投稿者「 » なおさん」の記事


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口述セミナー@東京 詳細お知らせ
12月7日(土)13:45~16:45

東池袋第四区民集会室

お申し込みはこちら

※12月6日(金)12:00~申込開始となります。

※大阪、名古屋は口述セミナーの予定はございません。
あらかじめご了承ください。

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

2次筆記試験の結果発表が3日後に迫ってきました。それはそれでドキドキしながらも、口述試験の準備を進めてられることと思います。

本日は、なおさん初の「ゆ・る・わ・だ」ということで、「診断協会ってどんだけロジカルよ」と題しまして、得点開示請求にまつわる私の失敗談を書いてみたいと思います。
仕込んだのは昨年のちょうど今頃、出来事は10代目になったばかりの2月のお話です。

1.得点開示請求について

皆さんは「得点開示請求」という制度があることをご存じですか。正確には、個人情報保護法に基づいた個人情報の開示請求手続きでして「中小企業診断士試験にかかる保有個人情報の開示請求の申請手続き」が正式な表現になります。
ま、要するに「2次試験の点数を教えてもらえる」手続きです。

合格した方は振り返りとして、道場メンバーになる方は自身のプロフィールとして、残念ながら不合格だった方は結果の正確な評価と次の学習計画の材料として、大変有意義な情報となりますので、少し手間はかかりますが手続きをしてみてください。

2.手続き方法

非常にわかりにくい場所ですが、中小企業診断協会のホームページにあります。
TOP > FAQ > 試験に関するよくある質問(FAQ)
このページの一番下に「中小企業診断士試験にかかる個人情報の開示請求の申請手続きについて教えてください?」というQに対する回答として、手続き説明+様式のWordファイルがリンクされています。
手続きに必要なものは、
・保有個人情報開示請求申請書(Wordの様式)
・本人確認のための書類(免許証、パスポート等のコピー)
・住民票の写し
・返信用封筒(定形郵便+簡易書留の切手貼付け)
です。詳しくは上記のWrodファイルを参照してください。

3.いや、で何があったの?

昨年の今頃は、「合格したら10代目に立候補しよう」、「不合格だったらすぐに学習計画を立てて、来年必ず合格しよう」と思ってましたので、早く結果が知りたかったんですね。で、手続き説明に「開示請求申請受付日以前に合格発表があった中小企業診断士試験」と書いてあるのを見て、2次筆記試験の合格発表日である12月7日(※)に着くように書類を準備して発送しました。
※ここ、ポイントです。

で、年が明けて道場の10代目になり、1月26日に行われた9代目→10代目の引継ぎ式の場で、以下のやり取りがありました。

かもよ:「得点開示来たよ」
なおさん:「え?いつ請求出したの?」
かもよ:「年明けすぐ」
なおさん:「???」

この時は「あれ?チョー早く出したのに、なんで来ないんだろう」と思いつつも「まぁ、来週あたり来るだろう」と待っていたところ、2月になり、実務補習が始まり(2月8日~)、、まだ来ない、、、
で、中小企業診断協会に電話で問い合わせることにしました。

なおさん:「得点開示請求の返送がまだなんですけど。」
協会の人:「いつ頃に請求出されましたか。」
なおさん:「昨年12月の上旬に着くように発送しています。」
協会の人:「合格発表の12月25日以降に受け付けたものから順次処理しています。もうしばらくお待ちください。」(淀みなくお答えになりました)
なおさん:「!!、、、いつ頃になりそうですか。」
協会の人:「2月下旬までには届くと思いますよ。」
なおさん:「わかりました。ありがとうございました。」

皆さん、もうお分かりですね。

私が請求を出したのは「2次試験合格発表前の12月7日」です。2次筆記試験の合格発表で頭が一杯だった私は「2次筆記試験の合格発表」を「2次試験の合格発表」だと思い込み、早すぎる請求をしていたのでした。
で、中小企業診断協会は、ルール通り「2次試験合格発表後」に届いたものから順番に処理していき、ルール外の請求を後回しにしていたのです。
まぁ、当然と言えば当然のことなのですが、2次筆記試験で散々「因果」とか「ロジック」とかやってきましたけど、正直「診断協会って、どんだけロジカルよ」と思いました。orz

他の10代目は、ブログで2次筆記試験のことを「2次試験」と書いたりしてますが、私が「2次筆記試験」と書いているのは、この時の苦い経験から来ています。
結局、得点開示結果は2月の中旬に届きました。

現在の手続き説明には「開示請求申請受付日以前の直近5回以内に合格発表(第2次試験については口述試験後)があった中小企業診断士試験」と明記されていますので、私と同じ間違いは起こらないと思います。
※よく見れば10月20日ですら「2次筆記試験合格発表」ではなく「口述試験を受ける方の発表日」と書いてあります。完全に思い込み、アウトですね。(^^;

皆さんはくれぐれも「合格発表日の12月25日以降」に届くように請求してくださいね。

以上、なおさんでした。(^^)/

 

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口述セミナー@東京のお知らせ
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みなさん、おはようございます。なおさんです。

本日は、「なおさんの2次試験 解答&解説:令和元年度事例Ⅳ」をお送りしたいと思います。

前回の事例Ⅰ、Ⅱ、Ⅲと同様にご注意いただきたいのは【あくまで現時点での私の見立て】です。

口述試験の受験資格者の発表時に公開される「出題の趣旨」がまだですので、はっきり言って「合ってるかどうかわかりません。」(^^;
あくまで「なおさんはこう考えた」ということで、皆様のご参考になれば幸いです。

それでは「なおさんの2次筆記試験 解答&解説:令和元年度事例Ⅳ」行ってみましょう。(^^)/


第1問(配点25点)

(設問1)
D社の前期および当期の連結財務諸表を用いて比率分析を行い、前期と比較した場合のD社の財務指標のうち、①悪化していると思われるものを2つ、②改善していると思われるものを1つ取り上げ、それぞれについて、名称を⒜欄に、当期の連結財務諸表をもとに計算した財務指標の値を⒝欄に記入せよ。なお、⒝欄の値については、小数点第3位を四捨五入し、カッコ内に単位を明記すること。
(設問2 )
D社の当期の財政状態および経営成績について、前期と比較した場合の特徴を50字以内で述べよ。

【設問要求の確認】

・第1問は鉄板の経営分析です。
・財務指標の名称と値を問われています。
・制約条件は「①悪化していると思われるものを2つ、②改善していると思われるものを1つ」です。
・「値については、小数点第3位を四捨五入し、カッコ内に単位を明記すること」という条件にも注意します。
・設問2では、前期と比較した場合の特徴を問われています。

【戦術レベルの視点】

・財務指標は、基本的には「収益性」からひとつ、「効率性」からひとつ、「安全性」からひとつ取り上げます
・与件文の中にもヒントがありますので、そちらも合わせて検討します。
やみくもにすべての財務指標を計算しだすのは時間の無駄です。与件文を参考にあたりをつけてから計算します。
・設問2では、基本的に設問1で指摘した財務指標について制限文字数にまとめていきます。

【解答要素の確認】

※カッコ内の数字は段落番号です。
・建材事業部においては、地域における住宅着工戸数が順調に推移しているため受注が増加している(③)
・一方で円安や自然災害による建材の価格高騰などによって業績は低迷している(③)
・今後は着工戸数の減少が見込まれており、地域の中小工務店等ではすでに厳しい状況が見られている(③)
・建材配送の小口化による配送コストの増大や非効率な建材調達・在庫保有が恒常的な収益性の低下を招いていると認識している(③)
・マーケット事業部の業績は低下傾向であり、とくに、当期は一部の分譲住宅の販売が滞ったことから事業部の損益は赤字となった(④)
・不動産事業部は本社所在地域において マンション等の複数の物件を所有し賃貸しており、それによって得られる収入はかなり安定的で、全社的な利益の確保に貢献している(⑤)

【解答例】

【解説】

経営分析の問題では、まず最初に売上高の比較を行います。今期は前期に比べて4,994÷4,576=1.0913倍になっています。これは与件文中にある「建材事業部においては、地域における住宅着工戸数が順調に推移しているため受注が増加している」とも符合しています。損益計算書で売上高の比較をしましたので、そのまま収益性の検討を行ってしまいましょう。
前期の売上総利益874に「売上高の比:1.0913」を掛けると953.80となりますが、今期の売上総利益は837ですので、△116.8、昨比95.77%とだいぶ悪くなっています。「円安や自然災害による建材の価格高騰」の影響を受けていますね。
営業利益はどうでしょうか。前期の営業利益156に「売上高の比:1.0913」を掛けると170.24ですが、今期の営業利益は49ですので、△121.24、昨比31.41%と大きく落としています。
しかし、ここで「収益性は売上高営業利益率だ」と判断するのは早計です。粗利率は変わらないのに販管費が増加して営業利益が減少したのであれば「売上高営業利益率」で構わないのですが、D社の場合は本当にそうなのでしょうか。
ここで利益の額に着目します。営業利益の減少額△121.24のうち△116.8については「原価高騰による粗利の減少」でしたよね。ということは「建材配送の小口化による配送コストの増大」による販管費の増加分は121.24-116.8=4.44と利益減少額の3.66%にすぎません。ということは「収益性悪化」の原因としては「原価高騰による粗利益の減少」が主な理由になりますので、指摘すべき経営指標は「売上高総利益率」で837÷4,994×100=16.7601…で16.76%となります。

次は効率性の指標です。効率性の指標で代表的なものは「棚卸資産回転率」と「有形固定資産回転率」です。それぞれ、
棚卸資産回転率:4.74→3.13と悪化
有形固定資産回転率:1.49→1.64と改善
となっています。「非効率な建材調達・在庫保有が恒常的な収益性の低下を招いている」とありますし、一方で「マンション等の複数の物件を所有し賃貸しており、それによって得られる収入はかなり安定的」ともありますので、どちらも選択肢になりそうです。設問要求は「①悪化していると思われるものを2つ、②改善していると思われるものを1つ取り上げ」でしたし、収益性で「悪化しているもの」の席がひとつ埋まっていますので、残りの安全性が悪化しているか、改善しているかによって、どちらを選べばよいかが決まってきます。今年は問題の作り方がちょっといやらしいですね。(^^;

さて、安全性をみていきましょう。貸借対照表をみていきます。純資産は1.025倍とほとんど変わりませんが、負債が1.17倍(17%アップ)と大きく増加しています。この時点で効率性の指標は「改善しているもの:有形固定資産回転率」に決まりですね。指標の値は、4,994÷3,052=1.6363…で1.64回となります。

残る安全性の指標は、この段階で「負債比率:71.39%(68.53%から悪化)」としたくなりますが、もう少し詳しく見てみましょう。
資産の部では、効率性の指標も検討した棚卸資産が165.2%と大きく増えているのが目を引きます。一方、負債の部では、仕入債権が対前年151.5%、短期借入金が対前年174.4%と大きく伸長し、流動負債全体でも138.6%となっていますし、流動比率を見ても96.5→88.7%と悪化しています。やはり「円安や自然災害による建材の価格高騰などによって業績は低迷」や「非効率な建材調達・在庫保有」の影響が大きいですね。
前述の通り、D社は棚卸資産が増加していました。そこで、棚卸資産を除外して流動性を見る指標である当座比率を計算してみます。
前年度:(541+876)÷2,517×100=56.297…
今年度:(524+916)÷3,489×100=41.272…
と50%を割り込んじゃってます。当座比率の目安は100%以上と言われていますが、日本の会社の平均は80~90%だそうです。70%を下回ると支払い能力に問題があると判断されてしまう可能性が高くなるそうですので、これはマズイ!
もし融資枠の上限が近く、追加の融資を得られなかったら「黒字倒産」目前です。資本構成(自己資本比率、負債比率)の変化よりも緊急の課題になりますので、是非この事実を社長に報告してあげましょう。

設問2は、設問1で選んだ指標の特徴を、「収益性」「効率性」「安全性」の言葉を使いながら50文字に収めてきます。

受注増加による売上増で効率性は改善しているが、建材の価格高騰と在庫増加で収益性と安全性が悪化している。

 

第2問(配点25点)

D社のセグメント情報(当期実績)は以下のとおりである。

(設問1)
事業部および全社(連結ベース)レベルの変動費率を計算せよ。なお、%表示で小数点第3位を四捨五入すること。

【設問要求の確認】

・事業部および全社(連結ベース)レベルの変動費率について問われています。
・制約条件は、「%表示で小数点第3位を四捨五入すること」になります。

【戦術レベルの視点】

・各事業部、および全社の変動比率を計算します。
・変動比率=変動費÷売上高×100(%)です。

【解答例】

【解説】

これは解説不要ですね。受験者のほぼ全員が正解できていると思われます。

第2問(設問2)

当期実績を前提とした全社的な損益分岐点売上高を⒜欄に計算せよ。なお、(設問1)の解答を利用して経常利益段階の損益分岐点売上高を計算し、百万円未満を四捨五入すること。
また、このような損益分岐点分析の結果を利益計画の資料として使うことには、重大な問題がある。その問題について⒝欄に30 字以内で説明せよ。

【設問要求の確認】

・全社的な損益分岐点売上高について問われています。
・制約条件は、「百万円未満を四捨五入すること」になります。
・(b)については、全社的な損益分岐点分析の結果を利益計画の資料として使うことには、重大な問題があることの説明を問われています。

【戦術レベルの視点】

・全社的な損益分岐点売上高を計算します。
・損益分岐点売上高=固定費÷(1-変動比率)です。

【解答例】

(a) 4,345(百万円)
(b) 市況や費用構造の異なる事業部を一概に扱うと分析精度が下がる為。

【解説】

(a)の計算も解説不要だと思います。一応計算結果を書いておきますね。
損益分岐点売上高=固定費474÷(1ー全社変動比率0.8909)=4,344.6379…
(b)ですが、セグメントの市況や利益構造を無視して、全社全体の損益分岐点分析を元に利益計画を検討すると、「売上10%アップ(建材事業では今後着工戸数の減少が見込まれているのに、、、)」とか、「固定費10%削減(不動産事業部は30百万円、全社の6.3%しかないのに、、、)」など、実効性に欠けたものになりがちです。本来であれば、セグメントごとの状況に合わせて、「建材事業部は、調達・在庫の改革により、棚卸資産の半減により流動性を向上する」、「マーケット事業部は、多様な広告媒体を利用して販売促進を図ると共に、新規事業として古民家再生事業を開発する」、「不動産事業部は、優良物件への新たな投資を行い事業拡大を図る」など、セグメントに合わせた戦略と利益計画を策定し、その合算値として全社の利益計画としたいものです。(この考え方が、設問3へとつながっていきます)

第2問(設問3)

次期に目標としている全社的な経常利益は250百万円である。不動産事業部の損益は不変で、マーケット事業部の売上高が10%増加し、建材事業部の売上高が不変であることが見込まれている。この場合、建材事業部の変動費率が何%であれば、目標利益が達成できるか、⒜欄に答えよ。⒝欄には計算過程を示すこと。なお、(設問1 )の解答を利用し、最終的な解答において%表示で小数点第3位を四捨五入すること。

【設問要求の確認】

・全社の目標経常利益を250百万円としたときの建材事業部の変動比率について問われています。
・制約条件は「不動産事業部の損益は不変」であることと、「マーケット事業部の売上高が10%増加」、「建材事業部の売上高が不変」であることです。
・最終的な解答は、「%表示で小数点第3位を四捨五入」します。

【戦術レベルの視点】

・各事業部の見込みを踏まえて、建材事業部の変動比率を計算していきます。
・全社の目標経常利益が250百万円と与えられていますので、各セグメントの目標経常利益を算出します。
・建材事業部の目標経常利益と売上高(不変)から変動比率を計算します。

【解答例】

【解説】

こちらも特に問題ないかと思われます。丁寧にセグメント別に計算していけば、手間はかかりますが複雑な問題ではありません。

第3問(配点30点)

D社は、マーケット事業部の損益改善に向けて、木材の質感を生かした音響関連の新製品の製造販売を計画中である。当該プロジェクトに関する資料は以下のとおりである。

<資料>
大手音響メーカーから部品供給を受け、新規機械設備を利用して加工した木材にこの部品を取り付けることによって製品を製造する。
・新規機械設備の取得原価は20百万円であり、定額法によって減価償却する(耐用年数5年、残存価値なし)。
・損益予測は以下のとおりである。

・ キャッシュフロー予測においては、全社的利益(課税所得)は十分にあるものとする。また、運転資本は僅少であるため無視する。なお、利益(課税所得)に対する税率は30 % とする。

(設問1)
各期のキャッシュフローを計算せよ。

【設問要求の確認】

・各期のキャッシュフローを問われています。
・「全社的利益(課税所得)は十分にあるものとする」とありますので、税効果が発生します。
・制約条件は、「運転資本は僅少であるため無視する」、「利益(課税所得)に対する税率は30 % とする」です。

【戦術レベルの視点】

・計算式は「キャッシュフロー=税引後利益+減価償却費±運転資金の増減」でしたね。

【解答例】

【解説】

NPVの問題ですが、設問1は単純にキャッシュフローを計算するだけです。運転資金の増減もありませんし、キャッシュフローの計算式「キャッシュフロー=税引後利益+減価償却費±運転資金の増減」を覚えていれば簡単に解ける問題です。利益の部分が「税引き後の利益」になることに注意しておいてください。(税金は企業が自由にできるお金ではありませんので、当然と言えば当然ですね)

第3問(設問2)

当該プロジェクトについて、⒜回収期間と⒝正味現在価値を計算せよ。なお、資本コストは5%であり、利子率5%のときの現価係数は以下のとおりである。解答は小数点第3位を四捨五入すること。

【設問要求の確認】

・「回収期間」と「正味現在価値」を問われています。
・制約条件は「資本コストは5%」、「解答は小数点第3位を四捨五入すること」です。

【戦術レベルの視点】

・設問1で算出した各期のキャッシュフローを利用して回収期間を計算します。
・その後、各期のキャッシュフローを現価係数を利用して現在価値に割引、正味現在価値を計算します。

【解答例】

【解説】

新規機械設備の取得原価20百万円が、各年のキャッシュフローで何年で回収できるか確認します。1年目から3年目までのキャッシュフローの合計額が19.7百万円、1年目から4年目までの合計額が29.3百万円ですので、回収期間は「3年ちょっと」であることがわかります。取得原価20百万円から3年目までのCF合計額19.7百万円を引いた残りの0.3百万円が4年目のキャッシュフローである9.6百万円のどれくらいの割合に当たるかを計算します。
0.3÷9.6=0.03125
「小数点第3位を四捨五入」ですので、回収期間は3.03年となります。

続いて正味現在価値ですが、こちらも難しい計算ではありません。設問1で求めた各年のキャッシュフローにそれぞれ現価係数を乗じて求めます。
NPV=-0.9×0.952+6.1×0.907+14.5×0.864+9.6×0.823+9.6×0.784ー20
=12.6311…
=12.63(百万円)
昨年は出題されなかったNPVですが、妙に素直な形で復活してきました。設問3はちょっとややこしいですが、設問1と設問2は確実に得点したいですね。

第3問(設問3)

<資料>記載の機械設備に替えて、高性能な機械設備の導入により原材料費および労務費が削減されることによって新製品の収益性を向上させることができる。高性能な機械設備の取得原価は30百万円であり、定額法によって減価償却する(耐用年数5年、残存価値なし)。このとき、これによって原材料費と労務費の合計が何%削減される場合に、高性能の機械設備の導入が<資料>記載の機械設備より有利になるか、⒜欄に答えよ。⒝欄には計算過程を示すこと。なお、資本コストは5%であり、利子率5%のときの現価係数は(設問2)記載のとおりである。解答は、%表示で小数点第3位を四捨五入すること。

【設問要求の確認】

・「原材料費および労務費が削減できる高性能な機械設備」を導入した場合、削減率がどれほどであれば有利になるかを問われています。
・制約条件は、「資本コストは5%」、「解答は小数点第3位を四捨五入すること」です。

【戦術レベルの視点】

・ちょっとややこしい設問ですが、新しい条件を丁寧に読み解いていきます。

【解答例】

(a) 10.52%
(b)
〇税引後CFの差額(原材料費と労務費の削減率をXとする)
第1期:{(-9+16X)×(1-0.3)+6}-(-0.9)=11.2X+0.6
第2期:{(1+27X)×(1-0.3)+6}-6.1=18.9X+0.6
第3期:{(13+32X)×(1-0.3)+6}-14.5=22.4X+0.6
第4期:{(6+25X)×(1-0.3)+6}-9.6=17.5X+0.6
第5期:{(6+16X)×(1-0.3)+6}-9.6=11.2X+0.6
〇原材料費と労務費の削減率
差額NPV=(11.2X+0.6)×0.952+(18.9X+0.6)×0.907+(22.4X+0.6)×0.864+(17.5X+0.6)×0.823+(11.2X+0.6)×0.784
=70.3416X+2.598 > 10
X > 0.105229… ・・・> X > 10.52%以上

【解説】

高性能な機械設備を導入した場合の各年のCF計算は以下の様になります。

ここから設問2で検討した20百万円の設備機器との差額を算出します。

この各年の差額をそれぞれ現価係数で割り引いて求めた現在価値が、投資金額の差額である10百万円を上回れば、高性能設備の方が有利であると考えられます。
差額NPV=(11.2X+0.6)×0.952+(18.9X+0.6)×0.907+(22.4X+0.6)×0.864+(17.5X+0.6)×0.823+(11.2X+0.6)×0.784
=70.3416X+2.598 > 10
X > 0.105229… ・・・> X > 10.52%以上

第4問(配点20点)

(設問1 )
D社は建材事業部の配送業務を分離し連結子会社としている。その⒜メリットと⒝デメリットを、それぞれ30字以内で説明せよ。

【設問要求の確認】

・配送業務を連結子会社としているメリットとデメリットについて問われています。

【戦術レベルの視点】

・一般知識から子会社のメリットとデメリットについて解答します。

【解答例】

(a)<メリット>
配送事業単独で収益性や効率性の投資効果・成果管理が行えること。(30文字)
(b)<デメリット>
会社としての運営や連結会計に関わる管理工数が増加すること。(30文字)

【解説】

分社化のメリットには以下のようなものが考えられますが、今回のD社に該当するのは◎をつけた「事業の成果や責任を明確にすることができる」でしょう。その点を30文字にまとめていきます。
◎事業の成果や責任を明確にすることができる。
・事業内容や目的がより明確になる。
・異質な事業文化や事業構造を独立させて専門化する。
・事業に対しての権限が大きくなり後継者育成に有効。
・万が一の際には切り離せるため、倒産リスクを分散できる。
・会社の肥大化や大企業病に陥ることを防ぐことができる。

デメリットについてもいくつか考えられますが、やはり「建材配送の小口化による配送コストの増大」という課題を抱えていますので、コスト面のデメリットに言及出来ればと思います。
◎会社が増えることで管理コストが増加する。
・親会社の意向が伝わりにくく、意思統一が難しくなる。
・事業によっては本体とのシナジー効果が得られないことがある。
・必ずしも業績が良くなるとは限らない。

第4問(設問2)

(設問2)
建材事業部では、EDIの導入を検討している。どのような財務的効果が期待できるか。60字以内で説明せよ。

【設問要求の確認】

・EDIの導入により期待される効果について問われています。
・制約条件は「財務的効果」です。

【戦術レベルの視点】

・効果を問われていますので、「効果は、①~、②~である。」のスタイルで解答します。
・EDI導入による効果を財務的な視点でまとめていきます。

【解答例】

効果は①伝票処理や在庫照会の時間短縮による販管費削減②タイムリーな配送による在庫削減に伴う資本効率の向上が期待できる。(60文字)

【解説】

EDI(Electronic Data Interchange)は、受発注や見積もり、入出荷や決済などの取引を企業間で電子的に行う仕組みです。紙の伝票をやり取りするのに比べて情報伝達のスピードが大幅にアップし、事務工数や人員の削減につながります。また、受発注や入出庫にかかる時間が短縮されるということは、受注から出庫(先方への着荷)までの「配送リードタイム」が短縮されるということですので、倉庫在庫も削減することができます。
D社の建材事業部では「建材配送の小口化による配送コストの増大」、「非効率な建材調達・在庫保有が恒常的な収益性の低下を招いている」等の課題があり、「地域の工務店等の取引先と連携を深める」とともに「よりタイムリーな建材配送を実現するため、受発注のみならず在庫情報についてもEDIを導入することによって情報を共有」したいと考えていますので、この与件文の方向性に沿った形で解答を構成します。

解答要素確認後の問題用紙

いかがでしたでしょうか。令和元年の事例Ⅳは、例年に比べて易しかった印象です。平均点が高めに出た場合には、計算式への配点が少なくなるような気もしますので、「みんなが解ける問題は、確実に解答する」というセオリーが重要になると思います。

以上、なおさんでした。(^^)/

 

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

本日は、「なおさんの2次試験 解答&解説:令和元年度事例Ⅲ」をお送りしたいと思います。

前回の事例Ⅰ、Ⅱと同様にご注意いただきたいのは【あくまで現時点での私の見立て】です。

口述試験の受験資格者の発表時に公開される「出題の趣旨」がまだですので、はっきり言って「合ってるかどうかわかりません。」(^^;
あくまで「なおさんはこう考えた」ということで、皆様のご参考になれば幸いです。

それでは「なおさんの2次筆記試験 解答&解説:令和元年度事例Ⅲ」行ってみましょう。(^^)/


第1問(配点20点)

C社の事業変遷を理解した上で、C社の強みを80字以内で述べよ。

【設問要求の確認】

・C社の強みを問われています。
・制約条件は「事業変遷を理解した上で」です。

【戦術レベルの視点】

・強みを問われていますので、「強みは①~、②~、③~である」というスタイルで回答します。
・事業変遷の中で培われてきた強みを探して解答します。

【解答要素の確認】

※カッコ内の数字は段落番号です。
・(金属熱処理とは)多くの金属製品や部品加工の最終工程として、製品品質を保証する重要な基盤技術である。(②)
・金属材料を加熱する熱処理設備など装置産業の色彩が強く、設備投資負担が大きく、また素材や形状による温度管理などの特殊な技術の蓄積が必要である。(②)
・C社は創業当初から、熱処理専業企業として産業機械や建設機械などの部品、ネジや歯車など他社の金属製品を受け入れて熱処理を行ってきた。 (②)
・その後、熱処理加工だけでなく、その前工程である部品の機械加工も含めた依頼があり、設計部門と機械加工部門をもった。(③)
・設計部門は、発注先から指示される製品仕様をC社社内の機械加工用に図面化(③)
・機械加工は、多品種少量の受注生産で、徐々に受注量が増加し、売上高の増加に貢献している。(③)
・熱処理工場は、熱処理方法が異なる熱処理炉を数種類保有(⑤)
・金属熱処理技能検定試験に合格し技能士資格をもつベテラン作業者を中心に作業が行われ品質が保持されている。(⑥)
・機械加工も汎用機械加工機の扱いに慣れた作業者の個人技能によって加工品質が保たれている。(⑥)

【解答例】

強みは①熱処理炉を複数保有し特殊技術の蓄積がある②設計・機械加工部門を持ち図面化、機械加工、熱処理の一貫生産が可能③資格・技能を持つ作業者により高品質なこと。(80文字)

【解説】

事例Ⅲでは鉄板の「強み」問題です。「事業変遷を理解した上で」という設問要求に対しては、「創業当初:熱処理専業企業」→「素材や形状による温度管理などの特殊な技術を蓄積」→「その後:(依頼で)設計部門と機械加工部門をもった」→「金属熱処理技能検定試験に合格し技能士資格をもつベテラン作業者で品質保持/機械加工も汎用機械加工機の扱いに慣れた作業者の個人技能で加工品質保持」という流れになっています。
また、「装置産業の色彩が強く」ということは、複数の処理方法に対応できる熱処理装置を複数保有している時点で、他社との差別化(=「強み」)につながりますので、この点も盛り込んでおきたいところです。

第2問(配点20点)

自動車部品メーカーX社からの機械加工の受託生産に応じる場合、C社における生産面での効果とリスクを100字以内で述べよ。

【設問要求の確認】

・生産面での効果とリスクについて問われています。
・制約条件は、「自動車部品メーカーX社からの機械加工の受託生産に応じる場合」になります。

【戦術レベルの視点】

・効果とリスクの2つの要素を問われていますので、「効果は①~、②~。リスクは①~、②~である。」というスタイルで回答します。
・「生産面での」という条件がありますので、生産に関係ない要素は加点されません。(=マス目のムダです)

【解答要素の確認】

・設計部門は、発注先から指示される製品仕様をC社社内の機械加工用に図面化するもので、現在2名で担当している。(③)
・機械加工は、多品種少量の受注生産で、徐々に受注量が増加し、売上高の増加に貢献している。(③)
・(熱処理は)金属熱処理技能検定試験に合格し技能士資格をもつベテラン作業者を中心に作業が行われ品質が保持されている。(⑥)
・機械加工も汎用機械加工機の扱いに慣れた作業者の個人技能によって加工品質が保たれている。(⑥)
・機械加工を伴う受注については熱処理加工との工程順や日程などを考慮して調整される。(⑧)
・両部門とも受注生産であることから、納期を優先して月ごとに日程計画を作成し、それに基づいて日々の作業が差立てされる。(⑧)
・機械加工受注品に使用される材料の調達は、日程計画が確定する都度発注し、加工日の1週間前までに納品されるように材料商社と契約しており、材料在庫は受注分のみである。(⑧)
・内容は、自動車部品専用の熱処理設備で加工しているX社の全ての部品の機械加工であり、C社では初めての本格的量産機械加工になる。(⑩)
・受託する金属部品は、 寸法や形状が異なる10種類の部品で、加工工程は部品によって異なるがそれぞれ5工程ほどの機械加工となり、その加工には、旋盤、フライス盤、研削盤、またはマシニングセンタなどの工作機械が必要になる。(⑩)
・この受託生産に応える場合、機械加工部門の生産量は現在の約2倍になると予想され、現状と比較して大きな加工能力を必要とする。(⑩)
・生産設備面では、現在の機械加工部門の工程能力を考慮すると加工設備の増強が必要(⑬)
・これまでの作業者のスキルに頼った加工品質の維持(⑬)

【解答例】

効果は①本格的量産加工により段取り替えが減少し生産効率が高まること②調達材料量の増加がコスト低減になること。リスクは①加工設備増強で投資が必要なこと③加工品質が作業者に依存し品質面での懸念があること。(100文字)

【解説】

与件文には直接的な記述は少ないですが、状況証拠を丁寧に拾っていけば、「機械加工は多品種少量の受注生産/C社では初めての本格的量産機械加工」→「生産効率化」(効果)、「加工設備の増強が必要」→「投資回収・設備管理・減価償却」(リスク)、「作業者のスキルに頼った加工品質の維持」→「品質リスク」(リスク)までは出せるのではないでしょうか。
私はここまで拾った段階で、「効果1つ、リスク2つだとバランス悪いな。なんか他に効果はないかな」と考えて「機械加工の受注増」→「調達材料量の増加」→「調達コスト低減(ボリュームディスカウント)」に至りました。こうした思考ができるかできないかで少しの差が生まれるのだと思います。
尚、一般的に考えられる「売上増に貢献すること」や「売上に占めるX社への依存度が高まること」については、【生産面】の効果とリスクではありませんので加点はされないと思います。(経営面での効果とリスクですね)

第3問(配点40点)

X社から求められている新規受託生産の実現に向けたC社の対応について、以下の設問に答えよ。
(設問1)
C社社長の新工場計画についての方針に基づいて、生産性を高める量産加工のための新工場の在り方について120字以内で述べよ。

【設問要求の確認】

・新工場の在り方について問われています。
・制約条件は「C社社長の新工場計画についての方針に基づいて」であることと、「生産性を高める量産加工のための新工場」であることです。

【戦術レベルの視点】

・制約条件を加味して、「新工場は、①~、②~に留意して生産性を高める」のスタイルで解答します。
・12段落に記載の「新工場の検討方針」に準じて解答を作成します。
・方針は4項目あり、文字数は12文字の指定ですので、「4要素×30文字」もしくは、「3要素×40文字」の解答形式になることを予想した上で、解答要素を探しに行きます。

【解答要素の確認】

・C社の工場は、熱処理工場と機械加工工場がそれぞれ独立した建屋になっている(⑤)
・機械加工工場では、切削工具の交換が容易で段取り時間が短い汎用の旋盤、フライス盤、研削盤がそれぞれ複数台機能別にレイアウトされている(⑤)
・受託する金属部品は、 寸法や形状が異なる10種類の部品で、加工工程は部品によって異なるがそれぞれ5工程ほどの機械加工となり、その加工には、旋盤、フライス盤、研削盤、またはマシニングセンタなどの工作機械が必要になる。(⑩)
・1.X社の受託生産部品だけの生産をする専用機化・専用ライン化にするのではなく、将来的にはX社向け自動車部品以外の量産の機械加工ができる新工場にする(⑬)
・2.これまでの作業者のスキルに頼った加工品質の維持ではなく、作業標準化を進める(⑬)
・3.一人当たり生産性を極限まで高めるよう作業設計、工程レイアウト設計などの工程計画を進め、最適な新規設備の選定を行う(⑬)
・4.近年の人材採用難に対応して、新工場要員の採用は最小限にとどめ、作業方法の教育を実施し、早期の工場稼働を目指す(⑬)

【解答例】

新工場は①熱処理加工と機械加工の一貫工場として自動車部品専用熱処理設備を移設②加工設備はCNC汎用機を導入し熟練者以外でも少人数で標準作業を安定的に実施可能にし③設備配置はGTの活用で最大限フロー化して作業・運搬動線を短縮し、生産性を高める。(120文字)

【解説】

新しく工場を建てるのですから、不足する機械加工だけの工場とするのではなく、熱処理工場と機械加工の両方を持つ「一貫工場」にすべきでしょう。新工場には、現在熱処理工場にある「自動車部品専用の熱処理設備」も移設して、(当初は)「X社のすべての部品」の一貫生産工場とするのが良いでしょう。これが実現すれば、方針1にある「将来的にはX社向け自動車部品以外の量産の機械加工(+熱処理の一貫加工)ができる新工場」が実現できます。
次に、方針2の「作業者のスキルに頼った加工品質」、方針4の「新工場要員の採用は最小限にとどめ、作業方法の教育を実施し、早期の工場稼働を目指す」に関しては、現状の「加工技能が必要なものの、切削工具の交換が容易で段取り時間が短い汎用の旋盤、フライス盤、研削盤」のような設備ではなく、コンピューターに加工指示を入力するだけで自動的に加工が行えるCNC(もしくはNC)を搭載した汎用機を導入するのが良いでしょう。コンピューター制御の汎用機を導入すれば、作業者は材料をセットしてボタンを押すだけになりますので加工スキルは不要になりますし、(加工中は手が離せるので)複数台持ちも実現して少人数でのオペレーションも可能になります。
最後は、設備や工程のレイアウト(方針3)については、「汎用の旋盤、フライス盤、研削盤がそれぞれ複数台機能別にレイアウト」とありますので、「ジョブショップ型(機能別)」レイアウトを採用していることがわかります。ジョブショップ型は、作業者の習熟が容易などのメリットがある多品種少量生産に向いたレイアウトですので、「C社では初めての本格的量産機械加工」には向きません。量産に向くのは「フロー型」のレイアウトですが、「受託する金属部品は、 寸法や形状が異なる10種類の部品で、加工工程は部品によって異なるがそれぞれ5工程ほどの機械加工」という状況ですので完全なる少品種多量生産でもありません。この様な場合はGT(グループテクノロジー)を活用して、「共通化できる部分は共通化してフロー型のレイアウトを採用し、共通化できない場合は枝や島のような形でサブ工程化する」ことで最大限効率的なレイアウトとすることができます。
工場の現場を知らない人にはなかなかの難問だと思います。解答例の3つの要素をひとつ6点で自己採点した場合、10点に満たない人が大半だと思われます。ここでは2要素(12点)が確保できれば十分だと思います。

第3問(設問2)

X社とC社間で外注かんばんを使った後工程引取方式の構築と運用を進めるために、これまで受注ロット生産体制であったC社では生産管理上どのような検討が必要なのか、140字以内で述べよ。

【設問要求の確認】

・生産管理上の検討事項を問われています。
・制約条件は「後工程引取方式の構築と運用を進めるため」です。
・C社が受注ロット生産体制であったことを踏まえて解答します。

【戦術レベルの視点】

・検討事項を問われていますので、「検討事項は①~、②~である。」のスタイルで解答します。
・「受注ロット生産方式」と「後工程引取方式」の生産管理上の違いを意識して解答を構成します。

【解答要素の確認】

・生産計画は、機械加工部と熱処理部それぞれで立案される(⑧)
・機械加工を伴う受注 については熱処理加工との工程順や日程などを考慮して調整される(⑧)
・両部門とも受注生産であることから、納期を優先して月ごとに日程計画を作成し、それに基づいて日々の作業が差立てされる(⑧)
・納期の短い注文については、顧客から注文が入った時点で日程計画を調整、修正し、追加される(⑧)
・機械加工受注品に使用される材料の調達は、日程計画が確定する都度発注し、加工日の1週間前までに納品されるように材料商社と契約しており、材料在庫は受注分のみである(⑧)
・X社からは3カ月前に部品ごとの納品予定内示があり、1カ月ごとに見直しが行われ、納品3日前にX社からC社に届く外注かんばんによって納品が確定する。(⑪)
・確定受注情報となる外注かんばんの社内運用を進めるためには、C社内で生産管理の見直しが必要になる(⑫)
・後工程引取方式は、X社自動車部品の機械加工工程および自動車部品専用の熱処理工程に限定した運用範囲とし、 その他の加工品については従来同様の生産計画立案と差立方法で運用する計画である。(⑫)

【解答例】

検討事項は①運用範囲は、X社部品の機械加工・熱処理を行う新工場に限定し、従来方式との混乱を避けること②日程計画は、3か月前内示に基づく仮日程策定、1か月単位の見直し、3日前の日程確定に基づく作業差立ての順とすること③材料手配は、3か月前、1か月前の内示情報を商社と共有、3日前の確定情報に基づき加工日前日に納品する契約に改定することである。(140文字)

【解説】

「受注ロット生産方式」と「後工程引取方式」の生産管理上の違いを踏まえて、運用範囲、計画立案、材料納期の3つの要素から解答を構成していきます。
運用範囲は、「後工程引取方式は、X社自動車部品の機械加工工程および自動車部品専用の熱処理工程に限定した運用範囲とし、 その他の加工品については従来同様の生産計画立案と差立方法で運用する計画である。(⑫)」とありますので、「新工場は後工程引取方式に対応した生産管理」、「現工場は従来の受注生産管理」と分けた方が現場の混乱も少なくなります。従来の「月ごとに日程計画を作成し、それに基づいて日々の作業が差立て」を行っている受注生産の工場に「納品3日前にX社からC社に届く外注かんばんによって納品が確定」というものが入り込むと、日々「納期の短い注文については、顧客から注文が入った時点で日程計画を調整、修正し、追加」が発生するようなものですので、生産管理担当や現場は大いに混乱するリスクがあります。受注生産と対極にあるようなかんばん方式ですので、工場も担当者も分けておくのが賢明ですね。
計画立案は、X社からの内示情報に基づいて、「3か月前仮日程、1か月前日程修正、3日前確定」と順次精度を高めていく必要があります。機械加工時間、熱処理時間によっては、先行生産(見込み生産)や仕掛品の準備が必要になりますが、与件文中に生産リードタイムの記載がありませんので、余計なことは書かないようにします。要するに3日前確定から作り始めても間に合う(=間に合わないという記載がない)、という前提で進めます。
材料調達に関しては、「機械加工受注品に使用される材料の調達は、日程計画が確定する都度発注し、加工日の1週間前までに納品されるように材料商社と契約しており、材料在庫は受注分のみである(⑧)」という記載がありますので、あらかじめ「3か月前内示、1か月前修正」の情報を材料商社と共有しておき、最終的に「3日前に確定したら、確定数量を加工日前日に納品」してもらえるよう、材料商社と交渉して契約書を書き換えておきます。
JITが進んでいる工場では、工場の近くに中間バッファを置く倉庫を持っておき、「最終加工ラインへの納品は加工の数時間前」(コンビニのように一日数回、多頻度納品を行う)という事例もありますので、これくらいは対応してもらいましょう。

第4問(配点20点)

新工場が稼働した後のC社の戦略について、120字以内で述べよ。

【設問要求の確認】

・C社の戦略を問われています。
・制約条件は「新工場が稼働した後」です。

【戦術レベルの視点】

・戦略を問われていますので、「戦略は、①~、②~である。」のスタイルで解答します。
・(成長)戦略を問われた場合には、「(第1問で問われることの多い)強み」を活かした戦略を解答します。また、本設問の場合は「新工場が稼働した後」という制約もありますので、当初からC社が持っていた強みに加えて「新工場稼働に伴い新たに得た強み」を活かした戦略も記述する必要があります。

【解答要素の確認】

・(金属熱処理とは)多くの金属製品や部品加工の最終工程として、製品品質を保証する重要な基盤技術である。(②)
・金属材料を加熱する熱処理設備など装置産業の色彩が強く、設備投資負担が大きく、また素材や形状による温度管理などの特殊な技術の蓄積が必要である。(②)
・C社は創業当初から、熱処理専業企業として産業機械や建設機械などの部品、ネジや歯車など他社の金属製品を受け入れて熱処理を行ってきた。 (②)
・その後、熱処理加工だけでなく、その前工程である部品の機械加工も含めた依頼があり、設計部門と機械加工部門をもった。(③)
・設計部門は、発注先から指示される製品仕様をC社社内の機械加工用に図面化(③)
・機械加工は、多品種少量の受注生産で、徐々に受注量が増加し、売上高の増加に貢献している。(③)
・熱処理工場は、熱処理方法が異なる熱処理炉を数種類保有(⑤)
・金属熱処理技能検定試験に合格し技能士資格をもつベテラン作業者を中心に作業が行われ品質が保持されている。(⑥)
・機械加工も汎用機械加工機の扱いに慣れた作業者の個人技能によって加工品質が保たれている。(⑥)
・1.X社の受託生産部品だけの生産をする専用機化・専用ライン化にするのではなく、将来的にはX社向け自動車部品以外の量産の機械加工ができる新工場にする(⑬)
・2.これまでの作業者のスキルに頼った加工品質の維持ではなく、作業標準化を進める(⑬)
・3.一人当たり生産性を極限まで高めるよう作業設計、工程レイアウト設計などの工程計画を進め、最適な新規設備の選定を行う(⑬)
・4.近年の人材採用難に対応して、新工場要員の採用は最小限にとどめ、作業方法の教育を実施し、早期の工場稼働を目指す(⑬)

【解答例】

戦略は①機械加工と熱処理の一貫生産体制②後工程引取方式に対応した量産加工体制③技術蓄積と標準化された作業による安定品質④CNC汎用機で省力化を実現したコスト競争力、を新たな受注先の獲得に活かすと共に、従来の工場にも展開しさらに競争力を高める。(120文字)

【解説】

設問1でC社の強みは「強みは①熱処理炉を複数保有し特殊な技術蓄積がある②設計・機械加工部門を持ち図面化、機械加工、熱処理の一貫生産が可能③資格・技能を持つ作業者により高品質なこと。」でした。まずはこれを活用する必要があります。
さらに新工場稼働に際しては、C社社長の新工場方針にあった「X社向け自動車部品以外の量産の機械加工ができる新工場」、「作業者のスキルに頼った加工品質の維持ではなく、作業標準化」、「一人当たり生産性を極限まで高めるよう作業設計、工程レイアウト設計などの工程計画を進め、最適な新規設備の選定」、「新工場要員の採用は最小限にとどめ、作業方法の教育を実施」が実現できているはずですので、この過程で得られるであろう「汎用性のある量産機械加工体制」、「作業標準化による加工品質の安定」、「高い生産性」、「少人数でのオペレーション」が新しい強みとして得られているはずです。これらをC社長の方針にもある「将来的にはX社向け自動車部品以外の量産」の受注獲得に向けて活用していくのが戦略になっていきます。
もちろん新工場で得られたノウハウは、既存の機械加工工場、熱処理工場にも活かして、会社としての競争力を高めていきたいですね。そんなストーリーでまとめてみました。

設問要求確認後の問題用紙と解答骨子のメモ

解答要素確認後の問題用紙

いかがでしたでしょうか。令和元年の事例Ⅲは、第3問の「新工場の生産性の高め方」と「後工程引取方式に対応するための生産管理方法」が難問でしたね。製造業に従事していない方は「何とか部分点の組み合わせで50点を確保して、他の事例の加点で補う」のが合格イメージになるような気がします。

以上、なおさんでした。(^^)/

 

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口述セミナー@東京のお知らせ
12月7日(土)午後を予定
場所、時間の詳細は後日告知いたします。

※大阪、名古屋は口述セミナーの予定はございません。
あらかじめご了承ください。

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事例Ⅵ(@大阪)
11月16日(土)18:00~ 大阪駅周辺にて。
※お申し込み受付は修了しました。

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

本日は、「なおさんの2次試験 解答&解説:令和元年度事例Ⅱ」をお送りしたいと思います。

前回の事例Ⅰと同様にご注意いただきたいのは【あくまで現時点での私の見立て】です。

口述試験の受験資格者の発表時に公開される「出題の趣旨」がまだですので、はっきり言って「合ってるかどうかわかりません。」(^^;
あくまで「なおさんはこう考えた」ということで、皆様のご参考になれば幸いです。

それでは「なおさんの2次筆記試験 解答&解説:令和元年度事例Ⅱ」行ってみましょう。(^^)/


 

第1問(配点20点)

小型ショッピングモール開業を控えた2019 年10 月末時点のB 社の状況について、SWOT 分析をせよ。各要素について、①~④の解答欄にそれぞれ40 字以内で説明すること。

【設問要求の確認】

・B社の状況についてSWOT分析を求められています。
・制約条件は、「小型ショッピングモール開業を控えた2019 年10 月末時点」です。

【戦術レベルの視点】

・設問が「直球」すぎて、特に戦略はありません。
・SWOTの各要素を、MECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive:モレなく、ダブりなく)で記載します。

