【渾身】グラフを一気見して理解する経済学
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さとまるです。ゴールデンウィークも終わり、試験日まであと2ヶ月ですね。今日は今まで散々勉強を重ねてきてもいまいち得点が伸びないという方へ。もしかしたら、勉強してきたことを一段上から全体像として眺めてみると、知識がつながって視界が開ける!得点が伸びる!という展開が待っているかもしれません。
例えば経済。特にマクロはグラフばっかり、式ばっかりで、苦手だな。。という方も多いのではないでしょうか。でも経済は法律や中小の補助金のように問われる内容が年度により変化することも少なく、(統計の傾向や、景気指数に使われる指標はもちろん変化することがあります。念のため。)一度理解すれば応用が効き、得点源になる科目です。今回は混乱を引き起こしそうな部分を中心にまとめていきたいと思います。
■マクロ経済学のグラフを整理する
まず、マクロの財市場、貨幣市場、労働市場で出てくるグラフや式を書き出し、改めて繋がりを整理してみます。こんな感じです。
■大量のグラフが登場して混乱
やっぱりやめとこ、と思われる前にグラフ同士の関係性を整理してみます。
大きく分けて、財市場をIS曲線で、貨幣市場をLM曲線で分析した後に、財・貨幣市場を合わせて分析するIS-LM分析が登場です。その先にあるのが、国際収支も考慮するIS-LM-BPモデル(マンデル・フレミング=モデル)です。
IS-LM分析は利子と国民所得の関係で財・貨幣市場の均衡をみますが、財・貨幣市場と労働市場と合わせて分析するために、物価と国民所得の関係で財・貨幣市場の均衡をみるAD曲線が登場。AD曲線ていうとIS曲線、LM曲線とは名前がだいぶ違うので別物のように思いますが、実は親戚みたいなものですね。
一方、労働市場からは物価と国民所得の均衡を考えるAS曲線が登場。財・貨幣・労働市場の均衡を考えるAD-AS分析につながっていきます。
- 財・貨幣市場は縦軸:利子、横軸:国民所得のグラフで考える
- 労働市場は縦軸:物価、横軸:国民所得のグラフで考える
というところは最低限押さえておきましょう。
■同じ曲線の名前が2種類あって混乱
せっかく覚えたグラフ。でも前提が変わるとグラフの形が変わるので、これが混乱の元になるのではと思います。例えばこんなふうに。
2種類のLM曲線(流動性のわなの有無)
まず、LM曲線が2通り。通常のLM曲線は切片がマイナス、つまり利子がマイナスの場合もありえるグラフになっています。一方で利子率が非常に低くこれ以上下がらないと考えているとき(流動性のわなが存在するとき)、LM曲線は水平になります。教科書的には、貨幣の投機的需要は利子率に対して無限大(つまり、いくらでも借りようとする)といったりしますね。
2種類のAS曲線(古典派とケインズ学派)
古典派とケインズ学派の考え方の違いによって、AS曲線が2通りあるのも混乱の元になります。これは、名目賃金が自由に変化するか、自由に変化しない(下方硬直性を持つ)かという考え方の違いによるものです。
古典派は名目賃金が自由に変化し、物価の変化に関わらず労働市場は常に均衡すると考え、垂直な直線となります。一方、ケインズ学派は名目賃金は下方硬直性(下げられない)を持つと考えます。完全雇用国民所得では古典派と同様に垂直の直線となるものの、非自発的失業(その賃金で働きたくても働き先がなく失業)が発生する部分は、右上がりの形になります。
■財政政策と金融政策で混乱
IS-LM分析、AD-AS分析、IS-LM-BPモデルで財政政策、金融政策が問われるのでこれまた混乱してしまいますよね。。
基本は、
- 財政政策は政府支出Gや租税tを変化させる政策。Gやtが含まれる、財市場のIS曲線がシフト。
- 金融政策はマネー・サプライMを変化させる政策。Mが含まれる貨幣市場のLM曲線がシフト。
と覚えておきましょう。
どの政策でどの曲線がシフトするのかを覚えておいて、グラフ中でシフトさせて考えるのが応用が効くのでおすすめですが、その余裕がないという方は結論を覚えてしまっても。
IS-LM分析の財政政策と金融政策
財政政策でIS曲線がシフト、金融政策でLM曲線がシフトと考えます。
財政政策(政府支出の増加)では利子率が増加するので、民間部門が借入をしにくくなり、投資が阻害されてしまう現象「クラウディングアウト」が発生するのがポイントです。
- 財政政策:国民所得増加、利子率上昇
- 金融政策:国民所得増加、利子率低下
AD-AS分析の財政政策と金融政策
金融政策、財政政策は財・貨幣市場から導かれるAD曲線のシフトで考えます。
- 古典派の財政政策、金融政策:国民所得は変化せず、物価上昇(無効)
- ケインズ派の財政政策、金融政策:国民所得は増加し、物価上昇(有効)
IS-LM-BPモデルの財政政策と金融政策
新たにBP曲線が出てきますが、診断士試験では国境を超えて自由に資金が移動する完全資本移動(BP曲線が水平)の場合を問われることがほとんどなので、その場合で考えます。
ここでは詳しい説明は割愛しますが、円高/円安による輸出入の影響と、固定相場の場合は相場を維持するための中央銀行の介入がある点を考慮することがポイントです。
- 完全資本移動、変動相場、財政政策:無効
- 完全資本移動、変動相場、金融政策:有効
- 完全資本移動、固定相場、財政政策:有効
- 完全資本移動、固定相場、金融政策:無効
■おまけのリンク集
さて最後に。一つ一つのグラフの導出などの解説は、先代記事が充実しているので以下リンク集としてまとめます。
▶財・貨幣市場からIS–LM、IS–LM–BP
【渾身】経済学・経済政策vol.1
【渾身】経済学・経済政策vol.2
【渾身】経済学のツボ〜IS・LM曲線〜
▶労働市場からAD-AS
【経済学】 労働市場
経済:AD-AS分析のときの経済政策の効果
▶マクロ全般
【経済学】 4.グラフ対策part3
【経済】「石川の経済」を斜め読み(マクロ上)
【経済】「石川の経済」を斜め読み(マクロ下)
以上、さとまるでした。本記事+過去記事でマクロのモヤモヤが雲散霧消されますように!
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