経営法務は難しくない! むしろ安定科目!

こんにちは。 ハカセ です。happy01

今週は経営法務の答練Weekですね。既に受けた方、または土日に受ける方。色々いらっしゃると思います。

経営法務は「比較的取り組み易い」科目であることは、既に述べました。(該当記事はこちら)

確かに、昨年の経営法務は傾向が変わってしまいました。TACを含む予備校のカリキュラムはそれをカバーし切れておらず、受験生は軒並み苦戦しました。昨年の受験生である我々は「やられた~punch」という感覚が残っており、数字もそれを物語っています。

◆ 本試験の科目合格率の推移 ◆

診断士試験 科目合格率

経営法務は、科目合格率: 15.6% (2008年) → 10.5% (2009年)となり、1割程度に下がってしまいました。確かに難しくなりましたが、でも、よく考えてみると、科目合格率には「試験合格者」は含みません。24.1% の試験合格率を加味すれば、10.5% + 24.1% = 34.6% 、つまり 1/3 以上の人が経営法務を「クリア」していることになります。もちろん、実際にはこんな単純計算では算出できませんが、そこまでシリアスに恐れる科目ではないと思います。

ちなみに、ワタクシの去年の答練データは下記の通り。

◆ 経営法務 ハカセ 答練データ ◆

診断士 経営法務 答練 データ

点数(棒グラフ)ではイマイチ、ピンと来ないかも知れませんので、順位を表す折線グラフにご注目下さい。ずーっと10%以内を横ばいで推移しているのがお分かりいただけると思います。こういう科目は他にありません。つまり、それだけ安定して得点出来る科目だ、ということなんですね。

◆ 安定して得点出来る要因 ◆

「これってハカセだから出来るんじゃないの?」と思う方、いえいえ、それは違いますよ。JC も ふうじんも ZonE も、みんな概して同じ傾向です。何故でしょう?wink

答えは簡単。出題される範囲が非常に限定的だから なんです。

経営法務の出題範囲を2008年の「試験案内」で確認してみると、

(1) 事業開始、会社設立及び倒産等に関する知識
(2) 知的財産権に関する知識
(3) 取引関係に関する法務知識
(4) 企業活動に関する法律知識
(5) 資本市場へのアクセスと手続
(6) その他経営法務に関する事項

と、大項目としてはこれだけなんですね。この限られた項目から、毎年バラエティーに富んだ問題を作り出さなければいけない出題委員の皆さんの苦労が逆に偲ばれます。

鋭い方は、ここで気づいたでしょう。何故、最近の経営法務の出題には「ケース問題」が多いかを。結局、知識を直接的に問うのは、「もう問い尽くした」という感覚があるのでしょう。法律系の問題は、細かくしようと思えばいくらでも些末な問題を作成可能ですが、弁護士・司法書士という二つの法律系国家資格とも差別化を図らなければいけないので、掘り下げすぎるわけにもいかない。その解決策として、長ーい文章のケース問題を問うようになったのでしょう。

でも、必要以上に恐れないでください。長い文章の問題が難しいとは限りません

経営法務の問題は、一度覚えるべき知識をしっかり定着させれば、あとは読解力の試験、むしろ「国語の試験」と言っても過言ではないと思います。

だから、「ケース問題に慣れる」必要はあっても、「ケース問題に備えて知識量を増やす」必要なんてないんです。スピード問題集(またはそれに類する問題集)以外に手を広げないよう、くれぐれも注意してくださいね。

経営法務は、「会社法の機関」 「各知的財産権の特徴」 を、タテ割り・ヨコ串刺し の両方からしっかり暗記 しておけば、ソコソコ点が取れますgood。(串刺し暗記術については、こちら を参照!)。我々の言葉を信じて、頑張ってください!

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ところで、上記のような数字のデータ、どこから取ってくるかご存知ですか?

本試験の各科目の「平均点」というオフィシャルデータは存在しませんが、予備校が独自に「平均点」を算出しています。

TAC は「TACデータリサーチ」というものを用いており、これは受講生にのみ配布する「補助レジュメ」に掲載されています。

また、資格の大原 は「採点サービス」の中間発表という形で HP 上に載せています。
→ こちら http://www.o-hara.ac.jp/sokuhou/chusho/09_chukan.pdf
TAC の平均点と数点の差はあるものの、概ね傾向は合致していると考えていいんじゃないでしょうか。

そして、「科目合格率」は、診断協会の HP で公開されています。
2009年度の統計資料
 → http://www.j-smeca.jp/attach/test/H21/h21_1ji_toukei.pdf
2008年度の統計資料
 → http://www.j-smeca.jp/attach/test/H20/20_1ji_toukei.pdf

さらに、TACの各答練の平均点などは、TAC 校舎内の掲示板に貼り出されている以外にも、WEB上の TAC の「診断士講座 おしらせ掲示板」にも載っています。

もしもこれらの情報の在り処をこれまで知らなかった方がいらっしゃったら、そろそろスイッチを入れてみた方がいいかも知れませんっ! bell

自分の現時点での「相対的なポジション・順位」は、診断士試験合格の非常に重要なポイントです。「自分はいま上位何%にいる」、「この科目は好きな科目だけど、相対的に苦手らしい」、「逆に嫌いな科目だけど、みんなよりは出来るらしい」などと自分の相対的な位置を常に意識し、それをモチベーションにすると同時に、課題克服の種にすることが重要です。happy02

そうすることによって、自ずと「長期目標」「短期目標」を見定めることが出来て、而して「ストイック学習法」が確立されるのですっ!!up

是非、順位を意識しながら気合いを入れて答練に臨んでください

by ハカセ

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経営法務は難しくない! むしろ安定科目!”へ2件のコメント

  1. 山おろし より:

    2018年は、この地雷科目一発に苦杯を舐めました。
    今改めて解き直しても60点には到達しません。ここ最近の変な難化傾向に対し、来年に向かってどう対策すれば良いかアドバイス頂ければ幸いです。ちなみに来年度はこの一科目のみ受験予定です。

    1. だいまつ より:

      山おろしさん

      だいまつです!
      過去、経営情報が2年連続で地雷・爆弾化したことを考えると、来年の経営法務が引続き難易度が高くなってしまう可能性があります(どうなるかは誰にもわかりません)。そうしたなかで、せめてもうひと科目受けられてリスク分散を図ることを「強く」おすすめしたいところではありますが、山おろしさんは1点集中突破を目指されているということなので、その前提で私ならどうするかという視点からアドバイスさせていただきますと、
      ①TACテキストの端から端までを完全丸暗記
       →諳んじられるくらいにまで暗記
        (曖昧な部分を一切残さない)
      ②過去問10年分のABCD問題(E問題は捨てる)の全選択肢を完全理解(暗記)
      ③予備校の完成答練・模試などで新作問題への対応力強化、改正論点を取り込み
      といった対策をします。
      それでも、今年の難易度だと60点取れるかどうかは、微妙なところですが・・・。やはり、もうひと科目増やしてほしいのが本音です。

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