【解答要素の確認】

※カッコ内の数字は段落番号です。
・地方都市X市内の商店街は県内では大規模であり、週末には他地域からも来街客がある。(①)
・X市は県内でも有数の住宅地であり、中でも商店街周辺は高級住宅地として知られる。(①)
・当該地域は新興住宅地であるものの、桜祭り、七夕祭り、秋祭り、クリスマス・マーケットなどの町内会、寺社、商店街主催のイベントが毎月あり、行事が盛んな土地柄である。(①)
・社長と社員Yさんは共に40代の女性で美術大学の同級生(②)
・(社長は)食品メーカーでパッケージ、販促物をデザインする仕事に従事し、季節感の表現に定評(②)
・Yさんは美大卒業後、X市内2店を含む10店舗を有する貸衣装チェーン店に勤務し、衣装やアクセサリーの組み合わせを提案するコーディネーターとして従事(②)
・(Yさんは)顧客の要望を聞きながら、参加イベントの雰囲気に合わせて衣装の提案を行う接客が高く評価(②)
・店舗は商店街の中心部からは離れた場所にあり、建築から年数がたっており、2人が施術すれば満員となるような狭い細長いスペース(③)
・商店街の他店ともスムーズに良好な関係を構築(③)
・ネイルサロン市場は2000年代に入り需要が伸び、規模が拡大した。近年、成長はやや鈍化したものの、一定の市場規模が存在する。(④)
・X市の駅から商店街の中心部に向かう途中にも大手チェーンによるネイルサロンが出店(⑤)
・大手チェーンのネイルサロン勤務経験者が退職後に自宅の一室で個人事業として開業しているサロンも、商店街周辺には多数存在(⑤)
・技術の高さを評価した周辺住民が来店するようになった。そして、初期の顧客が友人達にB社を紹介し、徐々に客数が増加(⑥)
・ジェルネイルは爪の成長に伴い施術から3週間~1カ月の間隔での来店が必要になる。つまり固定客を獲得できれば、定期的な来店が見込める(⑥)
・社長やYさんが前の勤務先で培った提案力(⑥)

【解答例】

S(Strong:強み)
顧客の要望に合わせたコーディネート提案力、季節感を表現するデザイン力、技術力。
W(Weak:弱点)
店舗は商店街の中心部から離れ、築年数が経ち、2人が施術すれば満員となる狭さ。
O(Opportunity:機会)
一定規模の市場があり、周辺に高級住宅地があり他地域からの来客もある商店街に立地。
T(Thread:脅威)
駅と商店街の間に大手チェーン店、周辺にも個人ネイルサロンが多数存在する競争環境。(各40文字)

【解説】

解答要素をSWOTに分類し、丁寧にまとめていけば問題ないと思います。40文字は結構短いですので、押し込むのに多少苦労しますが、確実に得点しておきたい問題だと思います。

第2問(配点30点)

B社社長は初回来店時に、予約受け付けや確認のために、インスタント・メッセンジャー(インターネットによるメッセージ交換サービス)のアカウント(ユーザーID)を顧客に尋ねている。インスタント・メッセンジャーでは個別にメッセージを配信できる。
このアカウントを用いて、デザインを重視する既存顧客の客単価を高めるためには、個別にどのような情報発信を行うべきか。100 字以内で助言せよ。

【設問要求の確認】

・IM(インスタント・メッセンジャー)で発信すべき情報内容について問われています。
・制約条件は、「デザインを重視する既存顧客の客単価を高めるため」ですので、ターゲットは「デザインを重視する既存顧客」、目的は「客単価を高めるため」になります。
・また、IMのアカウントは「初回来店時」に尋ねていますので、2回目以降の「予約受け付けや確認」時に情報発信することとなります。

【戦術レベルの視点】

・ターゲットは、「デザインを重視する既存顧客」ですので、くれぐれも「住宅地からの近さ重視の顧客」や「新規顧客」をターゲットにしないようにします。
・目的は、「客単価を高めるため」ですので、「表:B社の価格体系」を見ながら「単色→デザイン・オプション」、「単色→ストーン・オプション」、「単色→アート・オプション」への買いあがりを促す情報発信を検討します。
・クロージングは、「デザインを提案し、オプションの追加を促して客単価を高める。」で締めます。

【解答要素の確認】

・桜祭り、七夕祭り、秋祭り、クリスマス・マーケットなどの町内会、寺社、商店街主催のイベントが毎月あり、行事が盛んな土地柄である。(①)
・季節感の表現に定評(②)
・Yさんは七五三、卒業式、結婚式に列席する30~50 代の女性顧客に、顧客の要望を聞きながら、参加イベントの雰囲気に合わせて衣装の提案を行う接客が高く評価(②)
・言葉で伝えるのが難しいという顧客もおり、好きな絵柄やSNS上のネイル写真を持参する場合も多くなっている。(④)
・B社社長が、自分の子供の卒業式で着用した和服に合わせてデザインしたジェルネイルの写真を写真共有アプリ上にアップした。その画像がネット上で話題になり拡散され、技術の高さを評価した周辺住民が来店するようになった。(⑥)
・特に初来店の際に、顧客の要望に合ったデザイン、もしくは顧客の期待以上のデザインを提案し、そのデザインに対する評価が高ければ、固定化につながる例も多い。(⑥)
・顧客の大半は従業者と同世代である。そのうちデザイン重視の顧客と住宅地からの近さ重視の顧客は半数ずつとなっている。(⑥)

【解答例】

顧客に合わせて①季節感を表現したデザイン②桜祭り、七夕祭り、秋祭りなどの地域イベント③七五三、卒業式、結婚式などに合わせてデザインしたジェルネイルの写真を配信し、オプションの追加を促して客単価を高める。(100文字)

【解説】

与件文に十分な材料が用意されていますので、丁寧に拾いながら解答を構成していけば問題ないと思います。また、「あるとき、B社社長が、自分の子供の卒業式で着用した和服に合わせてデザインしたジェルネイルの写真を写真共有アプリ上にアップした。その画像がネット上で話題になり拡散され、技術の高さを評価した周辺住民が来店するようになった。」と成功事例も書かれていますので、これに準じた施策とすれば良さそうです。
FacebookのMessengerでもファイル添付ができますので、いくつか候補になりそうなジェルネイルのサンプル写真を送ってオプション購入での単価アップを図りたいですね。
第2問も確実にとっておきたい問題だと思います。

第3問(配点50点)

B社社長は2019年11月以降に顧客数が大幅に減少することを予想し、その分を補うために商店街の他業種との協業を模索している。
(設問1)
B社社長は減少するであろう顧客分を補うため、協業を通じた新規顧客のトライアルが必要であると考えている。どのような協業相手と組んで、どのような顧客層を獲得すべきか。理由と併せて100 字以内で助言せよ。

【設問要求の確認】

・協業相手とターゲット顧客について問われています。
・制約条件は「新規顧客のトライアル」施策であることと、「商店街の他業種との協業」です。
・「理由と併せて100 字以内で助言せよ」とありますので、協業相手やターゲット顧客を選定した理由を記述します。

【戦術レベルの視点】

・協業相手、ターゲット顧客、理由を問われていますので、「〇〇〇をターゲット顧客とし、△△△と協業する。理由は、①~、②~である。」の形式で解答します。
・年齢構成比のグラフを使用するのは、この問題だけですのでターゲットとする顧客層の記述にグラフから読み取れることを【必ず】盛り込みます
わざわざ書いてある「予約会」の説明を使わない選択肢は考えられません

【解答要素の確認】

・中心部には小型百貨店が立地し、その周辺には少数ではあるが有名ブランドの衣料品店、宝飾店などのファッション関連の路面店が出店している。(①)
・中心部以外には周辺住民が普段使いするような飲食店や生鮮品店、食料品店、雑貨店、美容室などが出店している。(①)
・X 市は県内でも有数の住宅地であり、中でも商店街周辺は高級住宅地として知られる。(①)
・社長と社員Y さんは共に40 代の女性(②)
・2人は同時期の出産を契機に退職し、しばらくは専業主婦として過ごしていた。やがて、子供が手から離れた頃(②)
・Yさんは美大卒業後、X市内2店を含む10店舗を有する貸衣装チェーン店に勤務し、衣装やアクセサリーの組み合わせを提案するコーディネーターとして従事した。(②)
・Yさんはその時期、前職の貸衣装チェーン店が予約会を開催し、人手が不足する時期に、パートタイマーの同社店舗スタッフとして働いていた。(②)
・Yさんは七五三、卒業式、結婚式に列席する30~50 代の女性顧客に、顧客の要望を聞きながら、参加イベントの雰囲気に合わせて衣装の提案を行う接客が高く評価されており、同社に惜しまれながらの退職であった。(②)
・Yさんが商店街の貸衣装チェーン店で勤務していた経緯もあり、商店街の他店ともスムーズに良好な関係を構築することができた。(③)
・B社社長が、自分の子供の卒業式で着用した和服に合わせてデザインしたジェルネイルの写真を写真共有アプリ上にアップした。その画像がネット上で話題になり拡散され、技術の高さを評価した周辺住民が来店するようになった。(⑥)
・顧客の大半は従業者と同世代である。そのうちデザイン重視の顧客と住宅地からの近さ重視の顧客は半数ずつとなっている。
・貸衣装業界で行われるイベント。百貨店、ホール、ホテル、大学、結婚式場などの大規模な会場で、顧客が会場でサンプルを確認、試着し、気に入ったものがあれば商品を予約することができる。支払いは後日行う。(注 )
・(グラフより)X市の年齢別人口構成比は全国と比較して、10代、40代が多くなっている。これは、「X市では商店街周辺を中核として15年前にファミリー向け宅地の開発が行われ、その頃に多数の家族が入居した」影響であろう。

【解答例】

40代女性を顧客層にY氏前職の貸衣装店と協業する。理由は①Y氏の接客は高く評価されており衣装+ネイルで顧客満足向上となること②予約会で顧客が選ぶ商品に合わせたジェルネイルを提案し施術予約をとれること。(100文字)

【解説】

これ見よがしに書かれている「年齢別人口構成比」と「予約会の注記」を使わないという選択肢はないでしょう。とすると、顧客層は「(近隣の住宅地に住み10代の子供を持つ)40代女性」でしょうし、協業先はYさんが以前に勤務していた「商店街の貸衣装チェーン店」になります。
10代の子供がいれば、七五三、卒業式、結婚式に列席するために貸衣装を借りるでしょうし、貸衣装チェーン店が開催する予約会にも訪れるでしょう。予約会では、「顧客の要望を聞きながら、参加イベントの雰囲気に合わせて衣装の提案を行う接客が高く評価されており、同社に惜しまれながらの退職」したYさんが活躍することは貸衣装チェーン店も十分に期待できますし、「貸衣装+ジェルネイル」で顧客満足度が上がれば主催した貸衣装チェーン店もハッピーです。
B社にとっても、予約会で顧客がサンプルを確認、試着し、気に入った商品を予約するのに合わせたジェルネイルを提案すれば、イベント直前での施術予約をとれますし、「晴れの日のイベントで貸衣装に合わせたジェルネイル」となれば、オプション追加での高単価受注も期待できます。
ジェルネイルは、「施術から3週間~1カ月の間隔での来店が必要」ということですので、イベントの数日前から分散して施術予約をとれば、「衣装の着付け」ほどタイトなスケジュールにはならなさそうです。

第3問(設問2)

協業を通じて獲得した顧客層をリピートにつなげるために、初回来店時に店内での接客を通じてどのような提案をすべきか。価格プロモーション以外の提案について、理由と併せて100字以内で助言せよ。

【設問要求の確認】

・初回来店時に店内での接客を通じて行う提案内容を問われています。
・制約条件は「協業を通じて獲得した顧客層をリピートにつなげるため」、「価格プロモーション以外の提案」です。
・「理由と併せて」とありますので、提案内容と共にその提案を行う理由を必ず記述します。

【戦術レベルの視点】

・提案内容と理由を問われていますので、「~を行う。理由は~である。」の形式で解答します。

【解答要素の確認】

・(Yさん)衣装やアクセサリーの組み合わせを提案するコーディネーターとして従事(②)
・ジェルネイルは爪の成長に伴い施術から3 週間~1カ月の間隔での来店が必要になる。(⑥)
・固定客を獲得できれば、定期的な来店が見込める。(⑥)
・特に初来店の際に、顧客の要望に合ったデザイン、もしくは顧客の期待以上のデザインを提案し、そのデザインに対する評価が高ければ、固定化につながる例も多い。(⑥)
・この際には社長やY さんが前の勤務先で培った提案力が生かされた。(⑥)

【解答例】

①施術前、予約内容確認時に追加オプションを提案する②施術後、季節に合わせたデザイン提案で次回予約を行う。理由は①顧客要望・期待を超えたデザイン提案の評価が固定化になること②一か月間隔で来店が必要なこと。(100文字)

【解説】

対象顧客は「協業を通じて獲得した顧客層」ですので、設問1で獲得したお客さんですね。つまり、「貸衣装チェーン店主催の予約会で衣装との組み合わせ提案を行い、予約を獲得した顧客が晴れの日のためにネイルの施術にきている(B社への初回訪問)」というシチュエーションです。
また、「初来店の際に、顧客の要望に合ったデザイン、もしくは顧客の期待以上のデザインを提案し、そのデザインに対する評価が高ければ、固定化につながる例も多い。(⑥)」という記述がありますので、ここ一番の勝負所でもあります。まぁ、社長もYさんも提案力はありそうなので心配はいらないのですが、では具体的にどのような提案を行うか(=解答を作成するか)、そちらが心配です。(^^;
提案のチャンスは2回あると考えました。まずは来店時(施術前)。予約会でレンタルした衣装に合わせたデザインを予約してもらっているはずですので、接客の基本として「予約内容の確認」は必須ですね。「お客様のご注文はこちらのデザインでしたよね。」といって、デザイン写真で確認します。で、この時に「デザインバリエーションでこんなのもありますよ。」とか「中指にストーンを追加するとアクセントになりますよ。」とか提案してお客様に気に入っていただければ、満足度も向上しますし客単価アップも見込めます。
次のチャンスは施術後です。「ジェルネイルは爪の成長に伴い施術から3 週間~1カ月の間隔での来店が必要になる」のですから、次の来店予約も取っちゃいましょう。(→再来店を促しリピート化)
例えば、お客様が卒業式用の衣装に合わせたネイルで訪問された(3月上旬)のであれば、次回は4月上旬、入学式のシーズンです。ジェルネイル施術中にお客様との会話を通じてプロファイルを聞き出しておけば、「次は入学式ですね。桜をイメージしたこちらのデザインはいかがですか。」と提案するのはどうでしょう。初夏であれば新緑のみずみずしさ、夏であれば透き通る空と海のブルーとアクティブさ、秋であれば少し落ち着いたブラウン系で、と社長の「季節感を表現するデザイン力」を存分に発揮してもらいましょう。

 

設問要求確認後の問題用紙と解答骨子のメモ

解答要素確認後の問題用紙

いかがでしたでしょうか。口述試験に向けて自分なりに読み込んでみると良いかもしれませんね。
以上、なおさんでした。(^^)/

 

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口述セミナー@東京のお知らせ
12月7日(土)午後を予定
場所、時間の詳細は後日告知いたします。

※大阪、名古屋は口述セミナーの予定はございません。
あらかじめご了承ください。

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事例Ⅵ(@大阪)
11月16日(土)18:00~ 大阪駅周辺にて。
※お申し込み受付は修了しました。

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

本日は予定では記事は「お休み」の日曜日ですが、「なおさんの2次試験 解答&解説:令和元年度事例Ⅰ」をお送りしたいと思います。

2次筆記試験が終わってモヤモヤが続いている方、予備校の2次筆記試験解説会に行ったけど、何となく腑に落ちない方。そんな皆さんのために、新たな視点となる解答案と解説をお届けしたいと思います。

ただ、注意していただきたいのは【あくまで現時点での私の見立て】です。

口述試験の受験資格者の発表時には「出題の趣旨」が発表されて、協会がどの部分を答えて欲しかったかがわかるのですが、現時点ではそれもまだですので、はっきり言って「合ってるかどうかわかりません。」(きっぱり)
あくまで「なおさんはこう考えた」ということで参考にしていただければ幸いです。

それでは前置きが長くなりましたが、「なおさんの2次筆記試験 解答&解説:令和元年度事例Ⅰ」行ってみましょう。(^^)/


 

第1問(配点20点)

A社長がトップに就任する以前のA社は、苦境を打破するために、自社製品のメンテナンスの事業化に取り組んできた。それが結果的にビジネスとして成功しなかった最大の理由は何か。100字以内で答えよ。

【設問要求の確認】

・A社が取り組んだ「自社製品のメンテナンスの事業化」が、結果的にビジネスとして成功しなかった理由を問われています。
・「最大の理由」を問われていますので、いくつかの理由のなかで最も重要なものをひとつ解答します。

【戦術レベルの視点】

・理由を問われていますので、「理由は~」で書き出します。
・「最大の理由」を問われていますので、「理由は、①~、②~」という詰込み型の解答手法は封印します。
・レイヤーは、「経営戦略レイヤー」です。

【解答要素の確認】

※カッコ内の数字は段落番号です。
・健康志向が強まり喫煙者に対して厳しい目が向けられるようになって、徐々にたばこ市場の縮小傾向が進んだ。(③)
・受動喫煙問題が社会問題化すると、市場の縮小はますます顕著になった。(③)
・しかも時を同じくして、葉たばこ生産者の後継者不足や高齢化が急速に進み、葉たばこの耕作面積も減少するようになった。(③)
・こうした中で、A社の主力事業である葉たばこ乾燥機の売上も落ち込んで(③)
・2000年を越えるころになって、小さな火種が瞬く間に大きくなり、2000年代半ばには、大きな問題となった。(④)

【解答例】

理由は、健康志向や受動喫煙の社会問題化、生産者の後継者不足や高齢化で葉たばこの耕作面積が減少して葉たばこ乾燥機の売上も減少する中で、新市場を目指すことなく衰退する既存市場の中での新規事業であったため。(100文字)

【解説】

経営戦略レイヤーでの新規事業への取り組みですので、以下の図にある4つの成長戦略のマトリックスを意識して解答を作成します。

自社製品である「葉たばこ乾燥機」のメンテナンスサービスですので、当然のことながら既存市場、既存顧客がターゲットになります。一方で、葉タバコ乾燥機の市場自体は、健康志向や受動喫煙の社会問題化、生産者の後継者不足や高齢化で耕作面積が減少していますので、葉タバコ乾燥機は売れない、メンテナンスサービスも売れない、となるのは自明です。このあたりを「経営戦略の失敗」という視点で書けると良いと思います。

 

第2問(配点20点)

A社長を中心とした新経営陣が改革に取り組むことになった高コスト体質の要因は、古い営業体質にあった。その背景にあるA社の企業風土とは、どのようなものであるか。100字以内で答えよ。

【設問要求の確認】

・高コスト体質の要因となった古い営業体質の背景にあるA社の企業風土を問われています。

【戦術レベルの視点】

・古い営業体質の具体的な記述が与件文にありますので、それを生んだ背景を盛り込みます。
・レイヤーは、「人的資源管理レイヤー(組織風土)」です。

【解答要素の確認】

・縁戚関係にある8名の役員を擁する同社の本社は、A社長の祖父が創業した当初から地方の農村部にある。(①)
・二代目の長男が現代表取締役のA社長で、副社長には数歳年下の弟が、そして専務にはほぼ同世代のいとこが就いており、この3人で経営を担っている。(①)
・総勢約80名の社員のほとんどは正規社員である。(②)
・かつて、たばこ産業は厳しい規制に守られた参入障壁の高い業界であった。その上、関連する産業振興団体から多額の補助金が葉たばこ生産者に支給されていたこともあって、彼らを主要顧客としていたA社の売上は右肩上がりで、最盛期には現在の数倍を超える売り上げを上げるまでになった。(③)
・とはいえ、売上も現在の倍以上あった上、一新入社員に過ぎなかったA社長に際立った切迫感があったわけではなく、存続危機に陥るなどとは考えていなかった。(③)
・新しい事業に取り組むことを、古き良き時代を知っている古参社員たちがそう簡単に受け入れるはずもなかった。(④)
・長年にわたって問題視されてきた高コスト体質の見直しであった。(⑤)
・減価償却も済み、補修用性能部品の保有期間を過ぎている機械の部品であっても客から依頼されれば個別に対応していたために、膨大な数の部品が在庫となって収益を圧迫していたのである。(⑤)
・営業所の業務が基本的に手書きの帳簿で処理され、全社的な計数管理が行われないなど、前近代的な経理体制であることが明らかとなった。(⑤)

【解答例】

厳しい規制に守られたたばこ業界の生産者等を顧客として売上を外部環境に依存し、顧客要請に個別対応するだけで業績が拡大した成功体験を持つため、公社民営化後の市場縮小時にも切迫感の無い従属的な風土であった。(100文字)

【解説】

高コスト体質の要因となった古い営業体質の背景にあるA社の企業風土を問われていますので、③段落のかつての葉たばこ産業の状況や、⑤段落の高コスト体質に関する記述から、どの様な企業風土であったかを考えて記述します。③段落からは、「規制に守られ補助金も潤沢→公社の民営化(JT)、健康志向、後継者不足で売上減少」から、特に企業努力をせずに売上が拡大していた様子がうかがえます。入社間もないA社長ですら「際立った切迫感があったわけではなく、存在危機に陥るなどとは考えていなかった」という呑気ぶりですので、一般社員においてはなおさらでしょう。
また、⑤段落の高コスト体質の記述には、「減価償却も済み、補修用性能部品の保有期間を過ぎている機械の部品であっても客から依頼されれば個別に対応していた」とありますし、「全社的な計数管理が行われない(=営業所ごとの個別対応)」からは、積極的な営業姿勢や効率的な運用に対する意識が感じられません。(普通は、減価償却が済んだら新製品を売り込むし、保有期限が過ぎた部品は廃棄します)このあたりの要素を散りばめながら解答が構成できれば良いと思います。

 

第3問(配点20点)

A社は、新規事業のアイデアを収集する目的でHPを立ち上げ、試験乾燥のサービスを展開することによって市場開拓に成功した。自社製品やサービスの宣伝効果などHPに期待する目的・機能とは異なる点に焦点を当てたと考えられる。その成功の背景にどのような要因があったか。100字以内で答えよ。

【設問要求の確認】

・市場開拓に成功した背景にあった要因について問われています。

【戦術レベルの視点】

・要因を問われていますので、「要因は、①~、②~」の形式で解答します。
・レイヤーは「経営戦略レイヤー」です。

【解答要素の確認】

・3年の時を経て、葉たばこ以外のさまざまな農作物を乾燥させる機器の製造と、それを的確に機能させるソフトウェアの開発に成功した。(⑦)
・さらに、動力源である灯油の燃費効率を大幅に改善することにも成功し、新規事業の基盤が徐々に固まってきた。(⑦)
・新規事業の拡大は機器の開発・製造だけで成就するわけではなく、新規事業を必要とする市場の開拓はもちろん、販売チャネルの構築も不可欠である。(⑧)
・A社が独自で切り開くことのできた市場は、従来からターゲットとしてきたいわば既存市場だけであり、キノコや果物などの農作物の乾燥以外に、何を何のために乾燥させるのか、ターゲット市場を絞ることはできなかった。(⑧)
・藁をもつかむ思いでA社が選択したのは、潜在市場の見えない顧客に用途を問うことであった。(⑨)
・(HPに)アクセスしてくれた潜在顧客に乾燥したいと思っている「モノ」を送ってもらって、それを乾燥させて返送する「試験乾燥」というサービスを開始した。(⑨)
・生産農家だけでなく、それを取りまとめる団体のほか、乾物を販売している食品会社や、漢方薬メーカー、乾物が特産物である地域など、それまでA社ではアプローチすることのできなかったさまざまな市場との結びつきもできたのである。(⑨)

【解答例】

要因は、①さまざまな農作物を乾燥させる機器の開発・製造②動力源である灯油の燃費効率の大幅な改善に加えて③試験乾燥サービスを通じて潜在顧客のニーズを探索し、新規市場開拓、販売チャネル構築につなげたこと。(100文字)

【解説】

A社がHPを通じて市場開拓に成功した要因は、「自社の乾燥技術や製品を市場に知らせるために自社ホームページ(HP)を立ち上げた。(⑧段落)」という一般的に「HPに期待する目的・機能(設問文)」ではなく、「試験乾燥サービス」を通じて「潜在市場の見えない顧客に用途を問うこと」だったと思われます。そして、この「試験乾燥サービス」が大きな反響を呼び、「乾物を販売している食品会社や、漢方薬メーカー、乾物が特産物である地域など、それまでA社ではアプローチすることのできなかったさまざまな市場との結びつきもできた」ことにつながっています。
また、⑧段落に「新規事業の拡大は機器の開発・製造だけで成就するわけではなく、新規事業を必要とする市場の開拓はもちろん、販売チャネルの構築も不可欠である。」という記述がありますので、この記述を満たすような内容で解答を構成できれば良いと思います。

※「HPへの反応は、1990年代後半のインターネット黎明期では考えられなかったほど多く」の時制に違和感を感じますね。A社の沿革は以下のようになっています。
2000年代中頃: A社長就任、新体制スタート
経営改革本格化、高コスト体質の見直し、人員削減
2000年代後半: さまざまな農作物を乾燥させる機器の開発・製造に成功
2000年代後半: HP立ち上げと「試験乾燥サービス」開始

 

第4問(配点20点)

新経営陣が事業領域を明確にした結果、古い営業体質を引きずっていたA社の営業社員が、新規事業の拡大に積極的に取り組むようになった。その要因として、どのようなことが考えられるか。100字以内で答えよ。

【設問要求の確認】

・古い営業体質を引きずっていたA社の営業社員が、新規事業の拡大に積極的に取り組むようになった要因を問われています。

【戦術レベルの視点】

・要因を問われていますので、「要因は、①~、②~」の形式で解答します。
・レイヤーは、「人的資源管理レイヤー」です。

【解答要素の確認】

・当然のように、業績悪化の真っただ中にあっても見直されることなく、100名以上にまで膨らんでしまっていた従業員の削減にも手を付けることになった。(⑥)
・定年を目前にした高齢者を対象にした人員削減ではあったが、地元で長年にわたって苦楽を共にしてきた従業員に退職勧告することは、若手経営者にとっても、A社にとっても、初めての経験であり辛い試練であった。(⑥)
・その後の波及効果を考えると、苦渋の決断であったが、これを乗り越えたことで従業員の年齢が10歳程度も引き下がり、コストカットした部分を成果に応じて支払う賞与に回すことが可能になった。(⑥)
・自社のコアテクノロジーを「農作物の乾燥技術」と明確に位置付け、それを社員に共有させることによって、葉たばこ乾燥機製造に代わる新規事業開発の体制強化を打ち出した。(⑦)

【解答例】

要因は、①高齢者の人員削減で従業員年齢が下がり②社員が危機を認識したこと③賞与を成果連動としたこと④コア技術を「農作物の乾燥技術」と明確して社員と共有し、新規事業開発の体制強化を打ち出したことである。(100文字)

【解説】

古い営業体質を引きずっていたA社の営業社員が、新規事業の拡大に積極的に取り組むようになった要因を問われています。社員のマインドセットを変えるためには、「動機付け」、「方針の明示と徹底」などの要素が挙げられますが、それに該当する事実を与件文から探します。
「高齢者を対象にした人員削減」では、昔の成功体験を持った高齢社員がいなくなることによって、過去の成功体験の悪影響が軽減されます。また、若い従業員ほど「新しいこと」や「チャレンジ」に積極的な傾向がありますので、従業員の若返りは大きな要因となったと思われます。さらに考えもしなかったリストラは、社員にとって十分すぎるほどの危機感を植え付けたと思います。
また、「コストカットした部分を成果に応じて支払う賞与に回すことが可能になった」という記述からは、賞与が成果連動型であること、(当然のこととして)加算に該当する成果とは会社の目指す「新規事業開発の体制強化」につながるものであることから、旧来のマインドセットを変えて新規事業に取り組むインセンティブになっています。
さらに、会社が「自社のコアテクノロジーを「農作物の乾燥技術」と明確に位置付け、新規事業開発の体制強化を打ち出した。」ことは方向性の明示になっていますし、「社員に共有させること」も重要なポイントだと思います。
これらの要素をもれなく盛り込んで解答を作成していきます。

 

第5問(配点20点)

A社長は、今回、組織再編を経営コンサルタントの助言を熟慮した上で見送ることとした。その最大の理由として、どのようなことが考えられるか。100字以内で答えよ。

【設問要求の確認】

・組織再編を見送った理由を問われています。
・「最大の理由」を問われていますので、いくつかの理由のなかで最も重要なものをひとつ解答します。

【戦術レベルの視点】

・理由を問われていますので、「理由は~」で書き出します。
・「最大の理由」を問われていますので、「理由は、①~、②~」という詰込み型の解答手法は封印します。
・レイヤーは、「組織レイヤー」です。

【解答要素の確認】

・縁戚関係にある8名の役員を擁する同社の本社は、A社長の祖父が創業した当初から地方の農村部にある。(①)
・二代目の長男が現代表取締役のA社長で、副社長には数歳年下の弟が、そして専務にはほぼ同年代のいとこが就いており、この3人で経営を担っている。(①)
・A社の組織は、本社内に拠点を置く製造部、開発部、総務部と全国7地域を束ねる営業部が機能別に組織されており、(⑩)
・営業を主に統括するのが副社長、開発と製造を主に統括するのが専務、そして大所高所からすべての部門にA社長が目配りをする体制となっている。(⑩)
・A社の組織は、創業当時の機能別組織のままである。(⑪)
・現段階での組織再編には賛成できない旨を伝えられた。(⑪)
・熟考の末、今回、組織再編は見送ることとした。(⑪)

【解答例】

理由は、新市場への事業拡大に際して、製品別やチャネル別の事業部制組織への再編は経営資源の分散となり、市場ニーズを別チャネルでの営業活動や乾燥技術・装置の改善につなげるためのシナジー効果を減らすため。(100文字)

【解説】

本文の記述が著しく少ないので、「機能別組織のメリット・デメリット」、「事業部制組織のメリット・デメリット」、「マトリックス組織のメリット・デメリット」の知識をベースにして、A社長が従来の機能別組織を「どのような組織にしようとしたのか」を類推して記述することになります。
新規事業開発の体制強化を打ち出し、試験乾燥サービスで従来の生産農家以外の市場との結びつきが出来たA社が、今後の発展をにらんで組織再編を行うとしたら、新市場をさらに深耕するための事業部制組織だと思われます。従来の生産農家(+取りまとめ団体)であれば「全国7地域を束ねる営業部(⑩)」という地域別の営業組織で問題ありませんが、食品会社、漢方薬メーカーとの取引が増えてくるとアカウント別(取引先別)の営業組織で顧客に合わせた対応をしたくなるのでしょう。
さらに与件文には、「現段階での組織再編には賛成できない(経営コンサルタント)」とありますし、「熟考の末、今回、組織再編を見送ることとした(A社長)」とありますので、現時点ではデメリットやリスクが大きいが、将来的に何らかの条件がクリアできれば「組織再編を行う」のでしょうし、経営コンサルタントも同意する可能性が示唆されています。
最初は「地方の農村部で縁戚関係者による家族的経営を行うA社には、合理主義的な事業部制組織は合いませんよ。社長、副社長、専務の3人以外にも事業部を回せる役員はいるんですか」という方向性で解答を書いてみましたが、それだと「将来的にもずっと機能別組織を続けるべき」ということになってしまいますので、本文の思わせぶりな記述と矛盾します。ということで「新規事業の規模が小さい今は時期尚早」というシナリオにしました。

設問要求確認後の問題用紙と解答骨子のメモ

 

解答要素確認後の問題用紙


いかがでしたでしょうか。口述試験に向けて自分なりに読み込んでみると良いかもしれませんね。
以上、なおさんでした。(^^)/

 

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2次試験終了後、打ち上げやります!ふるってご参加ください♪
10月21日12時より受付開始!

事例Ⅴ(@東京)
11月1日(金)18:30~21:30 新宿駅周辺にて。
お申し込みはこちら

事例Ⅵ(@大阪)
11月16日(土)18:00~ 大阪駅周辺にて。
お申し込みはこちら

事例Ⅶ(@名古屋)
11月2日(土)18:00~20:00 名古屋駅周辺にて。
お申し込みはこちら

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

2次筆記試験から一週間が経過しました。十分に休養は取れましたか?
家族とおいしいご飯を食べに行きましたか?
ここから1月までが少しゆっくりできる期間となりますので、家族との時間を大切にしてくださいね。
(合格者の方は、2月から怒涛の実務補習が始まりますからね)

さて、2次試験はまだ終わっていません。そろそろ2次筆記試験の振り返りを行いつつ、口述試験に向けて準備を進めていきたいと思います。
本日は、口述試験の様子について実況解説的に書いてみたいと思います。

1.準備期間

口述試験は、2次筆記試験の事例企業について、口頭で質問され、口頭で回答します。資料などを持ち込んだり、参照したりすることはできませんので、事例4企業の状況を頭の中に入れておく必要があります。
ですので、与件文、設問、再現解答を時間のある時に繰り返し読み込むことが、口述試験対策の基本となります。

2.2次筆記試験合格発表と口述試験受験票

2次筆記試験の合格発表日に、簡易書留で「口述試験受験票」が発送されます。昨年は12月7日が発表でしたので、私の家には8日に配達されました。(不在にしていたので、翌日受け取りました)
最短で、確実に受け取りたい方は、発表日の翌日には家にいるようにしましょう。届いた受験票がこちらです。

受験票には、試験開始時間、試験会場、口述試験の班番号が記載されています。試験開始時間は12分刻みに設定されています。昨年の立教大学では、一つの試験開始時間に30ほどの班が設定されていました。(ということは同時に30の教室で口述試験が行われていたということになります)

3.試験当日(受付と待機)

受験票には「試験開始予定時間の30分前までに受付を済ませてください」とありますが、受付も少し混み合いますので「試験開始の1時間前」を目安に会場に到着すると良いでしょう。受付後は「1次控室」も用意されていましたので、少し余裕をもって到着するのが良いと思います。あ、くれぐれも受験票はお忘れなく

4.いよいよ誘導~教室前まで

試験時間の少し前になると「10時12分の方(私の場合)は、こちらに移動をお願いします」と声がかかりますので、誘導に従って「2次控室」に移動します。試験時間が近付いたら「ヘッドフォン」は外しておきましょう
2次控え室では、班ごとに、試験時間の順に座って待機します。同時にこの部屋にいたのは「班ごとに3人(00分の人、12分の人、24分の人)」くらいでしたかね。前の人が誘導されていくと、ところてん式に席を一つずれて待機します。

試験時間数分前になると、各班ごとに隣に誘導係の方がつき、受験票の確認をしてくれます。その後、班ごとに定められた教室までマン・ツー・マンで誘導され、教室の前に用意された椅子に着席します。誘導係の方は、「お入りくださいと声がかかったら、ノックをして教室に入ってください。鞄などは教室に入ってすぐ左手にある机の上に置いてください。」と簡単なインストラクションをして帰っていきます。
ご存じだと思いますが、「ノックは3回」がフォーマルです。2回の方も多く見受けますが、2回で良いのは親しい間柄だけですので注意しましょう。なんか、面接みたいでちょっと緊張します。

5.口述試験本番

口述試験は、面接官2名と受験者1名が向かい合って座る形式で行われます。面接官は1名が中小企業診断士、1名が学者さんなのだそうです。「面接官との距離が遠い」「学者は強面、診断士はやさしい」という噂を聞きますが、まさにその通りでした。(^^;

最初に「2次筆記試験の事例企業について幾つか質問しますので、2分を目途に回答してください」と案内があります。
試験開始時間が12分間隔なので、採点と入れ替わりの段取りを考慮に入れると一人の持ち時間は8分程度です。ということは、一人あたり4~5問質問されるわけですね。回答が短すぎると質問が追加されますので、できれば2分たっぷり回答して4問に収めたいところです。

私の場合は「A社→B社→C社→B社」について質問されました。ぐっちとかわともは「A社→A社→C社→C社」だったそうです。面接官を行ったことのある方にお聞きしたところ、「何を聞くかは、あらかじめ用意されたものの中から面接官が決める」のだそうです。事例Ⅳ(D社)も出題されますので、A社からD社まで偏りなく準備しておきましょう

口述試験が終わると面接室を出た時点で終了です。特に退出確認などの手続きはありませんので、そのまま帰宅します。
可能であれば、校門を出たあたりで「口述試験の質問内容」をスマホにメモしておきましょう。

6.口述試験再現質問(なおさんの場合)

・A社はこれまで創業社長が先頭をきって事業を進めてきましたが、そのように創業社長を中心として事業を進めるデメリットをお答えください。

・B社は日本人の若年層の新規顧客を開拓したいと考えています。B社がとるべき施策についてお答えください。

・C社の顧客は90年代に生産拠点を海外に移しました。その理由をお答えください。

・B社は今後、夕食を提供する計画です。どのような夕食を提供したら良いかについてお答えください。

7.さいごに(油断大敵!)

再現質問を見ていただけるとわかると思いますが、1次知識、一般常識、事例の深掘り、事例企業の外からの視点(顧客企業)など、様々な視点から質問されています。また、2次筆記試験で問われた内容は、基本的に問われないと思いますので、ご自身の再現答案を振り返るだけでなく、与件文を「異なる視点」や「追加で設問を作るとしたら」という風に考えながら、これからの一か月強の時間を過ごしていただければと思います。

【注意!】
巷では、口述試験に対して「遅刻がなければ落ちない」とか「10分間沈黙しなければ落ちない」とか噂されていますが、口述試験にも「採点基準がある」そうです。合格率を考えると合格水準は相当低そうですが、中小企業診断士の最終選考に相当するわけですから、「口述試験を通じて中小企業診断士を選考するポイントは何か」、「何に対して加点され、何に対して減点されるのか」にも思いを巡らせながら、決して油断することなく、真摯に準備を進めていただければと思います。

ゴールはもうすぐそこまで来ています。最後まで頑張ってください。応援しています。

以上、なおさんでした。(^^)/

 

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2次試験対策夏セミナー有料動画配信はこちら

(Filmuyにて配信中:配信期間は未定も2次試験終了までを予定)

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2次試験対策 動画配信に関するお知らせはこちら

*:*:**:*

みなさん、おはようございます。なおさんです。

いよいよ2次筆記試験まであと6日。準備が順調な人も、ちょっと遅れがちな人も、まだまだ大丈夫です。あと6日もあります。
本日は、試験本番に向けて幾つかアドバイスをしたいと思います。

1.最後の一週間は総合学習としましょう

これは私の実体験の「裏返し」です。昨年の2次筆記試験では「事例Ⅳで稼ごう」という方針の下に早くから事例Ⅳの学習に時間をかけました。
9月を終えるころには問題集も一通りこなし、過去問も70~80点台が取れるようになってきましたので、10月は不安の残っていた事例Ⅰを中心に事例Ⅰ~Ⅲの学習に多くの時間を割き、事例Ⅳはほとんどやりませんでした。(事例Ⅰ~Ⅲは過去問も10年分やりましたが、事例Ⅳは5年分しかしませんでした。)

その結果、事例Ⅳはまさかの53点、、、orz

事例Ⅰ~Ⅲがすべて60点を超えましたのでなんとか合格しましたが、冷や汗ものですよね。ナメていたとしか言いようがありません。

ということで、最後の一週間は「総合学習期間」として事例Ⅰ~Ⅳを一通り押さえておいた方が良いと思います。もちろん事例Ⅰ~Ⅳを均等にやりつつも、不安な事例にウェイトをかけるのは問題ありません。私の様に特定の事例を「放置プレイ」するのは危険ですよ、ということです。

2.試験に向けてのコンディショニングを行いましょう

筆記試験は、朝から夕方までの長丁場になりますので、心身ともにベストの状態で臨みたいものです。
コンディショニングについては、1次試験前に書いた以下の記事と重複しますので、こちらを読んで参考にしてください。

阻害要因を排除して100%パフォーマンスを発揮する

3.試験当日に再現答案を作りましょう

一日の試験が終わって疲労困憊の中、一刻も早くビールで自分を労ってあげたいですよね。でも、1時間だけでいいので、ちょっとだけ我慢して再現答案を作ってしまいましょう。
ご存知の通り、2次試験は2次筆記試験と口述試験に分かれています。2次筆記試験に合格された方は、12月に行われる口述試験を受験することになります。
口述試験では、メモなどを見ることなく、2次筆記試験の事例企業4社について、口頭で質問され口頭で回答します。2次筆記試験が終わると、口述試験に備えて事例企業の状況をより深く理解することに時間をかけていくことになりますが、その時に頼りになるのが自分の再現答案です。

また、受験校によっては採点サービスもありますので、再現答案があればそれらのサービスを利用することができます。

4.おまけ「なおさんのFinal Note」

記事当番と投稿記事の関係で出しそびれていましたが、私もFinal Noteを作っていました。
私の場合は紙のノートに、事例ごとのポイント、道場で良かった記事、参考書で使えそうな部分、過去問を解いた後の反省点、などを随時メモしていました。で、このノートを通勤電車の車内で読んでいたのですが、毎日読んでいると完全に覚えてしまった部分も出てきたりして、ゴチャゴチャした非効率なものになってくるんですよね。
で、このノートの必要な部分だけをWordで書き直したのが以下のファイルです。私は当日の休憩時間にはこれだけを繰り返し読んでいました。みなさんのご参考になれば幸いです。

なおさんのFinalNote

あと一週間、コンディショニングに最大限配慮しながら、最後までアクセルを踏み続けましょう。
みなさんの頑張りを応援しています。

以上、なおさんでした。(^^)/

 

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

本日は「10代目高得点解答にみる2次試験合格のポイント!」の平成30年度事例Ⅲをお届けします。
本記事では、10代目の再現答案の中から再現度の高いもの(7人分)を選択し、開示得点と合わせて「診断協会が想定する答え」をあぶりだしていきます。「再現答案」ですので、当たり前ですが「平成30年度の合格者が80分で書き上げたもの」になります。私もそうでしたが、受験校の練り上げられた模範解答を前に「どうやったらこういう解答が書けるのだろう???」と悩まれている方には「目指すべき等身大の解答例」として、これから2次試験の準備を始める方には「回り道をせずに済む合理的な目標」としてお伝えできればと思います。
この記事のために快く再現答案を提供してくれた10代目のみんなに感謝します。そして、、、、、切り捨て御免! (^^;

尚、各設問の詳細な事例分析&解説につきましては、以下の記事も参考にしてください。
なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅲ

平成30年度の事例Ⅲは第1問~第5問までの全5問。配点は各20点ですので、いつも通りに一つは大外ししてしまうと仮定して「15点×4問+5点=65点」くらいの得点イメージを持っておきます。

※本記事は、平成30年度の問題を事前に解いてから読んでいただけると効果的です。

さて、そろそろ始めていきましょうか。(^^)/


第1問(配点20点)
顧客企業の生産工場の海外移転などの経営環境にあっても、C社の業績は維持されてきた。その理由を述べよ。
【出題の趣旨】
C社のこれまでの事業や立地環境の推移を把握し、顧客生産工場の海外移転などの経営環境にあっても業績が維持されてきた理由を説明する能力を問う問題である。

設問は「C社の業績が維持されてきた理由」を述べよ、とありますので、「理由は①~、②~である。」というフレームでわかりやすい解答を目指したいですね。
また、出題の趣旨には「これまでの事業や立地環境の推移を把握し」とありますので、「事業の推移」「立地環境の推移」の視点からの分析が求められています。 文字数も80字ですので、2つの解答要素から構成したいところです。
まずは10代目最高得点のぐっちです。

ぐっち(72点):
理由は、①金型設計・制作部門を持ち、資格取得者の養成とOJTによるスキルアップで技術力を強化、②工業団地組合のリーダー的存在として技術交流や共同開発を実施したため。

①技術力強化に加えて②工業団地の活用にまで触れられています。ただ、残念なのは「金型設計・製作から成型加工までの一貫体制」について触れられていないことです。ここにも触れている第1問のベストアンサーがこちら。

かわとも(49点):
理由は①金型設計・製作・成型加工の一貫体制と高い加工技術力、高度な成型技術を活用し、顧客企業のコスト削減を実現し②工場団地の中小企業と助け合ってきたため。

総得点はちょっと心配な点数ながらも、第1問は抜群の編集能力で必要な要素を網羅しています。

先日行いました勉強会では、多年度受験生のお二人が「第1問ではC社の強味を聞かれ、第5問でC社の強味を活かした成長戦略について聞かれますので、第1問は解答要素だけを書き出したところで止めておき(解答用紙には記入せず)、第5問を終えてから(第5問との整合性を踏まえたうえで)第1問を解答するようにしています。」と言っていました。

なるほど、鋭いですね。勉強会の場でも共有しましたが、素晴らしい方法だと思いますので、こちらでも共有させていただきます。
確かに2つの解答要素を期待されている設問で、片方しか解答できないと半分を超える点は取れませんので、第1問で点数を伸ばす良い方法だと思います。

第2問(配点20点)
C社の成形加工課の成形加工にかかわる作業内容を分析し、作業方法に関する問題点とその改善策を述べよ。
【出題の趣旨】
C社成形加工作業者の一日の作業内容を分析し、作業方法に関する問題点を把握し、その問題を解決する能力を問う問題である。

第2問はマンマシンチャートの読み取りから解答させる問題です。この絵を見た瞬間、「わざわざ拡大してあるのだからこの中(段取り作業)にひとつ解答要素があるな」と思いましたし、120文字なので「拡大していない部分にも問題があるな。問題で30文字×2、改善策で30文字×2だな」と思いました。

さて、10代目のベストアンサーはこの方。

どいこう(53点):
①昼休みに2機とも待ちとなり非効率である。成形機2を先に稼働すれば午前中に2回目の加工を開始できる。② 段取り作業が非効率である。機械稼働中に次の製品の金型と材料を準備しておけば段取り作業を短縮できる。

難しい言葉は使っていませんが、「段取り時間の長さ→外段取化」「昼休みの不稼働→成型機の作業順の変更」という問題点を見事に指摘し、その改善策もビンゴです。素晴らしいですね。

