【二次試験勉強法】ストックフレーズのすゝめ
日時:2020年9月5日(土) 9:00~18:00
(18時以降、懇親会を予定)
場所:オンライン (zoom)
内容:1日で令和元年度の事例Ⅰ~事例Ⅳまでを扱う予定です
‐ 道場メンバーによるワンポイント講義
‐ グループに分かれてディスカッション
人数:12名程度
受付開始:8月25日(火) 12:00~ ※先着順となります※満員御礼!
受付方法:こくちーず
※タイムスケジュール等の詳細は、こくちーずにてご案内いたします
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こんにちは! 等身大の独学ストレート生・金型屋のかーなです!
前回までの記事はこちら。
何が何やらよく分からないまま8月が終わっていました。
夏休みもお盆の帰省さえも、ままならない方も多かったことと思います。
一次試験後、二次の勉強をしようにもなかなか勉強に身が入らなかった方も
そろそろ!
そろそろ本腰入れて参りましょう!
大丈夫、死ぬ気でやってもあと50日。
その後は二次筆記試験の合格発表まで、いろいろ我慢していた気持ちを解放するボーナスタイムが始まります!!
(よく言われることですが、筆記試験の勉強をしっかりしていれば、口述対策は筆記試験の合格発表後に始めても間に合います。昨年の二次筆記試験後の道場の懇親会・いわゆる事例Ⅴでも先代がそう言っていましたし、事実私もそれで間に合いました。)
いいですか? 筆記試験後の解放感は、勉強を頑張れば頑張るほど味わえるものです。
全力で味わいにいきましょう! そのために今は勉強だ!
さてさて、皆様二次試験の過去問を解いていらっしゃる頃だと思います。
今回は私が過去問演習→答え合わせの後にやっていた、「ストックフレーズの収集」についてご紹介したいと思います。
【はじめに】ストックフレーズとは
私は二次試験の勉強中、ふぞろいやネットの記事で見かけた単語や言い回しで「これ、使えそうだな」というものをノートに書き留めてストックしていました。
これを便宜上、ストックフレーズと呼ぶことにします。
内容は二字熟語程度の短いものから、長めの文節まで様々です。
ポイントは、本番の試験でも使えそうな汎用性のあるフレーズを探すこと。
解答に使う時は多少語尾などアレンジしても良いので、とりあえず「使えるかも」と思ったら、どんどん過去問演習用ノートにメモしていきます。
そして、通勤時間にパラパラめくって眺めたり、過去問演習の前に目を通したりして、自分の語彙として定着させるよう意識していました。
あくまで単語や言い回しなので、丸暗記するというよりは、「こんな表現もあったな」となんとなく覚えておく程度でOKです。
道場のサイト内検索で「ストック フレーズ」で検索すると数件ヒットしましたので、先達の方々も実践していた方法のようです。
ストックフレーズをおすすめする理由
①解答の要旨を明確にできるから
②字数制限に対応しやすくなるから
実例を挙げた方が分かりやすいと思いますので、以下例題をご覧ください。
まずは①解答の要旨を明確にできる からいってみましょう。
例題は、平成30年 事例Ⅰ 第2問(設問2)。
※研究開発中心のA社の話です。
「A社長は経営危機に直面した時に、それまでとは異なる考え方に立って、複写機関連製品事業に着手した。それ以前に同社が開発してきた製品の事業特性と、複写機関連製品の事業特性には、どのような違いがあるか、100字以内で答えよ。」
まず、私が過去問を解いて書いた解答がこちらです。
以前の製品は、製品を販売した時点で取引が完了する売り切り型の事業であり、安定性の面で限界があったが、複写機関連製品は複写機本体を売った後も複写機の再生品や関連部品、トナーなどの消耗品が売れる。(96字)
いかがでしょうか?
