プロジェクト管理素人でも解ける!アローダイアグラム集中講座 byはっしー

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やっほー!はっしーです!
GW後半戦も折り返しですが、皆様いかがお過ごしですか?

順調にG(ガリ勉)W(ウィーク)を過ごしている方、素晴らしいです!息抜きも忘れずに引き続き勉強頑張ってください!

GW何それ?仕事だよ?という方、今日も道場ブログを読んでいただきありがとうございます。

忙しい中でも診断士の勉強に関わっていることは、これからの試験までのタイムマネジメントの大きい糧になると思います。

思ったほど勉強ができてないよ!という方、今からでも大丈夫です!

さたっちアッパs.t.o.の記事に、残り3日でも十分実行できる勉強法も紹介されています。

皆様ぜひ参考にして有意義なGWをお過ごしください!

今回は1日で勉強できる内容としてPERT/CPMを取り上げてみようと思います。

アローダイアグラムに苦手意識のある方は、ぜひGWの時間を使って苦手を得意にしていきましょう!

PERT/CPMの出題動向と解法概略

まずは近年の一次試験・運営管理の日程計画の出題動向について見ていきます!

PERT/CPMの出題がない年はフローショップ(ジョンソン法)の出題がある法則でしたが、近年は両方の出題がある年もあります。

出題の頻度自体も高まっているので、絶対出るとは言い切れないですが十分警戒しておくべき分野と言えると思います。

(出題頻度が高まり問題が難化しすぎてしばらく出題されなくなるパターンもあるので…)

 

ところで、私はっしーはPERT/CPMが得意なのかというと…

実務経験もなくプロジェクト管理のことはよくわかりません…(正直)

しかし、この分野は機械的に解くことができるので、むしろゼロベース受験生にとっては安定した得点源になると思います。

理論やプロジェクト管理の考え方については12代目池やんさんのこちらの記事がとてもわかりやすいので、ぜひご参照ください。

私が今回紹介するアローダイアグラムを機械的に作図する方法は、下記の4STEPです。

アローダイアグラムの解法の4つのSTEP

1. 作業の先行関係からレベル分けする

2. アローダイアグラムを作図する

3. 作業期間を計算する

4. 作業期間短縮の最小費用を計算する

補足…
私自身は本試験前はSTEP1はスキップしていきなりアローダイアグラムを作図していました。
しかし、書き直して時間を取られてしまうことが多く、今回効率的な解法を解説するにあたりSTEP1のレベル分けの項目を追加しました。
正統派の解説だと、まず作業ごとにノードを描写し不要な部分を消す方法が紹介されていますが、2度作図することのタイムロスを考慮しレベル分けの手法を紹介します。
実際に過去問を解いていく中で、ご自身の解きやすい解答プロセスにアレンジしていただければ幸いです。

前置きが長くなりましたが、本題に入る前にPERT/CPMの出題の詳細についてご紹介します。

平成28年以降、「プロジェクト期間短縮の最小費用」を問う問題の出題相次いでおり、STEP4まで行うことを前提としての学習が必要だと思われます。

今回は「プロジェクト期間短縮の最小費用」までかなり細かく解説しておりますので、長丁場になりますがお付き合いいただければと存じます。

絶対に解ける!アローダイアグラム解法

ここからは、平成28年度 運営管理 第10問の過去問を例題にアローダイアグラムの解法を解説していきます。

本問は、比較的アローダイアグラムの構成がシンプルでプロジェクト期間短縮の最小費用まで問われているため、例題としてピックアップしました。

選択肢で問われている内容にプロジェクト短縮の最小費用が含まれていない場合は、STEP4のプロセスは不要です。

それでは、実際に例題を見ていきましょう!

平成28年度 中小企業診断士試験 一次試験 運営管理 第10問

作業の先行関係からレベル分けする

まずは、先行関係を確認しながら作業順序を整理して作業のレベル分けを行います。

今回は作業Aの次に作業Bと作業C、作業Bと作業Cの次に作業Dなので、3つの階層に分けられそうです。

STEP
1

アローダイアグラムを作図する

次にレベル分けをもとに実際にアローダイアグラムを作図します。

今回はレベル1にあるのは作業Aのみなので、最初のノードからの矢印はAの1本だけです。

次にレベル2を作図します。

先行作業がAである作業は作業Bと作業Cの2つあるので、ノード2からの矢印は2本です。

最後はレベル3の作業Dの作図なのですが、困ったことに作業Bと作業Cでノードが2つに分かれてしまっています。

その際に使用するのが「ダミー作業」です。

ダミー作業は点線で作図し、二股に分かれてしまったノードを1つにまとめます。

実際の作業は伴わないので、作業時間の加算はゼロとして扱います。

ノード3に工程が統合されたので、最後の作業Dを作図します。

※出題の表に作業期間と最短所要期間の2つの作業期間が提示されている場合は、最短所要期間の方(数字が小さい方)を使って作図してください。(STEP4で詳しく解説します)