第3問(配点20点)
C社の生産計画策定方法と製品在庫数量の推移を分析して、C社の生産計画上の問題点とその改善策を述べよ。
【出題の趣旨】
C社の生産計画策定方法と製品在庫量の推移を分析し、生産計画上の問題点を把握し、その問題を解決する能力を問う問題である。

第3問は在庫管理からの出題です。「生産計画策定方法(与件文9段落)と製品在庫数量の推移(図1)を分析して」、「生産計画上の問題点」を指摘します。第3問も120文字ですので、問題が2つ、改善策が2つになると思います。

なおさん(69点):
問題点は①生産間隔がバラバラで在庫があるのに生産し最大在庫量が多いこと②ロットサイズが5日分と大きいことである。改善策は①ロットサイズに合わせて生産間隔を一定にし最大在庫量を一定にすること②ロットサイズを小さくし在庫量を削減することである。

課題は「ロットサイズが大きいこと」(与件文に記載あり)と「生産間隔が定まっていないこと」(在庫数推移のグラフから読み取り)の2点だと思います。日本語はこなれていませんが、この課題2点に言及できていた解答は私だけでした。

ロットサイズを小さく:いよっち、ぐっち、かわとも、makino
生産サイクル:どいこう

わざわざ提示してあるグラフから課題(生産サイクルを整える)を読み取れたのは私とどいこうだけでしたね。例年よくあるパターンの「生産計画の短期化」に言及した人も3名いましたが、生産計画周期を短くしても「ロットサイズに合わせた生産サイクル」にしないと問題は解決しませんので「生産計画の短期化」は誤りだと思います。(補足:生産計画は週次のまま、ロットサイズは3,000のままでも5日置きに生産すれば最大在庫量は押さえられます)

勉強会の場では、「グラフには縦軸と横軸がありますよね。グラフ全体を見るのではなく、縦軸側で問題点はないか、横軸側で問題点はないか、という風に異なる二つの視点で見てみてください。横軸側の視点で見れば生産間隔が4日、7日、4日とバラバラになっていますので“生産計画時にあんまり考えてないな”ということが見えてくると思います。」とお話させていただきました。「グラフは縦軸、横軸で別々に検討する」は使えそうな気がします。

第4問(配点20点)
C社が検討している生産管理のコンピュータ化を進めるために、事前に整備しておくべき内容を述べよ。
【出題の趣旨】
C社の生産職場の状況を把握し、生産管理のコンピュータ化を進めるために必要な事前整備内容について、助言する能力を問う問題である。

設問は「事前に整備しておく内容を述べよ」とありますので、生産管理のコンピュータ化の前に行っておくべき課題を与件文から探します。14段落に「現在、生産管理のコンピュータ化を進めようとしているが、生産現場で効率的に運用するためには、成形加工課の作業者が効率よく金型、材料などを使用できるようにする必要があり、そのためにデータベース化などの社内標準を検討中である」とありますので、目的である「成形加工課の作業者が効率よく金型、材料などを使用できる」為の施策を提案する必要があります。こちらも「効率よく金型を使用」「効率よく材料を使用」の2つの要素から構成します。

なおさん(69 点):
成型加工課の作業者が効率よく金型・材料を使用できるように事前に①顧客支給品も含め全ての金型に社内統一した識別コードを付け置き場も定めること②仕入先に材料倉庫内の納入位置を指定すること。以上の情報を社内標準としてDBで一元化・共有化すること。

ぐっち(72 点):
事前の準備は、作業者が効率よく金型・材料を使用できるように、①金型の置き場を整理し統一した識別コードを付け、②材料の納品位置を固定し、③DB 化で情報を一元管理し、④従業員がリアルタイムで情報共有できるようにし て、生産管理に活用可能とする。

10代目のベストアンサーです。
二人とも「金型に統一した識別コード」「材料の納品位置を指定」と与件文の問題点を課題に転換し、鉄板のクロージングワードである「DB化」「共有化」で結んでいます。

いよっち(56点):
C社は①顧客支給を含む金型の社内統一した識別コード②設計情報や製品図面のライブラリ化③作業者の標準作業時間の測定④標準化・マニュアル化した段取り替えの作業方法、等を事前に整備し、生産計画・生産統制のコンピュータ化を進める。

モリモリ君のいよっちです。①で「統一識別コード」に触れられていますが、②、③、④は「成形加工課の作業者の効率」にはあまり関係ありませんので、加点はないかと思います。また「材料探し」の課題には触れられていません。

makino(40点):
整備すべき内容は①金型に社内統一コードを付与する事②金型の置き場を見える化する事③材料の納品情報と置き場の管理④段取り替え作業の所要時間とスケジュール⑤段取り替え作業のスケジュール。以上を準備する事で、コンピュータ化による効率的な運用を行う。

makinoもモリモリ君でした。①、②、③は問題ありませんが、④、⑤は段取り替えが気になっちゃったみたいですね。(^^;
あ、でもそこそこ点は入っていると思います。

第5問(配点20点)
わが国中小製造業の経営が厳しさを増す中で、C社が立地環境や経営資源を生かして付加価値を高めるための今後の戦略について、中小企業診断士として助言せよ。
【出題の趣旨】
C社の経営環境と事業内容の現状を把握し、立地環境や経営資源を生かして付加価値を高めるための今後の戦略について、助言する能力を問う問題である。

設問要求は「今後の戦略について助言せよ」です。「立地環境や経営資源を生かして付加価値を高めるための戦略」を問われていますので、「立地環境を生かした高付加価値戦略」、「経営資源を生かした高付加価値戦略」の2つの側面から回答を構成する必要があります。
最初に目につくのは8段落にある「インサート成形技術」でしょう。インサート成形技術は、まだ「古くから取引のある顧客企業の1社からの受注に成功」した段階ですが、「顧客企業の工程数の短縮や納期の短縮、そしてコスト削減も図られる」技術ですので、高付加価値での受注が可能であり、今後さらに多くの企業への導入が見込まれます。こちらはC社の経営資源(技術資産)に関する戦略になります。
次に立地環境ですが、C社が立地する工業団地は、3段落目に「金属プレス加工、プラスチック加工、コネクター加工、プリント基板製作などの電気・電子部品に関連する中小企業が多く立地」していますし、6段落目には、大手企業の海外進出に伴う経営難に遭遇した際には「工業団地組合が中心となり、技術交流会の定期開催、共同受注や共同開発の実施などお互いに助け合い、経営難を乗り越えてきた」とありますので、この工業団地組合活動は今後も引き続き高付加価値化戦略に活かしていけると思われます。

ぐっち(72点):
今後の戦略は、①工業団地組合のリーダー的存在として技術交流や共同開発・受注を推進、②インサート成形の技術で顧客企業の納期短縮・コスト削減を訴求し、③生産管理のコンピュータ化でJIT化し短納期化・小ロット化の顧客要望に対応し、高付加価値化・販路開拓。

10代目のベストアンサーは、ぐっちです。「インサート成形」と「工業団地の立地」に加えて、第4問の「コンピューター化」まで要素にしています。いやぁ、さすがにそこまでは気が付かなかったな。(^^;
ぐっちの前ではややかすんでしまいますが、「インサート成形」と「工業団地の立地」を丁寧に解答に盛り込んだお二人がこちら。

なおさん(69点):
今後は①顧客企業の工程数削減や納期短縮、コスト削減を実現する高度なインサート成型技術で金属加工品を成型加工で組み込んで納品する②電気・電子部品に関連する企業が多い工業団地の立地を活かし、団地内で部品をユニット化することで付加価値を高める。(119 文字)

いよっち(56点):
C社は①インサート成形等の高度な成形技術や一貫体制等の経営資源②工業団地組合での共同開発等の立地環境を活かし、他社の金属加工品を組み合わせて提供し、顧客の工程数や納期の短縮により付加価値を高める戦略をとる。

受験生のみなさんは、こちらの二人の解答を目指しましょうね。あ、あとmakinoも2つの要素を盛り込んでいました。


いかがでしたでしょうか。

いよいよ季節は決戦の10月になってきます。まだまだ実力は伸びますので、残り3週間悔いのない時間を過ごしてください。
「勉強面積(時間×質)」を意識してくださいね。

以上、なおさんでした。(^^)/

 

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

本日は「10代目高得点解答にみる2次試験合格のポイント!」の平成30年度事例Ⅱをお届けします。
本記事では、10代目の再現答案の中から再現度の高いもの(7人分)を選択し、開示得点と合わせて「診断協会が想定する答え」をあぶりだしていきます。「再現答案」ですので、当たり前ですが「平成30年度の合格者が80分で書き上げたもの」になります。私もそうでしたが、受験校の練り上げられた模範解答を前に「どうやったらこういう解答が書けるのだろう???」と悩まれている方には「目指すべき等身大の解答例」として、これから2次試験の準備を始める方には「回り道をせずに済む合理的な目標」としてお伝えできればと思います。
この記事のために快く再現答案を提供してくれた10代目のみんなに感謝します。そして、、、、、切り捨て御免! (^^;

平成30年度の事例Ⅱは第1問~第4問までの全4問。配点は各25点ですので大きく外してしまうと合格ラインが危なくなります。「15点×4問=60点」くらいの得点イメージが良いかもしれません。ですので、より一層設問要求に忠実に解答していくことを意識したいところです。(決して自由な発想で奇抜な提案をしてはいけません)
尚、各設問の詳細な事例分析&解説につきましては、以下の記事も参考にしてください。
なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅱ

※本記事は、平成30年度の問題を事前に解いてから読んでいただけると効果的です。

さて、そろそろ始めていきましょうか。(^^)/


第1問(配点25点)
B社の現状について、3C(Customer:顧客、Competitor:競合、Company:自社)分析の観点から述べよ。
【出題の趣旨】
B社の顧客の状況、自社の強み・弱みと競合の状況について分析する能力を問う問題である。

設問は「B社の現状を述べよ」、制約条件は「3C(Customer:顧客、Competitor:競合、Company:自社)分析の観点から」になります。与件文からB社の現状の記述を抜き出し、3Cのそれぞれについて分類して解答すればよいですね。

いよっち(75点):
現状は①顧客面で減少する昔なじみのビジネス客が8割、増加するインバウンド客が2割を占め②競合面でB社から離れた駅前にはチェーン系ビジネスホテルが2軒あるがX市街地中心部には競合がおらず③自社面で古風な和室や和の風情のある庭園を持つが、拡大する観光需要を享受できず収益性が低く、経営の先行きが不透明である。

まずは10代目最高得点のいよっちです。「顧客面で~、競合面で~、自社面で~」と3C要素を分けながらわかりやすく書いています。
もう一人見てみましょう。

かわとも(64点):
顧客は昔なじみのビジネス客が8割で減少傾向、インバウンド客が2割。競合は駅前にチェーン系ビジネスホテルが2件あるが中心市街地にほかの宿泊施設はない。自社は小規模老舗日本旅館で、強みは芸術家による美術品による文化の香りや和の風情、商業地域の中心にあり観光に便利な事、弱みは最寄駅から距離がある事である。

かわともも「顧客は~、競合は~、自社は~」と3C要素を分けながらわかりやすく書いています。さらに驚くのは、出題の趣旨にある「自社の強み・弱み」を見たかのように、自社については「強みは~、弱みは~」と分けて書いています。
非の打ちどころがありません。完璧ですね。

他のメンバーも概ね該当箇所を抜き出していましたので、この問題は絶対に取っておきたい問題ですね。

第2問(配点25点)
B社は今後、新規宿泊客を増加させたいと考えている。そこで、B社のホームページや旅行サイトにB社の建物の外観や館内設備に関する情報を掲載したが、反応がいまひとつであった。B社はどのような自社情報を新たに掲載することによって、閲覧者の好意的な反応を獲得できるか。今後のメインターゲット層を明確にして述べよ。
【出題の趣旨】
現在のB社に関するインターネット掲載情報の問題点を踏まえ、B社の新規宿泊客を増加させるために必要な新たな掲載情報を提案する能力を問う問題である。

設問は「どのような自社情報を新たに掲載することによって、閲覧者の好意的な反応を獲得できるか」を述べよ、とあります。また、制約条件は「自社情報」、「(目的)新規宿泊客を増加させたい」、「今後のメインターゲット層を明確にして」ですので、「〇〇〇をメインターゲットにし、①~、②~といった自社情報を掲載する。」というフレームを使って解答するのが良いでしょう。

いよっち(75点):
B社は増加する和の風情を求めるインバウンド客に対し①海外でも有名な芸術家による美術品②和の風情がある庭園③日本の朝を感じられる朝食やこだわりの器④名刹・商業地域の観光や伝統的な和菓子、等の情報を掲載する。

安定のいよっちです。ターゲットを冒頭で明確にした上で、掲載する要素をモリモリ盛り込んでいます。ただ一点残念なのは「④名刹・商業地域の観光や伝統的な和菓子」は自社情報ではありませんので、この部分で失点があると思われます。

かわとも(64点):
急増するインバウンド客に対し①古風な和室、庭園、器にこだわった和朝食などの和の風情の情報②館内に配置された海外で有名な芸術家による美術品の情報③名刹や商業地域に近く観光に便利な立地情報を掲載する。

かわともは抜群の編集能力で、いよっちが書きたかった「④名刹・商業地域の観光や伝統的な和菓子」を「③名刹や商業地域に近く観光に便利な立地情報」という自社情報に昇華させています。これは素晴らしいですね。
一方でターゲットを「急増するインバウンド客」と簡略化しすぎてしまいましたので、B社の強味が刺さるかどうかわからなくなってしまいました。
ここは「和の風情を求めるインバウンド客」としておかないと辻褄があいませんね。

一般的に事例Ⅱで「ターゲットを明確にして」と問われたら、「デモ、ジオ、サイコ」の3点から描写すると「明確にした」ことに繋がります。
・近隣のオフィス街に通う(ジオ)日本酒好きな(サイコ)50代男性(デモ)
・マンションに住む(ジオ)子供の健康に敏感な(サイコ)30代子育て世代(デモ)
という感じですね。この問題の場合は、
・X市を観光で訪れる(ジオ)和の風情を求める(サイコ)インバウンド客(デモ)
になります。

第3問(配点25点)
B社は、宿泊客のインターネット上での好意的なクチコミをより多く誘発するために、おもてなしの一環として、従業員と宿泊客との交流を促進したいと考えている。B社は、従業員を通じてどのような交流を行うべきか。
【出題の趣旨】
B社の宿泊客の好意的なクチコミを引き出すために従業員が行うサービス施策について、 助言する能力を問う問題である。

出題の趣旨にある通り、宿泊客の好意的なクチコミを引き出すために従業員が行うサービス施策を問われています。与件文の6段落目には「(老舗が)食べ歩きできるスイーツや地域の伝統を思わせる和菓子などを販売し、街のにぎわい創出に努めた。歴史ある街並みに加え、こうした食べ物などは写真映えし、SNS投稿に向く」とヒントがありますので、この部分は是非とも使いたいものですね。

どいこう(67点):
英語に堪能な従業員を活用して、歴史ある町並を歩きつつ、スイーツや伝統を思わせる和菓子などを食べ歩くツアーを企画する。これによりインバウンド客によるSNS投稿や好意的な口コミを促す。

与件文のヒントを素直に使った逸品です。どいこう素晴らしい。

他のメンバーの解答要素には「こだわりの朝食の説明」「海外でも有名な芸術家の美術品の解説」「和装店と協力した和装体験」「直筆手紙を客室に置く」などの様々な施策がありましたが、私はどいこうの解答が「受験生の皆さんが目指すべき解答」だと思います。

第4問(配点25点)
B社は、X市の夜の活気をとりこんで、B社への宿泊需要を生み出したいと考えている。B社はどのような施策を行うべきか。
【出題の趣旨】
X市の状況を踏まえて、X市と連携しながらB社への宿泊需要を高める施策について、 助言する能力を問う問題である。

与件文には施策に関する具体的な記述はありませんので、夜の活気の背景にある状況を踏まえて施策を提案しなければいけません。5段落では、夜間の滞在人口が増加傾向となった背景として、「X市の名刹と商業地域が高視聴率の連続ドラマの舞台となったこと」、「名刹は通年で夜間ライトアップ」、「地域ボランティアによる観光案内や町の清掃活動」とありますので、連続ドラマのファンによる聖地巡礼と地域が「美しい街並みと活気の維持に熱心なこと」が夜間の滞在人口を押し上げているのだと思います。このように解答のポイントが絞り込めない設問に対しては、「施策は①~、②~、③~、である。」というスタイルで可能性のあるものを多く記載するのが良いと思います。

しかし、出題の趣旨にある「X市と連携しながら」という部分が嫌ですね。自社内だけの施策には点が入らない可能性があります。10代目で唯一、地域連携をしっかり打ち出していたのがこの解答です。

kskn(67点):
①他業種の人達が行っている地域振興に協力し、良好な関係を築くことで事前予約の無い観光客に対し、B社を紹介し誘導してもらう②B社が中心となり商業地域の各施設を回るツアーを実施する。

いいですね。地域連携・地域振興が出題者の欲しかった解答なのかもしれませんね。


いかがでしたでしょうか。
次回は事例Ⅲについて分析を進めます。
以上、なおさんでした。(^^)/

 

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*:*二次筆記試験対策勉強会2019@東京 開催!!*:*

2019年9月14日(土)9:30~

@雑司が谷地域文化創造館 第1会議室A

詳細はこちらをご確認ください。
(満員御礼です。キャンセル待ちは受け付けておりません。)

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

本日は「10代目高得点解答にみる2次試験合格のポイント!」の平成30年度事例Ⅰをお届けします。
本記事では、10代目の再現答案の中から再現度の高いもの(7人分)を選択し、開示得点と合わせて「診断協会が想定する答え」をあぶりだしていきます。「再現答案」ですので、当たり前ですが「平成30年度の合格者が80分で書き上げたもの」になります。私もそうでしたが、受験校の練り上げられた模範解答を前に「どうやったらこういう解答が書けるのだろう???」と悩まれている方には「目指すべき等身大の解答例」として、これから2次試験の準備を始める方には「回り道をせずに済む合理的な目標」としてお伝えできればと思います。
この記事のために快く再現答案を提供してくれた10代目のみんなに感謝します。そして、、、、、切り捨て御免! (^^;

平成30年度の事例Ⅰは第1問~第4問までの全4問。第2問が設問2つに分かれていましたので、全部で5問が出題されました。配点は各20点ですので、70~80点クラスの解答は概ね15点くらいをマークしていると思われます。
私は2次試験の得点イメージを「15点×4問+10点×1問=70点」としていましたので、目標設定としても「15点答案」は妥当なラインだと思われます。(5問中1問は“やっちまう”ことを想定していたということです。これ、本番でのメンタルに結構有効だと思います。難問があっても「部分点狙い」に切り替えれば良く、難問に引きずられずに済みますので。)
尚、各設問の詳細な事例分析&解説につきましては、以下の記事も参考にしてください。
なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅰ

※本記事は平成30年度の問題を事前に解いてから読んでいただけると効果的です。

さて、そろそろ始めていきましょうか。(^^)/


第1 問(配点20 点)
研究開発型企業であるA社が、相対的に規模の小さな市場をターゲットとしているのはなぜか。その理由を、競争戦略の視点から100字以内で答えよ。
【出題の趣旨】
研究開発型企業であるA社のターゲット市場が小規模市場である理由を、競争戦略の視点から分析する能力を問う問題である。

設問では、A社が相対的に規模の小さな市場をターゲットにする「理由」を問われていますので「理由は~」と書き出すのが良いですね。また、「競争戦略の視点から」という制約条件がついていますので、ポーターの競争戦略論にある、「差別化戦略」「コストリーダーシップ戦略」「集中戦略」の中から適切なキーワードを盛り込みます。これは「競争戦略の視点に立って回答していますよ」と明示的にするためです。

かわとも(76点):
理由は①技術の急速な進歩に伴う事務機器市場の高度化・細分化に対し、強みの自社技術を活かし高付加価値化・差別化が図れる為②激しい環境変化の中、大規模市場では売上を主力取引先に依存し事業リスクが高い為。

まずは事例Ⅰの10代目最高得点のかわともの解答です。なかなかの編集能力ですね。「理由は~」で書き出しつつ「自社技術を活かした高付加価値化・差別化」も盛り込まれています。加えて、以前に売り上げの8割を主力取引先に依存していた時代にバブル崩壊で経営危機に陥った経緯を踏まえて「事業リスク」にも言及しています。10代目で「事業リスク」に言及したのは、かわともだけでした。さすがです。

どいこう(63点):
小規模な市場には規模の経済が働きづらく大手メーカーが参入しにくいため、価格競争が激化せず、A社が技術力を活かした高付加価値品の開発によって適正利益を確保しやすいと考えられる。

kskn(61点):
理由は①小さい市場では大企業にとって採算が合いづらく、参入障壁が高いため競争が緩やかになりやすいから②A社の持つ技術を活用することができ、ニッチャーとしての地位を築くことが可能であったから

2人とも小さな市場ならではの「競争緩和」と技術活用による「適正利益」「ニッチャーとしての地位」に言及しています。こちらの解答の方が受験生の皆さんにはより”等身大”に近く感じられるのではないかと思います。ただ残念なのは「差別化戦略」のキーワードが入っていないことでしょうか。設問文にわざわざ「競争戦略の視点から」と書かれていますので「差別化戦略により」といったフレーズは入れておきたいですね。

いよっち(49点)
理由は①コアテクノロジーのセンサー技術が活用でき②外部との共同プロジェクトの参画による外部資源の活用が可能で③ニッチ市場向けの新製品開発による差別化で同業者の撤退時に売り上げを高められるため。

モリモリ盛り込みタイプの回答ですが、残念ながら細かく見ていくとあまりロジカルではありません。
「①センサー技術の活用」と「②外部資源の活用」は、小規模市場の特有のものではなく、大規模市場でもセンサー技術や外部資源を活用できますよね。「③ニッチ市場向けの新製品開発で差別化」の部分は良いですが、文章後半の「同業者の撤退時に売り上げを高められるため」とは因果がありません。
残念ながらあまり多くは得点できていないと思われます。

第2 問(配点40 点)
A社の事業展開について、以下の設問に答えよ。
(設問1 )
A社は創業以来、最終消費者に向けた製品開発にあまり力点を置いてこなかった。A社の人員構成から考えて、その理由を100字以内で答えよ。
【出題の趣旨】
A 社が最終消費者市場向けの製品開発に積極的に取り組んでこなかった理由を、人員構成の視点から分析する能力を問う問題である。

「最終消費者に向けた製品開発にあまり力点を置いてこなかった」理由を問われていますので、解答は「理由は、①~、②~である。」というスタイルにします。また、「人員構成から考えて」という制約条件がついていますので、A社の人員構成の特徴を記述するようにします。

かわとも(76点):
①生産と販売を外部委託し、創業以来社員の大半を技術者とし、人的資源を法人向け技術開発に集中させてきた為②激しい環境変化の中、売上規模が拡大しても人員増加を抑制することで事業リスクを低減してきた為。

こちらもさすがですね。「社員の大半が技術者」というA社の人員構成の特徴を記載しつつ、「人的資源を法人向け技術開発に集中させてきた」と経営戦略のレイヤーで記述しています。また、本文に記載のある「売上が数十倍になった今日に至っても従業員数は倍増程度にとどまっている」に着目して、「激しい環境変化の中、売上規模が拡大しても人員増加を抑制することで事業リスクを低減してきた為」と異なる視点でまとめています。2つの解答要素がうまく盛り込めていますので、結構な得点になっていると思われます。

どいこう(63点):
従業員の大半が技術者であり、また業務用製品の研究開発に特化して生産および販売は外部委託している事情から、最終消費者の需要を把握することが難しかったと考えられる。

ぐっち(67点):
理由は、①研究開発に特化し技術者が9割を占めており、②営業職や管理業務は兼務で実施しており、③ほとんどが正規社員であるため、最終消費者の多様なニーズの把握・対応ができなく、生産・販売を委託してるため。

仲良しさんですね。二人とも「社員の大半が技術者」という人員構成の特徴に触れながら、自社製品の開発に不可欠な「最終消費者の需要を把握することが難しかった」と帰着させています。このあたりが「等身大」の目安になると思います。

(設問2 )
A社長は経営危機に直面した時に、それまでとは異なる考え方に立って、複写機関連製品事業に着手した。それ以前に同社が開発してきた製品の事業特性と、複写機関連製品の事業特性には、どのような違いがあるか。100字以内で答えよ。
【出題の趣旨】
A社が経営危機に立ったとき展開した事業と、それ以前の事業の特性を分析し、その違いを明らかにする能力を問う問題である。

「経営危機に直面する以前にA社が開発してきた製品の事業特性」と「複写機関連製品の事業特性」の違いを問われていますので、「違いは~」と書き出すことをお勧めします。また、「それまでとは異なる考え方に立って」とありますので、経営戦略面に関わる事業特性の違いが表現できると良いと思います。
この設問は、与件文にある「開発した製品すべてが市場で受け入れられるわけもなく、継続的に安定した収入源としてA社の事業の柱となる製品を生み出すこともかなわなかった。そうした危機的状況が、A社長の製品開発に対する考え方を一変させることになる。」という戦略変更に至った背景の部分を踏まえつつ、「開発した製品を販売した時点で取引が完了する売切り型の事業の限界を打ち破ることを目標にして、新規事業開発に取り組んだのである。それが、複写機関連製品事業である。」を編集していけばよいですね。「売り切り型」、「継続的に安定した収入源(事業の安定)」というキーワードから複写機の「サプライ品の販売(継続的な収入源)」を導き出せると良いですね。10代目の解答も結構似通っています。

なおさん(63点):
事業特性の違いは、以前は開発した製品を販売した時点で取引が完了する売切り型の事業であったのに対し、複写機関連製品事業は①複写機の再生②トナーなどの消耗品など継続的な取引が収入源になり収益が安定すること。

どいこう(63点):
従来の製品は販売時点で取引が終了する売切り型で収益が不安定であったが、複写機関連製品はトナーや消耗品が継続的売上をもたらし、収益が安定化する。

かわとも(76点):
特注電子機器事業や様々な新製品開発では受け身の製品開発で売切り型の為、継続的な収入源とならなかった。一方複写機関連事業では製品の汎用性が高く消耗品の継続的販売が可能で、安定的な事業の柱として成長できた。

kskn(61点):
それまでの事業は売り切り型で、開発のムダもあり安定的に収入を得ることが難しかった。一方、複写機関連製品事業は消耗品が多く、リピート注文を得ることで安定的な収入を得ることが可能であった。

makino(71点):
以前の事業が①景気変動や大手取引先の動向で行政が左右される②売り切り型で安定収入が無い一方、複写機関連事業は①消耗品売上などのサービス・サポートでの継続的安定的収入が得られる特徴がある。

いずれも「売り切り型」vs「継続的に安定した収入源(事業の安定)」の視点で解答が構成されています。この問題は与件文にヒントが多いので確実にとっておきたい問題でしたね。

第3 問(配点20 点)
A社の組織改編にはどのような目的があったか。100字以内で答えよ。
【出題の趣旨】
A社の組織改編が、どのような目的をもって実施されたかについて明らかにする能力を問う問題である。

「組織改編の目的」を問われていますので、「目的は~」という書き出しが良いですね。また、組織改編の目的に加えて「効果」も加えられると良いと思います。
以前の組織は「技術要素別」でしたが組織改編後は「機能別組織」になっています。また製品開発部門をみると、各開発グループに「電子回路技術者」「精密機械技術者」「ソフトウェア技術者」をほぼ同数配置したとあり、製品開発部門の中は事業部組織的な構造になっているところが着目点ですね。

ぐっち(67点):
目的は、①役員を部門長とすることで環境変化に対応し意思決定の迅速化と後継者育成を図り、②各専門技術者を混成することでコミュニケーション・組織の活性化を図り、③サポートを別部門として開発に専念するため。

ぐっちさん、的確ですね。役員を部門長に据え「意思決定の迅速化」と「後継者育成」の実現、技術者の混成チームによる「組織活性化」、サポートの分離による「開発への専念(業務効率化)」まで触れています。素晴らしいですね。

どいこう(63点):
製品開発の組織構成を技術領域別から製品別に再編することで、需要家のニーズに即応しやすくした。また、役員が部門長を担当することで、会社としての全体最適の実現を促進した。

どうこうの解答もなかなかです。「技術別領域→製品別」により「需要家のニーズに即応」と的確に捉えていますし、役員の配置による全体最適にも触れられています。

一方でちょっと残念な解答だったのがこのお二人。

いよっち(49点):
組織改編の目的は①製品毎の特性に合った権限移譲による意思決定迅速化②専門知識を有する技術者の混成チームへの配置による専門性の維持・向上③生産委託先との調整業務の一括化による効率性向上。

かわとも(76点):
目的は、専門知識別部門を製品別開発部門に集約し、異なる専門知識を持つ技術者の混成チームとする事で、技術・情報を共有し技術開発の促進と高度化を図り、時流を先読みした先進的な事業展開を進めるためである。

二人とも「技術者の混成チームへの配置による専門性の維持・向上」「技術者の混成チームとする事で技術開発の促進と高度化」に触れていますが、「専門性の向上」や「技術開発の促進と高度化」は、以前の「電子回路技術部門(基板設計技術)」「精密機械技術部門(メカ設計技術)」「ソフトウェア技術部門(ソフトウェア設計技術)」という技術要素別の組織の方が得られます。それを敢えてバラして「環境エネルギー事業開発G」「法人向け精密機械開発G」「LED照明関連製品G」の各製品開発グループに「電子回路技術者」「精密機械技術者」「ソフトウェア技術者」をほぼ同数配置したのですから、明らかに「製品開発の促進」を狙っていると思います。
いよっちは、①③で得点していると思いますが、かわともは論点が一つしかありませんので、この問題は大きく失点していると思われます。(ということは、他の設問でほとんど失点していないということか、すごいですね)

第4 問(配点20 点)
A社が、社員のチャレンジ精神や独創性を維持していくために、金銭的・物理的インセンティブの提供以外に、どのようなことに取り組むべきか。中小企業診断士として、100字以内で助言せよ。
【出題の趣旨】
従業員の大半を占める技術者のチャレンジ精神や独創性を維持していくために、A社は、どのような施策に取り組むべきか、助言する能力を問う問題である。

A社が「時代を先読みし先進的な事業展開」を継続して進めていくために必要な、「社員のチャレンジ精神や独創性を維持していく」ための「助言」が問われています。また、「金銭的・物理的インセンティブの提供以外」という制約条件がついています。また、この様な「オープンクエスチョン系」の設問では、絶対的な正解はありませんので、制約条件を守ったうえで、「技術者のチャレンジ精神や独創性」に寄与するものであれば加点対象となると思いますので、できるだけ詰め込むスタイルが良いでしょう。

①、②、と詰め込みスタイルで3つ以上詰め込みながら、一般的な能力開発やモラール向上ではなく、あくまで「技術者のチャレンジ精神や独創性」に寄り添っている解答がこちら。

なおさん(63点):
施策は①グループ間異動により新しい製品分野にチャレンジする機会を与える②新しい技術を学ぶため大学院修士・博士課程への通学制度の設立③現業以外の技術研究・製品開発を行う「自由研究タイム」の設置である。

ぐっち(67点):
取り組みは、①実力主義が根付いていることを踏まえて独自アイデアの発表・表彰制度、②異業種交流で新技術に触れる機会の提供、③職場に家族を招待する制度を作り、従業員の能力向上とモラール向上を図る。

かわとも(76点):
①研修制度、学会参加の促進、CDPの導入により社員の独創性ある能力開発を行い②社内ベンチャーやMBOの導入によりチャレンジ精神を醸成し③評価項目に独創性・チャレンジ行動を加えることで適正な評価を行う。

他には「新技術開発や新規事業に関する権限移譲」「専門知識を高めるOJT等の研修」「新事業や製品開発の社内公募を実施する」というのもありました。
一方でちょっと残念だったのがこちら。

makino(71点):
人事面では①ジョブローテーションによるグループ間異動と最適配置②外部研修による人材育成。組織面ではプロジェクト制によるモラール向上。これによりやる気を引き出し、組織力を高める。

きれいにまとめていますが、これだと技術者以外の集団にも通用しますよね。例えば経理部、物流センターでこの施策を行ったらどうかと想像してみると、、、、まったく違和感がありません。makinoは71点も取っていますので全く点がもらえていないことはないと思いますが、「技術者のチャレンジ精神や独創性」という面からみると物足りなさを感じてしまいます。


いかがでしたでしょうか。
次回は事例Ⅱについて分析を進めます。
以上、なおさんでした。(^^)/

 

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

本日より「10代目高得点解答にみる2次試験合格のポイント!」と題しまして、平成30年度2次筆記試験の10代目の再現答案を分析して、2次試験の本質に迫っていきたいと思います。
どこかで見たことのあるようなタイトルだなぁと思われた道場通のあなた!

正解です。(^o^)/~

ご察し則り、9代目だいまつ兄さんのパクリ&アレンジ版でございます。私の中では、きゃっしいさんの「実況解説シリーズ」と合わせて「後世に残したい名作シリーズ」と(勝手に)位置付けております。

今回は、10代目の再現答案の中から再現度の高いもの(7人分)を選択し、開示得点と合わせて「診断協会が想定する答え」をあぶりだしていきます。
「再現答案」ですので、当たり前ですが「平成30年度の合格者が80分で書き上げたもの」になります。私もそうでしたが、受験校の練り上げられた模範解答を前に「どうやったらこういう解答が書けるのだろう???」と悩まれている方には「目指すべき等身大の解答例」として、これから2次試験の準備を始める方には「回り道をせずに済む合理的な目標」としてお伝えできればと思います。

この記事のために快く再現答案を提供してくれた10代目のみんなに感謝します。そして、これから書き始めるのでどうなるかわかりませんが、、、、切り捨て御免! (^^;

さて、平成30年度の事例Ⅳは、従来と少し傾向が変わって文章問題が多くなりました。また、第2問、第3問は問われ方が少し変わっていましたので、これに戸惑った受験生も多かったと思います。
(間違いなく私もその一人です。(^^;)

しかし、平成30年度のように計算式を書かせるということは「部分点を与えようとしている」ことに他なりませんので、最終的な答えが間違っていてもそれほど落ち込まなくて良いと思います。
尚、各設問の詳細な事例分析&解説につきましては、以下の記事も参考にしてください。
なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅳ

※本記事は、平成30年度の問題を事前に解いてから読んでいただけると効果的です。

さて、そろそろ始めていきましょうか。(^^)/


第1 問(配点24点)
(設問1)
D社と同業他社の財務諸表を用いて経営分析を行い、同業他社と比較してD 社が優れていると考えられる財務指標を1つ、D社の課題を示すと考えられる財務指標を2つ取り上げ、それぞれについて、名称を(a)欄に、その値を(b)欄に記入せよ。なお、優れていると考えられる指標を①の欄に、課題を示すと考えられる指標を②、③の欄に記入し、(b)欄の値については、小数点第3位を四捨五入し、単位をカッコ内に明記すること。
【出題の趣旨】
財務諸表の数値に基づき、財務状態の評価目的に適合する財務比率を求めることで、診断及び助言の基礎となる数値を算出する能力を問う問題である。

最初は鉄板の経営分析です。「優れている指標一つ、課題となる指標二つを選択して計算し、その説明を50字以内で説明する」というスタイルも例年通りでしたね。ここは配点も24点と高いので確実に得点したいところです。さて、10代目の結果です。

驚くべきことに全員完全正解です。(@o@)/
やはり、合格するには経営分析あたりで躓いていてはいけないということでしょうかね。まだ時間がありますので、皆さんもキッチリ仕上げておくようにしてください。

第1 問(配点24点)
(設問2)
D社の財政状態および経営成績について、同業他社と比較してD社が優れている点とD社の課題を50字以内で述べよ。
【出題の趣旨】
適切な財務比率に基づき、同業他社と比較することで、財政状態及び経営成績を把握し評価する能力を問う問題である。

こちらも例年通りの同業他社比較です。設問1が正解であれば解答要素は問題ありませんが、50文字という短い文章に押し込むのに苦労しますね。しかも設問で「優れている点と課題を述べよ」と問われていますので、「優れている点は~、課題は~。」と書ければ非常にわかりやすい解答になります。では10代目の再現答案です。

ぐっち(59点):
優れている点は内部留保が多く安全性が高い、課題は資産の効率が悪く販管費が大きく収益性と効率性が低い。

解答パターンを実直に使っていますが、文字数制限のため少し読みにくい文章になってしまっているのが残念です。何れにせよ「安全性が高い」「収益性と効率性が低い」が必須要素ですので、これが抜けなければ問題ありません。

kskn(74点):
安全性は高く優れているが、外部委託が多く、また複数の拠点を持つことから効率性や収益性の低さが課題。

こちらは事例Ⅳ最高得点のksknの再現答案です。見事な編集能力で読みやすい解答に仕上げています。
他の10代目も3つの必須要素を盛り込みながら文章を構成できていますので、やはり経営分析は確実に解答できるようになることが「合格への第一歩」だと思われます。

第2問(配点31点)
(設問1)
今年度の財務諸表をもとに①加重平均資本コスト(WACC)と、②吸収合併により増加した資産に対して要求されるキャッシュフロー(単位:百万円)を求め、その値を(a)欄に、計算過程を(b)欄に記入せよ。
【出題の趣旨】
財務諸表等の数値から加重平均資本コストを求め、吸収合併で取得した資産に対する要求キャッシュフローを算出する能力を問う問題である。

(設問2)
吸収合併により増加したキャッシュフロー(単位:百万円)を求め、その値を(a)欄に、計算過程を(b)欄に記入せよ。
また、吸収合併によるインテリアのトータルサポート事業のサービス拡充が企業価値の向上につながったかについて、(設問1)で求めた値も用いて理由を示して(c)欄に70字以内で述べよ。
【出題の趣旨】
営業損益数値から増分キャッシュフローを求め、要求キャッシュフローとの関係に基づき、吸収合併を企業価値の視点から評価する能力を問う問題である。

(設問3)
(設問2)で求めたキャッシュフローが将来にわたって一定率で成長するものとする。その場合、キャッシュフローの現在価値合計が吸収合併により増加した資産の金額に一致するのは、キャッシュフローが毎年度何パーセント成長するときか。キャッシュフローの成長率を(a)欄に、計算過程を(b)欄に記入せよ。
【出題の趣旨】
加重平均資本コストと増分キャッシュフローに基づき、資産価値の維持に必要な成長率を求めることで、診断及び助言の基礎となる数値を算出する能力を問う問題である。

合併により増加した資産に対する要求キャッシュフローと、実際の営業成績から見たキャッシュフローを計算させその評価を記述させる問題です。
設問1-①が正解しないと設問1-②が正解できない、設問1-②と設問2-(a)が正解しないと設問2-(c)および設問3が正解できない、という多重構造になっていますので、いわゆる「難問」だと思います。計算過程を書かせるのは、部分点を与えるための「救済策」だと思われます。

ここでも10代目の成績を一覧表で見てみましょう。

下の2人はヤバいですね。(^^;
第2問で正解しておきたい問題は、「設問1-①:加重平均資本コスト3.30%」と「設問2:増加したキャッシュフロー3.8百万円」ですね。この2つの答えと式の両方が正解できれば合格ラインに大きく近付くと思います。上の一覧表ではmakino(60点)がモデルケースになりますね。

さて、設問2の文章問題です。

(設問2-c)
また、吸収合併によるインテリアのトータルサポート事業のサービス拡充が企業価値の向上につながったかについて、(設問1)で求めた値も用いて理由を示して(c)欄に70字以内で述べよ。
【出題の趣旨】
営業損益数値から増分キャッシュフローを求め、要求キャッシュフローとの関係に基づき、吸収合併を企業価値の視点から評価する能力を問う問題である。

設問要求に「企業価値の向上につながったか否か」「設問1で求めた値も示して理由を示して」とありますので、「要求CFの6.27百万円」と「実際に増加したCFの3.8百万円」の数字を文章として入れ込みながら解答する必要があります。完全解答出来ていたのはこの方お一人だけ。素晴らしいですね。

かわとも(72点):
吸収合併による増加資産に対する要求CFは6.27百万円だが、実際の増加CFは3.8百万円と少ない為、サービス拡充は企業価値向上につながらなかった。

ただ、この問題、冷静に考えると部分点は十分にとれるんですよね。
設問3で「実際のCFが一定率で成長した場合に要求CFに追いつくのには何%必要?」と問われていますので、計算しなくても実際CFの方が低いことがわかります。ですので、
「企業価値の向上につながっていない。理由は、実際の増加CFが吸収合併により増加した資産に対する要求CFよりも少ないため」という解答までは書けたはずです。
この「数字無し、企業価値向上につながっていない」という解答を書いていたのがksknです。さすが、抑えがきいています。

 

第3問(配点30点)
(設問1)
来年度は外注費が7%上昇すると予測される。また、営業所の開設により売上高が550百万円、固定費が34百万円増加すると予測される。その他の事項に関しては、今年度と同様であるとする。
予測される以下の数値を求め、その値を(a)欄に、計算過程を(b)欄に記入せよ。
①変動費率(小数点第3位を四捨五入すること)
②営業利益(百万円未満を四捨五入すること)
【出題の趣旨】
営業損益の内訳とその変動の予測に基づき、予測の営業損益を求めることで、診断及び助言の基礎となる数値を算出する能力を問う問題である。

出題の趣旨で「診断及び助言の基礎となる数値を算出する能力を問う」と書かれると心が痛いですが(^^;、ここは恥を忍んで10代目の一覧表です。

意外と正答率は高くありません。kskn、どいこうは安定の正解。かわともはやっちゃってますね。いよっち、makinoは第2問を取って第3問を落とす、ぐっちは逆に第2問の失点を挽回しています。

第3問(配点30点)
(設問2)
D社が新たに営業拠点を開設する際の固定資産への投資規模と費用構造の特徴について、60字以内で説明せよ。
【出題の趣旨】
サービス提供形態及び営業費用の内訳から、営業拠点の費用構造と開設投資の特徴について、分析する能力を問う問題である。

営業拠点の費用構造と開設投資の特徴について問われています。設問3の「営業拠点を増やし続けたらどうなる」につながる問題ですね。
営業拠点の費用構造については、外注を利用しているため「変動費が大きい」ことが特徴です。また、開設投資については貸借で拠点を開設しているために「固定資産への投資規模は小さい」ことが特徴です。この2つの要素を両方入れられれば良いですね。

kskn(74点):
売上増加に対する固定費増加は約6%と投資規模は小さい。費用構造は変動費、特に外注費の割合が大きい。

かわとも(72点):
固定資産への投資規模は少ない。費用構造は34百万円の増加と少ない固定費で営業拠点を開設でき、変動費率が高い。

さすが高得点のお二人さん、ベストアンサーですね。

気が付いたらここまで「いい人」風のコメントしかしてませんねぇ。では、ここで二人ほど軽く切り捨てておきます。(^^;

いよっち(65 点):
費用構造は外注費等の変動費の比率が高く、固定費の比率が低い特徴がある。固定資産への投資規模は1拠点あたり38百万円と適正水準である。

「費用構造」は「変動費の比率が高い」と押さえられていますが、「固定資産への投資規模」は「適正水準」と言い切っちゃってます。何をもって適正と判断したんでしょうかね。(^^;

ぐっち(59 点):
売上・有形固定資産より固定資産への投資は約30百万円。費用構造は変動費率が高いが販管費の固定費が大きく回収し営業利益向上。

ぐっちも「費用構造」は「変動費の比率が高い」と押さえられていますが、「固定資産への投資規模」は「約30百万円」と数字を書いてしまっています。設問では「特徴について説明せよ」となってますので、★設問要求に応えていない見本★です。
良い子は真似しちゃだめですよ。(^^)/

第3問(配点30点)
(設問3)
(設問2)の特徴を有する営業拠点の開設がD社の成長性に及ぼす当面の影響、および営業拠点のさらなる開設と成長性の将来的な見通しについて、60字以内で説明せよ。
【出題の趣旨】
営業拠点の新たな開設と成長性の関係について、売上高及び利益への短期的・長期的な影響の視点から分析する能力を問う問題である。

これは難問だと思います。出題の趣旨には「売上高及び利益への短期的・長期的な影響の視点から分析」とありますので、「短期的には~だが、長期的には~。」という2つの要素からなる解答が要求されています。
「解法実況&事例研究」の記事で書きましたが、「D社の営業利益率は1.20%と低いので、開設した営業所の営業利益率20.52%はD社の売上・利益の拡大に好影響」を与えます。こちらは短期的な影響の分析ですね。
長期的には、同様に売り上げは拡大していきますが、徐々にD社全体の営業利益率が高くなりますので「利益率の伸び」は逓減していきます。要するに20.52%に収斂していくということです。

かわとも(72点):
当面の影響は営業利益が113百万円増加する。今後は営業拠点の更なる開設により少ない投資で売上増加による成長が見込める。

いよっち(65点)
拠点開設により、売上増加による収益性向上等の好影響が期待でき、更なる開設により設備の効率性や長期安全性の向上が期待できる。

10代目の再現答案では、短期的な売上高と利益の向上に言及できているメンバーは多かったですが、長期的な利益率の伸びに言及できているメンバーはいませんでした。この問題は「短期的には売上・利益に好影響を与える」を正解して部分点が取れれば十分だと思います。いよっちの後半部分(長期的な影響)は事実として間違ってはいませんが、設問要求にある「成長性の将来的な見通し」ではありませんので点は入っていないと思われます。

第4問(配点15点)
D社が受注したサポート業務にあたる際に業務委託を行うことについて、同社の事業展開や業績に悪影響を及ぼす可能性があるのはどのような場合か。また、それを防ぐにはどのような方策が考えられるか。70字以内で説明せよ。
【出題の趣旨】
業務委託によるサービス業務の遂行について、事業展開や業績の視点から課題を把握し、方策を提言する能力を問う問題である。

与件文には、5段落目に「協力個人事業主等の確保・育成および加盟物流業者との緊密な連携とサービス水準の把握・向上がビジネスを展開するうえで重要な要素になっている」という記述と、6段落目に「配送ネットワークの強化とともに、協力個人事業主等ならびに自社の支店・営業所の拡大が必要」とありますし、「昨今の人手不足の状況下で、優秀な人材の採用および社員の教育にも注力する方針」とありますので、「サービスレベル」と「人員の採用・教育」「自社の支店・営業所の拡大」が切り口として考えられると思われます。

