べりー流事例研究◇事例Ⅰ:組織・人事事例は社長の思いに従う

日時:2020年9月5日(土) 9:00~18:00
(18時以降、懇親会を予定)

場所:オンライン (zoom)
内容:1日で令和元年度の事例Ⅰ~事例Ⅳまでを扱う予定です
‐ 道場メンバーによるワンポイント講義
‐ グループに分かれてディスカッション
人数:12名程度
受付開始8月25日(火) 12:00~  ※先着順となります※満員御礼!
受付方法こくちーず

※タイムスケジュール等の詳細は、こくちーずにてご案内いたします

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twitterもよろしくお願いします。

 

合格に十分な実力発揮の準備!

✅ 2次試験の事例研究は進んでいますか?
対策を手順化して身に着けたら当日実行するのみ!

おはようございます。べりーです(過去投稿記事はこちら)。
今日も一発合格道場をご覧いただきありがとうございます。

さあ9月に入りました。
皆様、勉強の進捗具合はいかがでしょうか?

去る8月29日(土)の23時から25時まで、新・道場企画「土曜だから夜ふかし」を開催しました。
これまでの大規模イベントでは難しかった深い話もあり、結果的に25時では終わらず、27時までオンラインかつノンアルコールでひたすら相談会を行うストイックな会となりました。
試験勉強後にお疲れの中ご参加下さった皆様、誠に有難うございました。

この中でやはり痛感したのは「この時期、多くの方がご自身の成長の手ごたえが感じられず、とても悩んでいらっしゃること」です。

独学の方、2次試験初挑戦の方は特にそうだと思いますが、「80分で終わらない」「120分かけて解いて、キーワードはかなり書けたのに全体的に題意を外している気がする」「全く成長している気がせず途方に暮れている」「手ごたえが無さ過ぎてかなり意欲が低下している」、等々の悩みを沢山の方から伺いました。

自分の初年度を振り返ると、1次試験後1カ月半というと9月中旬ですから、本試験まで1カ月しかないという時期でした。
この時期は確か、80分で解くことを自分に課し続けた結果、ようやく5、6回に1回ぐらいの割合で80分間でマス目を埋められるようになってきたばかりの頃。
右も左も分からないまま受けた直前模試の出来の悪さに衝撃を受け、それでも本番まであと1カ月しかないのでとにかく足掻きまくっていました。
もうがむしゃらにやるほかないというか、周りと比較する余裕もありませんでした。

このように、似たような状況の初学者は少なくないはずです。

たとえ今「全く成長が感じられない・・・」と途方に暮れていても、10月に入る頃、もしくは試験の直前1週間になるかも分かりませんが、きっと「恐ろしく成長している自分」に気付くときが来るはずです。

「インプット面」は、そろそろ9月、10月に学習の中心に置く教材を絞り込んで下さい。
「アウトプット面」は、解答時に自分がやらかした事故を「デスノート」に一元化することを始めて下さい。
あわせて、勉強会等に参加して人の意見を取り入れて、これは!と思うことをデスノートに追記して下さい。

今年限りでもう終わらせてNEXTステージへ進みたいじゃありませんか。

今は思う存分に足掻きましょう。

ただし、睡眠時間をなるべく確保してぜひ体調を壊さないようにして下さい。

 

2次試験とは何か

事例Ⅰに入る前に、大きなところから確認です。

2次試験は、問題用紙にズバリと書いてありますが「中小企業の診断及び助言に関する実務の事例問題」を記述式で4科目解答する試験です。

 

「診断及び助言に関する実務の事例問題」の事例企業は、中小企業庁に集約された過去実績データの中から選ばれた企業がモデルとなっているケースもあるようです。

また、診断と助言の内容は何でも良いわけではなく、「作法」と呼ばれる解答の方向性や決まり事のようなものがあります。

「作法」はぜひ下記をご覧下さい。

11代目Tomatsuによる3部作、学びが多いです。

【2次対策】事例毎の特徴・お作法を知る~事例①編~
【2次対策】事例毎の特徴・お作法を知る~事例②編~
【2次対策】事例毎の特徴・お作法を知る~事例③編~

 

