経営情報苦手マン(ウーマン)に捧ぐ! 情報システム全体像解説! by AZUKI
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はじめに
こんにちは、暗記一人っ子政策委員のAZUKIです。(暗記一人っ子政策ってナニ?という方はコチラ)
自己紹介記事でも書いた通り、勉強当初、僕は情報が暗記科目扱いされていることに非常に衝撃を受けました。
そして時は経ち、この道場で記事を執筆することになりました。
職歴からか、15代目メンバーからは情報の記事を期待されているように感じます。
情報を「苦手」と自称するメンバーも多く、持ち上げられることが多々ありますし、
持ち上げられすぎて、たまに異世界転生した気分になります。
カタカタカタカタッ・・・ターン!
今のは何!? 魔法!?
何って・・・普通にパソコンを操作しただけだが?(ドヤ顔)
裏を返せば、それくらい情報は得意苦手の意識差が顕著であり、苦手な方からのニーズがあるということです。
今回は、情報への苦手意識はなぜ生まれるのか?を考察し、会社で使われている情報システムの全体像を解説します。
苦手意識はなぜ生まれるのか?
皆さんの会社には「情報システム部」はありますか?
小さい会社だと、ITに詳しい方に情シス業務をほぼ丸投げしていると思います。
大きい会社でも、情シス部署はあるけど会社から言われるがままシステムを利用している、という方も多いでしょう。
このように、ほとんどの方は、情報システムを意識する機会がありません。
なので、経営情報システムが苦手な方は
「情報システム」って結局何なの?
という根本的な疑問があると思います。
今勉強している論点が、実際どこで使われているのかわからないと、勉強していても雲を掴むようで、なかなか覚えられませんし楽しくないと思います。
僕も、異動前までは情シスが何の仕事をしているのかよく知らず、情報処理技術者試験(以下、IPA試験)の勉強をしていても、いまいちピンとこない事が多々ありました。
しかし、今は同じ勉強内容でも腹落ち感が全然違います。実務で得たイメージと、知識を結びつけることができるからです。
経営情報システムが苦手な方は、実際の情報システムと、自分が勉強している論点を結び付けられるようにすることが、理解への近道ではないのかな?と思い、今回の記事を書くに至りました。
(一蔵やぴらりんが似たようなことを言ってましたね。)
カブリやん!
被りん♪
過去にも、経営情報への苦手意識自体を払拭してもらうために、先代たちが苦心して執筆したであろう記事が見受けられます。
併せてご覧いただくとよいかもしれません。
経営情報システムを好きになってみませんか?(11代目 池やん)
身近なところから経営情報システムを理解する!(11代目 池やん)
また忘れた!を防ぐ『イメージ記憶のすすめ』(12代目 masumi)
情シスは机上の世界じゃない!! リアルな世界を感じろ!!(9代目 ヒロちゃん)
また、「苦手」という言葉についてですが、僕の中でこの言葉への意識が変わった出来事があります。
1次の勉強をしていた当時、13代目 hotmanの下記記事を読み、「苦手というのは、勉強量が足りないと言っているのと同じ」という言葉に感銘を受けました。
これは「苦手」という言葉の本質を突いていると思います。
勉強が思うように進まない、勉強しても点数が取れない科目はついつい「苦手」と認識してしまいます。
苦手に向き合うのは正直精神的にシンドイです。
しかし、苦手ということは、大きくスキルアップするチャンスになります。
また、他の受験生が苦手としている論点であれば、差別化ポイントになりえます。
苦手は伸びしろ!差別化のチャンスです!
偉そーなこと言ってますが、僕は2次試験の事例Ⅱが今でも苦手です!(マーケティングする機会、ないし・・・)
「情報システム」の全体像を知ろう!
