中小企業の戦略の本として有名な「スモールビジネス・マーケティング」を取り上げていますね。
今日は、前回の『開眼』記事を元に、『診断士脳』についてと症状別の対策をお伝えしました。
あとはゴールを目指して前進するのみです! では、また次回!
明日は池やんです!お楽しみに~~!
masumiのその他の記事はこちらから
ご意見ご感想は↑こちらの私のTwitterや以下のコメント欄へどうぞ。まあまあすぐ返信します(笑)
こんなこと書いて、これ聞きたい、などのご要望も受け付けております。私が書けなかったら12代目の誰かが書きますので!!
***
✨ おしらせ ✨
雑誌『企業診断 10月号(9月27日発売)』に
当サイト「一発合格道場」 12代目メンバー一同による記事が掲載されることになりました!👏👏👏
同友館オンラインはこちら↓
https://www.doyukan.co.jp/store/search.php?c=1
発売時期にお勧めのコンテンツとして、事例Ⅰ~Ⅲでは道場メンバーが受験生時代に実際に書いた「ダメ答案から学ぶ事例ポイント」を、事例Ⅳでは直前対策としての「記述問題対策」、「部分点対策」、「チェックリスト」の3点を雑誌記事にて公開します。
本試験1カ月前という直前期に受験生のみなさんにご確認・ご理解して頂きたいポイントをまとめましたので、よろしければご活用ください!
☆☆☆☆☆
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こんばんは!
2024年二次初受験組のにっくといいます。
「診断士脳」、まさに目からうろこでした。
僕自身、「解答の方向性が・・・合わない!」と思っていたのですが、そういうことだったのですね。
大変為になりました!
ありがとうございました!
にっく
Masumiさん、
とても貴重なお話し、ありがとうございます。拝読させていただきました。
2次試験まで1か月を切りましたが、未だ何が正解なのか?(事例Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ)がわかっておらず、ずーっともやもやしておりました。しかし、masumiさんの診断士脳というお話、、、、目からウロコというか、試験で問われている本質が腹に落ちました。解答のテクニックはある程度必要でしょうけど、根本的な診断士としての在り方が問われているのだなと。。私は、資格を取ることも目標ですが、今の仕事に生かせる知識、スキル拡充のために試験勉強を取組んでますが、正に実務にも生かせる内容だと思いました。「開眼」の記事も同じくとても参考になりました。
感謝感激です!ありがとうございました。
まちけんさん
コメントありがとうございます!!
まさに、私が伝えたかったことはまちけんさんがおっしゃっている通りです!
解答テクニックもある程度必要、だけどそこではなくもっと本質的な部分に目を向けると全体像が見えて、ああそうかと腹落ちするんですよね。
私も受験生時代もやもやしていて、ある時「開眼」記事で書いた通り、はっと気づいたんです。その時の感動(?)をみなさんにも伝えたかった。それで道場でブログを書いているようなものです。
なので、まちけんさんにそれが伝わったんだな~と分かり、私も感謝感激です!
本質を理解できていればもう大丈夫です。
あとはそれを事例企業ごと状況を読み取り、アウトプットできる訓練を続けてください。
応援しています!
masumiさん、実務補習と二次試験との関連性をまとめた記事、ありがとうございます。
今回記事でまとめられている「中小企業の戦略・方向性」については、二次試験を解く上で基礎的なことであり、一番重要なことだなぁと思います。
この中でも、シナジーについては意識が足りず、過去問での回答が物足りないことになっておりましたので、特に意識するようにしています。
新しい過去問を解く度に「これが強みになったりするのか……」と新しい発見があるので、本番でそうならないように全知識全ノウハウを活用して改めて強みや機会をインプットしたいと思います。
あと47日しかない……ではなく、まだ47日あるので最後まで諦め悪く粘って粘って合格を勝ち取れるように頑張ります!
ロムさん
いつもありがとうございます。少しでもヒントになったことがあれば幸いです。
47日は毎日勉強していれば、大きく結果を変えられるだけの期間だと思います。
いろいろ吸収されていると思いますが、その調子で駆け抜けてください!!応援しています!
masumi先生
初めまして!いつもお世話になっております!
すぅ、凄すぎます…
瞬きする間もなく、呼吸するのも忘れて、一気に読んでしまいました…
陥りがちな失敗と具体的な対処方法をセットでわかりやすくご教授下さり、全体を通して「自分で考えるのではなく、診断士脳で考える」という意味がよく理解でき、今までのモヤモヤが晴れたような気がします!
きっとこの時期、多くの受験生に有用な記事かと思います。とても感銘を覚えてしまい、ひとこと御礼を申し上げたく、コメントさせて頂きました。残り47日、masumi先生から頂いた形式知を内在化していければと思います!ありがとうございました!
いくらちゃん さん(笑)
コメントありがとうございます!「診断士脳」の意味を理解していただいて、とても嬉しいです。
私は受験生の時、はっきりと言葉として認識していたわけではありませんが、試験直前はこのようなことを
念頭において試験を受けていたと思います。
今、実務補習を踏まえて振り返てみると、だいぶはっきりとしてきたので記事にしてみました。
いくらちゃんの気付きにつながったようで良かったです。
これからも応援しています!!
※先生じゃなくて大丈夫デス(笑)