各事例横断で重要なノウハウがこちら。
どちらも知っておくべき重要テクニックです。

解答枠の作り方【中小企業診断士2次試験】 by 岩塩
因果関係はこれでばっちり!「何を書くか?」より「どう書くか?」 by おべんと君

ぜひまだご覧になっていない方はまとめて目を通して下さい。
その結果、これからの2次試験対策の学習において得点が安定することが期待できる筈です。

 

2次試験の作法とテクニック

さて、ここで今一度振り返りたいのは、「作法」や「解答枠や因果関係といった重要なテクニック」がなぜ必要かということ。

なぜか。それは、そこを知っていると「診断及び助言に関する実務の事例問題」へより上手く対応でき、得点の安定化が見込まれるからです。

では「作法」や「重要なテクニック」はあくまで筆記試験対策であり実用的でないのか?

答えは「否」です。

2次試験は「論述試験」と「口述試験」で構成されますが、論述試験だけでなく「口述試験」においても「この切り口にはこの1次知識を答える」といった「作法や重要なテクニックに知見があるか、実践できるか?」が試されていると、ひしひしと感じます。
やはりそこがコンサルとしての素養ということだと思いました。

また、合格後に「実務補習」として班分けして実在する企業を訪問し「診断及び助言の実務」を行いますが、その時も2次試験で学習した「作法」や「重要なテクニック」をベースに思考すると、チーム内のコミュニケーションや合意形成も円滑に進みますし、何より診断先企業の社長にも受け入れていただき易くなります。

試験に受かるために学んでいるのではなく、中小企業診断士になり、どこかに実在するA社長、B社長、C社長、D社長の思いを受け取り、社長がありたい姿を目指す上で力になるために「提案すべきことを提案できる人材」になる。

そのために、この一見答えのないような試験に向き合っていることを、皆様ぜひ忘れないで下さい。

そして、私はこの「社長の存在、社長の思い」を意識することが、当試験に臨むうえで非常に重要であると考えました。

 

【全事例共通の重要ポイント】

①「社長の思い」が最優先すべき「最大のヒント」
・・・したい、・・・を目指している、
・・・をモットーに、
・・・という夢、
・・・を志向した、ビジョンである・・・、等々


②その設問が「企業戦略・事業戦略(SWOTや競争戦略)」なのか、それともより具体的な「オペレーションレベル」なのかを正確に把握する

③聞かれたことに素直に答えるために「解答の型」と「因果を押さえる」ことが重要

 

②はTomatsuの記事にあった「(2)人事・組織に絡めた解答を意識」および「(3)レベル感(レイヤー)を意識」で説明されている通りです。

③は上記の岩塩とおべんと君の記事に書かれている通りです。

そして今回付け足したのが①です。
「事例問題全体の題意」を把むために非常に重要であると考えておりました。

※題意・・・問題の意味

 

社長の思い

前回の記事にも書きましたが、「与件文(=問題用紙の冒頭にある事例企業の沿革や状態を”与件”として書かれた文章」は診断先社長からの「説明内容」であり、「設問文(=問題1、問題2等の問題文)」は診断先社長からの「相談内容」と考えて下さい。

 

例えば、あなたが中小企業診断士として診断先企業の社長室で社長から沿革と状況説明を聞き、さらに具体的に「新規事業の拡大と、旧態依然の経営体質の改革を実現したいんだ」という思いを説明されたとします。

その上であなたが「それで社長、この度はどのようなご用向きでしょうか」と話の続きを促すと、社長から「当社にとって今後の事業展開に最適な組織構造はどのようなものだろうか?」と質問されたとします。

これに対して、「技術伝承のためにベテラン社員による計画的なOJTを実施しましょう」とか「全社横断PJを設置して現在の主力事業へ製造・開発・販売のリソースを集約し、更なるシェアップを目指しましょう」と答える人はいないと思います。

言われた通り”素直”に、社長の思いとして伺った「新規事業の拡大」と「経営体質の改革」を軸として「社長が気づいていない施策」のうち、他の受験生も書くであろう当たり前の提案を当たり前に書く。
私は、これが何よりも重要であると考えるようにしていました。

もし今回の相談内容(設問文)だけ告げられて提案内容を考えなければならなかったとすると、題意を踏み外す可能性は99.999・・・%です。
当たり前ですよね。そうならないために社長は事前に「事例企業の沿革や現在の状況」(与件文)を説明してくれたのですから、その内容を真っ先に踏まえる必要があります。

