【事例Ⅳ】会計士vs社労士 ~士(さむらい)同士の戦い~ by せーでんき
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会計士×診断士『せーでんき』です。
雷は熱を発生させ、30,000℃にも達すると言われてるのはご存知でしょうか。
これは、太陽の約5倍にも匹敵する温度であり・・・
今回もよろしくお願いします!
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では本日のブログもよろしくお願いします!
このブログで伝えたいこと
今回はライトに行きます!
会計士でも事例Ⅳで案外やらかしていますので、みなさま全く気にせずにしっかり対策すれば十分に勝てます!
一発合格道場15代目 せーでんき
はじめに
いまは昔、中小企業診断士試験二次試験というものありけり
試験問題は事例Ⅰ~Ⅳまであり、よろづの事を問われけり
みなさまご存知の点取物語ですね。
さて、改めまして・・・
今回は、二次試験の当日のダイジェストを兼ねて、社労士の一蔵先生と、会計士の私せーでんきの事例Ⅳについて記事にしたいと思います。
試験当日・・・
2023年10月29日、二人の士(さむらい)たちはそれぞれ決戦の場に立っていた。
一方は大正大学へ、もう一方は神戸ファッションマートへ・・・
それぞれやれるだけのことはやってきた。
そんな思いで試験会場まで向かう。
長い。神戸ファッションマートのエスカレーターが長い。混雑緩和のためエレベーターが使えず、9階までのエスカレーターが長い。
何とか会場まで辿り着いた。(大正大学も何とかして会場まで辿り着いたようです。)
二人とも着席し、いつも通りの筆記用具や受験票などなどを準備し、試験問題に立ち向かう準備ができた。
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試験が始まる。
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事例Ⅰ~Ⅲ
(事例Ⅰ~Ⅲは早送りでいきます。)
事例Ⅰ・Ⅱではこんな人がいたりしながら、昼が過ぎ、事例Ⅲではこんな顔になっている。
なんとか問題を解き終えた・・・
事例Ⅳ
そんなこんなでついに最後の科目、事例Ⅳだ。
会場のボルテージは最高潮と言わんばかりに受験生が電卓のアップを行っている。
カタカタカタカタ
カタカタカタカタ
カタカタカタカタ
ただ、実は事例Ⅰのときからずっと電卓は机の上にいるのだ。
そう、過去の事例Ⅱの呪縛のせいである。
話を戻そう。
ついに事例Ⅳに立ち向かうときが来たのだ。
「これが終われば良くも悪くも今年の挑戦は終わる。」
二人ともそう思いながら、試験問題が配られるのを待っている。
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「では、始めてください。」
試験開始・・・
さて試験開始・・・
第1問
(設問 1 )
D 社の 2 期間の財務諸表を用いて経営分析を行い、令和 3 年度と比較して悪化したと考えられる財務指標を 2 つ(①②)、改善したと考えられる財務指標を 1 つ(③)取り上げ、それぞれについて、名称を⒜欄に、令和 4 年度の財務指標の値を⒝欄に記入せよ。解答に当たっては、⒝欄の値は小数点第 3 位を四捨五入して、小数点第2 位まで表示すること。また、⒝欄のカッコ内に単位を明記すること。
(設問 2 )
設問 1 で解答した悪化したと考えられる 2 つの財務指標のうちの 1 つを取り上げ、悪化した原因を 80 字以内で述べよ。
まずは第1問です。
いつも通りの経営分析の問題です。R4年のような捻った形の出題ではないようです。
一蔵先生とせーでんきの得点を見てみましょう。
設問1 | 設問2 | 合計 | 累計 | |
---|---|---|---|---|
満点 | 9 | 11 | 20 | 20 |
一蔵先生 | 8 | 10 | 18 | 18 |
せーでんき | 9 | 9 | 18 | 18 |
まずはどちらも18点を獲得しています。
順調な滑り出しですね。
特筆すべき点もないと思います。
ということで、第1問終了時点では、まだ横並びの状態です。
まだまだどちらが勝つか分かりません。
第2問
(設問 1 )
D社の2 期間の財務データからCVP分析を行い、D社の収益性の分析を行う。原価予測は営業利益の段階まで行い、2 期間で変動費率は一定と仮定する。以上の仮定に基づいてD社の2 期間の財務データを用いて、⑴変動費率および⑵固定費を求め、⑶令和4年度の損益分岐点売上高を計算せよ。また、⑷求めた損益分岐点売上高を前提に、令和3年度と令和4年度で損益分岐点比率がどれだけ変動したかを計算せよ。損益分岐点比率が低下した場合は、△を数値の前に付けること。解答に当たっては、変動費率は小数点第3位を四捨五入して、小数点第2 位まで表示すること。また、固定費および損益分岐点売上高は、小数点第2 位まで表示した変動費率で計算し、千円未満を四捨五入して表示すること。