STEP
2

作業期間を計算する

次に作業時間を計算していきます。ノードの隣に縦2つのボックスを書いてみましょう。

まずは、それぞれのノードの最早着手日を計算します。(上の方のボックスです)

機械的に矢印の前のノードの数字に矢印の作業の数字を加算して埋めていきます。

※矢印が2つあるときは…

今回はノード3に作業Bとダミーの2本の矢印が集中しています。

こういった時は加算した数字の大きい方を優先します。

次に、最遅着手日を計算します。(下の方のボックスです)

今度は逆に後ろのノードの数字から矢印の作業の数字を引いていきます。

※矢印が2つあるときは…

今回はノード2に作業Bと作業Cの2本の矢印が集中しています。

こういった時は減算した数字の小さい方を優先します。

これでアローダイアグラムの作図作業は完了です。

最早着手日と最遅着手日が同じノードと矢印を繋いだ経路を「クリティカルパス」と呼びます。

クリティカルパス上の作業は遅延が発生すると全体の作業に遅れが出てしまいます。

逆に、クリティカルパス以外の作業は最遅着手日から最早着手日を差し引いた日数だけ作業に余裕があるということです。

(期間短縮の最小費用を計算するにはこの概念が重要になってきます。)

STEP
3

作業期間短縮の最小費用を計算する

最後に、これまでの工程で作図したアローダイアグラムをもとに作業期間短縮の最小費用を計算します。

つまり「コスパ良く全体の作業期間を短くするにはどうしたらいいの?」ということが問われています。

ここまでの工程では最短所要期間で所要期間を計算してますので、作図したアローダイアグラム通りに作業すれば全体の作業期間は最短になります。

しかし、クリティカルパス以外の作業は短縮しても作業全体の期間短縮にはつながらないので、わざわざ費用をかけてももったい無いです。

例題を見ていきましょう。

作業Cは、(所要期間)5-(最短所用期間)2=3なので費用をかけることで3期間短縮できますが、1期間作業に余裕があります。

そのため、本当は3期間短縮できるものの1期間分が無駄になってしまうので2期間のみ短縮することにします。

よって、それぞれの短縮にかかる費用を計算すると下記の通りになります。

合計は790(万円)になるので選択肢ウが正答になります。

STEP
4

過去問にチャレンジしてみよう!

平成30年 第6問

平成30年度 中小企業診断士試験 一次試験 運営管理 第6問

クリックして解法を見る

STEP1 レベル分け

まずは先行作業に基づいてレベル分けします。

今回も3つの階層に分けられそうですが、レベル1の作業Bがレベル2をスキップしてレベル3の作業Eの先行作業になっていることに注意します。

STEP2 アローダイアグラム作図

レベルごとに実際にアローダイアグラムを作図します。(右スクロールで次の画像を表示できます)

レベル1は作業Aと作業Bなのでノード1からの矢印は2本です。(Bの矢印は長めに描いておきます)

レベル2は作業Aの後続作業である作業Dと作業Cです。

次の作業Eでは作業B、作業C、作業Dの3つの作業が先行作業になるので、作業Cは作業Bの行き先であるノード3に繋いで作業Dはダミーでノード3に繋いでおきます。

レベル3は作業Eと作業Fの2本です。

作業Eは先ほど3つの先行作業を統合したノード3から、作業Fは先行作業Dのノード4から矢印を描きます。

STEP3 作業期間計算

次に最早着手日と最遅着手日を計算します。(右スクロールで次の画像を表示できます)

まず、最早着手日は左から順に矢印の手前のノードに矢印の作業期間を足して算出します。

その際、矢印が2本以上集まっているノードは大きい数を優先することとダミー作業の加算数はゼロであることに注意してください。

(今回はノード3に3つの作業、ノード5に2つの作業が集まっていて、ノード3と4の間の作業はダミーです。)

次に、最遅着手日は右から順に後行作業のノードから矢印の作業期間を引いていきます。

今度は逆に矢印が2本以上出ているノードは一番小さい数を優先します。

作図が完了したらクリティカルパスを確認しておきます。

今回はプロジェクト期間短縮の最小費用にかかわる出題ではないため、これが最後の工程です。

それでは解答を確認してみましょう!

