実務補習テキストから考える、2次試験の解答の方向性

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昨日は天皇誕生日で休日でしたが、いかがお過ごしでしょう?
今年の試験日程はまだわかりませんが、昨年と同じくらいのタイミングと仮定すると、
1次試験まであと135日、2次試験まで241日ほどですね。

日数だけを見ると長く感じますが、
計画を立てて、毎日コツコツと取り組むことが合格への一歩です!
1日1日を大切に。

最近、診断士用のTwitterを開設しました。
診断士活動や受験生支援に関することを呟こうと思っています。
勉強の息抜きにお役立てください。

 

さて先日、5日コースの実務補習が終了しました。
実務補習とは、診断士試験の合格後に登録のために行う実習です。
中小企業の社長にお話を伺い、チームでコンサルティングを行います。

診断士の2次試験に合格すると合格証明書と一緒に実務補習の案内が届きます。
(1次が終わると2次、2次が終わると口述、合格すると実務補習、、、まるでRPGみたいな資格ですね。)

ちなみにこの5日コースというのは、一週間でなく下記のようなスケジュールとなっています。
会社に勤めている人は1日目の金曜日と最終日の月曜日に休みを取得して、あとは土日で実習を進めます。

(こちらのスケジュールは一例で、指導員の先生や診断先によって異なります。)

ちなみにこの土日も実習というところは家族から、

「試験で終わりじゃなかったんか~い!」

という強烈なツッコミが入るポイントですので事前に家庭内での調整が必要になります。(重要)

実務補習の体験記はさておき、実務補習には中小企業診断協会が作成したテキストが存在します。
実務補習の準備で、テキストを読んでくるように指示があるのですが、

テキストを読んだ初めの感想は

「あっ、これ2次試験のときに気を付けていたポイントだ!」

「なるほど、だから2次試験の解答作成のときには、○○に注意するのか!」

と、2次試験で注意していたポイントを実務補習のテキストから読み取ることができました。

ご存じの通り、診断士の2次試験は公式な答えが公開されていない試験で、
診断士受験における最大の難関といわれています。

答えが公開されていない上に論述形式で解答するため、

自分の解答の方向性が正しいのか?

解答要素を外していないか?

と不安になる方も多いのではないでしょうか?

診断士試験も実務補習も診断士になるための過程に含まれており、

求められることの根幹は共通しているかと思います。

診断士試験の勉強には公式テキストが存在しませんが、
実務補習にはテキストがあり、診断協会が示す診断士のあるべき姿を反映していると考えます。

本日は診断士の実務補習のテキストから、2次試験の解答の方向性を考えてみたいと思います。

このような記事を書くと、受験勉強に実務従事のテキストがあったほうが有利なのか?
と思うかもしれませんが、実務補習のテキストは当然ながら診断士受験のために書かれたものでなく、実務補習の進め方や報告書の書き方などがメインで書かれているため、受験には直接役に立たないです。

 

受験に役立ちそうなところは本日の記事でカバーできるように記事を書きますので、ご安心ください。

 

実務補習テキストとは

 

実務補習に申し込むと実習の10日前くらいにこんなテキストが届きます。

90ページほどの冊子で下記の目次になっています。

実務補習テキスト目次

Ⅰ 実務補習の準備等について

Ⅱ 実務補習について

Ⅲ 必要なスキル

Ⅳ 報告書のとりまとめ・報告会に向けて

Ⅵ 診断士としての成長・期待ゴール

 

ちなみにⅢの必要なスキルに関しては、
先代の細川泰志さんの記事にも記載がありますので、こちらもご参照ください。

テキストに記されている、実務補習の目的は

”プロとしての”中小企業支援を予行練習する”

ことです。

受験生の皆様も1年後は先生として診断先に赴くことになります。

私も受験勉強をしているときにはなかなか意識できませんでしたが、

試験勉強で学んでいることが、困っている社長への提言を考えるときのベースになります。

テキストには実務補習で行う経営診断は

”企業の経営戦略、組織、財務、仕入・生産・販売等各分野にわたる総合診断”

と書かれています。

これらが2次試験の各事例(Ⅰ:組織、Ⅱ:マーケティング、Ⅲ:生産、Ⅳ:財務)に該当することが認識できると思います。

実存する企業は事例Ⅰ~Ⅳの課題を相互的に抱えていることが多いです。

これらを解きほぐし、提言を考えるときに2次試験で学んだ考え方が役立ちます。

また心構えとしては、

”うまくやろうとしないで一生懸命やる”

を意識するように記載されています。

残念ながら、試験に合格してもすぐに一人前とはいきません。

普段からコンサルティング会社でバリバリ働いている人は別ですが、

社長から経営に関しての問題点を伺い、それに対して提言することは

多くの方にとって初めての経験になるかと思います。(だからこそ実務補習があるのでしょう)

