2次試験はパターン別で解く!~事例Ⅲ導入編~
こんにちは。アヤカです。
先日セミナーにご参加くださった皆様、ありがとうございました。
少しでもお役に立てていたら光栄です!
セミナーで皆様とお話しして、私のモチベーションがアップしました!
これからもブログの更新をがんばろうと思います!
なお、ブログにコメントをいただいてもかなりモチベーションアップにつながるので、コメントを頂けると大変うれしいです!ブログの内容以外の質問なども受け付けます!(私以外のメンバーも同様です。)
あと、ブログ村のランキングが上がってもモチベーションがアップします!読み終わりましたらぜひクリックをお願いいたします!
さて、皆様が1次試験終了後すぐに2次試験のスタートを切れるように、今回も引き続き2次試験について書きます。
オンタイムで読んでくださっている方の中には、1次試験でいっぱいいっぱいの方がたくさんいらっしゃると思います。それでも大丈夫。昨年の私もその一人です。
今は気分転換にでもさらっと読んでもらって、1次試験が終わったらじっくり読んでいただければ幸いです。
前回までのおさらい
前回までに
・アヤカが思う二次試験のポイント2つ(①80分で解答を仕上げること、②問題のパターンを把握して対策しておくこと)
をご紹介しました。
今回からは、「アヤカが思うポイント2つ」のうちの、「②問題のパターンを把握して対策しておくこと」について、私が実際に勉強して分類したパターンとそのパターンの問題を解くときに使っていたキーワードやテンプレートを紹介していきます。
自分でまとめた方が理解は進むと思うのですが、私がまとめたものをベースにご自身で改良される方が効率的かと思うので、参考になれば幸いです。
注意点としては、問題によっては、制約条件が付いていたり、聞かれ方が異なっていて、テンプレートのまま使えないことがあるので、与件文に合わせて「使えるようにする」訓練も必要です。
さて、長い前置きは終了して、事例Ⅲに行ってみましょうー!
今日は事例Ⅲの導入編として「C社のあるべき姿」のお話をします。
事例Ⅲのパターンやキーワードがすっと入るように、まずはどっぷりと事例Ⅲの世界観に入り込んでくださいね。
事例Ⅲの勉強開始時に知っておくべきだと思うこと:C社のあるべき姿
私は事例Ⅲで推奨している「あるべき姿」が存在していると思っています。もちろん「社長の思い」など、企業ごとに異なる部分もあるのですが、製造業で共通する目指す姿です。
事例Ⅲの問題を解いていくと、C社が「あるべき姿」になるための提案書が完成するようにできているように思います。
「C社のあるべき姿」を理解してから、パターンとキーワードを見る方が理解しやすいと思うので、もう少しお付き合いください。
C社のあるべき姿①:Q(品質)C(コスト)D(納期)のバランスが取れている
一般的には、このQCDはトレードオフの関係にあります。
品質を上げようとすると、いい材料を使ったり手間がかかったりしてコストが上がるし、手間がかかる分、納期も長くなります。
コストを下げようとすると、材料の品質を下げたり手間を減らして品質が落ちたり、生産効率が下がって納期が長くなります。
納期を短くしようとすると、手間を減らして品質が下がったり、いい設備を使ったり外注したりしてコストが上がります。
そのため、関係者(営業、生産、開発等)は、一丸となって、QCDのちょうどいい状態(契約通りの品質、利益の出るコスト、納期遅延なし)になるように、運営をしていかなくてはなりません。
ちょうどいい状態にするためには、「生産管理」が重要になってくるのです。
少し脱線しますが、(会社によって名前は違うかもしれませんが、)生産技術部や製品開発部等は、このトレードオフを壊そうと日々開発を行っていたりするのです。
C社でバランスの取れていない状態のダントツ1位は「納期遅延(D)」です。
「納期遅延」と見つけたら、「なぜなぜ」を繰り返して、「納期遅延」の原因を見つけてあげましょう。これらを考えるための切り口は次回お話します。
「納期遅延」は本当によく出てきます。個人的見解ですが、出題しやすいのだと思います。
CとQはたまに出てきます。「赤字」や「品質不良」等が出てきても、「なぜなぜ」を繰り返して、原因を見つけてあげてください。
ヒントは必ず与件文にあります。
C社のあるべき姿②:強みを活かして差別化(高付加価値化)し、弱みをカバーする戦略を行い、売上(利益)がアップ
これは、企業として存続することを考えたら製造業以外にも言えることですね。
「利益アップ」には「売上を上げる」か「コストダウン」をする2つの手段があるので、「C社のあるべき姿①」の「C(コスト)」も影響します。
今日私が特にお伝えしたいのは 「売上を上げる」 ための手段である「差別化」です。
「差別化」と聞いて何を思い出しましたか。
そうです。ポーターの競争戦略です。
