【初心者向け】SWOT分析 + ちょこっと過去問実況 by AZUKI
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こんにちは、AZUKIです。
本編に入る前に、2点お知らせです!
1.夏セミナー動画配信中!
Youtubeにて2次対策のセミナー動画を配信しています。
↓こちらの記事から、ぜひご覧になってください♪
2.The DANKAI 2024 Summer
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8/20(火)20:00~22:00の回は、まだ空きがあります!ぜひ、下記の記事からお申し込みください♪
はじめに
改めまして、AZUKIです。
みなさん、2次試験対策の進捗はいかがでしょうか?
ストレート生の方は、絶望しながらも過去問を解きつつ、2次試験がどういうものか?が何とな~く見えてきている頃かと思います。
「本当に10月末までに合格できる力がつくのかな?」と不安になっているかと思いますが、15代目の2次ストレート軍団()や、合格体験記を見る限りだと、200~300時間程度で2次試験を突破できる力は付けられるはずです!
(2次多年度軍団()の勉強時間を見ると、2次試験の闇が垣間見えます・・・)
さてこの2次試験、抽象的な問い方をしてくる問題が多いですが、最近は1問目でSWOTをストレートに聞いてくる傾向があります。
SWOTはほぼ与件文からの抜粋で解答できるので、絶対に落としたくない問題です。
配点が10点~20点かつ、「みんなができる」問題なので、ここで点数が取れないとAランクが一気に遠のきます。
また、SWOT分析問題以外の問題でも、SWOT分析を基に解答骨子を組み立てることがあるため、もしSWOTをストレートに問う問題が出なくても、SWOT分析自体は試験対策上学習必須となります。
もちろん、実務でもSWOT分析は必須です!
SWOT分析はなぜ必要?
自分の会社について一番詳しいのは、当然その会社の社長です。
ではなぜ、中小企業診断士がSWOT分析で改めて内部環境や外部環境を整理する必要があるのでしょうか?
社長は業界の知識やノウハウを持っていますが、それらは頭の中でバラバラに散在して整理されておらず、シナジーを発揮できない状態になっているのです。
中小企業診断士に求められるのは、経営環境をロジカルに整理して、会社の方向性を明確にし、社長の思い(≒経営方針)の実現の支援をすることです。
そして、その経営環境をロジカルに整理するフレームワークの1つが、SWOT分析なのです。
SWOT分析について
SWOT分析は、企業の内部・外部環境をS(強み)、W(弱み)、O(機会)、T(脅威)に分けて経営環境を分析する手法です。
内部環境(強み、弱み)と外部環境(機会、脅威)の区分は、自社でコントロールできるかどうかで判断します。
例として、受験生支援団体の立ち位置で、一発合格道場のSWOT分析をしてみると、こんな感じになります。
一発合格道場SWOT分析
- S:濃い記事を(ほぼ)毎日、15年間発信。先代とのつながり。アイコンによるキャラクター性。
- W:イベントの開催が少ない。サイトが重い。
- O:中小企業診断士試験受験生が増加傾向。学習に受験生支援団体が発信する情報を使うという風潮が浸透。
- T:ツイッターやインスタグラムなど、SNSでの受験情報発信の台頭。
ここで、強みと弱みというのは「相対的」なものであり、「絶対的」なものではないことに注意が必要です。
道場の記事は、代替わりしながら15年間(!)ほぼ毎日発信されています。
毎日中小企業診断士試験ネタを発信しているブログは多数ありますが、ブログを15年間継続しているという事実や、先代たちの記事とのシナジー効果を発揮した記事は、簡単にはマネができません。
しかし、人的資源の関係上、どうしても毎週イベントを開くのは難しいです。イベントに関しては、タキプロやココスタなど他の受験生支援団体の方が充実していると思います。
どの受験生支援団体が行っている取り組みも、価値と希少性があり、簡単にはマネできない取り組みが、組織立って運営されているため、一定の立ち位置を確立しています。
ん?似た話を1次試験の勉強で聞いたことがあるような・・・?と思った方、鋭いです。
そうです、VRIO分析です。
VRIO分析
企業の経営資源をValue(価値)、Rarity(希少性)、Imitability(模倣可能性)、Organization(組織)の面で分析し、経営資源に競争優位性があるかを把握する手法
