経済:苦手意識は真面目/完璧主義の証?もっと気楽に広く浅く
こんばんは。ZonEです。今週は経済学・経済政策Weekですね。
ハカセのデータ分析にもあるように、近年この科目は易化傾向にあります。
しかし、2次試験には直結しない科目ということもあり、「経済学なんて机上の空論だ」と唾を吐いて投げ出してしまう方も少なくありません。あ~あ、勿体無い。
苦手意識を持つことは自由ですが、百害あって一利なしです。うっかり苦手意識を持ってしまうと、負のスパイラルにハマり、なかなか抜け出せなくなってしまいます。
皆さんには、そのような悪循環に陥っていただきたくはありません。
苦手意識は真面目/完璧主義の証?
経済学・経済政策の場合、苦手意識を持ってしまう要因として
- 微分積分やグラフなど出てくるので、何だか難しそうな気がする
- 解けなくても合格に影響の少ない難しい問題でも、解けないと気が済まない
- 用語が横文字だったり、聞き慣れない言い回しだったりして、頭に入りにくい
などが挙げられるかと思います。
皮肉なことに、真面目過ぎたり完璧主義過ぎることがマイナスに作用して
- しっかり理解しなければ…
- 出題された問題には、全問答えなければ…
- 用語をきちんと暗記しなければ…
等と自分を追い込み、苦手意識に発展してしまうことが多いようです。
自分は飽きっぽい性格なので、完璧主義ってスゲーッ!!…とは思いますが、こと診断士試験の経済学・経済政策に関しては、費用対効果(かけた時間対得点)の観点から、私はオススメしません。
むしろ、広く浅く勉強した上で、解けそうな問題を拾って得点を積み上げていくスタイルの方が、効率的かつ苦手意識も発生しにくいかと思います。
比較優位の理論(リカードの比較生産費説)
経済学・経済政策というとグラフや数式に意識が奪われがちですが、問題の中にはクイズ感覚やパズル感覚で解ける問題も多々あります。
例えば、リカードの比較生産費説などはパターンと気を付けるべきポイントさえ覚えてしまえば、サービス問題ですよね。
各産業財を1単位生産するのに必要な労働投入量が上表のように与えられている場合、
- X産業財とY産業財の値をA・B国間で比較し不等号の向きを比べ、不等号の向きが揃っていれば絶対優位
→上表の場合、X・YともにA>Bなので、B国はA国に対し両財について絶対優位を持つ - A・B国についてそれぞれX財を1としたときのY財の値を算出し、比較する
→上表の場合、0.6>0.5でA国の方が値が大きい(=コストがかかる)ため、B国はY財に比較優位を持つ - 全ての財について比較優位を持つということは有り得ない
→B国がY財に比較優位を持つということは、A国はX財に比較優位を持つ
というパターンで瞬殺できますね。なお、気を付けるべきポイントとしては、表に与えられている数値が大きい方が有利なのか、大きい方が不利なのかをきちんと確認することです。
例えば上表の値が労働投入量1単位あたりの各産業財の生産高であれば、数値が大きい方が有利となるので、
- X・YともにA>Bなので、A国はB国に対し両財について絶対優位を持つ
- 0.6>0.5でA国の方が値が大きい(=高い生産性)ため、A国はY財に比較優位を持つ
- A国がY財に比較優位を持つということは、B国はX財に比較優位を持つ
と答えが逆転してしまいます。問題をしっかり読んで、ケアレスミスをしないように気を付けてくださいね。
ゲーム理論の中の非協調的行動に基づくナッシュ均衡やミニマックス原理などもクイズ/パズル感覚で解けるので、そのような正答率の高い問題できちんと得点できるように訓練しておいてください。
イメージで覚える寡占モデル
経済学・経済政策では、クイズ感覚やパズル感覚で解ける問題以外にも、基本的な用語と意味を抑えておくだけで得点できる問題もけっこう出題されます。
用語の中には、横文字や聞き慣れない言い回しが多いのも事実ですが、工夫して記憶していただきたいところです。
工夫と言えば、色々な用語や数字を語呂合わせで覚えている方も多数いらっしゃると思いますが、私はどちらかというとイメージで覚える派でした。
例えば代表的な寡占モデル
ベルトランモデル
戦略変数:価格
他企業の価格を所与として自社の価格を最適化
クールノーモデル
戦略変数:生産量
他企業の生産量を所与として自社の生産量を最適化
シュタッケルベルクモデル
戦略変数:生産量
(独占に近い状況)大企業の生産量を所与として受動的に自社の生産量を決める
の記憶方法として、下図のようなイメージで覚えてしまえばもう忘れませんね。
シュタッケルベルクとフランケンシュタインの連想には多少無理がある気はしますが…。
皆さんも自分に合った記憶法を駆使して、経済学・経済政策を貯金科目にしちゃいましょう。
by ZonE