その中でも最重要な情報「与件文中に散りばめられた社長の思い」です。

これを拾えるかどうか。
特に事例Ⅰではここが勝負の分かれ目になると考えていました。

では実際にどのように散りばめられているのか?を事例Ⅰを題材に見てみたいと思います。

 

事例Ⅰの解答の糸口(ヒント)

事例Ⅰは組織と人事の事例問題です。
事例Ⅰとは何か?については上記のTomatsuの記事に丁寧に書かれていますので、そちらをご参考下さい。

この事例Ⅰ。事例ⅡとⅢに比べて圧倒的にヒントが少ないと言われており、それを理由に苦手とされる方も多くおられます。

具体的には、事例Ⅱはヒントとなる要素が多数登場する中で「SWOT(強み・弱み・機会・脅威)やターゲット等の正しいヒントを抽出し正しく使うこと」が求められるため、「ヒントが少ない」とは真逆です。

事例Ⅲは、問題点がはっきり書かれている中で「生産管理・生産実施・情報管理等のレイヤーを正しく切り分けて、問題点を解決・提案すること」が求められるため、「ヒントが見つからない」ということはあまり起こりません(事例Ⅲは出題傾向が変化している部分もありますが、概ね上記の通りかと思います)。

一方の事例Ⅰは、事例Ⅱのような分かり易いヒントはあまりなく、事例Ⅲのような分かり易い問題点もあまり書かれておりません。

それでもA社社長は「組織構造」と「人的資源管理」についてテコ入れを図りたいと考えているわけで、そこには社長の思いがあるはずであり、実はきちんと与件文に書かれています。

そこ、つまり「与件文中の社長の思い」をガチっとロックオンして各設問すべてに取り込むつもりで臨む。

それを踏まえてポイントをまとめてみました。

 

【事例Ⅰの重要ポイント】

①特に「社長の思い」が大事!最優先すべき「社長の思い」は今後の方向性を指し示す指針

②「組織構造」「人的資源管理」のどちらも社長は思いを持っているから現状を変えたい

③解答の文末に「効果」を入れたいときは「社長の思い」をそっと置くのが吉

④可能な限り「社長の思い」を書きたいが、不自然に感じるなら絶対NG

 

事例Ⅰの「A社長の思い」は重要なヒント

ところで先日、おべんと君が制約条件を守るとは何か?社長の思いに沿っているか?という記事を投稿しました。

この記事は「設問文の制約条件=社長の思い」であり、そこを外すと「話を聞いていない」と判断されて一発退場になりかねないと、制約条件を押さえて解答作成することの重要さを説いています。
私もその通りだと思います。

上にも書いた通り、「設問文」は診断先社長からの「相談内容」ですから、このコミュニケーションでエラーがあっては診断・助言の内容も社長の期待に応えることが難しいでしょう。

上記の例で組織構造を問われているのに「ベテラン社員によるOJT」を提案したのがこの例です。

社長が「人を増やしたくない」といったら採用は提案できないし、「給与やインセンティブ以外で」と言ったらそれら待遇面の提案は絶対に避けるべきなのです。

与件文中の社長の思いが題意から逸れないための重要なヒントであるのと同時に、設問文中の制約条件もまた社長が与えてくれた重要なヒントであるとお考え下さい。

ちなみに上記の例で「既存事業にリソースを集約」と提案したのは「与件文の題意(社長の思い)から逸れた事故」の例です。

 

さて、事例Ⅰの与件文の中には社長が「こうありたい」と考えるビジョンや課題が必ず含まれています。
ここから先では、そこを押さえるということの意味を考えるために、具体的に与件文を見てまいりたいと思います。

 

【注意!】
ここから先は実際に出題された与件文を用いた内容になります。
特に令和元年の過去問学習を超直前期にとっておきたいという方は読み飛ばしていただきたく、うっかりご覧にならないようにご注意下さい。

 

令和元年の事例Ⅰ

下記の画像は左から問題用紙の1ページ目、2ページ目、3ページ目です。

そしてオレンジの枠で囲った部分は私が「社長の思い」だと考えた箇所です。

 