強みと弱みは、VRIOの視点で考えるとコアの要素が見えてきます。なかなか強みや弱みを見つけられない!点が伸びない!という方は、この辺を意識してもらうとよいかなと思います。
機会と脅威は、教科書的に言うとPEST分析や5フォース分析の視点で考えて見つけます。
PEST分析と5フォース分析
- PEST分析:企業を取り巻くマクロ環境の分析を、Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)の面から行う分析方法
- 5フォース分析:企業を取り巻く競争環境の分析を、既存企業同士の競争、売り手の交渉力、買い手の交渉力、新規参入者、代替品の脅威の5つの面から分析する手法
個人的に、機会と脅威は市場規模はもちろんのこと、「地域性」が大きなポイントだと思います。
実際に、中小企業基本法や小規模企業振興基本法にもそのような雰囲気のことが書いてあります。
中小企業については、・・・(中略)・・・特に、多数の中小企業者が創意工夫を生かして経営の向上を図るための事業活動を行うことを通じて、新たな産業を創出し、就業の機会を増大させ、市場における競争を促進し、地域における経済の活性化を促進する等我が国経済の活力の維持及び強化に果たすべき重要な使命を有するものであることにかんがみ、・・・(以下略)
中小企業基本法 第三条より一部抜粋
・・・創業等を通じた個人の能力の発揮又は自立的で個性豊かな地域社会の形成において小規模企業の活力が最大限に発揮されることの必要性が増大していることに鑑み、・・・
小規模企業振興基本法 第三条より一部抜粋
僕自身、2次試験の勉強を始めた当初は、地元に愛着がないのと、出不精なのが相まって土地柄や地域のイベントを機会ととらえる視点がありませんでした。
けど、土地柄を見るのは商売上当たり前ですよね。僕はオンライン販売が当たり前の時代で育ってきたので、「地域に根付いた商売をする」という常識をそもそも持っていませんでした。
しかし、中小企業は地域に根付いてナンボであり、限られた経営資源で商圏内のシェアをいかに拡大していくかがポイントとなります。
つらつらと書いてきましたが、皆さんも過去問を解いているうちに「あっ、こういうのもSWOTの視点に入るんだ~」と気づきを得る瞬間があると思います。
この「気づきを得る」というのがとても大切です。
2次試験は、自分が持つ手札の枚数を増やしていき、いかに本番で手札が切れない状態に陥らずに済むかのゲームです。残念ながら、どの問題にも対応できるジョーカーは存在しないので、地道に勉強して手札を増やすしかありません。
SWOT分析問題を解く際のポイント
与件文の文章、めちゃめちゃ長いですよね。
どこかの問題で使えそう!と思っていた要素でも、メモやマーキングをしないとすぐに忘れてしまいます。
2次試験では、マーカーの持ち込みが認められているため、今のうちからマーカーを使う練習をしましょう。(※たぶん大丈夫だと思いますが、受験票が届いたら持ち物の欄にマーカーが認められている旨の記載があるか、必ず確認してください。)
マーカーについては、夏セミナーの文房具&電卓の動画で一蔵が解説してくれていますので、詳しく知りたい方はこちらも参考にしてみてください。
マーカーの使用は必須ではなく、AREのようなシャーペン1本のストロングスタイルで合格している猛者もいるので、今は解き方をいろいろ試してみて、最終的に自分が一番ミスしないようなやり方を固めてもらえばよいと思います。
SWOT分析の問題も含めて、80分という制限時間が2次試験においては大きなネックとなります。設問分の制約条件を確認したうえで与件文を読み、ポジティブ要素・ネガティブ要素を探し出し、SWOTに割り振るのが現実的な解き方かと思います。
このあと、マーカーやボールペンの使い方も含めた僕のSWOT分析問題の解き方を紹介します!
AZUKI流 SWOT分析問題の解き方
最後に、本試験で僕がSWOT分析問題をどう解いたか?を紹介します。(令和5年度 事例Ⅰの問題を使います。ネタバレ注意!)
2次試験の解法にはいろんなスタイルがありますので、1スタイルとして参考にしてみてください。
ちなみに僕は与件文先読み派なのですが、問題へのアタリもつけておきたいので与件文を読む前に第1問の設問解釈だけ先に済ませていました。
(「与件文先読み派」については下記の記事を参考にしてください。)
アタリをつけるのは大事!