■サービスレベルに着目

かわとも(72点)
①委託先のサービス水準が低い場合②顧客情報が流出する場合に悪影響の可能性がある。防止策は①研修や定期的見回りを実施し②秘密保持契約を結ぶ。

ぐっち(59点):
悪影響は、委託先との連携不足や委託先のサービス水準が低い時。防ぐ方策は、委託先と緊密な連携を行い、委託先にサービス向上の教育を実施する。

なおさん(53点):
業務委託する個人事業主や物流業者の顧客サービスレベルが低下した場合に受注減のリスクがあるので、品質レベルの高い委託先の選択と教育が必要である。

■人材不足に着目

いよっち(65点)
リスクは①人手不足で協力個人事業主が確保できない②加盟物流業者との連携ができない場合。方策は①協力者の確保・育成②システム共通化等の連携の強化。

makino(60点):
人手不足による人件費高騰と人材不足の悪影響がある。予防策は長期契約・人材育成・サポートを行いする事

■外注費の高止まり→自社体制の構築に着目

kskn(74点):
限界利益率が低いため、外注費の高騰により営業利益がマイナスになる可能性がある。それを防ぐため、自社内でも業務を遂行できる体制作りが必要となる。

どいこう(70点):
外注費が高止まりして貢献利益がマイナスとなる場合に悪影響がある。対策としては自社社員による業務範囲を広げることなどがある。

この問題はおそらく上記3つの切り口のどれが正解でどれが間違っているということはないと思いますので、みんなそれなりに得点していると思われます。


いかがでしたでしょうか。
次回は事例Ⅰについて分析を進めます。
以上、なおさんでした。(^^)/

 

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

1次試験から一週間弱が経ちましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
自己採点で1次試験突破を確認された方、おめでとうございます。ご自分を褒めてあげましたか?協力してくれた家族に感謝の気持ちを伝えましたか?いよいよ2次筆記試験に向けてラストスパートです。ギアを上げてアクセルを踏み込みましょう。
自己採点で少し点が足りなかった方、まだ望みはあります。昨年は経営法務で8点の得点加算がありました。なかなか気持ちの切り替えが難しいと思いますが、9月3日の合格発表までただ待っているだけではもったいないです。1次試験は合格したつもりで、2次試験の準備を始めてしまいましょう。

さて、今週末の10日(土)と11日(日)は、東京と大阪で一発合格道場の夏セミナーが開催されます。道場もここから一気に2次試験対策にアクセルを踏んでいきます。
私は東京と大阪の両方に登壇しますので、セミナーに参加者される方は会場でお会いしましょう。(^^)/

さて、本日は「あと5点延ばすための2次試験のポイント」と題しまして、各事例ごとに事例を読み解く視点や、解答構築の際のフレームワークをお伝えします。
今年の2月26日に「80分間の過ごし方」の記事の中で書きました「第三段階:多面的な解答で得点を積み上げる」が本日の記事になります。

既に一部は「解法実況&事例研究」シリーズの解説中にもちらほら出てきていますが、それらを体系的にまとめたものになります。
以下に書かれているポイントを常に意識しながら解答構成することで、各事例ごとに5ポイント程度の加点要素を作り出し、事例全体の底上げができればと思います。

それでは、なおさんの「あと5点延ばすための2次試験のポイント」いってみましょう。


事例Ⅰ~Ⅲ共通

「80分間のプロセスも馴染んできた」、「与件文から解答要素の抜き出しもできるようになってきた」、ここまで来たら合格はもう手の届くところまで来ています。
ここでは2次筆記試験事例Ⅰ~Ⅲに共通する解答作成ポイントについて解説していきたいと思います。

1.設問要求に沿って解答する

「設問要求に沿って解答する」というアドバイスを聞いたことがあると思います。ただ、実際には「設問要求に沿う」ことがなかなか難しいですよね。例えば平成30年度事例Ⅲの第5問で「C社が立地環境や経営資源を生かして付加価値を高めるための今後の戦略について助言せよ」と問われたときに、漠然と「付加価値を高める戦略を答えるのだな」と考えただけでは不十分です。
設問でわざわざ「立地環境(O:Opportunity)」と「経営資源(S:Strong)」と異なる側面が書かれているのですから、「立地環境を生かした戦略をひとつと、経営資源を生かした戦略をひとつ、合わせて二つの解答要素で構成するのだな」と理解して解答することが「設問要求に沿う」ということです。
2次筆記試験は、日常生活ではありえないくらい「ロジカル」ですし、ロジックの構成密度は「予備校模試」とはレベルが違います。多くの方が2次筆記試験の勉強教材として「過去問」を上げるのは、本試験のレベルでロジックを練り上げられた教材が他には見当たらないからです。
設問文に「○○や△△」という並列表記が出てきたら、二つの要素が要求されていないか確認するようにしましょう。

2.回答内容は与件文を根拠とし、当たり前に考えられる内容を書く

二次試験は「設定された箱庭世界の中で行う推理ゲーム」のようなものだと思います。受験者の知識や経験が問われているのではなく、「仮想世界の中で、ルールに基づいて、設定された条件をクリアして、ゴールする」のです。与件文から証拠を探し出し、与えられたヒントに沿って展開を推測し、条件に従って解答を組み立てる。私は「これはゲームだ」と思うようになってから、与件文からの証拠の抜き出しに漏れがなくなり、得点が安定してきました。
診断士は、中小企業経営者の価値観の世界に入り込み、その世界の中で経営者に寄り添って問題を解決することが求められます。中小企業診断士の試験は将来の診断士を選抜するための試験なのですから、中小企業の限られた経営資源、条件、材料(=箱庭)の中で、社長が理解し、納得し、行動に移すことができる(突飛なアイデアではなく、一般人が理解できる)提案(=解答)を行わなければいけない(=合格しない)のは当然ですね。

3.因果は大切、ロジカルに書く

ロジカルシンキングは自分の考えを相手に分かりやすく伝えるビジネススキルとして、問題解決や情報整理など仕事のさまざまなシーンで活用されています。因果とは原因と結果のこと。「AだからB」という因果が、論理的で矛盾がないことで相手が理解し、納得することができます。
対応策を問われているということは、中小企業の社長さんに「どうしたらいいでしょう?」と聞かれているということですから、「〇〇が原因ですので、対応策は〇〇を行います。そうすると〇〇になって利益が増えますよ。」と答えてあげたいですよね。
2次筆記試験は、机上の「模擬診断」を通じて中小企業診断士として適性のある人を選抜する試験なのです。

例)
対応策は、購買業務を製造部に移管することである。

対応策は、業務量が多くて業務が滞ることもある設計要員から購買業務を製造部に移管し、設計要員の業務負荷を軽減することで本来の設計業務に関わる時間を確保することである。


事例Ⅰ

1.「強み」を聞かれたら

強みを聞かれたら、与件文のキーワードを散りばめながら、締めくくりは「〇〇が可能な営業力」、「〇〇〇をする△△技術力」でまとめます。事例Ⅰは「組織・人事」が問われていますので、経営資源としての組織力であることが明確になるようにします。

2.特徴を表す言葉は省略しない

特徴を表す言葉、特に形容詞は省略してはいけません。これは組織としての特徴を表しているからです。例)高品質な、創業以来、

3.人的資源管理のキーワード(さちのひもけぶかいねこ)

人的資源管理では、「さちのひもけぶかいねこ(幸の日も毛深い猫)」というキーワードで検討すると、抜け・モレが無く要素を洗い出すことができます。

サ(採用・配置):適材適所の配置、経験者中途採用、非正規社員の活用
チ(賃金・報酬):成果主義的な給与体系
ノ(能力開発):OJT、OFF-JT、外部研修
ヒ(評価):成果主義、公平・公正な評価、目標管理制度
モ(モチベーション):士気向上、モラール向上
ケ(権限移譲):~について権限移譲する、迅速な意思決定、後継者育成
ブ(部門):専門部署の設置
カイ(階層):フラット化、組織化
ネ(ネットワーク):外部連携、産官学連携
コ(コミュニケーション):会議体の設置、意思疎通の向上


事例Ⅱ

1.グラフや表の読み取り

グラフや表の読み取りが出されたら、「分析結果」を必ず解答に表現します。
・人口構成比の高い30~40台の子育て世代をターゲットにし(H.29)
・購入数量や消費量が減少傾向にある醤油の大容器アイテムはラインナップを整理し(H.28)

2.ターゲット(誰に)

事例Ⅱで「ターゲット(誰に)」を問われて解答を作るときは、「デモ・ジオ・サイコ」の切り口で考えてターゲット層を明確にします。

・近隣のオフィス街に通う(ジオ)日本酒好きな(サイコ)50代男性(デモ)
・マンションに住む(ジオ)子供の健康に敏感な(サイコ)30代子育て世代(デモ)

3.インターナルマーケティングのフレームワーク

①研修による能力開発、②表彰制度、③権限委譲によるモラール向上により、従業員満足度の向上→当事者意識の向上→顧客満足度の向上→固定客化

4.口コミ促進のフレームワーク

顧客関係性強化→顧客満足度の向上→口コミの発生を促進→新規顧客獲得

5.「売り上げ」

売り上げに関する問いには、売り上げを分解してそれぞれについて回答します。
  売上=客数(既存顧客、新規顧客)×客単価
※客数は「固定客(リピーター)の囲い込み」と「新規顧客の開拓」の2側面から検討します。

6.ブランドのメリット

①売上安定
リピーター、ファン(固定客)がつくため売り上げが安定します。
②広告宣伝費の削減
固定客がいるため、多大な広告宣伝費をかけなくても売れます。
③新商品開発しやすい
知名度があり、価値が浸透しているため、従来とは異なる商品でも同じブランドで販売すると売り上げを確保しやすいです。
④価格競争からの脱却
知名度が高いと指名買いが発生し、価格競争に巻き込まれにくいです。
⑤従業員の忠誠心・士気向上
従業員がブランドのある自社で働くことを誇りに思えるようになります。

7.サービスの特性

①無形性
サービスには形がない。
②非貯蓄性
サービスは保存できない。在庫を持つことができない。
③非均一性
サービスは提供する人のスキルによって質が変動する。
④生産と消費の同時性
サービスは生産と消費が同時に行われる。
⑤非可逆性
一度提供されたサービスは元に戻せない。
⑥需要の時期集中
需要が、季節や曜日、時間帯によって大きく異なり、繁忙と閑散の差がある。


事例Ⅲ

1.事例Ⅲのポイント

事例Ⅲでは、「生産管理」が論点として多く取り上げられています。生産管理とは、①需要予測、②生産計画、③生産統制(進捗管理、現品管理、余力管理)、④在庫管理で構成される一連の管理サイクルのことですが、事例企業は「生産計画」「生産統制」「在庫管理」に問題のあることが多いですね。大手メーカーでは、管理が仕組み化され、日々統制されているのでしょうが、人的資源に乏しい中小企業では現実でもさまざまな問題を抱えているところが多いように思います。
また、事例Ⅲでは、「〇〇はできていない」「〇〇が過大である」等、問題点や課題が明示されることが多いので「できていない→やる」「過大→適正化する」がひとつの解答パターンになります。

2.生産計画

生産計画の課題については、「全社的な計画を立てる」→「生産統制((進捗管理、現品管理、余力管理)を行う」→「効果」という流れが解答のパターンになります。計画がなかったり個別最適な計画だったりすると、A班では問題がないがB班では長時間残業が発生していたりして全社的な非効率や人件費の増大を発生させることになります。また、段取り替えの時間を短くしようとしてロットサイズが実需より大きく設定されると、在庫が過大になってしまいます。(H30の事例)
生産計画には、材料調達計画、生産数量計画、人員計画も含まれますので、ムリ・ムラ・ムダなく工場が円滑に稼働するような計画を立てることが必要になってきます。また、需要や受注の状況に応じて、適切なタイミングで生産計画を見直すことも大切ですね。

<着眼点>
・計画がない/個別最適な計画である→全体最適な計画を作る
・計画の作成/見直しタイミングがおかしい→適切なタイミングと頻度で計画を見直す

3.生産統制(進捗管理、現品管理、余力管理)

正しい生産計画を立てたら、予定通りに生産が進行するように生産統制を行います。日々進捗状況を確認し、材料不足や納期遅延が発生しないように、問題が小さいうちに適切に対処していきます。要員管理や余力管理も行い、残業発生によるコストアップも防止します。
また、作業のムダを点検し、手待ち・機械待ちが発生しないように作業手順も最適化していきます。(H30、マン-マシンチャート)

4.在庫管理

完成品在庫の量については、生産計画と密接に関係しますので「適切な生産計画」と「適切なロットサイズ」が重要です。
工程間の仕掛品在庫については、①工程間の作業時間にばらつきがある場合、②工程間に距離があり、仕掛品の移動が必要な場合に仕掛品在庫が増える可能性があります。

<着眼点>
・工程間の作業時間の違い→平準化して工程間のばらつきをなくす
・工程間に距離がある→工程の再配置を行って移動距離を減らす

5.生産性向上・生産効率向上

「作業標準がなくバラバラに作業している」「その日の作業内容が明示されていない」「置き場所が指定されておらず探すのに時間がかかる」など、作業効率や生産性に問題がある現場の場合には、「標準化→マニュアル化→教育(OJT)」や「情報をDB化→一元管理→共有化」することが鉄板の解決策になります。


事例Ⅳ

1.マーカーを使って設問要求を確認する

すぐに計算するのではなく、マーカーを引きながら設問要求と制約条件を確認することで事故を無くします。特に計算結果の表示桁数(小数第〇位で四捨五入するのか)に注意してください。これを間違うと計算プロセスが合っていても点になりません。

2.設問ごとの解答順を考える

基本的に事例Ⅳは計算させる問題が大半です。問題によって計算量、つまり必要な時間が異なりますので、「NPVに時間がかかりすぎて、最後の簡単な文章問題が書けなかった」というもったいないことにならないように、時間がかかり、かつ多くの受験生が部分回答しかできないような難問は後に回した方が良いと思います。要するに「取れる問題は早い時間帯に解いて確実に得点する」、「難問は最後に回し、仮に時間切れで半分しか解けなかったとしても他の受験生と大差ない」ということですね。時間がかかり、ミスをしやすく、正解率の低いNPVは最後に回すのがベターです。

3.経営分析

基本的には「収益性」「効率性」「安全性」からひとつずつ解答します。

<収益性> 売り上げから利益を生み出せているか
●売上高総利益率:売上総利益÷売上高×100(%)
※商品力、高付加価値、ブランド力、販売単価
●売上高営業利益率: 営業利益÷売上高×100(%)
※販管費が課題となるケースで指摘
●売上高経常利益率:経常利益÷売上高×100(%)
※通常は使用しない。「支払利息」は負債比率の問題。

<効率性> 資産を売り上げにつなげているか
●売上債権回転率:売上高÷売上債権(回)
※不良債権がある、回収が滞っている→引当金計上というようなケースで指摘。
●棚卸資産回転率:売上高÷棚卸資産(回)
※在庫、仕掛品、在庫管理、不良品
●有形固定資産回転率:売上高÷有形固定資産(回)
※建物、工場、土地、店舗、設備投資
※効率性においては、一般的に算出式の分母には「期中平均値」を用いますが、前期末の値が不明の場合には、両方とも当期末の値を用いて指標値を算出します。

<安全性> 支払い能力があるか、資金調達は安全か
●自己資本比率:自己資本÷総資本×100(%)
●負債比率:負債÷自己資本×100(%)
※借入金、設備投資、累積赤字、自己資本、内部留保
※自己資本比率と負債比率は、計算に用いる勘定科目が本質的に同一ですので、片方のみが正解となることは考えにくく、試験対策上はいずれか一方の経営指標を考慮すれば十分です。どちらを選択するかは「センスの問題」だと予備校の講師が教えてくれました。自己資金が潤沢→自己資本比率、借り入れが多い→負債比率、という感じですね。
●流動比率:流動資産÷流動負債×100(%)
※現金、売掛金、短期借入金
●当座比率:当座資産÷流動負債×100(%)
※在庫が多く、当座資産が少ないケースで指摘
●固定比率:固定資産÷自己資本×100(%)
※固定資産、長期借入金、自己資本
●長期固定適合率:固定資産÷(自己資本+固定負債)×100(%)
※固定資産、設備投資、有形固定資産、自己資本

4.経営指標と記述問題

経営分析の記述問題で書くべき要素は以下の通りです。
主語+原因+収益性・効率性・安全性が高い・低い(向上・低下)+ため・こと+である。
・問題点は、設備投資を借入金で行ったために長期借入金が増え、安全性が低下したことである。
・特徴は、高付加価値商品が顧客に好評で売上総利益が高く、収益性が高いことである。

5.フリーキャッシュフロ―

フリーキャッシュフロー(FCF)とは、営業活動によるキャッシュフローから、設備投資などの投資活動によるキャッシュフローを控除したもので、企業の設備投資が本業で獲得したキャッシュで賄われているかどうかを示すものです。
FCF=営業利益×(1-法人税率)+減価償却費-運転資金増減額-設備投資額

6.のれん

のれんは、無形固定資産に計上し、20年以内のその効果の及ぶ期間にわたって、定額法その他の合理的な方法により規則的に償却します。のれんの当期償却額は、販売費及び一般管理費の区分に表示します。なお、負ののれんが生じると見込まれる場合は、負ののれんが生じた事業年度の利益(特別利益)として処理します。

7.デリバティブ(ドル建ての輸出の場合)

ドル売りの為替予約
円高:為替予約の時点で為替を確定させるため、時価レートが契約レートよりも円高になった場合、為替差損を回避できるメリットがある。
円安:為替予約の時点で為替を確定させるため、時価レートが契約レートよりも円安になった場合、為替差益が享受できないデメリットがある。

ドルのプットオプションを購入
円高:時価レートが契約レートよりも円高になった場合、権利行使により為替差損を回避できるメリットがあるが、オプションプレミアムが必要となるデメリットがある。
円安:時価レートが契約レートよりも円安になった場合、権利放棄により為替差益が享受できるメリットがあるが、オプションプレミアムが必要となるデメリットがある。


いかがでしたでしょうか。

余談になりますが、私は昨年8月、9月、10月にそれぞれ3日ずつ有給休暇を取得しました。1日有給休暇を取得すると通勤時間も含めて「1日10時間」の学習時間が確保できますので、有給だけでトータル100時間近くの学習時間を積み増していたのですね。
お仕事の関係で有給休暇が取得しやすい方、そうでない方もいらっしゃると思いますが「最後の切り札」としてご参考になればと思います。
(残り半分の有給は、15日間の実務補習時に使わせてもらいました)

以上、なおさんでした。

 

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

まずは初日、お疲れさまでした。丸一日、4科目も集中するのは大変ですし、とても疲れたと思います。本日は、みなさんが読まれているタイミング別にメッセージを用意しました。

■これから2日目の試験を受けられる方

目の前の3科目に集中しましょう

2日目の試験は、法務、情報、中小と「暗記3兄弟」のラインナップになっています。ということは、試験開始までの1分、1秒まで点が伸びますので休憩時間をフル活用して、最後まで粘りましょう。

 

■試験の休憩時間にこの記事を読まれている方

大丈夫、その調子です

いつも通りに何げなくスマホの画面を開いたあなたは、いつも通り落ち着いてできていると思います。大丈夫です。
しかし、今はブログを読んでいる場合ではありません。(^^;
次の科目に集中し、試験開始の合図まで1マークを積み上げましょう。

 

■そして2日目の試験を終えられた方

2日間にわたる長丁場の1次試験、お疲れ様でした!

協会から解答が発表されるのは明日の10時ごろです。今日くらいは1次の振り返りも、2次の準備も忘れて、これまで頑張ってきた自分を褒めてあげましょう。

そして忘れてはいけないのが、みなさんの頑張りを支えてくれた家族や応援してくれた周囲の方々への感謝です。
自分へのご褒美も兼ねて、一緒に美味しいご飯を食べに行くのもいいですね。あと、感謝の気持ちは必ず「言葉にして」伝えましょうね。どんなに親しい間柄でもなかなか気持ちは伝わらないものです。少し照れくさいかもしれませんが「支えてくれてありがとう」「協力してくれてありがとう」「応援してくれてありがとう」と言葉に出して伝えましょう。

さて本日は、
道場OPEN DAY!!

道場のコメント欄に、ぜひ!みなさんの今の気持ちを書いてみてください!

・1次試験の感想
・2次試験への意気込み
・応援してくれた方々への感謝の気持ち
などなど。

1次試験を終えて、自分の中で一区切りをつけるためにも、コメント欄をご活用ください。

道場メンバーが、全力でアツいコメントを返したいと思います。

そして、同じ試験を戦い抜いた同志達のコメントも、ぜひ良い刺激にしてください。

みなさんからのコメントをお待ちしています。(^^)/

以上、なおさんでした。

 


 

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詳細はこちらをご確認ください。

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

いよいよ1次試験まであと5日。準備が順調な人も、ちょっと遅れがちな人も、まだまだ大丈夫です。あと5日もあります。

本日は「阻害要因を排除して100%パフォーマンスを発揮する」と題しまして、みなさんの力を試験当日に100%発揮するポイントについてご紹介していきます。

普段の生活ではあまり気になりませんが、実は日常生活はいろいろな阻害要因にあふれています。また、常に100%のパフォーマンスを発揮できていることもまれでしょう。逆に言えば「試験当日に何の阻害要因もなく、持てる力を100%発揮できる」方がレアなのかもしれませんね。

ですので、一流のアスリートは食事や睡眠、トレーニング内容やトレーニング後のケアに気を使いますし、ここ一番の勝負どころで高い集中力を発揮するためのルーティーンを持っていたりします。我々もこの一週間で「色々なことに少し気を遣う」ことで阻害要因を減らして、当日100%に近いパフォーマンスを発揮できるようになりましょう。

1.緊張について考える

試験だけでなく、会社のプレゼン、面接、ひょっとするとカラオケを人前で歌うときでも緊張する方はいますよね。なぜ、人は緊張するのでしょうか。
動物は「襲われるかもしれない」という危険な状態に陥ると、身を硬くして防衛状態になり、逃げるか・戦うかを判断できるように体の機能を高めます。これが緊張状態です。つまり、緊張とは動物が持つ自己防衛本能なんですね。では、なぜ試験で緊張するのでしょうか。試験で緊張を感じる理由としては、
・準備が不足している
・完璧主義である
・体調が悪い
・忘れ物をした
・遅刻した
・心配性である
などが考えられます。また、普段以上によく見せたいという気持ちも緊張を高める要素の一つかもしれません。では、どうするか。こうして書き出してみるとわかりやすいですが、全部逆にすれば緊張の要素がなくなることがわかります。
・準備不足 → 十分に準備する
・完璧主義 → 6割で合格する試験
・体調が悪い → 体調管理する
・忘れ物 → 事前に準備しておく
・遅刻した → 早めに会場入りする
・心配性 → 心配しない
※心配性の方は、同じように自分が心配だと思う要素をすべて書き出してみて、全部逆にしてみましょう。

私は以前にバンドをやっていたのですが、最初の頃はステージ前に緊張しましたし、歌詞や曲の進行を忘れる夢を何度も見ました。また、社会人になってからも新製品企画会議でのプレゼンテーションでは、(社長から山のような質問があるので)随分と緊張したことを覚えています。

しかし、よくよく考えてみると「準備不足と緊張」や「良く見せようという気持ちと緊張」に相関関係があることに気づき、「とにかくできるだけの準備をする」「良く見せようと思わず、等身大で臨む」ことを意識した結果、試験でもプレゼンでも過度に緊張することはなくなりました。
やはり、十分に準備する、等身大で勝負する、予想外の事態を想定する、あたりが緊張緩和のポイントになると思います。

2.適度な緊張は集中力を高める

緊張は悪いことばかりではありません。人間は緊張を感じると神経伝達物質を分泌して集中力を高めることができますので、適度な緊張は普段以上のパフォーマンスが発揮できるいい状態なんです。よくアスリートが「いい緊張感の中で最高のプレーができた」とインタビューで答えているのを見たりします。緊張を感じたら「お、集中力が高まるいい状態になってきた」と考えれば良いと思います。

3.トレーニングは怠らない

緊張緩和にも必要ですが、やはり試験で合格するには十分な準備(学習)が必要です。個人的には、学習の成果は「時間×質」で決まると思っています。1次試験は絶対評価ですので、60点分の正解をマークできれば全員が合格できます。つまり、60点に必要な「時間×質」の「学習面積」を問われる試験ですので、最後の1秒まで「学習面積」を積み上げていきましょう。残り5日間ですので、もう新しいことには手を出さず、これまでやってきた中で少しあやふやになっている部分の復習をするのがおススメです。

4.試験当日は完璧主義を捨てる

学習においての完璧主義は悪くありませんが、試験当日は完璧主義を捨てて楽観主義で臨みましょう。60点取れば合格する試験に完璧主義で臨むのが「勘違いさん」であることはお分かりですよね。また3分の1の問題は間違ってもいいわけですし、合計点が420点を超えれば個々の科目は半分間違ってもいいんですよ。得意科目では頑張って稼ぎ(運営:87点)、苦手科目は半分合っていればいい(経営:50点)という試験なんです。
※得点はなおさんのH30年度1次試験の結果

5.試験会場の下見をする

試験会場まで足を運んだことのない方は、下見をしておくと良いでしょう。最近はスマホのナビも便利になりましたが、初めていく時には意外と目的地の近所で戸惑うこともあると思います。散歩がてら駅から会場までの道順や、途中にどんなお店があるのかを確認しておきましょう。

6.前日は早めに就寝する

スッキリ目覚められる就寝時間は人によっても違うと思いますが、会場到着時間から逆算して就寝時間を決めましょう。神経が高ぶった状態だとなかなか寝付けませんので、就寝前はリラックスできるように工夫します。ゆっくりお風呂に入る、ハーブティーを飲みながら音楽を聴く、おいしい肴でお酒を飲む、、、自分なりにリラックスして過ごせる工夫をしてみてください。尚、くれぐれもアルコールは控えめにしておきましょうね。

7.試験会場には時間に十分な余裕をもって到着する

関東にお住まいの方は、電車で会場に向かう方も多いですよね。もし、電車が遅延したらどうしますか?ギリギリの時間に教室に駆け込んで、まだ肩で息をしているのに試験が始まる、、、これでは持てる実力は発揮できませんね。東京にお住まいの方はお分かりだと思いますが、【電車は遅れるのが普通】だと思います。通勤時に乗り換えの新宿駅に着くと、ほぼ毎日どこかの路線の遅延を知らせる案内表示が出ています。ですので、当日の朝は時間に余裕をもって会場入りされることをお勧めします。
また、試験会場に着いたら、トイレの場所を確認しておきましょう。特に男性は休憩時間に長蛇の列ができますので、複数の場所を確認できるといいですね。

8.問題用紙が配られたら、目を閉じてゆっくり深呼吸する

問題用紙が配られてから、試験開始の合図があるまでのあのわずかな空白の時間も活用しましょう。目を閉じてゆっくり深呼吸すると緊張も和らぎますし、脳に十分に酸素を回してあげれば試験開始すぐ頭を働かせられるはずです。

9.わからない問題はみんなもわからない

試験中にできない問題を発見すると、急にメンタルをやられて他の問題までできなくなり総崩れする人がいます。そういう人は「わからない問題はみんなもわからない」と自分に言い聞かせましょう。どうも中小企業診断士試験の出題側は「100点を取らせたくない」らしく(※個人の感想です)、どの教科でも「いや、こんなことテキストにも書いてないでしょ」という問題が毎年数問は出題されます。いわゆる「E問題」ですね。
合否に関係ないE問題は、「問題に〇印をつけて、適当にウとかエとかマークして次に進む」で良いと思います。一通り解答が終わったら、余っている時間で〇印の問題を振り返って「明らかに×の選択肢だけ外して、残ったものの中から(再度適当に)ウとかエとかマークする」ことでちょっとだけ確率を上げるようにします。

10.食事は少量に分けて摂る

食後は血糖値が上がり、眠気に襲われます。眠気対策はksknの記事に詳しく書かれていますので、そちらを参考にしてください。また、試験で頭を使って脳に糖分が不足しても集中できなくなりますので、休憩の度に小分けした食事と糖分補給を行います。私は「おにぎり2個、カロリーメイト(予備)、CRUNKYチョコ、麦茶(カフェインが少ない)」を持参して、休憩時間ごとに「おにぎり1個とチョコ」を補充するようにしていました。あと糖分補給にはアメちゃんもいいですね。大阪にお住まいの方は前もっておばちゃんからもらっといてください。(^^;

11.休憩時間には外の空気を吸ってストレッチする

試験の合間の休憩時間は、ぜひ教室の外へ出て新鮮な空気を吸いに行きましょう。また、緊張するとどうしても首や肩まわりの筋肉がこわばって脳への血行が悪くなりますので、首や肩のストレッチを行って筋肉を十分にほぐして脳への酸素供給を確保します。

12.最後に

試験に向けて緊張したり不安を感じたりする最大の理由は、皆さんが今まで一生懸命頑張ってきたからだと思います。「今までの努力をしっかり発揮して、結果に繋げなければならない」、そう思えば思うほど緊張感や不安は高まってくるものです。ですがそれを過度に心配する必要はありません。「緊張や不安は努力の証」と認識し、これまでの努力に自信を持って試験に臨んでほしいと思います。
皆さんの合格を心から応援しています。

 

 

おまけの告知

さて、本日はおまけで告知をさせてください。私、電子書籍を出版しました。(^^)/

「中小企業診断士 第2次試験 解法実況&事例研究 平成30年度事例Ⅰ~Ⅳ」

この本には、これまで道場で書いてきました「80分間の過ごし方」「解法実況&事例研究Ⅰ~Ⅳ」に加えて、次回投稿予定の「あと5点伸ばすための2次試験のポイント事例Ⅰ~Ⅳ」が収録されています。

先日、電子書籍出版のセミナーを受講した際に「ひとつの区切りとしてまとめてみようかな」と思ったのがきっかけです。道場記事を読めばいらないという話もありますが (^^;、もし興味のある方がいらっしゃいましたら「なか見!検索」で冒頭部分だけでもご覧ください。

 

以上、なおさんでした。

 

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東京:8月10日(土)

大阪:8月11日(日)

名古屋:8月24日(土)

時間・場所は後日告知いたします。
ぜひご予定ください!

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

1次試験まで残すところ18日。追い込みの高速ループは順調でしょうか。
ここまでくると過去問の〇印が残っている分野からもわかるように「この分野は大丈夫」、「この分野はもう少し頑張らないと」と科目内でも明暗が分かれてきていると思います。

TACの問題集をお使いの方は、巻末に「出題傾向分析表」というのがありますので、ここに残りの〇印をプロットすれば、課題分野が浮き彫りになってくると思います。たまにはちょっと立ち止り、自分の現在位置を俯瞰してみて、作戦を練り直すことも重要ですね。

さて、本日は「過去問ループ3周目、〇印の選択肢解説で直前ノートを作ろう」と題しまして、自分の課題分野を最後の1分まで悪あがきするための方法をご紹介します。

前回の記事「過去問と超高効率ループ学習法」でご紹介したループ学習を行っていると、
・1周目 ・・・ 得意な分野以外はまぁまぁ〇印が残る
・2周目 ・・・ 理解しやすい分野、覚えやすい分野の〇印が消える
・3周目 ・・・ 〇印は全体の3割程度まで減るが、不得手な分野があぶりだされてくる
・4周目 ・・・ まだ〇印が残っていると軽くへこむ
という感じで進行していくと思います。(あくまで個人の感想です)

本日の提案は、3周目(4周目でもいいですよ)が終わって残っている〇印は自分の課題分野になってきますので、過去問を高速ループするだけではなく、「直前ノート」を作ることで、すき間時間に解説の読み込みを行い、ループを多重構造にして知識の定着を図ろうという方法です。

さらに、「直前ノート」を科目別に再編集(ホチキス止め)することで、本番の試験科目間にある40分(昼は60分)の休憩時間の間にも読み込んで、最後の1分まで悪あがきをしましょう、という提案です。

具体的な手順は以下の通りです。

1)選択肢の解説を書き写す

〇印の残っている過去問を解いて、明確に正誤の判定ができなかった選択肢の解説を書き写します。この時、ノートではなく、レポート用紙やルーズリーフなど、あとで科目ごとにまとめられる媒体がおすすめです。

2)1科目終わったら小冊子にまとめる

1科目の周回(5年分の過去問)が終ったら、書き写した解説を小冊子にまとめます。

3)常に持ち歩いてひたすら読む

さすがにこの時期に分厚いテキストを持ち歩くのは非効率です。薄い小冊子であれば複数科目分を持ち歩くことも容易ですので、常に携行し、通勤時間やすき間時間を見つけて読み込むようにしましょう。特に不得意科目については、コピーを作成して家の中のいたるところに配備するのもありかもしれません。

4)試験当日も持参して休憩時間に読む

1次試験本番では、ひとつの科目が終了したら振り返っていても仕方ありません。休憩時間はトイレを済ませたら、次の科目に備えて時間いっぱいまで直前ノートを読み込みます。ひょっとすると最後に読んだ部分が出題されて、1問正解できるかもしれませんよ。1次試験の一日目には、二日目の科目の「直前ノート」を持っていくのも忘れてはいけません。一日目が終わった帰りの電車では、二日目の科目を読み込みます。

「二日目には何を持っていったらいいの?」

それはもちろん「応援してくれた家族への感謝の気持ち」です。二日目が終わったら、頑張った自分へのご褒美とこれまで応援してくれた家族への感謝の気持ちを兼ねて、一緒においしいご飯を食べに行きましょう。
(超おすすめします。(^^)/ )

さて、いかがでしたでしょうか。

「もう少し早く教えてくれよぉ」という声が聞こえてきそうですが、この時期まで温存していたわけではありませんのでご容赦ください。m(_ _)m

私は、テキスト、スピ問、過去問を一周目から「不明点の書き写し」を行いながら学習を進めて、独学で1次試験を一発攻略しましたが、振り返ってみると、一周目から書き起こしをするということは、その後覚えてしまいノートが不要になる部分まで書き起こすことになるので少し非効率かなと思います。
ですので「直前ノート」は、「3周目の周回で不明瞭だったものを書き出す」くらいが一番効率が良いのではないかと思います。

また、「今から7科目全部は大変」という方は、不得意科目だけでもノートを作成すれば良いと思います。前回も少し書きましたが、同じ時間を投入した場合、不得意科目の方が得点の伸びしろ分だけ効率的です。

残り18日、もう一段ギアを上げてアクセルを踏み込んでいきましょう。応援しています。

以上、なおさんでした。

 

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

7月になりましたね。1次試験まではちょうど一か月、いや今日を入れてあと31日と言った方が良いでしょう。
みなさん、順調に進んでいる方も、ちょっと遅れを感じている方も、いまひとつ自信が持てない方も、大丈夫です。
31日あれば結構なことができます。一段階、ギアを上げてアクセルを踏み込んでいきましょう。

2年前に私が1回目の1次試験を受験した時の話をします。
私の2017年の1次試験結果は、
経済(60)、法務(68)、情報(76)、中小(62)
でした。勉強を始めたのが2017年4月でしたので、「4か月で7科目は無理。今年は半分科目合格して2年計画にしよう」と考えました。
また、さらに4か月間の学習計画を、
・4月:情報(得意科目は早めにクリアして安心する)
・5月:法務(会社法と知財はそこそこ知ってる)
・6月:中小(知らないことばかり、暗記科目は直前期)
・7月:総合復習
と立てました。

気が付かれましたか?当初の学習計画には、経済が入っていませんね。

実は、6月末まで進んだ時点で、情報、法務、中小がわりといい感じに仕上がっていましたので、「予定通り3科目で行くか、欲をかいて経済を追加して2年目を2次関連の3科目のみにするか」で悩みまして、結論として「7月から経済の勉強を開始して4科目受験する」決断をしました。
それまで経済学は一切学んだことが無かったのですが、勉強を始めてみると“理系”の私と相性が合ったのか3週間で一通りの勉強が終わり、最後の一週間を総合復習の時間に充てて、1次試験を迎えることができました。
結果は前述のとおりです。
(「限界**」は、「なんだ微分じゃん」という感じですんなり理解できました。それにしてもスレスレでしたね。(^^; )

ね、今からでも1科目くらいならゼロから始めて科目合格まで持っていけるだけの時間があるのです。
ただ、漠然と過ごしていても効果は薄いので、本日は私から残り31日を最大限に活用するためのポイントと「ループ学習法」について解説したいと思います。

1.教材は過去問に絞る

教材は「過去問」だけに絞ります。ここまで勉強を進めてきた皆さんですから、既に理解している分野と、いまひとつ曖昧な分野が共存している状態かと思います。理解している分野のテキストを改めて読み返すのは時間のムダですので、テキストは教材として効率が悪すぎます。過去問を解きながら、過去問の解説では理解できないときにだけ開いて確認すれば十分でしょう。もう、本棚にしまっちゃいましょう。

スピ問も実際に出題される問題よりもやや易しく作られていますので、合格レベルに持っていこうとする現時点では少しもの足りません。まだ解いていない分野やクリアしていない問題が残っていると不安かもしれませんが、こちらも本棚にしまっちゃいましょう。

こうしてみなさんの手元には、受験する科目の「過去問」だけが残りましたね。これで準備はOKです。

2.各科目にかける時間を決める

残りの31日間を科目ごとに割り振ります。心配性の方は7科目全部を一通り当たっておかないと不安かもしれませんが、1次試験の得点を最大化するためには、科目ごとの進捗状況によって思い切って傾斜配分するのが良いと思います。
同じ時間をかけた場合でも、既に80点に達している科目の加点量と現在40点の科目の加点量は異なります。40点の科目が60点に達することは大いに期待できますが、80点の科目が100点になることはありません。
そもそも100点を目指す試験ではありませんしね。
出題傾向によるばらつきを考慮して「70点」を目標ラインとした場合、
・70点オーバーが見込める科目は、週末に半日振り返るだけにするなど思い切って極小化する。
・残りの科目は未達度合いに応じて重みづけをする。60点の科目はマイナス10点、50点の科目はマイナス20点なので、50点の科目に60点の科目の倍の日数を与える。
・31日間で3~4週できるように周期的に配置する。月初に学習して試験日まで放置することのないように。周期的に学習することで記憶定着を図る。

さて、これで過去問を周回する準備が整いました。それでは、いかに周回するかについて私の方法をご紹介します。

3.超高効率「ループ学習法」

この学習法は、私が学生時代から愛用している方法です。問題集を2周、3周と解いていくときに、この手順に従えば、理解できている項目はあっさりと、苦手な項目はとことんしつこくループ学習することができます。
それでは具体的に手順を解説していきましょう。

一周目:
まず、1周目は過去問を順番に解いていきます。そして不正解だった問題には、シャープペンで「〇印」をつけていきます。また、何となく正解だった、2つに絞り込んで当たった、という状況のものにも印をつけます。
診断士試験では、正解、不正解はもちろんですが、正解の選択肢が正しく選択でき、かつ不正解の選択肢も不正解であることが判断できていることが重要です。
ですので「全ての選択肢を正しく正誤判定し、正解した」もののみを「合格」とし、それ以外のものには「〇印(次回も解くマーク)」をつけていきます。時間があれば、正しく正誤判定できなかった選択肢の「解答・解説」を紙に書き写すのも良いと思います。

問題に〇印をつけた状態:

解答・解説を書き写したノート:

二周目:
二周目は、一周目で「〇印」が残っている問題だけを解いていきます。判定は一周目と同様に「全ての選択肢を正しく正誤判定し、正解した」もののみを「合格」とし、合格した問題は「〇印」を消しゴムで消してしまいます。
つまり「合格出来たらもうやらない」ということです。

時間があれば、正しく正誤判定できなかった選択肢の「解答・解説」を紙に書き写します。感覚的には、2周目で〇印が半分くらいに減っていきます。

三周目:
三周目も同様です。〇印が残っている問題を解く、選択肢を正しく正誤判定して正解したら〇印を消す、正しく正誤判定できなかった選択肢の「解答・解説」を紙に書き写す、と進めていきます。

ちょっと手間がかかるように思いますが、二周目、三周目と進むにつれて〇印の数は減っていきますので、どんどん周回スピードが上がっていきます。三周目あたりになると数時間で過去問が一周できる感じですね。
既にご理解いただいたと思いますが、この「ループ学習法」は、得意な項目はあっさりこなし、苦手な項目は高密度・高回転で勉強することができますので、この手順に沿って過去問を解くだけで、勝手に時間のバランス配分ができるというメリットがあります。

人によっては「正解したものにチェックマークを付ける」という逆のマーキングをする方もいらっしゃいますが、その方法だと周回数が進行した時に問題集が「ぐちゃぐちゃ」してきて、どれがもう1回やるべき問題かが一目でわからなくなるというデメリットがあります。上記の方法だと、周回を重ねると「残りの苦手分野が絞り込まれてあぶりだされる」「だんだん〇の数が減っていき、モチベーションが高まる」というメリットがありますのでおすすめです。

是非、「過去問に絞る」、「苦手分野/曖昧な分野の高速周回」で得点を積み増して、見事一次試験を突破されることをお祈りしています。

以上、なおさんでした。

 

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

本日は「平成29年度1次試験 経営情報システムを振り返る」と題しまして、私が科目合格した平成29年度の経営情報システムの試験をおさらいしてみます。
平成29年度は、科目受験者数13,725名、科目合格者数3,646名、科目合格率26.6%でした。平成30年度が22.9%(2,628/11,498)、平成28年度が8.5%(1,143/13,385)でしたので「大幅な難化の後の揺り戻しの年だった」という感じでしたね。(ラッキーでした。(^^)/ )

私の平成29年度試験の結果は「76点」でした。配点は各4点でしたので、「6問間違えた」ことになります。本日は、私が間違えた6問を振り返りつつ、読者のみなさんには「他山の石」としていただければと思います。
(この切り口、運営管理でもやりましたけど、「他山の石」シリーズとして使えそうですね。今更ですけど。)

それでは、なおさんの「他山の石」シリーズ、いってみましょう!