前置きがめちゃ長くなりましたが、ここから情報システムの全体像を解説します。
情報システムの全体像を把握するには、社内の情報システムの繋がりを表した「システム構成図」を見るのが手っ取り早いです。
システム構成図はどの会社にもあると思いますが、セキュリティ上、見たことのある方は少ないと思います。(小規模企業だと、担当者の頭の中にあるかも・・・)
そこで今回は、IPA試験の問題から引用した図を用いて、解説をします。
それでは、システム構成図をご覧ください。
あ!!!ちょっと待って!!!ブラウザバックしないで!!!!!!
今、情報アレルギーでモチベーションが急激に下がった方もいると思いますが、1個1個解説していきます!
まずは、構成を見てみましょう。
下図のように、ファイアウォール(FW)を境界として「内部LAN」「DMZ」「PCセグメント」「サーバセグメント」と、機能ごとに区分けされていることがわかります。
用語解説
- ファイアウォール:アヤシイ通信を防ぐハードウェア(ソフトウェアの場合もあり)です。炎の壁が不審者を焼き払ってるイメージ。
- LAN:Lacal Area Networkの略称。ローカルなエリア(建物内や家庭内)のネットワークです。(そのまんまやん・・・)
- DMZ:DeMilitarized Zone(非武装地帯)の略称です。Webサーバー(会社のホームページを表示したりするサーバー)など、外部に公開するサーバーをここに設置します。
上図を見ると、仮にDMZに不正侵入されても、内部LANには影響が及ばないことがわかると思います。 - セグメント:ネットワークのグループのことです。ここでは事務用のPCとサーバーで、ネットワークのグループが分かれていると解釈してください。
各PCやサーバー間の通信は、レイヤ2スイッチ(L2SW)やレイヤ3スイッチ(L3SW)が橋渡しをしてくれています。
また、インターネットなど外部との通信はルーターによる橋渡しが必要となります。
用語解説
- レイヤ2スイッチ:同一ネットワーク間の通信を行う機器です。
- レイヤ3スイッチ:(内部LAN内の)異なるネットワーク間の通信を行う機器です。
- ルーター:(外部向けの)異なるネットワーク間の通信を行う機器です。レイヤ3スイッチと機能が似ていますが、NAT(Network Address Translation)やNAPT(Network Address Port Translation)機能を持っているのが違いです。
- NAT:グローバルIPアドレス(社外向けのIPアドレス)とプライベートIPアドレス(社内向けのIPアドレス)を変換する機能です。NAPTはIPアドレスに加えて、ポート番号の変換機能も付与された機能です。
また、これらの機器はセキュリティ上、異なる部屋に設置されています。
一般的には、下図の赤枠部分がサーバールーム、青枠が執務室に設置する機器群だと思います。
サーバールームとは、下記のような部屋でサーバーラックと呼ばれる棚にサーバーが詰め込まれています。
サーバーですが、馬鹿でかいパソコンだと思ってもらえばOKです。
デスクトップ画面も、普段我々が使っているパソコンと変わらないですし、ブラウザでWebページの閲覧だってできます。
ただ、扱っているデータの大切さは、我々が普段使っているパソコンの比ではありません。
例えば、図の営業支援サーバーが壊れてしまった場合、この会社の顧客情報が全て消失するといった事態になりかねません。
また、常に大量のクライアント端末と通信を行い負荷がかかっているため、それ相応の性能が求められます。
ゆえに、サーバーは記憶ディスクがRAID構成で冗長化されていたり、専用のCPUが搭載されていたりするため、価格が普通のパソコンと比べて非常に高価です。(だいたい数十万~数百万円)
これらサーバーやスイッチ、PC間はLANケーブルによって接続されています。PC間の接続にWi-Fiを利用している会社もあるみたいです。
用語解説
- RAID構成:データの書き込みを複数のディスクに分散し、書き込み速度や耐障害性を高める構造です。
- LANケーブル:ネットワークを構成するケーブルです。通信速度によりカテゴリ(CAT)が異なります。
- Wi-Fi:IEEE 802.11規格を用いた無線LANの商標です。Wi-Fiはあくまで商標のため、試験ではIEEE 802.11の呼ばれ方が使われます。通信速度や、どの周波数帯を利用するか(2.4GHz帯、5GHz帯)により規格名が変わります。
- 2.4GHz帯:障害物に邪魔されづらく、遠くまで届きやすいです。しかし、電子レンジや他の無線機器と干渉します。
- 5GHz帯:Wi-Fi専用の周波数帯で他の機器と干渉しづらく通信が安定しますが、障害物に邪魔されやすいです。スマホの5G(ファイブジー)とは全く関係ないです。
どうでもいいですが、ネットスラング(ネット上の俗語)ではサーバーを「鯖」と表記します。
鯖?
