【永久保存版】令和3年度_事例Ⅱ:趣旨とふぞろいで再現答案分析(開示得点:84/77/60) ~合格答案のポイントを探る~ byリット
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
- 1. 解答者紹介
- 1.1. あらきち(R03事例Ⅱ:開示84点)
- 1.2. りいあ(R03事例Ⅱ:開示77点)
- 1.3. リット(R03事例Ⅱ:開示60点)
- 2. R03_事例Ⅱの全体像
- 3. 第1問
- 3.1. [強み]
- 3.2. [弱み]
- 3.3. [機会]
- 3.4. [脅威]
- 3.5. 第1問 攻略の鍵と思われるポイント
- 4. 第2問
- 4.1. あらきち(R03事例Ⅱ:開示84点)
- 4.2. りいあ(R03事例Ⅱ:開示77点)※分かりやすくするため再現答案に無かった番号を振っています
- 4.3. リット(R03事例Ⅱ:開示60点)※分かりやすくするため再現答案に無かった番号を振っています
- 4.4. 第2問 攻略の鍵と思われるポイント
- 5. 第3問
- 5.1. あらきち(R03事例Ⅱ:開示84点)
- 5.2. りいあ(R03事例Ⅱ:開示77点)
- 5.3. リット(R03事例Ⅱ:開示60点)※分かりやすくするため再現答案に無かった番号を振っています
- 5.4. あらきち(R03事例Ⅱ:開示点84点)※分かりやすくするため再現答案に無かった番号を振っています
- 5.5. りいあ(R03事例Ⅱ:開示77点)
- 5.6. リット(R03事例Ⅱ:開示60点)※分かりやすくするため再現答案に無かった番号を振っています
- 5.7. 第3問 攻略の鍵と思われるポイント
- 6. 第4問
- 6.1. あらきち(R03事例Ⅱ:開示84点)※分かりやすくするため、再現答案に無かった番号を振っています
- 6.2. りいあ(R03事例Ⅱ:開示77点)※分かりやすくするため、再現答案に無かった番号を振っています
- 6.3. リット(R03事例Ⅱ:開示60点)
- 6.4. 第4問 攻略の鍵と思われるポイント
- 7. さいごに
本番に行く前に道場からの告知です!
今回は、13代目も推している「勉強会」に触れていただける機会を作ろう!
ということで、『道場勉強会』の開催が決定致しました!
大変申し訳ないのですが今回は、
◆できれば初めて勉強会に参加する方
◆勉強会に参加したかったけど不安で行けなかった方
などを中心に、勉強会を体験してもらえたらな、と考えています。
そのため、以下の条件に該当する方にご参加いただきたいなと思っております m(_ _)m
②お申込後のキャンセルをされない方(人数を絞り出来るだけ発言いただく機会を増やすため少人数開催を考えております)
③他団体を含めてこれまで勉強会に参加されたことが無い方
大変申し訳ありませんが、ご理解いただけますと幸いです。
勉強会については現在準備を進めているところです!
そのため、諸条件については変更の可能性がありますが、ご容赦ください m(_ _)m
募集の方法等は追ってブログにて公開予定!
宜しくお願い致します!
それでは本編に参りましょう!
事例分析シリーズ、第2回がやってきました!
今日は事例Ⅱ、豆腐です!
前回の事例Ⅰはここから飛んでね!
ちなみに、今回も中々の文字数だよ!
時間の無い方はブックマークしておいてね🐰
…という訳で、3回シリーズ(事例Ⅰ~Ⅲ)でお届けする『事例研究シリーズ』の第二弾、令和3年度の事例Ⅱをお届けします。
このシリーズは、説明不要の道場レジェンド記事、だいまつさんの超高得点シリーズの流れを汲んでいます。
↓のレジェンド記事もぜひご覧ください!
だいまつさんの超高得点シリーズでは超高得点・ボーダーライン・ボーダー下の再現答案を元に比較して分析をされています。
今回のシリーズでは道場13代目の再現答案から、僕がピックアップした再現答案を元に分析を行います。
そのため、だいまつさんのシリーズとは若干方向性が変わることをご了承下さい。
当シリーズでは「事例攻略の鍵(と思われるポイント)を探っていこう」というテーマで、公式から発表されている各事例ごとの【趣旨】と、解答を作る上での【観点】を軸に分析を進めていきます。
なので、今回の事例分析では【趣旨】に沿ってなかったら事故扱いとする感じです。
そして【観点】は【趣旨】に合わせた解答を行う上で、それを構成する要素(採点項目)として考えていきますので、ご了承下さい。
※なお、観点については今回も『ふぞろい』シリーズを参考にしています(ふぞろい15、コレクションのつもりで買ったけど大活躍!)
当然ながら、事例分析の方法や観点は人それぞれです。
なので、今回の方法が必ず正しい訳ではありませんが、ひとつの分析方法としてご覧頂ければ幸いです。
一言でいうと、今回の記事は…
僕(リット)の視点で再現答案を分析してみたよ!
公式の【趣旨】とふぞろいの【観点】を参考にしてるよ!
【趣旨】やふぞろいを使った自己採点の方法の参考にもなると思うので、良かったら皆も試してみてね!
今回も、激しく令和3年度の事例Ⅱのネタバレになっちゃうので、直前の問題を温存したい方はブックマークだけお願い致します!
必ず一度は解いてから以下の記事を確認して見て下さいね!
解答者紹介
まずは今回の再現答案分析に協力いただいた13代目メンバーをご紹介!
あらきち(R03事例Ⅱ:開示84点)
再び登場しました再現性の鬼! 豆腐の申し子!
事例Ⅰ、Ⅱの開示得点、2年で3回80点オーバーは伊達じゃない!