第5問
オペレーティングシステム(OS)は、制御プログラム、言語プロセッサおよびユーティリティ(サービスプログラムとも呼ばれる)で構成される。OSの基本機能に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア.言語プロセッサには、コンパイラ、インタプリタなどがある。コンパイラは、高水準言語で記述されたプログラムを機械語のオブジェクトプログラムに変換する言語プロセッサである。

イ.タスク管理とジョブ管理は、制御プログラムの基本機能である。タスク管理は、プログラムの実行単位を1つのタスクとして、その処理順序を監視・制御することであり、ジョブ管理は、タスクを細分化したジョブにCPUや主記憶などの資源をいかに割り付けるかを管理することである。

ウ.デバイスドライバは、入出力装置などを操作・管理するプログラムであり、制御プログラムの中に組み込まれている。従って、新しいデバイスドライバが必要になった場合、OSの再インストールが必要となる。

エ.ユーティリティは、制御プログラムおよび言語プロセッサを代替する機能を持ち、これによってOSは安定して稼働できるようになる。

オペレーティングシステム(OS)の基本機能に関する問題です。OSは、入出力機能やメモリ管理などの基本的な機能を提供し、アプリケーションソフトウエアを動かすための土台となるソフトウェアです。Windows、MacOS、iOS、Androidがこれに当たります。OSには、制御プログラム(いわゆるシステムプログラム)、言語プロセッサ、サービスプログラム(ユーティリティ)が含まれています。それでは選択肢を順に見てみましょう。

選択肢ア:
言語プロセッサは、低水準言語や高水準言語で記述されたプログラムを機械語に変換(翻訳)するソフトウェアです。言語プロセッサには、ソースプログラムを一括で変換するコンパイラと1行ずつ変換するインタプリタがあります。記述は問題なさそうです。

選択肢イ:
タスク管理とジョブ管理は、OSの主な機能の一つです。ジョブとは、コンピュータに渡す仕事の単位で、ユーザーから見た仕事の単位とも言えます。タスクは、コンピュータ内部での仕事の単位にまでジョブが細分化されたものをいいます。ジョブ=タスク①+タスク②+、、、という関係ですね。選択肢では、ジョブとタスクの記述が入れ替わっていますので、この選択肢は誤りです。

選択肢ウ:
前半の文は問題ありません。デバイスドライバは入出力装置などを操作・管理するプログラムで、マウスドライバ、ディスプレイドライバ、プリンタドライバなどが該当します。しかし、後半の「新しいデバイスドライバが必要になった場合、OSの再インストールが必要となる」は間違いですね。通常、新しいデバイスドライバを追加インストールするだけで使用できるようになります。また、Windowsではあらかじめ多くのデバイスドライバがプリインストールされており、マウスやディスプレイなどは、デバイスドライバの追加インストール無しで接続するだけで使えるものも多いですね。

選択肢エ:
ユーティリティは、OSの機能を補うために用意されている追加機能の様なソフトウェアで、ファイル圧縮ソフトやバックアップソフトが該当します。Windowsの場合は、ペイントやメモ帳もこのジャンルに入るかもしれません。したがって「制御プログラムおよび言語プロセッサを代替する」モノでもありませんし、「OSの安定稼働」とも完成ありませんので、この選択肢は誤りです。

以上より、正解の選択肢は「ア」となります。
BASIC(インタプリタ)やC言語(コンパイラ)を別途お金を出して買っていた経験がある私には、これらは「プログラム開発アプリケーション」という印象が強く、「ア」を正解として選択することができませんでした。当時はWindowsもない時代(MS-DOSというOSがあったことを知っていますか?)でしたので、古すぎる記憶は危険かもしれませんね。

第6問
業務処理には表計算ソフトウェアがよく利用されるが、プログラムを作成することによって、より効率的に業務を遂行できる場合がある。プログラム作成において変数を利用する際、データ型の定義が行われる。このデータ型の定義の仕方により、演算速度や演算誤差に影響を及ぼすことがある。このデータ型定義に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア.小数点付きデータについて、適切なデータ型を定義することによって、演算誤差を取り除くことができる。

イ.数値を格納する変数のデータ型を定義すれば、2進数による内部表現が区別され、演算の精度や速度にも影響が出る。

ウ.データ型を定義した変数を配列宣言して利用する場合、そのデータの格納領域は外部記憶装置に確保される。

エ.変数のデータ型を定義すれば、データ型ごとに変数名索引リストが作成されるので、演算速度の向上に役立つ。

プログラム作成時のデータ型に関する問題です。早速、選択肢を確認していきます。

選択肢ア:
小数点付きデータ同士の計算では、定義したデータ型(有効数字)を超える計算結果になることが良くあります。例えば、「***.*」と小数点以下第1位までの定義に対して、「10.0÷3.0」という計算を行った場合の「=3.3333333…」という結果がそうですね。この場合、計算結果は定義したデータ型(有効数字)に丸め込まれ「=3.3」となりますので、差分の「0.033333…」が誤差になります。したがって設問文にある「演算誤差を取り除く」ことはできませんので、この選択肢は誤りです。

選択肢イ:
ソフトウェアの画面上では10進数での表示や計算を行っている場合でも、コンピューターは「2進数(機械語)」しか理解できませんので、実際の計算は2進数で行われています。プログラムで変数のデータ型を定義すれば、2進数に変換する際のルールも変わりますので、演算の精度や速度にも影響を与えることになります。この選択肢の記述は問題ないように思います。

選択肢ウ:
変数を配列宣言するということは、メモリ上の連続した領域にずらりとデータを並べて管理するということです。ただし、配列を利用することと「データの格納領域が外部記憶装置に確保される」こととは何の関係もありませんので、この選択肢も誤りとなります。

選択肢エ:
変数のデータ型を定義しただけでは、変数名索引リストは作成されませんので、この選択肢は誤りです。

以上より、正解の選択肢は「イ」となります。しかし、この問題は選択肢のいずれの記述も難解な表現になっていますね。この問題は正解できなくても気にしなくて良いと思います。

第9問
業務処理のためには、多くの場合、データベース(DB)が利用される。DBをネットワーク環境下で利用する場合、さまざまな端末からトランザクション処理要求を受け付けるため、多くの負荷が集中することもある。このような状態の中でのDBの効率的な運用や障害対策などのための仕組みが用意されている。そのような仕組みに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア.DB運用中に表のデータ項目の追加・削除や新たな表追加が必要となり、DBの論理構造の再構築を行う場合は、SQL文のREBUILD命令において必要なパラメータを指示して実行する。

イ.DBの更新処理を行う場合は、ロックと呼ばれる排他制御が行われる。このロックをかける範囲をロック粒度と呼び、ロック粒度が大きいと排他制御のための処理のオーバヘッドが大きくなる。

ウ.DBの障害回復には、バックアップファイルを利用するロールフォワードとデータ更新状況を記録したものを利用するロールバックの仕組みがある。

エ.クライアント端末からWebサーバを経由してDBサーバに対して更新作業を行う際、まずDBサーバに対して更新作業が可能かどうかを問い合わせることを2相のコミットメントと呼ぶ。

選択肢ア:
REBUILD命令は、断片化したインデックスの再構築を行うためのコマンドです。表の論理構造の再構築を行うためのコマンドではありませんので、この選択肢は誤りです。

選択肢イ:
1回のロックでロックを掛ける範囲をロックの粒度(りゅうど)と呼び、具体的には、表単位、行単位という粒度があります。粒度が大きい(粗い)場合には、ロック回数が少なく、CPU負荷が少ないため一度に多くのデータを更新する場合に向きますので、選択肢イは誤りです。

選択肢ウ:
DBの障害回復方法には、①データベース更新前の状態を更新前ジャーナルから取得して、データベースをトランザクション開始直前の状態まで戻す「ロールバック」処理と、②定期的に保存してあるバックアップファイルで復元したのちに、バックアップ以降の更新後ジャーナルから更新情報を取得して、データベースを障害発生の直前の状態にまで復旧させる「ロールフォワード」という方法があります。選択肢の記載は問題なさそうですね。

選択肢エ:
物理的に分かれている複数のデータベースを、見かけ上ひとつのデータベースとして扱えるようにしたシステムを分散データベースシステムと呼びます。この様な分散データベースシステムでは、各サイトごとにトランザクション処理が行われているために、全体の同期をとらないとデータの整合性がとれなくなる恐れがあります。そのため、全サイトに対して「コミットできる?」という問い合わせを行い、その結果をみてコミット(もしくはコールバックを指示)することを「2相コミット」といいます。選択肢エでは、「全サイト」が「DBサーバ」となっていますので誤りですね。

以上より、正解の選択肢は「ウ」となります。こちらもSQLの詳しい知識(応用情報技術者試験レベル)が要求されていますので、できなくても気にしないようにしましょう。

第14問
ITの進化に伴い、大量かつ多様なデジタルデータを高速で処理し、分析結果を企業経営に生かせるようになってきた。そこには、日々の業務で発生するトランザクションデータ、eメールや交流サイトでやりとりされるWeb上のデータ、デジタル機器から発信されるIoT関連データなどが含まれる。これらのデジタルデータの処理に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア.センサーの小型化と低価格化が IoT の普及を促進している。センサーには、地磁気を測定するジャイロセンサー、加速度を測定する電子コンパスなどさまざまなものがあり、それらを組み合わせた新しいサービスが実現化されている

イ.大容量のデータ処理を高速化するため、ハードディスクの読み書きを避けてメモリ上で処理を完結する技術がある。これをストリームデータ処理という。

ウ.データベースに保管された大容量のデータを処理するために、サーバを増設して負荷を分散化させる方法を複合イベント処理という。

エ.日本語テキストの分析では、意味を持つ最小の言語単位にテキストを分け、品詞を判別することが必要になる。テキストのデータ分析に先立つこのような事前処理を形態素解析という。

デジタルデータの処理に関する問題です。早速、選択肢を見てみましょう。

選択肢ア:
前半の文章は問題ありません。後半はいろいろ無茶苦茶な記載になっていますので、多くの方が選択肢から除外できたと思います。「地磁気を測定する」センサーは、地磁気センサー、別名電子コンパスと言います。「ジャイロセンサー」とは傾きと速度から位置を割り出すセンサーです。以前は「地球ゴマ」のようなコマの回転の傾きから位置関係を計測する「回転式ジャイロセンサー」が主力でしたが、最近では地球の自転のコリオリ力を利用した「振動型ジャイロセンサー」が一般的で、カメラの手振れ補正装置やスマートフォンにも搭載され、歩く、走るなどの活動を計測するアプリに利用されています。加速度センサーは、文字通り物体の加速度(速度の変化)を検出するもので、自動車のエアバッグが衝撃を検知して作動するのも加速度センターの働きによるものです。

選択肢イ:
ストリームデータ処理は、ハードディスク上に保管されたデータではなく、SNSでの投稿やセンサーからの情報などをリアルタイムで処理する(不要なデータは保管せずにリアルタイムに破棄する)というものです。即応性が必要で、保存するには膨大で、仮に保存してもすぐに陳腐化してしまうデータに対して行われる処理ですね。ということで、選択肢イの記述は誤りです。

選択肢ウ:
複合イベント処理は、複数の情報からのデータを組み合わせ、示唆やパターンを得ようとするイベント処理です。単一イベントからは読み取れないパターンも、複数の情報(影響)を組み合わせることで特定のパターンを浮き彫りにすることを目的としています。前半の記述は、スケールアウトとロードバランサですかね。いずれにせよ、この選択肢は誤りです。

選択肢エ:
形態素解析とは、自然言語で書かれた文を言語上の最小単位である形態素に分け、それぞれの変化を割り出す分析法です。キーワードによる全文検索や日本語認識、テキストマイニングなどで使われる技術です。

以上より、正解の選択肢は「エ」となります。テキストに記載された情報だけでなく、日頃ニュース等で話題になる技術や用語にも興味を持つことが要求されていますね。

第18問
ソフトウェア開発の見積もり手法には、大きく分けて、類推法、パラメトリック法、ボトムアップ法がある。それらの手法に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア.LOC法は、プログラムのステップ数に基づいて見積もりを行う手法であり、パラメトリック法に分類される。

イ.ファンクションポイントは、どの見積もり手法でも必要となる重要データである。

ウ.ボトムアップ法は、要件定義の段階で見積もる手法であり、以降の段階ではより詳細なパラメトリック法が用いられる。

エ.類推法は、過去の類似システムと比較して見積もる手法で、標準タスク法などがこれに該当する。

選択肢ア:
LOC(Line of Code)法は、プログラムの行数で開発規模を見積もる方法ですので、係数見積もり(Parametric estimating)に該当します。この記述は問題ないように思います。

選択肢イ:
ファンクションポイント法は、ソフトウェアが持つ機能(ファンクション)の数に基づいてシステムの開発規模を見積もる方法です。当然、類推法(過去の類似プロジェクトの実績から類推)ではファンクション数は加味しませんので、この選択肢は誤りです。

選択肢ウ:
ボトムアップ法は、WBS(Work Breakdown Structure)によってブレイクダウンされたタスク単位での見積もりを積み上げて合算したものです。各タスクが適切に細分化されたものになっていれば、最も信頼性の高い見積もり技法です。

選択肢エ:
前半の記述は問題ありません。一方、標準タスク法は、プロジェクト全体を細かな作業工程に分解したうえで、それぞれの作業工程の標準作業量を合算して全体の工数を推定していく方式になりますのでボトムアップ型の一種ですね。この選択肢は間違いですね。

以上より、正解の選択肢は「ア」になります。

第25問
アンケート調査では、どのようなデータを収集するか、あるいはどのような測定尺度を用いるかを定める必要がある。それらに関する以下の文章の空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a.[A]で 測定されたデータは、身長や体重などのように値0が絶対的な意味を持つ。

b.[B]で測定されたデータは、値の大小関係と差の大きさに意味があり、値0は相対的な意味しか持たない。

c.特定の年あるいは期間に生まれた人の集団を[C]といい、人口の推移を分析する場合などに用いられる。

d.同一標本に対し継続的に繰り返し調査を行う場合、調査対象となった集団を[D]という。

解答群
ア.A:間隔尺度 B:比(比例)尺度 C:コーホート(cohort) D:パネル(panel)
イ.A:間隔尺度 B:比(比例)尺度 C:パネル(panel) D:コーホート(cohort)
ウ.A:比(比例)尺度 B:間隔尺度 C:コーホート(cohort) D:パネル(panel)
エ.A:比(比例)尺度 B:間隔尺度 C:パネル(panel) D:コーホート(cohort)

統計解析の問題ですが、出題されているキーワードの説明がテキストにありません。これは仕方ないですね。最後の「パネル」だけは知っていましたので、2択までは絞り込めたのですが、、、
さて解説です。

間隔尺度とは、数値の差が意味を持つ尺度(たとえば℃で表した温度)をいい、比例尺度とは絶対原点を持つ間隔尺度をいいます。したがって空欄[A]には「比例尺度」が、空欄[B]には「間隔尺度」が入ります。

コーホートとは、統計上の概念で「ある一定期間内に生まれた人の集団」を差し、人口統計などに用いられます。

同じ調査対象に対して、一定期間をおいて同じ質問を繰り返し行う調査方法をパネル調査といいます。これは時間的な変化によって、結果がどのように変化するかをみるための調査方法です。この調査対象に選ばれた人などのことをパネルといいます。


さて、いかがだったでしょうか。

久しぶりに経営情報システムを振り返ってみましたが、経営情報システムは得意な方とそうでない方の差が開く科目だなぁと思いました。
もちろんD問題、E問題についてはこだわっていても仕方ないんですが、応用情報技術者試験あたりから引用してくればいくらでも難問が作れそうな感じ、、、
ただ、情報システムがあまり得意ではない方でも、ABC問題を確実にマスターすることで十分合格点は超えていけると思いますのでご安心ください。
要するに「難問や細部にこだわらない」ことが効率的に勉強を進めるコツかもしれませんね。
以上、なおさんでした。

 

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

一人2回で一区切りとなったはずの【渾身!論点シリーズ】ですが、ちょっと書き残した感がありますので勝手に追加しちゃいます。(^^;
本日の【渾身!論点シリーズ】では、経営情報システムについて書いてみます。要するに先週までに書きました【渾身】運営管理の情報版です。

本記事では「過去の分野別出題傾向を分析して、受験生の皆さんが躓きやすい分野や知識ベースを確立することで得点アップが見込める分野」について書いていきます。TACのABCD分類でいえば、
・A問題は、受験生の80%以上が正解できるので、たぶん大丈夫。
・B問題は、受験生の60%以上が正解できるので、なんとかなりそう。
・C問題は、差がつく部分。ここで60点が取れるか取れないかが決まる。
・D問題は、過半数の受験生が正解できない。深追いは禁物。
と考えられますので、C問題が頻出する論点について解説し、得点源にしてもらうことをテーマにしています。
TACの過去問題集の巻末には「出題傾向分析表」というページがありますので、このページにABCD分類を書き込み、さらにA問題は5点、B問題は4点、C問題は3点、D問題は2点、E問題は1点と重みづけを行い、各論点分野ごとの過去5年間の平均点を出してみました。
・出題頻度が高いと得点が高くなるので重要分野だと考えられる。
・A問題、B問題が多いと得点が高くなるので必ずマスターしておきたい分野だと考えられる。
・得点が低い分野は、出題頻度が低い、D問題、E問題が多いということなので、効率を考えて学習すべき分野だと考えられる。

分析に使用した出題傾向分析表はこちら(情報を受験したのが2017年でしたので、2017年度版で済みません)

それではここから分野別の出題傾向とワンポイントアドバイス、論点解説を書いていきたいと思います。
(TACのスピードテキストの目次に沿って、15分野に区分しています)
(総得点合計は81.0点でしたので、分野別得点に1.23を乗じていただくと1次試験での配点に近づきます)


1.ハードウェア

得点は15分野中で第7位の5.6点(配点換算で6.9点)です。
PCや周辺機器のハードウェアやアーキテクチャについて出題されます。「自作パソコン」を作れるような人には難しくない分野ですが、パソコンを道具としてしか使わない人には難しいでしょうね。特に最近はノートパソコンが主流になりましたので、グラフィックボードやサウンドボードを追加することもありませんし、外付けハードディスクよりもクラウドを利用しますよね。
パソコンのカタログを見て、「どのパソコンが性能が良いか」くらいが理解できれば良いのかもしれません。

2.ソフトウェア【重要】

得点は15分野中で第1位の10.6点(配点換算で13.0点)です。AB問題も比較的多く、お仕事でOfficeを利用したり写真や音楽データを利用していれば比較的得点しやすい分野かと思います。これまでの散発的な知識を体系化するつもりで、しっかり覚えてしまいましょう。

ソフトウェアの論点
・BIOS/OS/アプリケーションの階層構造
・OSの機能(タスク管理/入出力管理/ユーザー管理)
・アプリケーションソフトウェアの種類
(文書作成、表計算、プレゼンター、画像編集、動画編集など)
・ファイルの種類とデータ形式

3.データベース【重要】

得点は15分野中で第3位の7.6点(配点換算で9.3点)です。データベースの構造やSQLによる操作など馴染みが無くとっつきにくいかもしれません。
一方でビックデータやAIの活用が話題になっていたり、もう少し身近なところではレジデータを利用した顧客のFMS分析の際にもデータベースは避けて通れません。今後は中小企業でもデータの利活用が進んでいくと思われますので、この機会に基本的な部分は押さえておきましょう。
尚、出題は基本的な部分が多いので、比較的AB率が高かったりします。

4.ネットワーク

得点は15分野中で第9位の5.4点(配点換算で6.6点)です。インターネットが次章にありますので、ここはネットワークを構成する機器(ハードウェア)に関するセクションです。
従来は一般家庭でもADSLモデムにルーターやスイッチングハブを接続して、各部屋にLANケーブルを引いてネットワークを利用していましたが、、、無線LANが普及しちゃいましたしね。今後は重要度が下がっていく分野だと思いますので、効率的に進めれば良いと思います。

5.インターネットの概要

得点は15分野中で第6位の6.2点(配点換算で7.6点)です。
プロトコルのあたりはややこしいですが、今後IoTが進んでいくことを考えると「TCP/IP」「IPアドレス(IPV4、IPV6)」は押さえておきたいですし、将来診断士として自分のホームページを開設する場合には「DNS」「HTTP」「FTP」「CGI」「Cookie」の知識は必要になるでしょう。
電子メールはもちろん重要ですが、日頃から使っていますので大丈夫ですよね。

6.セキュリティ対策

個人的には重要な分野だと思うのですが、得点は15分野中で第10位の5.0点(配点換算で6.2点)と高くありません。
実務上で重要になるのは、「情報セキュリティの3要素(機密性、完全性、可用性)」「暗号化」「認証(ワンタイムパスワード、シングルサインオン、バイオメトリクス、SSL)」「アクセスコントロール(ファイアウォール、パケットフィルタリング、プロキシサーバ、URLフィルタリング)」「SSID」「WEP」「情報セキュリティポリシー」「リスク分析」「ネットワーク犯罪の代表的な手口」あたりでしょうか。
情報システム専任者がいないことの多い中小企業では、情報化に伴うリスクも多いと思いますので、セキュリティ対策については一通り頭に入れておきたいところです。意外と「ウィルス対策ソフトは入れていますか?定義ファイルは最新版ですか?」なんてところからのスタートかもしれませんよ。

7.システム構成技術

得点は15分野中で第7位の5.6点(配点換算で6.9点)です。
覚えておきたい論点は、「バッチ処理/リアルタイム処理」「集中処理/分散処理」「性能評価/信頼性評価」「フェイルセーフ」「フールプルーフ」「障害対策」「システムの2重化」あたりでしょうか。

8.プログラム言語

得点は15分野中で第11位の4.4点(配点換算で5.4点)です。
プログラム言語について詳しく覚える必要はないと思います。「コンピュータが理解できるのはマシン語(2進数)だけ」「指示命令を0と1で記述するのは大変なのでアセンブラ(低水準言語)が生まれた」「コンピューターの性能が上がっていろいろやらせたいけどアセンブラは大変→高水準言語(BASICとかCとか)ができた」「高水準言語をマシン語に翻訳する2つの方法は、まとめて一括変換(コンパイル)と1行ずつ変換(インタプリタ)がある」くらいで良いのではないかと思います。
それよりも今後の実務を考えると、「スクリプト言語(JavaScriptが代表)」「マークアップ言語(HTML、XML)」に力を入れた方が良いと思います。ただ、「各言語の特長」は頻繁に出題されていますので一応頭に入れておきましょう。

9.開発方法論【重要】

得点は15分野中で第2位の8.8点(配点換算で10.8点)の重要分野です。何故、ソフトウェアエンジニアではない中小企業診断士の試験で、ソフトウェアの開発方法論が2位の重要度なのか、、、これは、ITシステム導入時のトラブルや導入したはいいが思うような成果が上がらなかった、というケースが多いからだと思います。今後も業務のIT化やシステム導入は進んでいくと思いますし、中小企業の課題解決にITシステムが有効な場面も多くあるはずです。そのような場面で、適切なアドバイスを行い、プロジェクトをスムーズに進め、期待通りの成果を得るために必要なナビゲーターとしての知識が求められている、と理解してしっかり取り組みましょう。

【渾身!論点解説】IT導入の進め方(ソフトウェア開発方法論)
1.基本計画の策定
まずはITシステムを導入する目的、対象範囲、期待効果を明確にします。「RPA導入による週次売上報告書の自動作成」ですとか「顧客問い合わせDBの構築によるクレームの集計分析とFBよる苦情削減」といった感じですかね。
プロジェクトを推進する際には、計画や体制も重要ですが「明確な目標設定」「関係者が得られるメリットの明示」が何より重要になってきます。

2.現状の業務フロー・作業手順の確認(AsIs)
システム化の対象となる業務の現状確認を行います。(SEさんはAsIsと言ったりします)
担当者からのヒアリングが中心になりますが、どこから、どのような手順でデータを取得して、どのような帳票にまとめて、どこへアウトプットするのか。またタイミングは毎日なのか、週次なのか、月次なのか。実際の帳票サンプルなども入手しながら、現在の作業内容が把握できるようにします。
また、複数の作業者や複数の部署で同じような作業を行っている場合には、そちらからもヒアリングを行います。作業者や部署が異なると、別の担当者は改善を加えていて作業手順の一部が異なる場合がありますので、それらも確認して「ベストプラクティス(最善の手順)」を選びます。
ヒアリング時には、ユースケース図、コミュニケーション図などのツールを利用して視覚化すると、関係者の共通認識が図りやすいですね。

3.あるべき姿の構想(ToBe)
システムでできること、できないことを踏まえながら、対象となる業務のあるべき姿を構想します。その際は、現状の手順に固執することなく「要求を満たしたアウトプットを得るための最も効率の良い方法」を模索します。
SEさんはToBeと言いますが、前述のAsIsと1枚の紙に左右に並べて「AsIs(左)→ToBe(右)」という風にまとめていくと考えやすいと思います。また、システムを効果的に使用した「あるべき姿」を構想するためには、SEさんなどの協力も必要です。
加えて、現状の業務手順を変更することになりますので、社内の合意形成も重要になります。(何かを変えようとすると必ず抵抗勢力が出てくるのが普通です)関連部署の代表者で構成するプロジェクトを立ち上げて、ひとつひとつ確認していく方法がおススメです。さすがに複数部署の集まる会議では、明らかに個別最適な発言はなくなります。

4.システム要件定義
あるべき姿(ToBe)の合意形成ができたら、これをシステム設計に落としていきます。ワークフローの設計、ユーザーインターフェースの設計、データベースの設計、ネットワークの設計を行っています。また、画面遷移図も作成し、実際のユーザーがどのような画面を見ながら業務を進めていくかというユーザービリティの設計も行います。基本的にこのプロセスはSEさんが行いますが、業務を行う立場からユーザーインターフェースや入出力書式、データ仕様(数字か文字列か、桁数は何桁か)という情報提供や要求仕様は伝えていきます。

5.テスト
システムが構築出来たらテストを行い、要求仕様通りにシステムが動くかどうかを点検します。システム構築途中に一部の機能だけを確認することもあります。プロトタイプモデルの開発手法や一部の機能をカプセル化したいときにモジュールテストを行うことが多いですね。
テストの際には、できるだけデータのバリエーションを考えてテストを行なったり、場合によっては敢えてエラーとなるデータを与えたりして、不慣れな作業者がミスをした場合のフェールセーフやフールプルーフができているかも確認します。
また、実際に稼働が始まってからバグ(不具合)が発見されると、実際に損害につながったりシステム稼働中は修正を行なえないなどのケースがありますので、納期に追われることなく慎重にテストを行うことが重要ですし、場合によっては納期を延ばすことも必要です。

6.運用・保守
実際に運用を開始する前には、使用者に対して十分な説明とトレーニングを行うのが良いでしょう。操作マニュアルを作成する、ヘルプデスク(問い合わせ窓口)を設置する、など十分な準備を行なえば、スムーズに運用を開始することができます。

10.開発管理(プロジェクト管理)

得点は15分野中で第13位の2.4点(配点換算で3.0点)点です。テキストでは様々な開発管理技法が並んでいますが、一つ一つは結構深いので「どんなものがあるかカタログ的に覚える」程度で良いでしょう。DE問題も多いので深く入り込む必要はありません。
実務的に抑ええておいた方が良いと思われるのは、「PM-BOK(Project Management Body of Knowledge:標準的なPMのフレームワーク)」「BA-BOK(Business Analysis Body of Knowledge:ビジネス分析の基本、企業診断でも有効)」「WBS(Work Breakdown Structure:作業分解、日常業務でも使える)」「ガントチャート(運営管理でも出てきましたね)」「非機能要求グレード(要件定義時に何をシステム化するか、何をシステム化しないかを明確にする)」あたりでしょうか。

11.パッケージソフト

得点は15分野中で第15位の0点です。H24~28年で出題実績はありません。ERPパッケージがどういうものかを知っておくだけで良いでしょう。
以前は、基幹系システム、業務系システムを会社の業務に合わせてフルカスタムで(何億円もかけて)構築することがありましたが、「開発期間がかかる」「業務や組織の変更の都度、システム変更に手間と費用がかかる」等のデメリットが大きく、最近ではERPパッケージ+α(一部カスタムモジュール)という形で導入するケースが多いのではないでしょうか。
パッケージと言ってもどのモジュールをどのように組み合わせて導入するかは各社様々ですので、設問が作りにくいのでしょうね。
ERPパッケージ導入時の注意点としては、「自社の業務に合わせてパッケージをカスタマイズする」のではなく「パッケージに合わせて自社業務を見直す」ことです。カスタマイズすればするほど「旧来のフルカスタムシステム」に近付き、パッケージを利用するメリット(早い、安い、うまい)が失われていきます。また、何よりパッケージ化されている業務フローは多くの会社に共通のフロー(いわばデファクトスタンダード)ですので、カスタム化=異端化の恐れもあるのです。

12.経営情報管理【重要】

得点は15分野中で第5位の6.4点(配点換算で7.9点)の重要分野です。経営視点からITを考える分野ですので、中小企業診断士としては必須の分野とも言えます。
特に「内部統制」「ITアウトソーシング」「クラウドコンピューティング」「SNS(口コミ→新規顧客開拓)」「UX」「インターネット広告」「リモートアクセス(働き方改革と密接に関係)」「IOT(端末の低価格化が進み今後目が離せない分野)」は必須分野だと思います。

13.ガイドライン【重要】

得点は15分野中で第4位の7.4点(配点換算で9.1点)の重要分野です。IT化の進展と同時に懸念されているのが情報セキュリティの問題です。大企業では情報システム部などの専任チームがありますので問題ありませんが、専任者のいないことが多い中小企業に対しては情報化の推進と共にセキュリティリスクについてもアドバイスを行うことが求められています。「コンピューターウィルスへの対策」「ISMS」「ITSMS」「IT経営ロードマップ」「不正アクセス禁止法」に加えて「プライバシーマーク」あたりも見ておくとよいでしょう。

14.統計解析

得点は15分野中で第12位の3.4点(配点換算で4.2点)点です。最近では、AIやビックデータの話題と共に統計学がクローズアップされてきています。TACのテキストでは、いきなり「検定」と「多変量解析」について僅か数ページ書かれているだけです。本来であれば、「確率分布」「期待値」「分散/共分散」「標準偏差」「検定」「推定」「相関分析」「単回帰分析」「重回帰分析」と順番に学習していく必要がありますし、これだけで一冊のテキストができるだけの分量があります。AI、ビックデータ、統計学に興味のある方は、やさしい統計学の本を買ってきて読むのも良いですが、そうでない方は思い切ってスルーするのもありだと思います。

15.その他

得点は15分野中で第14位の2.2点(配点換算で2.7点)点です。TACの分析表では、データ構造やアルゴリズムが分類されていますが、テキストには独立した項目がありません。ですので特に個別対策はありません。


さて、いかがだったでしょうか。昨今は、働き方改革や労働生産性、労働人口の減少などを背景にITによる問題解決が話題になっています。AI、IoT、ビックデータ、RPA、リモートワーク、グループウェア等など。
中小企業ではまだまだOfficeソフト、会計ソフト、ホームページ、POSレジの導入すら十分でない状況も多いですが、逆に言えばITツールによって課題解決につながることも多いのだと思います。
受験勉強だけでなく、今後の診断士活動においても最新のITツールの動向は継続的にウォッチしていく必要はありますので、ニュースや特集などで話題になるツールや技術については興味を持っていただければと思います。(と、先日先輩診断士からハッパをかけられました。(^^; )
以上、なおさんでした。

 

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

本日は、前回に引き続き【渾身!論点シリーズ】運営管理(店舗・販売管理)をお届けします。

前回の「【渾身!論点シリーズ】運営管理(生産管理)」はこちら

【渾身!論点シリーズ】は、その名の通り10代目が渾身の力を込めて贈る記事シリーズです。道場では毎年GW後の時期に掲載している人気シリーズで、様々な論点について道場メンバーが少し掘り下げて解説します。タイトルの【渾身!論点シリーズ】が目印ですので、ぜひ先代の記事も含めて読んでみてください。

【渾身!論点シリーズ】運営管理(店舗・販売管理)につきましても前回同様、TACの過去問題集の巻末にある「出題傾向分析表」をベースに、ABCD分類を書き込み、さらにA問題は5点、B問題は4点、C問題は3点、D問題は2点、E問題は1点と重みづけを行い、各論点分野ごとの過去5年間の平均点を出してみました。
・出題頻度が高いと得点が高くなるので重要分野だと考えられる。
・A問題、B問題が多いと得点が高くなるので必ずマスターしておきたい分野だと考えられる。
・得点が低い分野は、出題頻度が低い、D問題、E問題が多いということなので、効率を考えて学習すべき分野だと考えられる。

分析に使用した出題傾向分析表はこちら(2017年度版で済みません)

それではここから分野別の出題傾向とワンポイントアドバイス、論点解説を書いていきたいと思います。
(TACのスピードテキストの目次に沿って、13分野に区分しています)
(総得点合計は68.0点でしたので、分野別得点に0.74を乗じていただくと1次試験での配点に近づきます)


1.店舗施設に関する法律知識

得点は13分野中で第5位の5.8点(配点換算で4.3点)ですので、毎年2問は出題されている分野です。C問題、D問題が多いですが、「大規模小売店舗立地法」、「都市計画法」、「中心市街地活性化法」のまちづくり3法は押さえておきたいですね。特に大規模小売店舗立地法については、過去の「小売店舗の保護」から「(郊外型の大型店が増えたことを受けて)周辺住環境の確保」へと時代によって法の目的が変わってきたことも踏まえて理解すると良いでしょう。

2.店舗立地と出店

得点は13分野中で第9位の2.2点(配点換算で1.6点)ですので、1問出題されるかどうか。過去の論点は「小売吸引力」、「消防法」、「買物弱者応援マニュアル」と散発的ですので、優先度を下げても良いと思います。

3.商業集積

得点は13分野中で第7位(同率)の2.8点(配点換算で2.1点)です。論点は、「ショッピングセンターの実態」、「商店街実態調査報告書」あたりです。D問題、E問題も多いので深入りは禁物ですが、「商店街実態調査報告書」については中小企業庁のホームページ(トップページ>商業・地域サポート>商業活性化)に掲載されていますので、一度は目を通しておいてもいいでしょう。
https://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/shogyo/index.html
※他にも「商店街インバウンド実態調査報告書」、「はばたく商店街30選」など興味深い調査報告もありますので、興味のある方はどうぞ。(試験とは直接的な関係は薄いですけれど)

4.店舗施設の機能

得点は13分野中で第11位(同率)の1.0点(配点換算で0.7点)です。H25~H29年で一度だけ「バックヤードの衛生管理(A問題)」が出題されただけですので、思い切ってスルーしましょう。

5.店舗設計

得点は13分野中で第6位と上位ですが、4.0点(配点換算で3.0点)と高くありません。しかし、普段の買い物で目にすることの多い「動線(動線長、ワンウェイコントロール)」、「商品陳列」、「フェイス管理」、「エンド陳列」など馴染みのある論点が多いので、A問題、B問題が多くなっています。特に難しく考えることはないと思います。

6.店舗の照明と色彩

得点は13分野中で第8位の2.8点(配点換算で2.1点)です。「色彩」、「照明」について2年に1回出題される頻度です。
H29年度の第30問(E問題)は難しかったようですが、他はA問題、B問題ですので、テキストを押さえておけば問題ないと思います。

7.マーチャンダイジング・商品管理・商品予算計画【重要】

得点は13分野中で第3位の8.4点(配点換算で6.2点)です。論点は、「商品予算計画」、「販売価格決定(値入率・粗利益率)」、「相乗積」、「商品回転率」あたりが中心ですが、A問題、B問題が多いのでテキストをしっかり学習すれば問題ないと思います。

8.商品計画

得点は13分野中で第11位(同率)の1.0点(配点換算で0.7点)です。H28年度に「商品分類」でA問題が出題されただけですので、軽く押さえておけば良いと思います。

9.商品調達・取引条件

得点は13分野中で第12位の0.8点(配点換算で0.6点)です。H28年度に「委託仕入れと消化仕入れ」でB問題が出題されただけですのでスルーしても良いですが、取引条件はシンプルですので覚えてしまいましょう。

【渾身!論点解説】仕入れの形態3種

①買取仕入
仕入先から商品を買い取る仕入形態です。販売側は在庫管理や売れ残りのリスクを負うというデメリットがありますが、一般的に仕入条件が良くなる(値段を安く仕入れることができる)メリットがあります。

②委託仕入
販売側が仕入先から商品を預かって「販売委託される」仕入形態です。売れるまでの在庫は仕入先に所有権がありますので、販売側は売れ残りのリスクがありませんが、商品の保管責任を負うことになります。

③売上仕入(消化仕入)
商品が売れた時点で初めて仕入れを行うという仕入形態です。ちょっと違和感がありますが、従来百貨店で多く見られた仕入形態です。ですので、百貨店の店頭にある商品の所有権、保管責任、販売価格決定権が取引先にあり、百貨店側は通常、在庫リスクも、保管責任も負担しないことになります。だから百貨店では値引きをしないのですね。事実上は「場所貸し」みたいな感じですが、百貨店側はリスク負担が無い代わりに、売りたい商品を品ぞろえできない、自由な売り場づくりができないなどのデメリットがあり、一部では「売上仕入(消化仕入)」から「買取仕入」に移行する動きもあったりします。

10.価格設定と販売促進

得点は13分野中で第4位の6.4点(配点換算で4.7点)です。毎年1~2問出題されますが、A問題・B問題が多いので、テキストを押さえておけば良いでしょう。H29年度には景品表示法(D問題)について問われましたが、頻出ではありませんので効率的に進めましょう。

11.物流機能

得点は13分野中で第13位の0.2点(配点換算で0.1点)です。H28年度に、物流センター(DCとTCの違い)、クロスドッキング、商品包装、物流機能について問われましたが頻出分野ではありません。ただ、次の「物流戦略」が超頻出分野ですし、その基礎となる分野ですので基本はしっかり押さえておきましょう。つまり、「11.物流機能」は基礎分野なので直接問われることは少なく、応用分野である「12.物流戦略」として出題される、ということになります。

12.物流戦略【重要】

得点は13分野中で第2位の15.0点(配点換算で11.1点)の重要分野です。物流センター、在庫管理(ABC)、ピッキング、輸送手段、など出題は多岐にわたります。A問題、B問題も多いですが、共同配送、チェーン小売りの物流、静脈物流など踏み込んだ分野でC問題、D問題も出題されています。注力して学習するとともに、「人手不足によるヤマトの運送費値上げ」など流通業界の話題に興味を持っておくのも良いと思います。

【渾身!論点解説】流通センターのメリット

1) 取引総数単純化の原理
メーカー(生産者)と店舗の間の物流を考えてみましょう。3社のメーカーと5店舗の小売店舗を考えた場合、3×5=15通りの物流が発生します。メーカーと店舗の間に流通センターが存在する場合は、メーカーと流通センター間で3つ、流通センターと店舗間で5つの合計8通りの物流になり、取引数が削減されます。これを「取引総数単純化の原理」といいます。メーカーでは、まとまった数を流通センターに一括納品すれば済みますので物流コストを抑えることができます。また、販売側から見ると「小口配送なら個別に物流費がかかるけど、一括納品なら物流は何分の一かで済むでしょ。その分安くしてくれない?」とメーカーに対して交渉することができるようになります。

2) 集中貯蔵の原理(不確実性プールの原理)
通常販売店では、不確実な販売に対して「欠品による売り損じ」を避けるために在庫を保有します。この在庫はわずかな量であっても各店舗ごとに持つ量を合算すると相当な量になります。また、多くの店舗は賃貸料を払って店舗運営していると思いますが、在庫のためのスペース(倉庫)は利益を生みませんので、店舗在庫は極力抑えてその分のスペースを売り場にしたいですよね。そこで大手チェーンストアでは自社で流通センターを持ち、店舗の在庫を共有することで在庫自体を圧縮していきます。また、POS(販売時点情報管理システム)を利用して、「A店舗で〇〇が3点売れたから、明日〇〇を出荷して補充しよう」という仕組みを構築して「店舗の発注業務そのものを無くす」例もあります。小売店舗の人手不足が話題になって久しいですが、最小の人員で店舗運営を行うために「接客・販売を主体業務ととらえ、主体業務以外の作業を極力減らす」ことで店舗の販売効率や人員の生産性を最大化する工夫をしています。この点は工場と一緒ですね。

13.販売流通情報システムの概要【重要】

得点は13分野中で第1位の17.6点(配点換算で13.0点)の重要分野です。TACのテキストでは第4章・第5章、本記事の区分では「11.物流機能」、「12.物流戦略」、「13.販売流通情報システムの概要」の合計で(得点換算で)24.7点となり、店舗・販売管理のほぼ半分に該当します。いわゆるサプライチェーン・マネジメントが超重要分野であると言えますね。
「13.販売流通情報システムの概要」では、POS、JANコード、FRID、EDI等を活用して、企業がいかに効率的なサプライチェーンを築き、「欲しいものを、欲しい時に、欲しい分量だけ」仕入れることによって、売り逃し、売れ残り、在庫過多を防ぐことがテーマになっています。

【渾身!論点解説】POSシステムの活用段階

POSシステムは、販売時点情報管理を意味します。POSシステムを利用することで小売業では単品別の詳細な販売情報を得ることができます。POSシステムの活用段階としては、以下の3段階があるといわれています。

【第1段階】レジ機能
レジでは、商品のバーコードをPOSレジのスキャナで読み取るだけになりますので、商品や値段をレジに打つ時間が削減できます。これはお客さんにとってもレジ待ちの時間が減って、スムーズに買い物ができますのでうれしいですね。また、レジ操作が単純化されますので、新人でも短時間の指導でレジが打てるようになります。

【第2段階】商品管理
どの商品がいくつ売れたかというデータが蓄積されますので、商品発注や在庫管理、売れ筋商品や死筋商品の確認ができるようになります。

【第3段階】応用分析・販売戦略
時間帯別、商品カテゴリー別の詳細な分析を行い、販売戦略に活用していくレベルです。何と何が同時購買されるかといったバスケット分析もその一つです。また、会員カードと連携させれば、FSP(Frequent Shoppers Program)やCRM(Customer Relationship Management)、One to Oneマーケティングへの応用も広がります。


さて、いかがだったでしょうか。店舗・販売管理については、普段から店頭で目にするものも多いと思いますので馴染みやすいと思います。また「販売流通情報システム」については、H29年度の「コンバージョンレート」などECを含めた最新情報が盛り込まれる可能性がありますので、日頃からTVニュースや新聞記事などにも興味を持って接していければ良いと思います。
以上、なおさんでした。

 

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

今週から始まりました【渾身!論点シリーズ】ですが、その名の通り10代目が渾身の力を込めて贈る記事シリーズです。道場では毎年GW後の時期に掲載している人気シリーズで、様々な論点について道場メンバーが少し掘り下げて解説します。タイトルの【渾身】が目印ですので、ぜひ先代の記事も含めて読んでみてください。

さて、なおさんの【渾身!論点シリーズ】では、運営管理の「過去の分野別出題傾向を分析して、受験生の皆さんが躓きやすい分野や知識ベースを確立することで得点アップが見込める分野」について書いてみます。ABCD分類でいえば、
・A問題は、受験生の80%以上が正解できるので、たぶん大丈夫。
・B問題は、受験生の60%以上が正解できるので、なんとかなりそう。
・C問題は、差がつく部分。ここで60点が取れるか取れないかが決まる。
・D問題は、過半数の受験生が正解できない。深追いは禁物。
と考えられますので、C問題が頻出する論点について解説し、得点源にしてもらうことをテーマにしています。

TACの過去問題集の巻末には「出題傾向分析表」というページがありますので、このページにABCD分類を書き込み、さらにA問題は5点、B問題は4点、C問題は3点、D問題は2点、E問題は1点と重みづけを行い、各論点分野ごとの過去5年間の平均点を出してみました。
・出題頻度が高いと得点が高くなるので重要分野だと考えられる。
・A問題、B問題が多いと得点が高くなるので必ずマスターしておきたい分野だと考えられる。
・得点が低い分野は、出題頻度が低い、D問題、E問題が多いということなので、効率を考えて学習すべき分野だと考えられる。

分析に使用した出題傾向分析表はこちら(2018年度版で済みません)

それではここから分野別の出題傾向とワンポイントアドバイス、論点解説を書いていきたいと思います。
(TACのスピードテキストの目次に沿って、13分野に区分しています)
(総得点合計は81.6点でしたので、分野別得点に0.61を乗じていただくと1次試験での配点に近づきます)


1.生産管理の基礎【重要】

得点は13分野中で第4位の10.8点(配点換算で6.6点)ですし、基礎となる論点ですので重要分野です。
受注生産と見込み生産、個別生産と連続生産・ロット生産、直行率、歩留まり等、生産管理の基礎的な内容が問われているために正解率は比較的高めです。(A問題、B問題が多い)
まれにH29年度第15問の様に、ECRSと言いつつも「ABC分析」、「連合作業分析」、「事務工程分析」、「流動数分析」の知識が問われる問題も出てきますが、あまり細部にこだわりすぎる必要はありません。テキストの内容をしっかし習得しておきましょう。

【渾身!論点解説】ECRS(改善の4原則)

ECRSとは、工程、作業、動作の業務改善を行う上での順番と視点を示すものです。(在庫量など作業ではないものには適用できません)ECRSの順で業務改善を行うと、改善の効果が大きく不要なトラブルも抑えられるといわれています。ECRSはそれぞれの視点の頭文字をとったもので、詳細は以下の通りです。
・E(Eliminate) ・・・ 無くせないか
・C(Combine) ・・・ 一緒にできないか
・R(Rearrange) ・・・ 順序の変更、交換はできないか
・S(Simplify) ・・・ 単純化できないか

【渾身!論点解説】5S

「工場の基本は5Sだ」とか「まずは5Sを徹底しないと」という言葉はよく聞きますが、本当の意味で「5S」を理解して実践できている工場はそれほど多くないのではないのかな、と思います。それほど「5S」は奥が深いものなんです。
トヨタの5S(トヨタでは4S+躾)セミナーを受講した後に、「まずは2Sからできるようにならないと」と感じたことを覚えています。トヨタでは、4Sは単なる美化運動ではなく全ての改善の基礎となる「型」であり、4Sの徹底により①異常(ムダ)がわかる、②仕事をしやすくする、③人・モノにけがをさせない、ことを実現するとしています。

整理:必要なものは何かを定義し、必要なものと不要なものとに区分する
このステップでは「捨てる判断基準を作り、不要なものを捨てる」ことにより、置く場所や探す時間のムダを排除していきます。一般的な生活で例えれば、「今シーズン着なかった洋服は捨てる」、「1年間読まなかった本は売る」、「引っ越し後1年間開けなかった段ボール箱は中を見ずに捨てる」といった感じですね。

整頓:整理した必要なものが、使いやすい形に置かれている
不用品を手間暇かけて整頓しても意味がありませんので、このステップでは「整理」ができていることが前提となります。
整頓では、モノに応じて保管場所、保管量、保管方法を決めていきます。また、異常が見えやすい工夫や使った後に戻しやすい工夫をすることも大切です。例えば、冷蔵庫の中にちょうど6本分のスペースをビール置き場と定めれば、飲み過ぎた場合には空っぽになりますし、買い過ぎた場合には置くことができませんので、「異常がすぐに発見できる」のです。

清掃:身の回りをきれいにすることで、人と設備の能力を十分発揮できるようにする
ポイントは、①一度大掃除をして汚したくない意識を作る、②汚れの根源を断つ、③定期清掃のルールを決めて習慣にする、です。習慣とは恐ろしいもので、人間は慣れるとそれが無い場合に不安や気持ち悪さを感じるようになります。朝食後に歯を磨かないと気持ち悪いですよね。この習性を利用して、習慣になるまで続けることがポイントですね。

清潔:整理・整頓・清掃の状態を維持する
整理・整頓・清掃(3S)の状態を維持するには、①要らないものを置かない、乱さない、汚さない、②定位置、定量を確認する、ことです。工場では「4Sパトロール」といった点検活動や、「トップ(社長)による巡回」によって4Sの維持に努めているところも多いと思います。

躾:決められたことをいつも正しく守る習慣づけ
4S+1S(躾)=5Sで、乱れない・汚れない・戻らない「心技体が整った強い現場」が実現できます。全員参加の改善活動を通じたチームワークやコミュニケーションで「躾」を養い、強い現場を養っていきます。

2.工場の設備配置

得点は13分野中で第10位の3.0点(配点換算で1.8点)です。毎年1問は問われる頻度ですが、問われない年(H28)やE問題化する年(H29)もあります。P-Q分析からフローショップレイアウト、ジョブショップレイアウトくらいは抑えるとしても、SLPの詳細な手順については効率を考えて取り組むのが良いと思われます。

【渾身!論点解説】工場の設備配置

固定式レイアウト
船や家など生産対象は定位置にあり、そこに生産設備や工具を移動させて作業を行うレイアウトです。設計や工程の変更に対応しやすい、製品の移動は最小限であるというメリットの反面、作業者や機械工具の移動が多くなるデメリットがあります。

機能別レイアウト(ジョブショップ型)
同じ種類の機械や設備を一か所に集めて配置するレイアウトです。多種少量生産に適しており、設備の稼働率を上げやすい、作業者への技術指導が容易であるというメリットの反面、製品や部品の移動経路が複雑になりやすいというデメリットがあります。

製品別レイアウト(フローショップ型)
材料から完成までの工程の順に生産設備を直線的に配置するレイアウトです。少品種大量生産に適しており、一人一人の作業が単純化する、機械の専用化が可能、工程管理・進捗管理が容易、仕掛在庫が減少する、生産期間を短縮しやすいというメリットがある反面で、一部の機械が故障するとライン全体を停止しなければならない、熟練作業者の養成が難しいというデメリットがあります。

セル生産レイアウト
異なる機械や工程によるグループを構成して工程を編成する場合の生産方式です。グループ化して生産することにより部品の運搬の手間や間接作業を減らし、生産リードタイムの短縮と仕掛品在庫の削減を実現します。
セル生産でよく使用されるU字ラインでは、一人で複数の作業工程をこなすことから、作業の所要時間や作業者による作業速度の違いによる工程間の待ち時間が発生せず、適切な作業の割り当てを行いやすくなります。さらに作業者はUの字の内側に置かれるため、背後の工程へもわずかな移動で対応でき、作業効率が良くなります。また、工場のスペースも少なくて済むメリットもあります。作業者は複数の作業工程を受け持つことになるため、作業者の多能工化が必要になります。

