直前期ふぞろい採点8割超えでも本番やらかしたミス by あらきち

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あらきち
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どうも!あらきちです。

10月に入り、2次試験に向けて追い込みをかける時期になりました。

みなさんは勉強に時間を割けているでしょうか。

わたしはというと、もともと仕事が9月10月が繁忙期であることに加えて10月で部署移動となり、引き継ぎ対応に追われる毎日です。

同じように仕事や家庭環境の変化があった人は、大変かと思いますが、せっかくここまで努力してきたのですから、2次試験までもうひと踏ん張り頑張りましょう!

さて、この時期になると、過去問も何度か解いており、ふぞろい採点でも60点以上を取れる方も増えてきているのではないでしょうか。

かくいう私は、多年度生ということもあり、過去問を何回も(直近分は10回以上)解いていたため、ふぞろい採点では80点以上になるのは当たり前で、90点越えになることがほとんどでした。(だんだん解答覚えてきますからね。)

そして直前期にふぞろい採点で高得点を取れていたのは、合格年度のR3年度だけでなく、不合格となったR2年度、R1年度も同様でした。

え?
過去問でふぞろい採点高得点なのに2回も落ちてんの?

そうなんです。本番でやらかしているからです。

努力した分、緊張もするのでどうしても完ぺきとはいかないんですよね。

そこで今回は、直前期ふぞろい採点8割越えに達したうえで2次試験を受けて、それでもなお本番やらかした実際のミスパターンを紹介します。

みんな、間違っても真似するなよ。

初年度 令和元年度・事例Ⅰ(51点) 

実際にやってしまったミス解答

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使用した与件根拠

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あらきち
あらきち

思い付きではなく与件の根拠を使って解答が書けていそうです。
では、どこがまずかったでしょうか?

今回のポイントはこちらです。

  • 事例Ⅰの第1問で内部の話ばかり書いており、外部環境に触れていない。
  • 与件文でほとんど使っていない部分があるのに、おかしいと思わなかった。

まず、事例Ⅰの第1問は経営戦略に関する出題が超頻出です。

本問は経営戦略の失敗に関する出題ですので、外部環境を捉えた解答にすべきでした。

「古参社員が変革の必要性を認識できなかった」のは、いわば結果の話です。そのような社員になってしまった原因として、市場や外部環境の話が与件文の前段階で登場しているのに、わかりやすい結果に飛びついてしまったため、経営戦略上の失敗理由を記述する解答としては、A社をとりまく環境に対する記述のない不十分な解答になってしまいました。

さらに、そうした結果に飛びついた解答のために、与件文中の分量に対して全く使っていない箇所があったのに、おかしいんじゃないか、どこかで使うべきなんじゃないかと冷静に考えられなかったのも大きな失敗です。

実際の解答に使用した根拠部分のイメージ

これだけ大きく書かれている部分が、自分の解答作成(もっと言えば骨子作成)の段階で全く触れていないなら、少しは自分の解答にモレがないか疑ってかかりましょう。

かならず全文を使用するわけではないですが、与件文の多くは意味のある記述です。

※前回のににの記事でも実証されています。

事例Ⅰで外部環境無視、しかも与件で大きく場所を取っている記述なのにスルー・・・

初年度 令和元年度・事例Ⅱ(53点)

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実際にやってしまったミス解答

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あらきち
あらきち

それっぽいことが書けていそうです。
では、どこがまずかったでしょうか?

今回のポイントはこちらです。

  • 「ちょっとしたおしゃれ」という急に降ってきたワードを解答に用いている。

なにか解答に詰まったとき、急に降ってきたワードに頼るのは危険です。詰まったら、アイデアが降ってくることを求めるのではなく、設問・与件・知識に立ち返ることが重要です。

アイデア解答を書いても、なぜそれを書いたかを説明する機会はありませんので。

加点される根拠のない降ってわいたアイデア解答・・・

続いて令和元年度・事例Ⅱからもう1パターンのやらかしです。

実際にやってしまったミス解答

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あらきち
あらきち

これはシンプルにひどい解答ですね。

今回のポイントはこちらです。

  • 設問⑴の前にある、大問に関する前提条件を意識できなかった。
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設問⑴に関する文章だけに目がいってしまった結果、「どのような協業相手と組んで」という部分しか頭になく、上記の与件文中の記述の内、「中心部とその周辺の華やかな店舗」か「中心部以外の普段使いの店舗」かという2択に自分の中でなってしまい、

あらきち
あらきち

これは中心部以外の普段使い店舗に間違いない!
いただき!!

