H30年企業経営理論を振り返ってみる

どーも、そーやです。

企業経営理論の勉強は進んでいますか?中小企業診断士試験では1次試験、2次試験の両方で問われる論点が多いメジャーな科目ですが、「なかなか成績が伸びない出来たと実感しにくい科目」かもしれません。今回は、私自身のH30年の企業経営理論を振り返ってみたいと思います。

H30年(2018年)企業経営理論の結果

企業経営理論は、大きく3つ「経営戦略」「組織論」「マーケティング」に分かれます。H30年試験の出題数ですが、ほぼ三等分で13題、14題、14題でした。

H30年試験の結果から特徴を見ると、ABランクの問題の分布としては「経営戦略」が一番多く、「組織論」は全体の半分がDEランク、「マーケティング」はCランクが多い様子でした。


(表1:H30年企業経営理論論点別ランク表)

なお問題のランクについては、先日のなおさんの記事と同様の定義としています。

————(引用始まり)——————

ここでいう「ABCD問題」とは、受験校(T〇C)の過去問題集等で公表されている問題毎の正答率のことを指します。

ABCDE問題の具体的な定義は以下の通りです。

A問題: 正答率80%以上
B問題: 正答率60%以上80%未満
C問題: 正答率40%以上60%未満
D問題: 正答率20%以上40%未満
E問題: 正答率20%未満

————(引用終わり)——————

私の結果はランク別で分けた場合、以下の通りとなりました。

A問題(2問4点): 100.0%(4点)
B問題(15問39点): 90.0%(35点、2問ミス)
C問題(8問19点): 32.0%(6点、4問ミス)
D問題(13問31点): 35.0%(11点、8問ミス)
E問題(3問7点):0.0%(0点、3問ミス)

なおさんと比べると残念な結果ですが、それでもABランクは90%以上の正答率でした。合計56点と科目合格には一歩及びませんが、直近5年では科目合格者が一番少なかった試験と考えれば、最低限の結果だったかなと思います。


(表2:企業経営論の直近5年間の科目合格者数)
注釈:科目合格率は単純に科目合格者数を科目受験者数で割ってます。科目合格者数には一次試験合格者は含まれておりませんので、科目合格となる60点を超えた受験者≠科目合格者ではありません。

やはりここでお伝えしたいのは、ABランクはほぼ間違いなく取っておきたい、ということです。私は企業経営理論はずっと苦手にしてきましたが、試験対策はかなり割り切りを持ってABランクを中心とした演習ばっかりを行っておりました。利用はしていないですが、おススメは同友館の過去問完全マスターです。効果的な学習方法は道場ブログでもよく伝えていますが、論点別の縦解きです。なお、iPadなどのタブレットを使うと論点別にまとめるもの非常に楽ですよ!

 

最小限の勉強で合格点に達することができる方法

結論を言えばそんなのないです(笑)
万人に共通するやり方はないため、表面的には短い勉強時間で合格点に達した方でも、大学で経営学を専攻していたり、仕事で日常的にその知識を活用しているといったバックグラウンドがあるため一概には言えません。

でも逆に、長い勉強時間をかけても合格点をとることができない可能性が高くなる方法は知ってます。

それは、テキストの内容を満遍なく同等に時間をかけて覚えることです。特に企業経営理論の場合は、過去の傾向から一貫して組織論の正答率が相対的に低いです。そのため、「経営戦略」のドメイン定義やVRIO分析、PPMを中心に勉強するよりも、「組織論」の組織構造やモチベーション論、人事評価などを中心に勉強した方が、本試験で得点できる期待値が低くなりがちです。

組織論の内容は知識として覚えるのは楽しいですが、やはりそこは試験なので割り切って勉強方法の戦略を立てて、重点的に覚えるべき試験によく出る、または過去の正答率が高い論点には時間をかけて、そうでない論点は基本を押さえる程度にするなどして、メリハリをつけて学習することをお勧めします。先日、ksknが別ブログの寄稿記事で一次試験の論点別頻出度をまとめてますので、ご参考下さい。

ちなみに労基法は頻出論点ですが、正答率は低めです。人によりますが、私は法律が比較的得意なので労基法は重点的に勉強しました。結果は3/4で、数少ないCDランクの正答もそこから出しています。逆に組織構造論やモチベーション理論は診断士合格後はメインで勉強するなど好きな論点ですが、受験生時代はほぼ力をいれず、点数もほぼ取れませんでした。ただこれも時間が限られている中での戦略的な方法でした。

今の時期にそこまでヤマを張る必要はありませんが、直前期は力の入れ具合を考えながら戦略的に学習を進めてみてください。また誤解なさらずに頂きたいですが、全範囲を勉強される方を非難する内容ではありません。インプット期も直前期もすべての期間を含めて学習論点に強弱をつけずに勉強するやり方だと、長時間勉強しても点が伸びにくくなる可能性が高い、ということです。

以上、そーやでした。


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H30年企業経営理論を振り返ってみる”へ2件のコメント

  1. woory より:

    いつも有用な記事ありがとうございます

    tac過去問は持っているのですが
    過去問マスターまで手を出すか
    悩んでいたところでした。

    一度買ってみて良し悪しを判断し
    使い方を考えてみようと思います。
    ありがとうございます。

    1. soya より:

      woory様
      そうですね。とりあえず過去問マスターを使ってみて使用感を確認するのは大事だと思います。これで使えそう!と思えれば、他の重要科目(運営や経済)なども同様に購入して勉強を行うか意思決定ができると思いますので。少し費用は掛かりますが、ある程度は必要経費だと割り切って参考書は買った方がいいと思います。

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