【合格体験記】総学習350h、超短期合格体験記~チンギスハーンさん~

超短期型合格体験記は、果たして参考になるか?

例年以上に型破りな合格体験記が続く中でも、今日の体験記=総学習350hでの一発スト合格は別格。ではさっそく体験記へGo。

    寄 稿 こ こ か ら   

はじめまして。チンギスハーンと申します。

特に2次試験の攻略に当たっては、こちらのサイトを拝見し参考にさせていただきました。この度、中小企業診断士試験にストレート合格できました。今後の参考に少しでもなればと思い、拙い文書ではありますが合格体験記を寄稿させていただきます。
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■プロフィール■

エネルギー系企業勤続20年。現在42歳。主な経験業務は、財務、新規事業開発、新規事業戦略立案、関係会社管理、 再編、事業撤退、出向先での予算システム開発、経理(管理職)。上記より、財務会計、企業経営理論、経営法務、経営情報システムは親和性あり。

妻、子供一人現在5歳。共働きのため家事もあり。家族に負担を最小限にし て勉強を進めるのが大方針。勉強時間は週8~10時間、月間30時間強。なお、通勤時間や昼休みは原則勉強せず睡眠に充当。
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■一次試験対策■

□開始当初□

平成24年12月末にクレ○ール(以下受験校)にて通信講座開始。薄いテキストと満点を目指さない学習法が自分の考え方とマッチしたた め。

最初は、企業経営理論、財務会計、運営管理(販売・店舗)のWEB講義中心。2月中旬にこのままでは間に合わないと直感し、受験校に相談。過去問演習中心に切り替えるようアドバイスを受ける。
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□H25年2月以降□

過去問題集は論点ごとに整理されており、各科目200問~300問程度。 各科目20日~1ヶ月を目途。

ザッとテキストを一読し、問題を解答。論点毎に正答率が60%以上あれば可として次に進む。ただし、間違えた問題番号にマーカーし、1週間程度たった時点で、問題をさっと読んで即答形式で復習。

特に正答率の低い論点は、2~3日後に速読即答でつぶして苦手を作らない。即答方式での回答により、スピードが結果として強化されたかも。

苦手の経済学は、ネットで分かりやすいサイトを参考にして理解し克服。得意科目を作るより苦手を作らないことに注力したものの、暗記中心の中小 企業経営・政策は最後まで苦手意識が払拭せず。
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□H25年7月の大○簿記1次模試□

運営管理(生産)は手つかず。合計380点。運営管理は35点で足切。科目合格狙いへの切り替えも考えましたが、運営管理が60点取れていれば不足は15点。財務会計で貯金できれば1次合格の可能性もある と判断し、 生産管理の学習に注力。

□1次試験の結果□

経 済52+4、財務63、経営63、運営56、法務64、情報80、政策 50。合計432点とかろうじて合格。トータル勉強時間は200~250時 間程度

   い っ た ん こ こ ま で   

総学習250hで1次一発合格可能?と疑問を持った方のためにここで一旦補足。実はチンギスハーンさんの様に実務の造詣が深い場合、診断士一次は特に何もせずとも60点近く得点可能。

しかし本試験60点レベル(=良く解らない論点が混在する状態)で、2日間7科目を受験するのは過酷だから、普通は入念な回転式学習を通じ準備万端整えて本番に臨むのがセオリー。

そんなセオリーはどこ吹く風と、432点で「かろうじて合格」を拾っていくのはとても痛快。では二次対策に注目!

   寄 稿 再   開   

 ■二次対策■

これまで2次試験対策は全く手つかず。よって事例Ⅳで大勝して、残り3科目を補うしか多年度生には勝ち目がないと判断。とにかく過去問をやって、模範解答と比較を繰り返しするものの、採点基準が分からないため手応えの無い日々が続く

よくネット上の記事にある
キーワードをつなぐという感覚が全く理解できず。

受験校に相談したところ、ふぞろいな合格答案を勧められましたが、初めて受験校の勧めを無視。その理由は、過去合格者の水準を目標にして到達しなかった場合、それは確実に敗退する道に思えたため。あくまで受験校の模範解答を目指して仮にショートしても合格可能性はその方が高いと判断。

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□H25年9月 の大○簿記2次模試、
クレ○ール2次模試□

12事例ほど解いてから受験。総合偏差値51~53。100人中なら 40~45番程度か。残り1ヶ月で100人中20番に入るのはかなり厳しいと痛感。

□過去問をやる中、2試験で意識すべきと思ったこと□

①事例Ⅰなら組織、人事。事例Ⅱな ら流通・マーケティングといった試験であるため、ここから逸脱した答えは書かない。例えば事例Ⅰでマーケティング中心の解答は避ける。そのためには、事例Ⅰな らⅠにふさわしい課題認識をする。