と考えて、先程の解答が出来上がりました。

大問3としての条件で、「商店街の他業種との協業」と書かれているので、実際の業種(美容室など)に踏み込んだ解答が求められていたのにもかかわらず。

それぞれの設問にかかる大問としての条件の見落とし・・・

2回目 令和2年度・事例Ⅳ(39点)

こちらについては、基本問題の失敗が、なおの経営分析マニュアル記事と、わたしの過去記事の中で紹介されています。

得点しなければならない基本問題での失点・・・

続いて令和2年度・事例Ⅳからもう1パターンの紹介です。

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実際にやってしまったミス解答

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これは、ダメ解答研究所でも取り上げた
キーワードだけ箇条書きのダメ解答じゃ。
日本語としてとても読みにくいぞ。

Dr.サロ
Dr.サロ

今回のポイントは、Dr.サロのご指摘の通りです。

  • キーワード詰込み型で、何のこっちゃわかりにくい。

日本語として相手に伝わりやすい文章を心がけるのは、事例Ⅳの記述問題でも同様ですね。

あらきち
あらきち

ここでダメパターンではないですがコラムをご紹介。

事例Ⅳコラム

超頻出論点の経営分析、CVP、NPV以外について

道場ブログやセミナーでは、たびたび超頻出論点である経営分析、CVP、NPV対策に注力するよう紹介されていますが、もちろん、それ以外の事例Ⅳの分野をの対策を完全に捨ててしまって良いわけではありません。

特に、金融機関で働く人間としては、コロナ禍における中小企業の財務状況の悪化に対し、中小企業診断士として提言する基礎的な能力があるかを試す問題として、キャッシュフロー計算書の作成などは出題されてもおかしくないと思っています。

最近の診断士界隈の流行としては、事業再構築補助金などの補助金申請支援業務に携わっている事例をよくSNSでも見かけたりしますが、補助金を活用してどんどん新しいことにチャレンジすることを後押しするだけが診断士業務ではなく、業況の悪化した企業に対し、経営改善計画を策定して、まず既存業務の見直しや経営の立て直しに着手するように促すことも重要な役目であると言えます。

その際、経営改善計画書を作成するにあたっては、年次のキャッシュフロー計画も組み込むことが必要です。

コロナ禍で借入が増加したり、経営状況が悪化したりしている企業が増加している時流を考えると、キャシュフロー計算書の作成に関する問題を見直してみるのも良いかもしれません。

同様に、急激な円安局面となった時流を考えると、為替予約オプション取引なども出題の可能性はあります。

あくまで、重点対策は経営分析、CVP、NPVだと思いますが、直前期ですので、他の論点も出題された際にすっかり忘れてしまったとならないように「30日完成!事例Ⅳ」などの基本的な問題に目を通しておきましょう!

あらきち
あらきち

次は良かったパターンの紹介です。

良かったパターン 令和2年度 事例Ⅰ(86点)

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おそらく20点満点をもらえたのではないかと思われる解答

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今回良かったポイントは、昨日のYOSHIHIKOの記事にもあったところです。

  • フレームワークを意識して多面的に解答したうえで、一般論にならないように与件文や設問文で修飾して事例企業のことを捉えた解答になっている。
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令和2年度事例Ⅰの企業では、A社長が酒造りのノウハウを学ぶために現場で働く際に、社員の能力を見極めたことが、順調に売上を伸ばすことができた要因の一つであると言えます。

そのため、グループ全体の人事制度においても、ただ単に人材の配置と権限移譲するだけではなく、見極めた上で行うことがとても重要になってきます。

また、企業グループ総帥としてグループ全体の人事制度を確立するしたいのですが、レストラン事業、土産物販売事業、旅館事業など多岐にわたる事業で、事業ごとに多少環境は違えど個々がモラールの高い状態で働き、手腕を発揮してくれることが理想です。

そのため、グループ全体の人事制度においても、ただ単に成果主義の導入を解答に盛り込むのではなく、異なる事業間で公平性を確保したという前提がとても重要になります。

「茶化」の「評価」に触れた解答を盛り込む上でも、事業が多岐にわたり事業ごとに環境が違うので評価者訓練を実施することがとても重要になります。

YOSHIHIKOの記事にあるように、与件文ファーストで、解答キーワードを与件文で修飾する」ことができると、本番の事故を防ぎつつ高得点が狙える答案となりそうです。

さいごに

今回は、今見ると恥ずかしくなるような「やっちまった」パターンを集めました。

でもこれ、すべて本番に実際にやってしまったミスで、しかも直前期に行う過去問のふぞろい採点では8割を超えている状態で挑んだ結果の解答です。

みなさんのふぞろい採点はどうでしょうか。

何度か解いたから、答えをなんとなく覚えてきたから点数が取れているだけになってしまってませんか。

今いちど、着眼点・プロセスを意識し、過去に自分がやってしまったミスを振り返るのも良いかもしれません。

特に当時のわたしのような多年度生の人は、同じミスを繰り返さないようにしたいところです。

2次試験までの残り期間、最後まで努力しましょう。

そして、努力が報われるような、本番にミスの少なくなる努力を積み重ねましょう!