 

1ページ目の「社長の思い」
・(若い経営トップとともに)事業拡大に取り組んでいる

 

2ページ目の「社長の思い」
・長年問題視してきた高コスト体質の見直し
・時代に合わせて再生するため経営改革
・苦渋の決断でコストカットした部分を賞与に回す
・新規事業の拡大

 

3ページ目の「社長の思い」
・再生に向けて経営改革に取り組む
・熟慮して組織再編を見送り

 

これらを踏まえ、社長の思い・ありたい姿を要約するとこうなります。
要約すると「2つ」に集約される年が多いのですが令和元年は3つでした。

【社長の思い(要約後)】

時代に合わせて再生するための経営改革

利益体質の改善

新規事業の拡大

 

この社長の思いを要約した文言を設問文の最上部余白に大きく書き入れると、設問解釈時や骨子作成時に道を外れずにすむと考えました。

※私は「設問文下の余白に骨子を書き込む派」だったので特に。

 

 

「解答プロセス」として書くと、私はこのような手順でした。

①与件文の第1段落(企業概要)と最終段落を読む
②設問解釈する
③与件文を読む

までは一緒ですが骨子作成の前に④を行いました。

④社長の思いを設問用紙の上部余白に書く
⑤骨子作成する(ここまでで開始後40分間)
⑥解答用紙に記入

この順番であれば骨子に社長の思いを反映しやすくなるかと思います。

「工程」を増やすことは時間を割く「重要な意思決定」になるので、ご自身に合う合わないはよく吟味して下さい

 

さて、ここで令和元年から直近5年間の与件文を並べてみます。

※「まだ手を付けていない」という方もいらっしゃると思うので、上の令和元年のように具体的に要素を書き出すこともしませんし、画像も拡大しないようにしておきます。

 

直近5年間の与件文を俯瞰する

先ほどと同様に与件文3ページの画像です

上から令和元年→平成30年→平成29年…と並べました。

 

 

■令和元年の長文化

各年度とも1ページの行数が29行である構成は変わらないため、横並びで比較できます。
それを踏まえると、改めて年度ごとに「3ページ目のボリュームの違い」がはっきりと分かります。

特に与件文が長いのが平成28年度と令和元年度。
しかし、平成28年度も長文とはいえ、文字数で比較すると令和元年は直近5年間では別格です。

・平成30年 2,368字
・平成29年 2,221字
・平成28年 2,739字

に対して、

・令和元年 2,958字でした。

確かに長文化したが、はたして今後もこの傾向が続くのでしょうか?

 

■与件文から社長の思いを見出す

令和元年度と同様に各年度の与件文中に書かれたA社長の思いをオレンジ色の枠で囲みました。

与件文はざっくりいうと「現在→過去→未来」という構成で書かれることが多いため、社長の思いが記述される「位置」も何となく規則性が見出せそうな気がしますが、「そこに書かれている筈!」と決めてかかることは非常にリスクが高いのでおススメしません。
あくまで「この辺りにあることが多いんだ」ぐらいに覚えておいて、どうしてもヒントが見つからないときに「手掛かりになれば良いな」程度にしておいて下さい。

ただし、「最終段落に社長の思いが書かれている年度が多い」ということは上記の通り「事実」であり、当てにして良さそうです。

私は、設問解釈を始める前に「第1段落の事業の概要」と「最終段落の社長の思い」を先に読む!と決めていました。

ということで、ここで注目したいのは位置ではなく「オレンジ色の枠の数」です。
社長の思いが「重要なヒント」だとすると、毎年結構な数の「重要なヒント」が与えられていることが分かります。

これを拾うことができれば、「SWOT(強み・弱み・機会・脅威)」や「過去の成功例、失敗例」といった分かり易いヒントがもし見つけづらかったとしても、題意を大きく踏み外すリスクが減ると考えます。

私は社長の思いを見つけたらオレンジ色のマーカーで目立つように線を引きました。

 

【閑話休題】
事例Ⅰでヒントが見つからない時の奥の手

● 過去の成功例や失敗例を活かす
● 設問文中の文言と同じ文言を与件文から探す
● 繰り返し登場する文言に注目する
● 設問文中にある「制約」から推測する
● 「つまり」など強調する接続詞に続く文章に注目する
● 「圧倒的に」「劇的に」等のパワーワードに注目する
,
(順不同)

 

 

■今後は与件文3ページが常態化する?