りいあ(R03事例Ⅱ:開示77点)
ストレートで二次試験合計296点!
道場13代目で唯一の、令和3年度二次試験4科目オールAの優等生!
リット(R03事例Ⅱ:開示60点)
久々に事例Ⅰ以外での登場!
得点開示は60点! 「得意事例:事例Ⅱ」と書いていた過去を無かったことにしたい!
と、こんなメンバーでお送り致します!
メンバーへは再現答案の使用について事前にOK頂いています!
今回はリットが切られ役なので、遠慮なく行くぜ!
R03_事例Ⅱの全体像
事例Ⅱも事例Ⅰに引き続き、社長が何代も出てくることが多いです。
時制表現にも注意して読み進めていきましょう!
今回のR03事例Ⅱの流れを、時系列で示したものが以下になります。
もちろん、試験中にこんなもん書いている余裕はありません。
練習時や見直しの際には、多少時間を掛けてでも時系列イメージを作ってみると、理解が深まります。
特に、事例Ⅱに関しては協業相手(今回で言えばX市商店街の人気和菓子店や、施設売却先であるY社)を漏れなくダブりなく使い切るのに役立ちます!
基本の流れは、初代がX市で豆腐の製造販売していたのを、二代目が規模拡大して「水」という新しい強みをGET!
三代目がスーパーのオイシイ話(PB)に波に乗って増築。
※PB=プライベートブランド商品(小売りが展開するブランド。馴染みの深いところで言えばイオンのトップバリュとか。)
強みの「こだわりの地元原料」を捨ててまで挑んだPBは、最初うまく行っていたがコンペに敗北してえらいこっちゃ…!
工場の余剰設備や人員を「X市を盛り上げたい」という同じ志を持つY社に引き受けてもらい、協業ルートへ。
みたいな感じですね。
ここから先は図には入れていませんが、移動販売などで頑張っていたところにコロナが直撃!ヤバイよ、ヤバイよ!
どないしたらええんや!…というのが与件文の状況です。
それでは、各問題の再現答案を比べていきましょう!
第1問
【第1問】(20点)
2021 年(令和 3 年)8 月末時点の B 社の状況を、移動販売の拡大およびネット販売の立ち上げを目的として SWOT 分析によって整理せよ。
①~④の解答欄に、それぞれ 30 字以内で述べること。
素直な分析問題です。
この手の問題は文字数が少なく(SWOTそれぞれ30字)、与件抜き出し型のため受験生によって差が付きにくい問題です。
つまり、絶対に落とせない問題!
30文字のため1要素15文字として、通常であればSWOTそれぞれに2要素、無理すれば3要素入るかな?といった感じです。
それではそれぞれの再現答案を見ていきましょう。
今回は3人分の解答を、SWOT別に一気に比較していきます。
[強み]
★あらきち:84 → ①顧客に高齢者多く移動販売需要多い②製品が高付加価値で高単価。
★りいあ :77 → ①地元産大豆・水にこだわる豆腐②豆腐丼③良質な地下水保有工場。
★リット :60 → ①地元産原料と水にこだわる豆腐の品質②老舗で修業した職人
要素は2~3と一般的な数ですね。
あらきちが「顧客」「製品」「収益性」、りいあが「製品」「施設」、僕が「製品」「人材」をそれぞれ挙げています。
注目するべきポイントは、りいあと僕の「製品」が書き方までほぼ一緒という点です。
与件文に「地元産大豆、水にこだわった豆腐は評判」とあり、ここから抜き出したためほぼ一緒になったものと思われます。
あらきちはこの部分を「製品が高付加価値」と纏めている点が異なり、高単価による収益性まで言及することで要素の数を伸ばしている印象です。
二次初学者は、比較的まねのし易い、与件文の抜き出しで対応している「りいあ」の解答を目指すと良いと思われます。
ただ、実は後続の第2問で、ここで回答したSWOTを使用する問題があるため、第2問で要素を沢山使うために第1問にも詰め込むのは試験戦術としてはアリだと考えています。
また逆に、第2問を解答してから「あ、これも使えるんじゃね?」と第1問にちょい足しした受験生も多いのではと思います。
「強み」ではそれほど点数に差が付かなかったのではないでしょうか。
[弱み]
★あらきち:84 → ①ネット販売のノウハウがない②移動販売の売上の落ち込み。
★りいあ :77 → ①スーパーマーケットより高価な価格設定。
★リット :60 → ①自社ECサイトのノウハウが無い②主婦層の顧客が少ない
要素は1~2つ。
あらきちが「ノウハウ無し」「売上減」、りいあが「価格」、僕が「ノウハウ無し」「顧客」をそれぞれ挙げています。
りいあが要素を1つに絞っているのが少し勿体ない印象。
要素を追加するならECサイトノウハウが無いことが最も加点を期待できると思います。
与件文から、ECサイトをY社に頼り切っていることが読み取れるためです。
ECサイトは『だなどこ』の「どうやって」、『4P』の「流通」に当たる項目で企業にとっても重要なのですが、大抵の事例Ⅱ企業はここが弱く指摘事項としては手軽で美味しい要素です。
[機会]
★あらきち:84 → ①移動・ネット販売の成功事例多い②宅食にこだわる家庭の増加。
★りいあ :77 → ①宅食にこだわる家庭の増②Y社サイトの売上拡大③豆腐丼人気。
★リット :60 → リモートワークが増え食にこだわる家庭が増えたこと
要素は1~3つ。
あらきちが「販売方法の浸透」「需要増」、りいあが「需要増」「協業相手の好調」「商品人気」、僕が「需要増」をそれぞれ挙げています。