実務補習では自分に不足していることに多く気づきます、満足いく提案ができないかもしれません。

実務補習では、全力でやったうえでの失敗は許容されており、

実際にはなかなか難しい「失敗から学ぶ」ということもできる環境でした。

ちなみにテキストには

こんちゃんの大好きな

「受講者の涙が社長をやる気にした」といったアツイ話や、

相性が悪い指導員と組むかもしれません。しかし反面教師として学びましょう。

といったぶっちゃけたことも書かれており、個人的には結構好きです。

 

テキストから考えられる解答の方向性

ここからは実務補習のテキストから考えられる解答の方向性について紹介したいと思います。

下記3つの方向性が考えられると思います。

実務補習テキストから読み取れる解答の方向性

①経営者の思いに寄り添うこと
②事例企業に適した内容であること
③整合性・一貫性があること

それぞれ見ていきたいと思います。

 

経営者の思いに寄り添うこと

企業経営理論の勉強をしていると、経営環境や差別化要因などの事業環境に目が行きがちです。

しかし、実際の中小企業の社長は人生や生活の大部分をかけて会社を経営しています。

その社長がどのような思いをもって、会社を経営していきたいか、

そこに寄り添うことは中小企業診断士として非常に大切なことと考えています。

実務補習のテキストの中でもこの点は重視されており、下記のような表現で記されています。

”真の診断ニーズと経営者の思いをくみ取ることが重要です”

“診断先の「将来イメージ」「現状認識」を可能な限り的確に把握すること”

経営者の「想い」が見える発言は具体的に掘り下げていくことが大切です。”

経営者の「夢」「志」「目標」を明確にした上で、コンサルタントチームとしての理想像を描く

“経営者の夢・目標、実現のための課題など大きな点を聞き忘れがないか注意する”

このように経営者の思いを認識したうえで、将来のありたい姿を描くことを重視しています。

実際に2次試験の与件文でも社長の思いは随所に描かれています。

令和2年 事例Ⅰ
”それが地域の活性化につながっていくといった確信が買収を後押ししたのである”
令和2年 事例Ⅱ
“自社ブランド製品の販売に再びチャレンジしたいという思いや、島の活性化への思いがさらに強くなってきた。”
令和2年 事例Ⅲ
”~と比較して付加価値が高いため、今後も受注の増加を狙っている。”

このような経営者の思いは解答を作成する際の重要な方向性となります。

この「経営者の思いに寄り添う」という点は先代べりーさんの記事でも説明されています。
特に事例Ⅰ(組織・人事)はとらえどころのない、何を書けばいいのかわからないという悩みもよく聞きますが、
「社長の思いに寄り添う」というポイントを押さえると、ヒントを見つけやすく、解答の方向性を認識しやすくなります。

 

事例企業に適した内容であること

2次試験の解答作成では1次試験のときに学んだ知識(1次知識)をもとに解答を作成することもあります。
しかし、一次知識に偏った解答を作成すると一般論ばかりになってしまいます。

1次知識の一般論を事例企業に合わせて具体的に書くことが望ましいです。

実務補習のテキストには下記のような記述があります。

一般論で留めていては診断先が提言の翌日から改善や改革に取り組むことは不可能です。”

”最も重要なポイントは「具体論」で示すこと”

“満足度の高い報告書に共通することは「具体的」であるということです。”

“経営者の視点で提言を見直し、「自分ならこの提言ですぐに取り組めるか」

”経営者に「手が届くな」と思わせる具体性と実現可能性

このように一般論でなく具体性を伴った提案をすることが重要と読み取れます。

試験では文字数に制限があるので、どこまで具体的に書くのかは注意が必要ですが、

具体性を持たせるために、与件文の言葉を用いて解答を作成することが重要と考えます

与件文の文章を用いて回答を作成することについては先代のきゃっしいさんの記事でも取り上げられています。

与件文からの引用は、採点者の視点から考えても解答根拠が明確なので成否の判断がしやすいと思います。

「解答だけを読んで、どの年度の事例かわかるか?」

というアドバイスをいただいたことがありますが、

これも与件文の言葉を用いた、事例企業に適した解答になっているかの判断基準かと思います。

一次知識ばかりの一般論の解答には、そもそも与件文は不要になります。

知識をベースに与件企業にどのように当てはまるか

この点をを意識した解答が優れていると考えます。

 

整合性・一貫性があること

3つ目は整合性・一貫性に関してです。

2次試験を受けたことがある方は、

「設問間の整合性を意識した解答がよい」

「設問1の環境分析で挙げた項目を、後の設問で要素として用いる」

といった話を聞いたことがあるかもしれません。

提言の整合性や一貫性に関しては、実務補習のテキストで下記のように書かれています。

“検討した対応策を時系列や担当分野で整理し、整合性や一貫性をもってまとめることが重要です。”

“提案の一貫性具体性とともに全体の整合性も意識する必要があります。”

上記の通り実務補習のテキストからは整合性がある一貫した提言が求められていることがわかります。

2次試験は紙の上での事例企業へのコンサルだ!