繰り返しになりますが、令和元年の与件文は長文化しました。

● 平成30年 2ページ+9行(2.3ページ)
● 平成29年 2ページ+3行(2.1ページ)
● 平成28年 2ページ+19行(2.7ページ)

に対して、

・令和元年 2ページ+24行(2.8ページ)でした。

このまま「与件文3ページ時代」に突入するのでしょうか?

上記の与件文を見比べると、令和元年は他の年度よりも「社長の思い」の記述の数(オレンジ色の枠の数)が多いことに気付きます。

もしかしたら・・・ですが、令和元年の事例はそのままだと解きづらい等の理由で「社長の思い」を随所に入れ込んだ結果、与件文が長文化したのかもしれません。

だとすると、「事例Ⅰの与件文はいよいよ3ページ時代に突入した」「与件文は長文化のトレンドだ」と一足飛びに考えるべきではなく、単発的であったかもしれないという想定もしておくべきでは、と。

もちろん、令和2年度も与件文の長文化を想定して備えておくことは必要です。
当日、そんなことでいちいちショックを受けている暇はないからです。
令和2年度も長文化したら「ヒントが多く埋め込まれているかも」と前向きに捉えましょう。

ただ、与件文が長いと疲れます。
本試験ではヒントを探しながら限られた時間で読まなければならないため、単なる文字数以上の負担を感じます。
令和2年度の与件文がまた2.1ページ、2.3ページ程度に戻ることを願って、そのような推測をしてみました。

そして最後にもう一つ。

令和元年の事例Ⅰは「社長の思い」がヒントとして多く与えられたと書きました。
だとすると、もしかしたらこの年に点が伸びなかったとしたら「社長の思いを上手く受け取れなかった」ということはないでしょうか。

ではここから検証を、、、と思ったのですが、既にかなりの長文となってしまったため、今回はここでまとめに入ります。

 

まとめ

組織・人事の事例は社長の思いに従う

 

まとめ①

相対的にヒントが少ない事例Ⅰは「社長の思い」を汲み取りまくる

まとめ②

与件文(事前説明)の中の「社長の思い」は過去/現在を問う設問でも、未来を問う設問でもどちらも重要な解答要素となる

■過去/現在
A社はの強みは何か?成長を遂げた要因は?
=機会+強み+社長の思い

■未来①(組織構造)
A 社の存続にとって懸念すべき組織的課題は?
社長のありたい姿-現状の弱み

■未来②(人的資源管理)
社員のチャレンジ精神や独創性を維持するために必要な施策は?
社長のありたい姿-現状の弱み

まとめ③

「組織構造」と「人的資源管理」の設問(幸の日も毛深い猫)で社長が組織・人事を変革したい理由を「社長の思い」から探してみる

組織(人事を含む)は戦略に従う。戦略は社長のありたい姿を実現するための方策。
→→組織は社長のありたい姿(思い)に従う

まとめ④

外すと怖い「設問文中の制約条件」は実は社長からの大切なヒント

解答のブレ幅が広すぎる際にその幅を絞り込むための重要なナビゲーション
→→絞り込まれたブレ幅に収まり切らないと振り落とされかねない

 

皆さま、最後までお読みいただき心より感謝申し上げます。
いつもありがとうございます。

 

【合格に十分な実力発揮の準備】
✅ 2次試験の事例研究は進んでいますか?
✅ 対策を手順化して身に着けたら当日実行するのみ!

 

今回はピンクの枠に挟まれて肩身が狭い、です。

べりーでした。

 

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2次試験直前!
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べりー流事例研究◇事例Ⅰ:組織・人事事例は社長の思いに従う”へ8件のコメント

  1. おっさん より:

    読み応えのある素晴らしい記事でした。
    事例Iの長文化は怖いですが、ベリーさんの記事の長文化は嬉しいです。
    社長の思いを要約してメモする戦法いいですね!
    手番を増やしてでもやる価値はあると思いました。
    PS.内容のないコメントで申し訳ないです。
    伝えたいのは、いい記事をありがとう、ということだけです。

    1. べりー より:

      おっさんさん、あたたかいコメントありがとうございます。
      仰る通り事例Ⅰの長文化は怖いですが、私の長文がいつか怒られそうでそちらも怖いです。
      社長の思いをメモすることは、私が骨子作り時点でA社から離れてしまわないよう錨を下ろすつもりで始めました。
      実は令和元年は緊張していつも通り徹底することができず各設問とも踏み込みが甘かったのですが、
      その辺りを振り返ろうとしたら文字数オーバーのため断念(自粛)しました。
      今回の記事でおっさんさんの事例Ⅰが安定することを祈っています!