「需要増」は全員一致となっており、与件文からも読み取れる内容のため殆どの受験生が書いたと思われます。
僕の解答が要素1つになってますね…もう一つ入れるとしたら外部環境である「リモートワーク増」、りいあも挙げている「協業相手の好調」などが考えられたと思います。
あらきちの「①移動・ネット販売の成功事例多い」についても、おそらくY社の事例を踏まえてのものだと思われます。
より万全を期すのであれば「Y社」の文言も入れておくと隙のない解答になると感じます。
[脅威]
★あらきち:84 → ①X市に主婦層が少ない②感染症のまん延に伴う訪問販売の減少。
★りいあ :77 → ①新型コロナウイルス感染症まん延②試食自粛③食事会中止。
★リット :60 → 感染症まん延により試食自粛で顧客との接点が減ったこと
要素は2~3つ。
あらきちが「感染症」「顧客層少ない」「販売機会損失」、りいあが「感染症」「販売機会損失」、僕が「感染症」「販売機会損失」をそれぞれ挙げています。
「感染症」「販売機会損失」については全員一致しました。
この項目ではほぼ差が付かなかった印象です。
りいあの解答にもある通り「試食販売減」「食事会中止」が与件文に明記されており、「販売機会損失」については比較的取り上げやすい要素だったと思います。
「感染症(コロナの蔓延)」自体を解答要素として取り上げるべきかどうか、については正解は分かりません。
ただ、「コロナ蔓延」という因果の「因」に対し「接点減少」という因果の「果」で対応できるため、安全を期すのであれば入れておいた方が良いと思います。
第1問 攻略の鍵と思われるポイント
・SWOT抜き出し系は、与件に絶対ヒントがあるのでなるべく抜き出す
・自信があれば言葉の言い換えや纏め表現で文字数削減し要素を詰め込む
・後続の問題でSWOTを使うパターンがあるので、後続で使った要素をSWOTとして取り上げる(逆算方式)もアリ
第2問
【第2問】(25点)
B社社長は社会全体のオンライン化の流れを踏まえ、ネット販売を通じ、地元産大豆の魅力を全国に伝えたいと考えている。
そのためには、どの商品を、どのように販売すべきか。
ターゲットを明確にした上で、中小企業診断士の立場から 100 字以内で助言せよ。
A:強み・機会を活かすことで、弱み・脅威を克服 → 第1問で取り上げたSWOTと絡める
B:「ターゲティング戦略」→誰に、「商品戦略」→何を、「流通戦略」→どうやって、の『だなどこ』フレームワークに沿う
Bより『普通の「だなどこ」問題ですよ』という出題者からのメッセージを感じます。
Aが、そのまんまSWOTですので『要素は第1問で解答したのを使ってね』という出題者の優しさも感じます。
つまり、実質「第1問」+「第2問」はセットになっているということです。
合わせて45点!これを外すとシャレになりません!
ふぞろいの観点は主に以下の4つになります。
先ほどの趣旨を満たす解答を、以下の観点で作り上げていくことになります。
●C:(だ)ターゲット
●D:(な)商品
●E:(ど)販売方法 → 問題文に「オンライン化の流れを踏まえネット販売を通じ」とあるのでどう考えても「Y社オンラインサイト」が鍵
●F:(こ)効果
先ほどの趣旨を満たす解答を、このC~Eの観点で作り上げていくことになります。
あらきち(R03事例Ⅱ:開示84点)
①自宅での食事や食育にこだわりのある家庭に
②出来たての豆腐が味わえる手作り豆腐セットを
③Y社サイトとコラボしY社の新米、お得意さま限定の良質な水、豆腐丼のレシピと共に販売し、
④地元産のブランド価値高める。
◆A:SWOT
[強み]:①顧客に高齢者多く移動販売需要多い②製品が高付加価値で高単価。
[弱み]:①ネット販売のノウハウがない②移動販売の売上の落ち込み
[機会]:①移動・ネット販売の成功事例多い②宅食にこだわる家庭の増加。
[脅威]:①X市に主婦層が少ない②感染症のまん延に伴う訪問販売の減少。
このSWOTを「だなどこ」で使用できているか、B~Fの観点で確認していきます。
◆B:「だなどこ」フレームワーク
●C:誰に、●D:何を、●E:どうやって、●F:効果
だ:①自宅での食事や食育にこだわりのある家庭に
→[機会]②宅食にこだわる家庭の増加。とリンク
な:②出来たての豆腐が味わえる手作り豆腐セットを
→[強み]②製品が高付加価値とリンク
ど:
③Y社サイトとコラボ
→[機会]①ネット販売とリンク、[弱み]①ノウハウ欠如の克服
[脅威]②訪問販売減少への対応
③Y社の新米、お得意さま限定の良質な水、
③豆腐丼のレシピと共に販売
→[強み]②製品が高付加価値と関連
こ:④地元産のブランド価値高める。
→「だ」「な」「ど」を通して[強み]②製品が高付加価値、を更に強化
SWOTの各要素を使って「だなどこ」を網羅しています。
効果の「地元ブランド価値向上」についても、与件文の「Y社は『X市の魅力を全国に』」、「地元産大豆の魅力を全国に」の記載から十分に考えられる内容です。
正直、文句が思いつきません(笑)
りいあ(R03事例Ⅱ:開示77点)※分かりやすくするため再現答案に無かった番号を振っています
①全国の食通や自宅での食事にこだわりを持つ家庭をターゲットとし、
②手作り豆腐セットとペットボトル入りB社地下水・新米をセット販売した豆腐丼セットを、
