中小企業診断士として知っておきたい建設業のこと(後編)~診断士としての関わり方~ byヒロ

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こんにちは!こんにちは。元建設業技術者で、現在はコンサルタントのヒロです!
今回は、診断士×建設業の記事後編をお送りします。
診断士として建設業で活躍できることを紹介していきます!
はじめに
元建設技術者として働き、現在はコンサルタントとして働く筆者が紹介する、「中小企業診断士として知っておきたい建設業のこと」シリーズを前後編でお送りしています。
中小企業診断士として知っておきたい建設業のこと
前編:データで見る建設業の現状
後編:診断士としての関わり方
前編では、
・建設業の特徴
・建設業の主な課題
をデータを参照しながら紹介していきました。
課題が山積みな建設業界ですが、裏を返せば「経営改善の余地(=伸び代)」が非常に大きい業界でもあります。
国の施策としても、中小企業診断士などの外部専門家を活用した建設業の支援施策が掲げられています。

引用:国土交通省 建設企業等のための経営戦略アドバイザリー事業
建設業は、課題が多いが故に、支援先として活躍できる余地が大きい業種だと思います。
後編では、診断士としての建設業との関わり方を紹介していきますので、読者の皆様が、建設業の経営支援を行うきっかけになれば嬉しいです!
ぜひご覧ください。
それでは紹介してきます!
収益分析、予実管理の運用
建設業の中小企業者の多くは「現場の勘」で事業を運営している方が多いです。
収益分析や予実管理などの事業計画を策定して、経営している中小企業者は少数派です。
人手不足、働き方改革への対応、物価高騰などにより外部環境は厳しくなる一方ですので、事業計画に基づく戦略的な経営判断を行うことが求められます。
支援のポイントとしては、
工事の収益構造の見える化
工事別、工種別、発注元別の売上、粗利を計算して収益構造を分析できる体制構築を行い、収益性の高い領域を特定する。
シミュレーション型計画の策定
「人員○名体制での目標売上」「粗利率△%達成に必要な工事受注量」といった、人数・利益率・工事件数の各種指標を整理して、受注や稼働の目安を明確化。
予実管理によるPDCAサイクルの仕組み化
月次、年次などで各種指標の分析、予実管理を行い、改善へ向けたサイクルを仕組み化する。
上記の手順で、現状把握、事業計画の策定を行い、事業計画に基づく経営判断を行うことで収益性が大幅に改善していきます。
私の肌間として、中小企業ではSTEP①ですら出来ていない事業者さんも多いように感じます。これは、会社としての売上は把握しているが、どの種類の工事で儲かっているか分からないといった状況です。
収益構造の見える化が実現できれば、たとえば、売上げは高いものの利益の出にくい大型工事の受注抑制し、中堅工事へシフトするなど経営判断を取ることができます。結果、売上は20%減少したものの粗利額は15%増加といった収益性改善に繋がります。
工事の収益構造の見える化を実現できるだけでも、収益性の改善に大きく繋がるんだね。
診断士試験で学んだことを活かせそう!
価格転嫁による収益性の改善
価格転嫁については、こちらの記事で詳しく解説しているよ!
M&A支援
建設業のM&A理由は、
①後継者不足による「守りのM&A」(事業承継型)、②人材獲得・施工能力の拡大を目的とした「攻めのM&A」(成長型)の二つに大別されます。
「守りのM&A」は、経営者の高齢化による事業承継の急増と、人手不足を背景とした規模拡大・統合ニーズによるもの。
「攻めのM&A」は、企業拡大のために実施するもので、特定の工種に特化した専門業者同士で統合する水平統合の他に、設計会社と施工会社など異なる階層を統合する垂直統合があります。
外部環境が厳しくなる中で、建設業のM&A需要はますます増していくことでしょう。
M&Aはビジネスの総合格闘技と称されており、経営に関するあらゆる高度な専門知識と、人間味のある交渉力が求められます。企業同士の重大な経営判断に携わることができる、非常にやりがいのある仕事です。
M&A支援を行っている診断士も多く、建設業は特に需要が多く支援の機会があるはずです。
更に詳しく知りたい方は、M&A仲介会社のHPが参考になりますので参考にしてください。
(それぞれ各サイトのリンクに飛びます)
参考:M&A総合研究所HP 建設・建築業界のM&A動向【2025年最新】| 事例や成功のポイント、メリットを徹底解説
参考:日本M&AセンターHP 建設業界のM&Aと事業承継の動向・案件情報2025年最新版
採用支援
前編でも触れましたが、建設業の人手不足は「深刻化」しています。
「3K(きつい・汚い・危険)」というイメージが定着しているため、労働者、特に若手の建設業離れが顕著に起きています。
採用の強化はどの業種でも求められることですが、採用支援の需要が特に大きい業界と言えます。
支援できる内容として、
・人事制度の整備
・働き方改革の実行支援
・採用活動(SNS活用、学校との連携強化など)
・教育、研修制度の構築
などが挙げられます。
面白い事例だと、社内で運用したYouTubeがバズり、営業や採用活動に好転した事例があります。

