中小企業診断士として知っておきたい建設業のこと(前編)~データで見る建設業の現状~ byヒロ

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ヒロ
ヒロ

こんにちは!ヒロです。
前編、後編に分けて建設業に関する記事をお送りします!
建設業への経営支援は、診断士としての価値が発揮しやすい領域です!
ぜひご覧ください。

はじめに

ヒロ
ヒロ

建設業は、大半を占める中小企業によって成り立っています。
中小企業診断士として、建設業で活躍する機会は多いはず!

中小企業診断士として活動する中では、様々な業種の中小企業の支援をしていくことになりますが、活動を続けていると建設業を支援する機会が必ずあるはずです。
建設業は、日本の国内総生産の約5%を占め、年間31.2兆円の価値を生み出す日本で重要な産業の一つです。また、中小企業の割合は99.9%と極めて高いです。


そんな中、建設業界は人手不足、低い収益性、建設資材高騰、DX遅れなど多くの課題に直面しています。こうした状況だからこそ、経営支援先として診断士としての価値を十分に発揮できる領域です!


前職で建設業の技術者として働き、現在はコンサルタントとして働いている筆者が、業界知識が無い方でも理解できるよう、建設業界について解説していきます。

ある程度ボリュームがありますので、前編、後編の2回に分けてお送りします。

中小企業診断士として知っておきたい建設業のこと

前編:データで見る建設業の現状

後編:診断士としての関わり方

前編では、建設業の特徴と課題を紹介していき、後編では中小企業診断士としての関わり方を紹介します。

読者の皆様が、建設業の経営支援を行うきっかけになれば嬉しいです!ぜひご覧ください。

建設業の特徴

早速、建設業の特徴を見て行きましょう。

建設業は、許認可が必要で新規参入が制限されているため、少し独特な特徴を持っています。まずは特徴を押さえて業界理解を深めていきましょう。

建設業は、建物・道路・橋・ダムなどの社会インフラを個別の工事として請け負い、屋外の現場で生産する「オーダーメイドなプロジェクト」です。

同じ図面でも自然環境や周辺環境により施工条件が変わり、標準化が難しいことが特徴です。


大型マンションの建設を例にとっても、地盤条件により地盤改良が必要となったり、施工方法を工夫する必要が出てきます。また、施工場所が市街地であると、音や振動など地域住民の方への配慮が必要となりますし、工事車両の搬入に制限が出るかもしれません。更に、地中に水道管や杭などの構造物が残っている場合は撤去が必要になってきます。

このように、様々な条件を考慮する必要があり、責任者(現場代理人)の力量により品質や利益が左右されやすいという特徴があります。

建設業は、

・土木・・・道路や橋、トンネルなどのインフラ設備を建設する

・建築・・・ビルや住宅などの建物を建設する

の2つに分類できます。

引用:国土交通省 最近の建設業を巡る状況について

また、上記の通り、販売先を公共工事と民間工事に分類できます。

それぞれ土木は公共工事の方が多い、建築は民間工事の方が多いです。

・土木は、インフラ設備の建設なため、鉄道や高速道路などの一部の事業者を除き、公共投資がメインとなる

・建築は、ビルや住宅の建設なため、高層ビルや住宅の需要が活発で民間投資が多い

と考えると自然に理解できるのではないでしょうか。

民間、公共ごとに品質の仕様や受注方法が異なるため、販売先はどの程度の比率かを確認するのは重要です。

更に、どちらも設備投資となるため、景気に左右されやすいですが、需要は無くなることが無く安定した売上げが見込める業種といえます。

まさき
まさき

建物やインフラは完成してるものが多いけど、今後も需要があるといえるの?

ヒロ
ヒロ

近年は再開発の需要も高いし、維持管理の需要も高いから需要は継続してくことが見込まれるよ

近年でも、渋谷や高輪ゲートウェイなど、各デベロッパーによる再開発は活発に行われています。

加えて、高度経済成長期に建設されたインフラや建物の老朽化は大きな課題であり、建替えや維持管理などの対応が必要です。

橋梁やトンネルなどの維持管理や補修を主力事業とするショーボンドホールディングスの開示資料を見てみると、毎年増収増益と絶好調です。維持管理は今後も需要が増加していくことが確実です。