ポーターの競争戦略には、『コストリーダーシップ戦略』、『差別化戦略』、『集中戦略』があります。この中でも特に、中小企業診断士試験では、「差別化戦略」を好む傾向があると思います。
さて、それはなぜでしょうか。
答えは「財力やマンパワーが限定的な中小企業が生き残るため」です。
各戦略の内容を見て考えていきましょう。
ポーターの競争戦略
『コストリーダーシップ戦略』
『コストリーダーシップ戦略』は、「他社よりも低いコストで競争優位性を確保する戦略」です。これはどちらかというと中小企業は選びにくく、大企業なら選べなくない戦略です。(日本の大企業はあまり選びたがらないと思いますが・・・)
理由は、コスト優位を築く要因から考えてみましょう。
コスト優位を築く要因の一般論としては、「規模の経済」、「経験曲線効果」、「生産性の高い加工技術力」、「高い生産管理力」などが挙げられます。
事例Ⅲでは、「生産性の高い加工技術力」、「高い生産管理力」を得るため助言する問題がよく出ます。詳しくは次回以降に説明します。ということで、中小企業でも高度化可能な項目です。
「規模の経済」は、特に固定費の大きな事業で生じる効果で、「生産規模の拡大に伴い、1単位当たりに占める固定費の割合が低下するため、1単位当たりのコストが低下する」というものです。「生産規模の拡大」とあるように、これはどちらかというと財力のある大企業の方が活用しやすく、中小企業は比較的活用しにくいと言えます。
「経験曲線効果」は、「累積生産量の増加に伴い、生産方法などに習熟して、単位当たりの生産コストが低下すること」で、これまでの累積生産量に効果が左右されます。もちろん中小企業も効果を得られますが、一般的には生産量は大企業のほうが多いので、こちらも大企業の方が効果を得やすく、中小企業は比較的効果を得にくいといえるでしょう。
『差別化戦略』
『差別化戦略』は「他社が真似しにくい製品やサービスで他社と差別化し、高い価格を維持し、価格競争に巻き込まれないようにする戦略」です。もちろん、ただ「真似しにくい」だけでなくで、「顧客にとって価値があること」も必要要件です。
一般的には価格競争になると財力やマンパワーが限定的な中小企業は不利になってしまうので、この『差別化戦略』を選びたいのです。(もちろん、日本の大企業も『差別化戦略』を考えているところは多いと思います)
『集中戦略』
『集中戦略』は「特定の市場に的を絞って経営資源を集中的に投入する戦略」です。
こちらも財力やマンパワーが限定的な中小企業に向いている戦略です。過去の試験では、無計画な多角化を行って資産が分散してしまっている企業が題材だったことがありました。そのような企業には集中戦略を勧めると良いでしょう。
しかし、集中しすぎると外部環境の変化の影響を受けやすくなるので、与件文中では頻繁に社長が「X社依存から脱したい」とか「Y事業依存から脱したい」と言っていますので、対象に合わせて使い分ける必要があります。
長くなりましたが、どの事例でも診断士試験に出てくる企業は「差別化(高付加価値化)したい」ということを念頭に置いておくと、解きやすいと思います。
まとめ
*事例Ⅲ企業のあるべき姿:
・Q(品質)C(コスト)D(納期)のバランスが取れている
・強みを活かして差別化(高付加価値化)し、弱みをカバーする戦略を行い、売上(利益)がアップ
*どの事例でも診断士試験に出てくる企業は「差別化(高付加価値化)したい」ということを念頭に置いておくと、解きやすい
今日は事例Ⅲの導入編をお送りしましたが、事例Ⅲの世界観に入り込めましたでしょうか。
次回(こそ)は、事例Ⅲのパターンとキーワードについてです。
明日は、と~しです^^
先日はセミナー、お疲れさまでした。
最後の最後まで相談に乗ってくださって、とても濃密な時間を過ごすことができました!
(今後も引き続き、勝手にアヤカさんを自分のお手本とさせていただきますw)
二次試験の勉強を始めた頃は、事例Ⅲの現場のイメージが理解できずに苦戦していましたが、令和2年の過去問を初めてやった頃には「あー、今回はこういうところがダメダメになってるんだなぁ」と少し冷静に弱点分析をできるようになりました。
今回の記事を読んでいて、納期遅延が何故発生しているのかを何故?何故?を繰り返して原因を探っていくのが自分には足りていなかったので、今後の勉強では少しそこに重点を置いていきたいと思います。
ただ、この四連休からはがっつり一次試験に集中します!
受験票も届いたので、いよいよな雰囲気が出てきました!
頑張ります!
ロムさん
こちらこそセミナーにご参加くださり、ありがとうございます!
コメントもくださり、重ね重ね感謝しています!!!
お手本だなんて本当に大変大変光栄です!
同期合格者と話をしていて気づいたことは、みんな自己分析をしていて、合格に足りない部分を見つけて強化しているということです。
使えるところは使っていただき、ロムさんに合うようにカスタマイズしていただければ幸いです。
受験票が届くと実感ありますね!
ご自身を信じて走りぬけてください!
応援しています。