【二次試験】得点アップのための3ポイント

こんにちは、平平です。

二次試験本番まであと約1ヶ月と少々。勉強の調子はいかがでしょうか。
特にスト生の方は、「まだまだ合格レベルには遠い・・・」と焦りを感じている方も多いのではないでしょうか。

私の去年の今頃は、せっせと事例演習をやってもなかなか満足のいく解答が書けず、精神的にもかなり苦しい思いをしていました。
自分のブログにも「今のレベルでは奇跡が起きない限り合格は無理」などと書いています。

私の場合、本試験当日まで合格出来る自信は持てなかったのですが、苦しみながらも勉強を続けたことで、なんとかギリギリで合格出来たのだと思っています。
本試験までの時間が迫ってくる中、焦る気持ちもあるとは思いますが、「必ず自分は合格する」と信じて最後までやり抜いてください。

しかし、ただやみくもに事例演習を繰り返せば良いというものでもありません。
合格圏の点を取るためには、やはり押さえるべきポイントがあると思います。
そこで今回の記事では、私が「これを意識して出来るようになってからまともに答案が書けるようになった」と感じたポイントを3つご紹介したいと思います。

少しでも成績が伸び悩んで苦しんでいる方の助けになればと思います。

 

◆基本的な切り口は頭に入れておく◆
事例問題では、たびたび1つの論点について、複数要素の解答が求められることがあります。

設問文で「3つ述べよ」といった感じで明示されている場合もあれば、与えられた字数的に、複数要素を盛り込む必要がある場合もあります。

そんな時に、基本的な切り口をいくつか頭に入れておくと、解答を作りやすいです。
与件文中に解答要素が散らばっていることもありますが、適切な切り口を使うことで整理して解答を作ることができます。

「2次試験合格者の頭の中にあった全知識(同友館)」を参考に、切り口をいくつかピックアップしてみましたので、参考にしてみてください。

●事例1
・公式組織成立の3要素(共通目的、貢献意欲、コミュニケーション)
・モチベーション1:動機づけ要因、衛生要因
・モチベーション2:職務拡大、職務充実
・能力開発:OJT, OFF-JT, 自己啓発
・インターナルマーケティング:標準化、能力開発、モチベーション向上

●事例2
・4P(製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、プロモーション(Promotion))
・製品ベネフィット、製品形態。付属機能製品
・5つの競争要因:業者間競争、新規参入、顧客の交渉力、供給業者の交渉力、代替品
・STPマーケティング:セグメント、ターゲット、ポジショニング
・客数×客単価=売上
・インターナル、エクスターナル、インタラクティブマーケティング

●事例3
・PQCDSME:Productivity/Quality/Cost/Delivery/Safety/Morale/Ecology
・4M(Man, Machine, Material, Method)+I(Information)
・ECRS(なくす、結合する、再配列する、単純化する)
・生産統制のための管理対象:進捗管理、現品管理、余力管理
・個別生産、ロット生産、連続生産

●事例4
・収益性、安全性、効率性、成長性
・コスト:製造原価、販売管理費、営業外費用
・製造原価:材料費、労務費、経費
・コストダウンの切り口:変動費、固定費、変動費率

自分なりに使えると思った切り口をまとめて紙に書くなどしておくといいかもしれませんね。ファイナルペーパーに盛り込むのも良いでしょう。

道場の過去記事では、以下の記事が参考になると思います。
「キーワードと切り口:ふうじん」
「【2次準備】今のうちから「切り口」について練習しておく」

 

◆解答の根拠は与件に求める◆
これはもう何度も言われていることではあるのですが、非常に重要なポイントですので、あえて書いておきたいと思います。

事例問題では受験生の経験等に基づく解答や、単なる思い付きの解答などは求められていません。原則的に与件文(と設問文)に書かれていることを根拠とした解答を書く必要があります。

しかしいざ80分で事例問題を解こうとすると、なかなか与件文の中に書かれているはずの根拠が見つけられずに困ってしまうこともあるのではないでしょうか。

わかりやすく与件文内に書かれている場合は良いのですが、一見しただけではわからず、解答解説を読んでから初めて、「あぁこの部分が根拠だったのか!」となることもあるかと思います。

これは正直、訓練を積んで身に付けるしかないような気がします。
通勤の電車内など、事例問題を解くことは出来ないけど、与件文や設問文を読むだけなら出来るという時間を利用して、与件文から解答の根拠を見つけ出す訓練をするのが良いかと思います。

道場の過去記事では、以下の記事が参考になると思います。
「事例Ⅱ:多すぎる根拠に大忙し」
「最初に得たい気づき」
「与件から解答候補を見つける方法」

 

◆論理展開は抜け漏れのないように◆
論理展開について有名な話で、「空・雨・傘」というものがあります。
これは、「空に雲が広がっている」という事実があり、「この空模様だと雨が降りそうだ」と分析解釈し、その結果「傘を持って出かけよう」という結論を出すという論理展開を例えたものです。
しかし実際の思考の中では、論理展開の要素に抜け漏れが生じることが多々あります。

例えば、「空」を抜いた場合、事実という根拠は無く、思いつきで「雨が降りそうだから傘を持って行こう」となります。
また、「雨」を抜いた場合、分析解釈が無く論理が飛躍し、「雲が多いから傘を持って行こう」となります。
これらを防ぐためには、「何故?(Why?)」という問いかけをしてみましょう。

そして「傘」が抜けている場合、これは結論や主張が抜けていることになります。「雲が多いから雨が降りそうだな」となります。
これを防ぐためには、「だからどうした?(So What?)」という問いかけをしてみましょう。

論理展開に抜けがあると、重要な解答要素が抜け落ちることになるので、大きく失点してしまう可能性があります。
論理的な文章を書くことが苦手な方は、是非、上記のことを意識して事例演習に取り組んでみてください。

なお、文字数の都合で、意図的に論理展開の要素を省かざるを得ない場合があります。その場合でも、解答文を書く前のメモや草案の段階では論理展開の流れをきちんと書いておいた方がよいでしょう。
ある設問の解答を別の設問の根拠として使う場合もあり、そういった場合に元の解答に論理展開が欠けたものしか残っていないと、それを元に書く解答が誤った方向へ行ってしまう恐れがあるためです。

道場の過去記事では、以下の記事が参考になると思います。
「結論はなんなんだ」

 

以上、いかがでしたでしょうか。

今回ご紹介した3つのポイントについては、いずれも基本的なことばかりで、「言われなくてもそんなことはわかっている」とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、頭でわかっていることと、実際に出来るということの間には大きな壁があると思います。
私自身も、二次試験学習当初からこれらのポイントは頭ではわかっていたつもりでしたが、実際に出来るようになるまでにはかなりの時間を要しました。

事例演習を行う時には、常にこれらのポイントを意識して取り組むようにして、本試験の時にはバッチリ実践出来るようにしておきましょう。

それでは次回、またお目にかかりましょう。

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