③売上拡大するY社サイトで販売し、
④地元産大豆の魅力を伝える。
◆A:SWOT
[強み]:①地元産大豆・水にこだわる豆腐②豆腐丼③良質な地下水保有工場。
[弱み]:①スーパーマーケットより高価な価格設定。
[機会]:①宅食にこだわる家庭の増②Y社サイトの売上拡大③豆腐丼人気。
[脅威]:①新型コロナウイルス感染症まん延②試食自粛③食事会中止。
このSWOTを「だなどこ」で使用できているか、B~Fの観点で確認していきます。
◆B:「だなどこ」フレームワーク
●C:誰に、●D:何を、●E:どうやって、●F:効果
だ:①全国の食通や自宅での食事にこだわりを持つ家庭をターゲットとし、
→[機会]①宅食にこだわる家庭、にリンク
[機会]②Y社サイトの売上拡大、から全国をターゲットとして拡大
な:②手作り豆腐セットとペットボトル入りB社地下水・新米をセット販売した豆腐丼セットを、
→[強み]①豆腐、②豆腐丼、③水とリンク
→[弱み]①高価な価格設定の解消につながる要素
(ただ、「高付加価値化により」などで価格競争じゃないアピールをした方が弱みの克服との関連性が強まる)
→[脅威]③食事会中止への対応(与件に「豆腐丼を惜しむ声」あり)
ど:③売上拡大するY社サイトで販売し、
→[機会]②Y社サイトの売上拡大とリンク
→[脅威]②試食自粛、③食事会中止への対応
こ:④地元産大豆の魅力を伝える。
→「だ」「な」「ど」を通して[強み]を更に強化
あらきちと同じく、効果の「地元産大豆の魅力を伝える」についても、与件文の「Y社は『X市の魅力を全国に』」、「地元産大豆の魅力を全国に」の記載から十分に考えられる内容です。
ただ、与件では「全国」への示唆があるため、「全国へ売り出す」を伝わりやすくするために「地域ブランド」の文言を使ったり、「全国に伝える」と、強調するのもありかと感じます。
リット(R03事例Ⅱ:開示60点)※分かりやすくするため再現答案に無かった番号を振っています
①ターゲットは自宅での食事にこだわりをもつ層とし、
②Y社の水と米をセットにして手作り豆腐セットとして売り出し
③Y社のサイトで地域ブランドとして豆腐丼のレシピと共に公開し
④高付加価値化する。
◆A:SWOT
[強み]:①地元産原料と水にこだわる豆腐の品質②老舗で修業した職人
[弱み]:①自社ECサイトのノウハウが無い②主婦層の顧客が少ない
[機会]:リモートワークが増え食にこだわる家庭が増えたこと
[脅威]:感染症まん延により試食自粛で顧客との接点が減ったこと
このSWOTを「だなどこ」で使用できているか、B~Fの観点で確認していきます。
◆B:「だなどこ」フレームワーク
●C:誰に、●D:何を、●E:どうやって、●F:効果
だ:①ターゲットは自宅での食事にこだわりをもつ層とし、
→[機会]食にこだわる家庭、にリンク
な:②Y社の水と米をセットにして手作り豆腐セットとして売り出し
→<<要注意!>> ここはダメですね…「Y社の水」ではなく「B社の水」です。与件文読み切れてないな…
→[強み]①地元産原料と水にこだわる豆腐の品質とリンク
ど:
③Y社のサイトで地域ブランドとして
→[弱み]:①自社ECサイトのノウハウが無い、を克服
③豆腐丼のレシピと共に公開し
→[強み]:①地元産原料と水にこだわる豆腐の品質、にややリンク
※SWOTで「高付加価値」や「豆腐丼」自体を取り上げていないので減点項目になったかも
こ:④高付加価値化する。
→「だ」「な」「ど」を通して[強み]を更に強化する要素ではあるものの表現が弱い。
→ここで想定されている効果は、「あらきち」や「りいあ」が取り上げている「地元ブランド化」ということは与件文からも明らか(与件文の「Y社は『X市の魅力を全国に』」、「地元産大豆の魅力を全国に」)。
→高付加価値化だけでは弱く、「地域ブランド力強化」まで書ききらないと加点項目としては扱われなかった可能性がある。
第2問 攻略の鍵と思われるポイント
・SWOTを書かせる問題がある場合、基本的には後続の問題はそのSWOTを意識して取り組む方が良い
多少の表現の差は許容範囲と思われるが、SWOTと全くリンクしていない「だなどこ」で施策を作ってしまうとさすがにまずい。相手先の社長に支離滅裂なコンサルをしていることと同じになってしまう。
むしろSWOTは後続の問題への、自分からのヒントとして捉えると良いかも。
・[強み]を利用し[弱点]を克服、[機会]を捉えて[脅威]を回避、が基本戦術。
・「だなどこ」の「効果」は与件文にヒントが記載されている可能性が高い。
社長の想いや、今までの施策をヒントに「求められる効果」を推測する。
第3問
【第3問】(30点)
B社のフランチャイズ方式の移動販売において、置き配を導入する場合に、それを利用する高齢者顧客に対して、どのような取り組みを実施すべきか。
中小企業診断士の立場から(a)フランチャイザー、(b)フランチャイジーに対して、それぞれ 50 字以内で助言せよ。
◆A:フランチャイザー(本部)、フランチャイジー(加盟店)それぞれの役割を踏まえた解答
◆B:特定ターゲットへのニーズ → 問題文から「置き配利用の高齢者」にターゲットを絞る
●D:ツール
●E:効果
ちなみに、皆さん「フランチャイザー(本部)」と「フランチャイジー(加盟店)」の区別はバッチリでしょうか?