引用:YOUTUBE ながの社長のハッピーチャンネル
こちらは、部下が職場で突然料理を始める動画が人気となった、建設業チャンネルです。Youtubeの登録者数はなんと103万人。(25/12時点)
当社は、初めは動画制作を外注していたそうですが上手く行かず、動画企画、制作の専門従業員を雇い自社発信に切り替えたことで動画が伸び、営業や採用に良い影響が出たそうです。
企業ブランディングの一貫として、動画クリエイターを雇って成功した事例は面白いね
DX化、業務効率化

引用:鹿島建設HP 自動化施工システム「A4CSEL」

引用:竹中工務店HP AIとBIMが融合した新世代の構造設計システム
こうした取り組みを行うために、大手建設企業ではロボット技術やDX人材として、業界外の人材を採用し、新規プロジェクトの推進に開発に役立てる動きが活発化しています。
中小企業では、リソースが限られるため、大手のように専門人材の採用などは難しいです。そこで、経営の相談と合わせてDX化、業務効率化の提案もできると非常に頼りにされると思います。
建設業向けには、クラウド型の現場管理アプリ、電子黒板、遠隔臨場システム、BIM/CIM対応ソフトなど、現場負荷を軽減するツールが多数登場しています。
コンサルタントは「現場の業務フロー」を丁寧に分解し、どこでデジタルを入れると効果が大きいかを一緒に検討した上で、ツール選定・試行導入・定着までのロードマップを描く役割を担うことで、DX化による大幅な生産性向上を実現できるはずです。
補助金、申請業務支援
建設業は、補助金採択率が高い業種です。ものづくり補助金、事業再構築補助金など活用できる補助金が多く、必要性も認められやすいためです。
補助金を活用して、クラウド型の現場管理アプリ、電子黒板、遠隔臨場システム、BIM/CIM対応ソフトなどのソフトウェア、ドローンや建設機械などのハードウェアなどを導入することで、より効果的に業務効率化や付加価値の向上などを実現できます。
また、あまり知られていないですが、中小企業診断士の実質的な独占業務として定められている申請関係業務もあります。
それは、産業廃棄物の収集運搬業に関する申請書類作成です。

引用:三重県中小企業診断士協会HP
産業廃棄物運搬業を行う場合、都道府県からの認可が必要です。許可の要件には、経営状態が悪くないことが挙げられています。
債務超過や赤字決算などの課題があると、行政は課題を解消できる見込みがあるか判断する必要があるため、申請時に「診断書」や「経営改善計画書」が資料として必要です。
これらの資料の作成は、外部専門家として中小企業診断士が作成することを求められています。
診断士も実質的な独占業務があるんだね
おわりに
いかがでしたでしょうか。
建設業で、診断士が活躍しやすい分野を紹介していきました。また、挙げたものの他にも活躍できる余地は沢山あると思います。
初めに記載した、「経営改善の余地(=伸び代)」が非常に大きい業界といった意味が、分かっていただけたのでは無いでしょうか。
診断士は、医師や弁護士のように「その道一本」で育ってきた人は少なく、銀行員、メーカーのエンジニア、ITなど、「前職(現職)の専門性」を持っているのが特徴です。
今回挙げた事例の中には、「これなら自分も活躍できそう」といった支援内容がいくつかあったのではないでしょうか。
建設業は課題が多いが故に、診断士として活躍しやすいフィールドだと思いますので、皆さんも機会があれば建設業の経営支援に挑戦していただければと思います。
明日はひでまる、よろしく!
お楽しみに!
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