過去問コーナー
最後に、今回の記事に関連する内容の過去問を解説します。
令和4年度 経営情報システム 第1問
〔解き方〕
IEEE802.11(Wi-Fi)に関する問題で、選択肢にいろいろと書いてありますが、
5GHz帯がWi-Fi専用の周波数帯ということを知っているかを問う問題です。
5GHz帯の話なのに電子レンジやBluetooth云々の記述があるb、d、eは問答無用で×になりますので、正解はア(aとc)になります。
aとcの記述は別に覚えなくてOKです。それを問うている問題ではないです。
令和2年度 経営情報システム 第9問
〔解き方〕
またまた無線LANの問題です。
アは、マルチSSIDという単語なのに、複数のアクセスポイントに同一のSSID、という表記が意味不明なので×です。
イは、CSMA/CAを表しているので○です。コリジョンはデータの衝突のことで、CAはCollision Avoidance(コリジョン回避)というのを覚えておけば(これくらいは暗記)、正解できます。
ウは、CSMA/CDのことではないので×です。CDはCollision Detection(コリジョン検出)の略で、コリジョンを検出したら一旦待って再送する方式、というのを覚えておきましょう。
エは、LTEは携帯電話の電波の規格なので×です。ちなみに正解はWPAで、WPAも脆弱性が見つかるたびにWPA2、WPA3(最新)にアップデートされています。
アは日本語の問題、エはLTEが常識問題として、CSMA/CAと/CDの違いは頻出論点です。ここは押さえておきましょう。
令和元年度 経営情報システム 第11問
〔解き方〕
アとウは、説明が逆ですね。
イは、IPアドレスの説明なので×です。
よって正解はエとなります。(IPアドレスやMACアドレスで「どのPCと通信するか」を判断し、ポート番号で「PC内のどのアプリケーションと通信するか」を判断します。)
おわりに
今回は、情報システムの全体像を解説しました。
情報は、試験で問われる範囲が読めなさすぎて、勉強の徒労感が強い科目だと思います。
しかし、現代社会においてITの知識は必須です。情報通信業者も年々増えており、情報通信業の診断需要は今後どんどん増えてゆくことでしょう。
本記事が、情報が苦手な方の参考になれば幸いです。
明日はおーちゃんです! 何やらすごい勉強法を紹介するみたい・・・?
おーちゃん、参る!
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おはようございます!!
情報システム・・・
私は苦手意識はあまりないですが、理解できてるとも言い難い科目です・・・w
今回の記事でいただいた、身の回りのシステムに置き換える方法実践させていただきます!!
テセさん
コメントありがとうございます、AZUKIです。
4/4のせーでんきの記事にもありましたが、知識が増えるほど身の回りに興味を持つようになります。
例えばスマホ1つ取っても、CPUやRAM・ROM、LTE・Wi-Fi・Bluetoothなどの通信方式や、タッチパネルの方式など、経営情報で出てくる論点が詰まっています。
テキストや過去問での復習時、この技術はどこで使われているのか?まで調べると、理解がグンと深まると思いますよ!
(たまに100点を取らせないための捨て問がありますので、そっちは深堀りしなくても全然OKです!)