②状況に応じて箇条書きを有用に使う。

③自己の経験を基にして書かない。誰もが想像できる範囲で書く。

④与件にある言葉を使って文章を書くのは当然OK。ただし、言葉から言葉をつなげようとしない。あくまで言いたいことを自然体で書き、自然に読める文章にする。

⑤箇 条書きでマスが余る場合、~の2点である。という風に締める。(不自然さなくマスが埋まる、受験校の模範答案にもそうした表現もあり)

⑥例えば顧客関係性強化とか、都合のいい単語を自然に使えるようにしておく。(過去問をやって模範解答を見ると、さすが模範解答は上手い こと言うなぁって言葉がある。そういう言葉が自然に織り込まれるように過去問をやる)

あと、どんな試験でもスピードをつけるに越したことはないと思ったので、過去問は70分でやるようにしました。2次試験の1週間前くらいには、

①②③を意識して、④⑤⑥が多少 できるようになってきた

感じがしました。このサイトで見たストレート生は試験当日でも成長するという言葉を励みに、8年分の過去問+模試2回、計40事例をこなして試験に臨みました。

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□試験当日□

事例Ⅰ~Ⅲはとりあえず自分なりに埋めましたが、手応え無し。合格の自信も再現答案を作る記憶力にも自信がなく、すでに敗退した場合のこ とも考慮。具体的には、

本試験で5分余らせて解答を問題に転記し、完全再現答案の 作成を狙う。
(事例Ⅰ、Ⅱは時間がなく最終問題のみ転記 できず、事例Ⅲは完全転記)

事例Ⅳは、200%定率法を250%定率法と思い込み誤答。さらにCF計算で減価償却費の戻し忘れという信じられないミスをしてしま い、品質原価計算?何、それ?当初の戦略は大崩れ。敗退確定、傷心して試験終了。
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□結果とまとめ□

理由はわかりませんが、なぜか合格できました。どうやら事例Ⅰ~Ⅲは比較的良くできていたようです。2次試験の勉強時間は100時間程度。トータル300~350時間と結果的に家族への負担を最小限に短期合格できました。

1次・2次とも、勉強時間がないことを許容して過去問と模試に絞りこん で勉強したことが功を奏したと思いますが、ほぼ過去問と模試だけで受かった のは、やはり運があったのだと痛感しています。

ちなみにノートは時間を使うのが惜しいため、全く作成していません。運以外の最大の勝因は、あきらめなかったことだと思います(あきらめたらそこで試合終了)。

もし2次試験にコツがあるとすれば、洞察力をフル回転させることかと。また特にストレート生は本試験中でも実力が伸びるというのは本当です。私も試験当日、

3日前ならこうは書けなかったかも、
って思いながら答案を書いてい ました。

反省点としては、できることなら1次試験の勉強をもっとしっかりやって基礎を固めた方が明らかにベター。特に暗記科目は、早目に始めてコツコツやること。2次関連科目は、1次で高い理解度を目指した方が明らかに得策です。

最後に道場の関係者のみなさまに感謝申し上げるとともに、今後の受験生の 方の合格を祈念しております。ありがとうございました。

 

   寄 稿 こ こ ま で   

では二次対策を補足。総学習時間100時間を解いた40事例で割ると、1事例あたり2.5時間=150分。つまりチンギスハーンさん本人が言う通り、

学習時間のほぼ全てが過去問と模試。

なおかつ、当ブログがスト合格の条件としてやっと辿り着いた、

①目指す「正しいゴール」を受験校講師からまず教わる。
②目指すのは、受験校模範解答でなく、現実的な合格者答案レベル。
③セルフ模試の相互採点を通じ、「相手に伝わる答案」に落ち着ける。

等を全て気持ちよく無視。あえて過去のスト合格者との共通点を探すなら、

ネット情報に左右されず、
自分の考え方をブレずに最後まで貫いた

ことぐらい。なお冒頭で挙げた「超短期合格体験記が参考になるか」というと、答えはNo。なぜならこれと同じことやって合格する人数より、不合格に終わる人数の方が圧倒的に多いから。

しかしこの超短期350h合格体験は、過去の受験対策セオリーが必ずしも参考にならないことを実証。特に最後まで力が伸びるスト生の場合、土壇場逆転を信じ、周囲が従うセオリーの裏をかく逆張り戦略は超有効。

過去に積みあがった常識を一瞬で塗り替え。これは実に爽快かつ痛快。

byふうじん

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