【合格体験記】常に高みを目指してストレート合格!~ほいほいさん~

こんにちは。こぐまです。

今日は、ブロガーとしても有名なほいほいさんの合格体験記をお送りします。

ブログからも誠実なお人柄がうかがえる方ですが、真摯にかつ冷静に、しかし熱い情熱を持って試験に挑まれたことがよくわかる体験記です。
1次試験は圧倒的な努力で当然のハイスコアでクリア。一方、2次試験対策は綿密に計算したうえで、あえてダブルスクールを選択。

超多忙な中を走り抜けた、ほいほいさんの激闘の1年、じっくりとお読みください。

 

=========寄稿ここから=========

1.はじめに

ほいほいと申します。中小企業に勤務している45歳で、2012年度にストレート合格することができました。二次筆記合格に関しては、全く合格の感触が無かったのですが、運良く今年度の合格率の高さに助けられたと思っております。

診断士受験を決めたきっかけは道場HP記事であり、受験時代は毎日道場記事をむさぼり読んでおりました。
その道場の教え通り悩まずにやった結果が、合格につながったと思います。その恩返しをかねて、つたない文章ではありますが体験記を書かせていただきます。

2.診断士受験の動機・きっかけ

私は大学(工学部)を卒業の後、大企業に5年勤務ののちに現在の中小製造業に転職しました。同族経営の会社で、私の叔父が社長です。
近い将来、事業承継により私が経営陣となるため、そのときが来る前に、経営の体系的な学習をしておきたい、と常々考えておりました。10年以上前にも診断士受験を目指しましたが業務多忙で挫折。

2年前にTACで、簿記2級・3級の初回無料体験講座を受講したことがきっかけで、簿記学習にはまり、そのままTACで学習を進め、無事簿記2級を取得しました。そして、受験校の戦術にもまんまとひっかかり、そのまま10月からの診断士通学講座の受講を決めたわけです。

3.勉強開始にあたって

簿記2級取得後に、診断士の情報を集めているときに、この一発合格道場のHPに巡り会いました。ここでの多くの刺激的な記事にふれ、「世の中には、これほど真摯に学習に取り組んでいる人たちがいる。私もやらねば」という強い思いが生まれ、学習を開始しました。妻も以前学習を断念したことを気にしていたようで、背中を押してくれたので助かりました。

仕事は、営業・製造・品質管理など工場全般にわたる仕事をやっております。毎日最低12時間は働き、休みは日曜日のみという仕事中心の生活をしておりました。
よって学習は、平日の早朝・夜と日曜日を効率良く使うしかありませんでした

 

4.一次試験の学習

最初に道場の一次対策記事を残らず読んで、学習の全体感をイメージしました。そんな中で、自分なりに試行錯誤している時間もないので、「道場の基本理論」の通りにやってみました。

養成答練までの基礎の橋げた構築時。今から思えば、この期間は新しい知識を吸収できる一番楽しい時間でした。

① WEB講義事前予習、
② インプット学習(カードまたはチャート作成、トレーニング(TACの一問一答の基本問題集)、スピード問題集該当部位確認)を行って、不明点があれば質問事項を作って講義にのぞむ
③ 通学講義受講と質問、(講義自体を復習と位置づけして受講)
④ 講義終了後その講義内容を復習(昼休み、授業終了後)
⑤ インプット学習(養成答練対策)カード暗記・トレーニング・スピ問をぐるぐる回す。

道場では養成答練80点目標と言われておりましたが、毎回満点めざして、あきらめる論点をなくそうとしていました。ブログにも答練結果をUPして、高得点でないと気まずい状況を無理矢理作りました。
この時期、過去問まで手を出す時間がなく焦りましたが、過去問は完成答練時にまわしました。

経済学だけは、講義だけでは本質理解できず気持ちが悪かったので、石川秀樹さん速習マクロ経済学ミクロ経済学を読み込み、それでも不明な箇所はネット上の無料動画講義を見て理解しました。

養成答練は、無事平均85点でクリア。(法務のみ80点とれなかった)

養成答練終了後、完成答練から一次模擬試験までが一次対策としては一番きつい時期でした。
完成答練の2回転目に突入すると、あれだけバリバリ覚えていたカードやスピ問が、すっかり抜け落ちていました。「橋げたは、強固なものをつくれていなかったんだ」と焦り、そこからギヤをあげて学習し、完成答練でも高得点を目標としました。