(設問 2 )
D社のサプリメントの製品系列では~略~X製品と部分的に重複した効能を有するY製品に一部の需要が移動すると予想される。⑴このとき、X製品の販売を中止すべきか否かについて、カッコ内の「ある」か「ない」に○を付して答えるとともに、20字以内で理由を説明せよ。さらに、⑵ X製品の販売を中止した場合に、現状の営業利益合計2,500万円を下回らないためには、需要の移動によるY製品の売上高の増加額は最低いくら必要か。計算過程を示して答えよ。なお、割り切れない場合には、万円未満を四捨五入すること。
(設問 3 )
D社では、売上高を基準に共通費を製品別に配賦している。この会計処理の妥当性について、あなたの考えを80字以内で述べよ。
さて、第2問のCVP分析です。
普段の本試験でも、このCVPと記述問題が事例Ⅳの分水嶺となっていることが多い印象です。
ではこちらも一蔵先生とせーでんきの得点を見てみましょう。
設問1 | 設問2 | 設問3 | 合計 | 累計 | |
---|---|---|---|---|---|
満点 | 10 | 10 | 10 | 30 | 50 |
一蔵先生 | 10 | 9 | 10 | 29 | 47 |
せーでんき | 4 | 10 | 10 | 24 | 42 |
さて、一蔵先生が少し抜け出しました。
逆にせーでんきはどこがブレーキになっているでしょうか。
得点を見ると、第2問(設問1)が低いようです。
では、どこがダメだったのでしょうか。
せーでんきのやらかしポイント①
損益分岐点売上高を求める問題で、なぜか固定費を変動費率で割っている。
せーでんき
設問1の(3)損益分岐点売上高を求める問題でこれをやらかしています。
はい。これは明らかにおかしいですね。
ちなみに15代目でこのめちゃくちゃしょーもないミスをしているのは私せーでんきだけです!
(こういう状況になったことは申し訳ないという思いで、自分自身に対して悔しい思いではあります・・・)
正しくは限界利益率(=(売上高-変動費)/売上高)で固定費を割ってください。
上記のやらかしポイントの結果、(4)も同様に落としており、結果として点数が伸びていない状況になっています。
一方で一蔵先生は確実に正答しており、着実に点数を積み上げている状況です。
ということで、以下のとおり、第2問終了時点で一蔵先生の一歩リードです。
第3問
(設問 1 )
D社は、研究開発を行ってきた男性向けアンチエイジング製品の生産に関わる設備投資を行うか否かについて検討している。以下の資料に基づいて各設問に答えよ。解答に当たっては、計算途中では端数処理は行わず、解答の最終段階で万円未満を四捨五入すること。また、計算結果がマイナスの場合は、△を数値の前に付けること。
年間販売量が⑴10,000個の場合と、⑵5,000個の場合の正味現在価値を求めよ。⑴については、計算過程も示すこと。そのうえで、⑶当該設備投資の正味現在価値の期待値を計算し、投資の可否について、カッコ内の「ある」か「ない」に○を付して答えよ。
(設問 2 )
⑴ 初年度末に2 年度以降の販売量が10,000個になるか5,000個になるかが明らかになると予想される。このとき、設備投資の実行タイミングを1 年遅らせる場合の当該設備投資の正味現在価値はいくらか。計算過程を示して答えよ。1 年遅らせる場合、初年度の固定費は回避可能である。また、2 年度期首の正味運転資本の残高はゼロであり、その後は資料における残高と同様である。なお、1 年遅らせる場合、設備の耐用年数は4年になるが、その残存価額および処分価額は変化しないものとする。
⑵ 上記⑴の計算結果により、当該設備投資を初年度期首に実行すべきか、2 年度期首に実行すべきかについて、根拠となる数値を示しながら50字以内で説明せよ。
続きまして第3問です。
出ましたNPVですね。
ここは実は一蔵先生は解答なしです。
また、せーでんきも解答を必死に書いてはいたものの、ほぼ当たっていないため、0点で採点しています。
設問1 | 設問2 | 合計 | 累計 | |
---|---|---|---|---|
満点 | 17 | 13 | 30 | 80 |
一蔵先生 | 0 | 0 | 0 | 47 |
せーでんき | 0 | 0 | 0 | 42 |
さて、ここも実はやらかしポイントが含まれている気がしますね。
せーでんきのやらかしポイント②
時間をかけてNPVの問題を解いた割に、ほぼ得点に結びついていない。
せーでんき
これも痛いですね。
受験生であれば、解答時間当たりの正答数(正答率)を上げていき、得点を積み上げたいところ、このように得点に結びつかない時間を試験中に使っていてはダメです。
完全にやらかしています。
なお、この問題のNPVの計算過程を書き込む欄が異常に小さく、何度も書き直したりしていたので、それも時間ロスに繋がっています。
逆に一蔵先生の解答なしもインパクトがありますね。