  2. 鈴木竜平 より:

    お世話になります。

    コンサルとして社長の想いを実現させるお手伝いと言うのは素敵な事なのですが、社長の想いとあるべき姿が違うのではないか?〔中々こう言い切るのは難しいものの〕と言う場合、は試験対策として想定せず、社長の想いを前提として記載していくものなのでしょうか?過去の成功要因は整理できると思うのですが、未来もその路線で、なのでしょうか?
    あくまで試験対策としての質問でございます。

    1. べりー より:

      鈴木さん、コメントありがとうございます。
      未来を問う問題というと「助言問題(診断士として助言せよ)」ですが、これ、書こうと思えば何でも書けます。
      ただ何でもOKにしちゃうと試験にならないし、採点する必要がある以上は採点者の手元に「これを書いたら加点する」といった【採点基準】がある筈です。
      これに合致することを書きましょう、合致しないことは書くのをやめましょう、という試験ですから「書くべき要素」あるいは「要素を推定する糸口」を与件文か設問文中から見出す必要があります。
      出題側も解答の幅が出すぎると採点できなくなるので解答の幅を限定するようヒントを散りばめます。
      それが「与件文中のヒント」や「設問文の制約条件」、そして「社長の思い」であり、これに従うことは「採点者の手元の採点基準に当てに行く」という試験対策上で最重要な考え方になります。

      ちなみに令和元年の事例Ⅰは「助言問題がない」という珍しい年でしたが、与件文中で診断士が社長にNOを突き付ける珍事がありました。
      このように「社長の思いが間違えている」ということすら与件として与えられます。
      ですから私たちは与件文と設問文にあれば書けるが、なければ「因果」が説明できないため書くべきでない、と考えるべきです。
      以上です。また何かありましたらぜひ気軽にコメント下さい。

      1. 鈴木竜平 より:

        ありがとうございます。もう少しお教えください。因果の因、原因は必ず与件にある、とのご指摘と考えればよいでしょうか?

        1. べりー より:

          鈴木さん、仰る通りです。
          与件文と設問文、つまり問題用紙に書かれた当該事例企業の情報の中から解答の糸口(因)を引っ張ってくるべきと書かせていただきました。
          そうすることで事例企業から離れてしまうリスクもなくなり、採点者の手元にあるはずの採点基準に合致しやすくなるはずだと考えておりました。

          1. 鈴木竜平 より:

            ありがとうございます。しつこくで恐縮ですが、糸口とおっしゃってる語感は、ヒントという意味で、抜き出すと言うよりその情報を基に加工等する、という作業との理解で宜しいでしょうか?
            まだ、十分な学習は出来てない段階での発言ではありますが、いくつかの解答を拝見すると、与件から抜き出しそのままの方がいいのか、アレンジを加えるべきなのか、悩んでおります。

          2. べりー より:

            なるほど!補足をありがとうございます!
            そういう意味でしたら、与件(与件文も設問文も)は出題者の言葉です。
            採点基準もそこから抜き出した文言で作られていると思われますので、加工しすぎるとそこから遠ざかるリスクが高まります。
            前に記事に書きましたが、初学者ほど文中の文言を素直に転記しようとするため、知識があり変に言い換えてしまった結果意味が伝わらなくなり落ちてしまう経験者がいる中、ストレート合格する方も一定数いらっしゃるのだろうと考えています。
            なお、抜き出す際に文字数が多すぎるとすぐにマス目が埋まり多面的に書けないというパターンの事故もよく起こります。念のためご注意下さい。
            学習が進む中でまた疑問点が出てくるでしょうからその時にはまたコメントいただけたらと思います!

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