大きく間違ってはいないけど、イマイチですね。
基礎力不足から具体に逃げていますが、「一言でいうと何なの?」と詰め寄られた時に返事に窮するパターンです。実生活と大して変わらんなぁ。
例によって「ふぞろい」で採点し、より多くの再現答案に触れるため道場記事を検索しました。
すると、合格者の答案は、文中の言葉を使って「安定的な事業の柱となる」「継続的な収益を確保できる」などと結論付けた解答が多いことがわかりました。
そう、一言でいうと、「継続的な収益源になるか否か」なんですよね。
言われてみればその通りなんですが、正直、自分ではそこまでまとめて書くことができませんでした。
でもこの言い回しを知っていれば、「安定性の面で限界があった」より、ずっと明確で芯を食った解答になると思います。
このフレーズは、わりと普遍的なので他の年度でも(そして本番の試験でも)使えそうだと思い、ストックフレーズにいたしました。
ちなみに、この時参考にした道場記事はこちら。
10代目高得点解答にみる2次試験合格のポイント!平成30年度事例Ⅰ by10代目なおさん
次に、②字数制限に対応しやすくなる についてです。
例題は、平成29年 事例Ⅱ 第1問。
※家族経営のふとん店の話です。
「B社について、(a)自社の強みと(b)競合の状況をそれぞれ60字以内で説明せよ。」
(a)自社の強みについて、私が書いた解答がこちらです。
①睡眠状況を聞きながら商品を薦めるこだわりの接客②ノベルティ目当てに来店する顧客の存在③井戸端会議で人と情報が集まる。(59字)
60字だから要素は3つかな、と思いつつ、字数が足りない……うまく書けない……となかなか苦しかった問題でした。
本当は他にも強みあるけど(日用品販売で顧客との継続的な接点のくだり等)、とも思いましたが、そこまで余裕が無かったのでこれで切り上げています。
その後、「全ノウハウ」で答え合わせをして、もう少し違う視点も取り入れるためネット検索です。
(余談ですが、ふぞろい11が手に入らなかったため、H29年度のみ「全ノウハウ」で答え合わせをしていました。
今はふぞろい11と12を合わせた総集編が出ていますので、そちらでキーワード採点ができます。)
すると、こちらの道場記事がヒット。
【永久保存版】平成29年度2次試験事例Ⅱ超高得点解答にみる2次試験合格のポイント by9代目だいまつ
この中で、9代目きゃっしいの答案が目にとまりました。
「強みは①睡眠状況を聞きながら商品を薦める接客力と信頼②ノベリティの誘客力③休憩コーナーや日用品販売による継続的な接点。」
特になるほど、と思ったのが②の「誘客力」です。そんな言葉があったのね。
これは事例Ⅱで使えそうだし、何より少ない字数で事例Ⅱの重要項目である「来店客数の増加」を表現できます。
こんな風に字数が少なくて便利な単語を知っていれば、「本当はもう一要素入れたいが字数が足りない」という時に対応しやすくなると思い、ストックフレーズ入りさせました。
ちなみに、個人的に「誘客力」は普段あまり使わない言葉だったので、「誘客力・集客力」とメモして使いやすい方を使うことにしました。
またまた余談ですが、私は過去問を解いた後、「マイベスト答案」は作らない派でした。
理由は、一度マイベスト答案を作りこんでしまうと、2回目に同じ過去問を解く際に実力なのか答えを覚えているだけなのか、分からなくなると思ったからです。
でも、吸収できること、覚えた方がいいことは記録したい。
そう考えた結果、ストックフレーズを抜き出してメモしておき、どの年度から拾ったフレーズが分からない形で見返すことで、解答おぼえちゃう問題を回避していました。
ストックフレーズを使う際の注意点
・与件文に沿っているか、確認する
これはストックフレーズに限りませんが、二次試験では、与件文と設問文に沿った解答になっているか? が最重要チェックポイントです。
そのため、与件文にある単語を不必要に言い換えたり(例:「マニュアルを使って教育する」→「技能伝承」など)しないよう、その点はくれぐれも注意してお使い下さい。
意味がズレてしまいますし、何より「与件文をきちんと読んでいない」という印象を採点者に与えかねません。
要は、「このフレーズを使う時が来たぜっ!」とか、ストックフレーズありきではしゃいでると失敗する、ということです。
基本的には与件文の言葉を使い、足りないところをストックフレーズで補い、整えて解答を書くイメージで参りましょう。
このように注意点はありますが、フレーズは知っておけばおくほど、本番で気持ちの余裕ができます。
緊張しやすい人にこそおすすめしたいストックフレーズ、よろしければ取り入れてみてください。
それでは最後に、私が勉強しながらストックしたフレーズをご紹介します。
備えあれば憂いなし。
「使えそう」と思うものがあれば、ぜひパクってカスタマイズ♪してくださいね。
【事例Ⅰ】
・継続的な収益の確保
・安定的な事業の柱
・経営資源を集中させる
・経営リスクの分散
・環境変化への対応力
・正社員はコア業務に集中
・非正規社員の戦力化
・人材確保
・(人材の)流出防止
・(従業員の)定着率を高める
・(女性、中途社員など)の活躍を促す研修を実施する
・~に関する裁量を与える
・長期的な視点で評価する
・セクショナリズムの抑制
【事例Ⅱ】
・~の集客力/誘客力
・訴求(~を訴求する)
・リピート率を高める
・客単価向上
・認知度、知名度の向上
・固定客化
・需要予測精度の向上
・機械損失防止
・定期的に~する(メルマガ配信、DM等)
・セット販売
・関連購買を促す
・オーダーメイド対応
・オプションメニュー(を設定する、勧める等)
・高級志向の(顧客層)
【事例Ⅲ】
・属人化を排除する
・動線確保
・ロットサイズを適正化する
・ラインバランシングによる生産効率向上
・生産計画をこまめに見直し、精度向上
・在庫コストの削減
・~化と~化で●●に対応する(例:多能工化と多工程持ち化で短納期に対応する)
・販路開拓
・~の一元化
・管理項目を見直す
・工程間の相互支援
・作業の同期化
・全社的な生産計画
・外注管理の徹底
・調達機能の早期立ち上げ
・~の明確化(例:材料発注基準の明確化)
・~に合わせた生産計画
【事例Ⅳ】
・業績不振、業績低下
・依存度が高い
・委託先の管理
本日は以上です!