これらの理由から、建設業の需要は引き続き継続していくことが見込まれます。

建設業の最も大きな特徴として、重層下請構造があります。

建設工事は、基礎工事や内装工事、外構工事など様々な工事を組み合わせて行います。

様々な工事の組み合わせに対応するために、労働力を自社で保有するのではなく、工事に合わせて外部から都度確保しています。

そのため、元請業者(ゼネコン)を頂点とし、一次下請、二次下請、三次下請……と続くピラミッド型の「重層下請構造」となります。

重層下請構造のメリットは、元請けは固定費削減でき経営の自由度が上がる、下請けは専門化・分業化でき効率的かつ高度な施工を行うことができることが挙げられます。

デメリットは、役割や責任が明確になりづらい、下請けに行くほど利益率が圧迫されやすいことが挙げられます。

近年は、デメリットが大きく顕在化し、業界全体で大きな課題となっています。

国交省も「重層下請構造の改善に向けた取り組みについて」を行うなど、改善に向けて取り組んでいます。

建設業の主な課題

それでは、近年の状況を踏まえた建設業の課題を紹介していきます。

業界全体として、抱えている課題は多いため、診断士としての価値が発揮しやすい領域です。

建設業の人手不足は「深刻化」しています。

引用:国土交通省 最近の建設業を巡る状況について

令和4年の建設業就業者のうち、55歳以上が35.9%、29歳以下が11.7%となっています。全産業では55歳以上が31.5%、29歳以下が16.4%であり、建設業では高齢者が多く若手が少ない状況です。

さらに、60歳以上の建設業就業者は全体の約4分の1(25.7%)を占めており、5年後10年後に引退するケースが増えるため、労働人口の急速な減少が避けられません。

他業界と比較しても、突出して高齢化、人手不足が進行しています。人手不足は、業界存続の危機にも繋がる重要なテーマです。

ヒロ
ヒロ

現場に行っても外国人就労者と高齢の方ばかりだったなあ

建設業の働き方の現状は、他産業と比べて総労働時間が長く、約4割が4週4休以下と非常に厳しい状況です。

加えて、建設業は、時間外労働の上限規制を猶予されていましたが、2024年4月からは適用されることとなり、早期に是正が必要です。

雨など自然災害、想定外のトラブルが起きる中で、これまで「工期厳守」のために長時間労働が状態化していました。人手不足の解決のためにも、働き方を改善し、魅力的な業界・会社となる必要があります。

建設業では、木材や鋼材、コンクリートなどの様々な材料を使います。そのため、近年の物価高騰、円安、エネルギー価格高騰の波が直撃しています。

引用:一般財団法人 建設物価調査会

建設資材物価指数は、建設工事で使用される資材の総合的な価格動向を示しており、2015年を100%として作成されているため、2025年には建設資材の価格が約1.5倍になっていることを示しています。

各種データを見ても、上昇トレンドが続いているため、利益を確保するために対応は急務といえます。

実際に、建設資材の高騰による事例も多数あり、

・中野サンプラザの建設計画白紙

・五反田TOCビルの解体工事を延期し、リニューアル工事に方向転換

・新築住宅建設費の高騰

など多くのプロジェクトが中止や方向転換が必要となっています。

りょう
りょう

マンション価格高騰のニュースの要因はこれか

人手不足や働き方改革への対応を背景として、建設業でもDX推進は大きな課題です。

引用:国交省 i-Construction 2.0 の主な取組成果と今後の予定

国交省も推進を掲げ、定期的に進捗を確認しています。

個人の感覚ですが、発注者や大手ゼネコンではDX化推進部署が立ち上がり、ペーパーレス化やオート―メーション化を試み、一定の成果が出ている会社もあります。

しかし、中小企業ではソフト・機器への投資や人材育成が重荷となり、進んでいない状況であると感じます。

Excelどころか紙中心の運用であり、結果として、業務効率化を実現できない、データの収集・分析が進まず「経験と勘」に頼った管理から抜け出せない様子が散見されます。今後はDX化を推進し、省人化、生産性向上がますます求められます。

tomi
tomi

省人化、生産性向上はどの業界でも重要なテーマだね。

おわりに

いかがでしたでしょうか。建設業の特徴や課題についてご理解いただけたと思います。

課題を中心に説明したので、後ろ向きな内容が中心となりましたが、需要が高く伝統的な企業が多いため、課題を解決できれば、伸びしろが大きくある業種だと思います!業界出身者として、建設業への理解がある診断士が一人でも多くなれば嬉しいです。

次回は、建設業に診断士としてできることを、具体的な事例を交えて紹介していきますので、ぜひご覧ください。

ヒロ
ヒロ

明日はお休み。
明後日はひでまる、よろしく!

お楽しみに!

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