SNS等でこの事例の感想を見ると、「迷った」「混同した」という話もちらほらと耳にしています。
一次試験範囲に含まれるため設問にもヒントは無く、一次知識で区別しておかないと解けない問題でした。
二次試験における一次知識は、補完的に使う場合が多く、知らなくても与件からの類推で何とかなることが多いです。
ただ、この設問では知らない(一次試験があやふやな)ことが致命的になるタイプの珍しい問題でした。
「ザ」→「ジ」で(本部→加盟店)、と割とイメージしやすい覚え方はあるものの、僕も含めて多年度生はドキッとしたのではないかと思います。
僕は過去問を14年分解きましたが、近年の診断士試験は結構、変化球というか「落としに来る」問題が増えている印象です。
その原因として考えられるのは、診断士試験の対策が多く出回り、受験生がレベルアップしていること。
そして、それに合わせて試験難度も上がってきているのかなと考えています。
今後も「一次でやってるはずだし、説明いらないよね?」みたいなイジワルな問題が増えることが予想されます。
二次試験前に、一次試験の知識をザっと確認しておくのも良いかと思います。
僕の場合は、直前期の2週間くらい前に「まとめシート」と「全知識」にザっと目を通し、忘れてる単語をメモしてスマホに入れてちょいちょい復習していました。
すみません、少々脱線しましたが本編に戻ります!
まずはフランチャイザー(本部)側からです!
あらきち(R03事例Ⅱ:開示84点)
①希望顧客への冷蔵ボックス提供
②置き配マニュアル整備
③顧客向け置き配チラシの整備、で円滑に導入進める。
◆A:フランチャイザー(本部)視点
◆B:置き配利用の高齢者
フランチャイザー(本部)視点、置き配利用の高齢者ターゲット共に条件を満たしています。
後続の観点「C:施策」と「D:ツール」も繋がりが強くイメージしやすいため、問題なく加点対象になったと思われます。
●C:施策
→①希望顧客への冷蔵ボックス提供
●D:ツール
→③顧客向け置き配チラシ
→③置き配マニュアル
●E:効果
→③円滑に導入進める
効果については、円滑になることも効果の一つではあると思いますが、最終目標は収益向上に繋がるため「置配サービスの拡大」まで挙げておくと更に加点が見込めたかもしれません。
りいあ(R03事例Ⅱ:開示77点)
①定期配送サービス開始
②季節の変わり豆腐など飽きない新製品開発
③アンケートでニーズ収集等の取り組み。
◆A:フランチャイザー(本部)視点
◆B:置き配利用の高齢者
あらきちと同じく、フランチャイザー(本部)視点、置き配利用の高齢者ターゲット共に条件を満たしています。
●C:施策
→①新製品開発
→①定期配送サービス
●D:ツール
→③アンケート
●E:効果
→③ニーズ収集
施策の「①定期配送サービス」については相手が高齢者である点を考えると良い目の付け所かと思います。
ただ、穿った見方をすると「置き配サービスからの連想」と捉えられる可能性はあると感じます。
もし解答に取り入れるのであれば「定期配送の体制を構築し(施策) 利便性を高め(効果)、置き配サービスの拡大を目指す(ゴール)」と繋げるのもありかと思います。※実際には文字数と相談になりそう
効果の「③ニーズ収集」については一考の余地ありかなと感じます。
ニーズ「収集」自体はアンケートを取り入れた結果であり、おそらく目的は「収集したニーズの活用」、具体的にはニーズに合った製品開発や製品ラインナップの整備になると思われます。
現状の解答では「ニーズ収集」までで止まっているため、その先の「活用」まで踏み込めば減点しづらい解答になる気がします。
字数をどれだけ割くかにもよりますが、例としては「アンケート導入によりニーズを収集し、置き配利用者の増加および新商品の売上拡大を目指す」など考えられると思います。
リット(R03事例Ⅱ:開示60点)※分かりやすくするため再現答案に無かった番号を振っています
①置き配でも風味の落ちない製品の開発と
②冷蔵ボックスの導入により
③高齢層の売り上げを向上させる。
◆A:フランチャイザー(本部)視点
◆B:置き配利用の高齢者
フランチャイザー(本部)視点、置き配利用の高齢者ターゲット共に条件を満たすものの、全体的に要素不足です。
後続の観点、D:ツールについての言及がなく、E:効果についても売上増は押さえているものの因果としては弱いです。
●C:施策
→①製品の開発
→②冷蔵ボックスの導入
●D:ツール
→要素無し
●E:効果
→③高齢層の売り上げを向上
「D:ツール」について「あらきち」の様に「マニュアル」を入れたり、「りいあ」の様に「アンケート」を入れることで「①製品の開発」にも繋げやすくなり多面的な解答になったと思います。
次に、フランチャイジー(加盟店)側です!