ではでは、引き続き一緒に勉強がんばりましょう~^^
受験の女王ティアラ × 一発合格道場コラボ
2次試験直前!
プラス20点を実現する最終チェックリスト
雑誌「企業診断 10月号(9月28日発売)」に受験の女王ティアラことTACの津田まどか講師と当サイト「一発合格道場 11代目(2020年度のいつものメンバー)」によるコラボ記事が掲載されることになりました。
4科目それぞれでプラス5点=計プラス20点を実現するための事例Ⅰ~Ⅳの最終チェックリストと銘打って、発売時期にピッタリな実用的コンテンツを雑誌記事にて公開します。
本試験1カ月前という超直前期の入り口に立った時、「来た道の点検」と「進む道の確認」に、よろしければ活用し倒して下さい!
☆☆☆☆☆☆☆
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いつも参考にさせていただいてます。オン夏のときの1次試験知識のアドバイスもそうでしたが、勉強を進めるほど、大事さが身にしみます。的確なアドバイスありがとうございます。
匿名さま、コメントありがとうございます!
オン夏にご参加頂いた方でしょうか? いつもありがとうございます^ – ^
私も受験生の時、一次試験直後はピンとこなかった記事が後々「染みる」ようになった経験があり、お気持ちよくわかります。
今後とも道場をよろしくお願いします!
「安定的な事業の柱となる」「継続的な収益を確保できる」という内容が解答に入る、まさにそれを僕も最近気づきました。
でも、かーなさんは独学ストレートで合格されただけあって、2次試験前に気づくとはさすがです。やはりセンスの良さが光ってますね。僕には絶対できません。僕は試験後はおろか、以下のように最近になってようやく気づきましたから(笑)
僕が受けた平成30年の話ですが、事例Ⅰで「後継者」というフレーズが複数の予備校の模範解答や、後に出版されたふぞろいでの解答に含まれていました。与件文には「後進の育成ができるまでは」という内容が書かれていただけで、事業承継や後継者の確保とハッキリ書いているわけではありませんでした。
「え?なんで後継者って出てくるの?お前らどうやって出したんだ?」と思っていたのですが、こういう「中小企業定番の路線」が中小企業白書や「はばたく中小企業シリーズ」に書かれていて、その情報を知っていれば容易に気づけたんですね。
僕は2次試験まであと14ヶ月あるので、最近はこの「中小企業定番の路線」を研究しています。あとは論点ごとに「セオリー」をまとめています(かーなさんのおっしゃる、ストックフレーズです)。予定では今月半ばには終わります。
過去問を見ると、与件文も設問も解答も、この定番の路線やセオリーの範囲内にあります。それがわかってからは明らかに今までと見る景色が変わりました。
定番の路線は「外部から調達する、研究開発をする、設備投資をする、従業員の育成をする」など、いくつかのパターンに分かれるようで、それらの内容を因果関係でつなぐとスッキリしそうです。
サトシ様、コメントありがとうございます!
「後継者」のエピソードは、まさにあるあるですね。
どうやら診断士受験生界隈では常識だったらしい、知らなかったけど… の典型例だと思います。
独学だとなかなか気付けない知識や思考回路ってありますよね。
あと14ヶ月ある、という状況ながら着実に努力されているのが素晴らしいです。
「これまでと見る景色が変わりました」って幸先良いですね^ ^
時間がある分、これから色々試しながら自分に合った解法を見つけて下さい!
応援しております!