と言われることもありますが、

整合性がある一貫した解答とは、設問間で矛盾がない解答と考えています

例えば、
2次試験の設問1のSWOT分析で解答した強みの活用や弱みの補強をほかの設問の解答に含めるなどです。

ここまで読まれて、

採点者は整合性まで確認しているか?

と疑問に感じる方もいらっしゃるかと思います。

2次試験の採点がどのように行われえているかはわかりませんが、

恐らく、時間が非常にかかるため、設問をまたいだ整合性の確認はしていないと思います。

ですが、存在するであろう採点基準には設問間で整合性ある内容が書かれていると考えています。

(あくまで予想です)

 

まとめ

本日は実務補習テキストから考えられる、2次試験の解答の方向性についてご説明させていただきました。

まとめると、

「社長の思いに寄り添い、与件企業に適した、整合性のある解答」が優れた解答です。

2次試験の勉強のときに心に留めていただけたらと思います。

本日の内容は以上となります。

ここまで読んでくださり、誠にありがとうございました。

明日はひでさんの投稿です!

お楽しみに!

🦊こんちゃんの記事のウラガワ

この記事を書いているのは公開前日の2月23日(祝)ですが、

朝から記事を書き始めもう夕方になってしまいました、、、

ところで、お気づきの方も多いかと思いますが、4月10日に道場のオンライン春セミナーを開催します

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診断士受験でも一度勉強したので、以前に比べて取り組みやすくなっているように思います。

また、診断士受験生のコミュニティであるココスタのwebページも作成してみました。

そろそろ本格稼働しますので、一度覗いてみてください。

ではでは、また次回の記事で~

 

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実務補習テキストから考える、2次試験の解答の方向性”へ2件のコメント

  1. サトシ より:

    実務補習のテキストの存在は知ってましたが、表紙がいかにも公的な機関という感じで、教習所での学科や免許更新のときに見るテキストや冊子のような雰囲気ですね。

    実務補習は研修医のようなものでしょうか。昔、コードブルーというドラマで、ガッキー演じる白石先生という研修医(フェロー)が失敗ばかりしていて落ち込んでいたときに、児玉清演じる田所部長が「フェローは、失敗していいんです。失敗から学ぶ時期なんです。ずっと失敗していちゃ困りますけどね(笑)」と言ってたシーンを思い出しました。

    ①経営者の思いに寄り添うこと、②事例企業に適した内容であること、③整合性・一貫性があること、についてですが、
    ①については、ここを外すと事故になりますよね。何かマーカーを引くなり、メモしておくなり、必ず拾って解答に反映できる仕組みづくりが必要ですね。
    ②については、最近ようやくやり方がわかってきた気がしています。僕は「与件文(具体)と理論(抽象)のシンクロ」と呼んでいますが、これが応用能力なのではないかと気づき、このシンクロのやり方を過去問5年分から学んでいる最中です。
    ③については、僕も2次試験では設問間の解答の整合性までは採点していないと思います。あの超大人数の解答用紙を採点することを考えると、ここまでは確かめられないと思っています。一応、僕の80分のプロセスには設問間の関係性の把握は入れていますが、どちらかと言うと解答要素の切り分け対策で入れてますね。

    1. こんちゃん より:

      サトシさん

      コメントいただきありがとうございます!
      確かに実務補習のテキストの表紙はお堅いイメージですね。(中身も負けず劣らずお堅いです笑)

      実務補習のテキストには、失敗から学ぶことが推奨されていますが、
      この辺りのとらえ方は先生や実習先の状況により様々かと思います。(今年はコロナで厳しい状態の実習先が多かったと思います)

      実習の「プロセスを重視して、診断士の仕事や見える世界の奥深さ」を伝る先生もいれば、
      「結果に重きを置き、コンサルタントとしてお金をもらえる仕事レベル」を伝える先生もいます。
      わずか5日間ですが(それでも大変でした笑)、どんな先生・実習先であっても一生懸命にやることで得られることも大きくなります。(これもテキストに書いていました)
      紙の上での診断でなく、目の前に相手がいる状況で、先達に導いてもらうという点では研修医と近いのかもしれません。

      2次試験の解答方向性に関しても、実際の対策を交えてコメントいただきありがとうございます。
      ①に関しては私は他と異なるマーカーでマークして外さないようにしていました。(紹介したべりーさんの記事では社長の思いをメモすると書いていましたが、私は字が汚く、書くのが遅いので断念しました、、、)
      ②のちょうどよい塩梅がつかめると、2次試験の幅広い問題に対して適応できると考えます。何を書いてよいかわかりにくいときも与件文をもとに考えることで、解答をひねり出すこともできます。
      ③は私も同感です。おそらく設問間の整合性までは確認できないと思います。
      実際に整合性は80分の限られた時間では対応することが難しいことも多かったので、できなければやむなし!といった位置づけでした。
      設問間の解答要素の切り分けは整合性と関連が深く、私も心がけていました!

      理解がより深まるコメントをありがとうございます。
      三寒四温の今日この頃ですが、体調にお気をつけて勉強も頑張ってください!

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