【ラスト】羅針盤(=思考の軸)を持つこと

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岩塩です。2月になり、春の気配をほんの少し?感じるようになってきました。気づいたらあっという間に1年が過ぎていました。本日が私の最後の記事投稿になります。

最後は、診断士試験&診断士活動で感じた、四方山話をさせていただきます。

 

診断士試験は道のりも楽しい

2018年の11月に学習開始。資格試験というと、娯楽を我慢して苦しい試験勉強を乗り越える(=修行)というイメージがありました。それなりの覚悟を持って始めたわけですが、診断士試験は(確かにとっつきにくい内容もありましたが)、学習過程にも色々な楽しみが待っていました。

 

仕事や日常生活で役に立つ知識が増える

学習を始めてから、「これってこういうことだったのね」と気づくことが増えていきました。

  • 生産部門の人が話していたのは、VEのことだったのか。
  • 特許出願のときにシステムに出てくるパリ条約の意味がわかった。
  • CPUメモリHDD、君たち、そういう関係だったのね。
  • 財務諸表が、読める・・・読めるぞ!

ソフトなアハ体験という感じ。経営を体系的に学べる、の意味も実感しましたし、会計や法務やITなど、身の回りにあったのに、まともに見えていなかったものを認識するようになりました。知らなくても仕事に大きな支障はなかったりもしますが、裏側で動いている仕組みを知ることで、仕事の進め方やコミュニケーションの仕方が変わっていったと思います。

 

考え方の枠組みや判断軸ができる

診断士試験ではフレームワークがたくさん出てきます。SWOT、茶化、STP+4P(だなどこ)、DRINK・・・ 特に2次試験ではフレームワークを使って考えることを強烈に意識するようになり、気づくと思考回路の一部に組み込まれていると思います。3Cがすぐに出てこないレベルだった自分ですが、技術の強みを2軸で表したり、若手育成の施策を「毛深い猫」で考えたり、日常的に枠組みで考えるようになりました。人と話すときも、レイヤーや、具体⇔抽象の位置をぼやっと意識しています。

試験で使うフレームワークは古典的なものかもしれませんが、それを踏み台にして、新しいものを取り入れていけばいいと思います。AIDMAは古典的だけど、AIDMAを知っていればAARRRにもたどり着けるし、合わないと感じたら自分でカスタマイズすればいい。型があればアップデートしたり、型破りもできます。以前3chがみんなのオススメ書籍を紹介してくれましたが、みんなが継続的に知識アップデートをしているので、触発されて私も以前より本を読むようになりました。

また、体系的な知識を得ることで、自分の立ち位置を認識し、今とるべき行動を自分なりに選択できるようになりました。私の仕事はいわゆるライン&スタッフのスタッフの方なのですが、ラインの状況によって繁閑があります。仕事と仕事の間で手持無沙汰になると、以前は「さて・・何しよう?」とまごついていましたが、今は「私、いまスラック資源だから、リッチな情報でも獲得してくるか」なんて決めて、色々出かけるようにしました。気になる展示会やセミナーに参加したり、他の部署をふらふらしてきて、「こんな話がありましたよ~」と上司に報告していたら、「岩塩さんは色々な情報を持ってきてくれるようになった」と言ってもらえるようになり、評価面でも良い感じになっていきました。

仕事も日常も、日々「こっちの方向で良いのだろうか?」の繰り返しですが、考え方の枠組み思考の軸を持つことで、判断材料の抜け・漏れ・偏りをなくしたり、自分なりに納得感を持って進む方向を決められるようになったと思います。

 

興味のある分野に出会える(かも)

広い試験範囲を勉強しているうちに、またネットワークが広がっていく中で、興味を持てる分野に出会えるかもしれません。以前の記事でも書きましたが、私の場合は統計学が面白いと気づきました。試験勉強中は捨て問認定したのですが、やっぱり気になり、試験後に改めて勉強し始めました。セーラームーンとタキシード仮面様もそうですが、第一印象が最悪な人を好きになるというパターンは少女漫画ではよくありますよね。笑