あらきち(R03事例Ⅱ:開示点84点)※分かりやすくするため再現答案に無かった番号を振っています
①訪問前に電話で置き配して良いか確認
②知り合いが集まりやすい宅への集約、により
③顧客満足度高める。
◆A:フランチャイザー(加盟店)視点
◆B:置き配利用の高齢者
フランチャイザー(加盟店)視点、置き配利用の高齢者ターゲット共に条件を満たしています。
後続の「E:効果」の所でフランチャイザー(本部)と明確に区別しているが良いと思います。
[効果]
・フランチャイザー(本部):円滑に導入進める
・フランチャイジー(加盟店):顧客満足度高める
本部は仕組みを構築する側のため、制度自体の導入を早めるという効果を取り上げ、加盟店側は直接顧客と接する立場のため関係性を強化するという、事例Ⅱではお馴染みの効果を採用しています。
フランチャイザー(本部)とフランチャイジー(加盟店)の区別がはっきり出来ていないと曖昧な解答になったり、部分点狙いで同じ要素を入れたくなりますが、こちらの解答では完全に区別できており、それぞれの役割に求められる効果が選択できています。
●C:施策
→①置き配して良いか確認
→②知り合いが集まりやすい宅への集約
●D:ツール
→①訪問前に電話
●E:効果
→③顧客満足度高める。
施策の「②知り合いが集まりやすい宅への集約」については個人的にも面白い観点だと思います。
加点項目となったかは断言できませんが、「置き配」制度の効率化に繋がり、加盟店側が取れる施策となっている点が興味深いです。
この問題は50文字制限のため要素の取捨選択が難しく、受験生の中でも得点に差が出たのでは無いでしょうか。
りいあ(R03事例Ⅱ:開示77点)
①商品説明チラシ同封
②次回の注文票同封
③小分けした新製品でモニター依頼しリピート率向上の取り組み。
◆A:フランチャイザー(加盟店)視点
◆B:置き配利用の高齢者
フランチャイザー(加盟店)視点、置き配利用の高齢者ターゲット共に条件を満たしています。
「りいあ」も「あらきち」と同じく、効果の所でフランチャイザー(本部)と明確に区別出来ています。
●C:施策
→②次回の注文票同封
→③小分けした新製品でモニター依頼
●D:ツール
→①商品説明チラシ
●E:効果
→③リピート率向上
施策で取り上げている「③小分けした新製品」は与件文で言う「試食」を指していると思います。
与件文で「小分けにした~」と表現があるため、そこからの抜粋ではないでしょうか。
加点項目となったと思われますが、より文字数の少ない「試食」が与件文にあり、「試食」でも「小分け」「新商品」の内容を含んだ表現に出来るため、こちらを使用するのもアリかなと思います。
また、「りいあ」の解答では各要素に統一感が感じられる点にも注目したいです。
「①商品説明チラシを同封」(因)
「②次回の注文票同封」(因)
「③小分けした新製品でモニター依頼」(因)
↓
「③リピート率向上」(果)
と、全てが最後の「リピート率向上」に繋がっており、50文字という短い文字数の中で因果関係を網羅している点が素晴らしいです。
リット(R03事例Ⅱ:開示60点)※分かりやすくするため再現答案に無かった番号を振っています
①電話応対での商品説明を促進し
②顧客との接点を持ち関係性を向上させ、
③試食により高単価商品を進める。
◆A:フランチャイザー(加盟店)視点
◆B:置き配利用の高齢者
フランチャイザー(加盟店)視点、置き配利用の高齢者ターゲット共に条件を満たしています。
60点の僕の解答も、フランチャイザー(本部)と明確に区別出来ていてホッとしました!
●C:施策
→①商品説明を促進
→③試食により高単価商品
●D:ツール
→①電話応対
●E:効果
→②関係性を向上
施策に挙げている「①商品説明」やツールで使用している「①電話応対」は与件文にも記載があり、加点に繋がったと考えています。
個人的に惜しいと思うのは因果関係です。
「②関係性を向上させ」(因) → 「③試食により高単価商品を進める」(果)としている部分に注目しましょう。
一見、因果関係が成立しているように見えますが、関係性を強化したからと言って高単価商品を買ってくれるでしょうか?
ここは若干、論理が飛躍しているように感じます。
「顧客との接点増加で」(因)
「関係性を強化し」(果)
「電話応対での説明と」(因)
「試食により」(因)
「高単価商品の販売を拡大」(果)
と構成を変更した方がしっくりきます。
第3問 攻略の鍵と思われるポイント
・加盟店側の視点として、顧客との関係性強化や販売など営業的な要素を含めて考える必要がある。
・今回は「どのような取り組みをするか」という問われ方のため、施策(何をするか)にツール(どうやってするか)の要素を混ぜると説得力が増す。
・効果については施策との因果関係を意識する。
第4問
【第4問】(25点)
B社では X 市周辺の主婦層の顧客獲得をめざし、豆腐やおからを材料とする菓子類の新規開発、移動販売を検討している。
製品戦略とコミュニケーション戦略について、中小企業診断士の立場から 100 字以内で助言せよ。
◆A:新しい市場への参入 → 新市場開拓戦略
◆B:製品戦略、コミュニケーション戦略 → 4Pの「プロダクト」「プロモーション」
ここからは新商品についての問題です。
「和菓子店」との協業がテーマですが、与件文の最初の方に唐突に出てきたので「これどこで使うんやろ?」と思っていた受験生も多いのでは。
ご丁寧に設問で「製品戦略とコミュニケーション戦略について」と明記してくれていますので「4P」から素直に「プロダクト」「プロモーション」の観点で解答することが求められていることが分かります。
ふぞろいの観点は主に以下の3つになります。
先ほどの趣旨を満たす解答を、以下の観点で作り上げていくことになります。
●D:コミュニケーション戦略(4P:プロモーション)
●E:効果
先ほどの趣旨を満たす解答を、このC~Eの観点で作り上げていくことになります。
あらきち(R03事例Ⅱ:開示84点)※分かりやすくするため、再現答案に無かった番号を振っています
製品戦略面で、
①新素材の使用で人気の和菓子店と共同で国産大豆の豆腐等を使用した製品共同開発し高付加価値化を図る。
②豆腐の移動販売や収穫祭での紹介、話題性を活かしたグルメ雑誌への掲載で
③口コミ生み、新規客獲得。
◆A:新市場開拓戦略
◆B:4Pの「プロダクト」「プロモーション」