あらきち
あらきち

明日はまよです!お楽しみに!

事例Ⅲのポイントを紹介します!

まよ
まよ

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直前期ふぞろい採点8割超えでも本番やらかしたミス by あらきち”へ4件のコメント

  1. TH より:

    あらきち様

    丁寧にお返事をありがとうございます^^

    >>不慣れな問題だと思うようにいかないという感覚を掴めたのはとても良いことで、その上で、本番もそのようになる可能性が高い

    私は多年度生として人より多く過去問をまわしています。
    点数はばらついています(過去に解けたのに解けなかったりもする)。
    今回の記事にもあるようなやらかしが要因のように思います。
    レイヤーとは大はずししないために使うものですよね。
    そこを意識して、今使っている自分なりのレイヤーを改良しようと思います。

    先日の勉強会は事例3であらきちさんとまんさんに見ていただきました。
    ちなみにあの時の解答はやり込んで覚えていたから漏れなく流暢に書けたのであって、初見であそこまで書くのは難しいです。
    ですが、書ける素養は持っていると信じて、気を取り直して明日も図書館に行ってきます!!

    1. あらきち より:

      THさん
      もちろん勉強会に参加いただけたこと覚えていますよ(^^♪
      勉強会ではTHさん含めみなさんよく書けていたので、「60点以上の答案を書く力はすでにあるのではないでしょうか」とコメントさせていただきました。
      やらかしは心底落ち込みますが、この時期になるとネガティブなことを考えても仕方ないので、初回受験組より地雷ポイントを実体験している自分は強い!ぐらいに思えればいいと思います。
      (もちろん、同じミスはしないようにチェック項目を整理しておく必要はあると思いますが。)

      そうですね。レイヤーは絶対ではなく、外さないためのチェック機能の一つだと思います。
      初見で勉強会の答案のように書くことは難しいとのことですが、それは我々道場メンバー含め、ほとんどの受験生が同じ状態だと思います。
      ただ、初見問題のひねりを加えた設問や、捉えにくい問題が来たとしても、次年度に発売される「ふぞろい」を買えば、合格者の解答は結局毎年同じようなものに収束しているというのが一つの真理だと思っています。(自分も、「あ、これで良かったんだ。。。」となりました)

      ということは、ゴールはTHさんが勉強会で書いていたような答案や、ふぞろいに掲載されているような答案になるので、初見問題(企業)であっても、ゴールを意識しつつそこにたどり着くための道しるべ(レイヤー等)をたどってプロセスを間違えなければ、結局それっぽい解答になるはずです。そしてそれがきちんと事例企業に沿ったものであるなら、合格ラインだと思います。
      この辺の話は、今日のhotmanの記事や前回のYOSHIHIKOの記事でも同じ意味合いのことが書かれていると思いますので参考にしてみてください!

      書ける素養、絶対にありますよ!
      絶対に合格しましょう!!

  2. TH より:

    そこまでやりこんでいても落ちるんですね。
    つらい・・・。

    つい先日、やりこんでいない古い過去問を解いて点がとれず、これが実力かとショックを受けました。

    着眼点
    プロセス
    確かにここら辺が鍵のようです。

    参考になる記事をありがとうございました。

    1. あらきち より:

      THさん、コメントありがとうございます。

      特に記事に書いた初回受験時の失敗は、やり込んだ過去問の採点で高得点であることに慣れており、まさか初見問題の緊張でミスをしてしまうなんて、自分の努力への慢心から想定できていなかったために発生したものです。

      道場ブログを読んでいただいているみなさんには、そんな失敗体験はブログ記事で済ましてもらって、本番仮に何か降ってきても、「これは地雷の可能性があるな」とか、与件文中であまりにも使わない箇所があったときに、「これはおかしいんじゃないか」と当日気付くことで失敗を回避してほしいとの思いで記事にしました(^_^)

      やりこんでいない過去問があまりできなかったとのことですが、実は本番の出来具合なんて誰しもそんなものです。
      高得点取れている人も、当日の感触で高得点を確信してる人なんて聞いたことがありません。

      ですので、不慣れな問題だと思うようにいかないという感覚を掴めたのはとても良いことで、その上で、本番もそのようになる可能性が高いのだから、いかにブレたことをしないで、王道の点の取り方(与件・設問を読んで診断士の知識で考えたら普通はこう書く)を貫き、高得点かはわからないけど、60点から大外しはしてないだろうという答案(自分基準ではなく、過去の合格者の答案から鑑みて)に落ち着けることが重要になってくると思っています。

      少なくとも自分の合格年度の戦略は、上記のような方針でした。

      そして、THさんなら、60点以上の答案を書く力はすでにあるのではないでしょうか。
      あとはぜひ、「いつも通り」を本番で発揮する準備に努めてほしいです(*^^*)

      全力で応援しています!!

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