週の前半は、再インプット。完全に忘却しているので、泣きながらカードやチャート、トレーニング、スピ問、養成答練を回す。
そこでスピ問の解説理解が、養成答練の時期に読んで理解していたレベルから、より深いレベルでの理解に変わりました。これがスピ問の鶏ガラ学習のレベル感か、と実感しました。

答練直前の2~3日で、過去問5年分を年度ごとに1回、分野ごとに1回の2回とく過去問タテヨコ解きを実施。
スピ問を深く理解して基礎学力がついたうえで、過去問で問われ方の対応を行ったことで、学習してきた内容を本試験レベルでどう対応するかが身についた実感がわきました。

スピ問+過去問タテヨコ解きは、私にとって最強のアウトプット学習でした。

また、怒濤の7週間の過去問トライで間違えた問題を「間違いノート」に書き込みして、完成答練受験前ギリギリまでそのノートを見直していました。
この「間違いノート」を一次試験のファイナルペーパーとすべく、完成答練でも間違えた論点や理解あいまいだった論点をどんどん書き加えていきました。

完成答練は平均79点。経済55点と法務64点と悪く、再び焦りました。

一次模試が本番と思っていたので、完成答練終了後の1週間、必死で7科目回しました。
一次模試は非常に有益で、テスト1科目目のあせり具合や、午後の試験が眠くてレベルが落ちること、休憩時間に勉強できるレベル感、1日目終了後の疲労具合などを確認。
これで試験時は昼おにぎり1個のみ+栄養ドリンクで対応することも決めました。

一次模試結果は平均69点。企業経営理論で59点の科目合格ライン割り込み、一次試験への対応方法を見直す機会となりました。

一次模試終了後は、養成答練・完成答練・模試・過去問(中小除く)を解き直し実施、それぞれ間違いノートへ追記実施。暗記項目は、カードやチャートを寝る前と起きた後にブツブツ声に出してすり込んだり、白紙に書き出したりしました。

一次本試験前日はホテル宿泊し、今までに使った教材やツールをすべてホテルに持ち込んで、それぞれ最後の最後まで追い込みをかけていました。
一次本試験当日も、教材をしまってください、と言われるまで「間違いノート」を見続けていました。本試験は、TAC模試よりも簡単だったので、落ち着いて対応できました。

5.二次試験の学習

一次本試験の翌日、ドキドキしながら自己採点し合格を確信(合計531点)。二次試験の学習方法を模索しはじめました。

一次試験終了までに行った二次対策は、道場のおすすめ通り、GWの二次チェック模試受験と、7月に昨年度の本試験問題を解く通信添削を受けただけ。
本当にこんな問題が解けるようになるのか、不安だけがひろがりました。中学時代から国語のテストは悪く、「筆者の思い」が分からなかった苦い思い出がよみがえる。

当時と同じように、模範解答の内容はとても自分で考えつかない、と焦りましたが、一次試験まではそれ以上二次試験対策は行いませんでした

一次終了後、すがる思いで二次向け道場記事を確認。二次の処方箋は人によって違うので自分にあう講師をさがし、自分にあった解法パターンを、短期間で見つけよ、という記事を確認。
ネットで調べ、AASの二次通信講座の追加受講を決意。TACの二次通学演習との二重受講を行いました。

 

二次講座では、①事例企業のテーマや与件にそった考え方の重要性、②設問で問われたことを問われたように答える素直さ、③因果をふまえた解答骨子の作り方、④二次に必要な一次知識の暗記、⑤自分の解法プロセスの確立、⑥日経 春秋要約での要約方法、 ⑦受験テクニックではない事例企業を診断士として分析・助言する心構えなど、二次試験のツボと思えることを学ぶことができました。

結局、道場で推奨(?)されていた72事例の実践は行えず、結局44事例しか解けませんでした。
TACの演習や模試は、あまり復習せずに自分の解法プロセスの確認という位置づけとして、過去問を重視しました。昨年の過去問は、何度も解いて過去問の構造分析やや解き方の練習に使いました。
さらに、「ふぞろい」や合格者の生の答案(AASのHPに掲載)を見くらべ、受験校の模範解答とは異なるが、合格者の答案にはあるレベル感があることもが分かりました。

その中で、自分が好きな合格者答案をお手本に決めて、その答案を書くために、どうやって与件や設問にとりくむべきか、を分析しました。

また、過去問5年分を使って、設問分解→ラフ解答骨子作成→事例企業テーマ推測→与件読み→テーマ修正→解答骨子立案までを何度も繰り返し、自分の解法プロセスの確立とスピードアップ練習を行いました。