「プロダクト」「プロモーション」共に要素を押さえつつ、和菓子店との協業で新商品開発をクリアしています。
文頭に4Pの「プロダクト」面での解答に該当する「製品戦略面で」と記載されていますが、4Pの「プロモーション」に対応する「コミュニケーション戦略で」の表記は見当たりません。
恐らくですが、文字数の関係で省略したのではないかと思われます。
ただ、解答の要素には4Pの「プロモーション」が含まれていますので、大きな問題ではないと思います。
●C:製品戦略(4P:プロダクト)
→①新素材の使用で人気の和菓子店と共同開発
→①国産大豆の豆腐等を使用した製品
●D:コミュニケーション戦略(4P:プロモーション)
→②豆腐の移動販売
→②収穫祭
→②話題性を活かしたグルメ雑誌への掲載
●E:効果
→①高付加価値化
→①口コミ生み、新規客獲得
「C:製品戦略」「D:コミュニケーション戦略」共に要素を満遍なく取り入れており、失点しづらい構成になっています。
個人的に「さすが」と思うのは「E:効果」との因果関係。
「①製品共同開発し」(因) → 「①高付加価値化」(果)
「②グルメ雑誌への掲載で」(因) → 「③口コミ生み、新規客獲得」(果)
と、誰が見ても分かるレベルでスッキリと繋がります。
りいあ(R03事例Ⅱ:開示77点)※分かりやすくするため、再現答案に無かった番号を振っています
①宅食にこだわる家庭の主婦に対し、
製品戦略は
②新素材使用菓子で人気を博すX市和菓子店と共同開発した地元産大豆・水にこだわった菓子とし、
コミュニケーション戦略は
③収穫体験会で子どもの食育を通し主婦層獲得。
◆A:新市場開拓戦略
◆B:4Pの「プロダクト」「プロモーション」
りいあも「プロダクト」「プロモーション」共に要素を押さえつつ、和菓子店との協業で新商品開発をクリアしています。
「製品戦略は」「コミュニケーション戦略は」とそれぞれに明記があり、どの要素で何と絡めているのかが分かりやすいです。
その反面、文字数を食われるので今回の問題については「製品戦略は」「コミュニケーション戦略は」を入れる or 入れないで意見が割れそう。
●C:製品戦略(4P:プロダクト)
→②新素材使用菓子で人気を博すX市和菓子店と共同開発
→②地元産大豆・水にこだわった菓子
●D:コミュニケーション戦略(4P:プロモーション)
→③収穫体験会
→③子どもの食育
●E:効果
→③主婦層獲得
「①宅食にこだわる家庭の主婦に対し」でターゲットを分かりやすくしていますが、この文章については優先は低めかなという印象です。
理由としては2点、まず設問に「主婦層の顧客獲得をめざし」と記載されていることからターゲットが明確であること、そして「E:効果」で「主婦層獲得」を挙げているためにやや冗長に感じられてしまうためです。
また、「宅食にこだわる」についてはどちらかと言えば「豆腐丼」に対しての要素であり、今回は和菓子という新商品のため、こちらにも同じ要素が適用されるかどうかという点が気になりました。
りいあの解答で特に良かったと感じたのは、第1問のSWOTの流れを組んでいることです。
第1問:[強み]:①地元産大豆・水にこだわる
第4問:[製品戦略]:地元産大豆・水にこだわった菓子
とリンクしており、和菓子店の協業だけでなくB社の強みも活かした製品戦略であることが明記されています。
ふぞろいの加点項目では「地元産大豆・水にこだわる」は入っていませんが、個人的にはここも加点に繋がっているように感じます。
リット(R03事例Ⅱ:開示60点)
助言は
①こだわりの国産原料による安心安全な菓子を開発し高付加価値戦略をとる。
②サイト上でアレンジレシピを公開し収穫の様子を公開。
③双方向交流の場としても活用することで関係性を強化し愛顧を獲得する。
◆A:新市場開拓戦略
◆B:4Pの「プロダクト」「プロモーション」
「プロダクト」「プロモーション」共に要素を押さえつつ、和菓子店との協業で新商品開発をクリアして…いませんね。
コミュニケーション戦略についてはギリ許容できますが、製品戦略については和菓子店の存在を忘れているのが致命的です。
このままだと単独開発になってしまいます。
●C:製品戦略(4P:プロダクト)
→①こだわりの国産原料による安心安全な菓子を開発
●D:コミュニケーション戦略(4P:プロモーション)
→②サイト上でアレンジレシピを公開し収穫の様子を公開
→③双方向交流の場としても活用
●E:効果
→③関係性を強化
→③愛顧を獲得
製品戦略で、与件文の始めの方にある「和菓子店」の存在を忘れているのが全てです。
事例Ⅱでありがちな「こだわりの〇〇による[高付加価値]な××」を何も考えずに使うとこんな感じになるよ、という見本です。
実際に過去の事例では「こだわりの〇〇による[高付加価値]な××」でOKな問題があったため、それにつられた感じですね。
コミュニケーション戦略についてはWEB活用を交え、事例Ⅱの鉄板キーワードである「双方向交流(コミュニケーション)」を入れており、なんとか許せる範囲です。
ただ、全体的に「与件文をほぼ読まずに、設問だけを読んで解答するとこんな感じになるだろうな」という典型になっているので、この記事をご覧いただいている皆さんは反面教師にしてください…
言い訳になりますが、僕はこの事例で時間が全然足りませんでした。
なので、事例Ⅱのキーワードや良くあるパターンから無理やり作ったのがこの解答です。
得点は、半分も取れてない…かな
第4問 攻略の鍵と思われるポイント
・設問に明記されている4Pの「プロダクト」「プロモーション」両面での解答を心がける
・助言問題のため「施策」+「効果」まで押さえる
・与件文のヒント(協業相手:和菓子店)を見逃さない!
さいごに
前回に引き続き、R03事例Ⅱの再現答案分析いかがだったでしょうか?
予想通りというか、今回もめちゃくちゃ長くなりました💦
★ここから↓ ちょっとだけ前回と重複! 前回の事例Ⅰ分析記事を既にお読みいただいている場合は飛ばしてくださいねー!★
事例Ⅰの記事でもお伝えしましたが、今回の分析も絶対に正解かと言われるとそんなことは無いと思います。
ただ、二次試験は受験生の皆さん自身が自分で事例を分析し、自分が80分で解答できるだけの解法を作り上げていく試験です。
「解法を育てていく試験」というのがミソで、他人の方法をモロパクリしていても安定した実力は身に付きません。
パクってから如何に自分に合わせてカスタムできるかが勝負です!