3.生産方式【重要】

得点は13分野中で第5位の9.0点(配点換算で5.5点)です。複数の設問で選択肢に登場する分野ですので、系統立てて理解しておく必要がある重要分野だと思います。

【渾身!論点解説】受注生産と見込み生産(注文と生産のタイミングによる分類)

1) 受注生産
顧客の注文を受けてから、(設計)、製造、出荷を進める生産形態です。設計から行う製品の場合は、受注時のコストや納期の見積りの正確さと生産リードタイムの短縮、および受注の平準化が重要なポイントとなります。

2) 見込み生産
市場の需要を見越して企画・設計した製品を、受注の前に生産を行い、在庫を保有して顧客の注文に応じて販売する生産形態です。皆さんが普段お店で目にする商品はこちらの生産形態のものが多いと思います。顧客ニーズを的確にとらえた製品企画、製品の差別化による市場での他社優位性の確保、需要予測の正確さ、柔軟な生産体制が重要になってきます。

【渾身!論点解説】個別生産、ロット生産、連続生産(仕事の流し方による分類)

1) 個別生産
「注文に応じて、その都度1回限りの生産を行う形態」と定義されています。注文住宅の様に、個別注文ごとに設計を行って生産を行います。コストや納期を正確に見積もることができないと受注できなかったり、逆にコストが見積価格をオーバーして赤字になることもあります。製品の設計は注文ごとに異なっていても、使用する部品モジュールを共通化することによって設計期間の短縮やコストダウンを実現していく例があります。

2) ロット生産(断続生産)
「品種ごとに生産量をまとめて複数の製品を交互に生産する形態」と定義されています。車、家電などで多く見られる生産形態で、個別生産と連続生産の中間的な生産形態になります。生産量の単位(何個ずつ生産するか)をロットサイズといい、ロットサイズを決める手続きのことをロットサイジングといいます。生産する製品の切り替えのたびに段取り替えが発生するので、ロットサイズの決定は段取り替えも含めた生産効率を考慮した上で行う必要があります。
ロット生産を進化させたものに「混流生産」というものもあります。混流生産は、作業基準書の電子化や必要な部品の自動供給システムなどの支援の下に、一つのラインで異なる製品を段取り替え無しで生産していくものです。以前に工場見学をさせていただいたHONDAの鈴鹿工場では混流生産が行われていましたね。

3) 連続生産
「同一の製品を一定期間続けて生産する形態」と定義されています。同一の製品を大量に連続して生産するのに適した生産形態で、代表的な例として、清涼飲料や日用雑貨品、加工食品などの大量生産があります。

【渾身!論点解説】多品種少量生産、少品種大量生産(製品種類の数と生産量による分類)

1) 多種少量生産
多くの品種を少量ずつ生産する形態です。部品の共通化、標準化やグループテクノロジーの適用などにより、製品の多様性を吸収して生産効率を上げていきます。また汎用的な設備を利用することで、多様な製品や部品に対応できるようにして設備投資効率や設備稼働効率を上げていきます。

2) 少種大量生産
少ない種類の製品を大量に生産する形態です。ライン生産とも呼ばれ、連続生産に適した生産方式です。大量の製品需要が期待できる場合には、徹底して合理化をはかった専用ラインを用いて連続生産します。

4.製品の開発・設計とVE

得点は13分野中で第9位の3.2点(配点換算で2.0点)です。VE(Value Engineering)が頻出ですが、その問われ方によってB問題からE問題まで変動します。

【渾身!論点解説】VE

VE(Value Engineering)とは、製品やサービスの「価値」を、それが果たすべき「機能」とそのためにかける「コスト」との関係で把握し、システム化された手順によって「価値」の向上をはかる手法と定義されています。(日本バリューエンジニアリング協会)
従来のコストダウンは主に、与えられた設計仕様と材料に関して、材料の節約や作業時間の短縮、労力の節減を図る方法で行われてきましたが、この方法ではコスト改善のレベルにとどまり、おのずと限界がありました。
そこで、設計仕様から見直しを行い、材料を安価なものに変更したり、形状を加工や組み立てのしやすいものに変更するといった発想にしたものがVEと呼ばれます。
「公益社団法人 日本バリュー・エンジニアリング協会」のホームページでは、クリアホルダーやコードレスアイロンなどの身近な例をあげながらVEについて解説していますので参考にしてみてください。

公益社団法人 日本バリュー・エンジニアリング協会
https://www.sjve.org/vecan/ve

5.生産技術

得点は13分野中で第11位の2.2点(配点換算で1.3点)です。H25年の「バイオテクノロジー」は変化球としても、機械設備に関する知識が問われます。「汎用機」、「専用機」、「NC(Numerical control:数値制御)工作機械」、「MC(Machining center:マシニングセンタ)」、「FMS(Flexible Manufacturing System)」、「トランスファーマシン」あたりの用語は押さえておきましょう。

6.生産計画と生産統制【重要】

得点は13分野中で第3位の11.0点(配点換算で6.7点)です。毎年複数の設問で問われる頻出分野ですし、2次試験にも通じる重要分野です。ただし、A問題、B問題の出題頻度が高いので「基本的な知識」をしっかり押さえておけば大丈夫です。①需要予測、②生産計画、③生産統制(進捗管理、現品管理、余力管理)、④在庫管理については、実際の生産の流れに従って時系列で学習していくと良いでしょう。

【渾身!論点解説】生産計画と生産統制

①需要予測
見込み生産を行う工場では生産量を、小売業では仕入量や販売量の予測を立てますね。製品のライフサイクルによるトレンド(認知度が上がってきた新製品、モデルチェンジが近く陳腐化してきた旧製品)、ブームなどの販売動向のトレンドがありますので、毎月同じ数で生産・仕入を行っていたのでは在庫切れによる販売機会の損失や過剰在庫を招きかねません。ですので企業はいろいろな情報を元にして需要予測を行うわけです。
移動平均法(加重移動平均法)は、直近の販売トレンドを予測値に含めようとする手法です。ただし、この方法では上昇トレンドにある製品の場合、直近の実績値を超える数字を予測値にすることができないという制限があります。実績平均なので当然なのですが、100→200→300と販売が伸びている場合、イメージ的には「400」としたい雰囲気ですが、過去平均なのでどれだけ加重調整を行っても300を超える数字を入れられません。「売上が安定している定番商品向け」かもしれませんね。

指数平滑法は、次回の予測値に「今回の予実差(=トレンド)の何割かを反映させよう」という考え方です。式は「次回の予測値=今回の予測値+α×今回の予実差」ですが、そもそも「次回の予測値」を導き出すものではありません。何らかの方法で導き出された予測値に直近のトレンドのエッセンスを振りかけるための方法だと理解できれば良いと思います。

線形計画法は、上記の二つの目的である「できるだけ正確な予測をしたい」というためのものではなく、「制約条件を満たした上で成果を最大(もしくは最小)にする組み合わせ」を見つけることを目的としたものです。線形計画法では制約条件が1次式で与えられますので、グラフに直線を書いて最適解を求めます。

②生産計画
生産計画は、大日程計画(半期の予算や設備投資なども勘案して月別の計画を策定)>中日程計画(人員配置なども勘案し、数か月分の部門別生産計画を策定)>小日程計画(日々の作業計画を策定、1か月分)の順で策定されます。
開発案件などのプロジェクトの日程は、ガントチャートやアローダイヤグラムによって作成されます。住宅建築(基礎工事→足場→柱→屋根→外壁→ドア・窓→内装)等の様に、タスクが複線化せず順番に進んでいくプロジェクトではガントチャートが多く使われます。一方で電気機器などの開発では、機構設計、基板設計、ソフトウェア開発、取扱説明書などが同時並行に行われますので、ガントチャートでは管理しきれません。このようなプロジェクトの場合は、アローダイヤグラムが向いていると思います。(私も長年、電子機器の開発プロジェクトでアローダイヤグラムを使っていました)

③生産統制(進捗管理、現品管理、余力管理)
生産活動の目的は「適正な量を、適正な時期に、最適なコストで生産」し、顧客に届けることで企業利益を最大化することです。ですので、生産資源の4M(人、設備・機会、材料、作業方法)を日々マネジメントすることが重要です。2次筆記試験の事例企業には、頻繁に生産統制のいずれかに課題のある企業が登場します。工場長になったつもりで生産統制(進捗管理、現品管理、余力管理)を学習することで、2次筆記試験の事例企業の課題も適切に整えてあげることができるようになると思います。

④在庫管理
テキストでは「流動数分析」にしか触れられていませんが、後述の「8.在庫管理・購買管理」で合わせて説明します。

7.資材管理

得点は13分野中で第12位(同率)の1.4点(配点換算で0.9点)です。過去の出題は、「店舗の在庫管理(A問題)」、「ストラクチャ型部品表(D問題)」だけですので、効率を考えて軽く抑える程度で構わないと思います。

8.在庫管理・購買管理【重要】

得点は13分野中で第2位の11.6点(配点換算で7.1点)です。毎年3問は出題される重要分野です。
在庫管理は企業にとって大きなテーマです。欠品による販売機会損失は避けたい一方で、在庫によるコストも抑えたい、という相反する課題の間で常に葛藤しているのではないでしょうか。
工場内では仕掛在庫の削減を目的として「トヨタ生産方式(かんばん)」や「U字ライン」、「セル生産」が考えられてきましたし、流通・小売りでは「ABC分析」や「先入れ先出し」などもテーマになってきます。生産管理分野ではありませんが、ECサイトの「ドロップ・シッピング」(販売店が在庫を持たずに注文をメーカーに転送(ドロップ)し、メーカーからユーザー宅へ直送(シップ)する)なども在庫を持たずに販売する知恵ですね。

資材購買も同様の悩みを抱えています。一度に大量に買えば安くしてもらえるけど置き場所が必要だし、必要な分だけ発注すれば割高になるし、急なオーダーに応えられない、、、そのような状況の中で「分納制度」(大量に注文してディスカウントを引き出すが、納品は定期的に必要な分だけ行ってもらう)や、「長期契約方式」(こちらも分納制度の仲間)などの工夫がされています。

9.IE(Industrial Engineering)【重要】

得点は13分野中で第1位の13.6点(配点換算で8.3点)です。毎年4問は出題される重要分野ですが、テキストのページ数も多く、作業分析や図記号など普段の生活ではなじみのない項目が多いために苦手とする方も多いのではないでしょうか。
ただ、標準作業時間の設定は事例Ⅳの予実管理にも関連してきますので、「なぜ標準時間を決めるのか→生産統制(予実管理・作業改善)を行うため」、「標準時間の決め方→実作業時間+レイティング+余裕時間」、「予実管理」と実際の生産統制をイメージしながら学習すると良いでしょう。

【渾身!論点解説】IE(作業分析)

1) 工程分析
工程分析は、「工程の順番は適切か(単純工程分析)」、「工程間に無駄な滞留はないか」、「各工程の配置は適切か(流れ線図、加工経路分析、フロムツーチャート)」、「作業者に無駄な動きはないか(作業者工程分析)」、「モノの置き方や運び方(=マテハン)は適切で無駄な動きがないか(運搬工程分析)」を分析し、ECRSの原則に従って改善を行い、工場の生産性を上げようとするものです。要するに工程のレイアウトや順序、運搬作業の設計が適切になされているかというハード面の分析ですね。

2) 動作研究
動作研究は、作業者の行う作業・動作に無駄な動きや無理な動きは無いかを点検し、作業者の安全を確保し、負担を軽減し、作業効率をアップすることで快適な環境と生産効率を両立しようという利用面(ソフト面)での分析です。H30年の2次筆記試験では「連合作業分析」が出題されましたね。

3) 稼働分析・時間研究
稼働分析は、作業者や機械設備の稼働率を把握する方法です。一日8時間、480分の就業時間には、朝礼・終礼(職場余裕)、終業時の清掃(作業余裕)、休憩時間(人的余裕)などがありますし、実際には、作業ロットの前後には準備段取り作業や機械待ちなどもありますので、どれだけ多くの時間を主体作業に振り向けて稼働率を上げるかが課題となります。

時間研究は、生産統制(予実管理・作業改善)を行う基準となる「標準時間」を決めるための具体的な手順になります。「実際に計測する(ストップウォッチ法)」、「実績資料法」、「経験見積法」、「PTS法」などの方法があります。

10.品質管理

得点は13分野中で第6位(同率)の4.8点(配点換算で2.9点)です。私の専門分野ですが、出題率はそれほど高くありません。TQM、HACCP、QC7つ道具あたりが出題されていますが、例年C問題、D問題が多く、効率的な学習を検討したいところです。この分野は書き出すと止まらなそうな気がしますので、また別の機会にでも。

11.設備管理

得点は13分野中で第6位(同率)の4.8点(配点換算で2.9点)です。「保全活動」、「設備総合効率」、「MTBF/MTTR」あたりが論点ですが、出題頻度はそれほど高くありません。難問は出題しにくい分野だと思いますので、テキストの基本的な部分が抑えられれば良いでしょう。

12.廃棄物等の管理

得点は13分野中で第12位(同率)の1.4点(配点換算で0.9点)です。過去の出題は、「LCA(ライフサイクルアセスメント)」、「資源有効利用促進法」あたりですがH28年、H29年は出題されていませんので、効率を考えて軽く抑える程度で構わないと思います。

13.生産情報システム

得点は13分野中で第6位(同率)の4.8点(配点換算で2.9点)です。生産情報システムといっても範囲は広く、設計段階で使用するCAD/CAM/CAE、生産段階で使用するPOP(Point of Production)、FMS、産業用ロボット、さらには3Dプリンターまであります。少し前まではバーコードリーダーを活用したシステムが多かったのですが、最近ではiPADを利用した生産管理ツールも増えています。C問題、D問題も多く出題されますので、テキストの基本的な部分が抑えられれば良いでしょう。


さて、いかがだったでしょうか。
次回は運営管理の後半部分「店舗・販売管理」について【渾身!論点解説】していきたいと思います。
以上、なおさんでした。

 

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

平成30年度の2次試験対策コンテンツ「なおさんの解法実況&事例研究」が一通り書き終わりましたので、今日は平成30年1次試験の「運営管理」を振り返ってみたいと思います。

これまでの過去記事はこちら:
「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅳ」
「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅲ」
「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅱ」
「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅰ」
「80分間の過ごし方」
「バックキャスティング思考法」

こうしてみるとかなり「ガチ」ですね。(^^;

私は学生の頃から「モノづくり」が大好きで、大学も工学部に進学しました。大学卒業後は、電子機器製造メーカーに就職し、企画、開発、製造、品質保証、コールセンター、修理サービスと製品のライフサイクル全般に関わって仕事をしていましたので、運営管理は得意科目なんです。
そんな私の平成30年度1次試験での「運営管理」の点数は87点でした。本日は、そのH30年度試験の結果を振り返ってみたいと思います。(^^)/


1.ABCD分析をしてみた

ここでいう「ABCD問題」とは、受験校(T〇C)の過去問題集等で公表されている問題毎の正答率のことを指します。
ABCDE問題の具体的な定義は以下の通りです。

A問題: 正答率80%以上
B問題: 正答率60%以上80%未満
C問題: 正答率40%以上60%未満
D問題: 正答率20%以上40%未満
E問題: 正答率20%未満

私のH30年度の解答ですが、ABCD別の正答率をみると以下の様な結果になりました。
A問題(6問14点): 100.0%(14点)
B問題(16問39点): 100.0%(39点)
C問題(15問33点): 72.7%(24点、4問ミス)
D問題(7問14点): 71.4%(10点、2問ミス)

多くの受験生が正解するであろうAB問題は100%と確実に解答できています。これだけで53点になりますので、残りのCD問題22問中4問正解できれば60点を超えてくる計算です。
尚、平成30年度は全44問(設問としては40問)中、ABC問題だけで37問84.1%、配点で86点にもなりますので、やはりDE問題(過半数の受験生が正解できない難問)は「できなくても気にしない」で良さそうです。
ABC問題重視については、9代目だいまつさんの記事「1次試験分析結果から見えた!~DE問題はやっぱり後回し!」に詳しく書かれていますので、そちらも参考にしてください。

2.どんな問題を間違ったのか確認してみる

実は私「1次試験は合格したからいいや」と思い、何をどう間違ったのかの振り返りをしていませんでした。(2次試験対策に集中していた、ともいう)せっかくの機会ですので、ここで間違った問題について振り返ってみたいと思います。

第14問 JISで定義される現品管理の活動として、最も不適切なものはどれか。(C問題、配点2点)

ア.受け入れ外注品の品質と数量の把握
イ.仕掛品の適正な保管位置や保管方法の設定
ウ.製品の適正な運搬荷姿や運搬方法の検討
エ.利用資材の発注方式の見直し

現品管理の具体的な事例が問われています。
現品管理(=現物管理)とは「どこに、何が、何個あるか、整理整頓してちゃんと把握しましょう」ということですね。JISでは「資材、仕掛品、製品などの物について、運搬・移動や停滞・保管の状況を管理する活動」とあります。
現品管理は、計画通りに生産活動を行うために必要な「生産統制」の一つであり、生産統制には①進捗管理(計画通りに進行しているか)、②現品管理(物の位置と数量は適切か)、③余力管理(人と機械の稼働状況は適切か、無理してないか、遊んでないか)の3つがあります。工場では、日々①~③の生産統制を行ないながら、約束した納期に間に合うように生産を行っています。

さて、選択肢の方を見てみましょう。

「ア.受け入れ外注品の品質と数量の把握」ですが、外注品の数量を把握していますし、品質を把握するのは「その部品が使用できる(良品)か否か」を確認しているので、現品管理の活動として適切だと思われます。

「イ.仕掛品の適正な保管位置や保管方法の設定」ですが、仕掛品というのは「作りかけの製品」のことです。仕掛品の保管位置や保管方法を適切に設定することは現品管理として大切なことです。これがいい加減だと、気が付いたら無くなっていたり、汚破損によって使えなくなったりして、予定していた数量の製品が作れない、なんてことになってしまいます。ですので、この選択肢も現品管理として適切ですね。

「ウ.製品の適正な運搬荷姿や運搬方法の検討」はどうでしょうか。現品管理の対象は、部品や工場内の仕掛品だけでなくて完成した製品にまで及びます。これは、梱包方法や運送方法が適切でないために輸送時に破損したりして、お客様の所に届いたら壊れて使えなかった、ということのないようにしましょうという考えに基づいています。要するに、ちゃんとお届けするところまでが責任範囲ですよ、ということですね。ですので、これも現品管理の記述として適切です。

「エ.利用資材の発注方式の見直し」です。残り一つですのでこれが正解(=現品管理として適切でない)の筈ですが、念のため確認します。
資材(部品や材料など)の「発注方式の見直し」というのは①定量発注方式(在庫が発注点まで減少したら定められた定量を発注する。ダブルビン方式を含む)、②定期発注方式(定めた期間ごとに発注する、発注量は在庫数との兼ね合いで変動する)のいずれの方法で購買するかを再検討する、ということです。要するに「物の買い方」の話であって、現品管理が対象とする「現物」は関係ありませんので、この選択肢が不適切な表現です。

従って正解は「エ」ですね。

尚、学習の際には「エで正解だった」、「ウで不正解だった」で終わらせるのではなく、上記の様に各選択肢の正誤が判定できる状態にまで学習することで、確実に実力をつけていくことが出来ます。

この問題は「C問題」に分類されていますが、生産計画、生産統制は2次試験でもよく問われる論点ですし、実際の生産現場でも重要な管理項目になります。診断士になって工場に関わる仕事をする時を想定して、ここはしっかり押さえておきたいところですね。(あれ?なんで間違えてんだろう、、、(^^; )

第15問 新製品を組み立てるための標準時間をPTS(Predetermined Time Standard)法を利用して算定することにした。標準時間を設定するための準備に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。(C問題、配点2点)

a.PTS法で算定された標準時間を組立作業を行う作業者の習熟度に応じて調整するために、作業者の組立職場での就業年数を調査した。
b.設備による加工時間を別途付与するために、設備で試加工を実施して加工時間を計測した。
c.標準時間を見積もるための基礎資料を整備するために、既存製品の組立作業に対して時間分析を実施した。
d.試作品を組み立てるための模擬ラインを敷設して、製品組立の標準作業を決定した。

〔解答群〕
ア.aとb
イ.aとd
ウ.bとc
エ.bとd

「PTS法」とは、IE(Industrial Engineering)手法の一つで、作業に含まれる人間の動作要素についてあらかじめ「(要素)標準時間」を定めておき、その組み合わせによって「作業の標準時間」を設定する方法です。標準時間は、一定の作業方法、設備および環境のもとで、必要な熟練度をもっている作業者が一定の品質の作業を完成させるために、普通の速度で作業を行うのに必要な時間をいいます。PTS法には多くの手法がありますが、その中でも代表的なのがWF法(Work Factor analysis)とMTM法(Method Time Measurement)です。
WF法では、①身体の各部位(指、手、前腕、腕、胴、脚、足)②運動距離、③重量または抵抗、④人為的な調節(停止、注意、方向の調節、方向の変更)の4つの要因を元に、あらかじめ定められた動作時間標準表から標準時間をピックアップしていくことで全体の標準作業時間を決定します。
MTM法では、WF法の4つの要因をさらに、①手をのばす、②運ぶ、③まわす、④押す、⑤つかむ、⑥定置する、⑦放す、⑧引き離す、⑨目の移動、⑩目の焦点合わせ、の10個の基本動作に区分して分析を進めていきます。

う~ん、、、この問題、C問題ですが結構ディープな感じがします。私もメーカーに勤めていましたが、工程管理には携わっていませんでしたので、実際にPTS法を行って標準時間を設定したことはありません。
テキストでは結構なページ数を割いて説明していますが、標準時間、IE手法(①時間分析、②PTS法)の概念的な部分の理解にとどめておいた方が効率的かもしれませんね。

では、選択肢を見てみましょう。

「a.PTS法で算定された標準時間を組立作業を行う作業者の習熟度に応じて調整するために、作業者の組立職場での就業年数を調査した。」についてです。PTS法では、動作要素の標準時間はあらかじめレイティングされていますので、作業者の習熟度に応じて調整する必要がありません。また、就業年数と習熟度は必ずしもイコールではないと思いますので、この選択肢は誤りですね。この時点で「a」が含まれる選択肢「アとイ」が除外されます。

※この時点で解答は「ウ.bとc」、「エ.bとd」に絞られているわけですから、両方に含まれる「b」は当然正しい記述であり、本番の試験では検討の余地はありません。つまり、「c」か「d」の正誤判定ができれば、正解が導けますのでどちらかの正誤判定ができれば良いわけです。この様な解答選択肢が用意されている問題は「2つが正誤判定できれば正解が導ける」ので、選択肢4つ全てを検討する必要はありませんし、「2つだけ正誤判定」することで解答時間の短縮も実現できますね。(学習時には、4つの選択肢すべてに正誤判定できるまで学習する必要があります)

では、選択肢「c」を見てみます。「c.標準時間を見積もるための基礎資料を整備するために、既存製品の組立作業に対して時間分析を実施した。」ですが、これはPTS法ではなく、時間分析による標準時間の設定を行う方法の記述ですので誤りです。
「時間分析」の代表的な手法に「ストップウォッチ法」(直接時間分析法)がありますが、これは実際の作業時間を「ストップウォッチ」を使って計測する手法です。時間分析では、計測した「正味時間」に作業者の熟練度や環境によるばらつきを考慮した「レイティング」を行い、さらに「余裕時間」を加えて標準時間とします

これで選択肢「c」の含まれる「ウ.bとc」が誤りとなりますので、正解は「エ.bとd」となります。(1次試験の時点では知識が曖昧だったのかもしれません、、、(^^; )

第20問 生産現場で行われる改善に関する記述として、最も適切なものはどれか。(C問題、配点3点)

ア.あい路工程での出来高を向上させる目的で、その直前工程の処理能力を高めた。
イ.生産ラインの編成効率を高める目的で、生産ラインのU字化を検討した。
ウ.同一製品を継続生産する職場での進度管理の手間を省く目的で、製番管理を導入した。
エ.入社直後のパート従業員を短期間で組立職場に配置できるようにする目的で、1人生産方式を導入した。

生産現場で行われる改善に関する設問です。工場ではいろいろな改善活動を行いながら生産効率や品質を高めるための努力が継続的に行われています。「改善」と言っても対象とするものは様々ですし、本設問でも「出来高向上」、「編成効率向上」、「進捗管理の効率化」、「教育期間の短縮」と対象が分かれています。工場内の業務に関する総合的な知識が必要となりますので、確かに「C問題(正答率40~60%)」であるのもうなずけます。

では、選択肢を見てみましょう。

「ア.あい路工程での出来高を向上させる目的で、その直前工程の処理能力を高めた。」ですが、いきなりブチかましてくれてます。「あい路(隘路)工程」って何でしょうね、私もわかりませんでした。調べたところ、「狭くて通行の困難な道。物事を進める上で妨げとなるものや条件。ネック。」とありました。なんだ「ボトルネック工程」か、、、そう書いて欲しかったですが、これはあえてボトルネックではなく「あいろ」と書いていますね。意地悪です。(^^;
ということで選択肢は「ボトルネック工程の出来高を向上させる目的で、その直前工程の処理能力を高めた」になります。こう書いてもらえれば誤りだということがすぐにわかりますね。出来高を規定してしまうからボトルネック工程なわけで、ボトルネックの処理能力を高めないと出来高は向上しません。直前工程の処理能力を高めたら、ボトルネック工程の前に仕掛品を積み上げるだけで何の効果もありません。

「イ.生産ラインの編成効率を高める目的で、生産ラインのU字化を検討した。」これは問題なさそうな記述になっています。
生産ラインの編成効率は、ラインの「総作業時間」を「工程数×標準サイクルタイム」で割って求めます。現実にはラインの各工程の作業時間は全く同じにはできませんので、標準サイクルタイムは一番遅い工程に合わせて設定されます。従って、それよりも早い工程は標準サイクルタイムとの差だけ「手待ち」が発生することになり、この差が編成効率を下げる要因になります。仮に各工程の作業時間が全く同じだとすると、編成効率は1(100%)になりますので、どれだけ各工程の作業時間を均一にするかが編成効率を高めるポイントになります。
通常のストレートラインでは、各工程の作業量の調整は前後の工程との間でしか行えませんが、U字ラインの場合、背後の工程との作業量調整も行えますので、調整の自由度が大きくなり編成効率を高めるのに有利に働きます。

「ウ.同一製品を継続生産する職場での進度管理の手間を省く目的で、製番管理を導入した。」ですが、「製番管理」は個別生産や小ロット生産に向いた生産管理方法ですので、継続生産には向きません。
製番管理は、JISによると「製造指令書を発行するときに、その製品に関するすべての加工と組立の指示書を準備し、同一の製造番号をそれぞれにつけて管理をおこなう方式。」とあり、実際には個別生産や小ロットの製造番号ごとに原材料や部品の調達がおこなわれ、どの原材料や部品がどの製造番号に対応しているかが明確になっています。これにより仕様の異なる製品であっても製品ごとに現物管理や原価管理が行えるわけです。

最後の「エ.入社直後のパート従業員を短期間で組立職場に配置できるようにする目的で、1人生産方式を導入した。」ですが、「1人生産方式」は複数工程を行うスキルを持った多能工が行うものです。入社直後のパート従業員をいきなり「1人生産方式」に配置するなんて「いじめ」ですよね。すぐに辞めちゃうんじゃないでしょうか。(^^;

ということで、正解は「イ.生産ラインの編成効率を高める目的で、生産ラインのU字化を検討した。」になります。(「あい路工程」に惑わされてアにしちゃいました、、、(^^; )

第22問 中小企業庁『平成27年度商店街実態調査報告書』で用いられている商店街のタイ プに関する説明として、最も適切なものはどれか。(D問題、配点2点)

ア.近隣型商店街:最寄り品と買回り品の店舗が混在する商店街で、地域型商店街よりやや広い範囲であることから、徒歩、自転車、バス等で来街する商店街
イ.広域型商店街:百貨店・量販店を含む大型店があり、買回り品よりも最寄り品の店舗が多い商店街
ウ.地域型商店街:最寄り品中心の商店街で、徒歩または自転車等により買い物を行う商店街
エ.超広域型商店街:百貨店・量販店を含む大型店があり、有名専門店、高級専門 店を中心に構成され、遠距離からも来街する商店街

受験生のほとんどが読んでいないであろう『商店街実態調査報告書』からの出題です。さすがD問題、これは出来なくても気にすることはないでしょう。商店街タイプに関しては後述しておきますが、ここではロジックだけで正解にたどり着けないか検証してみます。

まず、4つの商店街のタイプを「近場・商圏狭い」→「遠い・商圏広い」の順に並べてみます。「近隣型<地域型<広域型<超広域型」の順で商圏が広くなりますね。ここまでは日本語の問題なので大丈夫だと思います。
次はこの「サイズ順」に並べた商店街の記述を比較してみます。
記述では、「近隣型:徒歩、自転車、バス等で来街」、「地域型:徒歩または自転車等により買い物を行う商店街」となっており、サイズと移動手段が逆になっていることがわかります。つまり、「近隣型」と「地域型」の記述が逆になっていますので、この二つの選択肢「ア」、「ウ」は適切でないことがわかります。

次に「イ.広域型」と「エ.超広域型」です。前半の記述「百貨店・量販店を含む大型店があり」は共通ですので、後半部分を比べてみます。
「広域型:買回り品よりも最寄り品の店舗が多い商店街」、「超広域型:有名専門店、高級専門 店を中心に構成され、遠距離からも来街する商店街」を並べてみると「エ.超広域型」の方は問題がなさそうな記述になっています。
一方で「広域型:買回り品よりも最寄り品の店舗が多い商店街」ですが、「買回り品よりも最寄り品の店舗が多い」というところが不自然です。

「最寄り品」というのは購入頻度が高く、メーカーやブランドに対するこだわりの薄い商品で、主に食品や日用雑貨品のことを言います。レタス1個をわざわざ遠方まで買いに行く人はほとんどいませんので、当然購入するのは近場の商店街になりますね。
「買回り品」とは、衣服や家電、趣味の用品など、価格や品質を比較して購入する商品のことを言います。これらは専門店で購入することが多く、消費者が複数の店舗を「買い回る」ためにこのように呼ばれています。好みの店は人それぞれですし、品揃えの多い店舗にわざわざ出かけることもありますので、商圏は最寄り品よりも広くなります。

ここで選択肢「イ.広域型商店街:百貨店・量販店を含む大型店があり、買回り品よりも最寄り品の店舗が多い商店街」に戻ります。正しい地域型商店街の説明は「最寄り品と買回り品の店舗が混在する商店街」となりますので、4つの商店街の記述を整理すると以下のようになります。
近隣型:最寄り品中心の商店街
地域型:最寄り品と買回り品の店舗が混在する商店街
広域型:買回り品よりも最寄り品 の店舗が多い商店街
超広域型:有名専門店、高級専門店を中心に構成され、遠距離からも来街する商店街

やはり「広域型:買回り品よりも最寄り品 の店舗が多い」という記載は変ですし、これは「最寄り品」と「買回り品」が入れ替わっているのではないか、と推測します。順番を入れ替えてみると、
近隣型:最寄り品中心の商店街
地域型:最寄り品と買回り品の店舗が混在する商店街
広域型:最寄り品よりも買回り品の店舗が多い商店街
超広域型:有名専門店、高級専門 店を中心に構成され、遠距離からも来街する商店街

となりすっきりします。従って「エ.超広域型商店街:百貨店・量販店を含む大型店があり、有名専門店、高級専門店を中心に構成され、遠距離からも来街する商店街」が適切だと判断します。
ま、このようなロジック展開を試験時間内で行うのは難しいので、やはり「D問題は気にしない」のが良いですね。

商店街の定義:

近隣型 最寄品中心の商店街で地元主婦が日用品を徒歩又は自転車などで買い物を行う商店街。
地域型 最寄品及び買回り品が混在する商店街で、近隣型商店街よりもやや広い範囲であることから、徒歩、自転車、バス等で来街する商店街。
広域型 百貨店、量販店を含む大型店があり、最寄品より買回り品が多い商店街。
超広域型 百貨店、量販店、を含む大型店があり、有名専門店、高級専門店を中心に構成され、遠距離から来街する商店街。

 

第33問 物流におけるユニットロードおよびその搬送機器に関する記述として、最も適切なものはどれか。(C問題、配点2点)

ア.一貫パレチゼーションとは、発地から着地までの間、保管用のパレットから輸送用のパレットへの積み替えを繰り返しながら、パレットに荷を積載し続けて物流を行うことである。
イ.平パレットは、主にプラスチックまたは鋼材で作られており、木製のパレットはほとんど使用されていない。
ウ.平パレットは、ワンウェイパレットとして利用されることが一般的である。
エ.ロールボックスパレットは、フォークリフトなどを用いずに人力だけでも荷役することができる。

物流における「ユニットロードシステム」に関する出題です。
ユニットロードシステムとは、さまざまな荷姿の包装貨物を個別に扱うのではなく、パレットやコンテナなどの単位にユニット化することによって、物流機器を利用して荷扱いし、輸送、保管などを効率化する仕組みをいいます。

それでは選択肢を順番に見ていきましょう。「ア.一貫パレチゼーションとは、発地から着地までの間、保管用のパレットから輸送用のパレットへの積み替えを繰り返しながら、パレットに荷を積載し続けて物流を行うことである。」についてです。
「一貫パレチゼーション」とは、作業効率の向上のため、パレット積みのまま発送から到着の荷卸しまで一貫して輸送する方式をいいます。積卸しはフォークリフトによって行われます。積み替えの省力化の効果が著しく、コンテナやトラック、貨車の回転率が高くなり、また荷傷みが少ないなど多くの利点があります。
従って、選択肢にある「保管用のパレットから輸送用のパレットへの積み替えを繰り返しながら」という記述が誤りです。この記述を除くと「一貫パレチゼーションとは、発地から着地までの間、パレットに荷を積載し続けて物流を行うことである。」と正しい記述になります。

「イ.平パレットは、主にプラスチックまたは鋼材で作られており、木製のパレットはほとんど使用されていない。」についてです。
平パレットは、上部に構造物を持たない板状のパレットのことを指します。パレットの主な素材は、木材、金属、プラスチック、紙(段ボール)と様々ですが、世界中で最も多く利用されている素材が木材です。木材の利点として、他の素材と比較し価格が安く、比較的積荷がすべらない、補修が簡単であることがあげられます。従って、選択肢にある「木製のパレットはほとんど使用されていない」という記述が誤りです。

「ウ.平パレットは、ワンウェイパレットとして利用されることが一般的である。」についてです。
「ワンウェイパレット」とは、発地から着地までの片道のみで、回収しない前提で製造・利用されるパレットのことを指します。使い捨てパレットとも呼ばれます。輸出の場合はプラスチック製のワンウェイパレットが使用されることもありますが、レンタルパレットという仕組みもあり、一般的には繰り返し利用されることも多いです。
従って、選択肢にある「ワンウェイパレットとして利用されることが一般的」という記述が誤りです。

最後の「エ.ロールボックスパレットは、フォークリフトなどを用いずに人力だけでも荷役することができる。」についてみてみましょう。
「ボックスパレット」は、上部構造物として少なくとも3面の垂直側板(網目、格子状などを含む)をもつパレットのことをいい、「ロールボックスパレット」は車輪付きのボックスパレットのことです。カゴ台車、カゴ車とも呼ばれ、金属製のゲージに、キャスターが付いたものをスーパーやコンビニで見かけることが多いですね。ロールボックスパレット(カゴ台車)は、店舗への納品時など、複数の異なる商品を一か所に届ける際に利用されることが多く、トラックからロールボックスパレット(カゴ台車)ごと下して、そのまま店舗の倉庫に納品したりします。底部にキャスターがついていますので、選択肢にある「フォークリフトなどを用いずに人力だけでも荷役する(運ぶ)ことができる。」という記述も適切ですね。

従って、選択肢「エ」が正解になります。尚、上記解説の一部は、「一般社団法人 日本パレット協会」のホームページから引用しています。わかりやすく解説されていますので参考にしてみてください。
一般社団法人 日本パレット協会

第39問 マーケットバスケット分析は、頻繁に購入される商品の組み合わせ(相関ルール)を見つけ、併買を促すためのヒントを見つけ出すのに活用される方法の1つである。この相関ルールの評価に関する下記の設問に答えよ。
(設問1) ※正解だったので省略します。
(設問2) 商品Xと商品Yの相関ルールを評価するとき、商品Xの購買が、どの程度、商品Yの購買を増大させているかを示すリフト値を計算する式を次に示す。

以下の①~④のうち、式の空欄AとBに入る語句として、最も適切なものの組 み合わせを下記の解答群から選べ。(D問題、配点2点)

①全顧客数、②商品Xを購入した顧客数、③商品Yを購入した顧客数、④商品XとYを購入した顧客数

〔解答群〕
ア.A:① B:②
イ.A:① B:④
ウ.A:② B:②
エ.A:② B:③
オ.A:③ B:④

「マーケットバスケット分析」とはデータマイニングの手法の一つで、POSデータやECサイトの購買データを分析して、「一緒に買われる商品」の組み合わせを発見する探索的データ分析のことです。大手ECサイトで「この商品を買った人は、こんな商品にも興味を持ってます」的に表示されるアレですね。

「リフト値」は、バスケット分析における重要な指標の一つであり、ある商品Xの購買が他の商品Yの購買とどの程度相関しているかをみる指標です。リフトは英語で持ち上げるという意味ですから、商品Xの購買が商品Yの購買をどれだけ持ち上げているかを示しています。
例えば、全てのお客さんの中で商品Yを購入した人が5%だった時に、商品Xを購入した人を分母にしてみたら25%だった、となるとかなりの相関があるわけです。

すべての購買履歴の中で商品Xと商品Yの両方が買われている割合を「支持度」といいます。式で表すと「支持度=商品XとYを購入した顧客数÷全顧客数」ですね。
商品Xを買った人の中で、さらに商品Yを購入する確率を「確信度」といいます。式で表すと「確信度=商品XとYを購入した顧客数÷商品Xを購入した顧客数」になります。(ここまでが設問1で問われています)

「リフト値」は、「商品Xが買われたときに商品Yも買われる確率」が「全体で商品Yが買われる確率」の何倍あるか(どれだけリフトされているか)を見る指標です。

従って、分子の空欄Aには「②商品Xを購入した顧客数」が、分母の空欄Bには「③商品Yを購入した顧客数」が入りますので、正解は「エ.A:② B:③」となります。


いかがでしたでしょうか。運営管理は大きく「工場管理」と「物流・販売管理」に分かれます。後半の「物流・販売管理」は、リテールマーケティング(販売士)検定試験と重なる分野が多いので、そちらのテキスト(2級)も参考になるかもしれません。私は会社で取得を強くすすめられていましたので、販売士2級を取得したことがプラスに働きましたが、「運営管理の勉強のために販売士資格を取得する」のはちょっと効率が悪いと思います。あくまで参考程度にテキストをパラパラ、、で十分だと思います。
以上、なおさんでした。(^^)/

 

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

「なおさんの解法実況&事例研究」もいよいよ最終回、事例Ⅳでございます。本日も「80分間の過ごし方」に従って、私がどのように平成30年度の2次試験を解答したかを実況解説形式で書きたいと思います。

「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅲ」はこちら
「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅱ」はこちら
「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅰ」はこちら
「80分間の過ごし方」はこちら
「バックキャスティング思考法」はこちら

冒頭にお伝えしておきたいのですが、私自身、事例Ⅳの解答プロセスは、他の事例Ⅰ~Ⅲと少し異なります。どこが違うかといいますと、

  • 設問要求の確認は、設問ジャンル(NPVかCFかCVPか)を確認するだけでシンプルに済ませる。
  • 鉄板の経営分析は最初にやる。
  • 最後の文章題はできそうなら2番目にやる。
  • 他は難易度によって解答する順番を変更する。(大抵NPVは最後に回す)

になります。

平成30年度の事例Ⅳは傾向が変わって文章問題が増えましたが、基本的に事例Ⅳは計算させる問題が大半です。問題によって計算量、つまり必要な時間が異なりますので、「NPVに時間がかかりすぎて、最後の簡単な文章問題が書けなかった」というもったいないことにならないように、時間がかかり、かつ多くの受験生が部分回答しかできないような難問は後に回した方が良いと考えるからです。要するに「取れる問題は早い時間帯に解いて確実に得点する」「難問は最後に回し、仮に時間切れで半分しか解けなかったとしても他の受験生と大差ない」ということですね。

また、本記事の事例Ⅳ実況解説では読みやすさを考えて構成を事例Ⅰ~Ⅲまでとは少し変更しています。また、再現答案を掲載していないものもあります。これは私の誤解答が皆さんに変な誤解を与えないようにという点と読みやすさに配慮したからです。結果として、記事構成は各設問ごとに「設問→設問要求の確認→解答要素の確認→再現答案→振り返り」の順で記載しています。

さて、私の平成30年度事例Ⅳの得点開示結果は「53点」でした。ですので、私の解答よりあと3カ所くらい正解できると合格レベルになる、と到達点の目安にしていただければ幸いです。

本記事は、「80分間の過ごし方」を先に読んでいただけると効果的です。
また、平成30年度の試験問題を一度ご自身で解いた後に記事を読んでいただくとより効果的と思われます。

それでは「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅳ」いってみましょう。(^^)/


1.試験開始~3分:諸手続き<作業>

「80分間の過ごし方」の手順に従って、受験番号記入、メモ用紙作成(表紙を二つに破る)を行います。事例Ⅳでは与件文が短い(平成30年度は1ページで6段落)ので、段落への番号振りは行いません。

2.試験開始後3分~4分頃:与件文の冒頭確認<作業>

次に与件文の冒頭を確認して事例企業の概要を把握します。「D社は従業員55名、年商15億円の倉庫・輸送および不動産関連のサービス業。」くらいが把握できれば十分です。

D 社は資本金5,000 万円、従業員55 名、売上高約15 億円の倉庫・輸送および不動産関連のサービス業を営んでおり、ハウスメーカーおよび不動産流通会社、ならびに不動産管理会社およびマンスリーマンション運営会社のサポートを事業内容としている。同社は、顧客企業から受けた要望に応えるための現場における工夫をブラッシュアップし、全社的に共有して一つ一つ事業化を図ってきた。

 

3.試験開始後4分~8分頃:設問タイプを確認して解答順を決定する<作業>

■第1問(配点24点)

(設問1)
D 社と同業他社の財務諸表を用いて経営分析を行い、同業他社と比較してD 社が優れていると考えられる財務指標を1つ、D 社の課題を示すと考えられる財務指標を2つ取り上げ、それぞれについて、名称を(a)欄に、その値を(b)欄に記入せよ。なお、優れていると考えられる指標を①の欄に、課題を示すと考えられる指標を②、③の欄に記入し、(b)欄の値については、小数点第3位を四捨五入し、単位をカッコ内に明記すること。
(設問2)
D 社の財政状態および経営成績について、同業他社と比較してD 社が優れている点とD 社の課題を50 字以内で述べよ。

鉄板の経営分析です。「優れている指標一つ、課題となる指標二つを選択して計算し、その説明を50字以内で説明する」というスタイルも例年通りでした。ここは確実に得点したいですし配点も24点と高いので、最初に回答することにします。

■第2問(配点31点)

(設問1)
今年度の財務諸表をもとに①加重平均資本コスト(WACC)と、②吸収合併により増加した資産に対して要求されるキャッシュフロー(単位:百万円)を求め、その値を(a)欄に、計算過程を(b)欄に記入せよ。
(設問2)
吸収合併により増加したキャッシュフロー(単位:百万円)を求め、その値を(a)欄に、計算過程を(b)欄に記入せよ。
また、吸収合併によるインテリアのトータルサポート事業のサービス拡充が企業価値の向上につながったかについて、(設問1)で求めた値も用いて理由を示して(c)欄に70字以内で述べよ。
(設問3)
(設問2)で求めたキャッシュフローが将来にわたって一定率で成長するものとする。その場合、キャッシュフローの現在価値合計が吸収合併により増加した資産の金額に一致するのは、キャッシュフローが毎年度何パーセント成長するときか。キャッシュフローの成長率を(a)欄に、計算過程を(b)欄に記入せよ。

合併により増加した資産に対する要求キャッシュフローと、実際の営業成績から見たキャッシュフローを計算させその評価を記述させる問題です。
設問1-①が正解しないと設問1-②が正解できない、設問1-②と設問2-(a)が正解しないと設問2-(c)および設問3が正解できない、という多重構造になっていますので、いわゆる「難問」だと思います。計算過程を書かせるのは、部分点を与えるための「救済策」だと思われます。

第3問(配点30点)

(設問1)
来年度は外注費が7%上昇すると予測される。また、営業所の開設により売上高が550百万円、固定費が34百万円増加すると予測される。その他の事項に関しては、今年度と同様であるとする。
予測される以下の数値を求め、その値を(a)欄に、計算過程を(b)欄に記入せよ。
① 変動費率(小数点第3位を四捨五入すること)
② 営業利益(百万円未満を四捨五入すること)
(設問2)
D 社が新たに営業拠点を開設する際の固定資産への投資規模と費用構造の特徴について、60字以内で説明せよ。
(設問3)
(設問2)の特徴を有する営業拠点の開設がD社の成長性に及ぼす当面の影響、および営業拠点のさらなる開設と成長性の将来的な見通しについて、60字以内で説明せよ。

設問1は、来年度予測からの変動費率および営業利益を計算させる問題です。設問2は、営業所の開設に対する費用構造を説明させる問題です。
設問3は、営業拠点の開設が成長性に及ぼす当面、および将来的な見通しについての記述です。設問3は難しそうですが、あまりこだわりすぎずに設問2までが解ければ良い、と考えます。第2問よりは少し易しいかな、と思います。

第4問(配点15点)