第1問の設問解釈を行う
受験番号を記入した後は、まず第1問の設問解釈を行います。
このとき、時制などの制約条件がある場合は、緑ボールペンでぐりぐりとマーキングします。
R5 事例Ⅰの場合は、「統合前の」という制約条件があったので、これをマーキングしました。
「統合前の」ってことは、統合するんだな(○次郎構文)。強みと弱みだけか、まぁ過去問演習でいつもやってる通り、与件文から抜き出せば済むっしょ。
与件文を読む
与件文を読みながら、気になるところをシャーペンでマーキングしていきます。
シャーペンでマーキングする理由は、まだ第1問しか設問解釈しておらず、どの問題で使える要素なのか、そもそも使える要素なのかがわからないためです。
マーカーで強みと弱みをマーキングし、解答を書く
シャーペンでマーキングしつつ、与件文を読み終えたら、解答に取り掛かっていきます。
設問には「統合前のA社」と書いてあります。与件文を読むと、時代が開業当初 ~ 1980年代 ~ 1990年代 ~ 2000年代 ~ 2010年代 ~ 2023年と推移していることがわかります。
「統合前」なので、なるべく新しい時代のA社の強み・弱みを解答する問題だと解釈しました。
前述したように、VRIOの視点で考えながら強みを探しに行きました。
2010年代に現経営者に経営が引き継がれてからは、2000年代の新規メニューの開発力が弱く、接客サービスも粗雑だった時代から打って変わって、看板となるオリジナルメニューの開発をしたり、商品やサービスの質の向上が見られたりと弱みを克服するどころか強みにすらなっているような雰囲気です。
(問題では問われていませんが、競合の台頭やバブル崩壊といった脅威にも対応した形ですね。)
商品開発力やサービスの提供は無形性があるので、他社には簡単にはマネできないと思い、これらを赤マーカーでマーキングし、解答要素に使うことにしました。
そしてその高いサービスの質を支えているのは、「自主的に問題を提起し解決するような風土」の存在が大きいと思い、これも解答に盛り込みました(人事・組織がテーマなのでなおさら)。統合するX社の「横のつながりが少なく、淡々と日々のルーティンをこなしている状況」から考えても、これは強みになると思いました。
弱みのほうは、「原材料の高騰がA社の収益を圧迫」「地元の顧客も高齢化し、新たな顧客層の取り込みがますます重要」という文章に飛びついてしまい、これらを青マーカーでマーキング後、まとめて記述したら30字埋まってしまったので、これで満足してしまいました。
下記が実際に書き込んだ様子の写真です。1ページ目は時制的に解答要素に使える部分がなかったので、結果的にシャーペンオンリーになってます。
2ページ目の「原材料の仕入れが不安定~」の部分は、シャーペンでマーキングしていて横に「課題」とメモ書きしているにも関わらず解答要素に使えていないのが、非常にもったいないですね・・・
最終的に、強みを「メニュー開発力やサービスの質、自主的に問題解決する組織風土。」、弱みを「原材料の高騰による収益の圧迫と、地元の顧客の高齢化による需要減。」と記述したのですが、ふぞろい採点では満点💮だったようです☺
めっちゃ幸先いいスタートや・・・これはいけるわ・・・(※このあとボコボコにされ続け、最終的に59点です)
おわりに
今日は中小企業診断士としての基本である、SWOT分析について解説しました。
VRIO分析やPEST分析、5フォース分析、また中小企業基本法や小規模企業振興基本法と、1次試験で学んだ知識を2次試験で活用できることが体感いただけたかと思います。
ちなみに、僕のR5 事例Ⅰの第1問の解答が高得点者と遜色なかったにも関わらず、なぜ最終的な点数が伸びなかったのか?については、たいしんが詳細を解説してくれています!
この記事と合わせて読んでいただくと、2次試験、ひいては中小企業診断士の奥深さ (闇) を体感いただけると思います。
今は解けない・書けない問題が大半でかなり苦しい時期だと思いますが、2次試験に対応するための手札を確実に1枚ずつ増やしていきましょう!
明日はおーちゃん!おーちゃん、オールAの取り方を “こSWOT” 教えてくれんかな?
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こんばんは!にっくです。
SWOTの基準問題は僕の中で課題だったので、大変参考になりました!
ありがとうございました!
にっく
にっくさん
コメントありがとうございます。
SWOTの目利きを鍛えるのは、2次試験において必須ですし、実務でも必ず役に立ちます。
応援しています、がんばってください!
お恥ずかしい限りですが、数年勉強してきて、以下の関係性は新しい視点でした。
特にPESTは「どう使うんだろう」と思っていました。
○強み・弱み ⇒ VRIO
○機会・脅威 ⇒ PEST・5フォース
一方で、過去問を解いていると、ある程度は上記を意識しなくても、与件文から引っ張り出してくることはできている印象があります。
なので、引っ張り出してきた後の確認として上記のフレームワークを活用し、解答の精度をより上げていこうと思います。
じょにーさん、コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、与件文から文章を抜き出して「ある程度」SWOTに当てはめることはできるのですが、
「ある程度」がゆえに、点数の高いキーワードが抜けてしまい、思ったより点数が伸びないことがあります。
これらのフレームワークを使いこなして、客観的な分析ができるのが中小企業診断士の強みとなりますので、ぜひ使いこなせるようになってください!
SWOT分析以外の問題も、これらのフレームワークの視点から見ると新たな気づきがあるかなと思います。
ぜひ、いろいろな視点から与件文や合格者たちの答案を分析してみてください!