解法を練り上げた者の強みは、2年で事例Ⅰ&Ⅱの合計4回の試験で3回も80点オーバーを叩き出している「あらきち」が示してくれています。
とはいえ、あらきちも最初からそこまで完成度の高い解法を作り上げていたわけではありません。
あらきちも、りいあも、僕も、他の道場メンバーや他の合格者の皆さんだって、最初は皆さんと一緒のスタート地点でした。
試験に合格できるだけの解法を作り上げるために必要なのは、自分で事例を解き、徹底的にその結果を分析することです。
泥臭い方法ですが、それが一番の近道だと信じています。
僕は二次試験はほぼ独学(診断士ゼミナールを事例Ⅳだけ使用)でした。
一番困ったのは自己採点で、事例Ⅰ~Ⅲではふぞろいを使ったキーワード採点しかできなかったこと。
そして勉強仲間が居なかったので、効率の悪い方法になっていても誰も指摘してくれなかったことです。
趣旨に沿って真正面から解答したり、キーワードの因果関係を意識したりといった手法に出会い、納得の行く解法に到達したのは二回目の二次試験前でした。
ブログ読者の皆さんには、解法完成までの手順を少しでもショートカットして頂こうとの想いから、今回の事例分析では「自分で採点出来るようになる」というのを意識して記事を作っています。
皆さんも事例を解いた後、公式から該当年度の趣旨を探し、ふぞろい片手に解答を分析してみて下さい。
今回の記事で使っている分析の方法はスマートとは言えませんが、逆に言えば【趣旨】とふぞろいさえあれば誰でもできる方法です。
慣れてきたら自分なりの分析を加え、ブラッシュアップしてみてくださいね。
二次試験終了後のセミナーで「この記事の分析手法はもう卒業したぜ!」という声を頂くのを楽しみに、この記事の筆を置きたいと思います。
★ここまで ↑ 前回と重複!★
最後に、令和3年度の道場13代目のリンクと、あらきち・りいあ・僕(リット)の、この時期に是非読んで欲しい記事へのリンクをご紹介しておきます。
二次戦略を練り、事例分析を進める際の材料として、ぜひお使いください!
まず、こちらが道場13代目の再現答案一覧(全事例)です!
事例Ⅰ~Ⅳまで全部入ってるよ!
僕からは前回の令和3年度_事例Ⅰの分析記事と、令和3年度_事例Ⅰ_80分の過ごし方です。
こちらも是非是非、事例分析にお使いくださいねー!
私からは事例Ⅱ特化ではありませんが、二次試験の再現性を高め、安定して合格点を叩き出すための方法です。
ぜひご利用ください!
わたしの戦闘力(二次総合得点)は296です。
そんな私も二次試験本番までは壁にぶつかり…
それを乗り越えてきました!
全事例70超を実現するまでの経緯をお届けしたいと思います!
大丈夫!まだ間に合いますよ!
次はいよいよシリーズラスト!
事例Ⅲの分析で会いましょう!
明日は皆のお待ちかね、「まん」の出番ですよ!
明日はどのキャラでいこうかな…?
今回も堂々の2万字オーバー!
事例Ⅲはこれより長くなるか、短くなるか…!?
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残りの期間で、高得点者を見習って、70点80点を目指す訓練をすべきか、60点をスレスレで確保するテクニックを目指すべきか、悩みますね。
70点以上の解答は、こんなん書けるかい! と思います、、、、、
ぺっぺさん
コメントありがとうございます。
個人的には事例Ⅳ以外の高得点は狙って取るものというよりは、「結果として高得点になることがある」くらいの認識です。
70点80点を狙いに行こうとするとどうしても、過不足なく解答要素を使い切る必要があり、正直リスクが大きいです。
相対試験のため手ごたえと結果が一致することが少ないこともあり、60点狙いで「多少は要素を被らせてもOK」として解いていくのが一番安全だと思います。
実際に、13代目の再現答案で高得点に入るものも、良く見ると同じ要素を複数の設問で使用しています。
基本的には全事例共に60点を目指して上振れしたらラッキー、くらいが一番力を発揮しやすいかなと(個人の感想になってしまいますが)思います。
とは言っても、70や80取れる科目があると安心なのは確かです。
対策が得点と結びつきやすいのは事例Ⅳと事例Ⅲと言われていますので、そこを重点的に解いていくのはアリかなと思います。
1:全事例60点狙い
2:得意事例だけ70を狙う
3:比較的対策し易い事例Ⅲ、Ⅳで70を狙う
だいたい、こんな感じで挑戦される方が多いかなという印象です。
ちなみに僕の場合は2で事例Ⅱで70取る予定でした…が、全然意図した通りになっていないです(汗)
なるほど。 大変貴重なアドバイス、ありがとうございます。
いつも有益な記事をありがとうございます。
次回事例Ⅲはいつ頃リリースでしょうか?
Ⅰ、Ⅱと事例を解いてすぐにこの解説を読むと理解がとても深まったので、次回事例Ⅲの記事が出る日に合わせて問題を解こうと思っています!
まめこさん
コメントありがとうございます!
ご質問いただいております事例3の記事は、ちょうど明日公開予定となります。
今回も3名の解答を比較しながら解説しておりますので、ぜひご覧いただけると嬉しいです!
試験日が近づき、追い込みの時期かと思いますが、もう一息、頑張ってくださいね
早速ありがとうございます。
明日の公開楽しみにしております^^
試験まで悔いの残らないように頑張ります!