二次の事例学習はまとまった時間が必要であったため、早朝と昼休みは財務の集中特訓問題集をこなし、夜に事例1~3の学習を実施。
二次学習後半は、妻に許可をもらい(というか半ば強引に宣言して)頭がまわらなくなるまで勉強してから家に帰るようにして、学習時間を増やしました。
隙間時間には、二次で使う一次知識キーワードをカードで繰り返しインプット。与件や設問でキーワードを見た瞬間に切り口が出るよう訓練しました。

しかし、TACの二次模試はC判定、事例演習ではずっと成績上位にはのらず、道場でいわれるBランクレベルのまま、本試験を迎えました。
本試験では、自分の解法プロセスが守れず、50分たっても解答が書き出せずにあせって手が震えました。何回書き直しても解読不明な文字となっていました。

道場の記事を思い起こしながら、途中であきらめずに4つの事例をやり終えましたが、手応え感は全くなかったです。

本試験終了後は、再現答案を作成して各受験校の模範解答と比べましたが、全く違い意気消沈
さらにLECの合格判定に出すと、CBCB判定。不合格を確信して、次年度の学習方法検討を行っていました。

二次筆記合格発表当日、会社のPCで確認。番号が目に入りびっくりしました。あれで合格したのか。放心して、その日は全く仕事が手につきませんでした。

 

そこからあわてて口述試験準備。事例4企業の与件と設問をほとんど覚えるまで毎日音読。何も見ないでも、事例企業のSWOT分析や全体戦略・各機能別戦略を書けるようにしました。
さらに、与件や設問にあるキーワードをいろんな切り口で語れるようにカード暗記しました。

ここで、本試験問題のすばらしさを実感。与件や設問などの細かい表現にはすべて意味があり、ムダなくよく練り込まれた文章であることが分かりました。

口述試験当日は、面接官もウェルカムムードで和やかに進み、無事口述合格となりました。

6.ふりかえって

一次試験対策は、道場にかいてある橋げた学習法をそのままやっただけです。40代半ばに入り、理解力や暗記力が衰える中、時間はかかりましたが、学習の方向性が明確であったおかげで無事合格しました。一次試験に向けた学習時間は約1000時間でした。

二次筆記対策は、合格者答案のレベル感を目標にすえて、問われたことを問われたように与件を活用しながら解答してなんとか合格ラインをギリギリ超えた、Bランクのたまたま合格レベルだと思います。
二次向けの学習時間は、約250時間です(二次は勉強時間に意味がないので記録していませんでした)。

学習期間全体を通して、結構勉強したなと思っていても道場の諸先輩方はもっとやっており、毎度毎度、道場記事に「お前のがんばりは、まだまだやで」と言われ続けていたように思えます。

おかげで、受験勉強期間はもちろんのこと、試験中にいたるまで、背中をおされ、力を抜くことなく、全力で戦い抜けました。道場執筆者の皆様には本当に感謝しております。
また、各ステージでの結果に対する「焦り」が、さらに自分を奮い立たせる力になっていたと思います。

人生の中でこれだけ集中して勉強したことは初めてでした。今後、実務補習を経験して診断士登録をすませ、自分の目標に向けて有意義な人生を一生懸命、歩み続けたいです。
長文、失礼いたしました。

=========寄稿ここまで===========

 

謙遜されていますが、養成答練の時期から妥協することなく常に自己ベストを目指し、結果を出してもそれに満足することなく、さらなる高みに挑んでいらっしゃることがよくわかりますね。

かといってガムシャラなだけではなく、弱点を克服するためにはいわゆる「定石」とはされないことにも取り組まれています。

1次の経済学では、受験校の教材以外に(定評あるとはいえ)石川先生の本と動画での学習を取り入れ、2次では「TAC+AAS」という、スト生としては下手をすれば虻蜂取らずになりかねないような積極策を採用。

冷静な計算と、いざ決断した後の果敢な攻めの戦略。なんとしてもストレート合格するんだ、という強固な意志を貫き通されています。そして見事達成。

謙虚な学習姿勢とストイックさをベースに、あれこれ惑わされずに独自の戦略を突き進む。
真剣にストレート合格を目指している方には、ほいほいさんの体験記は大きな参考になるのではないでしょうか?

 

by こぐま

 

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です