その時間を他のCVPや記述問題に充てて確実に積み上げている印象です。
ということで、第3問終了時点のダービーは第2問と変化なしという結果となりました。
第4問
(設問 1 )
D社は、基礎化粧品などの企画・開発・販売に特化しており、OEM生産によって委託先に製品の生産を委託している。OEM生産の財務的利点について50字以内で述べよ。
(設問 2 )
D社が新たな製品分野として男性向けアンチエイジング製品を開発し販売することは、財務的にどのような利点があるかについて50字以内で述べよ。
最後に第4問です。
ここは記述問題ですね。最終問題ですので、ここで全てが決まります。
いつも何が出るかいまいちわからないのがなんとも言えない記述問題ですが、何かしら書いておきましょう。
設問1 | 設問2 | 合計 | 累計 | |
---|---|---|---|---|
満点 | 10 | 10 | 20 | 100 |
一蔵先生 | 8 | 6 | 14 | 61 |
せーでんき | 5 | 9 | 14 | 56 |
二人とも7割の得点率です。
ここはこれくらい取れれば及第点かと思います。
ということで、第4問終了時点のダービーは第3問からほぼ変化なく、点差はそのままに二人とも点数を積み上げたのみという結果となりました。
最後に上記の得点の累計と実際の試験の点数を記載しておきます。
結果的に事例Ⅳにおいて、逃げ切りにより会計士が社労士に敗北した瞬間となりました・・・
上記累計 | 実際の点数 | |
---|---|---|
満点 | 100 | 100 |
一蔵先生 | 61 | 72 |
せーでんき | 56 | 71 |
ちなみにふぞろいでの採点と結構点数に開きがありますので、一蔵先生も私せーでんきも少しは第3問での加点や、下駄をはかせてもらう等しているかもしれません。
まとめ
ということで、ここまでのダービーの様子はお楽しみいただけましたでしょうか。
実はこんなことをしてまでお伝えしたかったのは、ただ一つです。
冷静に問題を解くことはとても大事です!
会計士でもしょーもないやらかしをしています。
きちんと勉強を積み上げたみなさまであれば、十分に解ける問題が多々あります。
確実に点数を積み上げてください!
今回の記事は以下の一蔵先生の記事の事例Ⅳ部分を補完する記事として位置づけていただければと思います。
改めて分かることは、試験当時の一蔵先生は実は超冷静に淡々と問題をこなしていっていたということです。
以上です!
最後に
お疲れ様でした!
では毎度お約束の名言コーナーです。
私達は苦難によって多くを学び、そして逆境によって私達の心はよりよくされる。
ライト兄弟
(We learn much by tribulation, and by adversity our hearts are made better.)
今回はみなさまご存知ライト兄弟です。
1903年、世界初の有人動力飛行に成功したすごい兄弟です。
ご存知の方も多いかもしれませんが、元々自転車屋をやりながらずっと研究を続け、成功までこぎつけました。
しかし、その成功後も国立学術文化研究機関「スミソニアン協会」の会長チャールズ・ウォルコットは兄弟の偉業を認めようとせず、
特許取得にあたっても民間人である等の理由での妨害等もあり、成功に対してその後の苦労も多かったようです。
ちなみにライト兄弟が有人動力飛行に成功した当時「ライトフライヤー号」は12馬力だったそうです。
現在、JALやANAで主力となっているBoeing777-300ERという機体は約100,000馬力(実際には速度によって異なります)とも言われており、
「かがくの ちからって すげー!」ってなりますね。
今回の名言に戻りますと、みなさまも各事例に苦難していることは想像に難くありませんが、
これによってみなさまは多くを学び、心をよりよくされていることと思います。
残り1か月で焦りも出でくるかもしれませんが、15代目もこの時期は全然仕上がってないというメンバーが多いです。
ですが、実は1次試験から2/3程度過ぎただけです。
2/3しか経ってないのに思ったよりできることが増えていませんか?
残り1/3の期間でまだまだ実力を伸ばしていってください!
ありがとうございました。
明日はAREです!
打球はライト方向かレフト方向かどっちやろ?
ほいさー!!
☆☆☆☆☆
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こんばんは!
にっくです。
せーでんき先生、赤裸々な記事をありがとうございました!
僕も本番でパニクりそうになったとき、せーでんき先生のお話を思い出そうと思います!
ありがとうございました!
にっく
にっくさん
コメントありがとうございます!
お恥ずかしいところも多々あり、恐れ入ります・・・
きちんと普段の勉強で積み上げていただき、あとは本番で冷静に取るべきところをとっていただければ十分だと思います。
少しでもお役に立てていれば幸いです。
応援しています!