好きと思える分野なら、派生して興味の範囲を広げていくことができます。私は統計学のおかげで、苦手だった数学を勉強し直したり、食わず嫌いをしていたプログラミングをやってみたいと思うようになりました。視野が広がったというか、考える次元空間が広がったというか・・・(多変量解析)、診断士的にはあまり一般的な流れではないですが、興味ある分野=強みの種 だと思うので、そういうものに出会えればラッキーではないでしょうか。

 

勉強方法というものを学べる

診断士試験では、たくさんの先人がそれぞれの持つノウハウを共有してくれているので、勉強方法のセオリーを学ぶことができます。

  • 学習を習慣にする
  • 大・中・小の日程計画を立てる
  • アウトプット(問題演習)を重視する
  • 間違いノートを作る
  • 第三者のフィードバックを受ける

書いてみると当たり前のことかもしれませんが、これを身をもって体得したことは大きな副効用。今後、役に立つツールになると思います。診断士試験後に行った統計学や数学の勉強でも、このやり方は役立ちました。教科書を何回も読んでいた学生時代を思い出し、「あの頃、『マセマを買って問題解けば?』と言ってくれる人がいればなぁ」と回想しました。こんな大人になって真剣に語呂合わせと向き合ったのも面白かったです。(CKの語呂合わせ記事は必見です)

習慣になってしまえば生活の一部なので、「やる? or やらない?」と意思決定の必要がなく、やるだけです。筋トレに成功した人は、まず始めに習慣化に成功したのでしょう。私も最初は数々の誘惑に負けてうまくいきませんでしたが、とりあえず1分でもいいから毎日スタディングを開くようにしていたら、綾部さんを見ない日は不安感を感じるようになってきました。毎日少しでもいいからテキストを開く。そうしていれば、多分脳内の化学物質がうまいことやってくれるのではないかと思います。

 

わくわくすること=自分に必要なこと

私の当初の受験目的は、「事業企画に必要な知識を身につける」ことでした。勉強しているうちに、目的は果たせてきた感があったため、資格はもういいのでは?と、一瞬そういう気持ちになったこともあります。それでもやっぱり合格を目指したのは、診断士になるということに「わくわく感」を感じたからです。

あまりロジカルではない話で恐縮ですが、この「わくわく感」は今の自分に必要なものを教えてくれる、センサーのようなものだと思っています。体に足りていない栄養素があるとき、その栄養素を含む食べ物を食べたくなる(ラーメンが食べたいときは塩分が足りてない?)とかいいますよね。断捨離の本の「ときめくものを残す」という話も似ているのかなと。

2次試験では、基本的には論理的思考が求められますが、一方で「社長の想いに寄り添う」というお作法があります。国家試験にこういった内容が含まれているのが面白いのですが、人は論理だけでは動かないということは、色々な場面で感じます。もしかしたら論理では語れないかもしれないけど、そっちの方へ行きたい、ということがあったりします。

さて私もわくわく感に従って進んできましたが、おかげさまで栄養満点(むしろ栄養過多!?)な日々を送ることができています。今後も、直感も使いながら色々なことを選んでいくと思います。面白そうだなと思うことはとりあえず始めてみてはいかがでしょうか。時間が足りなくなって取捨選択が必要になることもあるでしょう。或いは、わくわく感が全くといっていいほど感じられなくなったら、その活動はお休みする時期なのかもしれません。

 

羅針盤の重要性

最初の自己紹介記事で、学習前の自分の状態についてこんな風に書きました。

地図を持たずに知らない場所を彷徨っているような感覚

地図(=知識)があればうまくいくのでは、と思っていました。試験や診断士の活動を経て今思うのは、大事なのは地図よりも、羅針盤を持って進むことだと感じます。変化の激しい昨今、それまであったものが突然なくなったり、見たことのないものが現れたり、地図がめまぐるしく変わっていきます。手元の地図をそのまま持っているだけでは、気づくと役に立たないものになっているかもしれません。必要なのは、今の自分の位置を知り、向かうべき方向を判断し、新しい知識や、考え方を絶えず取り入れていくこと。そのために羅針盤(=思考の軸)が必要です。以前のいけちゃんの記事で、中小企業診断士バッジが羅針盤モチーフであることを知り、面白いなと思いました。