第4問(配点15点)
D 社が受注したサポート業務にあたる際に業務委託を行うことについて、同社の事業展開や業績に悪影響を及ぼす可能性があるのはどのような場合か。また、それを防ぐにはどのような方策が考えられるか。70 字以内で説明せよ。

他社への業務委託を行う際のリスクと対策について問われています。一般的な知識に加えて、与件文に関連する記述があれば解答は難しくないと思われましたので、第1問に続いて2番目に解くことにします。

4.試験開始後8分~80分:解答順に従って解答する<思考>

前のステップで決定した解答順(設問1→設問4→設問3→設問2)に従って解答を進めていきます。また、実際の解答順は皆さんの得手・不得手によって変わると思います。いずれにしても「確実に得点できそうな問題から解いていく」ことをお勧めします。本記事の解説は、第1問から順番に記載しています。

■第1問(配点24点)

(設問1)
D社と同業他社の財務諸表を用いて経営分析を行い、同業他社と比較してD社が優れていると考えられる財務指標を1つ、D社の課題を示すと考えられる財務指標を2つ取り上げ、それぞれについて、名称を(a)欄に、その値を(b)欄に記入せよ。なお、優れていると考えられる指標を①の欄に、課題を示すと考えられる指標を②、③の欄に記入し、(b)欄の値については、小数点第3位を四捨五入し、単位をカッコ内に明記すること。
(設問2)
D社の財政状態および経営成績について、同業他社と比較してD社が優れている点とD社の課題を50字以内で述べよ。

【設問要求の確認】
経営分析の問題です。設問要求は「優れている財務諸表を1つ、課題を示すと考えられる指標を2つ」です。「名称を(a)欄」、「値を(b)欄」、「優れている指標は①」、「値は小数点第3位を四捨五入」、「単位をカッコ内に明記」という制約条件も確認します。
設問2は、取り上げた財務諸表について文章で解説します。「〇〇〇(理由)のため△△△(財務諸表項目)が多く/少なく、収益性・効率性・安全性が高い/低い」というフレームを基本形とします。

【解答要素の確認】
まずは与件文に関連するキーワードがないか探します。2段落目に「新たなビジネスモデルで採算の改善を図るために」とありますので、収益性になにか課題があるかもしれません。3段落目には「大型品を一度一か所に集め、一括配送する」とありますので、何らかの物流センター(有形固定資産)を保有していることがうかがえます。また、6段落目には「同社の事業は労働集約的」であり「優秀な人材の採用および社員の教育にも注力」とありますので、販管費にも注意したいところです。

また、財務諸表を検討する際には、最初に「売上高を比較」します。D社の売上高は、同業他社の0.828倍になっていますので、同業他社の各数値に0.828を乗じた結果の数値とD社の数値の大小を比較するだけで簡単に優劣が判定できるので、解答時間を節約することができます。

  • 売上原価 :同業他社1,635×0.828=1,354>D社1,140 他社より原価率が低い
  • 売上総利益:同業他社180×0.828=149.04<D社363 他社よりかなり良い

といった具合です。

尚、選択する経営指標は、企業を多面的に評価するために基本的に、収益性から一つ、効率性から一つ、安全性から一つの3つを選択します。収益性ばかり見ても仕方ないですもんね。

設問と財務諸表を確認後の問題用紙。(クリックで拡大します)

【再現答案】

(設問1)

(a) (b)
自己資本比率 35.59( % )
売上高営業利益率 1.20( % )
有形固定資産回転率 17.08( 回 )

(設問2)
純資産が多く安全性が高いが、労働集約的な事業で販管費が高く収益性が低く、有形固定資産が多く効率性が低い。(50文字)

【振り返り】
売上高総利益率は圧倒的に高いですが、販管費も同様に高く、営業利益率では同業他社に逆転されています。これは労働集約的な事業であることと、協力個人事業主や物流業者に委託している事業構造が影響していると思います。

【改善答案】
「同業他社と比較してD社が優れている点とD社の課題を述べよ」という題意により寄り添った解答とするなら、以下のような表現の方が適切かもしれません。

(設問2)
優位点は自己資本が多く安全性が高い点。課題は販管費が多く低い収益性と有形固定資産が多く効率性が低い点。(50文字)

第2問(配点31点)

D 社は今年度の初めにF 社を吸収合併し、インテリアのトータルサポート事業のサービスを拡充した。今年度の実績から、この吸収合併の効果を評価することになった。以下の設問に答えよ。なお、利益に対する税率は30 %である。
(設問1 )
吸収合併によってD 社が取得したF 社の資産及び負債は次のとおりであった。

今年度の財務諸表をもとに①加重平均資本コスト(WACC)と、②吸収合併により増加した資産に対して要求されるキャッシュフロー(単位:百万円)を求め、その値を(a)欄に、計算過程を(b)欄に記入せよ。なお、株主資本に対する資本コストは8 %、負債に対する資本コストは1 %とする。また、(a)欄の値については小数点第3 位を四捨五入すること。

【設問要求の確認】
設問要求は、①「加重平均資本コスト」を求めよ。②「増加した資産に対して要求されるキャッシュフロー」を求めよ、です。

【解答要素の確認】
加重平均資本コストは、株主資本コスト8%と負債コスト1%が与えられていますので、D社の貸借対照表から負債324(百万円)、純資産179(百万円)を用いて算出します。
キャッシュフローの方は、企業価値の計算式を用います。「(CF)÷(資本コスト)=(企業価値)」の計算式から、「CF=(企業価値=増加した資産)×(資本コスト=WACC)」となります。

【再現答案】

(a) (b)
3.30% WACC = 1 x 324/503 x (1-0.3) + 8 x 179/503 = 3.2978
1.72百万円 CF = (190 – 138) x WACC = 52 x 0.033 = 1.716

【振り返り】
本番では、① は正解しましたが、②は「増加した資産」のところに「取得した資産と負債の差額(190 – 138) 」を持ってきてしまい間違えてしまいました。
設問文にも「吸収合併により増加した資産に対して要求されるキャッシュフロー」とありますので、取得した資産合計190(百万円)を持ってきて、
CF=取得資産:190×WACC:0.033=6.27(百万円)
とするのが正解だと思います。
※計算式は合っていましたので部分点はもらえていると思います。

第2問(設問2)

インテリアのトータルサポート事業のうち、吸収合併により拡充されたサービスの営業損益に関する現金収支と非資金費用は次のとおりであった。

企業価値の増減を示すために、吸収合併により増加したキャッシュフロー(単位:百万円)を求め、その値を(a)欄に、計算過程を(b)欄に記入せよ。(a)欄の値については小数点第3 位を四捨五入すること。また、吸収合併によるインテリアのトータルサポート事業のサービス拡充が企業価値の向上につながったかについて、(設問1 )で求めた値も用いて理由を示して(c)欄に70 字以内で述べよ。なお、運転資本の増減は考慮しない。

【設問要求の確認】
設問要求は、「吸収合併により増加したキャッシュフロー」を求め、吸収合併が企業価値の向上につながったか(設問1で計算した「吸収合併により増加した資産に対して要求されるキャッシュフロー」を上回っているか)を判断して記述せよ、です。また、「設問1で求めた値も用いて理由を示し」とありますので、「要求キャッシュフロー6.27百万円より多い/少ないから」と解答する必要があります。

【再現答案】

(設問2)
(a) 3.2 百万円
(b) CF = (400 – 395) x (1 – 0.3) – 1 x 0.3 = 3.5 – 0.3= 3.2
(c) サポート事業のサービス拡充は企業価値の向上につながった。理由は吸収合併により増加したCFが増加した資産に要求されえるCFよりも多いからである。

【振り返り】
非資金費用のタックスシールドを引いちゃってますね。非資金費用は、減価償却費同様に具体的な支出を伴わない費用項目ですので、プラスのタックスシールドが発生します。正解は以下の通りです。
CF=(400-395)×(1-0.3)+1×0.3=3.8(百万円)
=(400-395-1)×(1-0.3)+1=3.8(百万円)※式の別解

(c)は、設問1のCFもミスしてしまったので正解が出るはずもありませんが、要求CFが6.27で実際のCFが3.8ですので、企業価値の向上につながっていません。だから、設問3(じゃぁどれだけ成長したらペイするの?)に繋がるというストーリーになっています。このストーリーが読めれば部分点狙いは可能でしたね。
(本番では、あれ?タックスシールドは足して3.8になるんじゃないのかな?と思って再確認をしている途中で時間となりました。残念。orz)

【改善答案】

(a) 3.8 百万円 (b)CF=(400-395)×(1-0.3)+1×0.3=3.8(百万円)
(c) 企業価値向上につながっていない。理由は吸収合併により増加したCF3.8百万円が、増加資産に要求されえるCF6.27百万円より小さいからである。

第2問(設問3)

(設問2 )で求めたキャッシュフローが将来にわたって一定率で成長するものとする。その場合、キャッシュフローの現在価値合計が吸収合併により増加した資産の金額に一致するのは、キャッシュフローが毎年度何パーセント成長するときか。キャッシュフローの成長率を(a)欄に、計算過程を(b)欄に記入せよ。なお、(a)欄の成長率については小数点第3 位を四捨五入すること。

【設問要求の確認】
前述の通り、「じゃぁどれだけ成長したらペイするの?」という設問です。計算して回答できることはもちろんですが、このような設問の流れからストーリーを類推できると、解答の範囲を絞れますので、もし途中で計算ミスをしたとしても気づくのが早くなると思います。

【解答要素の確認】
企業価値の一定成長モデルから成長率を算出します。一定成長する場合の計算に使うCFは「1年後のCF(CF①)」であることに注意します。

【再現答案】

(a) △2.85 %
(b) 3.2 ÷ (WACC – g) = 52 → g = 0.033 – 3.2 ÷ 52 = -0.0285

【振り返り】
色々な数字がずれていますので、正解が出るわけありません。また、「1年後のCF」という部分も抜けています

【改善答案】

(a)1.27 %
(b)CF:3.8×(1+g)÷(WACC:0.033-g)=190
3.8+3.8g=190×(0.033-g)
193.8g=6.27-3.8=2.47 → g=0.012745 ⇒ 1.27%

第3問(配点30点)

D 社は営業拠点として、地方別に計3 カ所の支店または営業所を中核となる大都市に開設している。広域にビジネスを展開している多くの顧客企業による業務委託の要望に応えるために、D 社はこれまで営業拠点がない地方に営業所を1 カ所新たに開設する予定である。
今年度の売上原価と販売費及び一般管理費の内訳は次のとおりである。以下の設問に答えよ。

(設問1 )
来年度は外注費が7 %上昇すると予測される。また、営業所の開設により売上高が550 百万円、固定費が34 百万円増加すると予測される。その他の事項に関しては、今年度と同様であるとする。
予測される以下の数値を求め、その値を(a)欄に、計算過程を(b)欄に記入せよ。
① 変動費率(小数点第3 位を四捨五入すること)
② 営業利益(百万円未満を四捨五入すること)

【設問要求の確認】
設問1の設問要求は「①変動比率の計算」、「②営業利益の計算」です。その計算過程を踏まえて、設問2では営業所開設の際の「固定資産への投資規模」と「費用構造の特徴(良い点、悪い点)」について問われています。

【設問要求】
設問要求は「予想される来年度の①変動比率、②営業利益を求めよ」です。売上原価と販管費が固変分離されていますので、この表を元に来年度の予測を行い、数字を求めていきます。

【解答要素】
来年度の条件は、「外注費が7%上昇」、「売上高が550百万円増加」、「固定費が34百万円増加」です。このうち外注費はすべて変動費になりますので、来年度は「売り上げがどのようになろうが、外注費(変動費)が7%増加する」ことになります。他の売上高、固定費の増加は変動比率に影響を与えませんので、売り上げが今年度と同じであると仮定して(=今年度の売上高を使って)変動比率を計算します。
変動比率 =変動費(782×1.07+232+33)÷1503×100
=1101.74÷1503×100
=73.3027…
営業利益は、来年度の売上高から変動費と固定費を引いたものになりますので、
営業利益 =限界利益―固定費
=売上高(1503+550)×(1―0.7330)―固定費(438+34)
=548.151―472
=76.151

【改善答案】

(a) (b)
73.30% 変動比率=変動費(782×1.07+232+33)÷1503×100
=1101.74÷1503×100 =73.3027…
76.15 百万円 営業利益=限界利益 – 固定費
=売上高(1503+550)×(1 – 0.7330)- 固定費(438+34)
= 548.151―472 = 76.151

第3問(設問2)

D 社が新たに営業拠点を開設する際の固定資産への投資規模と費用構造の特徴について、60 字以内で説明せよ。

【設問要求】
設問要求は、「固定資産への投資規模」と「費用構造の特徴」について説明せよ、です。まず、固定資産への投資規模ですが、「営業所の開設により売上高が550 百万円、固定費が34 百万円増加すると予測される」とあります。売上増分が550百万円に対して固定費増分は34百万円とわずか6.18%ですので、「固定資産への投資規模は小さい」と言い切ってよいかと思います。
次に費用構造です。変動比率は73.3%でしたから、売上高の増分についてみると、売上高:550百万円、変動費:403.14百万円、限界利益:146.85百万円、限界利益率:26.7%、固定費:34百万円、損益分岐点:127.34百万円、損益分岐点比率:23.15%、営業利益:112.85百万円、営業利益率:20.52%、営業レバレッジ:1.30
となっています。上記から費用構造の特徴としては、「変動比率が73.3%と高い」、「固定費が34百万円と小さい」、よって「損益分岐点比率が23.15%と小さい」という特徴があると思います。

【再現答案】

営業拠点開設の際に固定資産を取得せず貸借で行っているため投資規模は小さく固定費負担も小さいため利益が出やすい構造である。(60文字)

【振り返り】
80分間では「固定資産への投資規模が小さい」ところまでしか分析できませんでした。

【改善答案】

投資規模は小さい。費用構造は、固定費率が6%と小さく、変動費率が73%と大きい構造で約20%の高い営業利益率が期待できる。(60文字)

第3問(設問3)

(設問2 )の特徴を有する営業拠点の開設がD 社の成長性に及ぼす当面の影響、および営業拠点のさらなる開設と成長性の将来的な見通しについて、60 字以内で説明せよ。

【設問要求】
設問要求は、「D社の成長性に及ぼす当面の影響」、「さらなる開設と成長性の将来的な見通し」について説明せよとあります。損益計算書より、D社の営業利益率は1.20%と低かったので、設問2で開設した営業所の営業利益率20.52%はD社の成長性(売上・利益の拡大)に好影響を与えるはずです。
「さらなる開設と成長性の将来的な見通し」については、営業所を2店目、3店目と解説していった場合にどうか、ということですので、営業所開設にかかる条件は同じとして計算してみます。
今年度:売上高:1,503、変動費:1,047、固定費:438、営業利益:18
来年度:売上高:2,053、変動費:1,505、固定費:472、営業利益:76(+58)
2店目:売上高:2,603、変動費:1,908、固定費:506、営業利益:189(+113)
3店目:売上高:3,153、変動費:2,311、固定費:540、営業利益:302(+113)
このように営業所を追加するたびに「売上高550百万円、営業利益113百万円(営業利益率20.52%)」が加算されていきますので順調に売上は拡大していきますが、「定額成長」になっていますので、「成長率」で考えると、全体の営業利益率が「増分の営業利益率20.52%」に近づくにつれて遁減していくことがわかります。

【再現答案】

あまりにも意味不明なため割愛させていただきます。_O_

【振り返り】
80分間では分析が全くできず、設問文から類推して書いていますが、まったく点数が入っていないと思われます。

【改善答案】

営業拠点の開設は当面D社の売上及び営業利益率の改善に好影響を与えるが、さらなる拠点開設に従って利益の増加率は遁減していく。(60文字)

第4問(配点15点)

D 社が受注したサポート業務にあたる際に業務委託を行うことについて、同社の事業展開や業績に悪影響を及ぼす可能性があるのはどのような場合か。また、それを防ぐにはどのような方策が考えられるか。70 字以内で説明せよ。

【設問要求】
「業務委託を行うことが、事業展開や業績に悪影響を及ぼす可能性(リスク)」と「その予防策」について説明せよ、とあります。「〇〇〇の場合にリスクがあるので、△△△を行う」というフレームになるかと思いました。

【解答要素】
5段落で、個人事業主や配送ネットワークに加盟する物流業者に業務委託を行っている様子が記述されています。段落の後半には「協力個人事業主等の確保・育成および加盟物流業者との緊密な連携とサービス水準の把握・向上がビジネスを展開するうえで重要な要素になっている」という記述がありますので、この部分が骨子になると思います。
また、6段落には「顧客企業からの要望に十分対応するために配送ネットワークの強化とともに、協力個人事業主等ならびに自社の支店・営業所の拡大が必要」とありますし、「昨今の人手不足の状況下で、優秀な人材の採用および社員の教育にも注力する方針」とあります。

【再現答案】

業務委託する個人事業主や物流業者の顧客サービスレベルが低下した場合に受注減のリスクがあるので、品質レベルの高い委託先の選択と教育が必要である。(70文字)

【振り返り】
「サービスレベルの低下」には言及できていますが、人手不足の状況下で必要な人員が確保できないというリスクに触れられていません。

【改善答案】

悪影響のリスクは①個人事業主や物流業者が十分に確保できないこと②委託先のサービス水準が低いこと。方策は、委託先の確保・育成体制の強化である。(70文字)

解答作成後のその他の問題用紙(クリックで拡大します)

 

いかがでしたでしょうか。少しだけでも2次試験の思考プロセスが臨場感をもって伝えられていたら幸いです。以上、なおさんでした。

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

「なおさんの解法実況&事例研究」も、いよいよ事例Ⅲまでやってまいりました。本日も「80分間の過ごし方」に従って、私がどのように平成30年度の2次試験を解答したかを実況解説形式で書きたいと思います。

(「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅱ」はこちら
(「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅰ」はこちら
(「80分間の過ごし方」はこちら
(「バックキャスティング思考法」はこちら

※冒頭の解説は、事例Ⅰ、事例Ⅱの記事と重複しますが、この記事から読み始めた方のために残しております。

この原稿の本文は「2018年10月の2次試験直後に書いた再現答案をベースに、2018年の11月初旬に口述試験対策用として書き直した資料」をベースにしています。(口述試験の日まで通勤電車の中で毎日読んでました)

タイミング的に11月初旬は2次筆記試験の発表前ですが、2次筆記試験の合格発表が12月7日、2次口述試験が12月16日に予定されていましたので、2次筆記試験の結果を見てから準備するのが不安だったことと、怒涛の2次試験対策が終わってポッカリとやることがなくなり「2次筆記試験ロス」(毎週楽しみにしていたアニメが最終回になってしまった)みたいになっていましたので、「まぁ、ぼーっとしてても仕方ないので、2次筆記試験の振り返りと口述試験対策を兼ねて書いてみよう」と思ったのがきっかけでした。

賢明なる道場読者の皆様はもうすでにお分かりですね。本記事は偉大なる先代9代目きゃっしいさんのパクリです。(きっぱり)「お世話になった偉大なる記事は後世に引き継がせてもらおう」という完全に個人的な思い込みから、自信をもって堂々とパクらせて頂きたいと思います。(^^)9

記事の構成は「解法実況+再現答案」、「さらなる事例研究+改善答案」という順でお届けします。
平成30年度事例Ⅲの私の得点開示結果は「69点」でした。ですので、80分間で解答に至るプロセスのトレースと「再現答案」レベルの解答が書ければ「合格レベル+α」という目安になると思われます。一つ二つ小さな論点を盛り込めなくても合格点くらいだと判断できます。また、その後の見直し(事例研究)後に書いた「改善答案」レベルの解答が書ければそれ以上の得点が期待できる、という風に到達点の目安として活用していただければ幸いです。

尚、ブログでの読みやすさを考えて、再現答案以後は「第1問の再現答案→事例研究→改善解答」、「第2問の再現答案→事例研究→改善解答」、、の順で構成しています。

試験本番80分間の手順については「80分間の過ごし方」を先に読んでいただけると効果的です。
また、平成30年度の試験問題を一度ご自身で解いた後に記事を読んでいただくとより効果的かと思われます。

それでは「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅲ」いってみましょう。(^^)/


1.試験開始~3分:諸手続き<作業>

「80分間の過ごし方」の手順に従って、受験番号記入、メモ用紙作成(表紙を二つに破る)を行います。続いて、各段落に①、②、③、、、と段落番号を振りながら「〇〇ページちょっと、15段落。在庫推移のグラフ(生産管理)とマン・マシンチャート(工程管理)かあ。」と思いつつ、淡々と「作業」を進めます

2.試験開始後3分~4分頃:与件文の冒頭確認<作業>

次に与件文の冒頭を確認して事例企業の概要を把握します。「C社は従業員60名、年商9億円のプラスチック成型を行う企業。総務部と製造部しかないのは、自社製品の開発(開発部)や一般への販売(営業部)を行っていないB to Bのビジネスかな。」くらいが把握できれば十分です。

C 社は、1974 年の創業以来、大手電気・電子部品メーカー数社を顧客(以下「顧客企業」という)に、電気・電子部品のプラスチック射出成形加工を営む中小企業である。従業員数60 名、年商約9 億円、会社組織は総務部、製造部で構成されている。

3.試験開始後4分~10分頃:設問要求を確認する<作業>

H30年は設問が5つで各20点なので、15点×4問+5点×1問で65点で大丈夫。落ち着いて、落ち着いて。

■第1 問(配点20点)

顧客企業の生産工場の海外移転などの経営環境にあっても、C 社の業績は維持されてきた。その理由を80 字以内で述べよ。

【設問要求の確認】
設問は「C社の業績が維持されてきた理由」を述べよ、とありますので、「理由は①~、②~である。」というフレームで解答しようと思います。また、「顧客企業の生産工場の海外移転などの経営環境にあっても」という制約条件がありますので、4段落にある「1990年代後半から顧客企業の生産工場の海外移転に伴い量産品の国内生産は減少し、主要顧客企業からの受注量の減少が続いた」中で、C社が業績維持のために取り組んだことが解答要素となると思います。

■第2問(配点20点)

C 社の成形加工課の成形加工にかかわる作業内容(図2 )を分析し、作業方法に関する問題点とその改善策を120 字以内で述べよ。

【設問要求の確認】
設問は「作業内容(図2)を分析し、問題点と改善策を述べよ」ですので、「問題点は①~、②~である。改善策は①~、②~である。」というフレームで解答しようと思います。また、制約条件は、「作業方法に関する」ものに限られますので、題意を外さない(作業方法以外の問題点を指摘しない)ように注意します。

■第3問(配点20点)

C 社の生産計画策定方法と製品在庫数量の推移(図1 )を分析して、C 社の生産計画上の問題点とその改善策を120 字以内で述べよ。

【設問要求の確認】
設問は「生産計画上の問題点と改善策を述べよ」とありますので、設問2と同じく「問題点は①~、②~である。改善策は①~、②~である。」というフレームで解答しようと思います。また、制約条件は、「生産計画策定方法(与件文9段落)と製品在庫数量の推移(図1)を分析して」、生産計画上の問題点」ですので、題意を外さない(生産計画以外の問題点を指摘しない)ように注意します。

■第4問(配点20点)

C 社が検討している生産管理のコンピュータ化を進めるために、事前に整備しておくべき内容を120 字以内で述べよ。

【設問要求の確認】
設問は「事前に整備しておく内容を述べよ」とありますので、生産管理のコンピュータ-化の前に行っておくべき課題を与件文から探します。

■第5問(配点20点)

わが国中小製造業の経営が厳しさを増す中で、C 社が立地環境や経営資源を生かして付加価値を高めるための今後の戦略について、中小企業診断士として120 字以内で助言せよ。

【設問要求の確認】
設問要求は「今後の戦略について助言せよ」です。「中小企業診断士として」というのは、「中小企業診断士として勉強してきたことを踏まえて」という意味だと受験校の講師の方がおっしゃっていましたので、一次知識も踏まえて解答を作成します。また、「立地環境や経営資源を生かして付加価値を高めるための戦略」を問われていますので、「立地環境を生かした高付加価値戦略」、「経営資源を生かした高付加価値戦略」の2つの側面から回答を構成したいと思います。

設問要求確認後の問題用紙(クリックで拡大します)

4.試験開始後10分~40分頃:解答要素の確認と解答骨子の組み立て<思考>

■第1 問(配点20点)

5段落目に「顧客企業の動向に対応した方策」として、C社のアクションが具体的に書かれています。「金型設計と金型製作部門を新設し、製品図面によって注文を受け、金型の設計・製作から成形加工まで対応できる体制を社内に構築」、「プラスチック成形や金型製作にかかる技能士などの資格取得者を養成し、さらにOJTによってスキルアップを図るなどの加工技術力の強化を推進」した結果、「材料歩留まり向上や成形速度の改善など、顧客企業の成形加工品のコスト低減のノウハウを蓄積」できたことで、顧客企業の支持が得られたことが考えられます。
また、6段落目には同様の経営難に遭遇した工業団地の中小企業と「工業団地組合が中心となり、技術交流会の定期開催、共同受注や共同開発などお互いに助け合い、経営難を乗り越えてきた」とありますので、この部分も解答要素になると思われます。以上を80字の制限の中に編集していきます。

■第2問(配点20点)

図2(マン・マシンチャート)を確認して問題点を探します。まず、(わざわざ拡大表示してある)段取り作業の内訳ですが、トータル40分の段取り作業の中で、「製品Aの金型を置き場へ移動(戻す):5分」、「製品Bの金型を置き場から移動(探して持ってくる):11分」、「製品Bの材料を置き場から移動(持ってくる):8分」と、この作業者は合計24分も工場内をうろうろしていることになります。マン・マシンチャートを見ても「機械待ち」の時間が長いので、この時間を利用して金型や材料を準備したり戻したりしておけば、段取り作業は40分→16分に短縮できます。金型や材料の移動を段取り時間外に行うこと、つまり「外段取り化」が有効であることがわかります。
次にマン・マシンチャートを確認します。作業者についてみますと、午前中に130分、午後に120分の「機械待ち」が発生しており、なんと一日の半分は稼働している機械の作業が終わるのを待っています。機械の方を見てみますと、朝・夕の作業待ちは避けられないものの、昼休みの時間に作業待ちが重なっているのは、なんとももったいない気がします。ですので、問題点は「機械待ち、作業待ちの時間が長いこと(稼働率が低いこと)」であり、作業順番を何とか工夫して「待ち時間を削減して稼働率を上げる」ことが実現できればと考えます。

■第3問(配点20点)

9段落を確認すると、「X社からは毎週末金曜日に翌週の確定納品計画が指示される」とあり、C社では「X社の確定納品計画に基づき、それにその他の顧客企業の受注分を加え、毎週金曜日に翌週の生産計画を確定する」とあります。タイミングについては問題がなさそうな記述になっています。
続いて、「生産ロットサイズは長時間を要するプラスチック射出成型機の段取り時間を考慮して決定」、「生産効率を上げるために生産ロットサイズは受注量よりも大きく計画され、製品在庫が過大である」とあります。段取り替え時間を短くするために生産ロットサイズを受注量より大きくし、在庫が残っていく構造になっています。生産ロットサイズの決定方法には「製品在庫が過大になる」問題があることが明示されています。
製品Aは、毎日600個前後の納品(出荷)、ロットサイズは約3,000、週1回の生産となっています。
図1も確認してみます。1週間分3,000個をまとめて生産していますので、生産のあった日には3,000個の在庫が積み増されます。ここで在庫量(山の高さ)を低くするためには、生産量(ロットサイズ)を小さくする方法が考えられます。例えば、ロットサイズを2,000個にすれば全てのグラフのピークが1,000個分抑えられますので「生産ロットサイズが大きいために製品在庫が過大になっている」ことがわかります。
また、生産間隔はどうでしょうか。グラフからは「基本的に4営業日おきに生産を行い、在庫が過大になると(第2週に5,000個を超えると)次回生産日を調整して在庫の削減を図っている」様子がうかがえます。
ロットサイズが3,000個で毎日600個納品するのですから、4営業日ごとに生産していたら600個ずつ在庫が増えていく計算です。仮にロットサイズが3,000個のままでも5営業日ごとに(毎週1回曜日を決めて)生産を行えば、在庫量の変化は一定になりますし、ロットサイズを1,800にするなら3日おきに生産すれば安定します。従って、「ロットサイズに合わせて一定の生産間隔にする」ことも課題となりそうです。

■第4問(配点20点)

14段落に「現在、生産管理のコンピューター化を進めようとしているが、生産現場で効率的に運用するためには、成形加工課の作業者が効率よく金型、材料などを使用できるようにする必要があり、そのためにデータベース化などの社内標準を検討中である」とあります。従って、目的は「成形加工課の作業者が効率よく金型、材料などを使用できるようにする」ことであり、そのために何らかの情報を「データベース化、社内標準化」したいのだと思われます。この状況は12段落に詳しく書かれています。
12段落には、「金型は顧客からの支給品もまだあり、C社内で統一した識別コードがなく、また置き場も混乱している」、「使用材料は、仕入れ先から材料倉庫に納品されるが、その都度納品位置が変わり探すことになる」とありますので、これらの材料を編集していきます。

■第5問(配点20点)

最初に目につくのは8段落にある「インサート成形技術」でしょう。インサート成形技術は、まだ「古くから取引のある顧客企業の1社からの受注に成功」した段階ですが、「顧客企業の工程数の短縮や納期の短縮、そしてコスト削減も図られる」技術ですので、高付加価値での受注が可能であり、今後さらに多くの企業への導入が見込まれます。こちらはC社の経営資源(技術資産)に関する戦略になります。
次に立地環境ですが、C社が立地する工業団地は、3段落目に「金属プレス加工、プラスチック加工、コネクター加工、プリント基板製作などの電気・電子部品に関連する中小企業が多く立地」していますし、6段落目には、大手企業の海外進出に伴う経営難に遭遇した際には「工業団地組合が中心となり、技術交流会の定期開催、共同受注や共同開発の実施などお互いに助け合い、経営難を乗り越えてきた」とありますので、この工業団地組合活動は今後も引き続き高付加価値化戦略に生かしていけると思われます。

解答要素確認後の問題用紙(クリックで拡大します)

解答骨子のメモ(クリックで拡大します)

 

5.再現答案&事例研究

■第1 問(配点20点)

理由は①金型の設計・製作から成形加工までの社内体制を構築したこと②資格取得やOJTで加工技術力を強化して蓄積したノウハウを活用し顧客のコストダウンを実現したこと。(80文字)

【事例研究】
私の回答には「工業団地組合活動」の部分に触れられていませんので、若干の減点になるかと思います。  3つの要素を入れ込むとこんな感じになると思います。

【改善答案】

理由は①金型の設計・製作から成形加工までの体制構築②資格取得やOJTで強化した加工技術とコスト削減ノウハウ蓄積③工業団地組合の互助活動により顧客の支持を得たこと。(80文字)

■第2問(配点20点)

問題点は①段取り作業40分の内、金型・材料の移動が24分と多いこと②一日の中で機械待ち、作業待ちが長いこと。改善策は①金型・材料の移動を外段取り化すること②午前の作業を製品A→B、午後の作業を製品C→Dと行い成型機の稼働率を上げることである。(120文字)

【事例研究】
実際の試験では、改善策の②は「パズルになるな」と思いましたので、改善策の①までを書いた段階で別の設問に進み、最後に余った時間で「パズルを解く」ようにしました。しかし、なかなか名案が思い当たらず、製品の加工時間の長さに着目して上記の様な回答にしましたが、上記案では実際には昼休みの待ち時間は40分削減できますが、それが夕方の待ち時間にシフトするだけになっていますので、効果がありません。
色々な方の回答を聞いている中で一番有効だと感じたのは、「朝の段取りを成形機2→1の順で行い、製品Cの加工が終了する11:20から製品Dの段取り作業を行う。製品Dの段取り作業は40分なので、段取りが終了して製品Dの加工が始まったときに昼休みになる。また製品Aの加工開始が30分遅くなるので、成形機1の昼休みの作業待ちは40分→10分に短縮される」というものでした。素晴らしいですね。

【改善答案】

問題点は①段取り作業で金型・材料の移動時間が多いこと②一日の中で機械待ち、作業待ちが長いこと。改善策は①金型・材料の移動を外段取り化すること②朝の作業順を成形機2→1とし、製品Dの段取りを昼休み前に行い成型機の稼働率を上げることである。(118文字)

■第3問(配点20点)

問題点は①生産間隔がバラバラで在庫があるのに生産し最大在庫量が多いこと②ロットサイズが5日分と大きいことである。改善策は①ロットサイズに合わせて生産間隔を一定にし最大在庫量を一定にすること②ロットサイズを小さくし在庫量を削減することである。(120文字)

【事例研究】
日本語がこなれていませんが、問題点と解決策のポイントは抑えられていると思います。

【改善答案】
ありません。

■第4問(配点20点)

成型加工課の作業者が効率よく金型・材料を使用できるように事前に①顧客支給品も含め全ての金型に社内統一した識別コードを付け置き場も定めること②仕入先に材料倉庫内の納入位置を指定すること。以上の情報を社内標準としてDBで一元化・共有化すること。

【事例研究】
目的+施策+社内標準化・DB化・一元化・共有化まで記述できましたので良い回答と思います。

【改善答案】
ありません。

■第5問(配点20点)

今後は①顧客企業の工程数削減や納期短縮、コスト削減を実現する高度なインサート成型技術で金属加工品を成型加工で組み込んで納品する②電気・電子部品に関連する企業が多い工業団地の立地を活かし、団地内で部品をユニット化することで付加価値を高める。

【事例研究】
要素はうまく盛り込めていると思います。「部品のユニット化」が思いつかなかった場合でも、インサート成形の説明に「金属部品を組み込んで成形加工を行う」とありますので、後半部分は「インサート成形に使用する金属部品を団地内の企業から調達するなど、工業団地内企業との連携により高付加価値化を推進する」という表現でも問題ないと思われます。

【改善答案】
ありません。

6.その他資料

■事業の変遷

1974年 創業。大手電機・電子部品メーカー数社を顧客に、電気・電子部品のプラスチック射出成形加工を営む。従業員60名、年商約9億円。
顧客企業から金型の支給を受けて成形加工を行っていた。
1980年 住工混在地域→同様の立地環境にあった他の中小企業と共に高度化資金を活用して工業団地に移転。
工業団地には電気・電子部品に関連する中小企業が多く立地
1990年代後半 顧客企業の生産工場の海外移転に伴い量産品の国内生産は減少し、主要顧客企業からの受注量の減少が続く。
方策として、金型設計と金型製作部門を新設し、製品図面によって注文を受け、金型の設計・製作から成形加工まで対応できる体制を社内に構築。
プラスチック成形や金型製作にかかる技能士などの資格取得者を養成し、OJTによってスキルアップを図り、加工技術の強化を推進。
2000年ごろ 工業団地組合が中心となり、技術交流会の定期開催、共同受注や共同開発の実施など、団地内でお互いに助け合い、経営難を乗り越えてきた。
C社はこの工業団地組合活動のリーダー的存在。
近年 国内需要分の家電製品の生産が国内に戻る傾向があり、以前の国内生産品が戻り始め、どうにか安定した受注量を確保できるようになったが、顧客企業からの1回の発注量が以前よりも少なく、受注量全体としては以前と同じレベルにまでは戻らず。
最近 インサート成形技術を習得し、古くから取引のある顧客企業の1社からの受注に成功。顧客企業の工程数短縮、納期短縮、コスト削減を実現可能に。

■SWOT分析

S:
・金型の設計・製作から成形加工まで対応できる体制を社内に構築
・資格取得者を養成し、OJTによりスキルアップを図り加工技術力を強化
・材料歩留まりの向上や、成形速度の改善など、顧客企業の成形加工品のコスト低減のノウハウを蓄積
・インサート成形技術の習得
W:
・プラスチック射出成型機の段取り時間が長い
・生産ロットサイズは受注量よりも大きく計画
・製品在庫が過大
・製品A以外の小ロット品は在庫管理に苦慮
・金型は統一した識別コードがなく置き場も混乱
・使用材料は仕入れ先の納品位置が都度変わる
O:
・電気・電子部品に関連する中小企業が多く立地する工業団地に立地
T:
・大手電気・電子部品メーカーの生産拠点の海外移転
・国内生産品は戻る傾向も、1回の発注量少ない

 

いかがでしたでしょうか。少しだけでも2次試験の思考プロセスが臨場感をもって伝えられていたら幸いです。では、次回は事例Ⅳを実況してみたいと思います。以上、なおさんでした。

 

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

前回の「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅰ」に続きまして、今回は「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅱ」と題して、私がどのように平成30年度の2次試験を解答したかを実況解説形式で書きたいと思います。

(前回の記事「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅰ」はこちら
(前々回の記事「80分間の過ごし方」はこちら
(初回の記事「バックキャスティング思考法」はこちら
(合格体験記はこちら

※冒頭の解説は、一部前回の記事と重複しますが、この記事から読み始めた方のために残しております。

この原稿の本文は「2018年10月の2次試験直後に書いた再現答案をベースに、2018年の11月初旬に口述試験対策用として書き直した資料」をベースにしています。(口述試験の日まで通勤電車の中で毎日読んでました)

タイミング的に11月初旬は2次筆記試験の発表前ですが、2次筆記試験の合格発表が12月7日、2次口述試験が12月16日に予定されていましたので、2次筆記試験の結果を見てから準備するのが不安だったことと、怒涛の2次試験対策が終わってポッカリとやることがなくなり「2次筆記試験ロス」(毎日会っていた恋人が遠くへ行ってしまった)みたいになっていましたので、「まぁ、ぼーっとしてても仕方ないので、2次筆記試験の振り返りと口述試験対策を兼ねて書いてみよう」と思ったのがきっかけでした。

賢明なる道場読者の皆様はもうすでにお分かりですね。本記事は偉大なる先代9代目きゃっしいさんのパクリです。(きっぱり)「お世話になった偉大なる記事は後世に引き継がせてもらおう」という完全に個人的な思い込みから、自信をもって堂々とパクらせて頂きたいと思います。(^^)9

記事の構成は「解法実況+再現答案」、「さらなる事例研究+改善答案」という順でお届けします。
平成30年度事例Ⅱの私の得点開示結果は「64点」でした。ですので、80分間で解答に至るプロセスのトレースと「再現答案」レベルの解答が書ければ「合格レベル」という目安になると思われます。また、その後の見直し(事例研究)後に書いた「改善答案」レベルの解答が書ければそれ以上の得点が期待できる、という風に到達点の目安として活用していただければ幸いです。

尚、ブログでの読みやすさを考えて、再現答案以後は「第1問の再現答案→事例研究→改善解答」、「第2問の再現答案→事例研究→改善解答」、、の順で構成しています。

試験本番80分間の手順については「80分間の過ごし方」を先に読んでいただけると効果的です。
また、平成30年度の試験問題を一度ご自身で解いた後に記事を読んでいただくとより効果的かと思われます。

それでは「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅱ」いってみましょう。(^^)/


1.試験開始~3分:諸手続き<作業>

「80分間の過ごし方」の手順に従って、受験番号記入メモ用紙作成(表紙を二つに破る)を行います。続いて、各段落に①、②、③、、、と段落番号を振りながら「3ページ、9段落。最近頻出のグラフが出てきたぞ。インバウンド客数の推移か、インバウンド客がターゲット候補だね。」と思いつつ、淡々と「作業」を進めます

2.試験開始後3分~4分頃:与件文の冒頭確認<作業>

次に与件文の冒頭を確認して事例企業の概要を把握します。「B社は150年の歴史を持つ老舗旅館。30歳代後半の若い社長が承継したばかりで、従業員7名、15室の小規模旅館。」くらいが把握できれば十分です。

B 社は、X 市市街地中心部にある老舗日本旅館である。明治初期に創業し、約150年の歴史をもつ。2 年前、父親である社長が急死し、民間企業に勤めていた30 歳代後半の長男が急きょ事業を承継することになり、8 代目社長に就任した。資本金は500 万円、従業員は家族従業員3 名、パート従業員4 名である。このうち1 名は、つい最近雇用した英語に堪能な従業員である。客室は全15 室で、最大収容人員は50名、1 人1 泊朝食付き7,500 円を基本プランとする。裏手には大型バス1 台、乗用車6 台分の駐車場がある。

3.試験開始後4分~10分頃:設問要求を確認する<作業>

H30年は設問が4つで各25点。大きく外すと致命傷になるので、設問要求を正確に把握して忠実な解答を心がけよう、と思います。

■第1問(配点25点)

B 社の現状について、3C(Customer:顧客、Competitor:競合、Company:自社)分析の観点から150 字以内で述べよ。

【設問要求の確認】
設問は「B社の現状を述べよ」、制約条件は「3C(Customer:顧客、Competitor:競合、Company:自社)分析の観点から」になります。与件文からB社の現状の記述を抜き出し、3Cのそれぞれについて分類し、解答すればよいのかなと思いました。また、制限文字数が150文字ですので、3Cそれぞれ50文字ずつを目安にします

■第2問(配点25点)

B 社は今後、新規宿泊客を増加させたいと考えている。そこで、B 社のホームページや旅行サイトにB 社の建物の外観や館内設備に関する情報を掲載したが、反応がいまひとつであった。B 社はどのような自社情報を新たに掲載することによって、閲覧者の好意的な反応を獲得できるか。今後のメインターゲット層を明確にして、100字以内で述べよ。

【設問要求の確認】
設問は「どのような自社情報を新たに掲載することによって、閲覧者の好意的な反応を獲得できるか」を述べよ、とあります。また、制約条件は、「自社情報」、「(目的)新規宿泊客を増加させたい」、「今後のメインターゲット層を明確にして」ですので、「〇〇〇をメインターゲットにし、①~、②~といった自社情報を掲載する。」というフレームを使い、①自社に関する情報(祭りなど自社以外の情報ではない)、②新規顧客獲得に関する情報、③掲載場所は自社ホームページや旅行サイト、というルールの中で情報を探します。また、これまでも「建物の外観や館内設備」は掲載していましたので、これら以外の情報という制約もあります。

■第3問(配点25点)

B 社は、宿泊客のインターネット上での好意的なクチコミをより多く誘発するために、おもてなしの一環として、従業員と宿泊客との交流を促進したいと考えている。B 社は、従業員を通じてどのような交流を行うべきか、100 字以内で述べよ。

【設問要求の確認】
設問は「従業員を通じてどのような交流を行うべきか」を述べよ、とあります。また、制約条件は、「(目的)宿泊客のインターネット上での好意的な口コミをより多く誘発するため」、「おもてなしの一環として(無償サービス)」、「(対象)従業員と宿泊客との交流を促進」になります。
「口コミの誘発」については、一次知識の「顧客関係性の強化→顧客満足度の向上→口コミの発生を促進」というフレームワークを意識しながら、「従業員と顧客の交流を通じて、宿泊客の満足度を向上させる施策」を考えることになります。

■第4問(配点25点)

B 社は、X 市の夜の活気を取り込んで、B 社への宿泊需要を生み出したいと考えている。B 社はどのような施策を行うべきか、100 字以内で述べよ。

【設問要求の確認】
設問は「宿泊需要を生み出すための施策」を述べよ、です。また、制約条件は「X市の夜の活気を取り込んで」とありますので、夜間人口の増加(5段落)に関連した施策を考える必要があります。

設問要求確認後の問題用紙(クリックで拡大します)

 

4.試験開始後10分~40分頃:解答要素の確認と解答骨子の組み立て<思考>

■第1 問(配点25点)

競合については8段落に「B社から距離の離れた駅前にはチェーン系ビジネスホテルが2軒ほどあるが、X氏市街地中心部にはB社以外に宿泊施設がない」(競合はない)という記述が1行半(約60文字)で記載されていますので、これをほぼそのまま抜き出せばよいと思います。顧客についても7段落に「現在、宿泊客は昔なじみのビジネス客8割、インバウンド客2割りであるが、なじみ客らは高齢化が進み、減少傾向にある」という記載を抜き出せばよいでしょう。
自社については関連する記載がかなり多いので、どこを持ってくるかで悩むところですが、「約150年の歴史ある老舗日本旅館」でありながら高級路線に行かず、「ビジネス客の支援を柱とし、高級な夕食や大浴場を省くことで安価な宿泊代金を実現してリピーターを獲得している」ことが最大の特徴だと思いますので、そこを骨子にしてまとめていきます。

■第2問(配点25点)

メインターゲット層は、6段落にある「ここ数年で急増する和の風情を求めるインバウンド客」で問題ないと思います。掲載する情報は、2段落を中心に「和の風情がある苔むした庭園」、「館内の廊下や共用スペースには、歴代の社長たちが支援してきた芸術家による美術品が随所に配置」され「文化の香りに満ちた雰囲気」を醸し出しています。また、「海外でも名の知られた作家や芸術家による美術品」も重要な要素でしょう。さらに「器にこだわり日本の朝を感じられる献立の朝食」もありだと思います。

■第3問(配点25点)

施策に関する具体的な記述はありませんので、「B社が利用可能な資源」の中から「従業員と顧客とが交流」できそうな資源をピックアップします。6段落目には「歴史ある街並みに加え、こうした食べ物などは写真映えし、SNS投稿に向く」とヒントがありますので、この部分を中心に組み立てればよいと思います。また、6段落目の最後には「そのため、ここ数年は和の風情を求めるインバウンド客が急増している」とあり、メインターゲットは「インバウンド客」となりますので、「最近雇用した英語に堪能な従業員」の出番です。

■第4問(配点25点)

施策に関する具体的な記述はありません。5段落では、夜間の滞在人口が増加傾向となった背景として、「X市の名刹と商業地域が高視聴率の連続ドラマの舞台となったこと」、「名刹は通年で夜間ライトアップ」、「地域ボランティアによる観光案内や町の清掃活動」とありますので、連続ドラマのファンによる聖地巡礼と地域が「美しい街並みと活気の維持に熱心なこと」が夜間の滞在人口を押し上げています。
一方で、6段落目の冒頭には「X市は大都市圏とも近く、電車で2時間程度の日帰りできる距離」にありますので、多くの観光客が「日帰り」で訪れている可能性があります。ですので、この日帰り観光客に泊まってもらうための施策が打ち出せれば、「夜の活気を取り込む」ことができると考えます。また、このような「与件文からの抜き出し」で対応できない設問に対しては、可能性のあるものを多く記載しようと考えていましたので、「施策は①~、②~、③~、である。」というスタイルで解答します。