ア このプロジェクトのアローダイアグラムを作成するためには、ダミーが 2 本必要である。

→ ダミーは1本だけなので誤りです。

イ このプロジェクトの所要日数は 8 日である。

→ 最後のノード5の日数は9なので誤りです。

ウ このプロジェクトの所要日数を 1 日縮めるためには、作業Fを 1 日短縮すればよい。

→ 作業Fはクリティカルパスではなく1日短縮しても全体の期間には影響しないので誤りです。

エ 作業Eを最も早く始められるのは 6 日後である。

→ 作業Eの始点であるノード3の最早着手日は6なのでこれが正解です。

令和2年 第11問

令和2年度 中小企業診断士試験 一次試験 運営管理 第11問

クリックして解法を見る

STEP1 レベル分け

まずは先行作業に基づいてレベル分けします。

今回は4つの階層に分けられそうです。

作業Dは作業Aと作業Eの中間なのでレベル2でもレベル3でも良さそうですが、とりあえずレベル3に入れておきます。

STEP2 アローダイアグラム作図

レベルごとに実際にアローダイアグラムを作図します。(右スクロールで次の画像を表示できます)

レベル1は作業Aのみなのでノード1からの矢印は1本です。

レベル2は作業Aの後続作業である作業Bです。

レベル3は作業Cと作業Dの2本です。

作業Eはこの2つの作業が先行作業になるので1つのノードに統合させます。

レベル4は作業Eのみなので1本の矢印を最後のノード5に向かって描きます。

作業時間を記入するときは最短所要期間の数字を使用することに注意してください。

STEP3 作業期間計算

次に最早着手日と最遅着手日を計算します。(右スクロールで次の画像を表示できます)

まず、最早着手日は左から順に矢印の手前のノードに矢印の作業期間を足して算出します。

今回はノード3に2つの作業が集中しているので、大きい方の数11を記入します。

次に、最遅着手日は右から順に後行作業のノードから矢印の作業期間を引いていきます。

作図が完了したらクリティカルパスを確認しておきます。

STEP4 プロジェクト期間短縮の最小費用計算

最後に期間短縮の最小費用を計算します。(右スクロールで次の画像を表示できます)

「一番コスパ良く最短所要期間で作業するにはどうしたらいいか」の考え方で解いていきます。

クリティカルパス上にない作業Bと作業Cは、ノード3の最早着手日と最遅着手日に2日間の差があり2日の作業の遅れが許されます。

そこで、作業Bと作業Cどちらの期間短縮を優先するかというと、費用が安くてコスパの高い方を優先して短縮します。

今回は作業Bの短縮費用は50万円、作業Cの短縮費用は90万円なので、作業Bを優先した方が良さそうです。

よって作業Cは費用をかければ7-3=4日間短縮できるものの、費用がもったいないので7-5=2日間だけ短縮します。

(短縮後の作業期間で再度最早着手日を計算しても全体の作業期間に影響がないことをご確認ください。)

それぞれの作業の短縮費用を計算すると合計530(万円)となるため、選択肢ウが正答です。

最後に

お疲れ様でした!

最後にまたPERT/CPMの過去問リストを提示しますので、ヨコ解きにチャレンジしてみたい方は参考にしてみてください。

(ヨコ解きとは?という方は先日のひろしの記事をご参照のほど!)

明日はそんなひろしが、捨て問にしがちなアノ問題を捨て問にしない方法を教えてくれるようです!
一次試験まであと約3ヶ月、今の時期にどんどん苦手を得意にしていきましょう!

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プロジェクト管理素人でも解ける!アローダイアグラム集中講座 byはっしー”へ2件のコメント

  1. いわモン より:

    解説ありがとうございます!
    ちょうどアローダイアグラムで苦戦していたので試してマスターできるように挑戦してみます。
    これからも有益な記事を楽しみに勉強の励みにしてまいります。

    1. はっしー より:

      いわモンさん、コメントいただきありがとうございます!
      私も当初アローダイアグラムでかなり苦戦していたのですが、過去問を使った答練を重ねることで得点源にすることができました。
      ぜひマスターしての試験当日のいわモンさんの自信に繋げていってくださいね!
      もし記事内の説明が不足しているところがありましたら、お気軽にご質問ください。
      これからも14代目一同、有益な情報を発信していけるよう一緒に頑張っていきます!
      いわモンさんの受験勉強を心より応援しています!

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