今回、新型コロナのせいでできなくなってしまったことがたくさんあると思います。私たちもリアルな活動ができませんでした。一方で、コロナがなければおそらくお会いしていなかったであろう全国の皆様と、オンラインという場で会うことができました。昨日ぴ。の記事でも書いていたように、Tomatsuの「オンラインでやればいい」の一言に始まり、新しい取り組みを精神的支柱として支えてくれたべりーがいて、オンラインでも名司会で回してくれたおべんと君がいて、カワサン、3ch、さとまるが新しい形のセミナー&勉強会を生み出して・・・。友達自慢になりましたが、変化に対応するってこういうことだと学ばせてもらいました。

 

つながりの偉大さ

以前いけちゃんが、診断士を「ラーニングコミュニティ」と表現していて、とても印象的でした。私は独りで勉強してきたため、診断士関係の方々(受験生の皆様、同期、先輩)と知り合ったのは主に合格後になるのですが、そのつながりが、自分を鼓舞してくれるものになっています。

前向きで、向上心が高くて、常に新しいことを学んでいる。そんな方々が周囲に増えると、全部真似することはできなくても、波長を合わせる方向に自分も動いていく気がします。

道場の活動をしたことで、本当にがんばっているたくさんの受験生の方々がいることを実感しました。そんな方々に向けて、「がんばってください」と書いている自分は、がんばっているか?(モヤモヤ) いつも内省の機会をもらっていました。ありがとうございます。

一緒にブログを書いてきた11代目のみんなからは、たくさんの思考の軸を教えてもらいました。悩んだときは「こんな時、〇〇ならどうする??」と考えたりしています。

  • さいちゃんなら、ナイスなタイミングで打合せを招集するだろうな
  • 今のところやめる方向だけど、Tomatsuならやると言うかな?
  • かーななら、チョコチップマフィンで和みをくれる気がする

アイデアや行動力をもらってきました。いつもありがとう。

道場という場を作ってくださった先代の皆さん、誠にありがとうございます。

診断士になると人のネットワークが広がりますが、色々な方の考え方に触れて、自分が変わっていくということが、出会いの醍醐味だと思っています。

 

最後に

昨年の2次試験の合格発表の頃、協会で一緒に活動している方から、こんな話を聞きました。

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昨年、1次を突破したと報告したところ、大量にテキストをくれた友人がいました。
彼女のおかげもあり、私は無事、昨年の2次を突破しました。
そこで、その使い古したテキストを、Twitterで「欲しい方がいれば譲る」と呟いたところ、
何人か欲しいという人がいたので、見ず知らずのその方達に、お譲りしました。
それらのテキストを入手した経緯を説明した上でお譲りしたところ、その内の1人から、
必ずバトンを次に繋ぎます」と、連絡を頂きました。1年前のことです。
そしてその方から、本日、合格報告を頂きました。
そして「次に繋ぎます」との返信を貰いました。
これが、今日一番嬉しかった出来事です。

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診断士特有の”受験生支援”は、支援団体の活動に限らず、色んな形で行われているんだなぁと感じました。

使えると思ったものは、パクってパクりまくってカスタマイズして、良いとこ取りをして使って欲しいです。そして合格して気が向いたら、カスタマイズしたバトンを次に繋いでいただければと思います。皆様の挑戦を応援しています。がんばってください。

本当にありがとうございました。 以上岩塩でした。


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【ラスト】羅針盤(=思考の軸)を持つこと”へ6件のコメント

  1. サトシ より:

    岩塩さん、いろいろありがとうございました。

    「私、いまスラック資源だから、リッチな情報でも獲得してくるか」なんて決めて、色々出かけるようにしました。

    って、なかなか面白い表現ですね。企業経営理論がわかっている人なら翻訳できますね。
    僕も岩塩さんみたいに、実務をしているときに「あ、今目の前にあるこれって、診断士で習ったあの内容だな」ってこまめに気づけるようになりたいですね。
    それに加えて「今目の前にあることは、診断士で習ったあの内容を使うと、こうもっていくのがいいかな」などと気づけるようにもしたいです。
    何はともあれ、いろいろコメントへの返信をくださって、ありがとうございました。

    1. 岩塩 より:

      サトシさん
      コメントありがとうございます!仕事が少なくなるタイミングに悩んでいたのですが、”たるみ”も大事な役割なのでは、と前向きに思えるようになりました笑 知識を得て、それが使える瞬間って面白いですよね。サトシさんは感度が高いので日常的に色々な気づきがありそうです。サトシさんにはいつも暖かいお言葉をかけていただき励みになっておりました。またopen dayでも他の受験生の方に激励・ねぎらいのコメントをいただいたり、本当にありがたかったです。まさに利他の精神ですよね。自分も人の気持ちに寄り添える診断士になりたいなと思います。次の試験も応援しております。がんばってください!

  2. みっきー より:

    岩塩さん、1年間お疲れ様でした。

    今回の記事を読んで、岩塩さんが日常で診断士の知識を自然と発揮されていてすごいと思いました。
    私は昨年の勉強始めこそ新しい知識を知る事が楽しかったですが、
    最近はただただルーティーンで学習してしまっています。
    もっと、知識を日常に当てはめて考えてみたいと改めて感じました。

    岩塩さんは、丁寧で分かりやすい綺麗な文の中に、
    身近でユーモアのある例え話を入れて下さったりして、
    (今回の記事でのセーラームーンやラーメンのように…)
    論理的だけど熱意や感情もこもっていて、素敵だなーと思います。
    道場の記事は皆さんそうですが、岩塩さんの記事を拝読するのは楽しかったです。
    ストレート合格なのにしっかり分析されている試験記事もそうですが、
    統計学に興味を持たれたお話等、資格取得後の記事からも学ばせていただいていました。

    記事以外でも、セミナー打ち上げの神奈川の部屋でご一緒できる機会があって嬉しかったです。
    そして、私の試験結果に岩塩さんが親身な返信を下さり、とても励ましていただきました。
    私は東部ですが同じ県内なので、
    いつの日か(無事に資格を取って…)直接ご挨拶できる機会等があったら嬉しいなと思います。

    お世話になりありがとうございました。

    1. 岩塩 より:

      みっきーさん
      大変ご丁寧なコメントをいただきどうもありがとうございます!みんなもそうですが、私もみっきーさんに元気をもらった一人です。みっきーさんのお言葉には考えさせられ、そして励ましていただきました。セーラームーンにも気づいてくださる洞察力!笑 カッコつけて書きましたが、9割くらいは私も淡々と学習していました(^^; たまに「あっ」という瞬間があるのが楽しかったです。みっきーさんは必ず合格されると確信していますので、活動ご一緒できるととても嬉しいです!本当にありがとうございました。既に今年の試験に向けて走られていると思いますが、がんばってください!!

  3. 山猿 より:

    岩塩さん
    1年間ブログ記事ありがとうございました。

    最後のメッセージ
    とても共感するところがあり、心にじんわりと来ました。

    これから、色々なところでご活躍されること陰ながらご祈念しております!

    1. 岩塩 より:

      山猿さん
      コメントいただきどうもありがとうございます!バトンのお話は素敵だなと思い、ブログに掲載させてください!とお願いして承諾をいただきました(^^) 道場の先輩もそうですし、私の周りにいる診断士の方々は本当に面倒見がよくて・・昨日のぴ。の記事もそうでしたが、自分のことより誰かのためにという方ばかりです。そんな診断士の世界に関わることができて幸せですし、これから違う形で何かの役に立てればと思っています。暖かいお言葉、大変嬉しいです!山猿さんのご活躍もお祈りしております。ありがとうございました。

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