解答要素確認後の問題用紙(クリックで拡大します)

解答骨子のメモ(クリックで拡大します)

 

5.再現答案&事例研究

■第1 問(配点25点)

現状は①距離の離れた駅前にはチェーン系ビジネスホテルが2軒あるがX市市街地中心部にはB社以外に宿泊施設がない状況下で②長期滞在する固定客を安い宿泊料で支援してきた歴史ある老舗日本旅館であり③顧客の大半を占める昔なじみのビジネス客は高齢化で減少傾向にあり、インバウンド客は十分に取り込めていない状況。(149文字)

【事例研究】
「顧客面は~、競合面は~、自社面は~」というスタイルの方がわかりやすいですが、文字数を稼ぐために①②③で分けました。内容的にもきれいに分離してありますので、この部分の失点はないかと思います。インバウンド客については「対応不十分」というニュアンスも入っていますので、大きな失点はなかったかと思います。

【改善答案】
ありません。

■第2問(配点25点)

X市を観光で訪れる和の風情を求めるインバウンド客をターゲットにし、海外でも名の知られた作家の美術品が配置された館内の廊下や共用スペース、苔むした庭園を掲載し、文化の香りに満ちた和の雰囲気を訴求する。(99文字)

【事例研究】
ターゲットは、「X市を観光で訪れる(ジオ)和の風情を求める(サイコ)インバウンド客(デモ)」としました。最後は閲覧者(ターゲット層)の求める「和の雰囲気を訴求する」で締めくくりたかったので、文字数の関係で朝食を省きましたが、入れるとすればこんな感じでしょうか。

【改善答案】

X市を観光で訪れる和の風情を求めるインバウンド客をターゲットにし、海外でも名の知られた作家の美術品、器にこだわった日本の朝を感じる朝食、苔むした庭園を掲載し、文化の香りに満ちた和の雰囲気を訴求する。(99文字)

 

■第3問(配点25点)

英語に堪能な従業員を活用し、ホームページに英語等も可能なSNSを設置し①古き良き時代の日本を感じさせるX市の歴史ある街並み②地元の老舗商店の和菓子などを投稿し、宿泊客は感想を投稿、顧客関係性を強化する。(100文字)

【事例研究】
全然イケてませんね。80分間では要件を満たすおもてなしが思い浮かびませんでした。「英語に堪能な従業員」、「SNS」、「歴史ある街並み」、「老舗商店の和菓子」、「顧客関係の強化」とキーワードを並べただけで、「従業員のおもてなしによる顧客との交流を通じて、宿泊客の満足度を向上させる施策」にはなっていません。おそらくほとんど点は入っていないと思われます

【改善答案】

英語に堪能な従業員を活用して商業地域へのガイドツアーを行う。歴史ある街並み、スイーツの食べ歩き、老舗商店の和菓子を楽しみ、顧客満足向上によるSNSでの好意的な口コミを誘発し、新規顧客の獲得につなげる。(100文字)

■第4問(配点25点)

施策は①連続ドラマの舞台となった名刹と商業地域の観光マップの作成と配布②地元の割烹料理店と協業し夕食の提供③遅い時間のチェックインの対応④予約のない客への対応⑤館内大広間でのバー営業である。(95文字)

【事例研究】
思いついたものを全て記載していますが、いまひとつパっとしませんね。特に②はイマイチだったと思います。事例Ⅲでは「できていない→する」というパターンがあるので、このような反応をしてしまいましたが、「創業以来、夕食は提供していない」(2段落)のは、「執筆や創作のために長期滞在する作家や芸術家を支援」(創作活動の場を安価に提供)するためですので、夕食を提供するために宿代が上がるのでは本末転倒です。また、4段落には、商業地域には「さまざまなタイプの飲食店」、「銭湯」がありますので、夕食や大浴場を希望される宿泊客にはマップなどを作成して紹介すればよいのだと思います。
「連続ドラマの聖地巡礼にくる日帰り客を宿泊させるための施策」という観点からみると、①をもう少し踏み込んで「1泊2日で回る聖地巡礼ツアー」の様なツアー提案を行う、というものいいですね。裏手には大型バス1台が停められる駐車場がありますので、旅行会社とコラボしてパックツアーの実施までつなげても良いかもしれません。このような感じでしょうかね。

【改善答案】

施策は、連続ドラマの舞台となった名刹と商業地域を1泊2日で回る「聖地巡礼ツアー」を旅行会社と協働で企画・実施する。これにより大都市圏から日帰りでX市を訪れる観光客に対して宿泊需要を喚起する。(95文字)

6.その他資料

■SWOT分析

S:
・明治初期に創業し、約150年の歴史
・最近雇用した英語に堪能な従業員
・和の風情がある苔むした庭園
・館内の廊下や共用スペースに歴代の社長たちが支援してきた芸術家たちによる美術品が随所に配置され、文化の香りに満ちた雰囲気
・海外でも名の知られた作家や芸術家の美術品
・空港、大都市から2時間のX市市街地中央に立地
・外国語で予約が受け付けられるホームページ
・館内Wi-Fi
・モバイル決済(予定)
・器にこだわり、日本の朝が感じられる献立の朝食
W:
・拡大する観光需要を享受できていない
・民間企業に勤めていた30代後半の社長が急遽2年前に事業を承継(経験・ノウハウ少ない)
・夕食は提供していない
・宿泊棟は築45年で、客室にはずっと手を加えていない
・大浴場がなく、各部屋に洋式トイレとバスを設置
・固定客がいたため、大したプロモーション活動を行ってきていない
O:
・400年以上続く地域の祭りの見物客は近年、年々増加
・X市の名刹と商業地域が高視聴率ドラマの舞台となり一躍脚光を浴びる
・地域がエリア一帯の美しい街並みと活気の維持に熱心
・夜間の滞在人口は増加傾向
・古き良き時代の日本を感じさせるX市の街のたたずまいは観光地として人気
・和の風情を求めるインバウンド客
T:
・なじみ客の高齢化が進み減少傾向

■B社が利用可能な資源

※会社の変遷に関する記述がほとんどありませんので代わりにまとめてみました。

<内部資源>

・英語に堪能な従業員
・従業員教育による外国語対応
・大型バスが停められる裏手の駐車場
・館内の大広間
・和の風情がある苔むした庭園
・廊下や共用スペースの随所に配置された美術品と文化の香りに満ちた雰囲気
・X市の城址、名刹・古刹、商業地域に徒歩圏内の立地
・空港や大都市圏から2時間ほどの立地
・無料Wi-Fi
・外国語で宿泊予約可能なホームぺージ
・モバイル決済(予定)
・器にこだわり日本の朝を感じられる献立の朝食

<外部資源>

・400年以上続く地域の祭り
・祭りの展示施設での山車引き体験
・様々なタイプの飲食店と銭湯
・地元の割烹料理店の仕出し(夕食)
・地元の篤志家が建設した美術館
・連続ドラマの舞台としての注目
・名刹の通年ライトアップ
・地域ボランティアによる観光案内
・増加する夜間の滞在人口
・インスタ映えする歴史ある街並み
・インスタ映えするスイーツや伝統を思わせる和菓子
・急増する和の風情を求めるインバウンド客

 


いかがでしたでしょうか。少しでも2次試験の思考プロセスが臨場感をもって伝えられていたら幸いです。では、次回は事例Ⅲを実況してみたいと思います。以上、なおさんでした。

 

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

前回は「【いまやっておきたいこと】2次試験対策への着手と80分間の過ごし方 」をテーマに書かせていただきました。
(前回の記事「80分間の過ごし方」はこちら
(初回の記事「バックキャスティング思考法」はこちら
(合格体験記はこちら

今回は「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅰ」と題しまして、前回書いた「80分間の過ごし方」に従って、私がどのように平成30年度の2次試験を解答したかを実況解説形式で書きたいと思います。

実はこの原稿の本文は「2018年10月の2次試験直後に書いた再現答案をベースに、2018年の11月初旬に口述試験対策用として書き直した資料」をベースにしています。(口述試験の日まで通勤電車の中で毎日読んでました)
タイミング的に11月初旬は2次筆記試験の発表前ですが、2次筆記試験の合格発表が12月7日、2次口述試験が12月16日に予定されていましたので、2次筆記試験の結果を見てから準備するのが不安だったことと、怒涛の2次試験対策が終わってポッカリとやることがなくなり「2次筆記試験ロス」(あしたのジョー的には灰になったともいう)みたいになっていましたので、「まぁ、ぼーっとしてても仕方ないので、2次筆記試験の振り返りと口述試験対策を兼ねて書いてみよう」と思ったのがきっかけでした。

賢明なる道場読者の皆様はもうすでにお分かりですね。本記事は偉大なる先代9代目きゃっしいさんのパクリです。(きっぱり)「お世話になった偉大なる記事は後世に引き継がせてもらおう」という完全に個人的な思い込みから、自信をもって堂々とパクらせて頂きたいと思います。(^^)9

本日より事例Ⅰ、事例Ⅱ、事例Ⅲ、と順にアップしていきます。記事は、「解法実況+再現答案」、「さらなる事例研究+改善答案」という構成でお届けします。
平成30年度事例Ⅰの私の得点開示結果は「63点」でした。ですので、80分間で解答に至るプロセスのトレースと「再現答案」レベルの解答が書ければ「合格レベル」という目安になると思われます。また、その後の見直し(事例研究)後に書いた「改善答案」レベルの解答が書ければそれ以上の得点が期待できる、という風に到達点の目安として活用していただければ幸いです。

尚、ブログでの読みやすさを考えて、再現答案以後は「第1問の再現答案→事例研究→改善解答」、「第2問の再現答案→事例研究→改善解答」、、の順で構成しています。

試験本番80分間の手順については「80分間の過ごし方」を先に読んでいただけると効果的です。
また、平成30年度の試験問題を一度ご自身で解いた後に記事を読んでいただくとより効果的かと思われます。

それでは「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅰ」いってみましょう。(^^)/


1.試験開始~3分:諸手続き<作業>

「80分間の過ごし方」の手順に従って、受験番号記入メモ用紙作成(表紙を二つに破る)を行います。続いて、各段落に①、②、③、、、と段落番号を振りながら「2ページちょっと、11段落かぁ。事例Ⅰは与件文が短いとヒントが減るからなぁ」と思いつつ、淡々と「作業」を進めます。

2.試験開始後3分~4分頃:与件文の冒頭確認<作業>

次に与件文の冒頭を確認して事例企業の概要を把握します。「A社は研究開発に特化した中小企業。複写機関連製品+色々という商品構成である」くらいが把握できれば十分です。

A 社は、資本金2,500 万円、売上約12 億円のエレクトロニクス・メーカーである。役員5 名を除く従業員数は約50 名で、そのほとんどが正規社員である。代表取締役は、1970 年代後半に同社を立ち上げたA 社長である。現在のA 社は電子機器開発に特化し、基本的に生産を他社に委託し、販売も信頼できる複数のパートナー企業に委託している、研究開発中心の企業である。この10 年間は売上のおよそ6 割を、複写機の再生品や複合機内部の部品、複写機用トナーなどの消耗品が占めている。そして、残りの4 割を、同社が受託し独自で開発している食用肉のトレーサビリティー装置、業務用LED 照明、追尾型太陽光発電システムなど、電子機器の部品から完成品に至る多様で幅広い製品が占めている。

 

3.試験開始後4分~10分頃:設問要求を確認する<作業>

■第1問(配点20 点)

研究開発型企業であるA 社が、相対的に規模の小さな市場をターゲットとしているのはなぜか。その理由を、競争戦略の視点から100 字以内で答えよ。

【設問要求の確認】
研究開発型企業であるA社が「相対的に規模の小さな市場」をターゲットにする理由を問われていますので、解答は「理由は、①~、②~である。」というスタイルにします。また「競争戦略の視点から」という制約条件がついていますので、ポーターの競争戦略論にある、
・差別化戦略 ・・・ 独自性により競争企業に対する優位性を価格以外の点で築く
・コストリーダーシップ戦略 ・・・ 同種の製品を競合企業よりも低いコストで生産する
・集中戦略 ・・・ 市場を細分化し、特定市場で差別化面、コスト面で優位に立つ
の中から適切なキーワードを盛り込みます。「規模の小さな市場」をターゲットにしていますので「集中戦略」は候補になりますが、A社は生産を他社に委託して研究開発に特化した企業ですので「差別化集中戦略」が濃厚かなぁと考えます。

■第2問(配点40 点)

A 社の事業展開について、以下の設問に答えよ。
(設問1 )
A 社は創業以来、最終消費者に向けた製品開発にあまり力点を置いてこなかった。A 社の人員構成から考えて、その理由を100 字以内で答えよ。

【設問要求の確認】
「最終消費者に向けた製品開発にあまり力点を置いてこなかった」理由を問われていますので、解答は「理由は、①~、②~である。」というスタイルにします。また、「人員構成から考えて」という制約条件がついていますので、A社の人員構成の特徴を記述するようにします。

■第2問(設問2)

A 社長は経営危機に直面した時に、それまでとは異なる考え方に立って、複写機関連製品事業に着手した。それ以前に同社が開発してきた製品の事業特性と、複写機関連製品の事業特性には、どのような違いがあるか。100 字以内で答えよ。

【設問要求の確認】
「経営危機に直面する以前にA社が開発してきた製品の事業特性」と「複写機関連製品の事業特性」の違いを問われています。「それまでとは異なる考え方に立って」とありますので、経営戦略面に関わる事業特性の違いがあるのではないか、と思いました。

■第3問(配点20 点)

A 社の組織改編にはどのような目的があったか。100 字以内で答えよ。

【設問要求の確認】
「組織改編の目的」を問われていますので、「目的は①~、②~である」のスタイルで書こうと思いました。また、組織改編による「効果」も加えられたら良いと思いました。

■第4問(配点20 点)

A 社が、社員のチャレンジ精神や独創性を維持していくために、金銭的・物理的インセンティブの提供以外に、どのようなことに取り組むべきか。中小企業診断士として、100 字以内で助言せよ。

【設問要求の確認】
「社員のチャレンジ精神や独創性を維持していく」ための「助言」が問われています。また「金銭的・物理的インセンティブの提供以外」という制約条件がついていますので、成果重視の給与体系や物理的な報償以外の取り組むべき施策を解答する必要があります。また、「助言」ですので具体的な「施策」だけでなく、強みを生かす注意点や効果についても言及できると良いと思います。「中小企業診断士として」というのは、「中小企業診断士として勉強してきたことを踏まえて」という意味だと受験校の講師の方がおっしゃっていましたので、一次知識も踏まえて解答を作成します。

設問要求確認後の問題用紙(クリックで拡大します)

4.試験開始後10分~40分頃:解答要素の確認と解答骨子の組み立て<思考>

■第1問(配点20 点)

9段落目に、「絶えず新しい技術を取り込みながら製品領域の拡大を志向してきた」と、A社の戦略(意思)が読み取れる文がありますので、これを骨子にしたいと思いました。また、6段落目に「情報通信技術の急速な進歩に伴って事務機器市場が大きく変化」することを「予測していた」とありますし、11段落には「時流を先読みし先進的な事業展開を進める」とありますので、「時流を先読みして」研究技術力を発揮して他社に先駆けることを意識していることがうかがえます。その様な先進的なニーズやマーケットは、成熟市場の様に規模が大きくないと思われますので、必然的に規模の小さな市場になりますし、市場が成長した暁には「先行者利益」が得られるのではと思いました。これらの要素をまとめていきます。

■第2問(配点40 点)

7段落目に、「約50名の社員のうち、技術者が9割近くを占めている」、「創業以来変わることなく社員の大半は技術者」という記載があり、その結果(効果)として「売上が数十倍になった今日に至っても従業員数は倍増程度にとどまっている」という記載があります。また、1段落目には、「電子機器開発に特化し、基本的に生産を他社に委託し、販売も信頼できる複数のパートナー企業に委託している」とありますので、A社は意図的に生産、販売を外部委託し、研究開発に特化している様子がうかがえます。ということは、営業職、事務職、管理業務(人事・経理・総務)を6人程度で行っているのですね。
また、設問には「あまり力点をおいてこなかった」とありますので、多少は最終消費者向けの製品開発を行ったことがありそうです。ということは、「意識的に(大手と競合しそうな)最終消費者向けを避けてきた」ということではなく、別のこと(第1問の「時代を先読みした先進性・技術」)を重視してきたのだろうと考えました。

■第2問(設問2)

4段落目に、「開発した製品を販売した時点で取引が完了する売切り型の事業」とありますので、経営危機以前の事業特性はこれで決まりだと思います。一方で、複写機関連製品については1段落目に「複写機の再生品(古い複写機の消耗した部品を取り換えてリサイクル品として再生販売する)」、「複写機用トナーなどの消耗品」とありますので、新品を販売後も顧客との継続的な取引がある事業特性だな、と思いました。
加えて、4段落目に「継続的に安定した収入源としてA社の事業の柱となる製品を生み出すことがかなわなかった」とありますので、A社長は「継続的に安定した収入源を得て、経営を安定させたかった」のだろうと推察しました。

■第3問(配点20 点)

8段落目に該当要素が多く記載されています。以前の組織は「電子回路技術部門(基板設計技術)」、「精密機械技術部門(メカ設計技術)」、「ソフトウェア技術部門(ソフトウェア設計技術)」と技術要素別の組織になっています。このような技術要素別の組織は、要素技術のノウハウ共有やOJTの促進により技術の高度化が期待できますので、一つの製品事業(複写機関連事業)に経営資源を集中的に投下するのに適した組織構造だと思われます。
一方で、組織改編後の組織は、「製品開発部門(環境エネルギー事業開発G、法人向け精密機械開発G、LED照明関連製品G)」、「品質管理部門」、「生産技術部門」と大きくは機能別に分けられています。また、製品開発部門をみると、各開発グループに「電子回路技術者」、「精密機械技術者」、「ソフトウェア技術者」をほぼ同数配置したとあり、製品開発部門の中は事業部組織的な構造になっており、ほかのグループに依存せず「各製品開発グループ内で製品開発が完結できる体制」になっていると思います。また、組織改編を行ったタイミングは、「複写機関連製品事業が先細り傾向になった頃」とありますので、複写機関連製品事業の次の事業の柱となる製品の開発を推進したかったのだと考えました。
さらに、「各部門を統括する部門長を役員が兼任」とありますので、ここでは事業部制のメリットとしての「権限委譲による迅速な意思決定」や「次代の経営者の育成」を期待しているのだと思いました。要素は多くちりばめられていますが、目的そのものを記述した文章はありませんので、以上を踏まえて解答を構成していきます。

■第4問(配点20 点)

与件文中には、抜き出せる要素がありません。解答が割れる設問だと思いますので、1次知識をベースに、設問の制約条件を守りながら、「社員のチャレンジ精神や独創性を維持していく」ための施策をできるだけ多く列挙します。

解答要素確認後の問題用紙(クリックで拡大します)

解答骨子のメモ(クリックで拡大します)

5.再現答案&事例研究

■第1問(配点20 点)

時流を先読みし絶えず新しい技術を取り込みながら他社と差別化し、製品領域の拡大を行うために、まだ市場規模の小さい段階の市場に参入して、市場が成長した段階で先行者利益を得るためである。(90文字)

【事例研究】
2次筆記試験で最初の1問目ということで緊張していたのでしょうか、「理由は、①~、②~である。」というスタイルを完全に忘れています。また「差別化集中戦略」はどこに行ったのでしょうね。(^^;
随分とトレーニングを重ねたつもりでしたが、こういうことがあるから2次筆記試験は怖いですね。皆様はくれぐれも慌てないようにお願いします。さて、解説です。

規模の小さな市場(ニッチ市場)では、大手が必要とする売上規模が得られないために、中小企業にとっては大手との直接競争が発生しにくいマーケットである、という一般論(一次知識)は頭をよぎりましたが、A社の戦略である「時代を先読みした先進性=ニーズや規模は必然的に小さい」というところを優先した解答にしています。「大手との競合を避け、」を加えた方が良かったと思いますし、フレームの活用や競争戦略の部分が弱かったと思います。

【改善答案】

理由は、規模の小さな市場をメインターゲットとして差別化集中戦略をとることで①大手との直接競合を避けるため②時流を先読みし絶えず新しい技術を取り込みながら他社と差別化して製品領域の拡大を行うためである。(100文字)

■第2問(配点40 点)

創業以来社員の大半が技術者であり、電子機器開発に特化し、生産を他社に委託し、販売も信頼できるパートナー企業に委託することで、売上が増えても従業員数を増やさずにすみ、マーケティング要員も不要なためである。(100文字)

【事例研究】
解答の軸としては、「最終消費者向けの製品開発には市場ニーズの吸い上げが重要であり、A社は創業以来従業員の大半が技術者であり、マーケティングを行うだけの営業体制がなかったため(できなかった)」という方向性もあると思いますが、「できなかった」というニュアンスよりは、「意識的に選択しなかった」というニュアンスの方が合っているのかな、と思います。書き直すとすれば、次のような感じですね。お、こっちの方がいいな。

【改善答案】

市場ニーズの吸い上げが重要な最終消費者向けの製品開発よりも時代を先読みした先進性や新技術を活かした製品開発を重視し、生産・販売を他社に委託することで経営資源・人員を研究・開発に集中的に投下してきたため。(100文字)

 

■第2問(設問2)

事業特性の違いは、以前は開発した製品を販売した時点で取引が完了する売切り型の事業であったのに対し、複写機関連製品事業は①複写機の再生②トナーなどの消耗品など継続的な取引が収入源になり経営が安定すること。(100文字)

【事例研究】
「経営の安定」まで加えられましたので、十分な解答が書けたと思います。

■第3問(配点20 点)

目的は、複写機関連製品事業が先細り傾向になる中で他分野の製品開発を推進するため①部門長を役員に任じ権限委譲による迅速な意思決定②専門技術者を各グループに同数配することによるグループ間競争を促すこと。(99文字)

【事例研究】
前半は悪くないなぁと思うのですが、後半②のグループ間競争はどうもしっくりきません。解答時のメモには、他に「技術的シナジー効果を得る」、「社長引退後も安定的に事業が行える組織体制とするため」との記載があり、どちらも編集時に除外したのですが、第6段落には「後進に事業を委ねる条件が整うまで自らが先頭に立って、新規事業や製品の開発にチャレンジし続けているのである」という記述がありますので、やはり「後継者育成」はA社にとっては重要度が高そうです。(技術的シナジー効果は、以前の組織体制の方が得やすいので、除外したのは正解だと思います)

ここで、A社長の年齢について考えてみます。2段落目で「大手コンデンサーメーカーの技術者として経験を積んだ後」に故郷へ戻ってA社を創業しています。22歳で大学を卒業して「技術者として経験を積んだ」状態になるのに何年かかるかは業界により異なると思いますが、ここでは「10年程度」経験を積んだとすると、A社を創業した時点で社長は32~35歳ということになります。1段落目にA社の創業は「1970年代後半」とありますので、今からおよそ40年前。ということは、現在75歳くらいの社長が「時代を先読みした先進的な事業展開」(11段落)の陣頭指揮をとっているということになります。やはり、多くの中小企業でそうであるように、A社にとっても「事業承継」は大きな課題の一つだと思われます。

【改善答案】

目的は①複写機関連製品事業が先細りになる中、製品グループ毎に各要素技術者を配して製品開発を完結・推進すること②部門長を役員に任じ、権限委譲による迅速な意思決定と次代経営者としての育成を行うことである。(100文字)

 

■第4問(配点20 点)

施策は①グループ間異動により新しい製品分野にチャレンジする機会を与える②新しい技術を学ぶため大学院修士・博士課程への通学制度の設立③現業以外の技術研究・製品開発を行う「自由研究タイム」の設置である。(99文字)

【事例研究】
3つの施策を盛り込んでみましたが、全くズレてはいないと思いますのでこんなところかと思います。1次知識をベースにしたオープンクエスチョンでは満点を狙うことは難しいので、「半分得点する」くらいの気軽な感じで良いのかなと思っています。解答作成時に文字数の関係で没ネタにしたのには、「技術研修の実施と技術資格の取得推奨」というのがあります。

6.その他資料

■A社の事業変遷

1960~1970年代後半 大手コンデンサーメーカーの技術者として経験を積むA社長(大卒~35歳?)
1970年代後半 農業を主産業とする故郷でA社創業。
近隣の国内大手電子メーカー向け特注電子機器事業。
主力取引先以外との共同プロジェクトで高精度の製品開発に取り組むが、売り上げは2割にとどまる。
1990年代初頭 バブル崩壊。売り上げが大幅に落ち込み経営が足もとから揺らぐ。
ニッチ市場向けに自社技術を応用した製品開発を行うが、継続的に安定した収入源となる事業の柱にはならず。
2000年ごろ 製品開発に対する考え方を一変し、複写機関連製品事業に取り組む。
事務機器市場の変化の先読みと回復基調の景気を追い風に業績伸長。
2008年9月 リーマン・ショック。急速な市場の縮小、同業者の多くが撤退、シェア拡大するが売り上げ拡大は期待できず。
社内の組織を改編。環境エネルギー事業、法人顧客向けの精密機械、LED照明関連製品の開発を推進。
現在(2018年) 環境エネルギー事業、法人顧客向けの精密機械、LED照明関連製品が売上の4割を占めるまでに成長。

 

■SWOT分析

S:
・電子機器開発に特化した研究開発型企業
・コアテクノロジーのセンサー技術が評価
・主力取引先以外のメーカーとの共同開発プロジェクトへの参画を通じた高精度の製品開発(ネットワークと開発経験、技術)
・情報通信技術の急速な進歩による事務機器市場の変化を予測(先見性)
・実力主義が文化として根付く、福利厚生施策が充実、家族主義的要素→低い離職率
W:
・高齢の社長(75歳前後?)
・後進に事業を委ねる条件が整っていない
O:
・主力取引先以外のメーカーとの共同プロジェクト(1980年代頃)
・情報通信技術の急速な進歩による事務機器市場の変化(2000年頃)
T:
・バブル崩壊(1991年3月~1993年10月)
・リーマンショック(2008年)

 


 

いかがでしたでしょうか。少しだけでも2次試験の思考プロセスが臨場感をもって伝えられていたら幸いです。では、次回は事例Ⅱを実況してみたいと思います。以上、なおさんでした。

 

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

前回は「バックキャスティング思考法」をテーマに書かせていただきました。
(前回の記事はこちら
(合格体験記はこちら

今回は、【今やっておきたいこと】と題して「2次試験対策への着手と80分間の過ごし方」について書きたいと思います。

———————————————————————————————

前回のおさらいになりますが、バックキャスティング(Backcasting)思考法とは、「未来」を起点として、そこから逆算して「現在」を考える思考法です。最初に未来像である「ありたい姿」を明確に描いて、そこに至るまでのプロセスを具体的に埋めていきましょう、というお話でしたね。

さて、1次試験はマークシート方式ですし正解も発表されますので、バックキャスティングに必要な「明確な“ありたい姿”」が描きやすいと思います。経営法務は足切り回避の50点、得意な運営管理は70点、中小は60点という感じですね。

一方で、2次試験では正解が発表されませんし、解答要素も複数ありそうです。つまり、唯一絶対の「模範解答」がありませんので、「明確な“ありたい姿”」が描きにくいのです。「じゃぁどうやってバックキャスティングするんだ?」という声が聞こえてきそうですが、確かに1次試験の様に「輪郭がシャープで鮮明なありたい姿」を描くことは難しいですが、「輪郭はややピンボケだが、誰だか判別できるくらいの姿」は十分に描けると思っています。

また、これは私の実感ですが、2次試験対策を進めるにつれて「徐々に輪郭がはっきりして、姿かたちが見えてくる」ように思います。輪郭が見えてくる度に「目標と現実の差を捉えて細かい単位でバックキャスティングする」イメージですね。

それでは、2次試験対策をどのように進めていくかについて順を追って書いていきます。

—————————————–
第一段階:まずは敵を知る(王道)
—————————————–
「彼(敵)を知り己を知れば百戦殆うからず」とは中国の兵法書「孫子」の一説ですが、向かう相手の実情と自分自身の実力を正しく知ることがまずは大前提になります。紀元前500年ごろから現在まで語り継がれているのですから間違いないですね。

では、2次試験をどうやって知るか、、、ご察しの通り「過去問を解いてみる」です。(単純明快)

※平成29年度の参考例としては、一発合格道場の9代目だいまつさんの永久保存版シリーズがおススメです。
事例Ⅰ:【永久保存版】平成29年度2次試験事例Ⅰ超高得点解答にみる2次試験合格のポイント!

事例Ⅱ:【永久保存版】平成29年度2次試験事例Ⅱ超高得点解答にみる2次試験合格のポイント!

事例Ⅲ:【永久保存版】平成29年度2次試験事例Ⅲ超高得点解答にみる2次試験合格のポイント!

私は、昨年2018年の3月末に2次試験を解いてみたところ、「なんじゃこりゃ?」「どうやって回答に至るのかプロセスがイメージできない??」「独学では攻略が難しいのではないか???」と感じましたので、あわてて資格の学校TACの通学講座「2次演習本科B」に申し込みを行いました。
中小企業診断協会(J-SMECA)のホームページでは、平成30年度~平成19年度までの過去問(PDF)がダウンロードできますので、利用してみてください。

また、資格の学校TACでは、毎年4月末頃に「2次実力チェック模試」を実施しています。
2次筆記試験は、一日で事例Ⅰ~Ⅳの試験(80分×4)を行うという体力的にもタフな試験です。本番当日の進行をリアルに知ることができますし、ペース配分、休憩時間の使い方、栄養補給の方法とタイミングがシミュレーションできる絶好の機会ですので、是非、受験してみてはいかがでしょうか。

私は昨年「まずは2次試験を知る」ことを目的に受験しました。2次試験の準備は全くしていませんでしたが、財務・会計だけはやらないと点が取れないと思いましたので、「集中特訓 財務・会計 計算問題集(TAC出版)」を購入して2018年4月の一か月間にそれだけを勉強して受験しました。(その時は、事例Ⅰ~Ⅲは国語の試験みたいなものなので、何とかなるだろうを甘い考えを持っていました。)
結果は、事例Ⅰ:29点、事例Ⅱ:58点、事例Ⅲ:25点:事例Ⅳ:51点、合計:163点という散々たる結果でした。orz

まぁ、結果的にその後のTAC通学講座「演習本科B」を一日も休むことなく、かなり集中して受講することに繋がりましたので良かった、ということにします。

—————————————–
第二段階:解答プロセスを固める
—————————————–
実際に過去問を解いてみると、80分間にすべての回答を終えるのはなかなか難しい、というのが多くの方の感想ではないでしょうか。80分間という限られた時間の中で、①約3~5ページの与件文を読んで理解し、②設問で問われたことを正確に理解して、与件文から解答要素を見つけ、③解答を採点者に伝わりやすいわかりやすい表現で文章構成し、④手書きで解答用紙に記入し、⑤(できれば)見直しを行いミスを修正する、ところまで行わなければいけません。

この一連の作業を漫然と行っていると、馴染みのない業界や難解な表現に出会ったときに与件文を読むのに時間がかかり時間が足りなくなる、というリスクも出てきます。このような事態(内容によって出来不出来に波がある状態)を回避して安定的に得点し、一年に一回しか行われない試験での「バクチ的要素」を消して一発合格を果たすためには、

80分の行動を「作業」と「思考」に分け、「作業」を徹底的に合理化・単純化し、「思考」に多くの時間をかけて解答の精度向上・内容充実を図る

ことが必要だと思います。

これを実現するために私が行っていた手順「80分間の過ごし方」を以下にご紹介します。

【ステップ①:試験開始~3分】<作業>
・解答用紙に受験番号を記入します。(超重要)
これは重要です。受験番号の記載がないと0点です。試験時間の最後には時間に追われることもありますので、最初に受験番号を記入することは必須です。

・問題冊子の表紙を破り、解答組み立て用のメモを作ります。
TACに通いだした頃、演習の最初で「ビリビリ」音がするのは何だろう?と思ってました。初めの頃は問題冊子の余白にメモしていたのですが、この方法だとメモが数ページに分散してしまいます。問題冊子の一番外側の紙(印刷業界でいう表1~4)には問題や設問の記載がありませんので、最初にホチキス部分で真っ二つに破ってメモ用紙を2枚準備します。この方法だとメモが一か所に集中しますので、最後はメモだけを見て解答を記入していけますので効率が良いと思います。
(表紙を二つに破った問題用紙 – クリックで拡大します)

・段落に番号を振ります。
TACでは80分の試験の後にグループディスカッションや解説があるのですが、この際に段落番号で該当箇所を示していましたので最初に段落番号を記入していました。私の解答プロセスでは段落番号を使用しませんので本番では不要な作業ですが、段落がいくつあるかがわかりますし段落間の区切りも明確になりますので、本番でもそのまま行っていました。

【ステップ②:~8分】与件文の最初の3行を読む+設問解釈<作業>
最初に与件文(問題文)の最初の3行だけを読み、業界・業種、会社規模、会社概要だけを頭に入れます。それだけ行ったら、続きの与件文は読まずに設問文へ移ります。
設問解釈では、何を聞かれているのか、制約条件は何か、関連する1次知識は何か、を意識して「設問要求」を解釈します。重要なポイントにはラインを引いたり、マルで囲ったり、1次知識で思いついたものを設問文に書き込んでいきます。また、私は「理由を述べよ」と聞かれたら「理由は①~、②~である。」、「強みは何か」と聞かれたら「強みは、①~、②~である。」とオウム返しに解答しようと思っていましたので、設問文の横に「理由は①~、②~である。」と記入していました。
この「オウム返し」ですが、採点者に「ちゃんと聞かれたことに答えているな」という印象を与えやすい点と、解答中に論点がズレていくことを防ぐ効果がありますのでお勧めです。
(設問文とメモ、平成30年事例Ⅲ – クリックで拡大します)

【ステップ③:~20分】黄色マーカーを片手に与件文を読む<作業>
黄色のマーカーを手に与件文を読んでいきます。この時に「なんとなく重要そうだなぁ」と思った部分はマーカーで塗りつぶしていきます。厳密でなく、あくまで印象で、なんとなくです。(大丈夫、大丈夫)
一通り与件文を読み終わると、与件文の半分以上が黄色いマーカーで塗られた状態になりますが、それで良いのです。次のステップ「解答要素を探す」の時は「黄色い部分だけを読む」ことで要素抽出ができますので、白い部分(マーカーのない部分)を読む時間を削減(効率化)できる効果があります。ですので、ちょっと迷ったら黄色く塗っちゃってください。考えちゃダメです。あくまで「作業」ですから。

また並行して、段落ごとに何の話をしているか(要約)を表すキーワードを段落の左側に書いていきます。「プロフ(プロフィール)」「金型内製化」「工業団地組合」「インサート成形」といった具合です。

さらに読みながら「強み」「弱み」「機会」「脅威」を見つけたら(〇の中に)S、W、O、Tというマークを付けていきます。最初のころはメモ用紙にSWOT分析を4象限で区切った表にまとめていましたが、事例を数多くやる中で「表にまとめるほどのSWOT分析は必要ない」と思いましたので、表の作成を止めて本文中にマークだけを残す方法に変えました。(作業時間節約:ECRS)
(与件文と黄色マーカー、平成30年事例Ⅲ – クリックで拡大します)

【ステップ④:~40分】解答要素の抽出と解答の組み立て<思考>
ここは時間をかけたいステップです。設問文に戻り、設問要求に従って与件文から解答要素となる部分にマーカーでアンダーラインを引いてきます。マーカーは5色以上を用意し、設問1は赤、設問2は青、設問3はオレンジ、設問4はピンク、設問5は緑と決めておきます。
(私の例はゴレンジャー順です。(^^;)

また、数か所にアンダーラインを引く場合は、マーカーでアンダーラインの横に①、②、③と番号をつけていきます。この方法だと、各設問で与件のどの部分を根拠としたのがわかりやすい設問間の重複が一目でわかる、(黄色マーカーの部分で)アンダーラインの全くない部分に見落とした要素が無いかの点検がしやすい、というメリットがあります。
私はこの方法を採用してから、要素の抜き出しモレがなくなり、得点が安定してきました。
(解答要素の抽出、平成30年事例Ⅲ – クリックで拡大します)

解答要素の抜き出しができたら、用意したメモに解答骨子を準備していきます。メモには設問ごとに決めたパターン「理由は~である。」を書いた後に、マーカーの該当部分の番号だけを記入していきます。この方法には、書き写す文字数が極端に少なくできる(時間短縮)再現答案作成時の再現率が飛躍的に高まる、というメリットがあります。
(解答骨子のメモ、平成30年事例Ⅲ – クリックで拡大します)

【ステップ⑤:~80分】解答用紙への記入<作業>
解答メモが完成したら解答用紙へ記入していきます。私は「残り時間が半分になったら書き出す」というのをルールとしていました。明確な解答が用意できない問題があると時間をかけてしまいがちですが、その為に他の問題が犠牲になるのはもったいないです。最悪、その問題を捨ててでも他の問題で得点していく方が得策だと思います。
例えば設問が5つあった場合、単純に考えて各20点です。記述式ですので20点満点は出ないとしても、4問で15点ずつ得点できれば15×4=60点取れます。悩んでいる問題も該当箇所くらいは特定できていますので、キーワードを詰め込んで5点もらえれば65点になります。
2次試験では、毎年少し変わった切り口(平成30年度だと事例Ⅳの第2問、第3問)が出てきますので、5問あったら一つくらいは「やっちまう」ことを想定内として、「15/20点×4+5点=65点」くらいに考えておいた方が落ち着いて対応できるように思います。

<プロセス確立のための教材>
第二段階の解答プロセス確立には、ある程度のトレーニング(=実際に事例を解く)が必要になると思います。この際に役に立つ教材をご紹介します。

・ふぞろいな合格答案 10年データブック(同友館)
平成19年~平成28年版の答案分析データと模範解答が一冊にまとまっています。過去問はサイトからダウンロードできますが正解が発表されませんので、自己採点には必須だと思います。

・集中特訓 診断士第2次試験(TAC)
TAC模試等から抜粋した2次試験問題を4回分(全16事例)収録しています。プロセスのトレーニングであれば過去問でなくても可能ですので、「過去問はとっておきたい」と思う方(1年前の私です)にお勧めです。

きゃっしいの解法実況@事例Ⅱ&5分でできる!1次と2次をつなぐトレーニング方法
えらそうに書いてきましたが、実はこのマーカーを使う方法、9代目きゃっしいのこの記事からパクりました。f(^^; この記事を読む8月23日までマーカーは使っていませんでしたが、この記事を読んだその日にフリクション・マーカーを6色購入し、9月1日に受験したTACの「2次公開模試」でいきなり実践投入しました。安定するまでに3週間ほどかかりましたが、この決断は一つの転機だったと思います。
おかげで解答プロセスが5分ほど短縮でき、思考や見直しに使う時間が確保できました。きゃっしい、ありがとう!

・30日でマスターする中小企業診断士第2次試験解き方の手順(中央経済社)
10月頭に購入しましたが、この本の著者も同じようにマーカーを使用しています。その他にも解答の切り口など得点を積み上げるためのTipsが書かれていますので「第三段階」の参考としても良いと思います。

—————————————–
第三段階:多面的な解答で得点を積み上げる
—————————————–
かなりの長文になりましたので、この部分は皆さんが解答プロセスを確立させた頃に書きたいと考えています。

さて、いかがだったでしょうか。
私は昨年、「第一段階:まずは敵を知る」→「第二段階:解答プロセスを固める」→「第三段階:多面的な解答で得点を積み上げる」という方法で、1回の受験で2次試験に合格することができました。もちろん、スィ~、スィ~とできたわけではなく、第二段階は5月から8月(※)、第三段階は9月と10月と常にもがき苦しみながら、様々な書籍やブログ記事を頼りに前へ進んできました。
※ 8月の1次試験終了までは、2次試験の勉強は毎週日曜日にTACで演習を2事例分行う+毎週土曜日に過去問を1事例解くのみでした。
※ 毎週土曜日の1事例は、その月の事例を決めて縦解きしていました。3月は事例Ⅰを4年分、4月は事例Ⅱを4年分、という感じです。月単位で各事例の傾向が理解していけますので、最初は縦解きをお勧めします。

皆さんは私と同じ紆余曲折を繰り返す必要はありませんので、私の記事で参考になる部分があれば道場セオリーの「パクってカスタマイズ」し、効率よく一発合格を目指してほしいと思います。

以上、なおさんでした。

 

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2019年4月6日(土)14時開始、16時半終了予定 @港区勤労福祉会館
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皆様、初めまして。

10代目を務めさせていただきます「なおさん」と申します。
昨年一発合格道場に支えられて合格することができましたので、今度は道場への感謝を込めまして、10代目として少しでも皆様のお役に立つ記事が書けるよう頑張っていきたいと思います。
よろしくお願いいたします。

まずは最初に私「なおさん」の自己紹介をさせていただきたいと思います。(合格体験記はこちら

私は、神奈川県在住、勤務先は都内の小売業(SPA)、妻一人、大学生の娘一人をもつ50代男性です。
中小企業診断士を目指したのが2017年の4月でしたので、当初から2年で合格しようという作戦で、

1次試験:2回(独学、500時間)
2017年:経済(60)、法務(68)、情報(76)、中小(62)
2018年:財務(68)、経営(50)、運営(87)、合計471点

2次試験:1回(TAC通学、500時間)
事例Ⅰ(63)、事例Ⅱ(64)、事例Ⅲ(69)、事例Ⅳ(53)、合計249点

で合格することができました。そう、2次試験と関連の薄い科目を1年目に片付け、2年目は残り3科目と2次試験に集中するという作戦でした。

1次試験は比較的時間をかけられましたので、TAC3部作(スピードテキスト、スピード問題集、過去問題集)を使って独学で進めましたが、2次試験はTACの「2次演習本科」(5月~9月)に通ったものの、最後までモヤモヤ感が拭えずに2次試験直前まで苦労しましたので、その経験を踏まえた情報を皆様にお伝えできればと考えています。

また、前職では電子機器メーカーで、開発、製造、品質保証、コールセンター、修理サービスと製品のライフサイクル全般にかかわる仕事をしてきましたので、運営管理を中心としたモノづくりのトピックなども書いていければと思います。

それでは自己紹介はこれくらいにして、初回の記事は「バックキャスティング思考法」をテーマに書かせていただきたいと思います。

———————————————————————————————

バックキャスティング(Backcasting)思考法とは「未来」を起点として、そこから逆算して「現在」を考える思考法です。逆の言葉で「フォアキャスティング」というのがありますが、こちらは「今」を起点として現状のシーズ(=種)を活かし、カイゼンを積み上げていく思考法になります。

例えば、「新しいパソコンが欲しいなぁ」と思ったときに「今日から500円玉貯金をしよう」と考えるのがフォアキャスティング思考です。一日の終わりに財布の中に500円玉があったら貯金、を日々繰り返していくことでお金を貯めていきます。ただ、この思考法だと「どんなパソコンが欲しいのか」「それはいくらするのか」「いつになったら買えるのか」がさっぱりわかりません。
診断士試験でいえば、「自己啓発も兼ねて少しずつ、確実に知識を身につけていこう。知識が身についた分だけ、自分が成長して仕事も充実していくはずだ。」というイメージでしょうか。この考え方も否定はしませんが、残念ながらいつ診断士になれるかはわかりませんよね。むしろこのケースでは、過酷な2次試験の受験は必要ないのかもしれません。

一方でバックキャスティング思考では、最初に明確な未来を描いて、そこに至るまでのプロセスを具体的に埋めていきます。パソコンの話でいえば、「今年の年末に10万円のVAIOを買う」と目標を設定します。(別にMac Book Airでもいいですよ)
今は2月ですから毎月均等割りだと月々9,091円をパソコン積み立てしていく必要があります。飲み会を1回減らして4,000円、昼食を750円の定食から500円の牛丼に変更して250円×20日=5,000円といった感じです。そして毎月進捗を確認し、ちょっと足りなかったら一時的に牛丼をおにぎり2個に変更したりして調整していきます。

診断士試験でいえば、今年1次試験を受験される方は試験日の8月第1週までおよそ24週間ですので、7科目受験するのであれば1科目に3週間+3週です。そこで、「得意な情報は2週間で終えよう」「苦手な財務・会計には4週間かけよう」「中小は本番直前2週間で一気に記憶しよう」「余りの3週間は総合復習と何かあった時の予備にしよう」と具体的で達成可能な調整を行って24週間の過ごし方を決めていきます。(運営管理-生産管理でいう大日程計画ですね)
次に「1科目3週間」の中身も、「1-2週目はテキストとスピ問を2回転、3週目は過去問を3回転」という感じで決めます。(中日程計画)で、次はテキストのページ数や過去問の問題数を勘案して「行きの通勤電車でテキストの2章。昼休みにスピ問5問。帰りの電車でテキストの3章。夕食前にスピ問5問。夕食後就寝前に過去問10問。」といった形で一日の学習計画を決め、それを意地でもやり抜いていきます。(小日程計画)あとは日々、進捗管理とズレの修正を行っていくだけです。

ここで重要なのは「定めた勉強時間ではなく、結果・成果こだわる」ことです。もちろん、目安となる勉強時間やスタイルはペースを維持していくのに重要ですが、進捗に遅れが発生したら「睡眠時間を削ってでも意地で追いつく・取り返す」気概がズレを最小にとどめ、最終的な目標達成のためには重要になると思います。仕事が遅れたら残業してカバーするのと同じです。

あと、週次の中日程計画には「バッファを兼ねたリフレッシュ・タイム」を入れておくのが良いですね。私は毎週土曜日に、普段から楽しみにしているバドミントンの練習に欠かさず行ってました。ですので、土曜日は疲れて早く寝てしまうのですが、その分日曜日は寝坊することなく早朝からスタートして8~10時間勉強していました。

このバックキャスティング思考法、ビジネスの世界でもとっても有効な思考方法です。いろいろと書籍も出版されていますので興味のある方は参考にしていただきつつ、是非仕事のできるビジネスマンに、そして一発合格につなげていって欲しいと思います。

皆様のご健闘をお祈りしています。

明日は、ワクワクの大好きな四国のダンディーなキャリアコンサルタント「ブブ」さんです。

以上、なおさんでした。

 

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